JP2860434B2 - 置換ピロロイミダゾール誘導体 - Google Patents

置換ピロロイミダゾール誘導体

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JP2860434B2
JP2860434B2 JP3027074A JP2707491A JP2860434B2 JP 2860434 B2 JP2860434 B2 JP 2860434B2 JP 3027074 A JP3027074 A JP 3027074A JP 2707491 A JP2707491 A JP 2707491A JP 2860434 B2 JP2860434 B2 JP 2860434B2
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vii
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和男 小川
一郎 山脇
洋一 松下
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    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
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  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な置換ピロロイミ
ダゾール誘導体及びその塩に関する。本発明化合物は、
アルドース・リダクターゼ阻害作用を有し、糖尿病に伴
う種々の慢性症状や合併症を予防し、治療するための医
薬として有用である。
【0002】
【従来の技術】グルコースやガラクトースなどのアルド
ース類をソルビトールのようなポリオールに還元するア
ルドース・リダクターゼを阻害することにより、ポリオ
ールの細胞内異常蓄積が原因となる糖尿病性白内障、糖
尿病性神経症、糖尿病性腎症もしくは糖尿病性網膜症等
の糖尿病合併症の発症、進展を抑える薬剤としてエパル
レスタット〔糖尿病、26(3)、411(198
3)〕、SNK−860(特開昭63−57588
号)、FK−366(特開昭62−96476号)、ト
ルレスタット(特開昭57−158756号)、イミレ
スタット〔オフサルミックリサーチ(Ophthalmic Res
earch )、17(2)、115(1985)〕、AD−
5467(特開昭63−107970号)等が報告され
ており、これらは現在開発が進められているが、市販に
まで至った薬剤はまだない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は前記の
アルドース・リダクターゼ阻害剤とは構造的に全く異な
り、優れたアルドース・リダクターゼ阻害作用を有し、
医薬として有用な新規な置換ピロロイミダゾール誘導体
を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は糖尿病に伴う
種々の慢性症状や合併症の予防及び治療薬の研究、開発
を鋭意試みた結果、下記一般式(I)で表される置換ピ
ロロイミダゾール誘導体及びその塩が文献未収載の新規
化合物であり、優れたアルドース・リダクターゼ阻害作
用を有し、医薬として有用であることを見出し、本発明
を完成した。
【0005】即ち、本発明は、一般式
【0006】
【化3】
【0007】〔式中、R1 は水素原子、ハロゲン原子又
は低級アルキル基を、R2 は水素原子、ハロゲン原子、
低級アルキル基、シクロヘキシルメチル基、低級アシル
基又は
【0008】
【化4】
【0009】(R4 はトリフルオロメチル基、低級アル
キル基又はハロゲン原子を、R5 はハロゲン原子を、m
は0、1又は2を示す)を、R3 は水素原子、低級アル
キル基又は4−ブロモ−2−フルオロフェニル基を、X
及びYは同一又は異なって酸素原子又は硫黄原子を示
す。〕で表される置換ピロロイミダゾール誘導体及びそ
の塩に係わる。
【0010】本発明において、R1 、R2 、R4 及びR
5 で示されるハロゲン原子としては弗素、塩素、臭素及
び沃素原子を、R1 、R2 、R3 及びR4 で示される低
級アルキル基としては炭素数1〜6のアルキル基、例え
ばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−
ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert−ブチル、ペン
チル、ヘキシル基等を、R2 で示される低級アシル基と
しては炭素数2〜5のアシル基、例えばアセチル、プロ
ピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバ
レリル、ピバロイル基等を例示できる。
【0011】また本発明化合物の塩としては好ましくは
医薬として許容される塩であり、例えばナトリウム、リ
チウム、カリウム等のアルカリ金属塩、カルシウム、マ
グネシウム等のアルカリ土類金属塩、トリエチルアミ
ン、トリエタノールアミン、トリス(ヒドロキシメチ
ル)アミノメタン等のアミン塩、リジン、アルギニン等
の塩基性アミノ酸塩、アンモニウム塩等が例示できる。
【0012】本発明の一般式(I)の化合物は、X=
O、Y=Oの場合には、例えば次の反応工程式(1)に
従って合成される。
【0013】<反応工程式(1)>
【0014】
【化5】
【0015】〔式中R1 、R2 及びR3 は前記に同じ。
6 及びR7 はそれぞれカルボキシ保護基を示す。〕上
記において、R6 及びR7 で示されるカルボキシ保護基
としては、通常公知のものでよく、例えばメチル、エチ
ル、プロピル、n−ブチル、tert−ブチル、トリクロロ
エチル等の置換又は非置換アルキル基、ベンジル、ジフ
ェニルメチル、p−ニトロベンジル、p−メトキシベン
ジル等の置換又は非置換アラルキル基、アセトキシメチ
ル、アセトキシエチル、プロピオニルオキシエチル、ピ
バロイルオキシメチル、ピバロイルオキシプロピル、ベ
ンゾイルオキシメチル、ベンゾイルオキシエチル、ベン
ジルカルボニルオキシメチル、シクロヘキシルカルボニ
ルオキシメチル等のアシルオキシアルキル基、メトキシ
メチル、エトキシメチル、ベンジルオキシメチル等のア
ルコキシアルキル基、テトラヒドロピラニル基、ジメチ
ルアミノエチル基、ジメチルクロルシリル基、トリクロ
ロシリル基等が例示される。
【0016】上記反応工程式における各工程は、より詳
細には以下の如くして実施される。 <A工程>出発原料となる一般式(II)で表わされるピ
ロールカルボン酸エステル誘導体は通常公知の化合物で
あるか又は公知の方法によって容易に製造される〔ヘテ
ロサイクルズ(Heterocycles )、27(8)、185
5(1988);ジャーナル オブ オーガニック ケ
ミストリー(Journal of Organic Chemistry)、
(15)、2675(1973);ブリチン オブ
ザ ケミカル ソサイアティ オブ ジャパン(Bulle
tin of the Chemical Society of Japan)、
4470、(1988);ジャーナル オブ オーガニ
ック ケミストリー(Journal of Organic Chemist
ry)、52、5364(1987)〕。
【0017】一般式(II)のピロールカルボン酸エステ
ル誘導体を脱エステル反応に供し、一般式(III )で表
されるピロールカルボン酸誘導体を得る。脱エステル反
応は酸又は塩基による方法等一般的な公知の方法が適用
できる。この反応に用いられる酸としては、蟻酸、酢
酸、プロピオン酸等の低級脂肪酸、トリクロロ酢酸、ト
リフルオロ酢酸等のトリハロ酢酸、塩酸、臭化水素酸、
弗化水素酸等のハロゲン化水素酸、p−トルエンスルホ
ン酸、トリフルオロメタンスルホン酸等の有機スルホン
酸、又はこれらの混合物等が例示される。液体の酸を使
用するときには特に他の溶媒を必要としないが、ジクロ
ロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等の
ハロゲン化炭化水素類、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン等の環状エーテル類、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、アセトン、水又はこれらの混合溶媒等のこの反応に
関与しない溶媒を使用して実施することも可能である。
反応温度は、室温〜溶媒の還流温度、反応時間は、30
