JP2841987B2

JP2841987B2 - リターンノズルを具備するミストシャワー装置

Info

Publication number: JP2841987B2
Application number: JP3346791A
Authority: JP
Inventors: 靖夫濱田; 克志赤松; 譲中村
Original assignee: TOTO KIKI KK
Current assignee: TOTO KIKI KK
Priority date: 1991-12-27
Filing date: 1991-12-27
Publication date: 1998-12-24
Anticipated expiration: 2013-12-24
Also published as: JPH05176856A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、浴室等において、シャ
ワー水を噴霧状に吐出可能なミストシャワー装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、ミストシャワー装置の一形態とし
て、図６に示すように、上流側を給湯機Ｈに接続した湯
水供給配管50の中途に設けた圧力ポンプ51により湯水を
高圧にし、その後、湯水供給配管50の先端に接続した噴
霧ノズル52より水を噴霧してミストをつくり、これをシ
ャワー水として利用したミストシャワー装置Ｂがある。

【０００３】なお、図６において、ミストシャワー装置
Ｂは、浴槽60を具備する浴室59内に配設されている。

【０００４】ところで、かかるミストシャワー装置Ｂに
おける噴霧ノズル52は、図７に示すように、前部に噴霧
孔53を有するとともに後部にテーパ状嵌合部54を有する
ノズルヘッド55に、周面に複数の螺旋溝56を設けた同様
にテーパ状の頭部を有するプラグ57を嵌合した構成を有
している。

【０００５】かかる構成によって、細かい螺旋溝56で流
速が増加された水が空気と衝突して細かいミストとな
り、ミスト状のシャワー水を使用者に向けて噴出するこ
とができる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかし、かかるミスト
シャワー装置Ｂは、未だ、以下の解決すべき課題を有し
ていた。

【０００７】即ち、通常動作の場合は、図７に示すよう
にミスト状のシャワー水をきれいな円錐状に噴出でき
る。しかし、上記した如く、噴霧ノズル52は全体が固定
構造となっているので、シャワー水の量を変えるために
は、圧力ポンプ51による給送圧を低下せざるを得ず、こ
の場合、図８や図９に示すように、噴霧ノズル52からシ
ャワー水が捩れ状又は棒状に噴出することになり、ミス
ト状に噴出することができなかった。

【０００８】本発明は、上記した課題を解決することが
できる新規なミストシャワー装置を提供することを目的
とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は、加圧ポンプで
加圧した水を往路管を通してリターンノズルに供給し、
かつ、戻り管の途中に流量調整弁を設け、流量調整弁を
制御することにより、前記リターンノズルからのシャワ
ー水の噴霧量を調整可能な構成としたことを特徴とする
リターンノズルを具備するミストシャワー装置に係るも
のである。

【００１０】

【作用】本発明では、シャワー水量を変えたい場合は、
流量調整弁を制御して、リターンノズルから戻り管を通
して往路管の基端側に流れる水の量を調整することによ
ってリターンノズルから噴出されるシャワー水の量を容
易にかつ正確に調整することができる。

【００１１】このように、加圧ポンプによってシャワー
水の噴出圧を変えることなく一定に保持しながら、シャ
ワー水量を変化することができるので、ミスト状のシャ
ワー水を、シャワー水量如何にかかわらず、常時、きれ
いな円錐状に噴出でき、使用者の使用感を向上すること
ができる。

【００１２】

【実施例】以下_、本発明を添付図に示す実施例に基づい
て_、詳説する。

【００１３】図１に本発明に係るミストシャワー装置Ａ
を概念的に示す。

【００１４】図中、Ｔは貯湯式給湯機であり、同給湯機
Ｔから往路管Ｓ内に給送された湯水は、加圧ポンプＰで
所望の圧力まで加圧され、リターンノズルＮに供給され
ることになる。

【００１５】なお、本実施例では、リターンノズルＮ
は、浴槽９を設置した浴室Ｄの側壁に取付けられてい
る。

【００１６】図２に示すように、リターンノズルノズル
Ｎは、その内部に噴出流路10と戻り流路11とを形成して
おり、往路管Ｓを通してリターンノズルＮに供給されて
きた湯水の一部が霧化、即ち、ミスト化されて先端ノズ
ル開口部12から噴出されるとともに、湯水の残部が、図
１に示すように、戻り流路11を通して後述する戻り管Ｒ
に還流されることになる。また、図１において、戻り管
Ｒは往路管Ｓと並設状態に設けられている。

