JP7525869B1 - ウナギ目魚類仔魚用の飼料 - Google Patents

ウナギ目魚類仔魚用の飼料 Download PDF

Info

Publication number
JP7525869B1
JP7525869B1 JP2023048907A JP2023048907A JP7525869B1 JP 7525869 B1 JP7525869 B1 JP 7525869B1 JP 2023048907 A JP2023048907 A JP 2023048907A JP 2023048907 A JP2023048907 A JP 2023048907A JP 7525869 B1 JP7525869 B1 JP 7525869B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
egg yolk
feed
eel
larvae
chicken egg
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2023048907A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2024137396A (ja
Inventor
直美 三河
亮 笹原
祥朗 山田
明浩 岡村
則行 堀江
健太 須▲崎▼
紘義 山本
萌未 堀内
勝巳 塚本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kewpie Corp
Original Assignee
QP Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by QP Corp filed Critical QP Corp
Priority to JP2023048907A priority Critical patent/JP7525869B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7525869B1 publication Critical patent/JP7525869B1/ja
Publication of JP2024137396A publication Critical patent/JP2024137396A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Feed For Specific Animals (AREA)
  • Fodder In General (AREA)

Abstract

【課題】 シラスウナギ作出実績のある鶏卵黄をベースとした飼料を、サメ卵をベースとした飼料と遜色ない栄養価の飼料に改良したウナギ仔魚用の飼料を提供すること。【解決手段】 実施形態のウナギ仔魚用の飼料は、鶏卵黄のグラニュール画分を含む。前記グラニュール画分は、鶏卵黄の液卵黄を遠心分離することによって得る。【選択図】図1

Description

特許法第30条第2項適用 ▲1▼2022年3月27日「令和4年度日本水産学会春季大会」にて発表 ▲2▼2022年3月26日「令和4年度日本水産学会春季大会」にて配布
本発明は、ウナギ目魚類仔魚の飼料に関する。
ウナギ目魚類仔魚用飼料の主原料として、アブラツノザメの卵(サメ卵)を用いる。アブラツノザメは成熟までに10年以上を要し、産仔数も少ないため、漁獲圧力に耐えられない虞がある。またアブラツノザメは、絶滅危惧種に指定されている生物である。そのためアブラツノザメに代わるウナギ目魚類仔魚用飼料の原料の開発が望まれている。たとえば、特許文献1には、乳タンパク質及び鶏卵黄末を含有するウナギ仔魚用飼料が開示されている。この飼料においては、アブラツノザメ卵に代え、ウナギ仔魚用飼料の原料として利用されていなかった脱脂粉乳などの乳タンパク質を用い、これらに鶏卵黄末や酵素処理魚粉を配合した飼料を作製する。また非特許文献1には、アブラツノザメの卵に代えて、鶏卵卵黄および外骨格を有しないナンキョクオキアミを含有するウナギ仔魚用飼料が開示されている。
特開2018-153147号公報
Aquaculture Res. 2013, 44:1531-1538. Hen egg yolk and skinned krill as possible foods for rearing leptocephalus lavae of Anguilla japonica Temmincke & Schlegel.
本発明は、従来の問題点を解決し、シラスウナギ作出実績のある鶏卵黄をベースとした飼料を、飼育成績の良い飼料に改良したウナギ目魚類仔魚用の飼料を提供することを目的とする。
実施形態に従うウナギ目魚類仔魚用の飼料は、鶏卵黄のグラニュール画分を含むウナギ目魚類仔魚用飼料である。
本発明のウナギ目魚類仔魚用の飼料によれば、シラスウナギ作出実績のある鶏卵黄ベース飼料を飼育成績の良い飼料に改良することができるため、シラスウナギの生産性をより増大することができる。
ウナギ目魚類の仔魚用の飼料に用いられる鶏卵黄のグラニュール画分の製造方法の一例を示す概略フローチャートである。 ウナギ仔魚の短期飼育(20日齢)における仔魚の全長および体高のLot.Aのグラフである。 ウナギ仔魚の短期飼育(20日齢)における仔魚の全長および体高のLot.Bのグラフである。 ウナギ仔魚の長期飼育(207日齢)における仔魚の全長および体高のグラフである。 ウナギ仔魚の長期飼育(207日齢)における仔魚の全長の分布のグラフである。 ウナギ仔魚の長期飼育(207日齢)における仔魚の体高の分布のグラフである。
以下に、実施形態の飼料の製造方法の各工程について説明する。
実施形態によれば、ウナギ目魚類の仔魚用の飼料が提供される。
図1は、実施形態に従うウナギ目魚類の仔魚用の飼料に用いられる鶏卵黄のグラニュール画分の製造方法の一例を示す概略フローチャートである。当該製造方法は、鶏卵黄の液卵黄を攪拌し、遠心分離し、上澄みおよび沈殿物に分離する分離工程および得られた沈殿物を乾燥させる、又は冷凍させる工程を含む。
各工程について、以下に詳しく説明する。
分離工程において、鶏卵黄の液卵黄を用意する。液卵黄に水を加えて攪拌し、十分に均一化させて液卵黄溶液を得る。水は液卵黄と等量であることが好ましい。また液卵黄の攪拌時間は好ましくは5~30分間であり、より好ましくは30分間である。
その後、攪拌によって得た液卵黄溶液を遠心分離し、上澄み区分および沈殿物を得る。上澄み区分および沈殿物は、例えば10℃の環境下において、10,000Gで30分間、遠心分離を行うことによって得る。
本発明において、鶏卵黄の遠心分離によって得られる上澄み区分は、プラズマ画分といい、主成分は低密度リポタンパク質(LDL)である。一方、鶏卵黄の遠心分離によって得られる沈殿物は、グラニュール画分といい、主成分は高密度リポタンパク質(HDL)である。
鶏卵黄を遠心分離して得たプラズマ画分およびグラニュール画分の成分の組成の一例を表1に示す。
Figure 0007525869000002
表1に示す通り、プラズマ画分は脂質含量が高い。一方グラニュール画分は脂質含量が低い。また鶏卵黄のプラズマ画分は比重が低く、一方鶏卵黄のグラニュール画分は比重が高いため、これらの成分の比重差を利用することにより、遠心分離で分離することができる。
以上のようにして、鶏卵黄に由来するグラニュール画分を得る。
本発明の鶏卵黄のグラニュール画分を含むウナギ目魚類仔魚用の飼料は、鶏卵黄のグラニュール画分に添加物として、ペプチド類、糖類、ミネラル、ビタミン、アミノ酸類などを加えてもよい。ペプチド類としては、鶏卵分解物、例えば卵白分解物や卵黄分解物などやその他動植物原料由来の分解物が添加可能である。