分〜6時間程度とし、一般式(II)の化合物を過剰の酸
と反応させて一般式(III )の化合物を得ることができ
る。
【0018】また脱エステル反応に用いられる塩基とし
ては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、水酸化バリウム、水酸化カルシウム等のアルカリ
金属又はアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸カリウム、
炭酸ナトリウム等の炭酸塩、1,8−ジアザビシクロ
〔5.4.0〕−7−ウンデセン等が例示される。溶媒
としてはメタノール、エタノール、プロパノール、イソ
プロパノール等のアルコール類、テトラヒドロフラン、
ジメトキシエタン、ジオキサン等のエーテル類、N,N
−ジメチルホルムアミド、水又はこれらの混合溶媒等の
この反応に関与しないものが用いられる。一般式(II)
の化合物を1〜4倍モルの塩基と室温〜溶媒の還流温度
で30分〜6時間程度反応させて一般式(III )の化合
物を得ることができる。
【0019】<B工程>得られた一般式(III )で表さ
れるピロールカルボン酸誘導体をA工程の反応系より単
離するかあるいは単離しないで一般式
【0020】
【化6】
【0021】〔式中R7 は前記に同じ。〕で表されるグ
リシン誘導体と、適当な溶媒中、通常の公知のペプタイ
ド合成試薬を用いて縮合させることにより、一般式(I
V)で表されるピロールカルボン酸アミド誘導体を得
る。溶媒としては本反応に関与しないものであれば特に
限定されないが、例えばジエチルエーテル、テトラヒド
ロフラン、ジメトキシエタン、ジオキサン等のエーテル
類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素
類、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロ
エタン等のハロゲン化炭化水素類、N,N−ジメチルホ
ルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチル
スルホキサイド等が好適に用いられる。
【0022】ペプタイド合成試薬としてはN,N−ジシ
クロヘキシルカルボジイミド、カルボニルジイミダゾー
ル、シアノリン酸ジエチル−トリエチルアミン等を例示
することができる。
【0023】本反応に用いるグリシン誘導体(VI)、ペ
プタイド合成試薬はピロールカルボン酸誘導体(III )
に対し、1.0〜3.0倍モル程度使用するのが好まし
い。反応温度は特に限定されないが通常は室温ないし冷
却下に行われる。反応時間は30分〜8時間程度である
のが好ましい。
【0024】<C工程>得られた一般式(IV)で表され
るピロールカルボン酸アミド誘導体にカルボニルジイミ
ダゾールを無溶媒又は適当な溶媒中で反応させることに
より、一般式(V)で表される酢酸エステル誘導体を得
る。溶媒としては、本反応に関与しないものであれば特
に限定されないが、例えばジメトキシエタン、ジオキサ
ン等のエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド、
N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキサイ
ド等が好適に用いられる。カルボニルジイミダゾールは
ピロールカルボン酸アミド誘導体(IV)に対して1.0
〜4.0倍モル程度用いるのが好ましい。反応温度は特
に限定されないが、無溶媒のときは130〜180℃程
度、溶媒使用時は溶媒の還流温度で有利に反応が進行す
る。反応時間は15分間〜3時間程度であるのが好まし
い。
【0025】<D工程>得られた一般式(V)で表され
る酢酸エステル誘導体を脱エステル反応に供し、一般式
(I)で表される置換ピロロイミダゾール誘導体を得
る。脱エステル反応はA工程と同様に酸又は塩基による
方法等一般的な公知の方法が適用できる。本発明の一般
式(I)の化合物はX=O、Y=O、R1 =Clの場合
には、例えば次の反応工程式(2)に従って合成され
る。
【0026】<反応工程式(2)>
【0027】
【化7】
【0028】〔式中R2 、R3 及びR7 は前記に同
じ。〕上記反応工程式における各工程は、より詳細には
