JP2854371B2 - 排ガス浄化材及び排ガス浄化方法 - Google Patents

排ガス浄化材及び排ガス浄化方法

Info

Publication number
JP2854371B2
JP2854371B2 JP2065139A JP6513990A JP2854371B2 JP 2854371 B2 JP2854371 B2 JP 2854371B2 JP 2065139 A JP2065139 A JP 2065139A JP 6513990 A JP6513990 A JP 6513990A JP 2854371 B2 JP2854371 B2 JP 2854371B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
exhaust gas
filter
gas purifying
density
catalyst
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2065139A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0316645A (ja
Inventor
清英 吉田
聡 角屋
暁 村松
真理 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Riken Corp
Original Assignee
Riken Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Riken Corp filed Critical Riken Corp
Priority to JP2065139A priority Critical patent/JP2854371B2/ja
Publication of JPH0316645A publication Critical patent/JPH0316645A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2854371B2 publication Critical patent/JP2854371B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B3/00Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition
    • F02B3/06Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition with compression ignition

Landscapes

  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は排ガス浄化材及びこの排ガス浄化材を使用し
て排ガスを浄化する方法に係り、更に詳しくは触媒を担
持したフォーム型フィルタからなる排ガス浄化材と、こ
の浄化材を使用して排ガスを浄化する方法に関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
近年、主としてディーゼルエンジンの排出ガス中の窒
素酸化物や、微粒子状炭素物質(パティキュレート)が
環境上問題化している。特にパティキュレートは大気中
に浮遊し易く、呼吸により人体内に取り込まれ易いの
で、その低減化は早急に望まれており、早くから耐熱フ
ィルタを用いてパティキュレートを捕捉し燃焼する方法
や、触媒付耐熱フィルタを用いてより低温でパティキュ
レートを燃焼してフィルタ再生を行なう方法などが提案
されてきた。特に後者の方法はより低温でフィルタの再
生が可能で、フィルタの再生時間が短くなり、またフィ
ルタの耐熱性を考慮すればより優れた方法と考えられ
る。
しかしながら、ディーゼルエンジンの排気ガス温度は
ガソリンエンジンの場合と比較して格段に低く、排ガス
中の酸素濃度も大きく、しかも燃料として軽油を用いる
ために排ガス中にSO2量も多い。このような排ガス条件
下で蓄積した微粒子を良好に着火燃焼し、しかも二次公
害を起こさない再生方法はまだ確立されていない。
たとえば、貴金属系触媒をフィルターに担持させる
と、パティキュレートの着火温度の低下や、未燃焼炭化
水素、またはCOの浄化に効果があるが、排ガス中のSO2
を酸化してSO3を生成することや、アッシュによる触媒
の特性低下等の問題がおきる。一方卑金属系の触媒を用
いるとパティキュレートの着火温度の低下に効果があ
り、しかもSO3の生成が少ないが、COの浄化能は低い。
したがって本発明の目的は、ディーゼルエンジン等で
