JP2842654B2 - 光エラスティックストア回路 - Google Patents

光エラスティックストア回路

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JP2842654B2 JP2025317A JP2531790A JP2842654B2 JP 2842654 B2 JP2842654 B2 JP 2842654B2 JP 2025317 A JP2025317 A JP 2025317A JP 2531790 A JP2531790 A JP 2531790A JP 2842654 B2 JP2842654 B2 JP 2842654B2
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この発明は、光信号のまま、光信号中に生じるジッタ
やワンダを吸収する超高速の光エラスティックストア回
路に関する。
「従来の技術」 光信号伝送システムにおいては、伝送中の光信号に含
まれるジッタ成分やワンダ成分を除去するために、これ
らジッタ成分などを吸収するエラスティックストア回路
が採用されている。
従来のエラスティックストア回路は、第7図に示す構
成のものであった。この図において、符号1は入力光ハ
イウェイ(入力光の伝送路)、2は出力光ハイウェイ
(出力光の伝送路)、3は光信号を電気信号に変換する
O/E変換器、4−1〜4−nは、データを一時格納する
フリップフロップ回路であって、これら全体で、可変長
のシフトレジスタを構成している。5はデータの格納先
(どのフリップフロップ回路に当該データを格納すべき
か)を決める書込カウンタ、6はデータの読出元(どの
フリップフロップ回路からデータを読み出すか)を決め
る読出カウンタ、7は読出カウンタ6の決定に従って、
対応するフリップフロップ回路からデータを読み出すセ
レクタ、8は電気信号を光信号に変換するE/O変換器で
ある。
次に、第8図を参照して、上記エラスティックストア
回路の動作について説明する。
この回路においては、書き込みと読み出しとは、可変
長のシフトレジスタの各々別の位置より行うことにより
実現している。同図において、A,B,C,D,…は、エラステ
ィックストア回路へ入力したきた順に示したデータであ
り、これらのデータは、フリップフロップ回路4−1、
4−2、4−3、4−4、…に順次格納され、第n番目
のフリップフロップ回路4−nに達すると、再び第1番
目のフリップフロップ回路4−1に戻るようになってい
る。今、データFをフリップフロップ回路4−6に書き
込む時点において、フリップフロップ回路4−3内のデ
ータCが読み出される。
第9図は、この場面の書込/読出動作を示すタイムチ
ャートである。この図のタイムチャートから明らかなよ
うに、上記動作においては、書込データと読出データが
あるビットだけ(任意に)離れており、したがって、書
込データ中に生じるジッタ成分、ワンダー成分などを吸
収することが可能である。ただし、ジッタなどを吸収で
きる範囲はフリップフロップ回路4−1〜4−nの設置
個数n以下の範囲である。
「発明が解決しようとする課題」 ところで、上記従来の構成のエラスティックストア回
路においては、光信号をいったん電気信号に変換するた
め、ジッタを発生し易い状態にあった。
さらに、電子回路(O/E変換器3、フリップフロップ
回路4−1〜4−n、E/O変換器8)により構成される
ため、超高速でジッタなどの吸収をすることができなか
った。
この発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、到達
した光ハイウェイ上の光信号を電気信号に変換すること
なく、光信号のままハイウェイ上に生じるジッタ、ワン
ダーなどを吸収する光エラスティックストア回路を提供
することを目的としている。
「課題を解決するための手段」 上記課題を解決するために、この発明は、光ハイウエ
イ上の所定単位のN個のデータを順次異なる波長に変換
する波長変換器と、前記波長変換器により順次異なる波
長に変換されたN個のデータの各々を順次一時的に格納
するデータ格納部と、前記データ格納部に格納された前
記N個のデータを順次選択して読み出す波長セレクタと
を備え、前記データ格納部は、2入力ポート・2出力ポ
ートの合分波器と光ファイバとからなり、かつ、この光
ファイバの両端は該合分波器の一の入力ポートと一の出
力ポートとに各々接続してなり、前記波長セレクタは前
記N個のデータを所定間隔で定期的に読みださせるため
の音響光学素子からなることを特徴としている。
「作用」 この発明の構成によれば、光信号を電気信号に変える
ことなく、そのままエラスティックストアできるため、
光伝送路などの光信号中に生じるジッタやワンダの吸収
を超高速で実現することができる。このため、正確な光
信号処理を行うことができる。
「実施例」 以下、図面を参照してこの発明の実施例について説明
する。
第1図は、この発明の一実施例である光エラスティッ
クストア回路の構成を示すブロック図である。この図に
おいて、符号1は入力光ハイウェイ、2は出力光ハイウ
ェイである。これら入出力ハイウエイ1,2は第7図に示
したものと同一であるので、同一符号を付した。次に、
9は入力波長を順次異なる波長に変換して出力する波長
変換器、10は合分波を行うスターカップラである。この
スターカプラ10は、2つの入力信号を合波し、2つの出
力ポートに分配する、いわゆる2×2スターカプラであ
る。11は、後述する所定の長さに定められ、かつループ
状に配置された光ファイバであって、その両端は、スタ
ーカプラ10の出力ポートOP1、入力ポートIP1に各々接続
されている。さらに、12は順次選択される特定波長だけ
を通過させる可変の波長セレクタである。
この例においては、上記波長変換器9として、第5図
に示すように、半導体の表面に3つの電極13A,13B,13C
が形成されたC3レーザ13が用いられる。第5図の構成の
C3レーザ13は次のように動作する。電極13Bに注入する
電流I1の変化より、キャビティ中のキャリア密度が変化
し、これにより、等価的なキャビティ長が変化する。そ
して、このキャビティ長の変化に応じて、発振波長が変
化する。このように、電極13Bの注入電流I1を制御する
ことにより、発振(出力)波長を任意に変えることがで
きるのでC3レーザ13を、波長変換器9として用いること
ができる。
また、この例においては、上記波長セレクタ12とし
て、第6図に示すAOD(音響光学素子)14を用いてい
る。AOD14は、注入される高周波の周波数f0に応じて、
入射光の回折角θを変化させる素子であり、出力側のフ
ァイバなどの位置を固定して、高周波の周波数f0を任意
に変化させれば、任意の波長を選択してファイバ内に入
射させることができるので、波長セレクタ12として用い
ることができる。
次に、この実施例の動作原理について説明する。
第2図は、光ファイバ11中のデータを、平面的模式的
に表したものであり、第3図は、光ファイバ11中の各デ
ータのレベルを示す図である。また、第4図は、構成各
部内のデータの状態を示すタイムチャートである。入力
光ハイウェイ1を伝送してきたデータ(波長λ)は、
まず、波長変換器9に入力する。波長変換器9は、入力
データを、各タイムスロット毎に、異なる波長の光に変
換して出力する。波長変換器9の出力光(データ)、入
力ポートIP2から、スターカップラ10へ入力し、各々の
出力ポートOP1,OP2から出力する。この時、出力光は、
2つの出力ポートOP1,OP2に等しく分配されるので、各
々の信号レベルは半分(−3dB)となる。出力ポートOP1
に分配された光信号は、光ファイバ内に導かれる。以
下、この回路にデータが入力する毎に、上記動作を繰り
返し、こうして、波長変換器9によって変換される、第
1タイムスロットのデータAの波長はλ、第2タイム
スロットのデータBの波長はλ、…と順次シフトされ
る(第2図〜第4図)。この例では、波長変換器9は、
入力光を8波長(λ〜λ)まで変換して出力するこ
とができるようになっている(第2図)。したがって、
データA→Hを波長λ→λに順次割り振り、その後
に続くデータI→Pについては、再び波長λ→λ
順次割り当てる。ここで、光ファイバ11の長さは、光信
号が、当該ループを一周するに要する時間が、少なくと
もデータA,B,C,…の1タイムスロット時間よりも長くな
るように、その長さが設定されている。各データA,B,C,
…はこの光ファイバ11内を、繰り返し、周回する。ま
た、各データA,B,C,…は光ファイバ11のループを1周す
る毎に半分の大きさ(−3dBm)となり、徐々に減衰して
いくことになる。第3図は、各データA,B,C,…が光ファ
イバ11のループ内で減衰して行く様子を示し、ループを
5周したデータA(波長λ)のレベルは−15dBm、ル
ープを4周したデータB(波長λ)のレベルは−12dB
m、ループを3周したデータC(波長λ)のレベルは
−9dBmとなっている。波長セレクタ12は、光ファイバ11
内のデータA,B,C,…より、出力したいタイムスロットの
波長λのみを通過させる。これにより、対応するデー
タCが、波長セレクタ12から出力される。次に、波長セ
レクタ12は、波長λのみを通過させる。これにより、
対応するデータDが、波長セレクタ12から出力される。
以下、この動作が繰り返され、こうして、各データA,B,
C,…は、この回路への入力順に出力される(読み出され
る)。
以上の動作において、光ファイバ11内の各データの信
号幅の中心付近から読み出すようにAODに注入するf0
変化すれば、ジッタなどを吸収することができる。
なお、上述の実施例においては、タイムスロット毎に
波長を変えて、光ファイバ11内に、データを一時格納す
るようにした場合について述べたが、これに限らず、光
ファイバ11の長さを変えることにより、タイムスロット
毎ではなく、たとえばパケット情報のように長いデータ
を記憶するようにすることも可能である。この場合、パ
ケット単位のFIFO(First in First out Memory)方式
を採用することができる。
また、上述の実施例においては、波長変換器9とし
て、C3レーザ13を用いる場合について述べたが、これに
限るものでなく、波長変換機能を有する他の公知デバイ
スを用いるようにしても良い。
「発明の効果」 以上説明したように、この発明の光エラスティックス
トア回路によれば、光信号を電気信号に変えることな
く、そのままエラスティックストアできるため、光伝送
路内のデータ中に生じたジッタなどの吸収を超高速の領
域で実現することができる。
したがって、光信号処理の精度の向上を図ることがで
きる。
また、光ファイバの長さを適宜変えれば、パケット単
位のバッファメモリとして使用することも可能である。
また、光コンピュータ、光変換器などへの応用にも有
効である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の一実施例である光エラスティック
ストア回路の構成を示すブロック図、第2図は、同実施
例を構成する光ファイバ内のデータを説明するための説
明図、第3図は、同光ファイバ内の各データ(波長)の
レベルを示す図、第4図は、光エラスティックストア回
路の動作を説明するためのタイムチャート、第5図は、
同実施例の波長変換器として使用されるC3レーザの構成
を示す斜視図、第6図は、同実施例の波長セレクタとし
て使用されるAODの外観構成を示す斜視図、第7図は、
従来のエラスティックストア回路の構成を示すブロック
図、第8図は、従来のエラスティックストア回路の動作
原理を示す図、第9図は、同タイムチャートである。 1……入力光ハイウェイ、2……出力光ハイウェイ、9
……波長変換器、10……スターカップラ(合分波器)、
11……ループ状の光ファイバ(データ格納部)、12……
波長セレクタ、13……C3レーザ、14……AOD。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02B 6/00 H04B 9/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光ハイウエイ上の所定単位のN個のデータ
    を順次異なる波長に変換する波長変換器と、 前記波長変換器により順次異なる波長に変換されたN個
    のデータの各々を順次一時的に格納するデータ格納部
    と、 前記データ格納部に格納された前記N個のデータを順次
    選択して読み出す波長セレクタとを備え、 前記データ格納部は、2入力ポート・2出力ポートの合
    分波器と光ファイバとからなり、かつ、この光ファイバ
    の両端は該合分波器の一の入力ポートと一の出力ポート
    とに各々接続してなり、前記波長セレクタは前記N個の
    データを所定間隔で定期的に読みださせるための音響光
    学素子からなることを特徴とする光エラスティックスト
    ア回路。
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