以下の如くして実施される。 <E工程>前記反応工程式(1)で得られる一般式
(V)の化合物はR1 =Hの場合には一般式(V')で表
される。この一般式(V')の化合物に適当な溶媒中でク
ロル化試薬を反応させることにより、一般式(V'')で
表される化合物を得る。溶媒としては本反応に関与しな
いものであれば特に限定されないが、例えばクロロホル
ム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、四塩化
炭素等のハロゲン化炭化水素類や酢酸等が用いられる。
クロル化試薬としては通常の塩化スルフリルや次亜塩素
酸t−ブチル等が用いられる。クロル化試薬の量は一般
式(V')の化合物に対して通常1.0〜2.0倍モル程
度使用される。反応温度は特に限定されないが通常は室
温ないし冷却下に行われる。反応時間は30分〜8時間
程度であるのが好ましい。
【0029】ここで得られる一般式(V'')の化合物は
前記反応工程式(1)中のD工程の方法により一般式
(I)の化合物へ導くことができる。
【0030】また本発明の一般式(I)の化合物はY=
Sの場合には例えば次の反応工程式(3)に従って合成
される。
【0031】<反応工程式(3)>
【0032】
【化8】
【0033】〔式中R1 、R2 、R3 、R7 及びXは前
記に同じ。〕上記反応工程式における各工程は、より詳
細には以下の如くして実施される。 <F工程>前記反応工程式(1)で得られる一般式
(V)で表される酢酸エステル誘導体にチオキソ化試薬
を適当な溶媒中で反応させることにより一般式(VII )
で表されるチオキソ酢酸エステル誘導体を得る。チオキ
ソ化試薬としては2,4(1H,3H)−ピリミジンジ
オン誘導体をチオキソ化する場合に使用されるローソン
試薬や五硫化リンが用いられる。溶媒としては本反応に
関与しないものであれば特に限定されないが、例えばジ
メトキシエタン、ジオキサン等のエーテル類、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類が好適に
用いられる。チオキソ化試薬の量は一般式(V)の化合
物に対して通常1.0〜4.0倍モル量程度使用され
る。反応温度は特に限定されないが通常は溶媒の還流温
度で行われる。反応時間は4〜12時間程度であるのが
好ましい。このチオキソ酢酸エステル誘導体(VII )は
前記反応工程式(1)中のD工程の方法により一般式
(I)の化合物へと導くことができる。
【0034】更に本発明の一般式(I)の化合物はX=
S、X=Oの場合には例えば次の反応工程式(4)に従
って合成される。
【0035】<反応工程式(4)>
【0036】
【化9】
【0037】〔式中R1 、R2 、R3 、及びR7 は前記
に同じ。〕上記反応工程式における各工程は、より詳細
には以下の如くして実施される。 <G工程>前記反応工程式(1)で得られる一般式(I
V)で表されるピロールカルボン酸アミド誘導体にチオ
カルボニルジイミダゾールを無溶媒又は適当な溶媒中で
反応させることにより、一般式(VIII)で表されるモノ
チオキソ誘導体を得る。溶媒は前記反応工程式(1)の
工程Cに用いられる溶媒と同様のものが使用される。チ
オカルボニルジイミダゾールはピロールカルボン酸アミ
ド誘導体(IV)に対して1〜4倍モル程度用いるのが好
ましい。反応温度は特に限定されないが、無溶媒の時は
130〜180℃程度、溶媒使用時は溶媒の還流温度で
有利に反応が進行する。反応時間は15分間〜3時間程
度であるのが好ましい。このモノチオキソ誘導体(VII
I)は前記反応工程式(1)のD工程の方法により一般
式(I)の化合物へ導くことができる。
【0038】かくして得られた本発明の化合物は通常公
知の分離精製手段、例えば再結晶、カラムクロマトグラ
フィー等により単離精製することができる。
【0039】
【実施例】以下に、参考例及び実施例を挙げて本発明を
具体的に説明するが、本発明はこれら参考例及び実施例
に限定されるものではない。
【0040】
【参考例1】4−(4−クロロベンジル)−2−ピロー
ルカルボン酸(III-1 )の合成 エチル 4−(4−クロロベンジル)−2−ピロールカ
ルボキシレート5.5g(20.9mmol)とエタノ
ール25mlの混合液に2N NaOH26.1mlを加え
た後、2時間還流した。反応液を放冷後、水50mlを加
えて希釈し、氷冷下濃HClで酸性とした。析出した結
晶を濾取して標記化合物(III-1)4.86g(収率9
9%)を得た。この化合物の物理化学的測定値を第1表
に示す。
【0041】
【参考例2】参考例1と同様に操作して第1表に示す化
合物(III-2)〜(III-17)を合成した。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】
【表3】
【0045】
【表4】
【0046】
【参考例3】エチル 4−(4−クロロベンジル)−2
−ピロールカルボニルアミノアセテート(IV-1)の合成 参考例1で合成した4−(4−クロロベンジル)−2−
ピロールカルボン酸(III-1)2.86g(12.1m
mol)と無水N,N−ジメチルホルムアミド40mlの
混合液に、氷冷下、グリシンエチルエステル3.12g
(30.3mmol)、シアノリン酸ジエチル3.29
g(20.2mmol)、トリエチルアミン2.54ml
(18.2mmol)の順に加えた。室温で5時間撹拌
後、反応液を濃縮した。残渣に水40mlを加えて1時間
撹拌後、濾過した。濾取した結晶をジクロロメタン−イ
ソプロピルエーテルより再結晶して標記化合物(IV-1)
3.11g(収率80%)を得た。この化合物の物理化
学的測定値を第2表に示す。
【0047】
【参考例4】参考例3と同様に操作して第2表に示す化
合物、(IV-2)〜(IV-5)、(IV-8)〜(IV-10 )、
(IV-14 )〜(IV-16 )、(IV-18 )〜(IV-22 )、及
び(IV-24 )を合成した。
【0048】
【参考例5】エチル 3,5−ジメチル−4−エチル−
2−ピロールカルボニルアミノアセテート(IV-6)の合
成 エチル 3,5−ジメチル−4−エチル−2−ピロール
カルボキシレート5.85g(30.0mmol)とメ
タノール30mlの混合液に2N−NaOH16mlを加え
た後、3時間還流した。反応液を濃縮し、残渣に氷冷
下、希HClを加えて酸性とし、エーテル抽出した。エ
ーテル層を水洗し、MgSO4 で脱水後濃縮した。残渣
に無水N,N−ジメチルホルムアミド30mlを加えて溶
解し、氷冷下グリシンエチルエステル6.19g(6
0.0mmol)、シアノリン酸ジエチル7.34g
(45.0mmol)、トリエチルアミン6.27ml
(45.0mmol)の順に加えた。室温で一夜撹拌
後、反応液を濃縮した。残渣に水50mlを加えて30分
間撹拌後濾過した。濾取した結晶をエタノールより再結
晶して標記化合物(IV-6)6.36g(収率84%)を
得た。この化合物の物理化学的測定値を第2表に示す。
【0049】
【参考例6】参考例5と同様に操作して第2表に示す化
合物(IV-7)、(IV-11 )〜(IV-13 )、(IV-17 )、
(IV-23 )及び(IV-25 )を合成した。
【0050】
【表5】
【0051】
【表6】
【0052】
【表7】
【0053】
【表8】
【0054】
【表9】
【0055】
【表10】
【0056】
【参考例7】2−エトキシカルボニルメチル−6−(4
−クロロベンジル)−1,3(2H)−ジオキソ−1H
−ピロロ〔1,2−c〕イミダゾール(V−1)の合成 参考例3で合成したエチル 4−(4−クロロベンジ
ル)−2−ピロールカルボニルアミノアセテート(IV-
1)3.69g(11.5mmol)とカルボニルジイ
ミダゾール4.1g(25.3mmol)の混合物を1
50℃で45分間撹拌した。反応液を放冷後、エタノー
ルより再結晶して標記化合物(V-1)3.13g(収率
79%)を得た。この化合物の物理化学的測定値を第3
表に示す。
【0057】
【参考例8】参考例7と同様に操作して第3表に示す化
合物(V-2)〜(V-7)、(V-9)〜(V-26 )を合成
した。
【0058】
【参考例9】2−エトキシカルボニルメチル−5−クロ
ロ−6−イソブチル−1,3(2H)−ジオキソ−1H
−ピロロ〔1,2−c〕イミダゾール(V-8)の合成 参考例8で合成した2−エトキシカルボニルメチル−6
−イソブチル−1,3(2H)−ジオキソ−1H−ピロ
ロ〔1,2−c〕イミダゾール(V−3)0.135g
(0.485mmol)とジクロロメタン10mlの混合