ウナギ目魚類仔魚用の飼料に含まれる鶏卵黄のグラニュール画分の割合は、好ましくは5~80%であり、より好ましくは10~50%である。
次に、ろ過工程について説明する。分離工程によって得られた沈殿物に水を加え、十分に攪拌し、均一化させる。水は沈殿物と等量であることが好ましい。攪拌は好ましくは、1~10℃、さらに好ましくは4℃の環境で行い、攪拌時間は10~60分間行うことが好ましい。その後、攪拌によって得られた沈殿物溶液をろ過し、ろ過溶液を得る。ろ過に使用するフィルターは、例えば、ろ過フィルターの材質がステンレス性で、ろ過フィルターのメッシュサイズが30メッシュで、ろ過フィルターのメッシュ線径が0.3mmで、ろ過フィルターのメッシュの目の開きが0.55mmで、ろ過フィルターのメッシュ開孔率が41.9%のフィルターを使用することが好ましい。ろ過速度は好ましくは、10~50m/s、さらに好ましくは30m/sである。
その後、ろ過工程で得られたろ過溶液を乾燥または冷凍させて、鶏卵黄のグラニュール画分を得る。ろ過溶液の乾燥はスプレードライなどで行うことができる。なお、前記分離工程で得られた沈殿物を直接乾燥または冷凍させて、鶏卵黄のグラニュール画分を得ることもできる。
以上に説明した実施形態の飼料の製造方法によれば、ウナギ目魚類の仔魚の成長率をより簡便に向上することができ、シラスウナギの生産性を増大させることが可能になる。
以下に、図面を参照しながら種々の実施形態について説明する。
ウナギの仔魚とは、例えば、ウナギの卵から孵化後0日目~5日目から、約400日目までのウナギの仔魚である。ウナギの仔魚は、例えば、ウナギの孵化仔魚と呼ばれる仔魚(プレレプトセファルス)、或いはレプトセファルスからシラスウナギに至るまでのウナギの仔魚である。ウナギの仔魚は、以下単に「仔魚」とも称する。
ウナギの仔魚は、給餌時以外の時間は飼育水の入った水槽に収容されている。例えば、給餌時以外の時間とは、孵化から餌を食べる成長段階までの間、例えば、孵化後0日目~5日目までの間である。或いはそれ以降の成長段階における給餌時以外の時間である。
飼育水として、例えば、希釈海水(例えば淡水に対する海水の割合50~99%)を用いることができるが、50%希釈海水(塩分濃度17~18‰)であることが好ましい。飼育水の温度は、例えば、20~27℃であることが好ましく、より好ましくは、23~25℃である。
ウナギの仔魚は、例えば6~60mmの大きさを有する。このような大きさのウナギの仔魚の飼育水中の密度は、例えば、19Lのクライゼル水槽を用いる場合、1槽あたりに500~2000尾であることが好ましい。
水槽として、例えば、角柱型水槽、円筒型水槽、クライゼル水槽(以下、「太鼓型水槽」とも称する)、楕円型水槽、又はボール型水槽などを用いることが可能である。水槽の大きさは、所望の仔魚の数や密度によって選択されればよい。水槽は、飼育水の給水及び排水ができるものであれば、飼育水をより簡単に清潔な状態で維持することができる。また例えば、水槽は、飼育水の給水及び排水により水流を起こすことができるものであれば、更に簡単に清潔な状態で維持することができる。水槽として、クライゼル水槽を用いることが好ましい。
給餌回数は、例えば、1日5回繰り返すことによって、ウナギ仔魚は十分に餌を摂取することができる。
以下に、実施形態のウナギ目魚類用仔魚用飼料の効果を評価した例を記載する。
例1 短期飼育(6~20日齢)における、各飼料を与えたウナギ仔魚の成長の比較
・実験方法
[試験用飼料の材料組成]
まず、飼料を調製した。飼料の材料の組成を表2に示す。
Figure 0007525869000003
表2の各飼料をウナギ仔魚に与え、20日齢での仔魚の全長および体高を測定し、比較した。
・実験結果
ウナギ仔魚の短期飼育(20日齢)における仔魚の全長および体高の比較を図2aおよび図2bに示す。
鶏卵黄をベースとした飼料を与えた仔魚、鶏卵黄のプラズマ画分をベースとした飼料を与えた仔魚、鶏卵黄のグラニュール画分をベースとした飼料を与えた仔魚、およびサメ卵をベースとした飼料を与えた仔魚の、全長および体高をそれぞれ測定し、各仔魚の比較を行った。実験には異なる親魚由来の仔魚ロット、Lot.AおよびLot.Bを供した。
Lot.Aの20日齢における、仔魚の全長および体高の平均値および多重比較検定の結果を図2aに示す。グラフ上のアルファベットは多重比較検定の結果を示しており、異なるアルファベットが記載された実験区画間には有意差があり、同じアルファベットが記載された実験区画間には有意差がないことを示している。
