JP2842612B2 - 放射光ビームライン - Google Patents

放射光ビームライン

Info

Publication number
JP2842612B2
JP2842612B2 JP9336889A JP9336889A JP2842612B2 JP 2842612 B2 JP2842612 B2 JP 2842612B2 JP 9336889 A JP9336889 A JP 9336889A JP 9336889 A JP9336889 A JP 9336889A JP 2842612 B2 JP2842612 B2 JP 2842612B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
radiation
electrode
radiation light
beam line
photoelectrons
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP9336889A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02273500A (ja
Inventor
達 村下
隆司 金子
秀雄 吉原
豊樹 北山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP9336889A priority Critical patent/JP2842612B2/ja
Publication of JPH02273500A publication Critical patent/JPH02273500A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2842612B2 publication Critical patent/JP2842612B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、シンクロトロン放射光をその放射光の利用
装置に導くために用いられ、内部の放射光照射部位から
生じた電子によるガスの発生量を少なくし、あるいは付
設された真空度計などに悪影響を与えないようにした放
射光ビームラインに関するものである。
[従来の技術] 従来より、円形加速器において、ほぼ光速度までに加
速された荷電粒子を蓄積した蓄積リングからは、シンク
ロトロン放射光(以下、放射光とよぶ)とよばれるX線
から赤外線に至る広いスペクトルを持つ強力な光が放出
されることが知られており、これを利用した放射光発生
装置がある。近年、この放射光をリソグラフィや各種の
分析,加工など産業的に広く利用しようという動きが高
まっている。従来の研究用大型放射光発生装置と異な
り、産業用放射光発生装置には、小型化,立上げ時間の
短縮化および長時間の安定稼働が要求される。さらに、
動作特性としては放射光発生装置に蓄積された荷電粒子
(以下、蓄積ビームとよぶ)の長寿命化・大電流化が強
く望まれている。
放射光を利用するには、大気中で減衰しやすい波長成
分を有する放射光を放射光発生装置から放射光利用装置
へ導く放射光ビームラインを必要とする。第4図に従来
例の放射光ビームラインの構成を示す。1は放射光、2
はビームシャッタ、4は放出ガス、7は光電子、8は真
空容器、9は放射光利用装置、10は蓄積リング、11は蓄
積ビーム、15は電離作用を利用した測定器(例えば電離
真空計や質量分析計)である。放射光ビームラインは、
内部を超高真空にした、真空容器8により形成したダク
トであり、放射光発生装置を構成する蓄積リング10と放
射光利用装置9の間に接続される。この放射光ビームラ
インの上流部(蓄積リング10と放射光ビームラインの接
続部の直後)には、必要に応じて放射光利用装置9への
放射光照射を遮断するために、ビームシャッタ2を設け
てある。また、放射光ビームラインの適宜な箇所には、
その放射光ビームラインを管理するために、真空計や放
射光1のモニタなどの測定器15が付設されている。ビー
ムシャッタ2は、たとえば放射光1を遮ることのできる
形状の板を直線導入端子に設置したものであり、この遮
蔽板を放射光1を横切るように出し入れすることによ
り、ビームライン後方への放射光1を断続させる。上記
において、放射光1をビームシャッタ2で遮った状態
を、ビームシャッタ2の「閉」状態とよび、ビームシャ
ッタ2が放射光1の光路から外れ、放射光1がビームシ
ャッタ2後方の放射光利用装置9に達している状態を、
ビームシャッタ2の「開」状態とよぶ。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上記従来の技術における放射光ビーム
ラインでは、ビームシャッタ2に放射光1が照射する
と、放射光照射面から光電効果により多量の電子が放出
される。この電子には光電子や二次電子が含まれるが、
以下これらをまとめて光電子7とよぶことにする。光電
子7は周囲に飛び散り、真空容器8などの部材を刺激し
てガス4を放出させる。この放射光照射によるガス放出
は光刺激脱離とよばれる。ビームシャッタ2上の放射光
照射面で光電効果により放出された光電子7は、強い電
場や磁場がなければそのまま進み、真空容器8などにあ
たり、ガス4を放出させる。真空容器8は耐圧性などを