みられる比較的酸素濃度の大きい排ガス中に含まれるパ
ティキュレートを効果的に燃焼する機能と、SO3生成を
抑制して未燃焼炭化水素及びCOを残存酸素と反応させ、
効果的に酸化除去する機能を有する排ガス浄化材、及び
この浄化材を用いた排ガス浄化方法を提供することであ
る。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題に鑑み鋭意研究の結果、本発明者は、密度の
異なる二つの層を有するフォーム型耐熱多孔性フィルタ
に、パティキュレート燃焼能を有する卑金属系触媒と、
未燃焼炭化水素及びCOの浄化能を有する白金族系触媒と
を担持することにより、良好にパティキュレートを除去
し得るとともに、未燃焼炭化水素及びCOを酸化除去する
ことができることを発見し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の排ガス浄化材は、耐熱多孔性フォ
ーム型フィルタを担体とするもので、前記フィルタは比
較的低密度の部分と、フィルタの一方の側に形成された
高密度の薄層部との二つの部分からなり、前記比較的低
密度の部分には、(a)アルカリ金属元素と、(b)周
期表のIB族、IIB族、VA族、VIA族、VIIA族、白金族元素
を除いたVIII族の遷移元素、及びSnからなる群から選ば
れた1種または2種以上の元素とからなる触媒が担持さ
れており、前記高密度の薄層部には白金族元素からなる
触媒が担持されていることを特徴とする。
また本発明の排ガス浄化方法は、上記の排ガス浄化材
を用い、前記比較的低密度のフィルタ部分を排ガスの入
口側とし、前記高密度薄層部を排ガスの出口側とし、前
記比較的低密度のフィルタ部分で前記排ガス中のパティ
キュレートを低温で燃焼又は着火させ、前記高密度薄層
部で排ガス中の未燃焼炭化水素及びCOを残存酸素と反応
させて酸化除去することを特徴とする。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明におけるパティキュレートの燃焼除去用触媒
は、(a)アルカリ金属と、(b)周期表のIB族、IIB
族、VA族(V,Nb,Ta)、VIA族(Cr,Mo,W)、VIIA族(Mn,
Re)、白金族元素を含まないVIII族元素(Fe,Co,Ni)、
及びSnからなる群から選ばれた少なくとも1つの元素と
からなり、耐熱フィルタの排ガス入口側に担持される。
この触媒はパティキュレートの燃焼速度を上げること
や、着火温度を低下させることに有効に働く。
アルカリ金属元素としては、K、Na及びCsが好まし
い。
なお、上記卑金属触媒中において、アルカリ金属元
素、遷移元素及びSnは、通常酸化物の状態で存在する。
一方、未燃焼炭化水素やCOの酸化除去用触媒として
は、酸化能の高い白金族元素を含む触媒を用いる。この
ような白金系触媒として、Pt系触媒、またはPd系触媒の
他にPt系とPd系の混合触媒、さらにはPt系、Pd系及びRh
系の混合触媒が挙げられる。また、この白金族元素系触
媒にさらに金又は銀を添加すると、未燃焼炭化水素やCO
の酸化除去能は一層向上する。
本発明では、上記の二つの系統の触媒は、フィルタの
二つの部分に別々に担持される。パティキュレートの燃
焼除去用の触媒はフィルタの比較的低密度部分に担持さ
れ、この部分は排ガスの入口側となる。また未燃焼炭化
水素とCOの酸化除去用の白金族触媒はフィルタの高密度
薄層部に担持され、この部分は排ガスの出口側となる。
このようなフィルタ及び触媒の配置により、良好な排
ガスの浄化作用が得られる。それは、主として、以下の
ような特長があるからである。
(1)排ガスの入口側が低密度となるために、パティキ
ュレートがフィルタ内の細孔に入りやすい。
(2)排ガスはフィルタ内部の細孔に担持された触媒と
接触する機会が多くなるので、排ガスの入口側に担持さ
れた触媒の表面上でパティキュレートが効果的に燃焼あ
るいは着火される。
(3)背圧が高くなっても、パティキュレートが外へ吹
き飛ばされないで捕捉される。
(4)上記(2)により効率よく排ガスが浄化されるた
めに、急激な圧力損失が起こらない。
また、上記の特長に加えて、以下の利点もある。すな
わち、 (5)フィルタ内の入口側の部分で排ガス中のかなりの
酸素が消費されることになり、排ガス出口側の高密度薄
層部表面では残存酸素が比較的低くなるが、CO及び未燃
焼炭化水素は効果的に浄化される。
(6)排ガスの出口側の高密度薄層部にのみ白金族系の
触媒を担持するので、SO3生成を抑制することができ
る。
(7)パティキュレートの燃焼後の排ガスがこの触媒と
接触することとなるので、アッシュによる白金族触媒の
