JP2848990B2 - 非溶接付属具としての管支持体ラグ鋳物 - Google Patents
非溶接付属具としての管支持体ラグ鋳物Info
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Description
するものであり、特には管と支持体との間での異種金属
の溶接の必要なく隣り合う管を互いに支持するための支
持体ラグ鋳物を使用する管支持装置に関するものであ
る。
持また伝達するのに支持体ラグ鋳物が使用されることが
多い。ボイラー管用の伝統的な支持体ラグ鋳物の代表的
な取付け状態が図1〜図5に示されている。これは、管
に支持体ラグ鋳物(一つの管に雄型ラグ鋳物そしてその
隣の管に雌型ラグ鋳物)を溶接し、それらを隣り合う雄
雌同志係合させることと関与する。ラグ(lug )とは管
相互の支持・連結用の出っ張りを云い、通常鋳物製とさ
れる。ボイラー運転中、管を通しての流れは一般に管金
属温度を566℃乃至もう少し低い温度に維持する。し
かしながら、管を支持するために管に溶接された支持体
ラグ鋳物はこの流れによる冷却を制約され従ってもっと
高い温度下に置かれる。従って、低クロム含有フェライ
ト系材料から製造された支持体ラグ鋳物は、クリープ損
傷及び酸化を受けやすい。もっと高いクロムを含有する
フェライト系ステンレス鋼鋳物は、それらが呈する溶接
上の困難さにより使用されない。この昇温環境において
支持体ラグ鋳物のクリープ或いは酸化を回避しまた最小
限にするためには、フェライト系よりむしろオーステナ
イト系鋳物が、その改善された耐クリープ及び酸化特性
により一般的に使用されている。他方、ボイラー管はフ
ェライト系材料から製造されている。
体により互いに係合される2本の隣り合うフェライト系
材料製の管2及び4の側面図である。図1〜4に明示さ
れるように、雄型ラグ鋳物7は管2の側面に溶接されそ
して雌型ラグ鋳物8は管4の側面に溶接される。組み立
てに際して、雄型ラグ鋳物7から上方に突出する一体の
タブは雌型ラグ鋳物8の下側に係入され、その結果管4
は管2により支持される。
体ラグ鋳物の使用は、耐クリープ及び酸化性質の面から
は魅力的であるが、当該鋳物とフェライト系材料製の管
との間で異種金属の溶接を必要とする。或る種のボイラ
ー用途において、この異種溶接付設部は破損し、また幾
つかの場合には管の壁貫通破壊の源となった。
れら破損を排除せんとする試みは、異種金属溶接部と関
連する溶接材料及び方法の変更或いは改善に専ら向けら
れてきた。異種金属溶接部を完全に排除することに向け
ての有用な研究は存在しなかった。
とにより異種金属溶接部は排除されよう。しかし、この
方策は、オーステナイト系材料製の管の製作コストの付
加によりほとんど考慮の対象とならなかった。考慮され
た異種溶接支持体ラグ鋳物と関連する破損を排除するた
めの別法は、支持体ラグ鋳物を排除しそしてボイラー管
を上方から支持することである。しかし、この代替案
も、ボイラースペースの制約、ボイラーの設計変更の必
要性及び関連するコストにより魅力的ではなかった。
イラー管を支持しまた負荷を伝達するために、それとは
別の材料製の、特にはオーステナイト系材料製の支持体
ラグ鋳物を異種金属間溶接部を生じない態様で管に装着
した管支持装置を開発することである。
は、フェライト系材料製の管にオーステナイト系支持体
ラグ鋳物を溶接することに替える方法として、管周囲に
沿って滑りはめることができそして軸線方向に移動しう
る新たなリング形態の支持体ラグ鋳物設計を提供する。
本発明は、第1の具体例において、同じ一つのリングに
雄及び雌形態のラグ両方を組み込んだ非溶接付属具とし
ての支持体ラグ鋳物を使用する。ラグの内径と管の外径
との間の間隙が支持体ラグ鋳物を管に取付けそして所望
に応じて軸線方向に位置決めすることを可能とする。管
負荷を支持しそして負荷を伝達するために適正位置にラ
グ鋳物を固定するためには、フェライト系材料製の管上
の支持体ラグ鋳物の上或いは下でのフェライト系溶接肉
盛が剪断ラグとして作用することを必要とする。別法と
して、フェライト系材料のブロックが管に必要に応じて
鋳物の上下いずれかで溶接される。
び雌部品が、フェライト系材料製の管には溶接されるこ
となく、組み合わされる。これら部品はまた管に溶接さ
れるフェライト系材料製の止めにより管にその位置を固
定される。
り合うフェライト系材料製の管を支持するための装置を
提供するものであり、本支持装置は、本発明の懸吊手段
としての支持体ラグ鋳物からなり、隣り合う、好ましく
はフェライト系の材料製のボイラー管の間に軸線方向負
荷を伝達するために雄型及び雌型部品両方を組み込んだ
実質上リング状形態を有する。
フェライト系材料製の止めをフェライト系材料同志の溶
接により固定し、オーステナイト系材料製のリング部片
の形態で雄型及び雌型懸吊手段の各々を用意してそれら
を各管周囲に沿って互いにオーステナイト系材料同志溶
接することを特徴とする構成をも提供する。その場合
に、オーステナイト系材料製のリング部片はフェライト
系材料製の管に溶接されることはない。
状とすることにより、オーステナイト系材料製の支持体
ラグ鋳物とフェライト系材料製の管との間に異種材料溶
接部を生じることなく、支持体ラグ鋳物を管の所定の軸
線方向位置において管周囲に配設・固定する。こうし
て、負荷を支持或いは伝達するのに使用される非溶接方
式での付属物としての支持体ラグ鋳物が得られる。
て半径方向に固定されそして雄型ラグ及び雌型ラグと、
該雄型ラグ及び雌型ラグと関連するリングを含む支持体
ラグ鋳物から成り、該リングが各管周囲に係合している
非溶接懸吊手段と、各懸吊手段をそれぞれの管に軸線方
向に固定するために該懸吊手段の軸線方向端の一方に隣
り合って各管に固定される少なくとも一つの止めとを備
え、隣り合う管の懸吊手段の隣り合う雄型ラグ及び雌型
ラグの係合を介して隣り合う管の間で軸線方向負荷を伝
達する管支持装置を提供する。
手段としての支持体ラグ鋳物は、隣り合う、好ましくは
フェライト系の材料製のボイラー管の間に軸線方向負荷
を伝達するために雄型及び雌型部品両方を組み込んだ実
質上リング状形態を有するものとして示される。
型ラグ14を同じ一つのリング10に設けることもでき
るが、図7の右側に全体を20として示すラグ鋳物は、
雄型ラグ24を担持する下方リング22と雌型ラグ28
を担持する上方リング26とから構成される。これら
は、図7に示すように一方を他方に軸線方向に隣接して
位置付けることができるし、或いは管の長さに沿って互
いに離間することもできる。但し、後者は、隣り合う管
でのそれぞれの合致する雄型及び雌型ラグの再配置付け
を必要とする。
びその断面を示す図8に示されるように、本発明のラグ
鋳物の一具体例は、上下リング状部材26、22から構
成され、これらはリングの直径方向の一方側における軸
線方向下端部における雄型ラグ24及びリングの前記と
は反対の直径方向側における軸線方向上端部における雌
型ラグ28をそれぞれ具備している。雌型ラグ28はそ
こを軸線方向に貫通して伸延するスロット状の凹所を有
しそして隣り合う管における雄型ラグの軸線方向に伸延
するフック状突起を受容する。
体のフェライト系組成とは異なった耐熱性及び耐食性オ
ーステナイト系合金から作製される。
れぞれの管に溶接以外の方法で半径方向に固定するが、
各鋳物の軸線方向固定もまた必要とされる。これは、各
鋳物の軸線方向上端の上に例えば30で示すフェライト
系溶接肉盛部により達成される。これは、管と同じ材料
から形成される軸線方向の止めを形成し従って異種材料
を溶接する問題を回避する。
はまた、フェライト系材料製の管に溶接されるフェライ
ト系材料製の部片32の形態の第2の止めを含んでい
る。
1の管に連結されそして第1管は垂直軸線方向負荷を次
の隣り合う管に伝達し、これが次々と伝達される。もし
上向き軸線方向力のみが伝達されるのなら、一般に上方
止めのみがあればよい。第1ラグ鋳物20はこれら上向
きの力を軸線方向下向きの態様でも支持しなければなら
ないので、第2の止めもまた必要とされる。
(22、26)を使用することにより、本発明のラグ鋳
物は管に鋳物を半径方向に係合するために管の端から滑
りはめねばならない。
の鋳物支持体リングの形態での非溶接付属具としての支
持体ラグ鋳物40から成る本発明の別の具体例を示す。
更には、図11及び12の具体例は、支持体ラグ鋳物5
2が2つの部材として作製されそして2つの部材が管周
囲への適正な位置決め後溶接により接合されることを除
いて、実質上同じ支持体ラグ鋳物設計である。図12は
また、支持体ラグ鋳物の上下に配置される剪断ラグ6
2、64を示している。これらを組み付けるに際して、
必要とされる溶接部のいずれも異種金属溶接部ではな
く、従って異種金属溶接部に代表的な様式での破損が生
じることは予想されない。
ラグ鋳物40は、単一部品でありうるし或いは雄型ラグ
44を担持する部材42と雄型ラグを受容する凹所50
を備える雌型ラグ48を担持する部材46との別々の部
材により形成されうる。
持体ラグ鋳物52は、垂直接合部58に沿ってオーステ
ナイト材料同志の溶接により連結される鋳物としてのリ
ング半部分54及び56から成る。リング半部分54は
雄ラグ55を担持し、他方リング半部分56は凹所57
を有する雌ラグ60を担持する。
なフェライト系合金材料から作製されそして管に鋳物5
2の下端において溶接され、他方同様の止め64は鋳物
52の上端において管に溶接される。
持体ラグ鋳物とフェライト系材料製の管との間に異種材
料溶接部を生じることなく、管の軸線方向に位置付ける
ことが出来そして負荷を支持或いは伝達するのに使用さ
れる非溶接方式での付属物としての支持体ラグ鋳物を提
供する。これは、そうした管支持技術分野でこれまで遭
遇した問題の根源を排除する点で望ましいものである。
本発明は、同じ一つの部品中に雄型及び雌型ラグ鋳物両
方を組み込むことにより2つではなく、一つの鋳物を使
用することを可能ならしめる。同じ一つの部品中に雄型
及び雌型ラグ鋳物両方を一緒に組み込むことにより、雄
型鋳物側と雌型鋳物側との一層良好な面内整合を与え
る。この支持体ラグ鋳物設計は、新しい設備において有
用であるのみならず、既存の設備を改修するのにも応用
することができ、時間を節約しうる。最後に、非常に重
要なことに、溶接関連コストが格段に少なくて済む。
が、本発明の範囲から逸脱することなく多くの改変をな
しうることを銘記されたい。
物の上面図である。
物の上面図である。
に従来からの雄型及び雌型ラグ鋳物を互いに係合した状
態の側面図である。
持するための構成を示す側面図である。
せ式雄型及び雌型ラグ鋳物の上面図である。
上面図である。
ある。
の側面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 ボイラーにおける隣り合う複数の管を支
持するための管支持装置にして、 各管に所定の軸線方向位置において半径方向に固定され
そして雄型ラグ及び雌型ラグと、該雄型ラグ及び雌型ラ
グ両方と一体に鋳造された単一のリングとを含む支持体
ラグ鋳物から成り、該リングが各管周囲に係合している
非溶接懸吊手段と、 各懸吊手段をそれぞれの管に軸線方向に固定するために
該懸吊手段の軸線方向端の一方に隣り合って各管に固定
される少なくとも一つの止めとを備え、管がフェライト
系材料から成りそして懸吊手段が各々オーステナイト系
材料から成る、隣り合う管の懸吊手段の隣り合う雄型ラ
グ及び雌型ラグの係合を介して隣り合う管の間で軸線方
向負荷を伝達する管支持装置。 - 【請求項2】 ボイラーにおける隣り合う複数の管を支
持するための管支持装置にして、 各管に所定の軸線方向位置において半径方向に固定され
そして雄型ラグ及び雌型ラグと、該雄型ラグと一体に鋳
造されたリング及び該雌型ラグと一体に鋳造されたリン
グとを含む支持体ラグ鋳物から成り、前記各リングが各
管周囲に係合している非溶接懸吊手段と、 各懸吊手段をそれぞれの管に軸線方向に固定するために
該懸吊手段の軸線方向端の一方に隣り合って各管に固定
される少なくとも一つの止めとを備え、管がフェライト
系材料から成りそして懸吊手段が各々オーステナイト系
材料から成る、隣り合う管の懸吊手段の隣り合う雄型ラ
グ及び雌型ラグの係合を介して隣り合う管の間で軸線方
向負荷を伝達する管支持装置。 - 【請求項3】 ボイラーにおける隣り合う複数の管を支
持するための管支持装置にして、 各管に所定の軸線方向位置において半径方向に固定され
そして雄型ラグ及び雌型ラグと、該雄型ラグと一体に鋳
造されたリング部分及び該雌型ラグと一体に鋳造された
リング部分とを含む支持体ラグ鋳物から成り、前記各リ
ング部分が相互に組み合さって各管周囲に係合する単一
リングを構成する非溶接懸吊手段と、 各懸吊手段をそれぞれの管に軸線方向に固定するために
該懸吊手段の軸線方向端の一方に隣り合って各管に固定
される少なくとも一つの止めとを備え、管がフェライト
系材料から成りそして懸吊手段が各々オーステナイト系
材料から成る、隣り合う管の懸吊手段の隣り合う雄型ラ
グ及び雌型ラグの係合を介して隣り合う管の間で軸線方
向負荷を伝達する管支持装置。 - 【請求項4】 ボイラーにおける隣り合う複数の管を支
持するための管支持装置にして、 各管に所定の軸線方向位置において半径方向に固定され
そして雄型ラグ及び雌型ラグと、該雄型ラグと一体に鋳
造された第1リング半部分及び該雌型ラグと一体に鋳造
された第2リング半部分とを含む支持体ラグ鋳物から成
り、前記第1及び第2リング部分が溶接されて各管周囲
に係合する単一リングを構成する非溶接懸吊手段と、 各懸吊手段をそれぞれの管に軸線方向に固定するために
該懸吊手段の軸線方向端の一方に隣り合って各管に固定
される少なくとも一つの止めとを備え、管がフェライト
系材料から成りそして懸吊手段が各々オーステナイト系
材料から成る、隣り合う管の懸吊手段の隣り合う雄型ラ
グ及び雌型ラグの係合を介して隣り合う管の間で軸線方
向負荷を伝達する管支持装置。
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