JP2853090B2 - 触媒燃焼器 - Google Patents

触媒燃焼器

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は触媒燃焼器に係り、例え
ばプロパンガスなどの可燃ガスと空気とにより生成され
た予混合ガスを連続的に供給して燃焼させる触媒燃焼器
の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、触媒燃焼はNOxの排出がき
わめて少ないという特徴があり、ガスタービンやボイラ
等の低NOx化を目指して盛んに研究が行われている。
これらの触媒燃焼は一般的に燃焼温度が高く(>摂氏7
00度)、燃焼は触媒固体表面における触媒燃焼だけで
なく、通常の気相燃焼(火炎燃焼)の寄与も加えている
(例えば、機械学会論文集,49−445,B(昭5
8),1973、機械学会論文集,57−534,B
(1991−2)を参照)。
【0003】また、触媒燃焼は比較的低い温度でも高効
率の自己燃焼ができ、燃焼触媒表面の温度分布が均一で
輻射率が高いため、民生及び工業用暖房器等の低温加熱
分野においてクリーンな燃焼や火災安全性等の見地か
ら、応用が期待されている(例えば、燃料及び燃焼,4
5−5(昭53),385、燃料協会誌,66−4(1
987),287,燃焼に関する国際シンポジウム第1
6回におけるドンウォース及びメルビンの発表予稿を参
照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の研究は
いずれも可燃ガスに空気を供給しつつ燃焼させる拡散燃
焼についてなされている。そこで、本発明者らは、可燃
ガスと空気とにより生成された予混合ガスを多孔性の触
媒に連続的に供給して燃焼させる予混合燃焼の実験を試
み、触媒層内における反応成分濃度及び温度分布等の測
定を行った。この実験において、燃焼効率等が良くなる
ように空気比等の実験条件を選んだところ、触媒の入口
表面から少し進んだ付近で既に殆どの燃料が消費されて
いることが判明した。そこで、触媒の入口から出口に至
る厚さをもっと薄くしても同じ燃焼状態が得られるので
はないかとの推測をたて、実験条件を同一にしておいて
触媒の入口から出口に至る厚さを薄く設定したところ、
予想に反して燃焼状態が悪化するという事態を招いた。
【0005】このため、本発明者らは、「上記実験条件
の下で触媒の厚さを薄く設定しながら、燃焼状態を当初
の厚さの触媒のときと同様に維持する」という課題を達
成するための方策を種々工夫して実験したところ、触媒
の下流側に多孔質の断熱材を設ければこの課題が達成で
きることを知見した。
【0006】本発明はこの知見に基づいてなされたもの
であり、触媒燃焼器において触媒の下流側に多孔質の断
熱材を設けることにより、燃焼状態を維持しながら触媒
長さの短縮化を実現し、また逆に燃焼効率、排気成分等
の点で不良な触媒があればその燃焼状態を改善すること
を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の解決手段は、可燃ガスと空気とにより生成
された予混合ガスを連続的に供給して燃焼させる触媒燃
焼器を対象とする。そして、燃焼室に多孔性の触媒層を
設け、さらにガス出口側に多孔質の断熱材層を前記触媒
層に密接して設ける構成としている。また、触媒層は、
複数の薄板状の触媒を積層するという手段も用いてい
【0008】
【作用】上記の構成により、予混合ガスが触媒に連続的
に供給され、これが触媒燃焼する。その場合、触媒厚さ
を薄くすると、触媒からの輻射により触媒の温度が下が
り、充分な燃焼を実現するための温度が得られず、燃料
の消費率が悪くなると推察される。
【0009】これに対して、本発明では触媒層のガス出
口側に多孔質の断熱材を設けたので、その断熱性によっ
て触媒からの熱輻射が抑えられ、触媒温度が高く維持さ
れ、燃料の消費率が良くなる。また、触媒層に複数の薄
板状の触媒を積層する手段は、燃焼器に応じて触媒厚さ