能力低下がほとんど起こらない。
(8)高密度薄層部が排ガスの出口側に設置されている
ので、フィルタ内を流れる排ガスはこの薄層部により適
度の抵抗を受けることとなり、パティキュレートを燃焼
除去する部分である比較的低密度のフィルタ部分が薄く
ても、効率のよい排ガス浄化をすることができる。
フォーム型耐熱フィルタは、必要なパティキュレート
捕集性能を保有しつつ、圧力損失が許容範囲内であるこ
とが必要である。このようなフィルタを形成する材料と
しては、通常担体として用いられるアルミナ、シリカ、
ジルコニア、シリカ−アルミナ、アルミナ−ジルコニ
ア、アルミナ−チタニア、シリカ−チタニア、シリカ−
ジルコニア、チタニア−ジルコニア、ムライト、コージ
ェライト等からなるセラミックフォームを挙げることが
できる。
なお、フォーム型耐熱フィルタの一方の面に高密度の
薄層部を形成する方法としては、いくつかあるが、以下
の方法が特に好ましい。
(a)所望の形状の型の底面にグリセリン、水、界面活
性剤からなる離型剤を塗布し、この型にコージェライト
等のスラリーを流し込み、型を分離し、乾燥後、焼成す
る方法。
(b)均一なフィルタをまず形成し、有機バインダとコ
ージェライト等の粉末を混合し、それをフィルタの一表
面に塗布して乾燥し、焼成する方法。
このようにして形成されるフォーム型耐熱フィルタ
は、低密度部において、60〜90%程度のポロシティ及び
3〜400μm(平均約200〜300μm)のポアサイズを有
し、高密度薄層部において、40〜70%のポロシティ、及
び3〜80μm(平均約20〜30μm)程度のポアサイズを
有するのが好ましい。また、高密度薄層部自身の厚さと
しては、5〜2000μmであるのが好ましく、より好まし
くは10〜50μmである。
なお、フィルタ全体の大きさは、目的に応じて種々変
更することができるが、一般にフィルタの直径は50〜40
0mm、長さは5〜30mmとするのが好ましい。また必要に
応じて、複数枚積層してもよい。
フォーム型耐熱性フィルタにパティキュレート除去触
媒を含浸させる方法としては、触媒を形成する金属の炭
酸塩、硝酸塩、酢酸塩、水酸化物などの水溶液に耐熱性
フィルタを浸漬する方法等公知の方法を採用できる。ま
たフェロシアン化アルカリなどのように複数の卑金属系
金属を含む化合物の水溶液にフィルタを浸漬して、触媒
を含浸させる方法も可能である。
また、フィルタの高密度薄層部に白金族系触媒を含浸
させる方法として、白金族元素の塩化物等の水溶液に高
密度薄層部のみを浸漬するような方法を採用することが
できる。
触媒の担持面積を大きくするためには、アルミナ、シ
リカ、チタニア、チタニア−アルミナ、チタニア−シリ
カ等の多孔質で表面積の大きい担体を介して、フォーム
型耐熱フィルタに間接的に触媒を担持させるのが好まし
い。特に高密度薄層部は厚みがほとんどないので、高濃
度で均一に触媒を担持させるのが好ましい。そのために
は、ウオッシュコート法やゾル−ゲル法を用いることが
できるが、担体の表面積を増大するためには、ゾル−ゲ
ル法の方が好ましい。
ウオッシュコート法は、上記担体のスラリー中にフィ
ルタを浸漬し、乾燥することによりフィルタに担体層を
担持させる方法である。この際、触媒をあらかじめ含浸
した担体粉末を用いれば、一回の処理で担体と触媒を担
持させることができる。
またゾル−ゲル法は、以下に詳述するように、2通り
ある。第一の方法は、担体用セラミックスを形成する金
属の有機塩(例えばアルコキシド)を加水分解し、得ら
れたゾルをフィルタにコーティングし、水蒸気等との接
触によりコロイド粒子の膜を生成させた後、乾燥、焼成
し、最後に触媒活性種の担持を行う方法である。例え
ば、担体層用セラミックスとしてチタニア(TiO2)を用
い、これに触媒活性種を担持させる場合、まずTiのアル
コキシド(例えば、Ti(O-iso C3H7)4)のアルコール溶
液に、CH3COOH、HNO3、HCl等の酸を加えたコーティング
液を生成する。このコーティング液にフィルタを浸漬
し、引き上げた後、水蒸気あるいは水と反応させてゲル
化を行う。次いで、フィルタを乾燥、焼成すれば、フィ
ルタの空孔表面にチタニアの膜が形成される。次に、触
媒活性種の炭酸塩、硝酸塩、酢酸塩、水酸化物などの水
溶液を含浸して、再び乾燥、焼成し、触媒の担持を行
う。
第二の方法は、担体層用セラミックスと触媒活性種を
フィルタに同時にコーティングする方法である。例え
ば、まずTiアルコキシドのアルコール溶液にCH3COOH、H
NO3、HCl等の酸と、さらに触媒活性金属種の塩の水溶液
とを加えて、コーティング液を生成する。次いで、その
