JP2850222B2 - キルティング方法 - Google Patents

キルティング方法

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JP2850222B2
JP2850222B2 JP18280796A JP18280796A JP2850222B2 JP 2850222 B2 JP2850222 B2 JP 2850222B2 JP 18280796 A JP18280796 A JP 18280796A JP 18280796 A JP18280796 A JP 18280796A JP 2850222 B2 JP2850222 B2 JP 2850222B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、1または2以上の基布の
柄の境界を画像処理技術により読み取りながら、柄の境
界(輪郭)に沿ってステッチを施すキルティング方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】通常のキルティング布は、直線またはジ
グザグ縫いなどの幾何学的な縫いパターンによって縫い
合わされており、布地の地柄に沿って縫い合わされたも
のとなっていない。一方、機械刺しゅうの技法による
と、布地に所望の刺しゅう柄が施されるが、そのときの
刺しゅう柄のパターンは、刺しゅう工程の前に、予め設
計される。したがって、機械刺しゅうの技法は、与えら
れた任意の地柄に沿って、その柄の境界(輪郭)を追跡
しながら刺しゅうを施すものとなっておらず、柄設計以
外の自由な柄に対応できない。
【0003】ところで、服飾の多様化、あるいは個性化
に伴い、布や被服などに、文字や図形などの地柄が多用
されるようになっており、それらの柄に沿ってキルティ
ングを施したキルティング布も、新しい形態の布地とし
て価値のあるものとなる。しかし、上記のように、任意
の柄に沿う自由なキルティング加工は、現在のところ機
械刺しゅうの技法によって実現できない。
【0004】
【発明の目的】したがって、本発明の目的は、基布の任
意の柄の境界を追跡し、その境界に沿ってステッチを施
すことにより、キルティング布を構成できるようにする
ことである。なお、キルティング布は、通常2枚の布の
間に芯材または綿を挟み込んで刺し縫いしたものである
が、この明細書では、1枚の基布の柄の境界に沿ってス
テッチを施して刺し縫いしたものを含むものとする。
【0005】
【発明の解決手段】本発明キルティング加工方法は、キ
ルティング加工装置の存在を前提としている。キルティ
ング加工装置は、XY案内部のXYテーブル上に基布を
固定し、基布の柄をカメラにより撮像するとともに、画
像処理部により柄の画像から柄の境界を検出し、その境
界上でステッチ位置を決定してから、ステッチ位置のデ
ータを入力とする制御部により、上記XY案内部を駆動
し、XYテーブルを移動させて、基布のステッチ位置を
ステッチ機構の針の下に案内した後、制御部によりステ
ッチ機構を動作させて、基布のステッチ位置にステッチ
を施す。
【0006】そして、本発明のキルティング方法は、キ
ルティング加工装置において、基布に対して垂直な状態
のステッチ機構の脇にカメラを配置し、カメラを基布に
対して傾斜状態で向き合わせておき、基布の柄の境界を
撮像するとき、ステッチ機構側から被写体押えを降下さ
せて、カメラの視野内の基布をカメラの合焦範囲内に規
制しながら、柄をカメラにより撮像する。
【0007】次回のステッチ位置は、柄の画像上で、ス
テッチ情報にもとづきステッチ幅に等しい半径の境界検
出用の円を生成しておき、この円の円周に沿って、画像
を走査し、円周上の輝度変化量、および現在のステッチ
位置から円周上での次のステッチ位置候補までのステッ
チベクトルと前回のステッチベクトルとの偏角から検出
する。
【0008】特に、この検出過程で、上記偏角が大きい
とき、本発明のキルティング加工方法は、ステッチ情報
にもとづき境界検出用の円の半径を縮小して、次回のス
テッチ位置を求め直し、新たに求めたステッチベクトル
についての偏角が小さくなったとき、そのときの円の半
径をステッチ幅としてステッチを実行する。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は、キルティング加工装置1