を適切に調節するものである
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。図1は実
施例の触媒燃焼器を備えた燃焼装置であり、この実施例
は可燃ガスとしてプロパンガスを使用している。同図に
おいて、1はケーシングであって、このケーシング1は
角筒をその途中で折り曲げたL字形をしており、その水
平方向に開口する一端を予混合ガスの入口に、上方に開
口する他端を排気ガスの出口にして、その間に燃焼室1
bを形成している。また入口側の外壁を所定長さにわた
って断熱材1aで覆っている。
【0011】上記ケーシング1の燃焼室1bには、入口
側から順に整流用のメッシュ2、ポーラスプレート3、
ニクロム線ヒータ4が適宜に間隔をあけて設けられ、さ
らに上記ニクロム線ヒータ4の直下流側には多孔性の発
泡体型白金触媒5が設けられ、そのガス出口側に多孔質
の断熱材6が設けられている。この触媒5及び断熱材6
は、入口面及び出口面がそれぞれ170mm平方に形成
されている。
【0012】図2に示すように、上記触媒5は多孔性発
泡体に白金を担持して形成された幅170mm、高さ1
70mm、厚さ3mmの触媒板5aを4枚積層して全厚
みを12mmにしたものであり、また断熱材6は幅17
0mm、高さ170mm、厚さ6mmに形成しており、
従って触媒5及び断熱材6が全体で幅170mm、高さ
170mm、厚さ18mmに形成されている。ここで触
媒の仕様は、幾何学的表面が1000m2/m3、スペー
ス比が93%、真密度が8.6g/ml、浮力密度が
0.6g/ml、プラチナ支持量が1.0g/l、プラ
チナ粒子径が10オングストローム以下である。
【0013】予混合ガスの生成について説明する。図1
において、11はプロパンガスとエアを混合するミキシ
ングパイプであって、その出口をケーシング1の入口に
臨ませて設置されている。12はプロパンガスのボン
ベ、13は上記ミキシングパイプ11に接続された3方
コネクタ、14は上記ボンベ12と3方コネクタ13を
接続するガス供給管であり、このガス供給管14には絞
り弁15及びフローメータ16が設けられている。さら
に、17はブロア、18は上記ブロア17と3方コネク
タ13を接続するエア供給管であり、このエア供給管1
8には絞り弁19及びフローメータ20が設けられてい
る。また上記3方コネクタ13とフローメータ20との
間のエア供給管18にはリリーフ管21が接続され、こ
のリリーフ管21にはリリーフ弁22が設けられてい
る。従って上記絞り弁15、19及びリリ−フ弁22の
開度調整によって予混合気の空気比(混合比)が設定さ
れる。
【0014】次に、実験において上記触媒燃焼器の燃焼
状態等を計測する機器について説明する。図1におい
て、31は触媒5の下流側に設置されたプローブであっ
て、このプローブ31は、先端に熱電対31aとガスサ
ンプリング用のガス導入部31bとを有し、且つケーシ
ング1に固定したトラバースユニット32の移動部材に
固定されていて、トラバースユニット32の作動により
触媒出口表面及び触媒内部に移動できるようになってお
り、これによって触媒付近の温度及びガス成分濃度を測
定するようにしている。そのために触媒5には出口表面
から所定深さにまでいたる直径4mmの孔をあけてい
る。また、触媒入口表面にも別途に熱電対33を設けて
いる。これらの熱電対31a、33の出力線はGPIB
を介してモニタ及びレコーダ35に接続されている。一
方、上記ガス導入部31bはサンプリング管36を介し
てガスクロマトグラフィ39に接続され、このサンプリ
ング管36には3方切り替え式のマルチバルブ38が設
けられ、このマルチバルブ38には先端をケーシング1
の出口付近に臨ませたサンプリング管37が接続されて
いて、触媒付近のガス成分濃度及び排気ガス成分濃度を
選択的に測定するようにしている。
【0015】実験手順であるが、まず所定の空気流量を
燃焼室1bに流した状態でニクロム線ヒータ4により電