コーティング液にフィルタを浸漬した後、水蒸気あるい
は水と反応させてゾル化、さらにはゲル化を行う。その
後、フィルタを乾燥、焼成し、触媒を担持したチタニア
からなるコーティング層を形成する。触媒活性金属種の
塩としては、水に溶解するものであれば、炭酸塩、硝酸
塩、酢酸塩、水酸化物など、どのような種類のものでも
用いることができる。また、アルコキシドのアルコール
溶液中に触媒金属の塩を均一に分散させることを目的
に、エチレングリコール等の分散剤を添加するのが好ま
しい。
ゾル−ゲル法において、酸はゲル化の際の加水分解反
応の触媒として添加するものである。しかし、酸の代わ
りにアルカリを添加しても、加水分解反応を促進するこ
とができる。
なお、以上において担体層用セラミックスとしてチタ
ニアを例に説明したが、それ以外のセラミックの場合で
も、同様にゾル−ゲル法により担持することができる。
例えば、触媒活性種をアルミナに担持させる場合は、Al
のアルコキシドを用い、上述のチタニアの場合と同様の
方法で行う。その他の多孔質担体を用いるときも同様で
ある。
ゾル−ゲル法によれば、フィルタ中に触媒を極めて均
一に担持させることが可能であり、高密度の領域でも均
一な担持が容易となる。またゾル−ゲル法により形成し
た担体層はウオッシュコート法により形成した担体層よ
り大きな表面積を有するので、フィルタ中の触媒濃度を
高くすることができるとともに、触媒担持による圧力損
失を小さくすることができる。従って、触媒活性が高ま
り、排ガス浄化能が向上する。
さらに、フィルタの薄層部に白金族元素、Au及びAgを
担持するときは、ウオッシュコート法又はゾル−ゲル法
により形成した担体層にPt、Pd、Rh等の白金属元素の塩
化物、及びAu及び/又はAgの塩化物の水溶液等を含浸さ
せた後、光照射を行うと、非常に効果的に触媒を担持で
きる。また最初にチタニア又はチタニアの複合物の多孔
質担体に白金族元素系触媒を光照射により担持させ、そ
のチタニア系担体をフィルタ薄層部に浸漬法によりコー
トする方法も可能である。光照射法を用いると、白金属
触媒は担体層に高分散に固定され、そのためにフィルタ
のコーティング層を薄くすることができる。特に、高密
度薄層部へ触媒を担持する場合、圧力損失を小さくする
ことができるので、大変有効である。
本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説明する。
なお、各実施例中において、卑金属触媒中の各成分の重
量は、元素の重量に換算した値として示す。
〔実施例〕
実施例1 コージェライト製セラミックフォーム(直径25.4cm、
厚さ3.81cmの円筒形、密度0.65g/ml)の一方の側に、上
記方法(b)によりコージェライトと有機バインダの混
合液を塗布した後、乾燥、焼成して、高密度(2.2g/m
l)の薄層部を形成した。
この薄層部を除いた部分(低密度部)を、γ−アルミ
ナ粉末(平均粒径0.4μm)のスラリーに浸漬し、フォ
ームの10%(重量%、以下同じ)の割合でγ−アルミナ
粉末をコートした。これに、炭酸カリウム水溶液を用
い、γ−アルミナに対しカリウムを2.5%、次いでCrCl3
水溶液を用いてCrを2.5%、それぞれ含浸した。
次に、薄層部には、薄層部の重量に対して1%のγ−
アルミナ粉末をウオッシュコートし、その後H2PtCl6
溶液を用いてPtをγ−アルミナに対して0.2%含浸し
た。
(Al2O3/K/Cr-Al2O3/Pt:実施例1) このようにして得られた浄化材について、排気量510c
cの単気筒ディーゼルエンジンを用いて、パティキュレ
ートの着火温度(圧力損失が低下した温度)の測定と、
排気ガス浄化特性評価を行った。このときエンジンは、
回転数1500rpm、負荷90%で運転した。この条件では浄
化前の排ガス中のCO濃度は約460ppm、酸素濃度は5%で
あった。第1表に浄化材でのパティキュレートの着火温
度を、第2表にパティキュレート捕集効率を、第3表に
CO転化率を、それぞれ示す。
実施例2〜4 実施例1と同様にして、各フィルタの薄層部以外に、
炭酸ナトリウム水溶液を用いてNaを2.5%、CuCl2水溶液
を用いてCuを2.5%それぞれ含浸し(実施例2)、炭酸
カリウム水溶液を用いてKを2.5%、MnCl2水溶液を用い
てMnを2.5%それぞれ含浸し(実施例3)、また炭酸カ
リウム水溶液を用いてKを2.5%、NH4VO3水溶液を用い
てVを2.5%それぞれ含浸した(実施例4)。さらにそ
れぞれのフィルタの薄層部分に、H2PtCl6水溶液を用い
てPtを0.2%含浸し、以下の排ガス浄化材を製造した。