鶏卵黄ベースの飼料を与えたウナギ仔魚は、全長の平均値±標準偏差が8.72±0.69mm、体高の平均値±標準偏差が0.56±0.13mm、また鶏卵黄のプラズマ画分ベースの飼料を与えたウナギ仔魚は、全長の平均値±標準偏差が8.31±0.85mm、体高の平均値±標準偏差が0.47±0.09mmであった。一方、鶏卵黄のグラニュール画分ベースの飼料を与えたウナギ仔魚では、全長の平均値±標準偏差が9.75±0.86mm、体高の平均値±標準偏差が0.67±0.19mmであった。鶏卵黄のグラニュール画分ベースの飼料は、鶏卵黄ベースの飼料および鶏卵黄のプラズマ画分ベースの飼料と比べて、優れた成長効果であることが示された。
またサメ卵ベースの飼料を与えたウナギ仔魚では、全長の平均値±標準偏差が9.62±0.60mm、体高の平均値±標準偏差が0.64±0.10mmであった。鶏卵黄のグラニュール画分ベースの飼料は、サメ卵ベースの飼料と同等の成長効果があることが示され、全長および体高の平均値に有意差がなかった。
Lot.Bの20日齢における仔魚の全長および体高の平均値および多重比較検定の結果を図2bに示す。図2aと同様、グラフ上のアルファベットは多重比較検定の結果を示しており、異なるアルファベットが記載された実験区画間には有意差があり、同じアルファベットの実験区画間には、有意差がないことを示している。
Lot.Bでは、鶏卵黄のグラニュール画分ベースの飼料を与えたウナギ仔魚では、全長の平均値±標準偏差が9.47±0.64mm、一方でサメ卵ベース飼料を与えたウナギ仔魚では、全長の平均値±標準偏差が8.97±1.14mmであった。グラニュール画分ベースの飼料を与えたウナギ仔魚は、サメ卵ベースの飼料を与えたウナギ仔魚と比較して大きな値を示し、さらにこれらは有意差があった。
また、それ以外の各飼料を与えた仔魚の全長および体高の比較は、Lot.Aと同様の傾向を示した。
Lot.Bの鶏卵黄のグラニュール画分ベースの飼料は、鶏卵黄ベースの飼料および鶏卵黄のプラズマ画分ベースの飼料と比べて優れた成長効果が得ることができた。また鶏卵黄のグラニュール画分ベースの飼料はサメ卵ベースの飼料と比べて同等以上の成長効果を得ることができた。
したがって、ウナギ仔魚の短期飼育(6~20日齢)において、鶏卵黄のグラニュール画分ベースの飼料は鶏卵黄ベースの飼料および鶏卵黄のプラズマ画分ベースの飼料よりも優れたウナギ仔魚の成長効果を得ることができ、鶏卵黄のグラニュール画分ベースの飼料のウナギ仔魚の成長効果は、サメ卵ベースの飼料と同等以上であったことが明らかとなった。
例2 長期飼育(6~250日齢)における各飼料を与えたウナギ仔魚の成長の比較
・実験方法
[試験用飼料の材料組成]
まず、飼料を調製した。飼料の材料の組成を表3に示す。
Figure 0007525869000004
表3の各飼料をウナギ仔魚に与え、207日齢での生残率、仔魚の全長および体高、および250日齢でのシラスウナギ変態率を比較した。
・実験結果
生残率は、207日齢までに死亡したウナギの仔魚を数え、算出した。207日齢での生残率の結果を表4に示す。
Figure 0007525869000005
鶏卵黄のグラニュール画分ベースの飼料を与えたウナギの仔魚の生残率は、207日齢において、20.1%であり、鶏卵黄ベースの飼料を与えたウナギの仔魚の生残率が14.1%であった。鶏卵黄のグラニュール画分ベースの飼料を与えたウナギ仔魚の方が、鶏卵黄ベースの飼料を与えたウナギ仔魚に比べて、生残率が優れていることが示された。
207日齢での全長および体高の平均値および多重比較検定の結果を図3に示す。図2aおよび図2bと同様、グラフ上のアルファベットは多重比較検定の結果を示しており、異なるアルファベットが記載された実験区画間には有意差があることを示し、同じアルファベットの実験区画間には有意差がないことを示している。
鶏卵黄をベースとした飼料を与えた仔魚、鶏卵黄のグラニュール画分をベースとした飼料を与えた仔魚、およびサメ卵をベースとした飼料を与えた仔魚の全長および体高をそれぞれ測定し、各仔魚の比較を行った。鶏卵黄ベースの飼料を与えたウナギ仔魚は、全長の平均値±標準偏差が40.00±6.47mm、体高の平均値±標準偏差が4.36±1.06mmであった。一方、鶏卵黄のグラニュール画分ベースの飼料を与えたウナギ仔魚では、全長の平均値±標準偏差が43.16±5.41mm、体高の平均値±標準偏差が5.15±1.14mmとなった。鶏卵黄のグラニュール画分ベースの飼料は、鶏卵黄ベースの飼料より、優れた成長効果であることが示された。
またサメ卵ベース飼料を与えたウナギ仔魚では、全長の平均値±標準偏差が43.47±8.03mm、体高の平均値±標準偏差が5.41±1.48mmとなった。鶏卵黄のグラニュール画分ベースの飼料を与えたウナギ仔魚は、サメ卵ベースの飼料を与えたウナギ仔魚と比較して、全長および体高の平均値に有意差がなく、鶏卵黄のグラニュール画分ベースの飼料はサメ卵ベース飼料と同等の成長効果が得られたことが示された。
したがって、ウナギ仔魚の長期飼育(6~250日齢)において、鶏卵黄のグラニュール画分ベースの飼料は鶏卵黄ベースの飼料よりも優れたウナギ仔魚の成長効果を得ることができ、鶏卵黄のグラニュール画分ベースの飼料のウナギ仔魚の成長効果は、サメ卵ベースの飼料と同等であった。
207日齢での全長および体高分布の比較を図4に示す。
図4は、鶏卵黄をベースとした飼料を与えた仔魚、鶏卵黄のグラニュール画分をベースとした飼料を与えた仔魚、およびサメ卵をベースとした飼料を与えた仔魚の全長および体高をそれぞれ測定し、全長および体高を分布に示したグラフである。鶏卵黄ベースの飼料を与えたウナギ仔魚では、全長が35mmから40mmの区分に27.03%と最も高い分布を示し、次いで30mmから35mmの区分に25.68%の分布を示した。また体高は3mmから4mmの区分に36.49%と最も高い分布を示し、次いで2mmから3mmに24.32%の分布を示した。
鶏卵黄のグラニュール画分ベースの飼料を与えたウナギ仔魚では、全長が35mmから40mmの区分に38.39%の分布を示し、次いで40mmから45mmの区分に24.11%の分布を示した。また体高は4mmから5mmの区分に31.25%の分布を示し、次いで3mmから4mmの区分に27.68%の分布を示した。
サメ卵ベースの飼料を与えたウナギ仔魚では、全長が40mmから45mmの区分、および45mmから50mmの区分にそれぞれ24.31及び23.61%の分布を示した。また体高は、5mmから6mmの区分に27.08%と最も高い分布を示し、次いで4mmから5mmに22.29%の分布を示した。
したがって、ウナギ仔魚の長期飼育(6~250日齢)において、鶏卵黄のグラニュール画分ベースの飼料を与えた仔魚は、鶏卵黄ベースの飼料を与えた仔魚と比較して、仔魚の全長および体高のどちらの値も大きい値に高い分布を示し、鶏卵黄のグラニュール画分ベースの飼料の成長効果が示された。
250日齢でのシラスウナギ変態率の結果を表5に示す。
Figure 0007525869000006
250日齢におけるシラスウナギへの変態率は、鶏卵黄ベースの飼料を与えたウナギの仔魚のシラスウナギへの変態率は、0.3%であり、鶏卵黄のグラニュール画分ベースの飼料を与えたウナギの仔魚のシラスウナギへの変態率が0.9%であり、サメ卵ベースの飼料を与えたウナギ仔魚のシラスウナギへの変態率は、4.1%であった。
鶏卵黄のグラニュール画分ベースからなる飼料を与えたウナギ仔魚のシラスウナギ変態率は、鶏卵黄ベースからなる飼料を与えたウナギ仔魚のシラスウナギ変態率と比較して3倍向上した。鶏卵黄ベースの飼料を与えた仔魚のシラスウナギ変態率は、サメ卵ベースの飼料を与えた仔魚のシラスウナギ変態率の1/13であった。一方で鶏卵黄のグラニュール画分ベースの飼料を与えた仔魚のシラスウナギ変態率は、サメ卵ベースの飼料を与えた仔魚のシラスウナギ変態率の1/5となった。鶏卵黄のグラニュール画分ベースの飼料を与えた仔魚のシラスウナギ変態率は、鶏卵黄ベースの飼料を与えた仔魚の変態率と比較して、サメ卵ベースの飼料を与えた仔魚のシラスウナギ変態率により近い値となった。
以上に説明した例から、鶏卵黄のグラニュール画分ベースのウナギ目魚類仔魚用飼料によれば、短期飼育および長期飼育において、鶏卵黄ベースの飼料と比べて高い成長効果を示し、サメ卵ベースの飼料と同等の成長効果が得られたことが明らかとなった。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]
鶏卵黄のグラニュール画分を含むウナギ目魚類仔魚用飼料。
[2]
前記グラニュール画分の主成分が高密度リポタンパク質であることを特徴とする[1]に記載のウナギ目魚類仔魚用飼料。
[3]
前記グラニュール画分は、鶏卵黄の沈殿物から得られる[1]に記載のウナギ目魚類仔魚用飼料。
[4]
6日齢からシラスウナギに変態するまでの期間の前記ウナギの仔魚に給餌するための[1]に記載のウナギ目魚類仔魚用飼料。
[5]
[3]に記載のウナギ目魚類用飼料に記載の製造方法であって、
液卵黄と水を加えて攪拌する攪拌工程、
前記攪拌で得た液卵黄を遠心分離し、上澄み区分および沈殿物に分離する分離工程、
前記沈殿物を乾燥または冷凍する工程からなる、ウナギ目魚類仔魚用飼料の製造方法。

Claims (5)

  1. 鶏卵黄のグラニュール画分を含むウナギ目魚類仔魚用飼料。
  2. 前記グラニュール画分の主成分が高密度リポタンパク質であることを特徴とする請求項1に記載のウナギ目魚類仔魚用飼料。
  3. 前記グラニュール画分は、鶏卵黄の沈殿物から得られる請求項1に記載のウナギ目魚類仔魚用飼料。
  4. 6日齢からシラスウナギに変態するまでの期間のウナギの仔魚に給餌するための請求項1に記載のウナギ目魚類仔魚用飼料。
  5. 請求項3に記載のウナギ目魚類仔魚用飼料の製造方法であって、
    液卵黄と水を加えて攪拌する攪拌工程、
    前記攪拌で得た液卵黄を遠心分離し、上澄み区分および沈殿物に分離する分離工程、
    前記沈殿物を乾燥または冷凍する工程からなる、ウナギ目魚類仔魚用飼料の製造方法。
JP2023048907A 2023-03-24 2023-03-24 ウナギ目魚類仔魚用の飼料 Active JP7525869B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2023048907A JP7525869B1 (ja) 2023-03-24 2023-03-24 ウナギ目魚類仔魚用の飼料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2023048907A JP7525869B1 (ja) 2023-03-24 2023-03-24 ウナギ目魚類仔魚用の飼料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP7525869B1 true JP7525869B1 (ja) 2024-07-31
JP2024137396A JP2024137396A (ja) 2024-10-07

Family

ID=91967663

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023048907A Active JP7525869B1 (ja) 2023-03-24 2023-03-24 ウナギ目魚類仔魚用の飼料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7525869B1 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105265344A (zh) 2014-07-01 2016-01-27 重庆市涪陵区白涛龙宫黄鳝养殖场 一种黄鳝的繁殖培育方法
CN106360108A (zh) 2016-08-20 2017-02-01 安徽壮大饲料有限公司 一种鳗鱼幼鱼饲料
JP2019083798A (ja) 2017-11-06 2019-06-06 仁助 中山 配合飼料の原料、その製造方法、その原料を用いて製造される配合飼料
WO2020059429A1 (ja) 2018-09-20 2020-03-26 株式会社新日本科学 魚類用フロック化飼料
WO2022201035A1 (en) 2021-03-22 2022-09-29 Igy Immune Technologies And Life Sciences Inc. Vaccines and immunoglobulins targeting african swine fever virus, methods of preparing same, and methods of using same

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105265344A (zh) 2014-07-01 2016-01-27 重庆市涪陵区白涛龙宫黄鳝养殖场 一种黄鳝的繁殖培育方法
CN106360108A (zh) 2016-08-20 2017-02-01 安徽壮大饲料有限公司 一种鳗鱼幼鱼饲料
JP2019083798A (ja) 2017-11-06 2019-06-06 仁助 中山 配合飼料の原料、その製造方法、その原料を用いて製造される配合飼料
WO2020059429A1 (ja) 2018-09-20 2020-03-26 株式会社新日本科学 魚類用フロック化飼料
WO2022201035A1 (en) 2021-03-22 2022-09-29 Igy Immune Technologies And Life Sciences Inc. Vaccines and immunoglobulins targeting african swine fever virus, methods of preparing same, and methods of using same

Also Published As

Publication number Publication date
JP2024137396A (ja) 2024-10-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Hardy Alternate protein sources for salmon and trout diets
US20100175441A1 (en) Bioproduction of hydrolysate from squid processing byproducts for aquaculture feed ingredient and organic fertilizer
WO2015030008A1 (ja) ウナギ用飼料、ウナギ稚魚の成育方法及び養殖ウナギの生産方法並びにウナギ身肉のアミノ酸増加方法
JP5992461B2 (ja) ウナギ稚魚の成育方法及び養殖ウナギの生産方法、並びにウナギ身肉のアミノ酸増加方法
CN110100974A (zh) 一种提高蛋鸡产蛋性能和蛋品质的饲料添加剂及其应用
KR101920075B1 (ko) 어분대체제를 이용한 강도다리용 완전배합 ep사료 조성물
CA3093523C (en) Polyhalite enriched animal feed
JP7525869B1 (ja) ウナギ目魚類仔魚用の飼料
Furuita et al. Diets comprising hen egg yolk and milk proteins as potential alternatives to shark egg-based diets for larvae of the Japanese eel Anguilla japonica
Kumar et al. Effect of different weaning strategies on survival and growth of endangered fish pengba, Osteobrama belangeri (Valenciennes, 1844) larvae
KR20090111329A (ko) 어류 및 갑각류의 생장을 향상시키기 위한 조성물 및 방법
Seidgar The effects of Fairy Shrimp Phallocryptus spinosa (Branchiopoda: Anostraca) as live food on reproduction performances and color of freshwater ornamental fish prawns
JPH02231041A (ja) 育雛用低蛋白飼料
JP6618109B2 (ja) 生シラスを配合した仔魚用飼料及びその製造方法
Taye et al. Effect of earthworm (Eisenia fetida) supplementation on production performance of layer chickens
CN104222633B (zh) 一种双色鳗幼鳗阶段粉状配合饲料
JP6952978B2 (ja) ウナギ仔魚用飼料
CN107373215A (zh) 一种草鱼饲料配方
Pierce et al. Applications of a new radiotracer method for investigating prawn (Macrobrachium rosenbergii) ecology and digestive physiology
RU2714725C1 (ru) Способ производства пищевых яиц, обогащенных ковалентно связанным йодом
Taye et al. The Supplementary value of Earthworm (Eisenia fetida) on Production Performance of Layer Chickens
Shailender et al. Replacement of Artemia nauplii with different alternative diets for larval stage development and survival of giant freshwater prawn, Macrobrachium rosenbergii (De Man)
Gbai et al. Substitution of the fishmeal by maggot meal in the feed of Nile tilapia, Oreochromis niloticus at different stages of growth
Hossain et al. Performance of broiler fed with different commercial compound feeds of Bangladesh
Dhuria EFFECT OF SUPPLEMENTATION OF SPIRULINA (ARTHROSPIRA PLATENSIS) POWDER AS FEED ADDITIVE ON THE PERFORMANCE OF BROILER CHICKS.

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230327

A80 Written request to apply exceptions to lack of novelty of invention

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A80

Effective date: 20230420

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240507

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240610

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240702

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240710

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7525869

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150