の全体的な構成を示している。キルティング加工装置1
は、XYテーブル10の上で、基布2を固定してXY方
向に案内するためのXY案内部3、基布2の柄4を撮像
する例えば2台のカメラ5a、5b、柄4の画像から柄
4の境界(輪郭)を検出し、その境界上でステッチ位置
を検出する画像処理部6、画像処理部6からのステッチ
位置のデータを入力としてXY案内部3を駆動し、XY
テーブル10を移動させて、基布2のステッチ位置を針
刺し位置に案内する制御部7、この制御部7の制御の下
で、針刺し位置に案内された基布2にステッチ(縫い)
を施すステッチ機構8によって構成されている。
【0010】次に、図2は、画像処理部6の内部の構成
を示している。2台のカメラ5a、5bは、ともにR・
G・B方式のCCDカラーカメラであり、ステッチ機構
8に対する干渉を避けるために、ステッチ機構8の正面
から見て、ステッチ機構8の左右側で、ステッチ機構8
の真下に向けて、例えば垂直に対して約30度程度傾け
た状態で配置されている。カメラレンズの傾斜や、基布
2の厚みなどにより、カメラ5a、5bと視野内の基布
2との距離が一定でなくなり、画像が鮮明に写らない恐
れがあるので、カメラの絞りは、被写界深度をできる限
り深くするために、最も絞った状態として、設定してあ
る。
【0011】また、照明9a、9bは、カメラ5a、5
bごとに設けられており、カメラ5a、5bの絞りを最
も絞った状態でも、後述の画像処理に必要な光量を得る
ために、また、白地の基布2に対応できる白色光を得る
ために、光量の多いハロゲン白色照明を使用している。
各照明9a、9bからの照明光は、偏光フィルター1
1、12を経て基布2の表面で反射し、偏光フィルタ1
1、12を経て、対応のカメラ5a、5bにそれぞれ入
る。これによって、基布2の表面の織り目からの反射光
が抑制され、基布2の地色や柄4の表面の色が正確に撮
像できるようになっている。
【0012】これらのカメラ5a、5bからのカラー画
像信号は、カメラ切り換え器13によって選択され、色
分離器14に送り込まれる。色分離器14は、カラー画
像信号をカラーモニタ15に送り込んで、撮影画像を表
示させるとともに、カラー画像信号から画像として抽出
したい色の部分とそうでない色の部分とに分離し、2値
(白黒)画像の画像信号に変換して、画像処理装置16
に出力する。なお、カラーモニタ15は、色分離器14
の設定・調整・確認を行うために、それぞれのカメラ5
a、5bからの画像および色分離した画像をカラーで表
示する。抽出したい色は、ステッチを行う前に、色分離
器14に予めティーチングしておく。
【0013】なお、各カメラ5a、5bには、それ自体
の機能として、自動光量調整機能、および自動ホワイト
バランス調整機能がある。これらの機能が自動的に働く
と、基布2の光量やカメラに写る色の種類により色が変
化するため、これらの機能は全てオフの状態に設定され
ている。
【0014】図3は、カメラ5a、5bの視野を示して
いる。それぞれの視野は、互いにオーバーラップしてお
り、オーバーラップの中心部分は、ステッチ機構8の針
18の位置(針位置)となるように調整されている。な
お、それぞれのカメラ5a、5bにおいて、矢印の方向
が画像の上側(モニタ上の上側)になるように設定され
ている。画像処理装置16は、2台のカメラ5a、5b
からの画像を取り込みそれらを合成することによって、
仮想的に1枚の画像として取り扱う。合成画像の視野範
囲は、実験装置でX:26〔mm〕×Y:700〔m
m〕である。
【0015】次に、画像処理装置16は、1枚の合成画
像から、画像処理の技法により、ステッチ位置を検出
し、そのステッチ位置のXY制御データを制御部17に
送り込む。そこで、制御部17は、XY制御データにも
とづいてXY案内部3や、ステッチ機構8を動作させ
て、基布2の柄4の境界位置に所定のステッチ幅(布送
りピッチ)でステッチを施す。なお、画像処理装置16
は、CPUによって構成されており、その画像の解像度
は、白黒256階調である。また、B/Wモニタ17
は、画像処理装置16に入力された画像や画像処理した
処理画像を白黒画面によって表示する。
【0016】次に、図4は、XY案内部3の構成を示し
ている。XY案内部3は、XY方向に移動可能なXYテ
