JP2858308B2 - アンダーカット部を有する椀状物品の成形用金型 - Google Patents

アンダーカット部を有する椀状物品の成形用金型

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JP2858308B2
JP2858308B2 JP34264196A JP34264196A JP2858308B2 JP 2858308 B2 JP2858308 B2 JP 2858308B2 JP 34264196 A JP34264196 A JP 34264196A JP 34264196 A JP34264196 A JP 34264196A JP 2858308 B2 JP2858308 B2 JP 2858308B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アンダーカット部
を有する樹脂製椀状物品を成形するための、射出成形用
金型の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、射出成形用金型は、固定側金型と
可動側金型で構成され、その型合わせ面間に所定形状に
設計されたキャビティとコアにより形成された成形空間
内に所定の溶融樹脂を導くスプルー、ランナーおよびゲ
ートが形成されている。また、上記金型のスプルー、ラ
ンナーおよびゲートの形状と配置の方法としては、サイ
ドゲート、ピンポイントゲート、サブマリンゲート、角
付きサブマリンゲート等の方法が知られている。ここで
通常、上記サイドゲート方式の射出成形用金型では、成
形品の表側壁面にゲートが設けられ、成形品を離型し取
り出す際にその成形品とスプルー及びランナーが一体と
なるため、成形品を取り出した後にゲートを切断した
り、成形品の表面に残るゲートの切断傷跡を研磨するな
どの工程が必要であった。また、上記サイドゲートにピ
ンポイントゲートを採用するようにすると、成形品の離
型突出しと同時にゲートの切断が可能となるが、やはり
成形品の表面には切断傷跡が残り外観を損うものであっ
た。更に、上記サブマリンゲートの場合は、ピンポイン
トゲートと同様に成形品の離型突出しと同時にゲートの
切断が可能であるという効果が得られるが、この場合成
形品の外観を損わないように角付きサブマリンゲートと
いう成形品の裏面に角を設ける場合もあるが、しかし当
該方法によっても離型後の成形品のゲート部に残る角を
切断して研磨する必要があり、これも煩雑な工程を伴う
ものであった。
【0003】一方、樹脂製椀状物品の形状に関し、糸尻
を有した椀状物品において当該糸尻部先端周縁が当該椀
状物品の底部と連設される糸尻基部よりも広く設計され
ている場合、即ち、糸尻部が基部より先端周縁方向に向
って徐々に拡張されて設計されている場合は、上記椀状
物品外側の底部から糸尻部に連設される連設部分にアン
ダーカット部が生じることとなり、または、椀状物品に
おいて当該椀状物品が所謂布袋椀と称され、椀本体の開
口径よりも椀胴体径の方が大きく設計されている場合に
おいて、上記椀状物品の糸尻底部にピンポイントゲート
を設計したものは、通常の射出成形用金型の構造では型
抜き処理することはできない。そこで、従来アンダーカ
ット部を有した上記椀状物品において当該椀状物品の糸
尻底部にピンポイントゲートを設計して成形する場合に
は、成形用金型を割型構造とすると共に当該金型の型抜
きのためにシリンダーアクチュエータ等の駆動手段や、
アンギュラーピン等から成る複雑な機構を付帯する必要
があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ここで、射出成形によ
りアンダーカット部を有する樹脂製椀状物品を成形する
場合、各種ゲート位置については、成形製品の外観を損
わない箇所として上記椀状物品の糸尻底部が最も適して
いるのであるが、上記従来の技術の項に記載のように、
椀状物品の糸尻底部にピンポイントゲートを設計する場
合には、成形用金型を割型構造とすると共に当該金型の
型抜きのためにシリンダーアクチュエータ等の駆動手段
や、アンギュラーピン等から成る複雑な機構を付帯した
金型構造でしか成形できないという問題があった。
【0005】また、上記従来の技術に記載のように、ア
ンダーカット部を有する樹脂製椀状物品を射出成形する
場合には、通常の射出成形用金型の構造では良好な型抜
き処理ができないため、成形用金型を割型構造とすると
共に当該金型の型抜きのためにシリンダーアクチュエー
タ等の駆動手段や、アンギュラーピン等から成る複雑な
機構を付帯する必要があるため、成形装置に対する動作
信頼性が低下し製品歩留り率を下げる一方、製造コスト
のアップを招くという欠点があった。
【0006】そこで、本発明は上記従来の技術の欠点な
どに鑑み成されたものであり、その目的とするところ
は、成形用金型を割型構造とすることがないと共に特別
にシリンダーアクチュエータ等の駆動手段や、スライド
コア及びアンギュラーピン等から成る複雑な機構を付帯
する必要もない簡単な金型構造によって、アンダーカッ
ト部を有する樹脂製椀状物品の射出成形を可能とする射
出成形用金型の構造を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係るアンダーカット部を有する椀状物品の
成形用金型は、以下の構成より成る。即ち、本発明に係
るカンダーカット部を有する椀状物品の成形用金型は、
椀状物品の外側部を画成する固定型と椀状物品の内側部
を画成する可動型との間にストリッパープレートを介設
した成形金型において、上記可動型が、アクチュエータ
により上下動自在であると共に上下に貫通するロッド遊
挿孔を有した可動側取付板と、当該可動側取付板の上面
に固定されるスペーサブロック及び上記可動側取付板の
上方に配置され可動側型板を摺動自在に貫通し先端がス
トリッパープレート下面に当接するリターンピンを植設
した突出しプレートと、更に上記スペーサブロックを介
して上記スペーサブロックの上面に固定される可動側型
板と、続いて当該可動側型板の上面側に固定され椀本体
内側面を画成するコアより構成され、一方上記固定型
は、固定側取付板と、当該固定側取付板の下面に配置さ
れるランナーストリッパープレートと、更に当該ランナ
ーストリッパープレートの下面にストッパー機構を介し
て支持されると共に上記椀状物品の椀本体外側面及び糸
尻外側面を画成するキャビティプレートと、当該キャビ
ティプレートの上面側より当該キャビティプレートに挿
設され、入子本体上面より外側に伸展して鍔部が周設形
成されて当該キャビティプレートの上面と共に均平な上
面を形成し、上記椀状物品の糸尻内底面及び糸尻内側面
を画成する入子より構成され、上記固定側取付板の上面
には射出ノズル先端を密着当接する当接凹部が形成され
ると共に当該当接凹部の中心より当該固定側取付板の下
面まで上下に貫通しスプルーの一部が形成されるスプル
ー孔基部が穿設されており、また当該スプルー孔基部に
下方連設して上記ランナーストリッパープレートにおい
ても上下に貫通してスプルーの一部が形成されるスプル
ー孔胴部が穿設され、更に当該スプルー孔胴部に下方連
設して上記入子においても当該入子の上面から下面近傍
までスプルーの一部が形成されるスプルー孔頭部が穿設
され、続いて当該スプルー孔頭部先端と上記入子下面に
ピンポイントゲートが穿設され、他方、上記キャビティ
プレートと上記入子は、当該入子の鍔部下面及び当該鍔
部下面が当接する上記キャビティプレート上面に周刻さ
れた相互のパッキング溝に環状のゴム製パッキング部材
を封入の上、上記入子の鍔部において上記キャビティプ
レートと遊びをもってボルト留めされることにより挿設
され、また、キャビティプレートには機外からの圧縮気
体あるいは加圧液体を上記入子に形成された鍔部下面の
周刻されたパッキング溝よりも離隔した内側の鍔部下面
位置に導入する導入孔が穿設されていることを要旨とす
るものである。
【0008】
【作用】本発明に係る、アンダーカット部を有する椀状
物品の成形用金型によれば、成形時において溶融樹脂は
スプルー孔、ピンポイントゲートを経て、椀状物品の糸
尻内底面中央を画成する入子下面箇所より成形空間内に
射出されて冷却硬化する。