【００１７】戻り管Ｒは、図１に示すように、その一端
をリターンノズルＮの戻り流路11に連通連結するととも
に、その他端を往路管Ｓの加圧ポンプＰの上流側に連通
連結しており、これによって、循環流路Ｃを形成してい
る。

【００１８】また、戻り管Ｒの中途には、流量調整弁FC
と逆止弁Ｇとが直列状態に取付けられている。なお、図
示の実施例では、流量調整弁FCは、往路管Ｓと戻り管Ｒ
とが接続される個所に設置されている。

【００１９】そして、流量調整弁FCを制御することによ
り、湯水の戻り量を調節して、リターンノズルＮからの
シャワー水の噴霧量を増減・変化させることができる。

【００２０】また、往路管Ｓの中途に設けた逆止弁Ｇに
よって、電磁作動の加圧ポンプＰの停止時、戻り管Ｒを
通して湯水がリターンノズルＮに逆流するのを防止す
る。

【００２１】また、図３に流量調整弁FCの構成を示す。

【００２２】即ち、図３において、流量調整弁FCの弁ケ
ーシング本体20は、２分割体20a,20b から構成され、か
つ、長尺筒状体を形成する弁ケーシング20は、その一側
分割体20a の上部に、同上部を水平に貫通する連絡流路
23a を設けている。

【００２３】そして、この連絡流路23a の一側開口23b
は、図１に示すように、往路管Ｓの上流側に連絡してお
り、その他側開口23c は往路管Ｓの下流側に連絡してい
る。

【００２４】一方、弁ケーシング20の上面には、図３に
示すように、ニップル23d が取付けられており、同ニッ
プル23d 内に設けた戻り流路23e は、連絡流路23a の中
途に、後述する弁座24を介して、連絡され、Ｌ字形状の
屈曲流路からなる流量調整流路23を形成している。

【００２５】そして、かかる流量調整流路23の一側開口
22は、戻り管Ｒの上流側、即ち、リターンノズルＮ側に
連通連結している。

【００２６】また、上記流量調整流路23の中途には弁座
24が設けられており、同弁座24の一側には、球状弁体25
が、同弁座24と接離自在に配設されている。

【００２７】また、流量調整弁FCは、図３に示すよう
に、球状弁体25の弁座24と対向する側、即ち、弁ケーシ
ング20の下部には弁体進退機構Ｋを具備しており、かか
る弁体進退機構Ｋは、以下の構成を有する。

【００２８】球状弁体25は、上記した弁ケーシング20の
軸線上を進退する弁体進退杆27の先端に設けた円形凹溝
28内に嵌入されている。

【００２９】一方、弁体進退杆27の基端部は、弁ケーシ
ング20の他側分割体20b 内に配設され、かつ、筒状ボビ
ン29にコイル30を巻回することによって構成したソレノ
イド31の中央に設けたガイドスリーブ26内に形成した長
孔32内に、進退自在に配設されている。

【００３０】そして、同ソレノイド31に電流を印加する
ことによって、弁体進退杆27を軸線に沿って進退させ、
弁体進退杆27の先端に嵌入した球状弁体25を、弁座24に
向けて接離することができ、戻り管Ｒを流れる戻り量を
調整することができる。

【００３１】さらに、図３及び図４に示すように、弁体
進退杆27は、その両側に、十分な幅と深さとを有する空
気流出用縦溝33を設けている。

【００３２】そして、かかる空気流出縦溝33によって、
後述するように、弁体進退機構Ｋ内への空気の滞留を効
果的に防止することができる。

【００３３】また、図３に示すように、流量調整弁FC
は、弁体進退杆27の進退力の調整を行うための進退力調
整機構40を具備している。

【００３４】かかる進退力調整機構40は、弁ケーシング
20の後部端面に設けた筒状ナット34を設け、同ナット34
に螺杆35を螺着し、同螺杆35の先端をガイドスリーブ26
内に進退自在に挿入し、かつ、筒状ナット34の内部にお
いて、螺杆35の上端に形成したスプリング受け板36と弁
体進退杆27の下端に形成したスプリング受けプラグ37と
の間にスプリング38を介設し、さらに筒状ナット34の後
端34a を弁ケーシング20の他側分割体20b の底板にかし
めることによって固定連結している。