液に室温で塩化スルフリル0.051ml(0.630m
mol)を加えた。室温で2時間撹拌後、濃縮し、残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー〔溶出液:ヘキ
サン/エーテル(3:1)〕にて分離精製して、標記化
合物(V−8)0.05g(収率32%)を得た。この
化合物の物理化学的測定値を第3表に示す。
【0059】
【表11】
【0060】
【表12】
【0061】
【表13】
【0062】
【表14】
【0063】
【表15】
【0064】
【表16】
【0065】
【参考例10】2−エトキシカルボニルメチル−6−
(4−クロロベンジル)−3−オキソ−1(2H)−チ
オキソ−1H−ピロロ〔1,2−c〕イミダゾール(VI
I-1)の合成 参考例7で合成した2−エトキシカルボニルメチル−6
−(4−クロロベンジル)−1,3(2H)−ジオキソ
−1H−ピロロ〔1,2−c〕イミダゾール(V-1)
1.2g(3.46mmol)、無水ジオキサン30ml
及びローソン試薬1.40g(3.46mmol)の混
合液を12時間還流した。反応液を濃縮して、残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:クロロホ
ルム)にて分離し、イソプロピルエーテル−ヘキサンよ
り再結晶して標記化合物(VII-1 )1.03g(収率8
2%)を得た。この化合物の物理化学的測定値を第4表
に示す。
【0066】
【参考例11】参考例10と同様に操作して、第4表に
示す化合物(VII-3)、(VII-5)、(VII-7)、(VI
I-9)、(VII-11)、(VII-13)、(VII-15)、(VII-
16)、(VII-18)、(VII-20)、(VII-22)〜(VII-2
4)、(VII-26)〜(VII-31)、(VII-33)、(VII-3
5)及び(VII-37)〜(VII-39)を合成した。
【0067】
【参考例12】2−エトキシカルボニルメチル−6−
(4−クロロベンジル)−1,3(2H)−ジチオキソ
−1H−ピロロ〔1,2−c〕イミダゾール(VII-2)
の合成 参考例7で合成した2−エトキシカルボニルメチル−6
−(4−クロロベンジル)−1,3(2H)−ジオキソ
−1H−ピロロ〔1,2−c〕イミダゾール(V-1)
0.86g(2.48mmol)、キシレン30ml及び
五硫化リン2.2g(9.90mmol)の混合液を1
2時間還流した。放冷後、反応液を濾過し、濾液を濃縮
した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶
出液:クロロホルム/ヘキサン(1:1)〕にて分離精
製し、標記化合物(VII-2)0.458g(収率49
%)を得た。この化合物の物理化学的測定値を第4表に
示す。
【0068】
【参考例13】参考例12と同様に操作して、第4表に
示す化合物(VII-4)、(VII-6)、(VII-8)、(VI
I-10)、(VII-12)、(VII-14)、(VII-17)、(VII-
19)、(VII-21)、(VII-25)、(VII-32)、(VII-3
4)及び(VII-36)を合成した。
【0069】
【表17】
【0070】
【表18】
【0071】
【表19】
【0072】
【表20】
【0073】
【表21】
【0074】
【表22】
【0075】
【表23】
【0076】
【表24】
【0077】
【参考例14】2−エトキシカルボニルメチル−6−イ
ソブチル−1(2H)−オキソ−3−チオキソ−1H−
ピロロ〔1,2−c〕イミダゾール(VIII)の合成 参考例4で合成したエチル 4−イソブチル−2−ピロ
ールカルボニルアミノアセテート(IV−3)2.1g
(8.32mmol)とチオカルボニルジイミダゾール
2.97g(16.7mmol)の混合物を150℃で
15分間撹拌した。放冷後、反応物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(溶出液:クロロホルム)にて分離
精製して標記化合物(VIII)0.19g(収率8%)を
得た。
【0078】 融点 85−86.5℃ 元素分析C14182 3 Sとして C H N 計算値(%) 57.12 6.16 9.52 実測値(%) 57.31 6.45 9.36
【0079】
【実施例1】2−カルボキシメチル−6−(4−クロロ
ベンジル)−1,3(2H)−ジオキソ−1H−ピロロ
〔1,2−c〕イミダゾール(I−1)の合成 参考例7で合成した2−エトキシカルボニルメチル−6
−(4−クロロベンジル)−1,3(2H)−ジオキソ
−1H−ピロロ〔1,2−c〕イミダゾール(V−1)
0.8g(2.31mmol)、酢酸5ml及び濃HCl
2mlの混合液を3時間還流した。酢酸5mlと濃HCl2
mlを追加して、更に3時間還流した。反応液に水5mlを
加えて放冷し、析出する結晶を濾取して標記化合物(I
−1)0.65g(収率88%)を得た。この化合物の
物理化学的測定値を第5表に示す。
【0080】
【実施例2】実施例1と同様に操作して、第5表に示す
化合物(I−2)〜(I−65)を合成した。
【0081】
【表25】
【0082】
【表26】
【0083】
【表27】
【0084】
【表28】
【0085】
【表29】
【0086】
【表30】
【0087】
【表31】
【0088】
【表32】
【0089】
【表33】
【0090】
【表34】
【0091】
【表35】
【0092】
【表36】
【0093】
【表37】
【0094】以下に本発明化合物(I)の有効性を示す
薬理試験の結果を示す。
【0095】<実験的糖尿病ラットにおける組織内ソル
ビトール蓄積抑制作用>ウィスター(Wistar )ラット
(雄6週齢、1群7匹)にストレプトゾトシン(Sigma
社)を70mg/2ml(0.1Mクエン酸緩衝液、pH
4.5)/kg尾静脈に注射して糖尿病ラットを作成し
た。ストレプトゾトシン投与後3日目に血糖値250mg
/dl以上のものについて群分けを行い、翌日被験化合物
50mg/5ml(0.5%カルボキシメチルセルロースナ
トリウム懸濁液)/kgを1日2回(午前9時と午後6
時)1日間経口投与した(これらを投与群とする)。初
回投与後24時間後に解剖を行い、座骨神経を摘出し、
シャーマン(Sherman)等の方法〔バイオケミカル ア
ンド バイオフィジカル リサーチ コミュニケーショ
ンズ(Biochemical and Biophysical Research C
ommunications )、22、492(1966)〕でソル
ビトールを抽出した後、バーマ(Varma)等の方法〔バ
イオケミカル ファルマコロジー(Biochemical Pha
rmacology )、25、2505(1976)〕に従って
含量を定量した。
【0096】対照群であるストレプトゾトシン無処理・
化合物非投与群(これらをノーマル群とする)及びスト
レプトゾトシン処置・化合物非投与群(これらを非投与
群とする)からもそれぞれ座骨神経中のソルビトールの
含量を測定し、被験化合物の座骨神経中のソルビトール
蓄積抑制作用を下記の式より算出した抑制率の値で示し
た(第6表)。
【0097】
【数1】
【0098】
【表38】
【0099】
【発明の効果】第6表から明らかなように本発明化合物
(I)は優れたソルビトール蓄積抑制作用すなわちアル
ドース・リダクターゼ阻害作用を有し、糖尿病に伴う種
々の慢性症状又は合併症の予防及び治療に有用な医薬と
して使用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 487/04 A61K 31/415 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 【化1】 〔式中、R1 は水素原子、ハロゲン原子又は低級アルキ
    ル基を、R2 は水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル
    基、シクロヘキシルメチル基、低級アシル基又は 【化2】 (R4 はトリフルオロメチル基、低級アルキル基又はハ
    ロゲン原子を、R5 はハロゲン原子を、mは0、1又は
    2を示す)を、R3 は水素原子、低級アルキル基又は4
    −ブロモ−2−フルオロフェニル基を、X及びYは同一
    又は異なって酸素原子又は硫黄原子を示す。〕で表され
    る置換ピロロイミダゾール誘導体及びその塩。
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