ーブル10の上で基布2を固定し、その柄4のステッチ
位置をステッチ機構8の針18の真下の針刺し位置に案
内する部分であり、X軸送りユニット19、Y軸送りユ
ニット21を有している。制御部7の内部のモータコン
トローラ23は、それぞれドライバ24、25を駆動
し、X軸モータ20およびY軸モータ22をそれぞれ駆
動することによって、画像処理装置6のXY制御データ
にもとづいて、基布2のステッチ位置を針刺し位置に案
内する。
【0017】次に、図5は、ステッチ機構8を示してい
る。ステッチ機構8の針18は、主軸26の回転と同期
して、上下動し、上糸35と下糸機構27の下糸36と
を係り合わせ、所定の縫い目例えば直線縫いを200
〔ステッチ/分〕で行う。このため、制御部7の内部の
モータコントローラ28は、アンプ29を介して主軸モ
ータ30を駆動する。キルティング加工装置1は、ステ
ッチ機構8の主軸26の回転をエンコーダ37により検
出し、その回転と同期して、画像処理やXYテーブル1
0の制御を行う。
【0018】図6は、主軸26の1回転中で、各動作の
開始角度や指示位置などとの関連でそれらに必要な時間
を示している。主軸26が時計方向に1回転する間に、
A(第1撮像開始)、B(第2撮像開始)、C(撮像完
了)、D(テーブル移動指示位置)、E(テーブル移動
開始)、F(被写体押え降下指示位置)が順次行われ
る。
【0019】ステッチ機構8は、図5で示すように、針
18の近くで、針18の上下動と連動するステッチ用の
布押え31のほか、撮像動作と連動する被写体押え32
を備えている。被写体押え32は、例えば電磁ソレノイ
ド33によって駆動されるようになっており、カメラ5
a、5bによる撮像開始前に下降し、カメラ視野内の基
布2の上面に接し、基布2の柄4をカメラ合焦範囲内
(被写界深度)に規制し必要な解像度を確保する。
【0020】図7は、基布2の高さ方向の位置の変化に
より画像(カメラCCD結像面)上の針18の位置の変
化を示している。カメラ5a、5bが傾いているため、
基布2が高さ方向に1〔mm〕ずれたとき、画像上での
針位置のずれは、0.5〔mm〕となる。このずれは、
カメラ5a、5b毎に発生するため、カメラ5a、5b
間で針位置は、1〔mm〕ずれることになる。撮像用の
被写体押え32は、この画像上のずれを防止するのに有
効である。
【0021】次に、図8は、基布2の柄4の境界(輪
郭)を追従する順序(ステップ)を示している。
【0022】ステッチ情報生成 このステップは、ステッチに必要な情報を設定する過程
である。その条件は、ステッチ幅(布送りピッチ)に基
づき、図9に示すように、各カメラ5a、5bの針18
の位置から画像上で柄境界検出用(チェック対象)の円
(画像座標列)34を生成すると同時に、検出軌跡の各
座標に対応するテーブル移動量や移動ベクトル情報を設
定する。なお、図9で、カメラ5a、5bが傾いている
ため、画像上で、円34は、楕円となって現れている。
ここで円34の半径は、ステッチ幅の設定値と対応して
いる。
【0023】このキルティング加工装置1は、柄4の形
態に応じて、ステッチ幅を自動的に調整する機能を備え
ているため、基本ステッチのステッチ幅の設定値のほか
に、ステッチ情報として、いくつかのステッチ幅を下記
のように準備する。
【0024】基本ステッチのステッチ幅の設定値が6
〔mm〕の場合:ステッチ幅6、5、4、3、2、1
〔mm〕分のステッチ情報を準備する。 基本ステッチのステッチ幅の設定値が4.8〔mm〕の
場合:ステッチ幅4.8、4、3、2、1〔mm〕分の
ステッチ情報を準備する。 基本ステッチのステッチ幅の設定値が4.3〔mm〕の
場合:ステッチ幅4.3、3、2、1〔mm〕分のステ
ッチ情報を準備する。 基本ステッチのステッチ幅の設定値が1〔mm〕の場
合:ステッチ幅1〔mm〕分のステッチ情報を準備す
る。
【0025】初期ステッチ位置検出 各カメラ5a、5bにおいて、図10に示すように、画
像をそれぞれXYの矢印方向に走査し、最も輝度変化量
の大きい位置を「初期ステッチ位置」として検出する。
この機能により、柄4の境界が画像処理部6の針位置に
自動的に合わせられる。なお、初期ステッチ位置では、
ステッチは行わず、次の第1ステッチ位置からステッチ
動作が開始される。
【0026】初期ステッチ位置移動 上記の初期ステッチ位置検出の過程で、制御部7およ