(Al3O3/Na/Cu-Al2O3/Pt:実施例2) (Al2O3/K/Mn-Al2O3/Pt:実施例3) (Al2O3/K/V-Al2O3/Pt:実施例4) 実施例5〜8 各フィルタの薄層部以外に、上記の実施例1〜4と同
様の含浸を行い、また薄層部分にはAl2O3粉末のかわり
にTiO2粉末(平均粒径0.02μm)をフィルターに対して
1%ウオッシュコートし、乾燥後H2PtCl6水溶液及び/
又はPdCl2水溶液に薄層部を浸漬した。500WのHgランプ
を用い光照射をすることにより、各々0.2%のPt及び/
又はPdを含浸し、以下の排ガス浄化材を製造した。
(Al2O3/K/Cr-TiO2/Pt:実施例5) (Al2O3/Na/Cu-TiO2/Pd:実施例6) (Al2O3/K/Mn-TiO2/Pt/Pd:実施例7) (Al2O3/K/V-TiO2/Pt:実施例8) 上記実施例2〜8の排ガス浄化材について、実施例1
と同様の方法で、パティキュレートの着火温度と排ガス
浄化特性評価を行った。第1表に各浄化材でのパティキ
ュレートの着火温度(実施例1〜4)を、第2表に300
°Cでのパティキュレート捕集効率(実施例1、2、
5)を、第3表に400°CでのCO転化率(実施例1〜
8)を示す。
比較例1〜4 比較のために、以下の4つの浄化材を試作し、実施例
と同様に着火温度、パティキュレート捕集効率及びCO転
化率を測定した。それぞれの結果を同様に第1〜3表に
示す。
比較例 1: 触媒担持無しのフィルタ。
比較例 2: 実施例1と同様の触媒を有するが、高密度
薄層部のないフィルタ。
比較例 3: 高密度薄層部に白金族触媒を担持しないフ
ィルタで、パティキュレート燃焼除去用にAl2O3/K/Crの
触媒を有するフィルタ。
比較例 4: 高密度薄層部に白金族触媒を担持しないフ
ィルタで、パティキュレート燃焼除去用にAl2O3/Na/Cu
の触媒を有するフィルタ。
実施例1〜4の各浄化材は400℃以下の着火温度を示
し、パティキュレート除去特性が高かった。300℃で測
定されたパティキュレート捕集効率については、薄層部
付フィルタが80%以上示すのに、薄層部無しのフィルタ
では50%にすぎなかった。COの浄化特性については、薄
層部に白金族元素を担持していない浄化材では、ほとん
どCO浄化特性がなく、むしろCOが少々高くなる傾向を示
すが、白金族元素を担持した浄化材では、30%以上の浄
化特性を示し、特に光照射で担持された浄化材では、35
%以上の浄化特性が得られた。また、これらの浄化材を
用いた場合、SO3の生成はほとんどみられなかった。
実施例9 実施例1と同じコージェライト製セラミックフォーム
の一方の側に、コージェライトと有機バインダの混合液
を塗布した後、乾燥、焼成して、高密度(2.2g/ml)の
薄層部を形成した。
次に、アルニミウムのアルコキシドとして、Al(O-iso
C3H7)3を用い、そのアルコール溶液に塩酸を加えて、コ
ーティング液を生成した。このコーティング液にフィル
タ全体を浸漬した後、水蒸気と反応させてゲル化を行っ
た。次いでフィルタを乾燥してから400℃で焼成し、フ
ィルタに対して10%のγ−アルミナ微粉末の層を形成し
た。
次に、炭酸カリウム水溶液を用い、γ−アルミナに対
してカリウムを2.5%、CrCl3水溶液を用いてCrを2.5%
それぞれ含浸した。一方、薄層部にはH2PtCl6水溶液を
用いてPtをγ−アルミナに対し0.2%含浸した。
(Al2O3/K/Cr-Al2O3/Pt)。
また、圧力損失の測定をするために、直径30mm×長さ
25mmの円筒形状を有する以外実施例1と同じセラミック
フォームを用い、上記と同様にして触媒を担持させた。
実施例10 実施例1と同じセラミックフォームを用いて、それに
実施例1と同じウオッシュコート法により、以下の通り
担体及び触媒を担持させた。
(Al2O3/K/Cr-Al2O3/Pt:実施例10) また、圧力損失の測定をするために、実施例9と同様
に直径30mm×長さ25mmの円筒形状のフィルタを形成し、
同様の触媒を担持させた。
実施例9及び10の排ガス浄化材を、実施例1と同じデ
ィーゼルエンジンの排気通路に設置し、パティキュレー
トの着火温度、COの濃度変化、及びパティキュレートの
捕集効率の測定を行った。
その結果、パティキュレートの着火温度と捕集効率に
ついては、実施例9と10のフィルタは差がなかったが、
フィルタ出口におけるCOの濃度については、実施例9の
フィルタは、実施例10のフィルタより10%低くなった。
さらに、実施例9及び10の圧力損失測定用フィルタに
ついて、フィルタの前方と後方にそれぞれ圧力計を設置
するとともに、流量計を後方に設置して、排ガスの流速
