JP2849700B2 - 光伝送方法および情報伝送方法ならびに光伝送装置 - Google Patents
光伝送方法および情報伝送方法ならびに光伝送装置Info
- Publication number
- JP2849700B2 JP2849700B2 JP7047939A JP4793995A JP2849700B2 JP 2849700 B2 JP2849700 B2 JP 2849700B2 JP 7047939 A JP7047939 A JP 7047939A JP 4793995 A JP4793995 A JP 4793995A JP 2849700 B2 JP2849700 B2 JP 2849700B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- optical
- optical signal
- modulation
- light
- fiber
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04B—TRANSMISSION
- H04B10/00—Transmission systems employing electromagnetic waves other than radio-waves, e.g. infrared, visible or ultraviolet light, or employing corpuscular radiation, e.g. quantum communication
- H04B10/25—Arrangements specific to fibre transmission
- H04B10/2507—Arrangements specific to fibre transmission for the reduction or elimination of distortion or dispersion
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04B—TRANSMISSION
- H04B10/00—Transmission systems employing electromagnetic waves other than radio-waves, e.g. infrared, visible or ultraviolet light, or employing corpuscular radiation, e.g. quantum communication
- H04B10/25—Arrangements specific to fibre transmission
- H04B10/2507—Arrangements specific to fibre transmission for the reduction or elimination of distortion or dispersion
- H04B10/2537—Arrangements specific to fibre transmission for the reduction or elimination of distortion or dispersion due to scattering processes, e.g. Raman or Brillouin scattering
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- Electromagnetism (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
- Signal Processing (AREA)
- Optical Communication System (AREA)
- Glass Compositions (AREA)
- Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)
- Optical Couplings Of Light Guides (AREA)
- Lubricants (AREA)
- Arrangements For Transmission Of Measured Signals (AREA)
- Selective Calling Equipment (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光信号の伝送に関する。
特に、誘電導波路に沿って伝送される方法および装置、
光ファイバに伝送されるディジタル光通信方法および装
置、さらには、誘導ブリユアン散乱を抑圧する光伝送方
法および装置に関するものである。 【0002】ここでは、「光学」、「光」およびこれに
関連する述語は、可視光線の波長のより広いスペクトル
の範囲における電磁波に関して広い意味で定義される。 【0003】 【従来の技術】光通信システムでは、通信情報に従って
変調された光は、誘電導波路(さらに狭義には光ファイ
バ)に沿って伝送される。現在では光通信システムの大
部分は、光電気通信システムが顕著な例であるが、非コ
ヒーレント光とディジタル情報を搬送する直接輝度変調
との組合せが採用されている。 【0004】帯域幅の利用、伝送帯域幅、適切な変調技
術の選択、および受信器感度等に関して、伝送用コヒー
レント光を使用するようにして、相当な利益がもくろま
れている。伝送用非コヒーレント光を使用する異なる光
通信システムやコヒーレント光を使用するシステム(以
下、「コヒーレントシステム」という)では、狭い光線
幅(光波長のスペクトルが狭いことを言う)の光源を使
用しなければならず、特に長距離通信では一般的に低損
失の単一モードの光ファイバが誘電光導波路として使わ
れている。 【0005】例えばレーザ光源から発せられた狭い光線
幅の光が、光ファイバ、特に低損失の光ファイバ内に入
射すると、閾値以上の出力となり、誘導ブリユアン散乱
(Stimulated Brillouin Scattering 以下「SBS」と
いう。)が光ファイバ内で生じる。このことは、例えば
次の文献に記載がある。 【0006】R G Smith,"Optical Power Handling Capa
city of Low Loss Optical Fibresas Determined by St
imulated Raman and Brillouin Scattering",Appl Opt,
1972, II,2489-2494頁;E P Ippen and R H Stolen,"Sti
mulated Brillouin Scattering in OpticalFibres",App
l Phys Lett,Vol 21,No 11,1 Dec 1972;"Optical Fibre
Telecommunications",1979,Academic Press,New york
(US),edS E Miller et al,Chapter 5 "Non Linear Prop
erties of Optical Fibres",125-150 頁, 5.3 節 ;P La
budde et al,"Transmission of Narrow Band High Powe
r Laser RadiationThrough Optical Fibres",Optics Co
mmunications,Vol 32,No 3,Mar 1980,385-390 頁;N Ues
ugi et al,"Maximum Single Frequency Input Power in
a Long OpticalFibre Determined by Stimulated Bril
louin Scattering",ElectoronicsLetters,28 May 1981,
Vol 17,No 11. これらの文献によれば、SBSは前進する光波を逆方向
に移行する光波に変換するとともに、周波数偏移をも引
き起す誘導散乱のプロセスである。前述の閾値以上の出
力の光が発せられると、散乱量はファイバを通って前方
に伝播する光が発射光にほとんど影響されなくなるま
で、急激に増加する。伝播光の減少に加えて、SBS
は、多数の周波数への偏移現象、レーザ光の後方結合光
の増加、および出力光がさらに大きいときには、光ファ
イバの物理的な損傷などの不都合を引き起こす。 【0007】狭い光線幅の光源を使用することが強制さ
れるコヒーレントシステムには非常に重要であるが、S
BSはもちろんコヒーレントシステムに限定されない点
に注目すべきである。むしろSBSは光線幅、発射出
力、光導波路の特性等が適当な条件を充たすときはいつ
でも生じ得る。 【0008】SBSは光導波路に起こり得る非線型プロ
セスのうちの一つであり、一般的に広い光線幅では狭い
光線幅より重要性が劣る。しかしそれでもその閾値は他
の非線型プロセスの閾値より通常低いためSBSは光伝
送システムに重大な制限を与えると考えられてきた(前
記文献参照、特にR G Smith,P Labudde, and N Uesugi
参照)。この制限は、明らかに実用最大入力パワーを
限定するものであり、すでに示されているようにコヒー
レントシステムに線幅の大きい光を選択する自由度を制
限するものである。 【0009】前記引用文献の大部分が上記入力パワーに
ついて多くの検討を行っていないばかりか、SBSの閾
値についてはこの制限に打ち勝つための議論をしていな
い。例えば、上記のNウエスギ他の文献では、近赤外線
の範囲で数mWの低入力により、長い単一モードのシリ
カファイバでSBSが発生することを記述している。し
かし、彼等の研究はコヒーレントシステムにおけるSB
Sの重要性に着目しながらも、その救済策については示
唆がない。 【0010】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、誘電導波路
の光伝送でSBSの悪い影響を受けることのない光伝送
方法および装置を提供することを目的とする。 【0011】本発明の他の目的は、誘電導波路の光伝送
でSBSを効果的に抑圧する技術を提供することにあ
る。 【0012】さらに本発明の目的は、誘電導波路の光伝
送でSBSを抑圧した光伝送方法および装置を提供する
ことにある。 【0013】本発明は、さらに光ファイバその他の誘電
導波路に、高いパワーの光信号を伝送することができる
ようにして、その伝送路の中継間隔を増大させることを
目的とする。 【0014】本発明は、光ファイバに情報信号を伝送す
る光通信方法において、 (1) 一または複数の狭い光線幅を有する高い光パワーの
光信号を前記情報信号により振幅変調を行い、 (2) 前記(1) 記載の情報信号による変調の他に前記光信
号の位相角度を時間の経過とともに変化させ、さらに、 (3) その光信号を前記光ファイバの一端に注入し、前記
(2) 記載の光信号の位相角度を時間の経過とともに変化
させる程度はその位相角度を変化しないときよりその光
ファイバに発生する誘導ブリユアン散乱を抑圧する程度
であることを特徴とする。前記情報信号により行う振幅
変調はASK(Amplitude Shift Keying, 振幅偏移キー
イング)であることができるし、前記光信号に位相変調
を施すことにより前記光信号の位相角度を時間の経過と
ともに変化させることができる。また、前記光信号に変
調深さが (2n+1)π (ただしnは0を含む整数) であるPSK(Phase Shift Keying,位相偏移キーイン
グ) を施すことにより前記光信号の位相角度を時間の経
過とともに変化させることができる。また、前記光信号
に周波数変調を施すことにより前記光信号の位相角度を
時間の経過とともに変化させることができる。また、前
記光信号にその周波数偏移が誘導ブリユアン散乱を押圧
するに十分に大きいFSK(Frequency Shift Keying,
周波数偏移キーイング) を施すことにより前記光信号の
位相角度を時間の経過とともに変化させることができ
る。そのFSKは2値FSKであることができるし、前
記PSKまたはFSKの速度は100Mbit/S以上
であることができる。前記光信号は複数の異なる光周波
数の狭い線幅であってかつ高い光パワーの光波であり、
その異なる光周波数の光波の付加によりこの光信号の位
相角度を時間の経過とともに変化させることができる。
前記複数の異なる光周波数の光波は、一つの光源から、
あるいはそれぞれ狭い光周波数線幅の光波を発生する複
数の光源から発生されるものとすることができる。前記
光信号の光源を制御することにより、前記情報信号によ
る変調を行うことができる。前記光ファイバはシリカフ
ァイバであ り、その伝送損失は0.5 dB/km 以下であり、
その全長は10km以上とすることができる。受信端で前記
光ファイバから現れる光信号にコヒーレント復調を施す
ことができる。 【0015】本発明の第二の観点は光信号伝送装置であ
って、 (a) 高い光パワーの一または複数の狭い光周波数線幅の
光信号を発生する一または複数の光源と、 (b) この光信号に情報信号により振幅変調を施す変調手
段と、 (c) この光信号の位相角度を時間の経過とともに変化さ
せるために前記変調手段とは別に設けられた手段と、 (d) 光ファイバと、 (e) この光ファイバの一端に、前記変調手段および前記
別に設けられた手段により処理された光信号を注入させ
る手段とを備え、 前記(c) に記載の別に設けられた手段
の光信号の位相角度を時間の経過とともに変化させる程
度は、この光ファイバにこの別に設けられた手段がない
ときに発生する誘導ブリユアン散乱を抑圧させる程度で
あることを特徴とする。前記情報信号により振幅変調を
施す変調手段はASK(Amplitude Shift Keying, 振幅
偏移キーイング)を施す手段を含むことができる。前記
別に設けられた手段は前記光信号に位相変調を施す手段
を含むことができる。前記光信号に位相変調を施す手段
は、その変調深さが (2n+1)π (ただしnは0を含む整数) であるPSK(Phase Shift Keying,位相偏移キーイン
グ) を施す手段を含むことができる。前記別に設けられ
た手段は前記光信号に周波数変調を施す手段を含むこと
ができる。前記別に設けられた手段は前記光信号にFS
K(Frequency Shift Keying, 周波数偏移キーイング)
を施す手段を含むことができる。前記FSKは2値FS
Kとすることができる。前記PSKまたはFSKの速度
は100Mbit/S以上とすることができる。前記光
信号は複数の異なる光周波数の狭い光周波数線幅であっ
てかつ高い光パワーの光波を含み、前記別に設けられた
手段は、この複数の異なる光周波数の光波の付加により
その光信号の位相角度を時間の経過とともに変化させる
手段を含むことができる。 【0016】この「高いパワー」と「狭い光線幅」なる
語は、ここではその光信号が伝送される誘導光導波路
で、SBSが生起するに十分な程度に光エネルギーが大
きく、かつ光波長のスペクトルが狭いことを意味する。
この程度は数値で表示することは困難であり、個々の条
件に基づいて実験的に定義されるべき性質のものであ
る。 【0017】 【作用】実験を施行するための助言としては次の観察に
よることである。与えられた光導波路と波長に対して線
幅を狭めることは通常、SBSが明確になるパワー引下
げが付随する。SBSが明確になるそのパワーに加え
て、誘電導波路の特性と動作波長とがそれに関係する。
従って、長い低損失ファイバは一般に、SBSに弱い、
そしてSBSの閾値は波長増とともに減少する傾向があ
る。 【0018】十分な誘導ブリユアン散乱の抑圧に必要な
位相角の時間変化にも試行錯誤による実験が必要であ
る。このような実験を設計可能にするためにはその方法
として直接または解析的に今後さらに特別な検討が必要
であることが明らかとなろう。 【0019】実験を施行するための手助けは理論的モデ
ルによって得られるであろう。幸いなことに、光導波路
としてもっとも一般的なものは単一モード光ファイバで
あり、波長に対して一つ以上の伝送損失最小点があり、
そして一つ以上の狭い光線幅の光源は伝送損失最小点の
近傍で動作するように調整することができる。多分それ
ぞれの光源は1μmより長い波長で動作するように調整
されるであろう。 【0020】本発明は、例えば1個以上の狭い光線幅の
光源の組合せ、1.2μmないし1.7μmの赤外線範
囲であって、FWHM(全幅半最大)線幅が1MHzよ
り小さく単一モードのシリカ・ファイバに適応される。
シリカ光ファイバはしばしば1.3μm、1.5μmま
たは双方で、吸収損失最低0.5dB/kmかそれ以下
となる。10mW以上の本発明に関する高パワー光波は
具合良くファイバに入力できる。10km以上の連続フ
ァイバ長は効率良く用いられる。 【0021】そのような周波数で低い吸収損失を有する
ファイバの長い波長における動作には(compare Good m
an, Sol.State and Electronic Device 1978,2,129-137
