JP2858932B2 - 電気式脱イオン水製造装置から排出される電極水の処理方法 - Google Patents
電気式脱イオン水製造装置から排出される電極水の処理方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は脱イオン水を用いる半導体製造工業、製薬工
業、食品工業等の各種の工業あるいは研究所等で利用さ
れる電気式脱イオン水製造装置から排出される電極水の
処理方法に関するものである。
業、食品工業等の各種の工業あるいは研究所等で利用さ
れる電気式脱イオン水製造装置から排出される電極水の
処理方法に関するものである。
<従来の技術> イオン交換体としてカチオン交換樹脂とアニオン交換
樹脂を用いた2床式、2床3塔式あるいは混床式の脱イ
オン水製造装置は、使用するイオン交換樹脂がイオンで
飽和された場合、酸およびアルカリ水溶液で再生する必
要があるが、イオン交換体を用いるものの、薬剤による
再生が全く不要な電気式脱イオン水製造装置が実用化さ
れている。
樹脂を用いた2床式、2床3塔式あるいは混床式の脱イ
オン水製造装置は、使用するイオン交換樹脂がイオンで
飽和された場合、酸およびアルカリ水溶液で再生する必
要があるが、イオン交換体を用いるものの、薬剤による
再生が全く不要な電気式脱イオン水製造装置が実用化さ
れている。
従来から実用化されている電気式脱イオン水製造装置
は、基本的にはカチオン交換膜とアニオン交換膜で形成
される隙間に、イオン交換体としてアニオン交換樹脂と
カチオン交換樹脂のそれぞれの単独の樹脂層を交互に一
組以上積層したり、あるいはアニオン交換樹脂とカチオ
ン交換樹脂の混合イオン交換樹脂層を充填して脱塩室と
し、当該イオン交換樹脂層に被処理水を通過させるとと
もに、前記両イオン交換膜を介して被処理水の流れに対
して直角方向に直流電流を作用させて、両イオン交換膜
の外側に流れている濃縮水中に被処理水中のイオンを電
気的に排除しながら脱イオン水を製造するものである。
は、基本的にはカチオン交換膜とアニオン交換膜で形成
される隙間に、イオン交換体としてアニオン交換樹脂と
カチオン交換樹脂のそれぞれの単独の樹脂層を交互に一
組以上積層したり、あるいはアニオン交換樹脂とカチオ
ン交換樹脂の混合イオン交換樹脂層を充填して脱塩室と
し、当該イオン交換樹脂層に被処理水を通過させるとと
もに、前記両イオン交換膜を介して被処理水の流れに対
して直角方向に直流電流を作用させて、両イオン交換膜
の外側に流れている濃縮水中に被処理水中のイオンを電
気的に排除しながら脱イオン水を製造するものである。
第2図は上述した従来の電気式脱イオン水製造装置の
模式断面図を示すものであり、カチオン交換膜1および
アニオン交換膜2を離間して交互に配置し、カチオン交
換膜1とアニオン交換膜2で形成される空間内に一つお
きにアニオン交換樹脂3とカチオン交換樹脂4を積層さ
せて脱塩室5とする。
模式断面図を示すものであり、カチオン交換膜1および
アニオン交換膜2を離間して交互に配置し、カチオン交
換膜1とアニオン交換膜2で形成される空間内に一つお
きにアニオン交換樹脂3とカチオン交換樹脂4を積層さ
せて脱塩室5とする。
なお当該脱塩室5のそれぞれの隣に位置するアニオン
交換膜1とカチオン交換膜2で形成され、イオン交換樹
脂を充填していない部分は後述するごとく濃縮水を流す
べき濃縮室6とする。
交換膜1とカチオン交換膜2で形成され、イオン交換樹
脂を充填していない部分は後述するごとく濃縮水を流す
べき濃縮室6とする。
また両端に陰極7と陽極8を配置し、両端の濃縮室6
に必要に応じカチオン交換膜、アニオン交換膜あるいは
隔膜等の仕切膜9を配設し、当該仕切膜9で仕切られた
両電極7および8が接触する部分をそれぞれ陰極室10お
よび陽極室11とする。
に必要に応じカチオン交換膜、アニオン交換膜あるいは
隔膜等の仕切膜9を配設し、当該仕切膜9で仕切られた
両電極7および8が接触する部分をそれぞれ陰極室10お
よび陽極室11とする。
このような電気式脱イオン水製造装置によって脱イオ
ン水を製造する場合、以下のように操作される。
ン水を製造する場合、以下のように操作される。
すなわち陰極7と陽極8間に直流電極を通じ、また被
処理水流入口Aから被処理水を流入するとともに、濃縮
水流入口Bから濃縮水を流入し、かつ電極水流入口Cお
よびDからそれぞれ電極水を流入する。被処理水流入口
Aから流入した被処理水は実線で示した矢印のごとく各
脱塩室5を流下し、各イオン交換樹脂の充填層を通過す
る際に不純物イオンが除かれ、脱イオン水が脱イオン水
流出口aから得られる。また濃縮水流入口Bから流入し
た濃縮水は点線の矢印で示したごとく各濃縮室6を流下
し、両イオン交換膜を介して移動してくる不純物イオン
を受け取り、不純物イオンを濃縮した濃縮水として濃縮
水流出口bから流出され、さらに電極水流入口Cおよび
Dから流入した電極水は電極水流出口cおよびdから流
出される。
処理水流入口Aから被処理水を流入するとともに、濃縮
水流入口Bから濃縮水を流入し、かつ電極水流入口Cお
よびDからそれぞれ電極水を流入する。被処理水流入口
Aから流入した被処理水は実線で示した矢印のごとく各
脱塩室5を流下し、各イオン交換樹脂の充填層を通過す
る際に不純物イオンが除かれ、脱イオン水が脱イオン水
流出口aから得られる。また濃縮水流入口Bから流入し
た濃縮水は点線の矢印で示したごとく各濃縮室6を流下
し、両イオン交換膜を介して移動してくる不純物イオン
を受け取り、不純物イオンを濃縮した濃縮水として濃縮
水流出口bから流出され、さらに電極水流入口Cおよび
Dから流入した電極水は電極水流出口cおよびdから流
出される。
上述のような操作によって被処理水中の不純物イオン
は電気的に除去されるので、充填したイオン交換樹脂を
薬液による再生を全く行うことなく脱イオン水を連続的
に得ることができる。
は電気的に除去されるので、充填したイオン交換樹脂を
薬液による再生を全く行うことなく脱イオン水を連続的
に得ることができる。
当該従来の電気式脱イオン水製造装置は被処理水中に
存在するマグネシウムやカルシウムの硬度成分がイオン
交換膜に析出することを防止するため、前段に逆浸透膜
装置や硬水軟化装置が設置されるのが普通である。
存在するマグネシウムやカルシウムの硬度成分がイオン
交換膜に析出することを防止するため、前段に逆浸透膜
装置や硬水軟化装置が設置されるのが普通である。
たとえば市水を逆浸透膜装置で処理し、その透過水を
従来の電気式脱イオン水製造装置で処理した場合、比抵
抗率1ないし5MΩ−cm前後の脱イオン水が得られる。
従来の電気式脱イオン水製造装置で処理した場合、比抵
抗率1ないし5MΩ−cm前後の脱イオン水が得られる。
このように電気式脱イオン水製造装置は、充填したイ
オン交換樹脂を酸およびアルカリ水溶液で再生すること
なく連続的に脱イオン水が得られるが、水中に直流電極
を作用させるので、陰極室10から水素ガスが発生すると
ともに陽極室11から酸素ガスが発生する。
オン交換樹脂を酸およびアルカリ水溶液で再生すること
なく連続的に脱イオン水が得られるが、水中に直流電極
を作用させるので、陰極室10から水素ガスが発生すると
ともに陽極室11から酸素ガスが発生する。
水素ガスは大気中で組成比が4%以上となると爆発す
る危険性が生じるため、当該装置を屋内に設置する場合
は特に水素ガスを含む陰極室10から排出される電極水の
取り扱いには注意を要する。
る危険性が生じるため、当該装置を屋内に設置する場合
は特に水素ガスを含む陰極室10から排出される電極水の
取り扱いには注意を要する。
このようなそれぞれ水素ガスおよび酸素ガスが含まれ
ている陰極水および陽極水の処理に関しては、両電極水
を別々に取水し、それぞれ密閉状の気液分離器に導入
し、水素ガスおよび酸素ガスをそれぞれ分離し、それぞ
れの気液分離器に連通した排ガス管から両ガスを別々に
大気に放散する方式が考えられる。
ている陰極水および陽極水の処理に関しては、両電極水
を別々に取水し、それぞれ密閉状の気液分離器に導入
し、水素ガスおよび酸素ガスをそれぞれ分離し、それぞ
れの気液分離器に連通した排ガス管から両ガスを別々に
大気に放散する方式が考えられる。
しかしながら上述した処理方式においては電気式脱イ
オン水製造装置の設置場所から屋外まで排ガス管を付設
せねばならず、また建屋の壁に当該排ガス管を付設する
ための貫通孔を設けなければならず、特に比較的小容量
の電気式脱イオン水製造装置を屋内に設置する際におい
ては、上記排ガス管の付設に伴う工事が煩雑であった。
オン水製造装置の設置場所から屋外まで排ガス管を付設
せねばならず、また建屋の壁に当該排ガス管を付設する
ための貫通孔を設けなければならず、特に比較的小容量
の電気式脱イオン水製造装置を屋内に設置する際におい
ては、上記排ガス管の付設に伴う工事が煩雑であった。
<発明が解決しようとする問題点> 本発明は電気式脱イオン水製造装置から排出される水
素ガス等を含む電極水を屋内で処理して無害化すること
により、排ガス管の付設に伴う上述した煩雑な工事を一
切省略することを目的とする。
素ガス等を含む電極水を屋内で処理して無害化すること
により、排ガス管の付設に伴う上述した煩雑な工事を一
切省略することを目的とする。
<問題点を解決するための手段> 上記目的を達成するためになされた本発明よりなる処
理方法は、電気式脱イオン水製造装置から排出される水
素ガスを含む陰極水中から水素ガスを除去するにあた
り、当該陰極水と、電気式脱イオン水製造装置から同時
に排出される酸素ガスを含む陽極水とを密閉系で混合
し、当該両ガスを含む混合水を触媒を充填したカラムに
上昇流で通水することにより、混合水中の水素ガスと酸
素ガスとを反応させることを特徴とする電気式脱イオン
水製造装置から排出される電極水の処理方法である。
理方法は、電気式脱イオン水製造装置から排出される水
素ガスを含む陰極水中から水素ガスを除去するにあた
り、当該陰極水と、電気式脱イオン水製造装置から同時
に排出される酸素ガスを含む陽極水とを密閉系で混合
し、当該両ガスを含む混合水を触媒を充填したカラムに
上昇流で通水することにより、混合水中の水素ガスと酸
素ガスとを反応させることを特徴とする電気式脱イオン
水製造装置から排出される電極水の処理方法である。
<作用> 以下に本発明を詳細に説明する。
電気式脱イオン水製造装置から排出される水素ガスは
陰極にて発生し、しかも水の電気分解によって発生する
ものであるから、2モルの水素が発生すると同時に陽極
にて1モルの酸素ガスが発生する。
陰極にて発生し、しかも水の電気分解によって発生する
ものであるから、2モルの水素が発生すると同時に陽極
にて1モルの酸素ガスが発生する。
したがって陰極から発生する水素ガスと陽極から発生
する酸素ガスとを再び反応させて水を生成させれば爆発
の危険性のあるガス体を除くことができる。
する酸素ガスとを再び反応させて水を生成させれば爆発
の危険性のあるガス体を除くことができる。
しかも水が電気分解して生成した水素ガスと酸素ガス
であるため、両ガスを反応させて水を生成させることに
より、両ガスの過不足が生じることがなく実に都合がよ
い。
であるため、両ガスを反応させて水を生成させることに
より、両ガスの過不足が生じることがなく実に都合がよ
い。
本発明はこの点に着目したもので、水素ガスが気液混
合状態で含まれている陰極水と、同様にして酸素ガスが
気液混合状態で含まれている陽極水とを密閉系で混合し
て、水素ガスと酸素ガスの混合気体と両電極水の混合水
との気液混合水を生成し、当該気液混合水を触媒を充填
したカラムに上昇流で通水して水素ガスと酸素ガスとを
反応させるものである。
合状態で含まれている陰極水と、同様にして酸素ガスが
気液混合状態で含まれている陽極水とを密閉系で混合し
て、水素ガスと酸素ガスの混合気体と両電極水の混合水
との気液混合水を生成し、当該気液混合水を触媒を充填
したカラムに上昇流で通水して水素ガスと酸素ガスとを
反応させるものである。
上記反応により水素ガスは酸素ガスと結合して水にな
るため、水素ガスを除くことができるが、使用する触媒
は、パラジウム、白金等の第8属金属を用いることがで
き、処理性能、コスト、入手のし易さ等からイオン交換
樹脂にパラジウムを担持したものを使用することが好ま
しい。
るため、水素ガスを除くことができるが、使用する触媒
は、パラジウム、白金等の第8属金属を用いることがで
き、処理性能、コスト、入手のし易さ等からイオン交換
樹脂にパラジウムを担持したものを使用することが好ま
しい。
またイオン交換樹脂にパラジウムを担持させた触媒と
して、アンバーリスト(登録商標)ER−106あるいはレ
バチット(登録商標)MC−145を例示することができ
る。
して、アンバーリスト(登録商標)ER−106あるいはレ
バチット(登録商標)MC−145を例示することができ
る。
本発明は触媒を充填したカラムに前記気液混合水を上
昇流で通水するが、これを下降流通水とすると後述する
実施例に示すごとく、水素と酸素の反応があまり進まな
い。この理由は以下の通りと考えられる。
昇流で通水するが、これを下降流通水とすると後述する
実施例に示すごとく、水素と酸素の反応があまり進まな
い。この理由は以下の通りと考えられる。
すなわち前記気液混合水は、水素ガスと酸素ガスと窒
素ガス等の他のガスの混合ガスと、当該混合ガスの分圧
によりヘンリーの法則に従って各ガスが溶解されている
水との気液混合水であるが、当該気液混合水が触媒に接
触すると、水中に溶存している水素と酸素とが反応して
水が生成され、そして水が生成するために水中の水素と
酸素の分圧が低下し、その低下した分だけガス中の水素
と酸素が水に再び溶解し、当該溶解した水素と酸素が触
媒に接触して反応すると言うように、反応は液相下で順
次進行していくものと考えられる。
素ガス等の他のガスの混合ガスと、当該混合ガスの分圧
によりヘンリーの法則に従って各ガスが溶解されている
水との気液混合水であるが、当該気液混合水が触媒に接
触すると、水中に溶存している水素と酸素とが反応して
水が生成され、そして水が生成するために水中の水素と
酸素の分圧が低下し、その低下した分だけガス中の水素
と酸素が水に再び溶解し、当該溶解した水素と酸素が触
媒に接触して反応すると言うように、反応は液相下で順
次進行していくものと考えられる。
このような液相下の反応にあっては、液が触媒と接触
することが重要であるが、気液混合水をカラムに下降流
で通水すると、触媒中にガスが滞留し、当該ガスの存在
によって液が触媒と接触することを妨げる。
することが重要であるが、気液混合水をカラムに下降流
で通水すると、触媒中にガスが滞留し、当該ガスの存在
によって液が触媒と接触することを妨げる。
一方、上昇流で通水すると、ガスは液の上昇流により
常にカラムの上部に押し出され、カラムに滞留すること
がないので、液と触媒との接触が良好に行われる。
常にカラムの上部に押し出され、カラムに滞留すること
がないので、液と触媒との接触が良好に行われる。
第1図は本発明の実施態様を示すフローの説明図であ
り、12は電気式脱イオン水製造装置、13は被処理水母
管、14は第2図の被処理水流入口Aに連通する被処理水
流入管、15は第2図の濃縮水流入口Bに連通する濃縮水
流入管であり、被処理水母管13から分岐して連通するも
ので、16は第2図の脱イオン水流出口aに連通する脱イ
オン水流出管、17は第2図の濃縮水流出口bに連通する
濃縮水流出管である。当該濃縮水流出管17に背圧弁18を
設け、当該背圧弁18の手前に電極水管19を分岐して連通
し、当該電極水管19を第2図の陰極水流入口Cに連通す
る陰極水流入管20と第2図の陽極水流入口Dに連通する
陽極水流入管21とに分岐する。22は第2図の陰極水流出
口cに連通する陰極水流出管であり、また23は第2図の
陽極水流出口dに連通する陽極水流出管である。
り、12は電気式脱イオン水製造装置、13は被処理水母
管、14は第2図の被処理水流入口Aに連通する被処理水
流入管、15は第2図の濃縮水流入口Bに連通する濃縮水
流入管であり、被処理水母管13から分岐して連通するも
ので、16は第2図の脱イオン水流出口aに連通する脱イ
オン水流出管、17は第2図の濃縮水流出口bに連通する
濃縮水流出管である。当該濃縮水流出管17に背圧弁18を
設け、当該背圧弁18の手前に電極水管19を分岐して連通
し、当該電極水管19を第2図の陰極水流入口Cに連通す
る陰極水流入管20と第2図の陽極水流入口Dに連通する
陽極水流入管21とに分岐する。22は第2図の陰極水流出
口cに連通する陰極水流出管であり、また23は第2図の
陽極水流出口dに連通する陽極水流出管である。
このような電気式脱イオン水製造装置12によって脱イ
オン水を製造する場合、前述したごとく、電極間に直流
電極を通じて被処理水母管13および被処理水流入管14か
ら被処理水を流入し、また分岐した濃縮水流入管15から
も濃縮水となるべき、被処理水を流入する。このように
して脱イオン水流出力管16から脱イオン水を、濃縮水流
出管17から濃縮水を得、また濃縮水を一部電極水として
用いて、水素ガスを含む陰極水を陰極水流出管22から流
出させるとともに酸素ガスを含む陽極水を陽極水流出管
23から流出させる。
オン水を製造する場合、前述したごとく、電極間に直流
電極を通じて被処理水母管13および被処理水流入管14か
ら被処理水を流入し、また分岐した濃縮水流入管15から
も濃縮水となるべき、被処理水を流入する。このように
して脱イオン水流出力管16から脱イオン水を、濃縮水流
出管17から濃縮水を得、また濃縮水を一部電極水として
用いて、水素ガスを含む陰極水を陰極水流出管22から流
出させるとともに酸素ガスを含む陽極水を陽極水流出管
23から流出させる。
両電極水を合流管24にて合流させ、ガラス玉等を充填
した混合器25に通して混合し、水素ガスと酸素ガスを含
む気体と両電極水の混合水からなる気液混合水となし、
これを連通管26により、イオン交換樹脂にパラジウムが
担持された触媒27を充填したカラム28に上昇流で通水す
る。このような操作により、前述したごとく水素と酸素
は反応して水となり、よって流出管29からは水素と酸素
が反応して水となった分だけ両ガスが減少された気体を
共存する処理水が得られる。
した混合器25に通して混合し、水素ガスと酸素ガスを含
む気体と両電極水の混合水からなる気液混合水となし、
これを連通管26により、イオン交換樹脂にパラジウムが
担持された触媒27を充填したカラム28に上昇流で通水す
る。このような操作により、前述したごとく水素と酸素
は反応して水となり、よって流出管29からは水素と酸素
が反応して水となった分だけ両ガスが減少された気体を
共存する処理水が得られる。
後述する実施例で示すごとく、本発明によればカラム
28から流出する処理水に含まれる水素ガス濃度は2%以
下であり、したがって本処理水を屋内で放流しても全く
安全である。なお第1図に示したフローにおいて混合器
25は場合によっては省略することが可能である。
28から流出する処理水に含まれる水素ガス濃度は2%以
下であり、したがって本処理水を屋内で放流しても全く
安全である。なお第1図に示したフローにおいて混合器
25は場合によっては省略することが可能である。
<効果> 以上説明したごとく本発明は電気式脱イオン水製造装
置において、排出される水素ガスを除去す手段として、
水素ガスを含む陰極水および酸素ガスを含む陽極水を混
合した後、触媒を充填したカラムに上昇流で通水するこ
とにより、当該混合水の水素ガス濃度を爆発限界濃度で
ある4%以下に容易に減少させることが可能となる。し
たがって、電気式脱イオン水製造装置を屋内に設置する
にあたり、排ガスを屋外に放散するための配管工事を一
切省略することが可能となる。
置において、排出される水素ガスを除去す手段として、
水素ガスを含む陰極水および酸素ガスを含む陽極水を混
合した後、触媒を充填したカラムに上昇流で通水するこ
とにより、当該混合水の水素ガス濃度を爆発限界濃度で
ある4%以下に容易に減少させることが可能となる。し
たがって、電気式脱イオン水製造装置を屋内に設置する
にあたり、排ガスを屋外に放散するための配管工事を一
切省略することが可能となる。
以下に本発明の効果をより明確にするために実施例を
説明する。
説明する。
実施例 逆浸透膜処理した市水を電気式脱イオン水製造装置で
処理した際に排出される水素ガスを含む陰極水と酸素ガ
スを含む陽極水を混合し、パラジウムを担持した強塩基
性イオン交換樹脂(アンバーリストER−206)を内径48m
mのカラムに900mmの高さに充填し、当該カラムに上記混
合水を処理水量35〜40/時で上昇流で通水処理した。
なお、前記混合水と共存するガスの組成は体積%で水素
ガス57%、酸素ガス22%、窒素ガス18%であり、そのガ
ス量は25〜27/日であった。その結果、カラムから流
出する処理水中に共存するガスの水素ガス濃度は処理開
始半月後で2%以下であった。また、処理水中の全ガス
量はカラムに通水する前の全ガス量と比較して約1/10に
減量された。
処理した際に排出される水素ガスを含む陰極水と酸素ガ
スを含む陽極水を混合し、パラジウムを担持した強塩基
性イオン交換樹脂(アンバーリストER−206)を内径48m
mのカラムに900mmの高さに充填し、当該カラムに上記混
合水を処理水量35〜40/時で上昇流で通水処理した。
なお、前記混合水と共存するガスの組成は体積%で水素
ガス57%、酸素ガス22%、窒素ガス18%であり、そのガ
ス量は25〜27/日であった。その結果、カラムから流
出する処理水中に共存するガスの水素ガス濃度は処理開
始半月後で2%以下であった。また、処理水中の全ガス
量はカラムに通水する前の全ガス量と比較して約1/10に
減量された。
比較例 混合水を下向流で通水した他は同様に処理したとこ
ろ、カラムから流出する処理水中に共存するガスの水素
ガス濃度は処理開始半月後で15〜20%であった。
ろ、カラムから流出する処理水中に共存するガスの水素
ガス濃度は処理開始半月後で15〜20%であった。
第1図は本発明の実施態様の一例のフローを示す説明図
であり、第2図は電気式脱イオン水製造装置の断面図で
ある。 1……カチオン交換膜、2……アニオン交換膜 3……アニオン交換樹脂 4……カチオン交換樹脂、5……脱塩室 6……濃縮室、7……陰極 8……陽極、9……仕切膜 10……陰極室、11……陽極室 12……電気式脱イオン水製造装置 13……被処理水母管、14……被処理水流入管 15……濃縮水流入管 16……脱イオン水流出管、17……濃縮水流出管 18……背圧弁、19……電極水管 20……陰極水流入管、21……陽極水流入管 22……陰極水流出管、23……陽極水流出管 24……合流管、25……混合器 26……連通管、27……触媒 28……カラム、29……流出管
であり、第2図は電気式脱イオン水製造装置の断面図で
ある。 1……カチオン交換膜、2……アニオン交換膜 3……アニオン交換樹脂 4……カチオン交換樹脂、5……脱塩室 6……濃縮室、7……陰極 8……陽極、9……仕切膜 10……陰極室、11……陽極室 12……電気式脱イオン水製造装置 13……被処理水母管、14……被処理水流入管 15……濃縮水流入管 16……脱イオン水流出管、17……濃縮水流出管 18……背圧弁、19……電極水管 20……陰極水流入管、21……陽極水流入管 22……陰極水流出管、23……陽極水流出管 24……合流管、25……混合器 26……連通管、27……触媒 28……カラム、29……流出管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新明 康孝 埼玉県戸田市川岸1丁目4番9号 オル ガノ株式会社総合研究所内 (56)参考文献 特開 昭52−9685(JP,A) 特開 平3−165810(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B01D 61/44 - 61/48 B01D 61/52 C02F 1/469
Claims (2)
- 【請求項1】電気式脱イオン水製造装置から排出される
水素ガスを含む陰極水中から水素ガスを除去するにあた
り、当該陰極水と、電気式脱イオン水製造装置から同時
に排出される酸素ガスを含む陽極水とを密閉系で混合
し、当該両ガスを含む混合水を触媒を充電したカラムに
上昇流で通水することにより、混合水中の水素ガスと酸
素ガスとを反応させることを特徴とする電気式脱イオン
水製造装置から排出される電極水の処理方法。 - 【請求項2】触媒が、イオン交換樹脂にパラジウムを担
持させたものである請求項1に記載の電気式脱イオン水
製造装置から排出される電極水の処理方法。
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JP2290780A JP2858932B2 (ja) | 1990-10-30 | 1990-10-30 | 電気式脱イオン水製造装置から排出される電極水の処理方法 |
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