(フィルタ前方)を変化させたときの圧力損失を測定し
た。結果を、同一形状のセラミックフォームのみからな
るフィルタとともに、第1図に示す。
実施例9(図中cで表す)の場合、圧力損失はコーテ
ィング層のないフィルタ(図中aで表す)よりもわずか
に大きいだけであり、ウオッシュコート法により担持し
た実施例10(図中bで表す)のフィルタより圧力損失が
著しく低下していることがわかる。このように、ゾル−
ゲル法により触媒担体層を形成すると、圧力損失を低減
させるのに効果的である。
〔発明の効果〕
本発明の排ガス浄化材を使用すると、排ガス中のパテ
ィキュレートの捕集効率が向上し、さらにCOの浄化にも
すぐれた作用を示す。このような排ガス浄化材は、ディ
ーゼルエンジン等のパティキュレートが多く比較的酸素
濃度の大きな排ガスの浄化に特に有効である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、排ガスの流速と圧力損失との関係を示すグラ
フである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B01J 23/42 B01J 23/44 A 23/44 23/78 A 23/78 35/02 P 35/02 B01D 53/36 104A (72)発明者 佐藤 真理 北海道札幌市豊平区平岸2条8丁目2番 19号 (56)参考文献 特開 昭59−82944(JP,A) 特開 昭57−184422(JP,A) 特開 昭63−65926(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B01J 35/02 B01J 23/26 B01J 23/34 B01J 23/22 B01J 23/42 B01J 23/44 B01D 53/94

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】耐熱多孔性フォーム型フィルタを担体とす
    る排ガス浄化材において、前記フィルタは比較的低密度
    の部分と、フィルタの一方の側に形成された高密度の薄
    層部との二つの部分からなり、前記比較的低密度の部分
    には、(a)アルカリ金属元素と、(b)周期表のIB
    族、IIB族、VA族、VIA族、VIIA族、白金族元素を除いた
    VIII族の遷移元素、及びSnからなる群から選ばれた1種
    または2種以上の元素とからなる触媒が担持されてお
    り、前記高密度の薄層部には、白金族元素からなる触媒
    が担持されていることを特徴とする排ガス浄化材。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の排ガス浄化材において、
    前記高密度の薄層部にはさらに金又は銀が担持されてい
    ることを特徴とする排ガス浄化材。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載の排ガス浄化材にお
    いて、前記触媒は担体層を介して前記フィルタに担持さ
    れていることを特徴とする排ガス浄化材。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の排ガス浄化材において、
    前記担体層は、ゾル−ゲル法により前記フィルタ上に形
    成されたものであることを特徴とする排ガス浄化材。
  5. 【請求項5】請求項1乃至4のいずれかに記載の排ガス
    浄化材を用いて排気ガスを浄化する方法において、前記
    比較的低密度のフィルタ部分を排ガスの入口側とし、前
    記高密度薄層部を排ガスの出口側とし、前記比較的低密
    度のフィルタ部分で、前記排ガス中のパティキュレート
    を低温で燃焼又は着火させ、前記高密度薄層部で排ガス
    中の未燃焼炭化水素及びCOを残存酸素と反応させて酸化
    除去することを特徴とする排ガス浄化方法。
JP2065139A 1989-03-15 1990-03-15 排ガス浄化材及び排ガス浄化方法 Expired - Fee Related JP2854371B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2065139A JP2854371B2 (ja) 1989-03-15 1990-03-15 排ガス浄化材及び排ガス浄化方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1-63019 1989-03-15
JP6301989 1989-03-15