びXY案内部3は、初期ステッチ位置の座標データにも
とづいて、XYテーブル10を移動させる。なお、画像
処理部6および制御部7は、上記初期ステッチ位置検
出、および初期ステッチ位置移動を画像処理装置16
の記憶する針位置と柄4の境界のずれ量が0.5〔m
m〕以下となるまで繰り返し行うことにより、位置合わ
せの精度を高めるが、それを例えば10回程度実施し、
上記ずれ量の許容範囲以下にならないとき、アラームを
鳴らすことによって、その状態をオペレータに知らせ
る。
【0027】ステッチ位置検出 カメラ5a、5b毎に図11に示す柄4の境界軌跡にし
たがって、画像を走査し、輝度変化が著しい複数のステ
ッチ位置候補を抽出し、それらの候補を以下に示す項目
から1つのものを次のステッチ位置として決定する。
【0028】(1)輝度変化量 (2)現在のステッチ位置から次のステッチ位置候補ま
でのステッチベクトルと前回のステッチベクトルとの成
す偏角
【0029】上記(1)の項目は、同一カメラにおける
ステッチ位置候補の抽出(増加)の抑制、カメラ5a、
5b毎のステッチ位置候補の評価補助の処理に用いられ
る。また(2)の項目は、ステッチ(縫い方向)の逆行
防止、カメラ5a、5b毎のステッチ位置候補の評価の
処理に用いられる。各カメラ5a、5bからのステッチ
位置候補からステッチ位置を決定するとき、基本的に
は、上記(2)の項目により行うが、(1)の値の差が
大きいときは、(1)の項目を優先させる。
【0030】ステッチ終了判定 以下の2つの条件が満たされたときに、ステッチ終了と
判断する。 第1ステッチ位置と次のステッチ位置との距離がステ
ッチ幅未満 上記が成立していて、かつ第1ステッチベクトル
(初期ステッチ位置から第1ステッチ位置へのベクト
ル)と次のステッチベクトルとのなす偏角がパラメータ
で定められた値以下
【0031】図12は、ステッチ終了条件の図解であ
る。上記判の判定は、第1ステッチ位置から次ステ
ッチ位置までの距離がステッチ幅よりも離れたことを確
認した後行われる。また、ステッチは、ステッチ終了判
定後、さらに1回ステッチ動作(ステッチ検出とテーブ
ル移動の動作)を行い、ステッチ終了とする。これによ
り、第1ステッチ位置を越えた位置をステッチの終り目
として停止することになる。
【0032】ステッチ位置移動 ここで、制御部7は、ステッチ位置検出で検出された
位置の座標データにもとづいて、その位置へXYテーブ
ル10を移動させ、基布2のステッチ位置を針18の真
下に案内する。
【0033】前記のように、キルティング加工装置1
は、ステッチ幅自動調整の機能を有している。基布2の
柄4の境界(輪郭)は、図13に示すように、現在の針
位置を中心とした円34の円周上の画像をステッチ位
置の検出の手法により評価し、次のステッチ位置を検出
する。この手法を用いた場合、図14に示すように、基
布2の柄でステッチ幅が設定値のままで長いとき、柄4
の境界と糸経路とにずれが生じ、鋭角のコーナ部でその
ずれが顕在化する。
【0034】画像処理部6および制御部7は、上記のず
れを回避するために、図15に示すように、前回のステ
ッチ位置と次のステッチ位置候補の偏角が大きいとき
に、チェック対象の円34の半径を前記ステッチ情報毎
に順次縮小して、柄4のコーナ部分の境界を求めなお
す。このような実行過程で、偏角が小さくなれば、制御
部7は、そのときのチェック対象の円34の半径をステ
ッチ幅として、XY案内部3やステッチ機構8を駆動す
る。偏角の大小比較は、前回のステッチベクトルと次回
のステッチベクトルとのなす角=asin(1〔mm〕
/チェック対象の円周の半径)の式により判断する。
【0035】なお、前記のステッチ位置検出は、図1
6の画像処理によって行われる。まず、カメラ5aの
柄境界検出用輝度リスト生成過程で、針位置を中心とし
て、円34の円周にしたがい、画像を走査し、輝度リス
トを作成する。次に、カメラ5aの輝度リスト微分の
過程で、輝度リストを微分オペレータにより微分し、輝
度の微分リストを生成する。カメラ5aの輝度微分リ
ストの非極大点の抑制のステップで、輝度微分リストの
非極大点を抑制し、これにより画像の暗いカラーから明
るい方向の変化の極大点のみが抽出される。次のカメ
ラ5aの候補点抽出の過程で、輝度微分値の大きさによ