気加熱し、プロパンガスの触媒燃焼開始温度(約摂氏2
10度)まで昇温した後、一定の燃料を供給し、燃焼開
始を温度上昇で確認した後、ヒータ4を切った。そして
空気と燃料を所定の条件に保持した状態で、安定な燃焼
すなわち各部の温度が一定になったことを確認した後、
触媒温度及び燃焼部分の測定を行った。
【0016】また、実験は実施例のみならず他の2つの
比較例についても試行された。このうち、比較例1は図
3に示すように上記実施例の上記触媒5及び断熱材6に
代えて上記触媒板5a相当の触媒板を6枚積層して厚さ
δcを18mmとした触媒を装着し且つ断熱材を一切設
けないものであり、比較例2は図4に示すように実施例
の上記触媒5及び断熱材6に代えて上記触媒板5a相当
の触媒板を4枚積層して厚さδcを12mmとした触媒
を装着し且つ断熱材を一切設けないものである。
【0017】最初に上記比較例1(触媒厚さδc=18
mm)についての実験結果を示す。まず触媒内部の燃焼
状態を説明する。熱負荷量86kw/m2(触媒面積当
たりの発熱量入力)、空気比4.2の場合の触媒厚み方
向における温度Tc及びガス成分濃度Ciの分布を図5
に示す。測定位置は触媒中央部、つまり幅方向における
中央で且つ高さ方向における中央の部分である(以後、
特記のないものは全て触媒中央部の測定結果である)。
触媒燃焼のようすを観察すると、以下のようになる。 (1)入口表面から約6mmまでの間におよそ99%の
燃料が消費され、残りわずか1%の燃料が後の12mm
の触媒部分で徐々に燃焼していく。触媒温度のピークは
入口から約3mmのところに現れる。すなわち、触媒燃
焼反応速度は速く、主燃焼帯は薄いことが分かる。 (2)使用されているプロパンガスは純度が97%であ
り、約3%の割合を占めているI.N−C410,C2
6が触媒で検出されたが、これらは入口から6mmまで
のところでほぼ完全に消費されている。 (3)最も反応が激しい触媒部分である前半約6mmの
ところでは数10ppmのCOが検出されていることか
ら、この領域においてより速い中間反応過程を併発して
いる可能性がある。 (4)プロパンの転化率は入口表面から6mmのところ
で約99%に達する。未燃物濃度(全ての炭化水素濃度
の総和)は触媒出口で僅か1ppmであり、計算によっ
て局所燃焼効率はほぼ100%であることが分かる。
【0018】空気比λの影響を説明する。一定の熱負荷
量に対する触媒内の温度Tc、プロパン濃度Ciを空気
比λをパラメータとして図6に示す。またプロパン濃度
より計算されたプロパンの転化率χも同図に示した。空
気比λは、小さくなる即ち混合気濃度が増加するにつれ
て燃焼反応によるプロパン濃度Ciの降下勾配が大き
く、入口から約6mmでプロパンの転化率χは97.5
%以上である。それに対応して触媒温度Tcも空気比λ
の減少とともに高くなっている。これは低空気比つまり
高燃料濃度では触媒表面への反応成分の拡散が大きく、
発熱量が多くなるとともに流速が低いので、触媒固体か
らガスへの熱伝達が低下している結果と推察される。
【0019】熱負荷量qの影響を説明する。空気比λが
4.6の場合について触媒内のプロパン濃度Ci及び温
度Tcの分布に及ぼす熱負荷量qの影響を図7に示す。
触媒温度Tcは熱負荷qが大きくなるにつれて高くな
る。空気比λを一定とした場合、熱負荷量qの増加によ
り反応ガス流速が増し、触媒との反応接触時間が短縮さ
れるため、触媒前半ではプロパンの転化率χが低熱負荷
のものより低下するので、その領域ではプロパン濃度C
iがやや高いが、触媒出口付近ではプロパン濃度Ciが
逆に低くなる。これは高熱負荷の場合、流速が速いの
で、高温部分が下流に移動し、触媒後半の反応速度が大
きく、転化率χが高くなるためと推察される。
【0020】触媒周端からの熱損失の影響を説明する。
触媒出口表面における鉛直方向の位置Y(図3参照)を
縦軸にして未燃プロパン濃度Ciと温度Tcoutを測
定し、その結果を図8に示す。同図に示すように未燃プ
ロパンは触媒の中央部で殆ど観測されないが、触媒を囲
む周辺では多量に排出されている。これは触媒周辺で充
分な断熱がなされていないために、周囲からの熱損失に
より温度が低くなる結果、触媒活性が低下してプロパン
の転化率χが悪くなるためと推察される。また、図8よ
り触媒の下部は上部より未燃物が多く出ており、触媒上
下の温度分布が非対称であることから、この比較例1で
は低負荷、低流速の触媒燃焼反応に熱対流が影響を及ぼ
していると推察されている。
【0021】燃焼効率ηについて説明する。触媒燃焼器
の出口付近で排気ガス中の未燃物を測定することにより
求めた燃焼効率ηに及ぼす空気比λ及び熱負荷量qの影
響を図9に示す。燃焼効率ηは安定な燃焼範囲におい
て、空気比λが低いほど高くなる。また、空気比λが一
定の場合は、熱負荷量qを増大すると、燃焼効率ηは低
負荷の領域でやや上昇し、その後はほぼ一定になること
が分かる。ここに示されている燃焼効率ηは同様の実験
条件における触媒出口中央部での局所燃焼効率(ほぼ1
00%)を下回っている。従って、触媒燃焼の燃焼効率
ηを向上させるには、触媒周囲を充分断熱して、均一な
燃焼を行わせる必要があると推察される。
【0022】以上の比較例1の実験で得た熱特性と反応
特性の相互関係を検討した結果、次の結果を得た。 (イ)予混合気が触媒に入ると、触媒燃焼は速やかに進
行し、97%以上の燃料は触媒入口表面から約9mmの
ところで反応して消費し、触媒燃焼帯は薄い。 (ロ)触媒出口中央部ではプロパンは数ppmしか残ら
ず、ほぼ完全な燃焼を達成する。しかし、触媒周辺近く
では熱損失が起こるため触媒温度が低く、触媒反応活性
が低下する結果、未燃物が多く検出され、局部燃焼効率
は低下する。 (ハ)触媒燃焼効率は空気比が一定の場合、熱負荷によ
らずほぼ一定であるが、空気比を小さくすると高くな
る。
【0023】次に、上記比較例1(触媒厚さδc=18
mm)に代えて比較例2(触媒厚さδc=12mm)に
ついて、上記とほぼ同様に熱負荷量87kw/m2、空
気比4.2の実験条件で実験を行い、触媒の中央におけ
る温度T及びガス成分濃度Ciを測定し、その結果を図
10に示す。比較のために同一実験条件での比較例1の
測定結果も同図に示している。同図から分かるように、
触媒温度Tは比較例2の方が比較例1よりも全体的に低
い。また、燃焼反応の低下によりプロパン濃度Ciは触
媒における入口表面からの長さが同じ位置においては比
較例2の方が比較例1よりも大きい。しかも、触媒出口
での残留プロパン濃度Ciは比較例1の場合には入口表
面から12mmのところで3ppmであるのに対し、比
較例2の場合には50ppmと大きく上回っている。こ
れは、触媒厚さδcを減らすと、単位体積当たりの触媒
放射面積が大きくなるために、触媒単位体積当たりの熱
放射が大きくなり、触媒燃焼反応速度に関与する触媒温
度が低下し、燃料の転化率が悪くなるためと推察され
る。
【0024】そして、最後に実施例、つまり触媒5及び
断熱材6を設けた触媒燃焼器について、上記同様に熱負
荷量86kw/m2、空気比4.2の実験条件で実験を
行い、触媒の中央における温度T及びガス成分濃度Ci
を測定し、その結果を図11に示す。温度T及びガス濃
度Ciの分布は共に比較例1とよく一致しており、出口
表面におけるガス濃度Ciはそれぞれ1ppm,2pp
mと小さく、ほぼ完全燃焼していることが分かる。
【0025】実施例の実験結果から分かることは、触媒
厚さδcを18mmから12mmへと薄くし、出口側に
断熱材6を補充すれば、比較例1と同様の燃料転化率が
得られることである。従って、上記実施例は、比較例1
と比較した場合、比較例1と燃焼状態を同等に維持しな
がら触媒長さδcを比較例1よりも短縮できているか
ら、触媒燃焼器のコストを大幅に低減することができ
る。また逆に上記実施例を比較例2と比較した場合、比
較例2よりも燃焼状態を改善できているから、比較例2
のように燃焼効率、排気成分等の点で不良な触媒があれ
ば、そのガス出口側に多孔質の断熱材6を設けることに
より触媒の燃料消費率の向上、排気ガスの浄化を促進で
きることになる。
【0026】なお、上記実施例及び比較例では厚さ3m
mの触媒板5aを複数枚積層して触媒厚さδcを設定し
たため、触媒厚さδcを3mm以下のきざみ幅で細かに
設定することができなかった。そのため、触媒厚さδc
を実施例及び比較例2では12mmに、比較例1では1
8mmに設定せざるを得なかった。従って、熱負荷量8
7kw/m2、空気比4.2という実験条件下において
温度及びガス成分濃度で比較例1と同様の結果を得るに
は、触媒厚さδcを上記実施例よりも更に薄くできる可
能性があるといえる。
【0027】上記実施例では四角の薄板状の触媒5aを
複数枚積層して触媒5を形成しているが、積層構造でな
く一体的に形成してもよいし、触媒の外形もまた任意で
ある。また、実施例では発泡体型の触媒としたが、多孔
性の触媒であれば他のタイプでもよい。従ってハニカム
構造の触媒でもよいし繊維構造をもつ触媒(例えばウー
ル状、繊維状の素材をマット状に固めて成形したもの)
でもよい。そして、触媒の組成も任意である。また断熱
材も通気性が確保された多孔質のものであればよく、そ
の形状も任意である。上記実施例ではプロパンガスを使
用したが、他の可燃ガスであってもよいのは勿論であ
る。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の触媒燃焼
器は、可燃ガスと空気とにより生成された予混合ガスを
連続的に供給して燃焼させる触媒燃焼器として、燃焼室
に多孔性の触媒を設け、そのガス出口側に多孔質の断熱
材を設けたので、断熱材の保温性によって触媒からの輻
射が抑えられ、触媒温度が高く維持され、燃料消費率が
良くなると推察され、このことにより、燃焼状態を維持
しながら触媒長さの短縮化を実現して触媒燃焼器のコス
トを大幅に低減でき、また逆に燃焼効率、排気成分等の
点で不良な触媒の燃焼状態を改善して、燃料消費率の向
上、排気ガスの浄化を促進するなど、実用上優れた効果
を得ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例及び実験装置の全体概略構成図、
【図2】実施例の触媒及び断熱材を模式的に示す斜視
図、
【図3】比較例1の触媒を示す図2相当図、
【図4】比較例2の触媒を示す図2相当図、
【図5】比較例1の触媒内のガス濃度Ci、温度Tc及
びプロパン転化率χを示す実験結果図、
【図6】比較例1における空気比λの影響を示す実験結
果図、
【図7】比較例1における熱負荷qの影響を示す実験結
果図、
【図8】比較例1における触媒出口表面の鉛直方向にお
ける温度Tcout及び未燃物質濃度Ciを示す実験結
果図、
【図9】比較例1における燃焼効率ηに及ぼす空気比λ
及び熱負荷qの影響を示す実験結果図、
【図10】比較例1と比較例2とにおいてガス濃度Ci
及び温度Tを比較して示す実験結果図、
【図11】比較例1と実施例とにおいてガス濃度Ci及
び温度Tを比較して示す実験結果図である。
【符号の説明】
1b 燃焼室 5 触媒 5a 触媒板 6 断熱材 11 ミキシングパイプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F23D 14/18 ZAB

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】可燃ガスと空気とにより生成された予混合
    ガスを連続的に供給して燃焼させる触媒燃焼器であっ
    て、燃焼室に多孔性の触媒層を設け、さらにガス出口側
    に多孔質の断熱材層を前記触媒層に密接して設けたこと
    を特徴とする触媒燃焼器。
  2. 【請求項2】 触媒層は、複数の薄板状の触媒を積層した
    請求項1記載の触媒燃焼器。
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