考慮して、ステンレス鋼などの金属で出来ているが、こ
れは光電子7の刺激によるガス放出の多い材料である。
ところで、放射光を産業的に利用するには、放射光発
生装置の小型化に伴って、放射光ビームラインの短縮化
が要求される。放射光ビームラインの短縮化に伴って、
ビームシャッタ2を蓄積リング10に接近して設置した
り、ビームシャッタの近傍に放射光ビームラインの管理
などに必要な真空計などの測定器15を設置する必要が生
じる。このため、放射光ビームラインで生じたガス4や
光電子7は、直接蓄積リング10へ進入し易くなり、この
放射光ビームラインで生じて蓄積リング10に流入したガ
スや、直接蓄積リング10に進入した光電子が蓄積リング
10の真空ダクトを刺激して発生したガス4、蓄積リング
10の真空度を悪化させ、蓄積ビーム11を不安定にする問
題点があった。また、測定器15にも光電子7が入り易く
なり、この真空計などの電離作用を利用した測定器15に
光電子7が入ると、信号電流が変化して正常な測定の障
害となる問題点があった。これらの問題点となっている
現象は、ビームシャッタ2の開閉ごとに繰り返される。
光電子7の数はほぼ放射光1の強度に比例するので、
蓄積ビーム11の電流が増大するにつれ、その影響が増大
する。1台の蓄積リング10に接続する放射性ビームライ
ンは数本から数十本の多数におよび、各放射光ビームラ
インの使用状況に対応してビームシャッタ2が個別に開
閉されるため、放射光ビームラインの使用状況によっ
て、大幅な圧力上昇が生じることになり、蓄積リング10
の真空度が不規則になって蓄積ビーム11が不安定にな
る。従来の研究用大型放射光発生装置では、装置全体の
照射面積に対してビームシャッタ2の照射面積が無視で
きたこと、長い放射光ビームラインを設置できるため、
ビームシャッタ2と蓄積リング10との距離を大きくと
り、その間に差動排気装置を設置したり、真空計などを
ビームシャッタ2から離して設置したりすることができ
たことにより光電子7による影響を逃げていたため、光
電子7の放出に対処したビームシャッタ2は存在せず、
光電子7による影響は放置されてきた。しかし、小型放
射光発生装置では、装置全体の照射面積に対するビーム
シャッタ2の照射面積の比率が大きいこと、放射光ビー
ムラインの短縮化が必要なことなどから、大型放射光発
生装置で用いた対策は適用できず、ビームシャッタ2か
らの光電子7に起因する悪影響が顕著になった。このた
め、放射光ビームラインの短縮化には、光電子7が周囲
を刺激しないビームシャッタ2が不可欠である。
以上述べたように、放射光照射時にビームシャッタ2
から放出される光電子7が、真空容器8を刺激して放出
させるガス4の量を低減できるビームシャッタは未だ存
在せず、新たな工夫が必要となっていた。
本発明は、上記問題を解決するために創案されたもの
で、内部の放射光照射部位から発生する光電子による周
囲からのガス放出や、真空計への悪影響などを抑えた放
射光ビームラインを提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 上記の目的を達成するための本発明の放射光ビームラ
インの構成は、 放射光発生装置と真空状に接続された放射光ビームラ
インにおいて、 上記放射光発生装置からの放射光が直接照射されない
位置に上記放射光ビームライン内部の放射光照射部位に
対して電圧印加手段から正電位を与える電極を設置し、
該電極を、表面積が極力少ない形状とするか、またはガ
ス放出量の少ない材料で形成することを特徴とする。
あるいは、上記放射光発生装置からの放射光が直接照
射されない位置に上記放射光ビームライン内部の放射光
照射部位に対して電圧印加手段から負電位を与える電極
または該放射光照射部位から生じる電子を蓄積して負電
位を誘起する電極を設置し、該電極を上記放射光照射部
位を囲む形状とすることを特徴とする。
[作用] 本発明は、放射光が直接照射されない位置に設置した
電極と放射光ビームライン内部のビームシャッタ等の放
射光照射部位との間に電位法(正電位または負電位)を
与えて電場を形成し、この電場の力で放射光照射部位で
発生する電子を収集し、またはその放射光照射部位へ押
し戻して、その電子が真空容器などのガス発生量の大き
な周辺の部材に当ったり、電離作用を利用した真空計な
どの測定器類に当ったりしないようにすることにより、
放射光照射部位から発生する電子が周辺の部材を刺激し
て発生するガス放出を抑え、放射光発生装置に必要な超
高真空の維持および測定を可能にする。
[実施例] 以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
第1図(a),(b)は本発明の第1の実施例を断面
で示した放射光ビームラインの構成図である。本実施例
は、放射光ビームライン内部のビームシャッタより生ず
る光電子を収集する場合の例を示す。第1図において、
第4図の従来例と同様の機能を有する部材や要素には、
同一の符号を付してあり、1は放射光、2はビームシャ
ッタ、8は真空容器、9は放射光利用装置、10は蓄積リ
ング、11は蓄積ビーム、12は電極、13は電圧を印加する
手段である。
蓄積リング10は、大気圧を支えるのに充分な剛性を有
する金属でできており、放射光発生装置を構成する。蓄
積ビーム11は、蓄積リング10に内包された周回軌道上を
ほぼ光速度にまで加速された荷電粒子であり、図では蓄
積リング10の一断面で図示している。放射光1は蓄積ビ
ーム11の周回軌道を含む平面内でその周回軌道のすべて
の接線方向に放射されるシンクロトロン放射光のうち、
一部を取り出して放射光利用装置9へ向う方向へ導びく
ようにしたものである。蓄積リング10の放射光1の取り
出し口と放射光利用装置9の間には、放射光1の光路を
内包するようにダクト状に形成した真空容器8を気密に
接続する。ビームシャッタ2は、放射光1の光路を横切
る位置(閉位置)と開放する位置(開位置)にA矢示の
上下方向へ移動可能に、真空容易8内部に設置され、必
要に応じて閉位置に移動されて、放射光利用装置9へ向
う放射光1を遮断する。
電極12は、表面積を極力少なくなる形状、例えば図示
するように先端が鋭い針状に形成し、第1図(a)では
ビームシャッタ2の直前に位置するように真空容器8に
絶縁して固定する。この場合、放射光1は真空容器8の
真空ダクトの断面の一部を通ってくるので、電極12はビ
ームシャッタ2の近傍でかつその放射光1が照射しない
位置までその先端を伸ばして設置する。電極12には、電
極12がビームシャッタ2に対して正電位となるような設
定電圧を、電圧印加手段13を接続して印加する。真空容
器8の電位は、電極12の電位より高くならないように設
定する。ビームシャッタ2の放射光照射面と電極12との
間に光電子を収集するに充分な電界が印加できれば、電
極12の数,形状および取付位置は任意に選択できるのは
勿論である。たとえば、電極12の形状として、上記針状
の他,網状,板状のものでもよい。ただし、極力表面積
を少なくする。なお、電極材料にSiやSiCなどガス放出
量の少ない材料を用いれば、電極12の表面積を広くして
も良い。
第1図(b)は、第1図(a)の変形実施例であり、
電極12をビームシャッタ2の放射光照射面側に絶縁材を
介して取り付けた場合を示す。この場合、電極12は、ビ
ームシャッタ2上であって、ビームシャッタ2が「閉」
状態において、放射光1が直接照射しない位置に取付け
る。この電極12に対する条件は上記第1図(a)の場合
と同様である。
以上のように構成した第1の実施例の動作および作用
を述べる。本実施例では、ビームシャッタ2と電極12と
の間に電極12が正電位となるような電場が形成されるの
で、ビームシャッタ2の放射光照射面から発生した光電
子7は電極12に引きつけられて収集され、周囲の部材に
は当たらない。電極12は表面積を小さくしてあるため、
衝撃する光電子7の密度が高いこと、吸着ガス量が少な
いことにより、初期発生ガス量が著しく少ないうえに、
その後、短時間で表面が清浄になり、ガス放出がさらに
急速に減少する。また、光電子7が電極12に収集される
ので、ビームシャッタ2近傍に電離真空計など電離作用
を用いる装置類を設置しても、これらの装置に侵入する
光電子がほとんどなく動作異常を引き起こす危険を防止
できる。したがって、本実施例のビームラインを用いれ
ば、ビームシャッタ2からの光電子が電極12に収集され
るため、周囲の部材からのガス放出や、測定器類への悪
影響を著しく少なくできるので、ビームシャッタ2を蓄
積リング10に近接して設置でき、またビームシャッタ2
の近傍に真空計などの装置を設置することを可能とし、
小型蓄積リングに必要なコンパクトなビームラインを構
成できる利点がある。
第2図は、本発明の第2の実施例を断面で示した放射
光ビームラインの構成図である。本実施例は、放射光ビ
ームライン内部のビームシャッタより生ずる光電子をビ
ームシャッタへ押し戻す場合の例を示す。第2図におい
て、第1図の第1の実施例と同様の機能を有する部材や
要素には、同一符号を付してその説明を簡略にする。図
中、1は放射光、2はビームシャッタ、8は真空容器、
9は放射光利用装置、10は蓄積リング、11は蓄積ビー
ム、12′は電極、13′は電圧を印加する手段である。
本実施例において、電極12′は、その形状をビームシ
ャッタ2の放射光照射部位を囲む形状、例えば円筒形状
とし、ビームシャッタ2の近傍でその放射光照射部位を
囲むように、かつ放射光1が直接照射せず円筒内を通過
する位置に、真空容器8内部に絶縁して固定する。この
電極12′には、電極12′がビームシャッタ2の放射光照
射部位に対して負電位となるような設定電圧を、電圧印
加手段13′を接続して印加する。なお、電極12′は上記
のようにビームシャッタ2と空隙を介して別個に設置す
るほかに、ビームシャッタ2上に絶縁体を介して設置し
ても良い。
以上のように構成した第2の実施例の動作および作用
を述べる。この実施例では、ビームシャッタ2と電極1
2′の間に電極12′が正電位となるような電場が形成さ
れるので、ビームシャッタ2の放射光照射部位から一旦
放出された光電子7が電極12′とその放射光照射部位と
の間に形成された電場の力により、ビームシャッタ2表
面に押し戻される。このとき、放射光照射部位の周囲
に、放射光照射部位を囲むように負電位の電極12′が設
けられているため、光電子7がビームシャッタ2に戻る
位置は放射光照射部位に限定される。放射光照射部位は
すでに放射光1や光電子7により清浄化しているので、
この放射光照射部位に、より以上の光電子7が当たって
も、ガス放出量は増加することはなく、また光電子7が