り、候補点を抽出する。候補点の数は、あらかじめ指定
されている。カメラ5aの次のステップ候補点の決定
のステップで、輝度微分値の大きい順にその候補点のス
テッチベクトルと前回のステッチベクトルとの偏角αを
評価し、次のステップ点を決定する。続くカメラ5b
についても〜のステップを実行し、同様な処理を行
う。最後のカメラ5a、5bの候補より次ステッチ点
決定のステップでは、各カメラ5a、5bの処理におけ
る次のステッチ候補点の輝度微分値と前回のステッチベ
クトルとのなす偏角を評価し、総合的な観点から、次の
ステッチ点を決定する。
【0036】図17は、その決定過程を示している。先
ず、偏角の評価からカメラ5a、5bのいずれかの候補
点が有力であるかを決定する。そして、各カメラ5a、
5bの画像毎に、輝度微分値の評価を行い、いずれの輝
度微分値が充分に大きいかによって、カメラ5aまたは
カメラ5bの候補点を次のステッチ点とする。このよう
にして、2台のカメラ5a、5b画像から、最終的に次
のステッチ点が決定される。
【0037】
【発明の効果】本発明では、任意の柄の境界(輪郭)が
画像処理技術によって追跡され、その追跡にもとづいて
次のステッチ位置が決定され、基布がステッチ位置に自
動的に案内されて、柄に沿ったステッチによって、自動
的に刺し縫いが行われるため、柄とその境界に沿うステ
ッチとによって、付加価値の高い布製品が生産できるこ
と、また基布の柄の撮像過程で、基布が撮像用の被写体
押えによって、カメラの合焦範囲内に規制されるため、
カメラがステッチ機構を避けて傾斜状態として設けられ
ていても、カメラからの画像の分解性能が高められるこ
と、さらに輝度変化量およびステッチベクトルの偏角か
ら次のステッチ位置が検出されるため、柄の境界検出の
精度がよく、さらに大きな偏角のときに、境界検出用の
円の半径を縮小しながら次回のステッチ位置を求めるた
め、ステッチ位置が柄の屈曲部分に沿ってステッチが行
われるため、柄の屈曲部分でのステッチの精度が高めら
れることなどの効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のキルティング加工装置のブロック線図
である。
【図2】画像処理部のブロック線図である。
【図3】2つのカメラの視野の説明図である。
【図4】XY案内部のブロック線図である。
【図5】ステッチ機構の正面図である。
【図6】主軸の回転角度に対する各動作位置の説明図で
ある。
【図7】基布の高さに対する画像上の針位置のずれの説
明図である。
【図8】基布の柄の追従のフローチャート図である。
【図9】画像上での境界検出用の円の説明図である。
【図10】初期ステッチ位置検出の説明図である。
【図11】現在のステッチ位置と次回のステッチ位置候
補の説明図である。
【図12】ステッチ終了条件の説明図である。
【図13】針位置、境界検出用の円および柄コーナ部分
の相対的な説明図である。
【図14】柄のコーナー部分での柄の境界と糸経路のず
れの説明図である。
【図15】柄のコーナー部分で、境界検出用の円の半径
を縮小して、次回のステッチ位置を求める過程の説明図
である。
【図16】次回のステッチ点の検出過程での画像処理の
フローチャート図である。
【図17】次回のステッチ点の決定過程での画像処理の
フローチャート図である。
【符号の説明】
1 キルティング加工装置 2 基布 3 XY案内部 4 柄 5a、5b カメラ 6 画像処理部 7 制御部 8 ステッチ機構 9a、9b 照明 31 布押え 32 被写体押え 34 円
フロントページの続き (72)発明者 太田 実 富山県東砺波郡福野町苗島4846の2 富 山県工業技術センター繊維研究所内 (72)発明者 炭谷 孝 富山県東砺波郡福野町野尻662番地の1 株式会社ロゼフテクノロジー内 (72)発明者 沖田 功 富山県東砺波郡福野町野尻662番地の1 株式会社ロゼフテクノロジー内 (56)参考文献 特開 平5−68760(JP,A) 特開 昭59−207190(JP,A) 特開 平4−254704(JP,A) 特開 平5−57072(JP,A) 特公 平7−28962(JP,B2) 特公 平3−21196(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D05B 19/08 D05B 11/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 XY案内部のXYテーブル上に基布を固