【００３５】かかる構成によって、螺杆35を所望の手段
によって回転することによって弁ケーシング20の軸線方
向に進退し、同進退によって、弁体進退杆27の進退力、
即ち、弁座24から球状弁体25を離隔する力を調整するこ
とができる。

【００３６】次に、上記構成を有するミストシャワー装
置Ａの作動について、図１及び図２を参照して説明す
る。

【００３７】いま、図１において、加圧ポンプＰよりリ
ターンノズルＮへ供給される湯水供給量をＱ_T、リター
ンノズルＮからのシャワー水の噴霧量をＱ_N、そして、
戻り管Ｒを通る戻り湯水量をＱ_Rとすると、シャワー水
の噴霧量をＱ_Nは、Ｑ_N＝Ｑ_T−Ｑ_Rとなる。

【００３８】従って、図示しない操作部上の流量調整摘
みを操作して制御信号を制御装置に送り、同制御装置に
より流量調整弁駆動回路を通して所望の電流を流量調整
弁FCのソノノイド31に印加して、弁体進退管27及びそれ
に支持される球状弁体25を一体的に進退させることによ
って、流量調整を行い、戻り管Ｒを通る戻り湯水量をＱ
_Rを精密に変化させることができる。

【００３９】かかる流量調整によって、リターンノズル
Ｎから噴出されるシャワー水の噴霧量Ｑ_Nも、Ｑ_N＝Ｑ
_T−Ｑ_Rによって自動的に変化することができる。

【００４０】このように、本実施例では、加圧ポンプＰ
の吐出圧を何ら変えることなくリターンノズルＮからの
シャワー水の噴霧量Ｑ_Nを正確に調整することができ、
シャワー水の噴霧量Ｑ_N如何にかかわらず、常時、きれ
いな円錐状に噴出でき、使用者の使用感を向上すること
ができる。

【００４１】また、図５に本発明の他の実施例を示して
おり、本実施例は、流量調整弁FCを戻り管Ｒの中途に設
けるとともに、その上流側を排水管に接続したことを特
徴とする。

【００４２】かかる構成によっても、上記した実施例と
同様に、流量調整弁FCによる流量調整によって、加圧ポ
ンプＰの吐出圧を何ら変えることなくリターンノズルＮ
からのシャワー水の噴霧量Ｑ_Nを正確に調整することが
でき、シャワー水の噴霧量Ｑ_N如何にかかわらず、常
時、きれいな円錐状に噴出でき、使用者の使用感を向上
することができる。

【００４３】

【効果】以上説明したように、本発明では、ミストシャ
ワー装置を、加圧ポンプで加圧した水を往路管を通して
リターンノズルに供給し、かつ、戻り管の途中に流量調
整弁を設け、流量調整弁を制御することにより、前記リ
ターンノズルからのシャワー水の噴霧量を調整可能な構
成としている。

【００４４】従って、加圧ポンプの吐出圧を何ら変える
ことなくリターンノズルからのシャワー水の噴霧量を正
確に調整することができ、シャワー水の噴霧量如何にか
かわらず、常時、きれいな円錐状に噴出でき、使用者の
使用感を向上することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るリターンノズルを具備するミスト
シャワー装置の概念的構成説明図である。

【図２】リターンノズルの断面側面図である。

【図３】流量調整弁の断面正面図である。

【図４】図３のI−I線による断面図である。

【図５】他の実施例に係るミストシャワー装置の概念的
構成説明図である。

【図６】従来のミストシャワー装置の概念的構成説明図
である。

【図７】従来のミストシャワー装置における噴霧状態説
明図である。

【図８】従来のミストシャワー装置における噴霧状態説
明図である。

【図９】従来のミストシャワー装置における噴霧状態説
明図である。

【符号の説明】

Ａミストシャワー装置Ｃ循環流路Ｄ浴室 FC 流量調整弁Ｇ逆止弁ＮリターンノズルＳ往路管Ｐ加圧ポンプＲ戻り管Ｔ貯湯式給湯機

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) A47K 3/22

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】加圧ポンプ(P) で加圧した水を往路管
(S) を通してリターンノズル(N) に供給し、かつ、戻り
管(R) の途中に流量調整弁(FC)を設け、流量調整弁(FC)
を制御することにより、前記リターンノズル(N) からの
シャワー水の噴霧量を調整可能な構成としたことを特徴
とするリターンノズルを具備するミストシャワー装置。