)可能な中継区間の長さは通常この長さより大きいであ
ろう。連続的放射に対するSBS閾値と本発明に関係し
て都合良い最小パワーとは一般により小さいであろう。
例えばそのようなファイバとしてはフッ化ガラスファイ
バまたはその類似品であり、それらは明らかに波長3μ
mまたは以上で動作するであろう。 【0022】さらに本発明は情報を伝送する方法を提供
する。すなわち一つないしそれ以上の狭い光線幅の光源
から高いパワーの光搬送波を光ファイバに伝送するよう
に構成され、そして伝送される情報によりその搬送波は
変調され、しかもその変調された搬送波は誘導ブリユア
ン散乱を抑制するように、その位相が時間とともに変化
するように構成されたことを特徴とする。 【0023】本発明はさらに一つまたはそれ以上の狭い
光線幅の光源と、変調手段と光ファイバとを備え、上記
光源または手段は、光ファイバに高いパワーの情報変調
した光搬送波を送入するように構成され、その搬送波の
位相は誘導ブリユアン散乱が十分抑制されるように時間
とともに変化させることを特徴とする。 【0024】ここで言う位相角度の変化には、変調によ
る位相角度の変化をも含む。 【0025】またこの明細書を通じて「変調」という言
葉は、当然“keying”も含まれるように理解すべきであ
る。“keying”は変調の特殊な場合で広くディジタル情
報伝送に使われている。幸いそのような搬送波の復調は
コヒーレントに行われる。 【0026】本発明は特に高速のビットレートで光搬送
波のバイナリ位相遷移変調(PSK)を行う、ディジタ
ル情報の伝送に適している。この場合、効率的なSBS
の抑圧が位相シフトのキーイングにより実行することが
できる。その位相シフトの深さは(2n+1)πで、n
は0または整数である。または位相シフトをπの奇数倍
に近くに設定することにより、効果的なSBSの抑圧を
行うことができる。 【0027】本発明は同様に高速ビットレートのバイナ
リ周波数遷移変調(FSK)によるディジタル伝送に適
している。この場合、周波数シフトを大きくすることに
より、十分良好なSBS抑制を行うことができる。PS
KとFSKの2つの場合の施行実験が以下に記述されて
いる。これらの実験は与えられたビットレート、入射光
パワー、光線幅、ファイバに対して、いかに(2n+
1)πに近いPSKを行い、十分にSBSを抑制できる
か、いかに周波数シフトを大きくすることができるかに
答えている。これらの実験ではSBSは光ファイバの出
力光および反射光によって観測された。 【0028】本発明は次の2つの特徴がある。すなわ
ち、ビットレートが100Mbit/s以上のとき、特
に、1Gbit/s以上のときに有効である。さらに実
際上非常に低いビット比には応用できない。考察によれ
ば、効果がある低いビットレートには限界があり、それ
は例えばPSKまたはFSKで1bit/sである。 【0029】上記の2つの場合、変調技術そのものは、
搬送波の位相に変化を与えることをベースとしていて情
報変調が十分なSBSの抑圧に使われているであろう。
しかしこれは勿論、付加情報変調使用の可能性や付加価
値を本発明のSBS抑圧に加えることを妨げるものでは
ない。 【0030】しかしもし振幅変調(例えばAMPLITUDE SH
IFT KEYING, ASK) を伝送情報に応じて用いる場合に
は、そのときの情報変調は一般にSBSの抑圧を行う効
果は少ない。それは例えば、ASKシステムにおいて
は、SBS閾値は平均的な点灯のパワーより、あるいは
連続波の光源パワーよりはるかに大きいからである。も
し、なんらかの理由でそれ自体ではSBSを抑圧するこ
とができない位相または周波数変調を利用することが望
まれるときに、同様の問題が発生する。 【0031】従って本発明は、周期的に駆動される光位
相変調を使用して、例えばレーザ光源と光ファイバとの
間に情報変調の変調に加えて位相を変調する手段を設
け、それにより十分なSBS抑制を得る方法を提供す
る。これには、正弦波、あるいは方形波その他の各種の
変調波形が使用できる。 【0032】光信号あるいは光搬送波に、周波数(波
長)の異なる複数の信号周波数成分を加えると、等価的
にその光信号の位相角度が回転することになるので、こ
れを利用して本発明を実施することができる。 【0033】最初の実験は情報信号による変調を用いる
ことなく、周期的に変化する位相変調器あるいは特性が
設定された搬送波を使用して行われ、有効性が確認され
た。これらの実験によりSBS抑制のために与えられる
入射光パワー、光ファイバ、光線幅、位相変調パラメー
タまたは所要の周波偏移などを決定するために役立つ。
さらに一つの論理的モデルが実験を誘導するために使わ
れた。 【0034】多数の周波数の異なる成分を含む搬送波
は、単一の光源から発生できる。例えばわずかに異なる
波長の2つの長手モードで作動する単一レーザを総合的
モードビート効果をもって変調する場合などである。多
くはその電源を変調することが適当である。この代わり
に2つあるいはそれ以上の単一周波レーザを同時に使用
することもできる。 【0035】搬送波を情報変調することは周波数成分を
付加した後であろうと前であろうと、さらには同時であ
ろうと有効である。この最後の情報変調と周波数成分の
付加を同時に行う方法は便利である。これは例えば、単
一光源の電源を振幅変調する方法などにより実現するこ
とができる。 【0036】複数の異なる周波数成分を含むように変調
された搬送波の復調は、それらの周波数のうちの一つに
ついて、コヒーレント検波帯域幅がビート周波数より小
さい検波器を用いて行うことができる。この場合は伝送
された光パワーの半分だけがデータ伝送に有効であり、
従って効率は3dB減となる。しかし古い提案であるコ
ヒーレント振幅変調方式と比べれば、このASKシステ
ムはSBSを抑圧したことにより高い入力パワーを使用
することができ、中継間隔を一層大きくする能力を持つ
ものである。 【0037】周期的に変化する位相変調器により変調さ
れた搬送波、あるいは複数の周波数成分が付加された搬
送波を利用する他の方法は、周波数または位相の変調さ
れた情報を含む別の波の復調のために、光学的な位相の
基準として利用することである。ある周波数変調あるい
は位相変調方式では、一つの光学的な位相の基準とし
て、搬送波の成分を同時に送信することが必要である。
本発明はある条件のもとでは、そのような搬送波はSB
Sを大きく改善することがあることを見出した。 【0038】周期的に変化する位相変調された光あるい
は複数の周波数成分を含む光は、通信に限らず連続的な
光の伝送にも利用することができる。 【0039】 【実施例】さらには詳しく以下に実施例および図面によ
り説明する。 【0040】図1におけるSBSを検出するための実験
装置は、レーザ光源1、テストファイバ4、電力または
周波数モニタ用装置7、8および9から構成される。レ
ーザ光源1は1.319μmの単一波長のNd:YAG
レーザである。可変減衰器2はレーザ光源1からファイ
バ4に入力する光を減衰させるものである。偏光フィル
タ5と1/4波長の厚板6がレーザ光源1と光ファイバ
4との間に介装される。 【0041】装置8および9は、較正したGe光ダイオ
ード電力モニタであり、テストファイバ4を通過する光
の周波数スペクトルをモニタするファブリ・ペロ(Fabr
y-Perot)干渉計である。 【0042】ここで図2ないし図5に示すように、次の
研究実験がSBSとその抑圧のために実施された。 【0043】〔実験1〕 連続単周波のNd3+: YAG(イットリウム アルミニ
ウム ガーネット)レーザの1.319μm遷移が用い
られた。このレーザは単一長手モードと回折除去、TE
M00横手モードにて出力電力は100mWを生じた。レ
ーザ出力光の光線幅は自由スペクトラム範囲で300M
Hz走査型共焦点ファブリ・ペロ干渉計により測定さ
れ、装置の分解能は、1.5MHzより小さい。これは
自然ブリユアン線幅ΔνB より10倍も狭いものであ
る。 【0044】図1は低損失シリカファイバのSBSを観
測するための実験装置である。 【0045】レーザ1の出力は、円形可変密度フィルタ
で減衰され、顕微鏡の対物レンズ3を用いてテストファ
イバ4に集められ入力される。ファイバの近端および遠
端よりの光パワーの散逸は較正したGe光ダイオードで
モニタされる。7.5GHz自由スペクトラムレンジ走
査型共焦点ファブリ・ペロ干渉計が散逸先の周波数スペ
クトラムを記録するため使用された。ファイバの実験に
おける結論は、ファイバはその中心に導かれたモードに
おける光パワーを測定するためにはひきいれレンズ口か
ら数メートル以内でカットバックを行うことである。 【0046】直線偏光体5と1/4波長の厚板6とは、
レーザとファイバを分離することを目的としている。し
かし、強いSBSの状況下ではこの装置は逆散乱信号か
らレーザを隔離することには能力不足であることが分か
った。その原因はファイバ内の偏光の乱れによる。それ
にもかかわらず、レーザ1は逆散乱光の周波数がNd:
YAGゲイン曲線より十分に強くシフトしていると考え
られる状況下でも安定な単一長手モードで動作していた
からである。 【0047】実験はGe 02 ドープ単一モードシリ
カファイバの長さ13.6kmもので進められた。この
ファイバは、コア径9μm、クラッドとの屈折率差0.
3%、カットオフ波長1.21μm、1.32μmにお
ける損失量が0.41dB/kmである。測定した屈折
率からの導入モードのコンピュータ解によれば、波長
1.32μmにおいて、導波モード拡散(Guided Mode
Distribution) はA=4.7×10-11 m2 である。 【0048】図2はファイバ各端の出力パワーと入力パ
ワーとを示す。白丸は遠端で観測される順方向の光の測
定値であり、黒丸は近端で観測される逆方向の光の観測
値である。低入力パワーにおいては、逆方向にモニタさ
れた出力パワーはファイバの切断端面からのフレネル反
射のみである。しかし、入力パワーが5mWを越すと、
逆方向の出力パワーは急激に非線型に増加し、逆拡散波
に対する変換効率が65%に接近する。低入力パワーに
おけるファイバの遠端から放射されるパワーは入力パワ
ーに直線的に関係していて、直線的損失は5.6dBと
なっている。しかし6mWを越える入力パワーでは、出
力パワーは非線型になる。10mWを越す入力パワーで
は、正方向出力パワーは飽和して最大値は約2mWとな
る。 【0049】図3は逆散乱光のファブリ・ペロのスペク
トラムを示す。少量のレーザ光が代わって干渉計に入
り、較正マーカとなっている。「S(ストークス)」と
記入したスペクトル部はファイバ入射パワーが5mW閾
値を越えたときにのみ存在する。「L」はレーザ周波数
である。もし図3に示す通りであれば、レーザと逆散乱
信号とは2干渉順位(自由スペクトル範囲7.5GH
z)であり、そのときのストークスシフトは、 12.7±0.2GHz である。これは計算値13.1GHzとよく一致する。
この計算値は2Van/λから求められ、構成する文字
は後に示され、その音響速度は溶解シリカに対し、5.
96×103 m/sとしている。画像表示された線幅は
測定精度によって限定される。 【0050】ファイバの遠端から放射される光の周波数
スペクトルは、レーザ周波数において強いコンポーネン
トを有し、ストークス周波数で弱いコンポーネントを持
つ。ストークス周波数コンポーネントは、おそらくレー
ザ出力反射鏡からの反射に起因するものと考えられる。
驚くべきことは反ストークスまたは高準位ストークス放
射はこの実験には見られず、ただレーザ装置からの帰還
によるものが見られた(P Labudde et al,Optics Comm
1980,32,385-390 頁参照) 。 【0051】〔実験2〕実験1の装置を用いて、31.
6km長のケーブル化した単一モード光ファイバを用い
て実験が行われた。その線型損失は波長1.32μmに
おいて、17.4dBである。その実験結果は13.6
kmファイバと同様であり、SBSが入力6mW以上の
ときに観測された。物理的長さの代わりに実効干渉長さ
Le下記(1.3)式、すなわちケーブル化した31.
6kmに対し、7.7kmがほとんど13.6kmファ
イバのそれと同様である。他のファイバパラメータは同
様であり、したがって、(1.1)式からSBSの閾値
パワーは両ファイバについてほとんど近似であるものと
考えられる。 【0052】〔実験3〕装置は実験1、実験2と同じも
のである。しかしレーザは次の2つのものを順次動作さ
せる。最初の単一周波数構成にてレーザは約100mW
の出力パワーを単一長手モードでその線幅が1.6MH
z以下と測定され、ファブリ・ペロ干渉計が用いられ
た。第二に、双周波形式すなわち2隣接長手モードで2
70MHz分離されている。この場合、レーザは約25
0mW出力し、等量に2つのラインに分配され、測定分
解能は両方のラインで20MHz以下と測定された。両
方式において、レーザ出力は、回折なしのTEM00横モ
ードであった。 【0053】使用ファイバは31.6km長のケーブル
化単一モードシリカファイバであり、全損失は1.32
μm波長にて17.4dBである。このファイバで理論
的に得られたSBSの閾値は、単一周波数レーザにて6
mWであった。 【0054】図4はレーザが単一周波数で動作したとき
ファイバの両端からの出力を入力パワーの関数として示
したものである。同じく白丸は遠端で観測される順方向
の光の測定値であり、黒丸は近端で観測される逆方向の
光の観測値である。SBSの非線型反射と伝送特性が入
力パワーが6mWを越えた場合に理論とよく一致するこ
とが分かった。 【0055】図5は同様な測定で、レーザが双周波数に
よって動作したときのものである。同じく白丸は遠端で
観測される順方向の光の測定値であり、黒丸は近端で観
測される逆方向の光の観測値である。正方向および逆方
向で入力パワー90mWまで光学的直線性が変わらない
ことが観測される。90mWはこの実験における可能な
最大パワーである。閾値パワーが12dBに上昇したこ
とが認められた。(3.2)式は270MHzビート周
波数を用いてパワーレベルが850mWを超過したとき
に現れるものと推定される。これは閾値が21dB増加
したことを示す。 【0056】本発明の動作の理論的モデルに対する下記
の検討の意図するところは、前記の試行錯誤の実験計画
と実行に対し若干の指導を提供することである。また以
下に検討した理論的モデルは、若干の下地となる単純化
の仮定をベースとしていること、したがって発明の特徴
に精密な限定を設けるものでないことがすぐに理解され
るであろう。 【0057】例えば、R G Smith (前記参照)と W Kai
er and M Maier (“Stimulated Rayleigh,Brillouin an
d Raman Spectroscopy",Laser Handbook Vol 2,ed. F I
Arrecchi and E O Schulz-Dubois,North Holland,Amst
erdam 1972,1077-1150 頁)によって検討された小スケ
ール定常状態理論から出発して、光ファイバに入力でき
る最大連続波レーザパワーPLはSBSが検出される前
において、次式によって与えられる。 【0058】 GLe ≒ 21 ……(1.1) ここにGはSBSゲイン係数である。 【0059】 【数1】 ここにnは屈折率、ρ0 は材料密度、Va は音響速度、
p12はファイバ材料の弾性・光結合係数、Aはピーク強
度がPL /Aで与えられるような導波モードの実効拡散
であり、レーザ線幅はΔνB に比較し小さいと仮定す
る。ΔνB は室温における自発ブリユアン散乱の線幅
(Hz,FWHM)、係数Kは偏光しているファイバで
は1、その他では1/2( R H Stolen, IEE J Quart,E
lec. 1979,QE-15, 1157-1160 参照) である。実効干渉
長さLeは次式で与えられる。 【0060】 Le=α -1 (1− exp〔−αL〕) ……(1.3) ここにαは吸収係数(m -1 )そしてLはファイバ長で
ある。通信に用いられる長いファイバに対しては通常L
≫α -1 であり、したがってLe ≒α -1 である。低損
失ファイバは長い干渉長を持ち、したがって低いSBS
閾値を持つ。 【0061】我々はこれらの式中に溶融シリカのバルク
パラメータを挿入した( R J Pressley (ed) , "Handbo
ok of Lasers" Chemical Rubber Company,Cleveland,19
71and J Schroeder et al, J Amer,Ceram. Soc.,1973,
56 , 510-514 参照): n=1.451 , ρ0 =2.21×103 kg m -3 Va =5.96×103 ms-1 p12=0.286 自発線幅ΔνB は波長1.0μmにおいて、38.4M
Hzであり、λ-2に従って変わる( D Heinman et al,P
hys. Rev.,1979, B19 , 6583-6592 参照) 。我々は1.
32μmでΔνB =22MHzとした。さらに我々は下
記の値を特殊な13.6kmテストファイバに挿入し
た。 【0062】α=9.5×10 -5 m-1 (0.41d
B/km 損失) Le=7.6km A=4.7×10-11 m2 K=1/2 かくしてこのテストファイバにて波長1.32μmのS
BS閾値はPL ≒5.6mWであると推定できる。前記
実験1はこのテストファイバに関する。 【0063】我々は過渡的散乱過程の解析のために、弱
い時間的変化複素フーリエ振幅の光電界Eと密度波ρと
のコア軸上の結合方程式を使用した。 【0064】 ∂ES /∂Z =−iK2 ρ* EL +αES /2 ……(2.1) ∂ρ* /∂τ=−iK1 EL * ES −Γρ* ……(2.2) (これらの式は、F Shimizu,C S Wang, and N Bloember
gen,"Theory of Stokespulse shapes in transient sti
mulated Ramam scattering", Phys Rev A,1970, 2 , 60
-72 を比較参照するとよい。)レーザ界(添字L)はフ
ァイバのz=0に入力し、z方向に進行する。ストーク
ス界(添字s)は−z方向に進行し自発散乱から成長す
る。このことはストークス界がz=z0 のところに注入
されたものと表現される。ここにz0 ≒3α-1であり、
αは光吸収係数である(既述したR G Smith参照)。進
行座標τ=t±z/vの中の正(負)はレーザ(ストー
クス)フィールドを意味し、vは光のグループ速度(音
響速度よりはるかに速いと仮定する)である。Γ -1 と
は音響フォノンのライフタイムである。自発ブリユアン
散乱線幅(Hz,FWHM)はΓ/πである。結合係数
は、 【0065】 【数2】 ここにn=βλ/2π、βは光ファイバのコア部分の光
伝播定数、p12 は長手弾性・光結合定数、λは真空中
の光波長、ρ0 は平均密度、Va は音響速度、ε0 は自
由空間誘電率(SI単位)である。 【0066】検出可能のSBSが次の不等式が成立つレ
ーザパワーにて発生する(既述したR G Smith 参
照)。 【0067】 1n|Es(0 ,τ)/(Es(z0 ,τ)|2 ≧18 ……(2.3) この臨界レベルを越さない入力パワーに対してはSBS
によるレーザフィールドの消耗は少ない。おそらく他の
非線型過程に対してもそのように考えられる。 【0068】我々はファイバ中のレーザフィールドは注
入フィールドと線型吸収によって決まると、本質的に考
える。 【0069】 EL (z,τ)=EL (0,τ)exp(−αz/2) ……(2.4) 前記(2.1)と(2.2)はリーマン(Rieman)の方
法によって解かれ、z=0で下式となるストークス界E
s(z,τ)が得られる(既述したCarman et alおよび
K Daree“Transient effects in stimulated light sc
attering ", OptQuant Electr,1975,7, 263-279 頁参
照)。 【0070】 【数3】 ここに 【0071】 【数4】 W′はW(τ′)を示し、I1 はモディファイされたベ
ッセル関数である。上記の式(2.5)により閾条件
(2.3)が何等かの入力界により増大するか確かめる
ことができる。 【0072】我々は上式(2.5)を光通信に関する特
殊な場合に評価できる。すなわち“0”と“1”をとる
関数m(t)で表現されるバイナリデータ流に変調する
レーザ界に関する。2つの大きな単純化が行えるであろ
う。初めのものは次の仮定である。変調関数m(t)の
時間平均化である。 【0073】 【数5】 これは十分大きいΔtについて収斂し、Δt<Γ -1 で
そうなる。溶融シリカの室温1.32μm( R G Smith
既述)でΓ/π=22MHzであり、Γはλ-2で減少
する。我々は上記仮定がベアラスピードが、100メガ
ビット/秒を越すような超低不均衡な光通信路に対して
価値あるものと信じる。(バランスコードに対して零に
帰る式か他の特殊な方法でmは1/2から変わる。)次
の仮定はα-1 ≫vΓ -1 である。我々はこれは低損失
シリカファイバ、例えば1.3μmで0.5dB/km
に対してα -1 ≒8.7kmそしてvΓ -1 ≒3.5m
に好ましいと思われる。この簡単化は〔外1〕項で得ら
れる積分式(2.5)の解析界を可能とする。 【0074】 【外1】 ASK,PSK,FSK等の異なる変調技術を考えるた
めに我々は入力界の振幅、位相変動の分離を始めること
にした。 【0075】 EL (0,t)=EL0 a(t)exp〔iφ(t)〕 ……(2.6) ここにEL は定数、aとφは実と連続関数である。
(2.5)式から振幅係数Gが求められた。ここに、 1n|Es(0 ,τ)/(Es(z,τ)|2 =Gze−αz ……(2.7) SBS閾値はそれぞれの場合に評価され、z0 ≒3α
-1 であるから閾値制限(2.3)は、 【0076】 【数6】 である。 【0077】変調なしの場合、次のように考える。 【0078】 【数7】 ここにPLはファイバへの入力パワーであり、Aは導入
モードの実効断面積である。これは式(2.1)および
(2.2)で(∂ρ* /∂τ)→0で一致している。 【0079】次式の振幅変調の場合、 【0080】 【数8】 ここにkaは変調強度の深さ(0<ka≦100%)で
ある。我々は次式を得る。 【0081】 【数9】 GSSは式(2.9)から得られ、この場合、PL はファ
イバに入力するピークパワーを表す。平均パワーは〔外
2〕である。(2.11)式からGは、ka=100%
で最小になる。この場合、〔外3〕そして〔外1〕はレ
ーザのデューティファクタ(通常0.5)である。 【0082】 【外2】 【0083】 【外3】 位相変調の場合には、 a(t)=1 ……(2.12) 【0084】 【数10】 ここにkpはPSKシフトである。我々は次式を得る。 【0085】 【数11】 フェーズシフトkpの特別な値のとき、Gはゼロに近づ
く。例えば、〔外4〕であれば、Gはゼロすなわちkp
=(2n+1)π:n=0,1,2…である。我々はこ
のmの値および上記kpの値に対してSBSが抑圧され
てファイバにより大きなパワーを入力させ得るものと考
える。 【0086】 【外4】 我々はここで周波数変調(FSK)について次式を考え
る。 【0087】 【数12】 ここで、kf/2πはキーイング周波数シフト(Hz)
であり、実用上少なくともビット/時間程度の大きさで
ある。ここで我々は慎重にφ(t)=0の時間平均値に
対するフーリエ周波数を決めた。それは対応するストー
クス周波数が経験上、SBS最大ゲインの場合だからで
ある。式(2.14)はASKとPSKの場合の式と異
なり、変調パラメータがデータ流の過去の歴史と符号化
方法に関係するからである。もしp(ψ)とdψがある
任意の特殊な時間の確率とすれば、位相角ψ(t)はψ
とψ+dψ(−π<ψ≦π)の範囲にある。 【0088】(2.14)式で値を求め、前記(2.
5)式も参照して次のことを示唆する。 【0089】 G=PP* GSS ……(2.15) ここに、 【0090】 【数13】 例えば、m(t)が繰り返し2/Bの単位方形波であ
り、データ列010101…を表すとし、Bはベアラビ
ット数〔外4〕として我々は、P=sinc(kf/2
B)を示唆する。我々は一般にこのサンプルで示唆する
ことは、kf →0としてG→GSSそしてkf /2B≫1
に対してG→0である。我々はSBSの抑制のため十分
に大きな周波数シフトKf を用いることを提案し、さら
に示唆することはSBSゲインはバランスコードでなく
アンバランスコードを用いると、低く抑圧でき位相ずれ
も小範囲にできることである。 【0091】もっと質的な言い方で、われわれは明確に
SBSが発生するのに光電磁界は減衰時間Γ-1以内にお
いて強力なコヒーレント音響波を発生(電歪により)し
なければならないことを示唆する。ASKの場合、我々
は光パルスがコヒーレント音響波を発生するのに効果が
あると信じている。しかしPSKの場合には適当な位相
シフトが選ばれると、光界によって生ずる純音響的励起
はバイナリゼロの期間に生ずる励起が位相シフトされた
バイナリ1(〔外4〕で光界の位相と全く逆になる)の
光界と逆に働いて消滅することになる。同様にFSKの
場合、周波数シフトが十分大きいと、光界の連続的位相
変化が発生し、そして小さな純音響的励起となってSB
Sが抑圧されるであろう。 【0092】我々は次のことを提案する。連続波のレー
ザを用いる低損失シリカファイバについて最近見られた
SBSに対する極めて低い閾値を持っているが、コヒー
レント光伝送システムはSBSのためにパワーレベルや
レピータ間隔に制限を受けないように設計されるべきで
あるということである。一方、ASKにおいては、SB
Sの閾値は連続波に比べて小さい数字的ファクタだけ異
なる。適当な動作パラメータを用いたPSKとFSKシ
ステムにおいては、SBSを抑圧できるので最早大きな
制限は存在しないのである。 【0093】さて我々はレーザがフィールドが2つの光
周波数でΔνm だけ離れた等振幅1/2E0 である場合
について考える。スペクトラル各ラインの幅は室温にお
けるブリユアン散乱線幅ΔνB より小さいと仮定する。
したがって全入力レーザフィールドのフーリエ振幅は時
間tの関数であり、次式で表される。 【0094】 EL =E0 cos(πΔνm t+θ) ……(3.1) ここに、θは定数である。これがファイバの前記電界と
密度波との結合波式に代入されると、結果はSBSゲイ
ン係数の表現式となる。 【0095】 【数14】 ここでGSSは単一周波数レーザでフィールド振幅E0 の
とき発生するSBSのゲイン係数である。この計算にお
ける一つの仮定は、 Δνm ≫ αV であり、Vは光学的グループ速度、αはパワー吸収係数
である。注意することはα -1 がSBSの実効相互作用
長さである。我々の示唆するところはビート周波数Δν
m がΔνB よりずっと大きいと、ゲインGは小さくな
る。SBSの閾値はG( R G Smith 既述 )に逆比例す
るので、この閾値は次第に増大する。我々は次のように
考える。このことはファイバ内のレーザフィールドのフ
ーリエ振幅がビート周波数の割合に等しく位相変化πを
下回るためと思われる。顕著にSBSが発生するために
は、レーザフィールドが強いコヒーレント波を電歪によ
って位相減少時間ΔνB -1内に発生する必要がある。し
かし光学的位相反転が自発音響位相変化より頻繁に起こ
ると、音響波は大きい振幅になり得ないので、SBSゲ
インは小さくなる。(見掛け上の係数2のGSSとGの間
のΔνm ≪ΔνB のときの矛盾はΔνm ≫αVから生ず
る。) シリカファイバの自発ブリユアン線幅はλ=1.0μm
で38.4MHzであり、λ-2で変化する。( D. Hein
man et al, "Brillouin scattering measurements on o
ptical glasses",Phys.Rev.,1979, B19 , 6583-6592 頁
参照)。 【0096】したがってλ=1.3と1.55μmで2
3と16MHzである。これにより我々はビート周波数
Δνm は実際に十分なSBS抑制をするためには、少な
くとも数10MHzが必要であろうと考える。1dB/
kmかそれより小さい損失のファイバではαは2×10
-4 m -1 であり、それで以前の仮定Δνm ≫αVは十
分実証された。 【0097】しかしSBSの抑制は非常に大きいΔνm
の場合困難であろう。この点から我々は次のことに注意
する。2レーザ周波数に対するフォノン周波数の差異が
ΔνB より遙かに少ないことによって完全な波結合がで
きること、それで 【0098】 【数15】 ここにVa は音響速度でλは光波長である。シリカファ
イバの次の代表的データを挿入する。 【0099】n=1.5 Va =6×103 m .s -1 ΔνB =16MHz dn/dλ=0.02 Δνm ≪270GHzであって、さらにΔνm が数10
GHz以下であることが必要である。 【0100】原理的には非常に大きいΔνm に対するS
BSの抑制に余り有効でない他のファクタがある。2つ
の周波数のグループ遅延が最少のパルス間隔に比して小
さければ2つの周波数に対するパルスのオーバラップ
(従ってモードビート)がファイバ全長わたって起こる
ことが考えられる。しかし非常に大きいΔνm に対して
これは原理上拡散のため得られない。しかしこれは実際
上重要ではない。それは300km長のシリカファイバ
を波長1.55μmで動作させたときグループ速度分散
は20ps/nm/kmであった。もしビート周波数Δ
νm が1GHzとしたとき、2つの周波数のグループ遅
れの差の計算値は50psに過ぎない。 【0101】前の実例4で定義したタイプの長いファイ
バにおいてもSBSの閾値はΔνm=1GHzで15W
余りで標準的と考えられる。 【0102】我々の上記の解析に内在する仮定は変調さ
れないレーザ線幅はΓに比べて小さいということであ
る。これはコヒーレント光伝送の興味を包含している。
不均一に拡張された源から生成されるSBSは誘導され
た光散乱の統計学的処理を必要とするものと我々は示唆
する。 【0103】下記の計算例は本発明の理論的モデルとし
て述べられる。 【0104】〔実施例1〕シリカファイバは下記特性
(すべて数字は近似値)を有する。 【0105】1.3μmにおける光学的吸収係数α=
(1.1×10-4)-1 m-1,ここではαは1/z・1
n(P0 /PZ )と定義され、P0 とPZ は非線型効果
のない場合のファイバに沿った伝送方向の距離0とzに
おける光パワーである。 【0106】密度ρ0 =2.21×103 kg m-3 コア内の音響速度Va=6.0×103 m sec-1 コアの屈折率=1.47 1.3μmに対する導波モード拡散 A=1.4×10
-11 m2 ここにA=P/Imaxであり、Imaxは非線型効果
のない場合の光パワーPに対するコア中心における光の
強さである。 【0107】長手方向の弾性・光係数p12はジェイ・サ
プリアル( J Saprial )の定義による(“Acousto-Opti
cs",Chapter V, Wiley,1979)。 【0108】1.3μmにおけるSBS線幅Γは、 Γ=7.1×107 rad s-1 ここでΓは式(2.2)における定数である。(Γは (∂ρ/∂τ)=−Γρ* にしたがって、外的な刺激を受けずに密度波が減衰する
速度を支配する。すなわち(2)式でEL =0のときで
ある。) これは例えば、W.kaiser and M.Maier,"Stimulated Ray
leigh,Brillouin andRaman Spectroscopy", Laser Hand
book Volume 2,ed. F I Arrecchi and E O Schulz-Dubo
is, North-Holland,Amsterdam,1972,1077-1150 頁に詳
しく検討されている。 【0109】このファイバの30kmにPSK光信号が
入射された。変調されていない光源の線幅は1MHz以
下であり、ファイバに入射されるパワーは100mWで
ある。このバイナリデータの流れの伝送は変調関数m
(t)であり、“0”と“1”の値をとるものである
が、それはその変調関数の平均値mが超過時間がΓ-1よ
り短くても1/2に接近する。伝送ビットの割合は1G
Bit/秒でキーイング位相Kp180°を用いてい
る。僅かな誘導ブリユアン散乱が観測された。 【0110】〔実施例2〕この例では光源パワーと線
幅、ファイバ特性とその長さは実施例1のとおりであ
る。しかしバイナリデータ流はFSKで伝送され、〔外
1〕が超過時間がΓ-1より短くても1/2に接近するよ
うになる。伝送ビットの割合は100MBit/秒であ
り、周波数シフトKf は8GHzが用いられた。極めて
僅かな誘導ブリユアン散乱が観測された。 【0111】〔実施例3〕実施例2がビット割合1GB
it/秒で繰り返され、そして周波数シフトは35GH
zである。また極めて僅かな誘導ブリユアン散乱が観測
された。 【0112】〔実施例4〕この例では、使用されたシリ
カファイバは、ケーブル損失が波長1.3μmで0.3
dB/kmのものであり、ファイバ特性、例えばαは実
施例1と同様である。光搬送波がASK方式に変調さ
れ、ビット割合は140MBit/秒である。光源がオ
ンのとき出力パワーは1Wであり、周波数が1GHz離
れた2周波に1MHzより小さい周波数線幅が観測さ
れ、〔外1〕は1/2であり、この両周波数はともに波
長1.3μmに対応する。誘導ブリユアン散乱は見い出
されなかった。 【0113】受信感度が−60dBmとしたとき(10
の誤差率で Y Yamamoto,"Receiver Performance eva
luation of various digital otical modulation demod
ulation systims in the 0.5-10 μm wavelength regio
n",IEEE J.Quant.Elec.,1980,QE-16,1251-1259 頁参
照)データ伝送を300km以上の中継器なしで伝送で
きることになる。 【0114】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
誘電導波路の光伝送で誘導ブリユアン散乱の悪い影響を
受けることのない光伝送方式が得られ、誘電導波路の光
伝送で誘導ブリユアン散乱を効果的に抑圧することがで
きる。 【0115】さらに本発明によれば、誘電導波路の光伝
送で誘導ブリユアン散乱を抑圧した光伝送方式が得られ
る。 【0116】本発明によれば、光ファイバその他の誘電
導波路に高い光パワーであって、光信号スペクトルの狭
い光線幅の信号を伝送させても、誘導ブリユアン散乱が
発生しなくなるので、高い光パワーで狭い光線幅の光信
号を伝送させて、信号雑音比を大きくして、光伝送路の
中継間隔を増大させることができる優れた利点がある。 【0117】特に、本発明は情報信号の変調に加えて光
信号の位相角度を変化させることにより、情報信号とは
独立に誘導ブリユアン散乱を抑圧するに適する位相変調
の条件を設定することができる。
特に、誘電導波路に沿って伝送される方法および装置、
光ファイバに伝送されるディジタル光通信方法および装
置、さらには、誘導ブリユアン散乱を抑圧する光伝送方
法および装置に関するものである。 【0002】ここでは、「光学」、「光」およびこれに
関連する述語は、可視光線の波長のより広いスペクトル
の範囲における電磁波に関して広い意味で定義される。 【0003】 【従来の技術】光通信システムでは、通信情報に従って
変調された光は、誘電導波路(さらに狭義には光ファイ
バ)に沿って伝送される。現在では光通信システムの大
部分は、光電気通信システムが顕著な例であるが、非コ
ヒーレント光とディジタル情報を搬送する直接輝度変調
との組合せが採用されている。 【0004】帯域幅の利用、伝送帯域幅、適切な変調技
術の選択、および受信器感度等に関して、伝送用コヒー
レント光を使用するようにして、相当な利益がもくろま
れている。伝送用非コヒーレント光を使用する異なる光
通信システムやコヒーレント光を使用するシステム(以
下、「コヒーレントシステム」という)では、狭い光線
幅(光波長のスペクトルが狭いことを言う)の光源を使
用しなければならず、特に長距離通信では一般的に低損
失の単一モードの光ファイバが誘電光導波路として使わ
れている。 【0005】例えばレーザ光源から発せられた狭い光線
幅の光が、光ファイバ、特に低損失の光ファイバ内に入
射すると、閾値以上の出力となり、誘導ブリユアン散乱
(Stimulated Brillouin Scattering 以下「SBS」と
いう。)が光ファイバ内で生じる。このことは、例えば
次の文献に記載がある。 【0006】R G Smith,"Optical Power Handling Capa
city of Low Loss Optical Fibresas Determined by St
imulated Raman and Brillouin Scattering",Appl Opt,
1972, II,2489-2494頁;E P Ippen and R H Stolen,"Sti
mulated Brillouin Scattering in OpticalFibres",App
l Phys Lett,Vol 21,No 11,1 Dec 1972;"Optical Fibre
Telecommunications",1979,Academic Press,New york
(US),edS E Miller et al,Chapter 5 "Non Linear Prop
erties of Optical Fibres",125-150 頁, 5.3 節 ;P La
budde et al,"Transmission of Narrow Band High Powe
r Laser RadiationThrough Optical Fibres",Optics Co
mmunications,Vol 32,No 3,Mar 1980,385-390 頁;N Ues
ugi et al,"Maximum Single Frequency Input Power in
a Long OpticalFibre Determined by Stimulated Bril
louin Scattering",ElectoronicsLetters,28 May 1981,
Vol 17,No 11. これらの文献によれば、SBSは前進する光波を逆方向
に移行する光波に変換するとともに、周波数偏移をも引
き起す誘導散乱のプロセスである。前述の閾値以上の出
力の光が発せられると、散乱量はファイバを通って前方
に伝播する光が発射光にほとんど影響されなくなるま
で、急激に増加する。伝播光の減少に加えて、SBS
は、多数の周波数への偏移現象、レーザ光の後方結合光
の増加、および出力光がさらに大きいときには、光ファ
イバの物理的な損傷などの不都合を引き起こす。 【0007】狭い光線幅の光源を使用することが強制さ
れるコヒーレントシステムには非常に重要であるが、S
BSはもちろんコヒーレントシステムに限定されない点
に注目すべきである。むしろSBSは光線幅、発射出
力、光導波路の特性等が適当な条件を充たすときはいつ
でも生じ得る。 【0008】SBSは光導波路に起こり得る非線型プロ
セスのうちの一つであり、一般的に広い光線幅では狭い
光線幅より重要性が劣る。しかしそれでもその閾値は他
の非線型プロセスの閾値より通常低いためSBSは光伝
送システムに重大な制限を与えると考えられてきた(前
記文献参照、特にR G Smith,P Labudde, and N Uesugi
参照)。この制限は、明らかに実用最大入力パワーを
限定するものであり、すでに示されているようにコヒー
レントシステムに線幅の大きい光を選択する自由度を制
限するものである。 【0009】前記引用文献の大部分が上記入力パワーに
ついて多くの検討を行っていないばかりか、SBSの閾
値についてはこの制限に打ち勝つための議論をしていな
い。例えば、上記のNウエスギ他の文献では、近赤外線
の範囲で数mWの低入力により、長い単一モードのシリ
カファイバでSBSが発生することを記述している。し
かし、彼等の研究はコヒーレントシステムにおけるSB
Sの重要性に着目しながらも、その救済策については示
唆がない。 【0010】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、誘電導波路
の光伝送でSBSの悪い影響を受けることのない光伝送
方法および装置を提供することを目的とする。 【0011】本発明の他の目的は、誘電導波路の光伝送
でSBSを効果的に抑圧する技術を提供することにあ
る。 【0012】さらに本発明の目的は、誘電導波路の光伝
送でSBSを抑圧した光伝送方法および装置を提供する
ことにある。 【0013】本発明は、さらに光ファイバその他の誘電
導波路に、高いパワーの光信号を伝送することができる
ようにして、その伝送路の中継間隔を増大させることを
目的とする。 【0014】本発明は、光ファイバに情報信号を伝送す
る光通信方法において、 (1) 一または複数の狭い光線幅を有する高い光パワーの
光信号を前記情報信号により振幅変調を行い、 (2) 前記(1) 記載の情報信号による変調の他に前記光信
号の位相角度を時間の経過とともに変化させ、さらに、 (3) その光信号を前記光ファイバの一端に注入し、前記
(2) 記載の光信号の位相角度を時間の経過とともに変化
させる程度はその位相角度を変化しないときよりその光
ファイバに発生する誘導ブリユアン散乱を抑圧する程度
であることを特徴とする。前記情報信号により行う振幅
変調はASK(Amplitude Shift Keying, 振幅偏移キー
イング)であることができるし、前記光信号に位相変調
を施すことにより前記光信号の位相角度を時間の経過と
ともに変化させることができる。また、前記光信号に変
調深さが (2n+1)π (ただしnは0を含む整数) であるPSK(Phase Shift Keying,位相偏移キーイン
グ) を施すことにより前記光信号の位相角度を時間の経
過とともに変化させることができる。また、前記光信号
に周波数変調を施すことにより前記光信号の位相角度を
時間の経過とともに変化させることができる。また、前
記光信号にその周波数偏移が誘導ブリユアン散乱を押圧
するに十分に大きいFSK(Frequency Shift Keying,
周波数偏移キーイング) を施すことにより前記光信号の
位相角度を時間の経過とともに変化させることができ
る。そのFSKは2値FSKであることができるし、前
記PSKまたはFSKの速度は100Mbit/S以上
であることができる。前記光信号は複数の異なる光周波
数の狭い線幅であってかつ高い光パワーの光波であり、
その異なる光周波数の光波の付加によりこの光信号の位
相角度を時間の経過とともに変化させることができる。
前記複数の異なる光周波数の光波は、一つの光源から、
あるいはそれぞれ狭い光周波数線幅の光波を発生する複
数の光源から発生されるものとすることができる。前記
光信号の光源を制御することにより、前記情報信号によ
る変調を行うことができる。前記光ファイバはシリカフ
ァイバであ り、その伝送損失は0.5 dB/km 以下であり、
その全長は10km以上とすることができる。受信端で前記
光ファイバから現れる光信号にコヒーレント復調を施す
ことができる。 【0015】本発明の第二の観点は光信号伝送装置であ
って、 (a) 高い光パワーの一または複数の狭い光周波数線幅の
光信号を発生する一または複数の光源と、 (b) この光信号に情報信号により振幅変調を施す変調手
段と、 (c) この光信号の位相角度を時間の経過とともに変化さ
せるために前記変調手段とは別に設けられた手段と、 (d) 光ファイバと、 (e) この光ファイバの一端に、前記変調手段および前記
別に設けられた手段により処理された光信号を注入させ
る手段とを備え、 前記(c) に記載の別に設けられた手段
の光信号の位相角度を時間の経過とともに変化させる程
度は、この光ファイバにこの別に設けられた手段がない
ときに発生する誘導ブリユアン散乱を抑圧させる程度で
あることを特徴とする。前記情報信号により振幅変調を
施す変調手段はASK(Amplitude Shift Keying, 振幅
偏移キーイング)を施す手段を含むことができる。前記
別に設けられた手段は前記光信号に位相変調を施す手段
を含むことができる。前記光信号に位相変調を施す手段
は、その変調深さが (2n+1)π (ただしnは0を含む整数) であるPSK(Phase Shift Keying,位相偏移キーイン
グ) を施す手段を含むことができる。前記別に設けられ
た手段は前記光信号に周波数変調を施す手段を含むこと
ができる。前記別に設けられた手段は前記光信号にFS
K(Frequency Shift Keying, 周波数偏移キーイング)
を施す手段を含むことができる。前記FSKは2値FS
Kとすることができる。前記PSKまたはFSKの速度
は100Mbit/S以上とすることができる。前記光
信号は複数の異なる光周波数の狭い光周波数線幅であっ
てかつ高い光パワーの光波を含み、前記別に設けられた
手段は、この複数の異なる光周波数の光波の付加により
その光信号の位相角度を時間の経過とともに変化させる
手段を含むことができる。 【0016】この「高いパワー」と「狭い光線幅」なる
語は、ここではその光信号が伝送される誘導光導波路
で、SBSが生起するに十分な程度に光エネルギーが大
きく、かつ光波長のスペクトルが狭いことを意味する。
この程度は数値で表示することは困難であり、個々の条
件に基づいて実験的に定義されるべき性質のものであ
る。 【0017】 【作用】実験を施行するための助言としては次の観察に
よることである。与えられた光導波路と波長に対して線
幅を狭めることは通常、SBSが明確になるパワー引下
げが付随する。SBSが明確になるそのパワーに加え
て、誘電導波路の特性と動作波長とがそれに関係する。
従って、長い低損失ファイバは一般に、SBSに弱い、
そしてSBSの閾値は波長増とともに減少する傾向があ
る。 【0018】十分な誘導ブリユアン散乱の抑圧に必要な
位相角の時間変化にも試行錯誤による実験が必要であ
る。このような実験を設計可能にするためにはその方法
として直接または解析的に今後さらに特別な検討が必要
であることが明らかとなろう。 【0019】実験を施行するための手助けは理論的モデ
ルによって得られるであろう。幸いなことに、光導波路
としてもっとも一般的なものは単一モード光ファイバで
あり、波長に対して一つ以上の伝送損失最小点があり、
そして一つ以上の狭い光線幅の光源は伝送損失最小点の
近傍で動作するように調整することができる。多分それ
ぞれの光源は1μmより長い波長で動作するように調整
されるであろう。 【0020】本発明は、例えば1個以上の狭い光線幅の
光源の組合せ、1.2μmないし1.7μmの赤外線範
囲であって、FWHM(全幅半最大)線幅が1MHzよ
り小さく単一モードのシリカ・ファイバに適応される。
シリカ光ファイバはしばしば1.3μm、1.5μmま
たは双方で、吸収損失最低0.5dB/kmかそれ以下
となる。10mW以上の本発明に関する高パワー光波は
具合良くファイバに入力できる。10km以上の連続フ
ァイバ長は効率良く用いられる。 【0021】そのような周波数で低い吸収損失を有する
ファイバの長い波長における動作には(compare Good m
an, Sol.State and Electronic Device 1978,2,129-137
)可能な中継区間の長さは通常この長さより大きいであ
ろう。連続的放射に対するSBS閾値と本発明に関係し
て都合良い最小パワーとは一般により小さいであろう。
例えばそのようなファイバとしてはフッ化ガラスファイ
バまたはその類似品であり、それらは明らかに波長3μ
mまたは以上で動作するであろう。 【0022】さらに本発明は情報を伝送する方法を提供
する。すなわち一つないしそれ以上の狭い光線幅の光源
から高いパワーの光搬送波を光ファイバに伝送するよう
に構成され、そして伝送される情報によりその搬送波は
変調され、しかもその変調された搬送波は誘導ブリユア
ン散乱を抑制するように、その位相が時間とともに変化
するように構成されたことを特徴とする。 【0023】本発明はさらに一つまたはそれ以上の狭い
光線幅の光源と、変調手段と光ファイバとを備え、上記
光源または手段は、光ファイバに高いパワーの情報変調
した光搬送波を送入するように構成され、その搬送波の
位相は誘導ブリユアン散乱が十分抑制されるように時間
とともに変化させることを特徴とする。 【0024】ここで言う位相角度の変化には、変調によ
る位相角度の変化をも含む。 【0025】またこの明細書を通じて「変調」という言
葉は、当然“keying”も含まれるように理解すべきであ
る。“keying”は変調の特殊な場合で広くディジタル情
報伝送に使われている。幸いそのような搬送波の復調は
コヒーレントに行われる。 【0026】本発明は特に高速のビットレートで光搬送
波のバイナリ位相遷移変調(PSK)を行う、ディジタ
ル情報の伝送に適している。この場合、効率的なSBS
の抑圧が位相シフトのキーイングにより実行することが
できる。その位相シフトの深さは(2n+1)πで、n
は0または整数である。または位相シフトをπの奇数倍
に近くに設定することにより、効果的なSBSの抑圧を
行うことができる。 【0027】本発明は同様に高速ビットレートのバイナ
リ周波数遷移変調(FSK)によるディジタル伝送に適
している。この場合、周波数シフトを大きくすることに
より、十分良好なSBS抑制を行うことができる。PS
KとFSKの2つの場合の施行実験が以下に記述されて
いる。これらの実験は与えられたビットレート、入射光
パワー、光線幅、ファイバに対して、いかに(2n+
1)πに近いPSKを行い、十分にSBSを抑制できる
か、いかに周波数シフトを大きくすることができるかに
答えている。これらの実験ではSBSは光ファイバの出
力光および反射光によって観測された。 【0028】本発明は次の2つの特徴がある。すなわ
ち、ビットレートが100Mbit/s以上のとき、特
に、1Gbit/s以上のときに有効である。さらに実
際上非常に低いビット比には応用できない。考察によれ
ば、効果がある低いビットレートには限界があり、それ
は例えばPSKまたはFSKで1bit/sである。 【0029】上記の2つの場合、変調技術そのものは、
搬送波の位相に変化を与えることをベースとしていて情
報変調が十分なSBSの抑圧に使われているであろう。
しかしこれは勿論、付加情報変調使用の可能性や付加価
値を本発明のSBS抑圧に加えることを妨げるものでは
ない。 【0030】しかしもし振幅変調(例えばAMPLITUDE SH
IFT KEYING, ASK) を伝送情報に応じて用いる場合に
は、そのときの情報変調は一般にSBSの抑圧を行う効
果は少ない。それは例えば、ASKシステムにおいて
は、SBS閾値は平均的な点灯のパワーより、あるいは
連続波の光源パワーよりはるかに大きいからである。も
し、なんらかの理由でそれ自体ではSBSを抑圧するこ
とができない位相または周波数変調を利用することが望
まれるときに、同様の問題が発生する。 【0031】従って本発明は、周期的に駆動される光位
相変調を使用して、例えばレーザ光源と光ファイバとの
間に情報変調の変調に加えて位相を変調する手段を設
け、それにより十分なSBS抑制を得る方法を提供す
る。これには、正弦波、あるいは方形波その他の各種の
変調波形が使用できる。 【0032】光信号あるいは光搬送波に、周波数(波
長)の異なる複数の信号周波数成分を加えると、等価的
にその光信号の位相角度が回転することになるので、こ
れを利用して本発明を実施することができる。 【0033】最初の実験は情報信号による変調を用いる
ことなく、周期的に変化する位相変調器あるいは特性が
設定された搬送波を使用して行われ、有効性が確認され
た。これらの実験によりSBS抑制のために与えられる
入射光パワー、光ファイバ、光線幅、位相変調パラメー
タまたは所要の周波偏移などを決定するために役立つ。
さらに一つの論理的モデルが実験を誘導するために使わ
れた。 【0034】多数の周波数の異なる成分を含む搬送波
は、単一の光源から発生できる。例えばわずかに異なる
波長の2つの長手モードで作動する単一レーザを総合的
モードビート効果をもって変調する場合などである。多
くはその電源を変調することが適当である。この代わり
に2つあるいはそれ以上の単一周波レーザを同時に使用
することもできる。 【0035】搬送波を情報変調することは周波数成分を
付加した後であろうと前であろうと、さらには同時であ
ろうと有効である。この最後の情報変調と周波数成分の
付加を同時に行う方法は便利である。これは例えば、単
一光源の電源を振幅変調する方法などにより実現するこ
とができる。 【0036】複数の異なる周波数成分を含むように変調
された搬送波の復調は、それらの周波数のうちの一つに
ついて、コヒーレント検波帯域幅がビート周波数より小
さい検波器を用いて行うことができる。この場合は伝送
された光パワーの半分だけがデータ伝送に有効であり、
従って効率は3dB減となる。しかし古い提案であるコ
ヒーレント振幅変調方式と比べれば、このASKシステ
ムはSBSを抑圧したことにより高い入力パワーを使用
することができ、中継間隔を一層大きくする能力を持つ
ものである。 【0037】周期的に変化する位相変調器により変調さ
れた搬送波、あるいは複数の周波数成分が付加された搬
送波を利用する他の方法は、周波数または位相の変調さ
れた情報を含む別の波の復調のために、光学的な位相の
基準として利用することである。ある周波数変調あるい
は位相変調方式では、一つの光学的な位相の基準とし
て、搬送波の成分を同時に送信することが必要である。
本発明はある条件のもとでは、そのような搬送波はSB
Sを大きく改善することがあることを見出した。 【0038】周期的に変化する位相変調された光あるい
は複数の周波数成分を含む光は、通信に限らず連続的な
光の伝送にも利用することができる。 【0039】 【実施例】さらには詳しく以下に実施例および図面によ
り説明する。 【0040】図1におけるSBSを検出するための実験
装置は、レーザ光源1、テストファイバ4、電力または
周波数モニタ用装置7、8および9から構成される。レ
ーザ光源1は1.319μmの単一波長のNd:YAG
レーザである。可変減衰器2はレーザ光源1からファイ
バ4に入力する光を減衰させるものである。偏光フィル
タ5と1/4波長の厚板6がレーザ光源1と光ファイバ
4との間に介装される。 【0041】装置8および9は、較正したGe光ダイオ
ード電力モニタであり、テストファイバ4を通過する光
の周波数スペクトルをモニタするファブリ・ペロ(Fabr
y-Perot)干渉計である。 【0042】ここで図2ないし図5に示すように、次の
研究実験がSBSとその抑圧のために実施された。 【0043】〔実験1〕 連続単周波のNd3+: YAG(イットリウム アルミニ
ウム ガーネット)レーザの1.319μm遷移が用い
られた。このレーザは単一長手モードと回折除去、TE
M00横手モードにて出力電力は100mWを生じた。レ
ーザ出力光の光線幅は自由スペクトラム範囲で300M
Hz走査型共焦点ファブリ・ペロ干渉計により測定さ
れ、装置の分解能は、1.5MHzより小さい。これは
自然ブリユアン線幅ΔνB より10倍も狭いものであ
る。 【0044】図1は低損失シリカファイバのSBSを観
測するための実験装置である。 【0045】レーザ1の出力は、円形可変密度フィルタ
で減衰され、顕微鏡の対物レンズ3を用いてテストファ
イバ4に集められ入力される。ファイバの近端および遠
端よりの光パワーの散逸は較正したGe光ダイオードで
モニタされる。7.5GHz自由スペクトラムレンジ走
査型共焦点ファブリ・ペロ干渉計が散逸先の周波数スペ
クトラムを記録するため使用された。ファイバの実験に
おける結論は、ファイバはその中心に導かれたモードに
おける光パワーを測定するためにはひきいれレンズ口か
ら数メートル以内でカットバックを行うことである。 【0046】直線偏光体5と1/4波長の厚板6とは、
レーザとファイバを分離することを目的としている。し
かし、強いSBSの状況下ではこの装置は逆散乱信号か
らレーザを隔離することには能力不足であることが分か
った。その原因はファイバ内の偏光の乱れによる。それ
にもかかわらず、レーザ1は逆散乱光の周波数がNd:
YAGゲイン曲線より十分に強くシフトしていると考え
られる状況下でも安定な単一長手モードで動作していた
からである。 【0047】実験はGe 02 ドープ単一モードシリ
カファイバの長さ13.6kmもので進められた。この
ファイバは、コア径9μm、クラッドとの屈折率差0.
3%、カットオフ波長1.21μm、1.32μmにお
ける損失量が0.41dB/kmである。測定した屈折
率からの導入モードのコンピュータ解によれば、波長
1.32μmにおいて、導波モード拡散(Guided Mode
Distribution) はA=4.7×10-11 m2 である。 【0048】図2はファイバ各端の出力パワーと入力パ
ワーとを示す。白丸は遠端で観測される順方向の光の測
定値であり、黒丸は近端で観測される逆方向の光の観測
値である。低入力パワーにおいては、逆方向にモニタさ
れた出力パワーはファイバの切断端面からのフレネル反
射のみである。しかし、入力パワーが5mWを越すと、
逆方向の出力パワーは急激に非線型に増加し、逆拡散波
に対する変換効率が65%に接近する。低入力パワーに
おけるファイバの遠端から放射されるパワーは入力パワ
ーに直線的に関係していて、直線的損失は5.6dBと
なっている。しかし6mWを越える入力パワーでは、出
力パワーは非線型になる。10mWを越す入力パワーで
は、正方向出力パワーは飽和して最大値は約2mWとな
る。 【0049】図3は逆散乱光のファブリ・ペロのスペク
トラムを示す。少量のレーザ光が代わって干渉計に入
り、較正マーカとなっている。「S(ストークス)」と
記入したスペクトル部はファイバ入射パワーが5mW閾
値を越えたときにのみ存在する。「L」はレーザ周波数
である。もし図3に示す通りであれば、レーザと逆散乱
信号とは2干渉順位(自由スペクトル範囲7.5GH
z)であり、そのときのストークスシフトは、 12.7±0.2GHz である。これは計算値13.1GHzとよく一致する。
この計算値は2Van/λから求められ、構成する文字
は後に示され、その音響速度は溶解シリカに対し、5.
96×103 m/sとしている。画像表示された線幅は
測定精度によって限定される。 【0050】ファイバの遠端から放射される光の周波数
スペクトルは、レーザ周波数において強いコンポーネン
トを有し、ストークス周波数で弱いコンポーネントを持
つ。ストークス周波数コンポーネントは、おそらくレー
ザ出力反射鏡からの反射に起因するものと考えられる。
驚くべきことは反ストークスまたは高準位ストークス放
射はこの実験には見られず、ただレーザ装置からの帰還
によるものが見られた(P Labudde et al,Optics Comm
1980,32,385-390 頁参照) 。 【0051】〔実験2〕実験1の装置を用いて、31.
6km長のケーブル化した単一モード光ファイバを用い
て実験が行われた。その線型損失は波長1.32μmに
おいて、17.4dBである。その実験結果は13.6
kmファイバと同様であり、SBSが入力6mW以上の
ときに観測された。物理的長さの代わりに実効干渉長さ
Le下記(1.3)式、すなわちケーブル化した31.
6kmに対し、7.7kmがほとんど13.6kmファ
イバのそれと同様である。他のファイバパラメータは同
様であり、したがって、(1.1)式からSBSの閾値
パワーは両ファイバについてほとんど近似であるものと
考えられる。 【0052】〔実験3〕装置は実験1、実験2と同じも
のである。しかしレーザは次の2つのものを順次動作さ
せる。最初の単一周波数構成にてレーザは約100mW
の出力パワーを単一長手モードでその線幅が1.6MH
z以下と測定され、ファブリ・ペロ干渉計が用いられ
た。第二に、双周波形式すなわち2隣接長手モードで2
70MHz分離されている。この場合、レーザは約25
0mW出力し、等量に2つのラインに分配され、測定分
解能は両方のラインで20MHz以下と測定された。両
方式において、レーザ出力は、回折なしのTEM00横モ
ードであった。 【0053】使用ファイバは31.6km長のケーブル
化単一モードシリカファイバであり、全損失は1.32
μm波長にて17.4dBである。このファイバで理論
的に得られたSBSの閾値は、単一周波数レーザにて6
mWであった。 【0054】図4はレーザが単一周波数で動作したとき
ファイバの両端からの出力を入力パワーの関数として示
したものである。同じく白丸は遠端で観測される順方向
の光の測定値であり、黒丸は近端で観測される逆方向の
光の観測値である。SBSの非線型反射と伝送特性が入
力パワーが6mWを越えた場合に理論とよく一致するこ
とが分かった。 【0055】図5は同様な測定で、レーザが双周波数に
よって動作したときのものである。同じく白丸は遠端で
観測される順方向の光の測定値であり、黒丸は近端で観
測される逆方向の光の観測値である。正方向および逆方
向で入力パワー90mWまで光学的直線性が変わらない
ことが観測される。90mWはこの実験における可能な
最大パワーである。閾値パワーが12dBに上昇したこ
とが認められた。(3.2)式は270MHzビート周
波数を用いてパワーレベルが850mWを超過したとき
に現れるものと推定される。これは閾値が21dB増加
したことを示す。 【0056】本発明の動作の理論的モデルに対する下記
の検討の意図するところは、前記の試行錯誤の実験計画
と実行に対し若干の指導を提供することである。また以
下に検討した理論的モデルは、若干の下地となる単純化
の仮定をベースとしていること、したがって発明の特徴
に精密な限定を設けるものでないことがすぐに理解され
るであろう。 【0057】例えば、R G Smith (前記参照)と W Kai
er and M Maier (“Stimulated Rayleigh,Brillouin an
d Raman Spectroscopy",Laser Handbook Vol 2,ed. F I
Arrecchi and E O Schulz-Dubois,North Holland,Amst
erdam 1972,1077-1150 頁)によって検討された小スケ
ール定常状態理論から出発して、光ファイバに入力でき
る最大連続波レーザパワーPLはSBSが検出される前
において、次式によって与えられる。 【0058】 GLe ≒ 21 ……(1.1) ここにGはSBSゲイン係数である。 【0059】 【数1】 ここにnは屈折率、ρ0 は材料密度、Va は音響速度、
p12はファイバ材料の弾性・光結合係数、Aはピーク強
度がPL /Aで与えられるような導波モードの実効拡散
であり、レーザ線幅はΔνB に比較し小さいと仮定す
る。ΔνB は室温における自発ブリユアン散乱の線幅
(Hz,FWHM)、係数Kは偏光しているファイバで
は1、その他では1/2( R H Stolen, IEE J Quart,E
lec. 1979,QE-15, 1157-1160 参照) である。実効干渉
長さLeは次式で与えられる。 【0060】 Le=α -1 (1− exp〔−αL〕) ……(1.3) ここにαは吸収係数(m -1 )そしてLはファイバ長で
ある。通信に用いられる長いファイバに対しては通常L
≫α -1 であり、したがってLe ≒α -1 である。低損
失ファイバは長い干渉長を持ち、したがって低いSBS
閾値を持つ。 【0061】我々はこれらの式中に溶融シリカのバルク
パラメータを挿入した( R J Pressley (ed) , "Handbo
ok of Lasers" Chemical Rubber Company,Cleveland,19
71and J Schroeder et al, J Amer,Ceram. Soc.,1973,
56 , 510-514 参照): n=1.451 , ρ0 =2.21×103 kg m -3 Va =5.96×103 ms-1 p12=0.286 自発線幅ΔνB は波長1.0μmにおいて、38.4M
Hzであり、λ-2に従って変わる( D Heinman et al,P
hys. Rev.,1979, B19 , 6583-6592 参照) 。我々は1.
32μmでΔνB =22MHzとした。さらに我々は下
記の値を特殊な13.6kmテストファイバに挿入し
た。 【0062】α=9.5×10 -5 m-1 (0.41d
B/km 損失) Le=7.6km A=4.7×10-11 m2 K=1/2 かくしてこのテストファイバにて波長1.32μmのS
BS閾値はPL ≒5.6mWであると推定できる。前記
実験1はこのテストファイバに関する。 【0063】我々は過渡的散乱過程の解析のために、弱
い時間的変化複素フーリエ振幅の光電界Eと密度波ρと
のコア軸上の結合方程式を使用した。 【0064】 ∂ES /∂Z =−iK2 ρ* EL +αES /2 ……(2.1) ∂ρ* /∂τ=−iK1 EL * ES −Γρ* ……(2.2) (これらの式は、F Shimizu,C S Wang, and N Bloember
gen,"Theory of Stokespulse shapes in transient sti
mulated Ramam scattering", Phys Rev A,1970, 2 , 60
-72 を比較参照するとよい。)レーザ界(添字L)はフ
ァイバのz=0に入力し、z方向に進行する。ストーク
ス界(添字s)は−z方向に進行し自発散乱から成長す
る。このことはストークス界がz=z0 のところに注入
されたものと表現される。ここにz0 ≒3α-1であり、
αは光吸収係数である(既述したR G Smith参照)。進
行座標τ=t±z/vの中の正(負)はレーザ(ストー
クス)フィールドを意味し、vは光のグループ速度(音
響速度よりはるかに速いと仮定する)である。Γ -1 と
は音響フォノンのライフタイムである。自発ブリユアン
散乱線幅(Hz,FWHM)はΓ/πである。結合係数
は、 【0065】 【数2】 ここにn=βλ/2π、βは光ファイバのコア部分の光
伝播定数、p12 は長手弾性・光結合定数、λは真空中
の光波長、ρ0 は平均密度、Va は音響速度、ε0 は自
由空間誘電率(SI単位)である。 【0066】検出可能のSBSが次の不等式が成立つレ
ーザパワーにて発生する(既述したR G Smith 参
照)。 【0067】 1n|Es(0 ,τ)/(Es(z0 ,τ)|2 ≧18 ……(2.3) この臨界レベルを越さない入力パワーに対してはSBS
によるレーザフィールドの消耗は少ない。おそらく他の
非線型過程に対してもそのように考えられる。 【0068】我々はファイバ中のレーザフィールドは注
入フィールドと線型吸収によって決まると、本質的に考
える。 【0069】 EL (z,τ)=EL (0,τ)exp(−αz/2) ……(2.4) 前記(2.1)と(2.2)はリーマン(Rieman)の方
法によって解かれ、z=0で下式となるストークス界E
s(z,τ)が得られる(既述したCarman et alおよび
K Daree“Transient effects in stimulated light sc
attering ", OptQuant Electr,1975,7, 263-279 頁参
照)。 【0070】 【数3】 ここに 【0071】 【数4】 W′はW(τ′)を示し、I1 はモディファイされたベ
ッセル関数である。上記の式(2.5)により閾条件
(2.3)が何等かの入力界により増大するか確かめる
ことができる。 【0072】我々は上式(2.5)を光通信に関する特
殊な場合に評価できる。すなわち“0”と“1”をとる
関数m(t)で表現されるバイナリデータ流に変調する
レーザ界に関する。2つの大きな単純化が行えるであろ
う。初めのものは次の仮定である。変調関数m(t)の
時間平均化である。 【0073】 【数5】 これは十分大きいΔtについて収斂し、Δt<Γ -1 で
そうなる。溶融シリカの室温1.32μm( R G Smith
既述)でΓ/π=22MHzであり、Γはλ-2で減少
する。我々は上記仮定がベアラスピードが、100メガ
ビット/秒を越すような超低不均衡な光通信路に対して
価値あるものと信じる。(バランスコードに対して零に
帰る式か他の特殊な方法でmは1/2から変わる。)次
の仮定はα-1 ≫vΓ -1 である。我々はこれは低損失
シリカファイバ、例えば1.3μmで0.5dB/km
に対してα -1 ≒8.7kmそしてvΓ -1 ≒3.5m
に好ましいと思われる。この簡単化は〔外1〕項で得ら
れる積分式(2.5)の解析界を可能とする。 【0074】 【外1】 ASK,PSK,FSK等の異なる変調技術を考えるた
めに我々は入力界の振幅、位相変動の分離を始めること
にした。 【0075】 EL (0,t)=EL0 a(t)exp〔iφ(t)〕 ……(2.6) ここにEL は定数、aとφは実と連続関数である。
(2.5)式から振幅係数Gが求められた。ここに、 1n|Es(0 ,τ)/(Es(z,τ)|2 =Gze−αz ……(2.7) SBS閾値はそれぞれの場合に評価され、z0 ≒3α
-1 であるから閾値制限(2.3)は、 【0076】 【数6】 である。 【0077】変調なしの場合、次のように考える。 【0078】 【数7】 ここにPLはファイバへの入力パワーであり、Aは導入
モードの実効断面積である。これは式(2.1)および
(2.2)で(∂ρ* /∂τ)→0で一致している。 【0079】次式の振幅変調の場合、 【0080】 【数8】 ここにkaは変調強度の深さ(0<ka≦100%)で
ある。我々は次式を得る。 【0081】 【数9】 GSSは式(2.9)から得られ、この場合、PL はファ
イバに入力するピークパワーを表す。平均パワーは〔外
2〕である。(2.11)式からGは、ka=100%
で最小になる。この場合、〔外3〕そして〔外1〕はレ
ーザのデューティファクタ(通常0.5)である。 【0082】 【外2】 【0083】 【外3】 位相変調の場合には、 a(t)=1 ……(2.12) 【0084】 【数10】 ここにkpはPSKシフトである。我々は次式を得る。 【0085】 【数11】 フェーズシフトkpの特別な値のとき、Gはゼロに近づ
く。例えば、〔外4〕であれば、Gはゼロすなわちkp
=(2n+1)π:n=0,1,2…である。我々はこ
のmの値および上記kpの値に対してSBSが抑圧され
てファイバにより大きなパワーを入力させ得るものと考
える。 【0086】 【外4】 我々はここで周波数変調(FSK)について次式を考え
る。 【0087】 【数12】 ここで、kf/2πはキーイング周波数シフト(Hz)
であり、実用上少なくともビット/時間程度の大きさで
ある。ここで我々は慎重にφ(t)=0の時間平均値に
対するフーリエ周波数を決めた。それは対応するストー
クス周波数が経験上、SBS最大ゲインの場合だからで
ある。式(2.14)はASKとPSKの場合の式と異
なり、変調パラメータがデータ流の過去の歴史と符号化
方法に関係するからである。もしp(ψ)とdψがある
任意の特殊な時間の確率とすれば、位相角ψ(t)はψ
とψ+dψ(−π<ψ≦π)の範囲にある。 【0088】(2.14)式で値を求め、前記(2.
5)式も参照して次のことを示唆する。 【0089】 G=PP* GSS ……(2.15) ここに、 【0090】 【数13】 例えば、m(t)が繰り返し2/Bの単位方形波であ
り、データ列010101…を表すとし、Bはベアラビ
ット数〔外4〕として我々は、P=sinc(kf/2
B)を示唆する。我々は一般にこのサンプルで示唆する
ことは、kf →0としてG→GSSそしてkf /2B≫1
に対してG→0である。我々はSBSの抑制のため十分
に大きな周波数シフトKf を用いることを提案し、さら
に示唆することはSBSゲインはバランスコードでなく
アンバランスコードを用いると、低く抑圧でき位相ずれ
も小範囲にできることである。 【0091】もっと質的な言い方で、われわれは明確に
SBSが発生するのに光電磁界は減衰時間Γ-1以内にお
いて強力なコヒーレント音響波を発生(電歪により)し
なければならないことを示唆する。ASKの場合、我々
は光パルスがコヒーレント音響波を発生するのに効果が
あると信じている。しかしPSKの場合には適当な位相
シフトが選ばれると、光界によって生ずる純音響的励起
はバイナリゼロの期間に生ずる励起が位相シフトされた
バイナリ1(〔外4〕で光界の位相と全く逆になる)の
光界と逆に働いて消滅することになる。同様にFSKの
場合、周波数シフトが十分大きいと、光界の連続的位相
変化が発生し、そして小さな純音響的励起となってSB
Sが抑圧されるであろう。 【0092】我々は次のことを提案する。連続波のレー
ザを用いる低損失シリカファイバについて最近見られた
SBSに対する極めて低い閾値を持っているが、コヒー
レント光伝送システムはSBSのためにパワーレベルや
レピータ間隔に制限を受けないように設計されるべきで
あるということである。一方、ASKにおいては、SB
Sの閾値は連続波に比べて小さい数字的ファクタだけ異
なる。適当な動作パラメータを用いたPSKとFSKシ
ステムにおいては、SBSを抑圧できるので最早大きな
制限は存在しないのである。 【0093】さて我々はレーザがフィールドが2つの光
周波数でΔνm だけ離れた等振幅1/2E0 である場合
について考える。スペクトラル各ラインの幅は室温にお
けるブリユアン散乱線幅ΔνB より小さいと仮定する。
したがって全入力レーザフィールドのフーリエ振幅は時
間tの関数であり、次式で表される。 【0094】 EL =E0 cos(πΔνm t+θ) ……(3.1) ここに、θは定数である。これがファイバの前記電界と
密度波との結合波式に代入されると、結果はSBSゲイ
ン係数の表現式となる。 【0095】 【数14】 ここでGSSは単一周波数レーザでフィールド振幅E0 の
とき発生するSBSのゲイン係数である。この計算にお
ける一つの仮定は、 Δνm ≫ αV であり、Vは光学的グループ速度、αはパワー吸収係数
である。注意することはα -1 がSBSの実効相互作用
長さである。我々の示唆するところはビート周波数Δν
m がΔνB よりずっと大きいと、ゲインGは小さくな
る。SBSの閾値はG( R G Smith 既述 )に逆比例す
るので、この閾値は次第に増大する。我々は次のように
考える。このことはファイバ内のレーザフィールドのフ
ーリエ振幅がビート周波数の割合に等しく位相変化πを
下回るためと思われる。顕著にSBSが発生するために
は、レーザフィールドが強いコヒーレント波を電歪によ
って位相減少時間ΔνB -1内に発生する必要がある。し
かし光学的位相反転が自発音響位相変化より頻繁に起こ
ると、音響波は大きい振幅になり得ないので、SBSゲ
インは小さくなる。(見掛け上の係数2のGSSとGの間
のΔνm ≪ΔνB のときの矛盾はΔνm ≫αVから生ず
る。) シリカファイバの自発ブリユアン線幅はλ=1.0μm
で38.4MHzであり、λ-2で変化する。( D. Hein
man et al, "Brillouin scattering measurements on o
ptical glasses",Phys.Rev.,1979, B19 , 6583-6592 頁
参照)。 【0096】したがってλ=1.3と1.55μmで2
3と16MHzである。これにより我々はビート周波数
Δνm は実際に十分なSBS抑制をするためには、少な
くとも数10MHzが必要であろうと考える。1dB/
kmかそれより小さい損失のファイバではαは2×10
-4 m -1 であり、それで以前の仮定Δνm ≫αVは十
分実証された。 【0097】しかしSBSの抑制は非常に大きいΔνm
の場合困難であろう。この点から我々は次のことに注意
する。2レーザ周波数に対するフォノン周波数の差異が
ΔνB より遙かに少ないことによって完全な波結合がで
きること、それで 【0098】 【数15】 ここにVa は音響速度でλは光波長である。シリカファ
イバの次の代表的データを挿入する。 【0099】n=1.5 Va =6×103 m .s -1 ΔνB =16MHz dn/dλ=0.02 Δνm ≪270GHzであって、さらにΔνm が数10
GHz以下であることが必要である。 【0100】原理的には非常に大きいΔνm に対するS
BSの抑制に余り有効でない他のファクタがある。2つ
の周波数のグループ遅延が最少のパルス間隔に比して小
さければ2つの周波数に対するパルスのオーバラップ
(従ってモードビート)がファイバ全長わたって起こる
ことが考えられる。しかし非常に大きいΔνm に対して
これは原理上拡散のため得られない。しかしこれは実際
上重要ではない。それは300km長のシリカファイバ
を波長1.55μmで動作させたときグループ速度分散
は20ps/nm/kmであった。もしビート周波数Δ
νm が1GHzとしたとき、2つの周波数のグループ遅
れの差の計算値は50psに過ぎない。 【0101】前の実例4で定義したタイプの長いファイ
バにおいてもSBSの閾値はΔνm=1GHzで15W
余りで標準的と考えられる。 【0102】我々の上記の解析に内在する仮定は変調さ
れないレーザ線幅はΓに比べて小さいということであ
る。これはコヒーレント光伝送の興味を包含している。
不均一に拡張された源から生成されるSBSは誘導され
た光散乱の統計学的処理を必要とするものと我々は示唆
する。 【0103】下記の計算例は本発明の理論的モデルとし
て述べられる。 【0104】〔実施例1〕シリカファイバは下記特性
(すべて数字は近似値)を有する。 【0105】1.3μmにおける光学的吸収係数α=
(1.1×10-4)-1 m-1,ここではαは1/z・1
n(P0 /PZ )と定義され、P0 とPZ は非線型効果
のない場合のファイバに沿った伝送方向の距離0とzに
おける光パワーである。 【0106】密度ρ0 =2.21×103 kg m-3 コア内の音響速度Va=6.0×103 m sec-1 コアの屈折率=1.47 1.3μmに対する導波モード拡散 A=1.4×10
-11 m2 ここにA=P/Imaxであり、Imaxは非線型効果
のない場合の光パワーPに対するコア中心における光の
強さである。 【0107】長手方向の弾性・光係数p12はジェイ・サ
プリアル( J Saprial )の定義による(“Acousto-Opti
cs",Chapter V, Wiley,1979)。 【0108】1.3μmにおけるSBS線幅Γは、 Γ=7.1×107 rad s-1 ここでΓは式(2.2)における定数である。(Γは (∂ρ/∂τ)=−Γρ* にしたがって、外的な刺激を受けずに密度波が減衰する
速度を支配する。すなわち(2)式でEL =0のときで
ある。) これは例えば、W.kaiser and M.Maier,"Stimulated Ray
leigh,Brillouin andRaman Spectroscopy", Laser Hand
book Volume 2,ed. F I Arrecchi and E O Schulz-Dubo
is, North-Holland,Amsterdam,1972,1077-1150 頁に詳
しく検討されている。 【0109】このファイバの30kmにPSK光信号が
入射された。変調されていない光源の線幅は1MHz以
下であり、ファイバに入射されるパワーは100mWで
ある。このバイナリデータの流れの伝送は変調関数m
(t)であり、“0”と“1”の値をとるものである
が、それはその変調関数の平均値mが超過時間がΓ-1よ
り短くても1/2に接近する。伝送ビットの割合は1G
Bit/秒でキーイング位相Kp180°を用いてい
る。僅かな誘導ブリユアン散乱が観測された。 【0110】〔実施例2〕この例では光源パワーと線
幅、ファイバ特性とその長さは実施例1のとおりであ
る。しかしバイナリデータ流はFSKで伝送され、〔外
1〕が超過時間がΓ-1より短くても1/2に接近するよ
うになる。伝送ビットの割合は100MBit/秒であ
り、周波数シフトKf は8GHzが用いられた。極めて
僅かな誘導ブリユアン散乱が観測された。 【0111】〔実施例3〕実施例2がビット割合1GB
it/秒で繰り返され、そして周波数シフトは35GH
zである。また極めて僅かな誘導ブリユアン散乱が観測
された。 【0112】〔実施例4〕この例では、使用されたシリ
カファイバは、ケーブル損失が波長1.3μmで0.3
dB/kmのものであり、ファイバ特性、例えばαは実
施例1と同様である。光搬送波がASK方式に変調さ
れ、ビット割合は140MBit/秒である。光源がオ
ンのとき出力パワーは1Wであり、周波数が1GHz離
れた2周波に1MHzより小さい周波数線幅が観測さ
れ、〔外1〕は1/2であり、この両周波数はともに波
長1.3μmに対応する。誘導ブリユアン散乱は見い出
されなかった。 【0113】受信感度が−60dBmとしたとき(10
の誤差率で Y Yamamoto,"Receiver Performance eva
luation of various digital otical modulation demod
ulation systims in the 0.5-10 μm wavelength regio
n",IEEE J.Quant.Elec.,1980,QE-16,1251-1259 頁参
照)データ伝送を300km以上の中継器なしで伝送で
きることになる。 【0114】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
誘電導波路の光伝送で誘導ブリユアン散乱の悪い影響を
受けることのない光伝送方式が得られ、誘電導波路の光
伝送で誘導ブリユアン散乱を効果的に抑圧することがで
きる。 【0115】さらに本発明によれば、誘電導波路の光伝
送で誘導ブリユアン散乱を抑圧した光伝送方式が得られ
る。 【0116】本発明によれば、光ファイバその他の誘電
導波路に高い光パワーであって、光信号スペクトルの狭
い光線幅の信号を伝送させても、誘導ブリユアン散乱が
発生しなくなるので、高い光パワーで狭い光線幅の光信
号を伝送させて、信号雑音比を大きくして、光伝送路の
中継間隔を増大させることができる優れた利点がある。 【0117】特に、本発明は情報信号の変調に加えて光
信号の位相角度を変化させることにより、情報信号とは
独立に誘導ブリユアン散乱を抑圧するに適する位相変調
の条件を設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実験装置の構成を示す図。
【図2】実験1に関連し、光ファイバの入力光と出力光
の光パワーの関係を示す図。 【図3】実験1に関連し、光ファイバの入力光と散乱光
の関係を波長について示すオシロスコープの表示を示す
図。 【図4】実験3に関連し、光ファイバの入力光と出力光
の光パワーの関係を示す図。レーザが単一周波数で動作
した場合。 【図5】実験3に関連し、光ファイバの入力光と出力光
の光パワーの関係を示す図。レーザが双周波数で動作し
た場合。
の光パワーの関係を示す図。 【図3】実験1に関連し、光ファイバの入力光と散乱光
の関係を波長について示すオシロスコープの表示を示す
図。 【図4】実験3に関連し、光ファイバの入力光と出力光
の光パワーの関係を示す図。レーザが単一周波数で動作
した場合。 【図5】実験3に関連し、光ファイバの入力光と出力光
の光パワーの関係を示す図。レーザが双周波数で動作し
た場合。
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 昭57−10549(JP,A)
特開 昭58−34407(JP,A)
特公 平3−4141(JP,B2)
IEEE J.Quantum El
ectron.,QE−17[6],
(1981−6),pp.919−935
(58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名)
H04B 10/00 - 10/24
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.光ファイバに情報信号を伝送する光通信方法におい
て、 (1) 一または複数の狭い光線幅を有する高い光パワーの
光信号を前記情報信号により振幅変調を行い、 (2) 前記(1) 記載の情報信号による変調の他に前記光信
号の位相角度を時間の経過とともに変化させ、さらに、 (3) その光信号を前記光ファイバの一端に注入し、 前記(2) 記載の光信号の位相角度を時間の経過とともに
変化させる程度はその位相角度を変化しないときよりそ
の光ファイバに発生する誘導ブリユアン散乱を抑圧する
程度であることを特徴とする光通信方法。 2.前記情報信号により行う振幅変調はASK(Amplit
ude Shift Keying, 振幅偏移キーイング)である請求項
1記載の光通信方法。 3.前記光信号に位相変調を施すことにより前記光信号
の位相角度を時間の経過とともに変化させる請求項1ま
たは2記載の光通信方法。 4.前記光信号に変調深さが (2n+1)π (ただしnは0を含む整数) であるPSK(Phase Shift Keying,位相偏移キーイン
グ) を施すことにより前記光信号の位相角度を時間の経
過とともに変化させる請求項3記載の光通信方法。 5.前記光信号に周波数変調を施すことにより前記光信
号の位相角度を時間の経過とともに変化させる請求項1
または2記載の光通信方法。 6.前記光信号にその周波数偏移が誘導ブリユアン散乱
を押圧するに十分に大きいFSK(Frequency Shift Ke
ying, 周波数偏移キーイング) を施すことにより前記光
信号の位相角度を時間の経過とともに変化させる請求項
5記載の光通信方法。 7.前記FSKは2値FSKである請求項6記載の光通
信方法。 8.前記PSKまたはFSKの速度は100Mbit/
S以上である請求項4、6、7のいずれかに記載の光通
信方法。 9.前記光信号は複数の異なる光周波数の狭い線幅であ
ってかつ高い光パワーの光波であり、その異なる光周波
数の光波の相互干渉によりこの光信号の位相角度を時間
の経過とともに変化させる請求項1または2記載の光通
信方法。 10.前記複数の異なる光周波数の光波は、一つの光源
から、あるいはそれぞれ狭い光周波数線幅の光波を発生
する複数の光源から発生される請求項9記載の光通信方
法。 11.前記光信号の光源を制御することにより、前記情
報信号による変調を行う請求項1ないし10のいずれか
に記載の光通信方法。 12.前記光ファイバはシリカファイバであり、その伝
送損失は0.5dB/km 以下であり、その全長は10km以上で
ある請求項1ないし11のいずれかに記載の光通信方
法。 13.受信端で前記光ファイバから現れる光信号にコヒ
ーレント復調を施す請求項1ないし12のいずれかに記
載の光通信方法。 14. (a) 高い光パワーの一または複数の狭い光周波
数線幅の光信号を発生する一または複数の光源と、 (b) この光信号に情報信号により振幅変調を施す変調手
段と、 (c) この光信号の位相角度を時間の経過とともに変化さ
せるために前記変調手段とは別に設けられた手段と、 (d) 光ファイバと、 (e) この光ファイバの一端に、前記変調手段および前記
別に設けられた手段により処理された光信号を注入させ
る手段とを備え、 前記(c) に記載の別に設けられた手段の光信号の位相角
度を時間の経過とともに変化させる程度は、この光ファ
イバにこの別に設けられた手段がないときに発生する誘
導ブリユアン散乱を抑圧させる程度であることを特徴と
する光信号伝送装置。 15.前記情報信号により振幅変調を施す変調手段はA
SK(Amplitude Shift Keying, 振幅偏移キーイング)
を施す手段を含む請求項14記載の光信号伝送装置。 16.前記別に設けられた手段は前記光信号に位相変調
を施す手段を含む請求項14または15記載の光信号伝
送装置。 17.前記光信号に位相変調を施す手段は、その変調深
さが (2n+1)π (ただしnは0を含む整数) であるPSK(Phase Shift Keying,位相偏移キーイン
グ) を施す手段を含む請求項16記載の光信号伝送装
置。 18.前記別に設けられた手段は前記光信号に周波数変
調を施す手段を含む請求項14または15記載の光信号
伝送装置。 19.前記別に設けられた手段は前記光信号にFSK
(Frequency Shift Keying, 周波数偏移キーイング) を
施す手段を含む請求項18記載の光信号伝送装置。 20.前記FSKは2値FSKである請求項19記載の
光信号伝送装置。 21.前記PSKまたはFSKの速度は100Mbit
/S以上である請求項17、19、20のいずれかに記
載の光信号伝送装置。 22.前記光信号は複数の異なる光周波数の狭い光周波
数線幅であってかつ高い光パワーの光波を含み、前記別
に設けられた手段は、この複数の異なる光周波数の光波
の付加によりその光信号の位相角度を時間の経過ととも
に変化させる手段を含む請求項14または15記載の光
信号伝送装置。 23.前記複数の異なる光周波数の光波を発生する一つ
の光源、あるいはそれぞれ狭い光周波数線幅の光波を発
生する複数の光源を有する請求項22記載の光信号伝送
装置。 24.前記情報信号により振幅変調を施す変調手段は、 前記光源を制御する手段を含む請求項14ないし23の
いずれかに記載の光信号伝送装置。 25.前記光ファイバはシリカファイバであり、その伝
送損失は0.5dB/km 以下であり、その全長は10km以上で
ある請求項14ないし24のいずれかに記載の光信号伝
送装置。 26.前記光ファイバから現れる光信号にコヒーレント
復調を施す受信手段を備えた請求項14ないし25のい
ずれかに記載の光信号伝送装置。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
GB8216307 | 1982-06-04 | ||
GB8216307 | 1982-06-04 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP58098756A Division JPS5911045A (ja) | 1982-06-04 | 1983-06-02 | 光伝送方法および装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0993191A JPH0993191A (ja) | 1997-04-04 |
JP2849700B2 true JP2849700B2 (ja) | 1999-01-20 |
Family
ID=10530840
Family Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP58098756A Granted JPS5911045A (ja) | 1982-06-04 | 1983-06-02 | 光伝送方法および装置 |
JP7047939A Expired - Lifetime JP2849700B2 (ja) | 1982-06-04 | 1995-02-14 | 光伝送方法および情報伝送方法ならびに光伝送装置 |
Family Applications Before (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP58098756A Granted JPS5911045A (ja) | 1982-06-04 | 1983-06-02 | 光伝送方法および装置 |
Country Status (18)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US4560246B1 (ja) |
EP (1) | EP0099632B1 (ja) |
JP (2) | JPS5911045A (ja) |
KR (1) | KR920000163B1 (ja) |
AT (1) | ATE19449T1 (ja) |
AU (1) | AU559570B2 (ja) |
BR (1) | BR8302963A (ja) |
CA (1) | CA1216029A (ja) |
DE (1) | DE3363153D1 (ja) |
DK (1) | DK161928C (ja) |
ES (1) | ES522996A0 (ja) |
FI (1) | FI74371C (ja) |
HK (1) | HK50888A (ja) |
IE (1) | IE54438B1 (ja) |
IN (1) | IN158794B (ja) |
NO (1) | NO167340C (ja) |
PT (1) | PT76814B (ja) |
ZA (1) | ZA833995B (ja) |
Families Citing this family (89)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4673244A (en) * | 1984-04-24 | 1987-06-16 | Sachs/Freeman Associates, Inc. | Method of aligning a polarization-preserving optical fiber with a semiconductor laser for attachment of the fiber to the laser |
US4815804A (en) * | 1985-02-08 | 1989-03-28 | The Board Of Trustees Of The Leland Stanford Junior University | In-line fiber optic memory and method of using same |
US4740049A (en) * | 1985-07-31 | 1988-04-26 | Anritsu Electric Company Limited | Technique for measuring a single mode optical fiber |
US4699452A (en) * | 1985-10-28 | 1987-10-13 | American Telephone And Telegraph Company, At&T Bell Laboratories | Optical communications system comprising Raman amplification means |
JPH0727149B2 (ja) * | 1986-11-04 | 1995-03-29 | 沖電気工業株式会社 | 光結合器 |
GB8708148D0 (en) * | 1987-04-06 | 1987-05-13 | British Telecomm | Radiation pulse generation |
GB8810906D0 (en) * | 1988-05-09 | 1988-06-15 | British Telecomm | Fluoride glass optical coupler component coupler & methods |
GB2218534B (en) * | 1988-05-14 | 1992-03-25 | Stc Plc | Active optical fibre star coupler |
JP2589345B2 (ja) * | 1988-06-24 | 1997-03-12 | 日本電信電話株式会社 | 光ファイバの特性評価方法および装置 |
US5485296A (en) * | 1989-07-29 | 1996-01-16 | British Telecommunications Public Limited Company | Monitor unit for monitoring an optical waveguide |
US5034334A (en) * | 1989-10-13 | 1991-07-23 | At&T Bell Laboratories | Method of producing a semiconductor laser adapted for use in an analog optical communications system |
IT1238535B (it) * | 1989-11-14 | 1993-08-18 | Cselt Centro Studi Lab Telecom | Sistema di comunicazione coerente in fibra ottica a diversita' di polarizzazione in trasmissione |
US5200964A (en) * | 1991-03-12 | 1993-04-06 | General Instrument Corporation | Broad linewidth lasers for optical fiber communication systems |
JP3036876B2 (ja) * | 1991-03-20 | 2000-04-24 | 日本電気株式会社 | 光送信装置 |
EP0534145A3 (en) * | 1991-09-27 | 1993-12-15 | Siemens Ag | Optical comb generator |
US5303318A (en) * | 1991-11-01 | 1994-04-12 | Nippon Telegraph & Telephone Corporation | High power acceptable optical fiber and fabrication method thereof |
US5436751A (en) * | 1991-12-02 | 1995-07-25 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Analog optical transmission system and optical fiber amplifier |
FR2698225B1 (fr) * | 1992-11-17 | 1994-12-30 | Cit Alcatel | Système de transmission optique, notamment pour réseau câblé de vidéocommunication . |
EP0633672A1 (de) * | 1993-07-08 | 1995-01-11 | Ascom Tech Ag | Optischer Sender zum Aussenden eines intensitäts- und phasenmodulierten Lichstrahls |
US5619364A (en) * | 1995-02-22 | 1997-04-08 | The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Navy | Depolarized source for high power operation of an integrated optical modulator |
US5828477A (en) * | 1995-11-16 | 1998-10-27 | Harmonic Lightwaves, Inc. | Multi-tone phase modulation for light wave communication system |
IT1279248B1 (it) | 1995-12-21 | 1997-12-09 | Pirelli Cavi S P A Ora Pirelli | Sistema di trasmissione di segnali ottici modulati e depolarizzati |
US5731887A (en) * | 1995-12-22 | 1998-03-24 | Mci Communications Corporation | System and method for photonic facility and line protection switching |
US5777761A (en) * | 1995-12-22 | 1998-07-07 | Mci Communications Corporation | System and method for photonic facility and line protection switching using wavelength translation |
US6005694A (en) * | 1995-12-28 | 1999-12-21 | Mci Worldcom, Inc. | Method and system for detecting optical faults within the optical domain of a fiber communication network |
US5884017A (en) * | 1995-12-29 | 1999-03-16 | Mci Communications Corporation | Method and system for optical restoration tributary switching in a fiber network |
US6285475B1 (en) | 1995-12-29 | 2001-09-04 | Mci Communications Corporation | Method and system for detecting optical faults in a network fiber link |
US5847853A (en) | 1995-12-29 | 1998-12-08 | Micron Technology, Inc. | Modulation and demodulation of light to facilitate transmission of information |
US6108113A (en) * | 1995-12-29 | 2000-08-22 | Mci Communications Corporation | Method and system for transporting ancillary network data |
US5903370A (en) * | 1996-06-28 | 1999-05-11 | Mci Communications Corporation | System for an optical domain |
JPH1065627A (ja) * | 1996-08-20 | 1998-03-06 | Fujitsu Ltd | 光送信機、光通信システム及び光通信方法 |
USH1791H (en) * | 1996-10-31 | 1999-03-02 | Williams; Keith J. | Stimulated Brillouin scattering for fiber-optic links |
JPH10163974A (ja) * | 1996-11-25 | 1998-06-19 | Fujitsu Ltd | 光送信機及び光通信システム |
CN1082753C (zh) | 1997-03-05 | 2002-04-10 | 富士通株式会社 | 减小受激布里渊散射影响的传输波分复用信号方法和设备 |
JP2007516600A (ja) * | 1997-03-21 | 2007-06-21 | イムラ アメリカ インコーポレイテッド | 先進材料処理応用のためのピコ秒−ナノ秒パルス用高エネルギ光ファイバ増幅器 |
US6191854B1 (en) | 1997-06-23 | 2001-02-20 | Pirelli Cavi E Sistemi S.P.A. | Optical telecommunications system |
GB9715289D0 (en) * | 1997-07-22 | 1997-09-24 | King S College London | Wavelength measuring system |
KR20010023066A (ko) | 1997-08-18 | 2001-03-26 | 지아네시 피에르 지오반니 | 저전력 협대역 광변조기 |
US6072614A (en) * | 1997-08-21 | 2000-06-06 | Nortel Networks Corporation | Monitoring induced counterpropagating signals in optical communications systems |
US6282003B1 (en) | 1998-02-02 | 2001-08-28 | Uniphase Corporation | Method and apparatus for optimizing SBS performance in an optical communication system using at least two phase modulation tones |
AU6142399A (en) | 1998-09-11 | 2000-04-03 | New Focus, Inc. | Tunable laser |
DE69801663T2 (de) * | 1998-10-13 | 2002-06-20 | Lucent Technologies Inc., Murray Hill | Verfahren und Vorrichtung zur optischen Leistungsregelung eines optischen Übertragungssignals |
US6320692B1 (en) | 1998-11-27 | 2001-11-20 | Pirelli Cavi E Sistemi S.P.A. | Biasing system for an optical modulator with double output |
US6252693B1 (en) | 1999-05-20 | 2001-06-26 | Ortel Corporation | Apparatus and method for reducing impairments from nonlinear fiber effects in 1550 nanometer external modulation links |
US6763151B1 (en) | 1999-07-02 | 2004-07-13 | Avanex Corporation | Electro-optic modulators with internal impedance matching |
US6853654B2 (en) | 1999-07-27 | 2005-02-08 | Intel Corporation | Tunable external cavity laser |
US6879619B1 (en) | 1999-07-27 | 2005-04-12 | Intel Corporation | Method and apparatus for filtering an optical beam |
US6847661B2 (en) | 1999-09-20 | 2005-01-25 | Iolon, Inc. | Tunable laser with microactuator |
US6856632B1 (en) | 1999-09-20 | 2005-02-15 | Iolon, Inc. | Widely tunable laser |
DE10049394A1 (de) * | 1999-10-14 | 2001-05-31 | Siemens Ag | Verfahren zur Übertragung von Lichtimpulsen und Lichtwellen |
US7167615B1 (en) | 1999-11-05 | 2007-01-23 | Board Of Regents, The University Of Texas System | Resonant waveguide-grating filters and sensors and methods for making and using same |
JP4567830B2 (ja) * | 1999-11-29 | 2010-10-20 | 三菱電機株式会社 | 光波長多重伝送方式 |
DE10020267A1 (de) * | 2000-04-25 | 2001-09-20 | Siemens Ag | Verfahren zur Reduzierung der stimulierten Brillouin-Rückstreuung |
US7209498B1 (en) | 2000-05-04 | 2007-04-24 | Intel Corporation | Method and apparatus for tuning a laser |
US6850712B1 (en) * | 2000-05-31 | 2005-02-01 | Lucent Technologies Inc. | Optical fiber transmission system with polarization multiplexing to reduce stimulated brillouin scattering |
DE10028144C1 (de) * | 2000-06-07 | 2001-11-29 | Siemens Ag | Messverfahren zur Bestimmung der Nichtlinearitäten einer optischen Faser |
WO2001099243A1 (de) * | 2000-06-20 | 2001-12-27 | Evotec Oai Ag | Faser-laser |
US7120176B2 (en) | 2000-07-27 | 2006-10-10 | Intel Corporation | Wavelength reference apparatus and method |
US6813448B1 (en) | 2000-07-28 | 2004-11-02 | Adc Telecommunications, Inc. | Suppression of stimulated brillouin scattering in optical transmissions |
US7142296B2 (en) | 2000-10-30 | 2006-11-28 | Sru Biosystems, Inc. | Method and apparatus for detecting biomolecular interactions |
US7023544B2 (en) * | 2000-10-30 | 2006-04-04 | Sru Biosystems, Inc. | Method and instrument for detecting biomolecular interactions |
US7070987B2 (en) * | 2000-10-30 | 2006-07-04 | Sru Biosystems, Inc. | Guided mode resonant filter biosensor using a linear grating surface structure |
US6951715B2 (en) * | 2000-10-30 | 2005-10-04 | Sru Biosystems, Inc. | Optical detection of label-free biomolecular interactions using microreplicated plastic sensor elements |
US7101660B2 (en) * | 2000-10-30 | 2006-09-05 | Sru Biosystems, Inc. | Method for producing a colorimetric resonant reflection biosensor on rigid surfaces |
US7202076B2 (en) * | 2000-10-30 | 2007-04-10 | Sru Biosystems, Inc. | Label-free high-throughput optical technique for detecting biomolecular interactions |
US7094595B2 (en) * | 2000-10-30 | 2006-08-22 | Sru Biosystems, Inc. | Label-free high-throughput optical technique for detecting biomolecular interactions |
US7575939B2 (en) * | 2000-10-30 | 2009-08-18 | Sru Biosystems, Inc. | Optical detection of label-free biomolecular interactions using microreplicated plastic sensor elements |
US7371562B2 (en) | 2000-10-30 | 2008-05-13 | Sru Biosystems, Inc. | Guided mode resonant filter biosensor using a linear grating surface structure |
US6658031B2 (en) | 2001-07-06 | 2003-12-02 | Intel Corporation | Laser apparatus with active thermal tuning of external cavity |
US6724797B2 (en) | 2001-07-06 | 2004-04-20 | Intel Corporation | External cavity laser with selective thermal control |
US6804278B2 (en) | 2001-07-06 | 2004-10-12 | Intel Corporation | Evaluation and adjustment of laser losses according to voltage across gain medium |
US6901088B2 (en) | 2001-07-06 | 2005-05-31 | Intel Corporation | External cavity laser apparatus with orthogonal tuning of laser wavelength and cavity optical pathlength |
US6822979B2 (en) | 2001-07-06 | 2004-11-23 | Intel Corporation | External cavity laser with continuous tuning of grid generator |
US7127182B2 (en) * | 2001-10-17 | 2006-10-24 | Broadband Royalty Corp. | Efficient optical transmission system |
US7230959B2 (en) | 2002-02-22 | 2007-06-12 | Intel Corporation | Tunable laser with magnetically coupled filter |
DE60200139T2 (de) * | 2002-06-11 | 2004-09-30 | Agilent Technologies, Inc. (n.d.Ges.d.Staates Delaware), Palo Alto | Vorrichtung mit reduziertem Verlust durch Rückreflexion |
US7927822B2 (en) * | 2002-09-09 | 2011-04-19 | Sru Biosystems, Inc. | Methods for screening cells and antibodies |
US7146110B2 (en) | 2003-02-11 | 2006-12-05 | Optium Corporation | Optical transmitter with SBS suppression |
US7742223B2 (en) | 2006-03-23 | 2010-06-22 | Xtera Communications, Inc. | System and method for implementing a boosterless optical communication system |
US7756420B2 (en) | 2006-03-24 | 2010-07-13 | Lightkey Optical Components, Llc | System and method for shaping a waveform |
KR100785520B1 (ko) * | 2006-07-31 | 2007-12-13 | 한국과학기술연구원 | 양자암호 단일 방향 전송시스템 |
US7450813B2 (en) | 2006-09-20 | 2008-11-11 | Imra America, Inc. | Rare earth doped and large effective area optical fibers for fiber lasers and amplifiers |
JP2009004903A (ja) * | 2007-06-19 | 2009-01-08 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 光データリンク及び光出力制御方法 |
US9134307B2 (en) | 2007-07-11 | 2015-09-15 | X-Body, Inc. | Method for determining ion channel modulating properties of a test reagent |
US8257936B2 (en) | 2008-04-09 | 2012-09-04 | X-Body Inc. | High resolution label free analysis of cellular properties |
US20100074630A1 (en) * | 2008-09-25 | 2010-03-25 | Tim Olson | System and method for shaping a waveform |
CA2743648C (en) * | 2008-11-21 | 2014-11-04 | Institut National D'optique | Spectrally tailored pulsed fiber laser oscillator |
EP2374034A1 (en) | 2008-12-04 | 2011-10-12 | Imra America, Inc. | Highly rare-earth-doped optical fibers for fiber lasers and amplifiers |
CN102608826B (zh) * | 2012-03-22 | 2014-09-10 | 华北电力大学(保定) | 利用旋转波片抑制脉冲激光受激布里渊散射装置和方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4261640A (en) * | 1979-04-03 | 1981-04-14 | Harris Corporation | In-line optic attenuators for optical fibers |
JPS5834407A (ja) * | 1981-08-25 | 1983-02-28 | Nec Corp | 光伝送路 |
-
1983
- 1983-05-30 FI FI831915A patent/FI74371C/fi not_active IP Right Cessation
- 1983-06-01 NO NO831970A patent/NO167340C/no not_active IP Right Cessation
- 1983-06-01 DK DK248383A patent/DK161928C/da not_active IP Right Cessation
- 1983-06-01 AU AU15261/83A patent/AU559570B2/en not_active Expired
- 1983-06-01 IE IE1296/83A patent/IE54438B1/en not_active IP Right Cessation
- 1983-06-02 US US06500436 patent/US4560246B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1983-06-02 ZA ZA833995A patent/ZA833995B/xx unknown
- 1983-06-02 JP JP58098756A patent/JPS5911045A/ja active Granted
- 1983-06-03 DE DE8383303228T patent/DE3363153D1/de not_active Expired
- 1983-06-03 PT PT76814A patent/PT76814B/pt unknown
- 1983-06-03 BR BR8302963A patent/BR8302963A/pt not_active IP Right Cessation
- 1983-06-03 EP EP83303228A patent/EP0099632B1/en not_active Expired
- 1983-06-03 AT AT83303228T patent/ATE19449T1/de not_active IP Right Cessation
- 1983-06-03 CA CA000429618A patent/CA1216029A/en not_active Expired
- 1983-06-04 IN IN710/CAL/83A patent/IN158794B/en unknown
- 1983-06-04 ES ES522996A patent/ES522996A0/es active Granted
- 1983-06-04 KR KR1019830002504A patent/KR920000163B1/ko not_active IP Right Cessation
-
1988
- 1988-07-07 HK HK508/88A patent/HK50888A/xx not_active IP Right Cessation
-
1995
- 1995-02-14 JP JP7047939A patent/JP2849700B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
IEEE J.Quantum Electron.,QE−17[6],(1981−6),pp.919−935 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
ATE19449T1 (de) | 1986-05-15 |
HK50888A (en) | 1988-07-15 |
DK161928C (da) | 1992-03-16 |
DK248383A (da) | 1983-12-05 |
ZA833995B (en) | 1984-02-29 |
AU559570B2 (en) | 1987-03-12 |
ES8501588A1 (es) | 1984-12-01 |
FI831915L (fi) | 1983-12-05 |
FI831915A0 (fi) | 1983-05-30 |
ES522996A0 (es) | 1984-12-01 |
IE831296L (en) | 1983-12-04 |
JPH034141B2 (ja) | 1991-01-22 |
KR850000688A (ko) | 1985-02-28 |
NO831970L (no) | 1983-12-05 |
IN158794B (ja) | 1987-01-24 |
NO167340C (no) | 1991-10-23 |
JPS5911045A (ja) | 1984-01-20 |
PT76814A (en) | 1983-07-01 |
KR920000163B1 (ko) | 1992-01-09 |
IE54438B1 (en) | 1989-10-11 |
AU1526183A (en) | 1983-12-08 |
DE3363153D1 (en) | 1986-05-28 |
FI74371C (fi) | 1988-01-11 |
EP0099632A1 (en) | 1984-02-01 |
DK161928B (da) | 1991-08-26 |
EP0099632B1 (en) | 1986-04-23 |
US4560246A (en) | 1985-12-24 |
NO167340B (no) | 1991-07-15 |
US4560246B1 (en) | 1998-06-09 |
BR8302963A (pt) | 1984-02-07 |
PT76814B (en) | 1986-02-27 |
DK248383D0 (da) | 1983-06-01 |
FI74371B (fi) | 1987-09-30 |
CA1216029A (en) | 1986-12-30 |
JPH0993191A (ja) | 1997-04-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2849700B2 (ja) | 光伝送方法および情報伝送方法ならびに光伝送装置 | |
Cotter | Stimulated Brillouin scattering in monomode optical fiber | |
Fishman et al. | Degradations due to stimulated Brillouin scattering in multigigabit intensity-modulated fiber-optic systems | |
Aoki et al. | Input power limits of single-mode optical fibers due to stimulated Brillouin scattering in optical communication systems | |
EP0595536B1 (en) | Reduction of stimulated brillouin scattering in a fiber optic transmission system | |
Morrison et al. | Tunable microwave photonic notch filter using on-chip stimulated Brillouin scattering | |
Giles et al. | 2-Gbit/s signal amplification at lambda= 1.53 mu m in an erbium-doped single-mode fiber amplifier | |
Healey | Review of long wavelength single-mode optical fiber reflectometry techniques | |
JPS62217737A (ja) | 光パルスシ−ケンスの生成方法及びその光パルスを使用する通信システム | |
Jenkins et al. | Steady-state noise analysis of spontaneous and stimulated Brillouin scattering in optical fibers | |
Foley et al. | Gain saturation in fiber Raman amplifiers due to stimulated Brillouin scattering | |
Hadjifotiou et al. | Suppression of stimulated Brillouin backscattering by PSK modulation for high-power optical transmission | |
Inoue et al. | Generation of quantum-correlated photon pairs in optical fiber: influence of spontaneous Raman scattering | |
Uesugi et al. | Maximum single frequency input power in a long optical fibre determined by stimulated Brillouin scattering | |
Billington | Measurement methods for stimulated Raman and Brillouin scattering in optical fibres. | |
Chraplyvy et al. | 8 Gbit/s FSK modulation of DFB lasers with optical demodulation | |
Zarifi et al. | EDFA-band coverage broadband SBS filter for optical carrier recovery | |
Taylor | Fiber and integrated optical devices for signal processing | |
Ogawa et al. | Technique for measuring the dynamic strain on an optical fiber based on Brillouin ring amplification | |
Tiwari et al. | Nonlinear effects in optical fiber transmission system | |
Cowle et al. | Optical fiber sources, amplifiers, and special fibers for application in multiplexed and distributed sensor systems | |
EP4310470A1 (en) | Multispan optical fiber system and techniques for improved distributed acoustic sensing | |
Philen | Measurement of the Non-Linear Index of Refraction, N₂ | |
US20040165885A1 (en) | Method and apparatus for measuring the RF spectrum of an optical signal | |
Sasagawa et al. | An electrooptic sensor with sub-millivolt sensitivity using a nonlinear optical disk resonator |