【0009】一方、冷却後の離型において、本発明に係
る成形用金型の固定型に対して可動型を下方に変位させ
ると、機外から圧縮気体あるいは加圧液体がキャビティ
プレートに穿設された導入孔より送出されるように設定
されており、当該圧縮気体あるいは加圧液体は、上記可
動型の下方変位に伴い上記入子の鍔部下面を押上げるよ
う作用する。一方、上記入子は鍔部において上記キャビ
ティプレートと遊びをもってボルト留めされることによ
り挿設されていることから、上記入子上面に対してキャ
ビティプレート上面が上記ボルト留めの上下方向遊び幅
に相応した幅だけ下方へ押下げられる。即ち、ランナー
ストリッパープレート下面とキャビティプレート上面間
及び上記入子の鍔部下面と当該鍔部下面が当接していた
上記キャビティプレート上面部に、上記上下方向遊び幅
に相応した幅分の隙間が形成される。ここで、上記キャ
ビティプレート上面及び上記入子の鍔部下面に設けられ
た相互のパッキング溝は当接を解き上記隙間をもって離
隔されるが、当該離隔により上記パッキング溝に封入の
ゴム製パッキング部材は上記パッキング溝による上下方
向の圧縮力が開放される一方上記離隔と共に上記パッキ
ング溝に挾着のまま復元するようになり、その結果、当
該周刻されたパッキング溝より内側の離隔空間を密封
し、上記機外から送付された圧縮気体あるいは加圧液体
による加圧を保持するよう作用する。以上のような作用
により、本発明に係る成形用金型の固定型に対して可動
型を下方に変位させると、冷却硬化成形された椀状物品
の糸尻内底面及び糸尻内側面に、機外から送出される圧
縮気体あるいは加圧液体によって下方へ押下げる加圧が
付加される。そこで、本発明に係る成形用金型において
は、上記ボルト留めの上下方向遊び幅を1〜2mmを設定
する一方、機外からの圧縮気体あるいは加圧液体を1〜
10Kg/cm2を導入孔より送出し、アンダーカット部を
有した成形椀状物品をキャビティプレートから押抜きし
て可動型のコアに付着させるようにする。
【0010】次に、コアに成形椀状物品を付着させた可
動型が下方退動するに伴い、本発明に係る成形用金型は
ストッパー機構の型開き順序制御装置の作動を受け、上
記可動型の下方離間が所定変位を超えるようになると、
キャビティプレートに挿設の入子及び当該キャビティプ
レートは固定型側のランナーストリッパープレートから
離間して、可動型側の下方退動に所定範囲追動するよう
になっており、これにより広知の手段によって硬化ラン
ナーを本発明に係る成形用金型から取出すことができ
る。
【0011】続いて、上記可動型側の下方退動におい
て、ストリッパープレートは当該ストリッパープレート
上面において、上記成形椀状物品の椀本体開口周縁との
当接部分を有しているため、可動型側のコアに付着した
成形椀状物品と可動側型板に挟まれた状態で可動型と一
体に変位する。そして、可動型がさらに下方に変位して
所定位置に到達すると、突出しロッドが上方進動し、リ
ターンピンを植設した突出しプレートが上方へ突出す。
そこで、上記リターンピン先端はストリッパープレート
下面を突出し、これより、ストリッパープレートが上方
に突出され成形椀状物品が上記コアより分離されるよう
作用する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、更に
本発明に係る好適な実施の形態を通し引続き本発明につ
いて詳説するものとする。
【0013】先ず、図1は本発明に係るアンダーカット
部を有する椀状物品の成形用金型を型締めし射出成形し
た際の断面図である。図示のように、本発明に係るアン
ダーカット部を有する椀状物品の成形用金型1は、成形
椀状物品28の外側部を画成する固定型2と成形椀状物
品28の内部側を画成する可動型3との間にストリッパ
ープレート4を介設した成形金型である。更に図示よ
り、上記可動型3は、アクチュエータ(図示せず)によ
り上下動自在であると共にロッド遊挿孔5を有した可動
側取付板6と、可動側取付板6の上面に固定されるスペ
ーサブロック7及び可動側取付板6の上方に配置され後
述の可動側型板8を摺動自在に貫通し先端がストリッパ
ープレート4下面に当接するリターンピン9を植設した
突出しプレート10と、更にスペーサブロック7を介し
てその上面に固定される可動側型板8と、続いて可動側
型板8の上面側に固定され上記成形椀状物品28の椀本
体29内側面を画成するコア11より構成される。一
方、上記固定型2は、固定側取付板12と、固定側取付
板12の下面に配置されるランナーストリッパープレー
ト13と、更にランナーストリッパープレート13の下
面にストッパー機構(図示せず)を介して支持されると
共に上記成形椀状物品28の椀本体29外側面及び糸尻
30外側面を画成するキャビティプレート14と、キャ
ビティプレート14の上面側より挿設され、入子本体1
5上面より外側に伸展して入子鍔部16が周設形成され
て上記キャビティプレート14の上面と共に均平な上面
を形成し、上記成形椀状物品28の糸尻30内底面及び
糸尻30内側面を画成する入子17より構成される。こ
こで、上記固定側取付板12の上面には射出ノズル(図
示せず)先端を密着当接する当接凹部18が形成される
と共に当接凹部18の中心より固定側取付板12の下面
まで上下に貫通してスプルー19の一部が形成されるス
プルー孔基部20が穿設され、またスプルー孔基部20
に下方連設してランナーストリッパープレート13にお
いても上下に貫通してスプルー19の一部が形成される
スプルー孔胴部21が穿設され、更にスプルー孔胴部2
1に下方連設して入子17においてもその上面から下面
近傍までスプルー19の一部が形成されるスプルー孔頭
部22が穿設され、続いてスプルー孔頭部22先端と入
子17下面間にピンポイントゲート23が穿設されてい
る。他方図示のように、キャビティプレート14と入子
17は、入子17の入子鍔部16下面及び当該入子鍔部
16下面が当接するキャビティプレート14上面に周刻
された相互のパッキング溝24にリング状のゴム製パッ
キング部材25を封入の上、入子17の入子鍔部16に
おいてキャビティプレート14と遊びをもって植設され
たボルト26によりボルト留めされることで挿設されて
いる。また、キャビティプレート14には機外からの圧
縮空気を入子17に形成された入子鍔部16下面の周刻
されたパッキング溝24よりも離隔した内側の入子鍔部
16下面位置に導入する導入孔27が穿設されている。
以上のような本発明に係るアンダーカット部を有する椀
状物品の成形用金型において、射出成形による溶融樹脂
は、糸尻内底面中央を画成する入子17下面より成形空
間内に射出されて冷却硬化される。
【0014】次に、図2は本発明に係るアンダーカット
部を有する椀状物品の成形用金型を離型した際の一過程
を示す断面図であり、キャビティプレート14より成形
椀状物品28の糸尻30を押抜きし、ストッパー機構の
型開き順序制御装置(図示せず)の作動により、キャビ
ティプレート14に挿設の入子17及びキャビティプレ
ート14を固定型2側のランナーストリッパープレート
13より離間した状態を示したものである。そこで、本
発明に係るアンダーカット部を有する椀状物品の成形用
金型1の離型において、固定型2に対して可動型3を下
方に変位させると、機外から圧縮空気がキャビティプレ
ート14に穿設された導入孔27より送出されるよう設
定されている。これにより、上記送出された圧縮空気は
可動型3の下方変位に伴い入子17の入子鍔部16下面
を押上げ、入子17は入子鍔部16においてキャビティ
プレート14と遊びをもってボルト26によりボルト留
めされ挿設されていることから、入子17上面に対して
キャビティプレート14上面が図示のように上記ボルト
26のボルト留めの上下方向遊び幅に相応した幅だけ下
方へ押下げられるようになる。ここで、図示のようにキ
ャビティプレート14上面及び入子鍔部16下面に設け
られた相互のパッキング溝24は当接を解き上記遊び幅
をもって離隔されるが、パッキング溝24に封入のゴム
製パッキング部材25は当該離隔と共にパッキング溝2
4に挾着されたまま復元するようになり、その結果当該
周刻されたパッキング溝24より内側の離隔空間を密封
し、機外から送出の圧縮空気による加圧を保持する。こ
れより、固定型2に対して可動型3を下方に変位させる