JP2065139A JP2854371B2 (ja) 1989-03-15 1990-03-15 排ガス浄化材及び排ガス浄化方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0316645A JPH0316645A (ja) 1991-01-24
JP2854371B2 true JP2854371B2 (ja) 1999-02-03

Family

ID=26404095

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2065139A Expired - Fee Related JP2854371B2 (ja) 1989-03-15 1990-03-15 排ガス浄化材及び排ガス浄化方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2854371B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20020128151A1 (en) * 1998-05-01 2002-09-12 Michael P. Galligan Catalyst members having electric arc sprayed substrates and methods of making the same
KR20030048173A (ko) * 2001-12-11 2003-06-19 현대자동차주식회사 촉매 담체의 구조
GB0618482D0 (en) * 2006-09-20 2006-11-01 Johnson Matthey Plc Washcoated particulate filter substrate

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0316645A (ja) 1991-01-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5320999A (en) Exhaust gas cleaner and method of cleaning exhaust gas
US5208202A (en) Exhaust gas cleaner and method of cleaning exhaust gas catalyst for cleaning exhaust gas
JP4144898B2 (ja) パティキュレート燃焼触媒、パティキュレートフィルター及び排ガス浄化装置
US5075274A (en) Exhaust gas cleaner
US5340548A (en) Exhaust gas cleaner and method of cleaning exhaust gas
JP2863567B2 (ja) 排ガス浄化材及び排ガス浄化方法
EP1368107B1 (en) A catalyzed diesel particulate matter exhaust filter
JP2013226557A (ja) 触媒コンバータの製造方法
KR20060093102A (ko) 열 안정성이 개선된 촉매첨가 디젤 분진 필터
JP2001524018A (ja) 触媒作用を示す金属板
JP2863571B2 (ja) 排ガス浄化材及び排ガス浄化方法
JP2854371B2 (ja) 排ガス浄化材及び排ガス浄化方法
JPH05115782A (ja) 排ガス浄化材及び排ガス浄化方法
JP2854348B2 (ja) 排ガス浄化材及び排ガス浄化方法
JP2577757B2 (ja) ディーゼル排ガス浄化用触媒
JPH0531330A (ja) 排ガス浄化方法
JP2863568B2 (ja) 排ガス浄化材及び排ガス浄化方法
JP5524820B2 (ja) パティキュレート燃焼触媒、その製造方法、パティキュレートフィルター及びその製造方法
JPH0440237A (ja) 排ガス浄化材及び排ガス浄化方法
JPH05115789A (ja) 排ガス浄化材及び排ガス浄化方法
JPH05115788A (ja) 排ガス浄化材及び排ガス浄化方法
JP3503073B2 (ja) デイーゼルエンジン排ガス浄化用触媒
JP3337081B2 (ja) デイーゼルエンジン排ガス浄化用触媒
JPH05115790A (ja) 排ガス浄化材及び排ガス浄化方法
JPH05237389A (ja) 排ガス浄化材及び排ガス浄化方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees