JP2843647B2 - 稚魚用飼料 - Google Patents

稚魚用飼料

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規な稚魚用飼料に関する。
〔従来の技術〕
従来、ウシエビ、クルマエビ、タイ等の稚魚用飼料と
しては、シオミズツボワムシ、アルテミア等の動物性プ
ランクトンが用いられてきたが、動物性プランクトンは
これを得るには飼としてクロレラが大量に必要であり、
このクロレラの大量培養がなかなか難しく、また、培養
に大規模が設備を必要とする。このような事情から、動
物性プランクトンの供給は不安定であり、このことが栽
培漁業のネックとなっているのが現状である。
また、動物性プランクトンはコスト高となるため、こ
れに代わるものとして魚粉、スキムミルク、アサリ等を
原料とし、微粒子状に加工した人工配合飼料も用いられ
るようになった。
これらの人工配合飼料の中で、特開昭61−274653号公
報には、全卵や卵黄等の卵液を凍結乾燥して得られる乾
燥卵粉を稚魚用飼料にすることが提案されている。
しかしながら、この提案の乾燥卵粉は、卵液を凍結乾
燥して得られたものであるため、その蛋白質が変性して
おらず、そのため、この乾燥卵粉は清水や海水に添加す
ると溶解してしまい、稚魚用の飼料としては不適当であ
る。
もとより、乾燥卵粉の溶解性をなくすには乾燥卵に加
熱等の処理を施して、その蛋白質を変性させることが考
えられるが、蛋白質を完全に変性させた乾燥卵粉は、清
水や海水に分散させると経時的に沈澱してしまうため、
やはり稚魚用の飼料としては不適当である。
〔発明が解決しようとする課題〕
このような状況下、本発明は清水や海水への溶解性が
なく、しかも清水や海水への分散性がよい乾燥卵粉から
なる稚魚用飼料を提供することを目的としてなされたも
のである。
本発明者等は、一定の変性率の乾燥卵粉は、清水に溶
解せず清水中によく分散するとの知見に至り、この知見
に基づき本発明を完成したものである。
〔課題を解決するための手段〕 本発明は稚魚用飼料に関し、変性率20〜70%の乾燥卵
粉からなることを特徴とするものである。
本発明において稚魚用飼料とは、ウシエビ、クルマエ
ビ、テナガエビ等のエビ類、アユ、ニジマス等の淡水
魚、タイ、ハマチ等の海水魚等の稚魚を養殖するための
飼料をいう。
また、乾燥卵粉とは、卵黄、全卵、卵白等の卵液を常
法によって乾燥して得られる卵粉をいう。
さらに、変性率とは、下記の測定法で、試料重量と乾
固乾燥重量を測定し、その測定値を測次の式にあてはめ
て得られる数値をいう。
試料重量の測定:試料の乾燥卵粉10gを105℃の乾熱器
中で100分間乾燥させて水分を測定し、10gから水分重量
を差引いて試料重量とする。
乾固乾燥重量の測定:試料の乾燥卵粉10gを精秤して
蒸留水100ml中に撹拌しながら加えた後、25℃に2時間
静置した後200mlにメスアップし、而る後、液を3000r.
p.mで10分間遠心分離する。そして、得られた上澄液を
東洋濾紙No.2で濾過し、この濾液20mlを蒸発皿に移し、
湯煎で蒸発乾固させた後、得られた乾固物を105℃の乾
燥器中で100分間乾燥させ、而る後、その重量(未変性
分重量)を測定する。
本発明の稚魚用飼料は、変性率20〜70%の乾燥卵粉か
らなるので、この飼料を清水や海水に加え撹拌すると、
後の試験例にも示すように、飼料が溶解したり、沈澱す
ることがなく、長時間、水中に分散した状態を維持でき
る。
かかる乾燥卵粉は、市販の乾燥卵粉を75℃で3〜5日
間熱蔵するか、又は110〜130℃で60分間加熱した後、冷
却すれば得ることができる。
また、別の製法として、卵液に、その重量に対して0.
5〜1.5重量%のビタミンCを添加・混合した後、この卵
液を常法により乾燥粉末化しても目的の乾燥卵粉を得る
ことができる。ただし、この製法によると、後の試験例
にも示すように、変性率が60%を越える乾燥卵粉は得に
くい傾向にある。
尚、乾燥卵粉の種類としては、乾燥全卵粉、乾燥卵黄
粉、乾燥卵白粉などがあげられるが、栄養のバランス
上、製造コスト上乾燥全卵粉が好ましい。また、本発明
の飼料は、水中での分散性を向上させるために、10〜50
0ミクロン程度の粒状に仕上げることが望ましい。卵液
をスプレードライした乾燥卵粉の粒子はほぼこの範囲に
入ったものとなる。
また、本発明の飼料は、そのまま稚魚用飼料に用いる
こともできるが、本発明の飼料にさらにいかエキス、い
か肝臓、かつお卵巣、ミミズ粉末等の摂飼促進物質を添
加してもよい。
〔実施例〕
実施例1. 殻付鶏卵を割卵し、全卵的1kgを得た。
次に、この卵液をスプレードライしたところ全卵粉25
0gが得られた。
得られた全卵粉250gをポリエチレン製フィルムからな
る袋に充填・密封した後、レトルトにて110℃で60分間
加熱し、而る後、常温(20℃)で冷却したところ、稚魚
用飼料248gが得られた。この飼料(乾燥卵粉)の変性率
は46.3%であった。
実施例2. 殻付鶏卵を割卵し、全卵液1kgを得た。
次に、この全卵液1kgに、ビタミンCを5g添加し、ミ
キサーにて均一に撹拌した。
次に、この卵液をスプレードライしたところ、稚魚用
飼料250gが得られた。この飼料(乾燥卵粉)の変性率は
43.7%であった。
〔試験例〕
試験例1. 次の10種類のサンプルを用意した。
A:全卵液を常法によりスプレードライして得られた全卵
粉 B:Aを75℃で1日間加熱した後、常温(20℃)に冷却し
て得られた全卵粉 C:Aを75℃で2日間加熱した後、常温(20℃)に冷却し
て得た全卵粉 D:Aを75℃で3日間加熱した後、常温(20℃)に冷却し
て得た全卵粉 E:4を75℃で4日間加熱した後、常温(20℃)に冷却し
て得た全卵粉 F:Aを110℃で60分間加熱した後、常温(20℃)に冷却し
て得た全卵粉 G:Aを120℃で60分間加熱した後、常温(20℃)に冷却し
て得た全卵粉 H:Aを130℃で60分間加熱した後、常温(20℃)に冷却し
て得た全卵粉 I:Aをマイクロ波加熱した後、常温(20℃)に冷却して
得た全卵粉 J:卵黄液を常法によりスプレードライして卵黄粉を得、
この卵黄粉をマイクロ波加熱した後、常温(20℃)に冷
却して得られた卵黄粉 次に、上記サンプルの変性率を測定した後、上記サン
プル0.2gずつを各別に、500ccの蒸留水を満たしたビー
カー内に入れ、撹拌棒で軽く撹拌してサンプルを分散さ
せた。そして、室温(20℃)に2時間静置後、試料の分
散状態を観察したところ、表−1の結果が得られた。
尚、蒸留水の代わりに3.5%食塩水(海水を想定)で
も上記と同様の試験を行なったが、表−1の結果と同じ
であった。
尚、表中の分散状態の記号、◎はサンプルが蒸留水中
に均一に分散していることを、×はサンプルの全部が蒸
留水に溶解することを、△はサンプルの一部が蒸留水に
溶解することを、□はサンプルの一部が沈澱すること
を、□□はサンプルが全部が沈澱することを示す。
表−1等から、乾燥全卵粉はその変性率が20〜70%の
範囲内なら、水や海水に良好な分散性を示し、稚魚の良
好な飼料となることが判る。
試験例2. 次の7種類のサンプルを用意した。
A:全卵を常法によりスプレードライして得られた全卵粉 B:全卵に対し、0.25%のビタミンCを添加・混合した
後、常法によりスプレードライして得られた全卵粉 C:全卵に対し、0.50%のビタミンCを添加・混合した
後、常法によりスプレードライして得られた全卵粉 D:全卵に対し、0.75%のビタミンCを添加・混合した
後、常法によりスプレードライして得られた全卵粉 E:全卵に対し、1.00%のビタミンCを添加・混合した
後、常法によりスプレードライして得られた全卵粉 F:全卵に対し、1.50%のビタミンCを添加・混合した
後、常法によりスプレードライして得られた全卵粉 G:全卵に対し、2.00%のビタミンCを添加・混合した
後、常法によりスプレードライして得られた全卵粉 次に、上記サンプルの変性率を測定した後、各サンプ
ルについて、試験例1と同じ方法で分散状態を観察した
ところ、表−2の結果が得られた。
尚、蒸留水の代わりに3.5%食塩水(海水を想定)で
も上記と同様の試験を行ったが、表−2の結果と同じで
あった。
尚、表中の数値や記号の意味は、表−1と同じであ
る。
表−2等からビタミンC添加の乾燥全卵粉はその変性
率が20〜70%の範囲に入るサンプルC〜Gにおいて水や
海水に良好な分散性を示し、稚魚の良好な飼料となるこ
とが判る。
〔発明の効果〕
以上述べたように、本発明の飼料は、変性率20〜70%
の乾燥卵粉からなるので、清水や海水に溶解せず、清水
や海水に良好な分散性を示し、かつ蛋白質に富んでいる
ので、稚魚用の飼料として好適である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】変性率20〜70%の乾燥卵粉からなることを
    特徴とする稚魚用飼料。
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