    定し、基布の柄をカメラにより撮像するとともに、画像
    処理部により基布の柄の画像から柄の境界を検出し、そ
    の境界上でステッチ位置を決定してから、ステッチ位置
    のデータを入力とする制御部により、上記XY案内部を
    駆動し、XYテーブルを移動させて、基布のステッチ位
    置をステッチ機構の針の下に案内した後、制御部により
    ステッチ機構を動作させて、基布のステッチ位置にステ
    ッチを施すキルティング加工装置において、 基布に対して垂直な状態のステッチ機構の脇にカメラを
    配置し、カメラを基布に対して傾斜状態で向き合わせて
    おき、基布の柄の境界を撮像するとき、ステッチ機構側
    から被写体押えを降下させて、カメラの視野内の基布を
    カメラの合焦範囲内に規制しながら、柄をカメラにより
    撮像することを特徴とするキルティング方法。
  2. 【請求項2】 XY案内部のXYテーブル上に基布を固
    定し、基布の柄をカメラにより撮像するとともに、画像
    処理部により基布の柄の画像から柄の境界を検出し、そ
    の境界上でステッチ位置を決定してから、ステッチ位置
    のデータを入力とする制御部により、上記XY案内部を
    駆動し、XYテーブルを移動させて、基布のステッチ位
    置をステッチ機構の針の下に案内した後、制御部により
    ステッチ機構を動作させて、基布のステッチ位置にステ
    ッチを施すキルティング加工装置において、 基布に対して垂直な状態のステッチ機構の脇にカメラを
    配置し、カメラを基布に対して傾斜状態で向き合わせて
    おき、基布の柄の境界を撮像するとき、ステッチ機構側
    から被写体押えを降下させて、カメラの視野内の基布を
    カメラの合焦範囲内に規制しながら、柄をカメラにより
    撮像し、 柄の画像上で、ステッチ情報にもとづきステッチ幅に等
    しい半径の境界検出用の円を生成しておき、この円の円
    周に沿って、画像を走査し、円周上の輝度変化量、およ
    び現在のステッチ位置から円周上での次のステッチ位置
    候補までのステッチベクトルと前回のステッチベクトル
    との偏角から次回のステッチ位置を検出することを特徴
    とするキルティング方法。
  3. 【請求項3】 XY案内部のXYテーブル上に基布を固
    定し、基布の柄をカメラにより撮像するとともに、画像
    処理部により基布の柄の画像から柄の境界を検出し、そ
    の境界上でステッチ位置を決定してから、ステッチ位置
    のデータを入力とする制御部により、上記XY案内部を
    駆動し、XYテーブルを移動させて、基布のステッチ位
    置をステッチ機構の針の下に案内した後、制御部により
    ステッチ機構を動作させて、基布のステッチ位置にステ
    ッチを施すキルティング加工装置において、 基布に対して垂直な状態のステッチ機構の脇にカメラを
    配置し、カメラを基布に対して傾斜状態で向き合わせて
    おき、基布の柄の境界を撮像するとき、ステッチ機構側
    から被写体押えを降下させて、カメラの視野内の基布を
    カメラの合焦範囲内に規制しながら、柄をカメラにより
    撮像し、 柄の画像上で、ステッチ情報にもとづきステッチ幅に等
    しい半径の境界検出用の円を生成しておき、この円の円
    周に沿って、画像を走査し、円周上の輝度変化量、およ
    び現在のステッチ位置から円周上での次のステッチ位置
    候補までのステッチベクトルと前回のステッチベクトル
    との偏角から次回のステッチ位置を検出する過程で、 上記の偏角が大きいとき、ステッチ情報にもとづき境界
    検出用の円の半径を縮小して、次回のステッチ位置を求
    め直し、新たに求めたステッチベクトルについての偏角
    が小さくなったとき、そのときの円の半径をステッチ幅
    としてステッチを実行することを特徴とするキルティン
    グ方法。
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