と、冷却硬化成形された成形椀状物品28の糸尻30内
底面及び糸尻30内側面に、上記加圧が付加され成形椀
状物品28のアンダーカット部として形成された糸尻3
0を破損することなく良好にキャビティプレート14か
ら押抜きできる。ここで、上記ボルト留めの上下方向遊
び幅は1〜2mmと設定すると共に、機外からの圧縮空気
圧は1〜10Kg/cm2と設定することができる。また、
上記機外からの圧縮空気の送出は、キャビティプレート
14から成形椀状物品28の糸尻30を押抜きした後に
停止するようにし、上記圧縮空気の送出制御はタイマー
制御等広知の技術を採用することができる。
【0015】続いて、コア11に成形椀状物品28を付
着させた可動型3が下方退動するに伴い、本発明に係る
アンダーカット部を有する椀状物品の成形用金型1は上
記ストッパー機構の型開き順序制御装置の作動を受け、
可動型3の下方離間が所定変位を超えるようになると、
キャビティプレート14に挿設の入子17及びキャビテ
ィプレート14が固定型2側のランナーストリッパープ
レート13から離間して、可動型3側の下方退動に所定
範囲追動するようになっている。これより図示の硬化し
たランナー21をランナーストリッパープレート13、
固定側取付板12より除去することができる。
【0016】更に、図3は本発明に係るアンダーカット
部を有する椀状物品の成形用金型を離型し、成形椀状物
品をコアから分離した際の断面図である。上記可動型3
側の下方退動において、ストリッパープレート4は図2
の如くその上面において、上記成形椀状物品28の椀本
体29開口周縁との当接部分を有しているため、可動型
3側のコア11に付着した成形椀状物品28と可動側板
8に挟まれた状態で可動型3と一体に変位する。そし
て、可動型3がさらに下方に変位して所定位置に到達す
ると、突出しロッド31が上方進動するように設定され
ており、これによりリターンピン9を植設した突出しプ
レート10が上方へ突出すようになる。次に、リターン
ピン9先端がストリッパープレート4下面を突出し、こ
こでストリッパープレート4が上方に突出され、図示の
ように、成形椀状物品28がコア11より分離されて取
出されるようになる。
【0017】また、図4は本発明に係るもう一つのアン
ダーカット部を有する椀状物品の成形用金型を型締めし
射出成形した際の断面図である。ここで、図示の本発明
に係るもう一つのアンダーカット部を有する椀状物品の
成形用金型32は、成形椀状物品59の糸尻61先端周
縁が成形椀状部品59の底部と連設される糸尻61基部
よりも広く設計されていると共に、成形椀状物品59が
所謂布袋椀と称され、椀本体60の開口径よりも椀胴体
径の方が大きく設計されているものを射出成形するもの
である。図示のように、本発明に係るもう一つのアンダ
ーカット部を有する椀状物品の成形用金型32は、成形
椀状物品59の外側部を画成する固定型33と成形椀状
物品59の内側部を画成する可動型34との間にストリ
ッパープレート35を介設した成形金型であり、更に図
示より、上記可動型34は、アクチュエータ(図示せ
ず)により上下動自在であると共に突出しロッド62が
突出し得るロッド遊挿孔36を有した可動側取付板37
と、可動側取付板37の上面に固定されるスペーサブロ
ック38及び可動側取付板37の上方に配置され後述の
可動側型板39を摺動自在に貫通し先端がストリッパー
プレート35下面に当接するリターンピン40を植設し
た突出しプレート41と、更にスペーサブロック38を
介してその上面に固定される可動側型板39と、続いて
可動側型板39の上面側に固定され上記成形椀状物品5
9の椀本体60内側面を画成するコア42より構成され
る。一方、上記固定型33は、固定側取付板43と、固
定側取付板43の下面に配置されるランナーストリッパ
ープレート44の下面にストッパー機構(図示せず)を
介して支持されると共に上記成形椀状物品59の椀本体
60外側面及び糸尻61外側面を画成するキャビティプ
レート45と、キャビティプレート45の上面側より挿
設され、入子本体46上面より外側に伸展して入子鍔部
47が周設形成されて上記キャビティプレート45の上
面と共に均平な上面を形成し、上記成形椀状物品59の
糸尻61内底面及び糸尻61内側面を画成する入子48
より構成される。ここで、上記固定側取付板43の上面
には射出ノズル(図示せず)先端を密着当接する当接凹
部49が形成されると共に当接凹部49の中心より固定
側取付板43の下面まで上下に貫通してスプルー50の
一部が形成されるスプルー孔基部51が穿設され、また
スプルー孔基部51に下方連設してランナーストリッパ
ープレート44においても上下に貫通してスプルー50
の一部が形成されるスプルー孔胴部52が穿設され、更
にスプルー孔胴部52に下方連設して入子48において
もその上面から下面近傍までスプルー50の一部が形成
されるスプルー孔頭部53が穿設され、続いてスプルー
孔頭部53先端と入子48下面間にピンポイントゲート
54が穿設されている。他方図示のように、キャビティ
プレート45と入子48は、入子48の入子鍔部47下
面及び当該入子鍔部47下面が当接するキャビティプレ
ート45上面に周刻された相互のパッキング溝55にリ
ング状のゴム製パッキング部材56を封入の上、入子4
8の入子鍔部47においてキャビティプレート45と遊
びをもって植設されたボルト57によりボルト留めされ
ることで挿設されている。また、キャビティプレート4
5には機外からの圧縮空気を入子48に形成された入子
鍔部47下面の周刻されたパッキング溝55よりも離隔
した内側の入子鍔部47下面位置に導入する導入孔58
が穿設されている。以上のような本発明に係るもう一つ
のアンダーカット部を有する椀状物品の成形用金型にお
いて、射出成形による溶融樹脂は糸尻内底面中央を画成
する入子48下面より成形空間内に射出されて冷却硬化
される。
【0018】次に、本発明に係るもう一つのアンダーカ
ット部を有する成形用金型32を離型して成形椀状物品
59を取出すようになるが、その離型については前記の
本発明に係るアンダーカット部を有する成形用金型1と
同様であるから省略するものとする。尚、本発明に係る
もう一つのアンダーカット部を有する成形用金型32に
より成形される成形椀状物品59には、成形椀状物品5
9の椀本体60の胴部及び糸尻61にアンダーカット部
が形成されるが、本発明に係る成形用金型32を採用し
た成形方法によれば、ひび、割れ、破損等なく良好に成
形することができる。
【0019】
【本発明の効果】本発明は、以上説明したように構成さ
れているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0020】本発明に係るアンダーカット部を有する椀
状物品の成形用金型によれば、成形用金型を割型構造と
することなく、特別にシリンダーアクチュエータ等の駆
動手段や、スライドコア及びアンギュラーピン等から成
る複雑な機構を付帯する必要もない簡単な金型構造によ
り、アンダーカット部を有する樹脂製椀状物品を、ひ
び、割れ、変形することなく良好に成形できるという効
果がある。
【0021】また、上記効果に付随して、金型構造を複
雑にする必要がないので成形製品のコストを低く抑える
ことができると共に、複雑な機構を付帯する必要がない
ため、成形装置に対する動作信頼性が高く製品歩留り率
を下げることがないという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るアンダーカット部を有する椀状物
品の成形用金型を型締めし射出成形した際の断面図。
【図2】本発明に係るアンダーカット部を有する椀状物
品の成形用金型を離型した際の一過程を示す断面図。
【図3】本発明に係るアンダーカット部を有する椀状物
品の成形用金型を離型し、成形椀状物品をコアから分離
した際の断面図。
【図4】本発明に係るもう一つのアンダーカット部を有
する椀状物品の成形用金型を型締めし射出成形した際の
断面図。
【符号の説明】
1 本発明に係るアンダーカット部を有する椀状物品の
成形用金型 2、33 固定型 3、34 可動型 4、35 ストリッパープレート 5、36 ロッド遊挿孔 6、37 可動側取付板 7、38 スペーサブロック 8、39 可動側型板 9、40 リターンピン 10、41 突出しプレート 11、42 コア 12、43 固定側取付板 13、44 ランナーストリッパープレート 14、45 キャビティプレート 15、46 入子本体 16、47 入子鍔部 17、48 入子 18、49 当接凹部 19、50 スプルー 20、51 スプルー孔基部 21、52 スプルー孔胴部 22、53 スプルー孔頭部 23、54 ピンポイントゲート 24、55 パッキング溝 25、56 パッキング部材 26、57 ボルト 27、58 導入孔 28、59 成形椀状物品 29、60 椀本体 30、61 糸尻 31、62 突出しロッド 32 本発明に係るもう一つのアンダーカット部を有す
る椀状物品の成形用金型
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B29C 45/26 - 45/44 B29C 33/00 - 33/76

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 椀状物品の外側部を画成する固定型と椀
    状物品の内側部を画成する可動型との間にストリッパー
    プレートを介設した成形金型において、上記可動型が、
    アクチュエータにより上下動自在であると共に上下に貫
    通するロッド遊挿孔を有した可動側取付板と、当該可動
    側取付板の上面の固定されるスぺーサブロック及び上記
    可動側取付板の上方に配置され可動側型板を摺動自在に
    貫通し先端がストリッパープレート下面に当接するリタ
    ーンピンを植設した突出しプレートと、更に上記スペー
    サブロックを介して上記スペーサブロックの上面に固定
    される可動側型板と、続いて当該可動側型板の上面側に
    固定され椀本体内側面を画成するコアより構成され、一
    方上記固定型は、固定側取付板と、当該固定側取付板の
    下面に配置されるランナーストリッパープレートと、更
    に当該ランナーストリッパープレートの下面にストッパ
    ー機構を介して支持されると共に上記椀状物品の椀本体
    外側面及び糸尻外側面を画成するキャビティプレート
    と、当該キャビティプレートの上面側より当該キャビテ
    ィプレートに挿設され、入子本体上面より外側に伸展し
    て鍔部が周設形成されて当該キャビティプレートの上面
    と共に均平な上面を形成し、上記椀状物品の糸尻内底面
    及び糸尻内側面を画成する入子より構成され、上記固定
    側取付板の上面には射出ノズル先端を密着当接する当接
    凹部が形成されると共に当該当接凹部の中心より当該固
    定側取付板の下面まで上下に貫通しスプルーの一部が形
    成されるスプルー孔基部が穿設されており、また当該ス
    プルー孔基部に下方連設して上記ランナーストリッパプ
    レートにおいても上下に貫通してスプルーの一部が形成
    されるスプルー孔胴部が穿設され、更に当該スプルー孔
    胴部に下方連設して上記入子においても当該入子の上面
    から下面近傍までスプルーの一部が形成されるスプルー
    孔頭部が穿設され、続いて当該スプルー孔頭部先端と上
    記入子下面にピンポイントゲートが穿設され、他方、上
    記キャビティプレートと上記入子は、当該入子の鍔部下
    面及び当該鍔部下面が当接する上記キャビティプレート
    上面に周刻された相互のパッキング溝に環状のゴム製パ
    ッキング部材を封入の上、上記入子の鍔部において上記
    キャビティプレートと遊びをもってボルト留めされるこ
    とにより挿設され、また、キャビティプレートには機外
    からの圧縮気体あるいは加圧液体を上記入子に形成され
    た鍔部下面の周刻されたパッキング溝よりも離隔した内
    側の鍔部下面位置に導入する導入孔が穿設されているこ
    とを特徴とする、アンダーカット部を有する椀状物品の
    成形用金型。
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