周囲に散乱するのを防止することができる。したがっ
て、この実施例の構造により、第1の実施例と同様に光
電子7による悪影響を軽減することができる。
第3図は、本発明の第3の実施例を断面で示した放射
光ビームラインの構成図である。本実施例は、放射光ビ
ームライン内部のビームシャッタより生ずる光電子を電
圧印加手段を用いずにビームシャッタへ押し戻す場合の
例を示す。第3図において、第1図の第1の実施例と同
様の機能を有する部材や要素には、同一符号を付してそ
の説明を簡略にする。図中、1は放射光、2はビームシ
ャッタ、8は真空容器、9は放射光利用装置、10は蓄積
リング、11は蓄積ビーム、16は電極である。
本実施例において、電極16は、第2の実施例と同一の
形状、即ちビームシャッタ2の放射光照射部位を囲む形
状、例えば円筒形状として絶縁体で形成し、第2の実施
例と同一位置、即ちビームシャッタ2の近傍でその放射
光照射部位を囲むように、かつ放射光1が直接照射せず
円筒内を通過する位置に、真空容器8内部に固定する。
なお、この絶縁体で形成した電極16には、上記のように
ビームシャッタ2に空隙を介して別個に設置するほか
に、ビームシャッタ2上に直接設置しても良い。
以上のように構成した第3の実施例の動作および作用
を述べる。この実施例では、ビームシャッタ2の放射光
照射部位から放出された光電子7が電極16の絶縁体にあ
たり、そこに蓄積する。これにより、その絶縁体は上記
の放射光照射部位に対し負電位に充電され電場を形成す
る。充電量が増加し、もはや光電子7が電極16の絶縁体
に達することができなくなるまで電位差が高まると、第
2の実施例と同様に、放射光照射部位から一旦放出され
た光電子7は、電極16の絶縁体とビームシャッタ2の放
射光照射部位との間に形成された電場の力により、ビー
ムシャッタ2表面に押し戻される。このとき、放射光照
射部位の周囲に、放射光照射部位を囲むように負電位の
壁が設けられているため、光電子7がビームシャッタ2
に戻る位置はその放射光照射部位に限定される。放射光
照射部位は、すでに放射光1や光電子7により清浄化し
ているので、この放射光照射部位に、より以上の光電子
7が当たっても、ガス放出量は増加しない。したがっ
て、第2の実施例と同様に光電子7による悪影響を軽減
できる。この場合、第1,第2の実施例と比較すると、電
位差を与える構造が不要となる利点がある。
なお、以上の実施例では、放射光の照射部位としてビ
ームシャッタについて述べたが、ビームシャッタ以外で
も放射光ビームラインの構成要素の中で放射光が照射さ
せる部位(例えば、光制限アパーチャ、反射ミラー、光
モニタなど)について、本発明が同様に適用できるのは
勿論である。このように、本発明はその主旨に沿って種
々に応用され、種々の実施態様を取り得るものである。
[発明の効果] 以上の説明で明らかなように本発明の放射光ビームラ
インによれば、放射光照射部位近傍の放射光が照射しな
い位置に、放射光照射部位に対して電位差をもつ電極を
設置して、その放射光照射部から発生する電子を吸収ま
たは押し戻すようにしたので、その電子の周囲への散乱
を防止することができ、電子の刺激による周囲の壁面や
部材からのガス放出や、真空計などへの影響を著しく小
さくすることができる。それにより、放射光発生装置の
真空度を悪化させず、また真空計などの計測器の動作異
常を起こすことのない、産業用小型蓄積リングに適合し
たコンパクトなビームラインを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a),(b)は本発明の第1の実施例を断面で
示した構成図、第2図は本発明の第2の実施例を断面で
示した構成図、第3図は本発明の第3の実施例を断面で
示した構成図、第4図は従来例の放射光ビームラインの
構成図である。 1……放射光、2……ビームシャッタ、7……光電子、
8……真空容器、9……放射光利用装置、10……蓄積リ
ング、11……蓄積ビーム、12,12′……電極、13……電
圧を印加する手段、16……電極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北山 豊樹 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−71154(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H05H 13/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】放射光発生装置と真空状に接続された放射
    光ビームラインにおいて、 上記放射光発生装置からの放射光が直接照射されない位
    置に上記放射光ビームライン内部の放射光照射部位に対
    して電圧印加手段から正電位を与える電極を設置し、 該電極を、表面積が極力少ない形状とするか、またはガ
    ス放出量の少ない材料で形成する、 ことを特徴とする放射光ビームライン。
  2. 【請求項2】放射光発生装置と真空状に接続された放射
    光ビームラインにおいて、 上記放射光発生装置からの放射光が直接照射されない位
    置に上記放射光ビームライン内部の放射光照射部位に対
    して電圧印加手段から負電位を与える電極または該放射
    光照射部位から生じる電子を蓄積して負電位を誘起する
    電極を設置し、 該電極を上記放射光照射部位を囲む形状とする、 ことを特徴とする放射光ビームライン。
JP9336889A 1989-04-13 1989-04-13 放射光ビームライン Expired - Fee Related JP2842612B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9336889A JP2842612B2 (ja) 1989-04-13 1989-04-13 放射光ビームライン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9336889A JP2842612B2 (ja) 1989-04-13 1989-04-13 放射光ビームライン

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02273500A JPH02273500A (ja) 1990-11-07
JP2842612B2 true JP2842612B2 (ja) 1999-01-06

Family

ID=14080353

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9336889A Expired - Fee Related JP2842612B2 (ja) 1989-04-13 1989-04-13 放射光ビームライン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2842612B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02273500A (ja) 1990-11-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2661876B2 (ja) プラズマイオン注入装置
US20100046716A1 (en) X-ray tube with backscatter protection
US6545277B1 (en) High efficiency, enhanced detecting in-lens light guide scintillator detector for SEM
US5504796A (en) Method and apparatus for producing x-rays
JPS586263B2 (ja) 像形成装置
JPH11288678A (ja) 蛍光x線源
SU1022236A1 (ru) Источник м гкого рентгеновского излучени
US7875857B2 (en) X-ray photoelectron spectroscopy analysis system for surface analysis and method therefor
US20130322602A1 (en) Internal shielding x-ray tube
JP2842612B2 (ja) 放射光ビームライン
JP4434943B2 (ja) X線管
JPH1116525A (ja) X線コンピュータトモグラフ装置
Fulbright et al. A spark counter data acquisition system used with a magnetic spectrograph
CN108701575B (zh) 用于x射线发射装置的靶组件和x射线发射装置
US2297416A (en) Examination of substances or bodies by means of neutrons and x-rays
JP3751650B2 (ja) 静電気中和装置
US3428803A (en) Apparatus for simultaneously producing x-ray and electron radiographs of the same object
GB1148194A (en) Method and device for striking an electric arc between two electrodes
Fehl et al. Five‐frame, x‐ray camera for charged particle, inertial confinement fusion studies
JPS622700B2 (ja)
JPH05333158A (ja) 放射線検出装置
JPH07270598A (ja) 陽電子発生装置
US2453163A (en) X-ray apparatus and procedure
Clayton et al. A broadband electron spectrometer and electron detectors for laser accelerator experiments
Köhler Transverse electron beam dynamics in the beam loading regime

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees