JP2841407B2 - カラー画像検査方法及び装置 - Google Patents

カラー画像検査方法及び装置

Info

Publication number
JP2841407B2
JP2841407B2 JP1013900A JP1390089A JP2841407B2 JP 2841407 B2 JP2841407 B2 JP 2841407B2 JP 1013900 A JP1013900 A JP 1013900A JP 1390089 A JP1390089 A JP 1390089A JP 2841407 B2 JP2841407 B2 JP 2841407B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
color
image
inspection
density
amount
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP1013900A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02195776A (ja
Inventor
剛 田中
伸児 喜多
慎一 大橋
寿江 後藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP1013900A priority Critical patent/JP2841407B2/ja
Publication of JPH02195776A publication Critical patent/JPH02195776A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2841407B2 publication Critical patent/JP2841407B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Materials By The Use Of Optical Means Adapted For Particular Applications (AREA)
  • Image Processing (AREA)
  • Facsimiles In General (AREA)
  • Facsimile Image Signal Circuits (AREA)
  • Color Image Communication Systems (AREA)
  • Image Analysis (AREA)
  • Accessory Devices And Overall Control Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は例えば複写機やプリンタあるいは印刷機等
によって再現された画像の品質のうち、特にカラー画像
の品質を検査するためのカラー画像検査方法及び装置に
関し、特に色再現性の検査項目の1つとしての色ずれ量
を求めることのできるカラー画像検査方法及び装置に関
する。
[従来の技術] オフィスでは、各種情報機器が文字や画像等の画情報
の出力を行なっている。この代表的なものは、原稿の複
写を行なう複写機である。複写機は感光ドラム上に静電
潜像を形成したり、CCD等の撮像素子を用いて画情報の
読取りを行い、現像器を用いて現像を行なったりあるい
はサーマルヘッド等の記録ヘッドを用いて用紙上に画像
の再現を行なっている。
このような情報機器を設計したり、工場からこれらの
情報機器を出荷する際には、再現された画像の検査が行
なわれる。このような検査には、大別して次の2種類の
ものがある。
(1)その情報機器があらかじめ定められた手順に従っ
て正常に動作し、画像の再現を行なったかどうかの検
査。
(2)再現された画像の品質が、市場で許容される程度
あるいは機器の設計時に定められた仕様の範囲内にある
かどうかの検査。
例えば複写機の場合、複写された用紙に対する画像の
位置、原稿に対する画像の濃度、解像度等が検査項目と
なる。検査者は、スケール、拡大レンズあるいは測定機
を駆使して、または目視によって検査を行ない、複写機
の各プロセスが正常に動作しているかとか、画像の読取
りやトナー像の転写位置に狂いがないか等の判別を行な
う。
複写機の場合には、後者の検査も検査者によって行な
われる。すなわち、用紙に転写された画像と見本とを検
査者が直接対比することによって画像の程度が判別され
る。
以上のような従来の検査は、検査者が主体となるた
め、次のような問題があった。
(1)検査者が異なると、測定値あるいは検査結果が変
化した。
(2)同一検査者でも検査の馴れによって、あるいは前
に検査した検査対象による心理的影響によって測定値あ
るいは検査結果が変化した。
(3)検査者の肉体疲労や精神的疲労によっても測定値
あるいは検査結果が変化した。
このような欠点を回避するために、自動的に検査を行
なう画像検査装置が提案されている(特開昭59−10345
号公報及び特開昭59−10346号公報)。
この画像検査装置では、画像を有する被検査対象物を
位置決め載置するテーブルを用意している。このテーブ
ルに被検査対象物をセットし、検出部をこれに対向配置
する。そして、この検出部から出力される検出データを
データ処理部に供給し、検出データに基づいて画像の位
置、濃度及び解像度を数値化処理する。
ところが、この提案された画像検査装置では、検出部
が予め定められた幾つかのパターンを順次検出していく
ため、定型化された検査しか行なうことができない。例
えば検査対象となるある情報機器については濃度の検査
のみが必要とされ、他の情報機器については解像度の検
査が被検査対象物の多くの場所で要求されたとする。提
案された画像検査装置ではすべての被検査対象物につい
て画一化された検査を行なうので、前者の情報機器につ
いては無駄な検査まで行なわれて検査時間を浪費してし
まう。また後者の情報機器では、検査箇所が不十分とな
るおそれあがった。
もちろん、被検査対象物について多くの箇所で多くの
検査を行なうようにプログラムを組込んでおけば後者の
検査を充足させることができるが、このような画像検査
装置では簡単な検査を必要とする被検査対象物について
より非効率的な検査が行なわれるという問題があった。
以上、一般的な画像検査について説明したが、最近で
はカラー複写あるいはカラー記録が一般化してきてお
り、これらについての画像の検査も必要となっている。
被検査対象物がカラー画像の場合、所定の色以外の色に
ついてはいくつかの色を混合することによってその再現
を行なっている。
すなわち、一般にゼログラフィ複写機(静電複写機)
や感熱転写式の記録装置等の装置ではカラー画像の再現
を行なう場合には、シアン、マゼンタ、イエローの3色
材によって、あるいはこれに墨(黒色)を加えた4色材
によって画像の形成を行なうことになる。
第27図はこの原理を説明するためのものである。感光
体ドラム301には、図示しない原稿上の画情報が同じく
図示しないフィルタによって選択吸収を受けたのち、矢
印302で示す方向にスリット露光される。感光体ドラム3
01の周囲には図示を省略しているがチャージコロトロン
(帯電器)が配置されており、この露光操作によって静
電潜像の形成が行なわれる。形成された静電潜像は現像
器303で現像され、トナー像が形成される。このトナー
像は、感光体ドラム301に近接して配置された転写ドラ
ム304に巻きつけられた記録用紙305に転写される。この
ために、転写器306が用いられる。
カラー記録を行なう場合には、前記したフィルタが順
に所望のものに設定するとともに色材をこれに対応した
ものに選択して、1色ずつトナー像を記録用紙305に転
写することになる。
このように色材を順次重ね合わせて色の再現を行なう
場合には、カラー再現性を左右する1つの因子としての
色ずれ量が問題となる。すなわち1色ごとに色の再現を
行なう工程で色ずれが発生すると、特に線画や文字の部
分で画像の品質が著しく劣化することになる。
例えば青色の文字はマゼンタ色とシアン色の減色混合
によって再現されるが、記録の工程でこれらの2色の位
置がずれると、文字がぼけてしまい、非常に読みづらい
ものとなる。また絵柄の画像の場合には、位置ずれの影
響が再現される絵柄自体に現れてしまい、正確な色再現
を行なうことができないという問題がある。
そこで、従来から再現された画像に対して色ずれ量を
測定することが行なわれている。従来、このような色ず
れ量の測定は、被検査対象物であるカラー画像を顕微鏡
を用いて拡大投影し、検査者が色ずれを直接読取るとい
う方法によっていた。このように検査者自体が目視によ
って画像の検査を行なうことは、すでに説明したように
検査誤差を発生させやすいという問題があった。
そこで、上記の問題を解決するためには、前記した提
案の画像検査装置で白黒濃度の検出に加えて3原色の濃
度検出を行い、これにより色ずれ等のカラー画像独自の
検査も行なうことが考えられている。ところが、単に3
色それぞれの濃度を検出して色ずれの測定を行なう場合
には、使用された色材の不要吸収の影響が現れ、各色材
の記録位置を正確に求めることができない。
例えば実際に使用されているイエローの色材には、イ
エローのみではなくマゼンタ色やシアン色もわずかなが
ら含まれている。従って、イエロー色を検査するために
青色の色分解濃度を検出しようとすると、その色材に同
時に含まれているマゼンタ色とシアン色の2色が青色域
に吸収を持ち、マゼンタ色とシアン色の部分も同時に検
出することになる。この結果として、イエロー色部分の
みを他の色から理想的に分離することができなくなる。
このように、前記した提案の画像検査装置を単に3色用
に拡張するだけでは、シアン、マゼンタ、イエローの各
色の画像を完全に分離することができず、各色材の記録
位置の相対誤差としての“色ずれ量”の検査が不完全な
ものとなってしまう。
そこで、本出願人は、上記の問題点を解決し、被検査
対象物に応じて検査内容を自由に設定することができ、
しかも色ずれ量の検査を正確に行なうことのできるカラ
ー画像自動検査装置をすでに提案した(特開昭63−1936
73号公報)。
このカラー画像自動検査装置は、複数の検査パターン
で構成された画像を有する被検査対象物を保持する被検
査対象物保持手段と、この被検査対象物保持手段に被検
査対象物を供給する供給手段と、前記被検査対象物保持
手段に保持された被検査対象物のうち検査されるべきパ
ターンの選択を行なう被検査パターン選択手段と、画像
の読取りを行なってその部分の光学濃度を無彩色あるい
は所定の有彩色の濃度として検知する光学濃度測定手段
と、この光学濃度測定手段を画像の読取位置に移動させ
る移動手段と、前記光学濃度測定手段から得られたデー
タを用いてカラー画像における色ずれ量を求める色ずれ
量検出手段とを具備するように構成されている。
そして、この装置では、第28図に示すように、色ずれ
量検出手段によって色ずれ量の最大値max(d1、d2、d
3)を検出し、カラー画像の検査を自動的に行えるよう
にしたものである。
[発明が解決しようとする課題] しかし、上記従来技術の場合には、次に示すような問
題点を有している。すなわち、上記カラー画像自動検査
装置の場合には、色ずれ量検出手段によって画像の色ず
れ量の最大値を検出し、この色ずれ量の最大値に基づい
てカラー画像の検査を行なうようになっている。
ところが、本発明者らは、上記のごとく測定された色
ずれ量と実際のカラー画像を目で見たときに受ける色ず
れ感との相関関係を研究した結果、上記色ずれ量と人間
の視覚による色ずれ感との間には、相違があることを見
出した。
つまり、色ずれ量の最大値が同じでも、シアン色、マ
ゼンタ色、イエロー色、黒色のうちどの色が最もずれて
いるかによって、人間の視覚に与える影響は大幅に異な
ることを見出した。例えば、第29図Aに示すように、マ
ゼンタ色とイエロー色と黒色が互いに重なっており、こ
れらの色に対してシアン色のみが最大ずれ量d0に等しい
距離だけずれている場合には、色ずれは最も目立ったも
のとなる。これに比べて、第29図Bに示すように、色ず
れの最大量d0は同じでも、シアン色とイエロー色と黒色
が互いに重なっており、これらの色に対してマゼンタ色
のみが最大ずれ量d0に等しい距離だけずれている場合に
は、色ずれはの目立つ程度の標準的なものとなる。さら
に、第29図Cに示すように、色ずれの最大値d0は同じで
も、シアン色とマゼンタ色と黒色が互いに重なってお
り、これらの色に対してイエロー色のみが最大ずれ量d0
に等しい距離だけずれている場合には、色ずれは最も目
立たないものとなる。
そのため、カラー画像の色ずれ量の最大値のみを検出
したのでは、人間の視覚に正確に対応した色ずれ量を検
知することができないという問題点があった。
[課題を解決するための手段] そこで、この発明は、上記従来技術の問題点を解決す
るためになされたもので、その目的とするところは、人
間の視覚により正確に対応した色ずれ量の検査が可能な
カラー画像検査方法及び装置を提供することにある。
すなわち、この発明に係るカラー画像検査方法は、被
検査対象物上の特定の検査パターンを読取り、この検査
パターンの光学濃度を無彩色および所定の有彩色の濃度
として検出した後、この無彩色光学濃度のピーク位置お
よび所定の有彩色光学濃度のピーク位置に基づいて、無
彩色および所定の有彩色のうち、最も距離が離れている
色同志の最大ずれ量と、色ずれ量が最大の色とを求め、
これら最大ずれ量と色ずれ量が最大の色とによってカラ
ー画像における色ずれの検査を行なうように構成されて
いる。
また、この発明に係るカラー画像検査装置は、被検査
対象物上の特定の検査パターンを読取り、この検査パタ
ーンの光学濃度を無彩色および所定の有彩色の濃度とし
て検出する光学濃度検出手段と、この光学濃度検出手段
によって検出された無彩色光学濃度のピーク位置および
所定の有彩色光学濃度のピーク位置を求め、無彩色およ
び所定の有彩色のうち、最も距離が離れている色同志の
最大ずれ量と、色ずれ量が最大の色とを検出する色ずれ
量検出手段とを具備し、この色ずれ量検出手段によって
検出された最大ずれ量と色ずれ量が最大の色とによって
カラー画像における色ずれの検査を行なうように構成さ
れている。
上記無彩色としては、例えば黒色が用いられる。
また、所定の有彩色としては、例えばシアン色、マゼ
ンタ色、イエロー色が用いられるが、これに限定するも
のではなく、他の有彩色でも良いことは勿論である。ま
た、有彩色の数としても、3色に限るものではない。
さらに、上記色ずれ量としては、例えば黒色を基準と
して他のシアン色、マゼンタ色、イエロー色等の色がど
れだけずれているかが考慮されるが、これに限定される
ものではなく、任意の2色間のずれ量を用いても良いこ
とは勿論である。
[作用] この発明に係るカラー画像検査装置によれば、上記カ
ラー画像検査方法の構成において説明したように、被検
査対象物上の特定の検査パターンを読取り、この検査パ
ターンの光学濃度を無彩色および所定の有彩色の濃度と
して検出した後、この無彩色光学濃度のピーク位置およ
び所定の有彩色光学濃度のピーク位置に基づいて、無彩
色および所定の有彩色のうち、最も距離が離れている色
同志の最大ずれ量と、色ずれ量が最も大きい色とを求
め、これら最大ずれ量と色ずれ量が最も大きい色とによ
ってカラー画像における色ずれを検査するようになって
いる。
このように、この発明に係るカラー画像検査方法およ
び装置では、無彩色および所定の有彩色のうち、最も距
離が離れている色同志の最大ずれ量と、色ずれ量が最も
大きい色とを求め、これら最大ずれ量と色ずれ量が最も
大きい色とによってカラー画像における色ずれを検査す
るようになっているので、単に色ずれ量の最大値を求
め、この最大の色ずれ量に基づいてカラー画像における
色ずれを検査する場合に比べ、人間の目に与える影響の
大きい色ずれ量が最も大きい色をも検出し、これも含め
てカラー画像における色ずれを検査するため、より人間
の視覚に近いカラー画像における色ずれの検査を自動的
に行なうことができる。
[実施例] 以下にこの発明を図示の実施例に基づいて説明する。
装置の概要 第1図はこの発明の一実施例におけるカラー画像検査
装置の外観を表わしたものである。このカラー画像検査
装置は検査部1、コンピュータ部2及びプリンタ部3に
よって構成されている。
このうち、検査部1は被検査対象物としてのコピー用
紙4を連続的に検査する部分である。この検査部1は供
給トレイ5と排出トレイ6を備えている。複写機の検査
を行なう場合には、複写機に所望のチャートをセット
し、これによって得られたコピー用紙4が図示のように
供給トレイ5に積層される。コピー用紙4は送りローラ
7によって1枚ずつ円筒状のチャート保持部8に送り込
まれる。チャート保持部8は、その表面が絶縁性被膜で
覆われており、図示しない静電荷供給器による帯電操作
によってコピー用紙4はこの表面に静電的に吸着され
る。この状態で被検査対象物としてのコピー用紙4の画
像検査が行なわれる。検査の終了したコピー用紙4は、
後に説明する剥離機構によってチャート保持部8から剥
離される。剥離後のコピー用紙5は排出トレイ6に順次
排出されることになる。
この検査部1には操作表示パネル9が配置されてお
り、ここには電源スイッチ11と、被検査対象物パターン
を手動で特定する際に使用する移動キー12及び測定結果
としての濃度データを表示する表示器13が配置されてい
る。
コンピュータ部2は市販のコンピュータによって構成
することができ、検査項目の特定や濃度データ等のデー
タの処理及び各種表示を行なう。この部分は、入力手段
としてのキーボード15、表示手段としてのCRT16、フロ
ッピーデイスクを駆動するためのデイスクドライブ装置
17等を備えており、内部にはデータ処理のためのCPU
(中央処理装置)等が搭載されている。
プリンタ部3は検査結果等の出力を行なう部分であ
り、この実施例ではドットプリンタが使用されている。
第2図はこのカラー画像検査装置の検査部の概要を表
わしたものである。この検査部1の送りローラ7を回転
させる軸21には、チェーン22を介して送りローラ駆動モ
ータ23から駆動力の伝達を受けるようになっている。供
給トレイ5は図示しないソレノイドの励磁によって上方
向に移動する力を与えられるようになっており、この励
磁時に被検査対象物としてのコピー用紙4の最上層表面
が送りローラ7と接触する。この状態で送りローラ7が
所定量回転すると、最上層のコピー用紙4が1枚だけ送
り出される。この送り出しに先立って、チャート保持部
8は図示しない帯電機構によってその表面を均一に帯電
させられる。送り出されてきたコピー用紙4は、この結
果としてチャート保持部8に静電的に吸着される。円筒
状のチャート保持部8の円周方向(Y軸方向)の回転
は、減速器25と連結されたチャート保持部駆動モータ26
の駆動力によって行なわれる。
この実施例では、チャート保持部8の外径を直径162.
77mmとし、チャート保持部駆動モータ26のステップ角を
1.8度、また減速器25の減速比を1/256とした。これによ
り、チャート保持部駆動モータ26が1ステップ駆動され
ることにより、チャート保持部8の表面はY軸方向に10
μmだけ移動することになる。チャート保持部8の回転
位置の制御すなわちY軸方向の位置制御は、円筒の端部
に設けられた切欠27をフォトセンサ28で検出した点を基
準点として行なう。
チャート保持部8の上部には、X軸ステッピングモー
タ31によって回転されるボールスクリュー32がその軸を
円筒状のチャート保持部8の回転軸と平行になるように
配置されている。光学ヘッド取付ブロック33はそのY軸
方向移動穴34がボールスクリュー32と螺合している。し
たがって、X軸ステッピングモータ31が回転すると、ボ
ールスクリュー32と平行に配置された2つのガイドバー
35、36に案内されてX軸方向に移動するようになってい
る。
この実施例ではボールスクリュー32のピッチは5mmで
ある。X軸方向ステッピングモータ31のステップ角を0.
72度とした構成によって、1ステップの駆動で光学ヘッ
ド取付けブロック33は、10μmだけX軸方向に移動す
る。X軸方向には2つのリミットスイッチ37、38が配置
されており、光学ヘッド取付ブロック33の移動範囲を制
限するようになっている。
光学ヘッド取付ブロック33には、次に説明する濃度検
出部41が取付けられている。濃度検出部41には拡大接眼
レンズ42も付属しており、ピント調節及び特にマニュア
ル操作時に対物レンズ43が捉えた画像の位置を確かめる
ことができる。
なお、この実施例のカラー画像自動検査装置では、こ
の濃度検出部41をX軸方向とY軸方向ともに、10μmの
ピッチで移動させることになっているが、これよりも細
かいピッチに設定しても良い。この場合には、例えばX
軸方向におけるボールスクリュー32のピッチやY軸方向
における減速比をさらに細かくするようにすれば良い。
第3図は光学ヘッドの光学的な構造を表わしたもので
ある。
濃度検出部41は照明用のタングステンランプ51を備え
ている。タングステンランプ51から射出された光は、照
明レンズ52によって集光され、チャート保持部8の測定
部位53の照明が行なわれる。測定部位53の反射光は、対
物レンズ43によって集められ、半透鏡(ビームスプリッ
タ)を備えたプリズム54で2方向に分岐される。
分岐後の一方の光は、ミラー55によって反射され、測
定視野調整機構56を通過する。ここで、測定視野調整機
構56は、光路中に開口板59と視野レンズ61を配置してい
る。
開口板59は第4図に示すように矩形状の開口部を備え
た板である。この50μm×2500μmの開口部領域には、
コピー用紙上の測定部位の像が5倍に拡大されて結像さ
れるようになっている。そして、チャート上すなわちこ
の実施例ではコピー用紙4上の短辺が10μm、長辺が50
0μmの長方形の領域(第4図)から反射された光束が
この開口部を通って前記した光電子増倍管58に入射され
ることになる。開口板59は開口板回転ステップモータ62
によってその開口部の方向を1度単位で任意の角度に設
定することができる。
測定視野調整機構56を通過した光は、色補正フィルタ
57によって赤外波長成分のカットが行なわれた後、フィ
ルタユニット66に到達する。フィルタユニット66は円筒
67の周囲に7種類の色フィルタ68−1〜68−7と1種類
の遮光フィルタ69をそれぞれ45度間隔で1種類ずつ配置
したものである。ロータリソレノイド70は、図示しない
ギア、ラチェット及びストッパを介して円筒67に駆動力
を伝達し、45度を1ステップの角度として回転させ、フ
ィルタユニット66を所定の位置に設定する。この状態
で、色フィルタ68−1〜68−7のいずれかを通過した光
が光電子増倍管58に入射され、光学濃度の測定が行なわ
れることになる。
ところで、光電子増倍管58への光線の入射を完全に遮
断する役割を果す遮光フィルタ69は、フィルタユニット
66の初期設定のために用意されたものである。すなわ
ち、円筒67が回転して遮光フィルタ69が色補正フィルタ
57に対向して配置された時点で、光電子増倍管58には光
線が入射しなくなる。この状態がフィルタユニット66の
初期位置となり、これから所定のステップ操作で所望の
色フィルタが光の選択吸収のためにセットされることに
なる。また、遮光フィルタ69が色補正フィルタ57に対向
して配置された初期状態での光電子増倍管58の出力を基
にして、信号レベルの調整も行なわれる。
さて、7種類の色フィルタ68−1〜68−7としては、
次のようなフィルタが用いられる。
色フィルタ68−1…赤フィルタ コダック株式会社製 WRATTEN #25 色フィルタ68−2…緑フィルタ コダック株式会社製 WRATTEN #58 色フィルタ68−3…青フィルタ コダック株式会社製 WRTTEN #47 色フィルタ68−4…B/Wフィルタ 富士フィルム株式会社製 SP 18 色フィルタ68−5…赤フィルタ 東芝硝子株式会社製 KL−63 色フィルタ68−6…緑フィルタ 東芝硝子株式会社製 KL−54 色フィルタ68−7…緑フィルタ 東芝硝子株式会社製 KL−44 ここで、色フィルタ68−4はビジュアルフィルタであ
り、光電子増倍管58の出力を人間の視感と合せるために
波長特性を変えるためのものである。したがって、この
フィルタ68−4は、白黒で光学濃度の測定を行なう際に
光電子増倍管58の手前に挿入される。
また、このフィルタユニット66では2色の色分解にそ
れぞれ2組の色分解用のフィルタ68−1〜68−3、68−
5〜68−7を用意している。このうち一方のフィルタ68
−1〜68−3は広帯域用であり、他方のフィルタ68−5
〜68−7は狭帯域用である。これらは検査項目に応じて
使いわければ良く、装置によってはいずれか1組のフィ
ルタとビジュアルフィルタを用意するだけでも良い。
プリズム54によって分岐された他方の光は、屋根形プ
リズム64によって進行方向を変更され、観察スクリーン
65上に正立像化されて結像する。これにより形成された
測定部位53の画像は、拡大接眼レンズ42によって拡大し
て観察することができる。
装置の回路構成 (装置の原理的構成) 装置を具体的に説明するに先立って、その回路の原理
的構成を説明する。
次の第5図は、カラー画像自動検査装置の回路構成の
概要を表わしたものである。この装置は、所望の検査項
目を指示するための外部信号入力手段72を備えている。
測定制御手段73は、外部信号入力手段72の表わす検査項
目に応じて、被検査パターンの位置、種類及び検査処理
手順を設定するようになっている。パターン情報記憶手
段74は、被検査対象物内の被検査パターンを記憶してお
り、処理手順記憶手段75は被検査パターン対する検査処
理手順を記憶するようになっている。測定手段76は、測
定制御手段73の制御によって被検査対象表面を走査し、
画像濃度の検出を行なう。演算処理手段78は、測定制御
手段73の指示する処理手順で、測定手段76から得られた
データを演算処理する。これにより得られた検査結果は
出力手段83によって出力される。出力手段83は、第1図
に示したプリンタ部3が代表的であるが、コンピュータ
部2のCRT画面にも検査結果の表示が可能である。
このカラー画像自動検査装置の動作をさらに詳細に説
明する。カラー画像自動検査装置では、検査に際して被
検査対象物の種類及び検査項目が外部信号入力手段72に
よってコード化される。被検査対象物にコピーされたチ
ャートを特定するためのチャート・コード84及び検査項
目を表わした検査項目コード85は、測定制御手段73に送
られる。測定制御手段73ではチャート・コード84をパタ
ーン情報記憶手段74に送る。パターン情報記憶手段74は
チャート・コード84の表わすチャートに含まれる被検査
パターンを表わした代表点位置87を出力する。パターン
・コード86は、各パターンの色を表わした情報をも含ん
でいる。パターン・コード86は検査項目コード85ととも
に処理手順記憶手段75に送られ、検査項目と被検査パタ
ーンに対応した画像濃度検出フォーマット88及び演算処
理手順を表わした演算処理コード89が測定手段73に読み
こまれることになる。
この段階で、検査に必要な被検査パターンの種類や
そのパターンがコピー用紙のどの位置に存在するかの
位置情報、及びそのパターンについての画像濃度検査
方法や検査項目に対応する結果を演算処理する方法に
ついての情報が測定制御手段73内にコード化された状態
で設定されることになる。
これらの情報のうち、パターンの存在する位置の座標
を表わした代表点位置87と画像濃度検出フォーマット88
は、測定手段76に送られる。測定手段76は、測定制御手
段73によって指示された代表点位置87まで移動し、画像
濃度検出フォーマット88に従ってその測定対象となる画
像濃度を検出する。検出結果は、濃度列91として演算処
理手段78に出力される。濃度データ列91の最後には、終
了信号92が付加され演算処理の開始が指示される。
演算処理手段78は、終了信号92を受信すると測定制御
手段73からその前に供給された演算処理コード89を基に
してこれに対応する演算処理ルーチンを選択する。そし
て、この演算処理ルーチンを内部の演算処理ルーチンメ
モリ領域にロードする。演算処理手段78には、前記した
濃度データ列91が濃度データ列メモリ領域にストアされ
ている。演算処理手段78は、この濃度データ列91を演算
処理ルーチンメモリ領域にロードされたそのルーチンで
処理し、検査項目に応じた結果を検査結果として出力手
段83に供給する。出力手段83はこの内容を出力すること
になる。
以上説明した画像濃度検出と濃度データの演算処理作
業は、測定制御手段73内に予め設定されたすべての被検
査パターンに対して順次行なわれる。演算処理手段73は
個々のパターンに対して演算処理を行なうとともに、設
定されたすべての被検査パターンに対応する演算処理結
果の統計処理等も行なう。このようにして、被検査対象
物についての検査結果が得られることになる。
(外部信号入力手段の構成) 次に第6図を用いて外部信号入力手段の構成を説明す
る。
外部信号入力手段72はコード化手段101を備えてい
る。操作者によって入力されるチャート各102と検査項
目103は、このコード化手段101によってコード化され
る。コード種別判別手段104はコード化された情報を受
取ると、これをチャート・コードと検査項目コードに分
別する。そして、コード制御部105を介してチャート・
コード84及び検査項目コード85として出力することにな
る。
(パターン情報記憶手段の構成) 第7図はパターン情報記憶手段の構成を表わしたもの
である。パターン情報記憶手段74は、チャート・コード
84をパターン情報記憶位置検索手段107に供給する。パ
ターン情報記憶位置検索手段107は、検査しようとする
パターンの位置を検索し、パターン情報記憶部108にポ
インタ109として送出する。
第8図はパターン情報記憶部の内部を表わしたもので
ある。パターン情報記憶部108には、チャート・コード
をキーとして該当するチャート内のすべての被検査対象
としてのパターン・コードとこれらパターン・コードに
よって表わされるパターンそれぞれの代表点位置がデー
タとして記憶されている。この図で例えばチャート・コ
ード“XXX"に対しては3つのパターン・コードa、a、
bが用意されている。これはこのチャート・コード“XX
X"の特定するチャートに、パターンコードa、bによっ
て特定される2種類のパターンが表示されていることを
意味しており、計3個のパターンの座標は代表点位置に
示す通りとなっている。なお、パターンコードa及びb
は、そのパターンの表わしている色を加味してコード化
されている。
ここでパターンコードaによって表わされたパターン
とは、例えば1色の光学濃度や細線の再現性といった検
査項目について例示すると、電子写真学会テストチャー
ト“No.1−R 1975"おける解像度測定用パターン(図
示せず)が用いられる。このテストチャートでは左上ま
たは右下部分にこのパターンが配置されている。またパ
ターンコードbによって表わされたパターンとは、電子
写真学会テストチャートにおける濃度測定用のパターン
である。このテストチャートではその下部に一列に各種
濃度サンプルが表示されており、濃度測定用のパターン
を構成している。このようにカラーの検査においても、
白黒で表現されたテストチャートを用いることが多い
が、混合された色の再現性自体が検査項目に挙げられて
いる場合には、これらの混合色によって表わされたチャ
ートを使用することになる。
パターン情報手段110は、パターン情報記憶部108に記
憶された内容をパターン情報記憶位置検索手段107の出
力するポインタ109によって示される位置から読み出
す。読み出された内容とは、ポインタ109によって指示
された1つのチャートコードに関する全パターンコード
及びこれらの代表点位置である。パターンコード86と、
これに対する代表点位置87の組合せは、第5図に示す測
定手段73の制御によって順次読み出され、測定制御手段
73内部に送り込まれる。
(処理手順記録手段の構成) 次に処理手順記憶手段75の内容を第9図に示す。
処理手順記録手段75には、検査項目コード85とパター
ンコード86が供給されるようになっている。このうち検
査項目コード85は検査項目コード検出手段112によって
検出され、パターンコード86はパターン検出手段113に
よって検出される。検査項目コード検出手段112の検出
結果は第1のポインタ114として処理コード記憶手段115
に出力され、パターン検出手段113の検出結果は第2の
ポインタ115として同じく処理コード記憶手段116に出力
される。
第10図は、処理コード記憶手段の内容を表わしたもの
である。処理コード記憶手段116には、検査項目コード
別に(1)演算処理コード、(2)パターンコード及び
(3)画像濃度検出コードが格納されている。前記した
検査項目コード検出手段112から出力される第1のポイ
ンタ114によって検査項目を特定するための検査項目コ
ードが指定される。そしてパターン検出手段113の出力
する第2のポインタ115によってその検査項目コードに
おける演算処理コードが選択される。第10図に示した例
では、パターンコード“a"で特定されるパターンについ
て、画像濃度検出コード“イ”で特定される画像濃度検
出と演算処理コード“A"が特定される演算処理が行なわ
れることがわかる。2つのポインタ114、115によって指
定されたコード内容は、処理コード記憶手段116内の記
憶領域に一時的に格納される。
第9図に戻って、説明を続ける。検査手段研削手段11
7は処理コード記憶手段116に記憶された画像濃度検出コ
ード118のよみ出しを行なう。前記した第10図の例で
は、画像濃度検出コード118は“イ”である。そしてこ
れを基にしてアドレス情報としての第3のポインタ119
を検査手順記憶手段121に対して出力する。
第11図は検査手順記憶手段の内容を表わしたものであ
る。検査手順記憶手段121には、画像濃度検出コード別
に画像濃度検出フォーマットが記憶されている。画像濃
度検出フォーマットは複数組存在し、これらはそれぞれ
ブロック単位で記憶されている。これらブロック単位の
内容は例えば(1)測定開始位置、(2)方向、(3)
間隔、(4)総点数、(5)スリット方向、(6)フィ
ルタセットとなっている。
ここで、(1)測定開始位置は、対代表点としての位
置で示されている。代表点は前記したようにパターンご
との基準となる座標で示されるが、これに対して対代表
点はそのパターンの走査を行なう際の開始位置の座標値
と代表点座標値の差となる。(2)方向とは走査の方向
であり、これにはX軸方向とY軸方向の2種類がある。
(3)間隔とは濃度検出のためのサンプリングの間隔で
あり、(4)総点数とはサンプリングされるデータの総
数である。(5)スリット方向とは、第4図に示した開
口板59の開口部の向きをいう。この実施例で開口部は初
期設定時にX軸と平行か、これから90度だけ回転した位
置にセットされる。また、この開口部は測定時に1度刻
みに所望の回転位置に設定される。この角度設定によっ
て斜めの線等の測定を有効に行なうことができる。
最後に(6)フィルタセットとは、第3図に示したフ
ィルタユニット66における遮光フィルタ69あるいは7種
類の色フィルタ68−1〜68−7を選択する信号である。
この信号により赤、緑、青の各色フィルタ及び白/黒フ
ィルタの1つまたは複数が選択されることになる。この
フィルタセットについての信号により複数のフィルタが
選択された場合には、所定の順序で前記した(1)〜
(5)の各データがその回数だけコード出力手段122を
介して測定手段76に供給される。測定手段76では、これ
に応じてフィルタユニット66を所望のフィルタ位置にセ
ットし、前記(1)〜(5)で決定される動作を繰返さ
せることになる。
第3のポインタ119は、画像濃度検出コードの特定を
行なう。第11図に示した例では画像濃度検出コード
“イ”が選択される。第1のコード出力手段122は第3
のポインタ119によって選択された画像濃度検出フォー
マット88を読み出し、第5図に示した測定制御手段73の
制御の下に測定手段76に供給する。これに対して第2の
コード出力手段123は処理コード89の読み出しを行い、
同様に測定制御手段73の制御の下で演算処理手段78に供
給される。
(測定手段の構成) 次の第12図は測定手段の内容を表わしたものである。
測定手段76はこれを大別すると、画像濃度検出部、検
出開口制御部、それに移動部の3つの部分にわけること
ができる。測定手段76では、測定制御手段73から供給さ
れる画像濃度検出フォーマット88を基にして被検査対象
物(この実施例ではチャートのコピーされたコピー用紙
4)上を移動して、所定のフォーマットで画像濃度の検
出を行なうことになる。すなわち、測定制御手段73から
供給された画像濃度検出フォーマット88(第11図参照)
はデータサンプリング制御部131に供給され、ここで解
読されたフォーマット88に基づき、画像濃度検出部、検
出開口制御部、それに移動部が制御されることになる。
ところで、データサンプリング制御部131は、駆動制
御部132から得られるデータ133によって受光手段133の
現在存在する位置を把握している。そこで、データサン
プリング制御部131は、画像濃度検出フォーマット88か
ら得られた測定開始位置との比較によって受光手段133
の移動すべき量を求める。求められた移動量等について
のデータは、移動制御部132に送られる。
駆動制御部132では、データ134を基にしてX軸方向移
動量及びY軸方向移動量を求め、これらに対するパルス
数のX軸方向駆動信号135ならびにY軸方向駆動信号136
を出力する。X軸方向駆動信号135は、X軸ステッピン
グモータ31に供給され、Y軸方向駆動信号136は、同じ
くステッピングモータとしてのチャート保持部駆動モー
タ26(共に第2図参照)に供給される。
すでに説明したようにX軸ステッピングモータ31によ
って濃度検出部41(第2図)がX軸方向に移動する。ま
た、チャート保持部駆動モータ26の駆動によってドラム
上のチャート保持部8がY軸方向に回転し、光電子増倍
管58等からなる受光手段133が所望の測定位置に移動す
ることになる。
データサンプリング制御部131は、次に画像濃度の検
出方向やサンプリング間隔、サンプリングの総点数、ス
リット方向及びフィルタセットを解読する。そしてま
ず、開口方向を現在の開口方向と比較し、指示された角
度との比較結果を表わした角度信号を138を出力する。
角度信号138は、角度信号発生器139に供給される。角度
信号発生器139は、開口板回転ステップモータ62(第3
図参照)に対して制御信号141を供給し、開口板61を所
望の角度だけ回転させることになる。
次に、データサンプリング制御部131は、フィルタセ
ットで示されるフィルタ位置を現在セットされているフ
ィルタ位置と比較し、指示されたフィルタ位置にセット
するためのフィルタ切換信号140を出力する。フィルタ
切換信号140は、切換えパルス発生器142に供給される。
切換えパルス発生器142は、フィルタ切換え駆動用のロ
ータリソレノイド70に対してパルス信号150を供給し、
フィルタユニット66中のフィルタ69、68−1〜68−7の
うち所望のものを光路中に挿入する。
以上のようにして受光手段133の設定が終了したら、
データサンプリング制御部131は画像濃度検出フォーマ
ット88から得られた総点数を制御部内の図示しないカウ
ンタにセットする。そして画像濃度検出方向とサンプリ
ングの間隔を駆動制御部132にデータ134として出力し、
セットする。
駆動制御部132は指示された検出方向に従って濃度検
出部41あるいはチャート保持部8を所定量移動させる。
ところで、受光手段133から出力される検出出力143は
画像濃度検出部内の増幅器144で増幅され、その出力145
は対数変換器146て対数変換される、変換出力147はA/D
変換器148に供給される。A/D変換器148にはA/D信号発生
部19からA/D変換の行なわれる時間を指定するためのA/D
信号151が供給されるようになっている。A/D信号発生部
149はデータサンプリング制御部131から供給されるA/D
開始信号152によってA/D信号151を発生させるが、A/D開
始信号152はデータサンプリング制御部131内の図示しな
いカウンタの出力が用いられる。
すなわち、このカウンタには測定開始位置に対応する
計数値がプリセットされるようになっており、受光手段
133の移動開始と共に計数値がアップする。そしてカウ
ンタの計数値がプリセットされた値に到達するとA/D開
始信号152が出力されることになる。A/D変換が終了する
と、A/D信号発生部149は終了信号153を出力する。デー
タサンプリング制御部131は終了信号153を受取ると、前
記したカウンタを管理して駆動制御部132に受光手段133
の移動を指示させるとともに、必要な場合には特定のタ
イミングで次のA/D開始信号152を出力することになる。
このようにして、濃度データのサンプリング間隔の管理
等が可能となる。
一方、A/D信号151によってA/D変換器148は変換出力14
7をアナログ−デジタル変換する。変換後の濃度データ1
54は、画像濃度バッファ155に順次蓄えられる。蓄えら
れた濃度データ154は、濃度データ列91として演算処理
手段78に供給され、演算処理が行なわれることになる。
さて濃度データのサンプリングが進行し、内蔵された
カウンタが最終値としてのある値を計数したら、データ
サンプリング制御部131は測定制御手段73に対して終了
信号156を出力する。測定制御手段73はこの終了信号156
を受取ると、次のブロックについてのデータを画像濃度
フォーマット88としてデータサンプリング制御部131に
供給する。このようにして、測定対象となる部位ごとに
濃度データの採取が行なわれていく。
(演算処理手段の構成) 第13図は、演算処理手段の構成を表わしたものであ
る。演算処理手段78は演算制御部161を備えている。演
算制御部161には、測定制御手段73から演算処理コード8
9が供給される。演算処理コード89は、演算処理手順を
表わしたコードである。演算制御部161はこの演算処理
コード89をデコードし、その結果を演算処理コード162
として演算処理アドレス検索手段163に供給する。
演算処理アドレス検索手段163は、この演算処理コー
ド162を用いて演算処理記憶部164の検索を行なう。演算
処理記憶部164内には、種々の検査に必要な演算処理デ
ータ群が蓄えられている。演算処理アドレス検索手段16
3は検索によってポインタ165を該当するメモリ領域の先
頭アドレスに移動させたら、演算処理部161に終了信号1
66を送出する。演算制御部161は終了信号166を受信後、
起動信号167を発生させ、ローダ・スタータ168に供給す
る。
ローダ・スタータ168は起動信号167を受信すると、ロ
ード信号169、171を発生する。そして、演算処理記憶部
164におけるポインタ165で示された一連の演算処理内容
172と、測定手段の画像濃度バッファ155(第12図参照)
に格納されている濃度データ列91をワーキングエリア17
4にロードする。ロード終了後、ローダ・スタータ168は
ワーキングエリア174にスタート信号175を供給し、これ
を起動してワーキングエリア174自身に制御を移す。
これと共にワーキングエリア174は濃度データ列91に
対し所望の演算処理を実行する。その結果は、演算結果
176として演算結果出力バッファ177にストアされる。第
5図に示した出力手段83はこのストアされた内容を検査
結果93として入力し、可視化する。
光学濃度測定の詳細 この発明に係るカラー画像検査方法の一実施例では、
上記のごとく構成されたカラー画像検査装置によってカ
ラー画像の検査が自動的に行なわれる。このカラー画像
検査装置では、まずチャート保持部8にコピー用紙4を
保持し、その位置決めを行なった後、個々のパターンに
対する濃度測定を行なう。そこで、次にコピー用紙4に
対する位置決めを説明し、続いて個々のパターンに対す
る濃度測定作業と色ずれ量の測定作業を説明する。(各
測定部位に対する位置決め) チャートをコピーしたコピー用紙から画像の測定を行
なうためには、光学ヘッドの対物レンズ43が目的となる
測定部位を正しくとらえなければならない。ところで、
仮に濃度検出部41側を一方的に予定された座標位置に設
定したとすると、コピー用紙4上の所望の位置とは±5m
m程度の誤差が発生する。これは、次のような原因によ
るものである。
(1)複写機でチャートをコピーした時に発生するず
れ。
これには、コピー用紙4と複写機の感光ドラムとの間
の位置合せの誤差(レジストレーションのずれ)や、倍
率の設定誤差の他に、コピー用紙4が複写機内部で搬送
される時にスキュー(回転)を発生させることによる誤
差が含まれている。
(2)チャート保持部8にセットした際のずれ。
これは、供給トレイ5から送り出されたコピー用紙4
がチャート保持部8にセットされたときに発生するずれ
であり、供給トレイ5の設定の誤差やコピー用紙4の送
り出し時の位置整合のずれが該当する。
この実施例では、目標とする位置±0.5mmの精度で到
達できるようにした。このため、第14図で一例を示すよ
うにカラー画像自動検査装置で使用するチャート191に
は例えばその3箇所に位置検出用パターン192〜194を配
置した。これらの位置検出用パターン192〜194の座標は
カラー自動検査装置側でチャートの種類別に把握されて
いる。チャート上でのこれらのパターン192〜194の座標
値を実座標値と呼ぶことにし、これらを(X1,Y1、X2,
Y2、X3,Y3)で表わすものとする。
装置ではこれらの実座標値(X1,Y1、X2,Y2、X3,Y3
を用いてその周囲のコピー用紙4上を走査し、画像の濃
度変化を検出することでこれらのコピー用紙4上におけ
る位置を検出する。コピー用紙4上でのこれら位置検出
用パターン192〜194の座標値を(x1,y1、x2,y2、x3,
y3)とする。両座標系(X、Y)、(x、y)の関係式
を組立てることによって、コピー用紙4上における測定
されるパターン(x0、y0)の座標に対応する実位置
(X0、Y0)が計算され、この座標値(X0、Y0)を用いて
濃度検出部41を目的の画像部へ到達させることになる。
位置検出用パターンはコピー用紙上に3箇所配置され
る必要はなく、例えば2箇所配置することでコピー用紙
4の回転と位置ずれを把握することができる。またより
多くの点を配置させることでコピー用紙4の各部分の伸
び等も把握することができ、測定部位に対する到達精度
をさらに高めることが可能となる。
(パターンの走査) 第15図には濃度測定を行なうあるパターンを表わした
ものである。このパターン221で点223が代表点であり、
点224がX軸方向における検出開始点である。検出開始
点224は代表点223に対する相対座標値として表わされて
いる。このパターン221をY軸方向にも走査する場合に
は、点224と異なった開始点がこのために用意される場
合がある。
前記したようにこの実施例のカラー画像自動検査装置
では、コピー用紙上の10μm×500μmの矩形領域を1
回の読み取り範囲とする。読取りの態様は、第11図に示
した画像濃度検出フォーマットで定められる。すなわ
ち、この例では点224が測定開始位置となり、測定の方
向はX軸方向となる。測定の間隔すなわちサンプリング
幅は、測定の目的等によって定められる。この実施例の
カラー画像自動検査装置では開口部が10μm×500μm
の矩形(長方形)領域であるため、X軸方向における1
回の濃度検出領域が10μmとなる。従って、X軸方向に
くまなくコピー用紙4の走査を行なう場合には、測定の
間隔が10μmとなる。
第16図はこの場合の走査の状況を表わしたものであ
る。サンプリング幅をこのように視感分解能よりも小さ
く設定すると、人間の視感とほぼ合致した微細な画像状
態を表わしたデータを取りだすことができる。これにつ
いては、この実施例のカラー画像検査装置の効果とし
て、後に説明する。
もちろん、測定は必ずしも光学濃度を検知する矩形領
域の短辺と同一幅でサンプリングする必要はなく、画像
濃度検出フォーマットで自由に設定することができる。
従って、検査項目によっては画像を荒く走査することも
可能である。
Y軸方向の走査を行なう場合には、スリット方向を通
常の場合X軸方向に設定する。これによりこの実施例の
場合には、10μm幅で画像のサンプリングが可能とな
る。すでに説明したように、この実施例ではX軸ステッ
ピングモータ31あるいはチャート保持部駆動モータ26を
それぞれ1つずつ歩進させることにより濃度検出部41を
X軸方向あるいはY軸方向に10μm単位で移動させるこ
とができる。
(色ずれ量の検査) 今、第17図Aに示す被検査対象物としてのパターン22
1がシアンC、マゼンタM、イエローY、黒Kの各色材
を順に隣接させ一直線上に配置したパターンであるもの
とする。このとき、第17図Aのパターンの被検査対象物
の拡大模式図は一例として第17図Bに示すようなものと
なる。この第17図Bで検査すべき色ずれ量はd0〜d3とな
る。すなわち、シアンの色材225、マゼンタの色材226、
イエローの色材227、黒の色材228それぞれの線の中心位
置の相対距離のうちで、最も距離が離れている色同志の
最大ずれ量d0だけでなく、各色材の相対位置を求めるた
めの基準となる位置(第17図Bの例では黒の色材の位
置)を中心とする2色間の距離d1、d2、d3をも求める。
これにより、色ずれを評価するために最大ずれ量だけで
はなく、何色か最もずれ量が大きいかを自動的に検知す
ることが可能となる。従って、d0の値は同じであっても
色ずれ量が最も大きい色が見た目には色ずれの評価に大
きく影響するので、色ずれ量が最も大きい色を検知する
ことにより、より正確な色ずれ量の評価が可能となる。
この実施例のカラー画像検査方法では、このような色
ずれ量の検査を行なうために、第10図に示した検査項目
コードAAに色ずれ量検査がコード化され、前記したパタ
ーン221がパターンコード中にaとしてコード化され
る。また、第11図に示した画像濃度検出コード“イ”に
対応する画像濃度検出フォーマット中のフィルタセット
としては、4色のフィルタがコード化される。この結
果、この色ずれ量の検査では、指定された4色のフィル
タに順次切換えられながら、シアン、マゼンタ、イエロ
ー、黒の各色の色材について計4回の画像濃度検出動作
が繰返されることになる。
これを、第18図に示す色ずれ量検査のための流れ図に
より詳細に説明する。
まず第5図及び第12図で示した測定手段76は、画像濃
度検出フォーマットに従ってパターン221を順次走査
し、4色について濃度データ列の順次検査を行なう(第
18図ステップ)。そして、その結果を画像濃度バッフ
ァ155を介して演算処理手段78に送出する。
この様子を第19図aに示す。この第19図aでは、第17
図に示される画像のシアン、マゼンタ、イエロー、黒の
各色材に対し、シアンは赤色分解濃度231、マゼンタは
緑色分解濃度232、イエローは青色分解濃度233、黒は視
感濃度を10μmピッチで順次走査したプロファイルを表
わしている。
演算処理手段78は、シアン、マゼンタ、イエロー、黒
の各プロファイルから、第19図bに示すように各画信号
の2値化を行なうためのスレッショルドベルトCT、MT
YT、KTの設定と、それぞれの色材からなる線の中心位置
、M、Y、Kの設定を行なう(第18図ステッ
プ)。
まず、スレッショルドベルトCT、MT、YT、KTは、次の
(1)式によって決定される。
THi=(DATAMAXi−DATAMINi) ×0.5+DATAMINi (1) ここで、i=1、2、3、4であり、TH1=CT、TH2
MT、TH3=YT、TH4=KTである。
この決定されたスレッショルドレベルCT、MT、YT、KT
と対応する4色色材濃度プロファイルの交点を算出し、
求められた2点の交点の算術平均から、第19図bに示す
ように各線についてそれぞれの色材の中心位置C、M
、Y、Kが求められる。
次に、演算処理手段78は各線の中心位置C、M
、Kを用いて、以下の値を算出する(第18図ステ
ップ)。
d1=Y−K d2=M−K d3=C−K d0=max{|C−M|、|M−Y|、|Y−M |、|d1|、|d2|、|d3|} さらに、上記d1、d2、d3に基づいて基準となる黒色の
色材からのずれ量が最も大きい色を求める(第18図ステ
ップ)。
この実施例では、d1、d2、d3がすべて同一の符号のと
きは、|d1|、|d2|、|d3|のうち値が最大となったものに
対応する色を選択する。また、d1、d2、d3の中に異符号
のものがあるときは、正負それぞれ最大の値を持つ色を
選択する。
たとえば、d1=50μm、d2=10μm、d3=30μmであ
れば、d1に対応するイエロー色が選ばれる。また、d1=
50μm、d2=10μm、d3=−30μmであれば、d1に対応
するイエロー色とd3に対応するシアン色が選択される。
このようにして、最大ずれ量d0と、色ずれ量が最も大
きい色CCが求められる。出力手段83はこれらのずれ量d0
及び色CCを必要に応じて可視化する。
さらに、演算処理手段78は、上記最大ずれ量d0と色ず
れ量が最も大きい色CCに基づいて色ずれ評価量Hを演算
する。ここで、Hは次の式で与えられるもので、カラー
画像の色ずれが人間の視覚に対してどのような影響を与
えるかを評価するための値であり、この値Hとカラー画
像を人間が実際に目で見た場合に受ける色ずれの心理量
との相関値が1に近い程、色ずれ評価量Hがカラー画像
を人間が実際に目で見た場合に受ける色ずれの印象に正
確に対応していることになる。
H=f(d0,CC) =8.54E-6×d02−9.72E-3×d0 −2.08E-1×CC+6.0013 ただし、E-1は10-1を表している。また、色ずれ量が
最も大きい色CCの値としては、例えば、ハーフトーン画
像の場合には、グリーン(G)が5、シアン(C)が
4、マゼンタ(M)が2、シアン・マゼンタ・イエロー
を混合した黒(K)が1.5、レッド(R)が1にそれぞ
れ設定されており、ライン、ベタの画像の場合には、シ
アン・マゼンタ・イエローを混合した黒(K)が1、そ
の他の色が2にそれぞれ設定されている。
出力手段83は、この値Hを可視化する。
このように、カラー画像の色ずれ量を検査するにあた
って、最も距離が離れている色同志の最大ずれ量と、色
ずれ量が最も大きい色とを求め、これら最大ずれ量と色
ずれ量が最も大きい色とによってカラー画像における色
ずれの検査を行なうようにしたので、実際の人間の視覚
にあった色ずれの検査を行なうことができる。
本発明者らは、この発明の結果を確認するため、コピ
ー用紙4に実際に最大ずれ量と色ずれ量が最も大きい色
とが異なる種々のパターンを実際にコピーし、このパタ
ーンを全員ある程度カラー画像を見慣れた専門家である
被験者17人が、目で見た場合の色ずれによる心理量とし
て、5点(色ずれがわからない)、4点(色ずれがわか
るが気にならない)、3点(色ずれが気になるが邪魔に
ならない)、2点(色ずれが邪魔になる)、1点(色ず
れが非常に邪魔になる)という5段階で採点し、この採
点結果と最大ずれ量のみを考慮した場合の色ずれ評価量
H=f(d0)との相関関係と、当該採点結果と最大ずれ
量に加えて色ずれ量が最も大きい色をも考慮した場合の
色ずれ評価量H=f(d0、CC)の相関関係とを調べる実
験を行なった。
ここで、最大ずれ量のみを考慮した場合の色ずれ評価
量H=f(d0)としては、次式を用いた。
H=f(d0) =1.01E-5×d02−1.35E-3×d0+5.45 ただし、E-1は同じく10-1を表している。
第26図はこの実験の結果を示すものである。この図の
縦軸は、上記色ずれ評価量Hと実際に人間が目で見て視
覚によって感じる色ずれとの相関関係を示す値である。
この値が1に近いほど色ずれ評価量Hと実際に人間が目
で見て視覚によって感じる色ずれとが正確に対応してい
ることになる。
この図から明らかなように、従来のように最大ずれ量
d0のみによって色ずれを評価していた場合には、相関値
が約0.90であり、実際に人間が目で見て視覚によって感
じる色ずれとかなり近いが不十分であるのに対し、本発
明の場合には約0.94と値が高く、実際に人間が目で見て
視覚によって感じる色ずれとほぼ等しく、満足のいくも
のであった。
なお、本発明者らは、最大ずれ量d0と色ずれ量が最も
大きい色CCに加えて、2色間のずれ量の最大値dWMをも
考慮して、上記と同様の実験を行なった。
この場合に使用した色ずれ評価量Hは、次の式で与え
られるものである。
H=f(d0,CC、dWM) =8.54E-6×d02−9.72E-3×d0 −2.08E-1×CC−3.36E-3×dWM+6.0013 ただし、E-1は10-1を表している。
このように、最大ずれ量d0と色ずれ量が最も大きい色
CCに加えて、考え得る要素のすべてである2色間のずれ
量の最大値dWMをも考慮した色ずれ評価量Hと、実際に
人間が目で見た視覚によって感じる色ずれとの相関値
は、約0.95であり、上述した最大ずれ量d0と色ずれ量が
最も大きい色CCを考慮した場合の相関値、0.94が如何に
満足のいくものであるかがかる。
ところで、この実際のカラー画像検査方法では、被検
査対象物の走査を行なう領域を10μm×500μmと極め
て小さなサイズの長方形に設定した。従って、従来の同
様の画像検査のための装置と異なり、人間の視感に近付
けた検査を行なうことが可能になる。これを次に詳しく
説明する。
まず第20図は解像度検査用のチャートの一部を拡大し
て表わしたものである。このようにこのチャートでは間
隔と線幅を幾段階にか設定した黒線201が平行に描かれ
ており、背景の白色の地色部分202とどの線幅まで識別
できるかによってコピーした画像の解像度を検査するよ
うになっている。
第21図はこのチャートの一部をさらに拡大したもので
あり、第22図はこれに対応させて複写機のコピー画像の
サンプルを表わしたものである。ここで第22図は、地色
部分202と黒線202の境界領域に比較的大きな凹凸が発生
した例であり、同図Bはこれらの境界部分でトナーが飛
散してしまった例である。また同図Cは黒線201の内部
にトナーの付着していない空白領域203が発生した例で
ある。この他、黒線021の濃度が境界部分で一度に変化
せず段階的に変化したり、黒線201の内部で濃淡が発生
する場合等の各種の状態が出現する。このような画像の
微妙な状態は、画質評価の比較的大きな要因となる。
ところで、第23図は例えば第22図Aで示したように黒
線の輪郭に凹凸がある場合における従来の装置で読取ら
れた画信号の信号レベルを表わしたものである。この画
信号205は第20図に示したチャートを図で横方向に走査
して得られた信号であり、例えば特開昭59−103465号公
報の第4図に対応するものである。この図で破線で示し
た信号部分205′は第22図Aで黒線201の出っ張った部分
を走査した画信号であり、実線で示した他の部分よりも
波形に太りがある。ところが図で一点鎖線207で示した
スレッショルドレベルで画信号205、205′を2値化して
画像の検査を行なうと、解像度としての評価は両者とも
全く同一なものとなってしまう。従来の装置では、2値
化によって信号の変化が生じた箇所とその箇所における
信号の変化の回数によって解像度の判別を行なっていた
ためである。
第24図は第22図Bに示した画像状態に対する従来の装
置で得られた画信号であり、第25図は第22図Cに示した
画像状態に対する従来の装置で得られた画信号の例を表
わしたものである。第24図に示した例では、飛散したト
ナーを走査した部分208で画信号205のレベルが高くな
る。しかしながら、飛散した部分が相対的に小さな領域
であるため、この部分で信号レベルが十分上昇せず、2
値化化の過程で無視されてしまう。第25図はこれと逆の
場合であり、黒線201の部分に存在する空白領域203によ
って矢印209の部分の信号レベルが低下している。しか
しながらこの場合にも、微小部分についての信号変化は
十分でないので、2値化の過程でこの変化は無視され
る。このように従来の装置によると、人間の目で感じる
画像の良否と異なったレベルで画像の判別が行なわれる
という問題があった。
ところが、この実施例のカラー画像検査装置では第4
図に示したように10μm×500μmの開口部を用いて被
検査対象物の光学濃度の検査を行なうようになってい
る。定着後におけるトナー粒子の直径は略10〜20μmな
ので、これにより被検査対象物の検査について人間の感
覚とほぼ同程度のレベルで画像の検査が行えるようにな
ることがわかる。
また、この実施例のカラー画像検査装置では矩形領域
を最小測定範囲として被検査対象物の測定を行なうの
で、被検査対象物を隙間なく効率的に走査することがで
きる。もちろん矩形領域は10μm×500μmの長方形に
限るものではない。例えばこれよりも大きなサイズの長
方形であってもよいし、前記した短辺と同一の長さの辺
をもった正方形あるいはこれよりも大きなサイズの正方
形であっても良い。正方形の場合には、斜めに傾いた線
分からなるパターンの走査を行なう場合出も開口部をこ
れに合せて傾ける(回転させる)必要がない。
もちろん、測定に使用される開口部の形状は厳密な矩
形である必要はなく、例えば円形や楕円形に近付いた形
の矩形であっても構わない。但しこれらの場合には画像
をくまなく走査するためには画像が一部重複して読取ら
れるので、これら重複部分に対処する処理が必要とな
る。
なお、実施例では受光手段として光電子増倍管を用い
たが、半導体を用いた光電子増倍手段を用いたりCCD等
の一次元センサを用いても同様の光学濃度測定作業が可
能となる。また実施例では光学濃度を反射光で検知した
が、例えば写真フィルムの現像状態等を検査する場合に
は透過光で検知するようにしても良い。
さらに実施例では検査される画像を構成する単位とし
て、トナー粒子を例に挙げて説明した。他のノンインパ
クトタイプの装置や、あるいはインパクトタイプの装置
ではこれらに使用されるインク等の大きさや形状を考慮
して、開口部の大きさや回転角等を考察すれば良い。
[発明の効果] 以上説明したようにこの発明に係るカラー画像検査方
法によれば、最も距離が離れている色同志の最大ずれ量
の他に、人間の視覚に大きく影響を及ぼす色ずれ量が最
も大きい色を求め、これら最大ずれ量と色ずれ量が最も
大きい色とによってカラー画像における色ずれを検査す
るようにしたので、人間の視覚により正確に対応した色
ずれ量の検査が可能となる。
また、この発明に係るカラー画像検査装置によれば、
上記のごとく人間の視覚により正確に対応した色ずれ量
の検査が自動的に可能となる装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図はカラー画像自動検査装置の斜視図、第2図は検
査部の要部を示す概略構成図、第3図は光学ヘッドの光
学部品の配置を示す配置説明図、第4図はコピー用紙上
の測定単位となる領域のサイズを表わした説明図、第5
図はカラー画像自動検査装置の回路構成の概略を示すブ
ロック図、第6図は外部信号入力手段の構成を示すブロ
ック図、第7図はパターン情報記憶手段の構成を示すブ
ロック図、第8図はパターン情報記憶部の構成を示す説
明図、第9図は処理手順記憶手段の構成を示すブロック
図、第10図は処理コード記憶手段の構成を示す説明図、
第11図は検査手順記憶手段の構成を示す説明図、第12図
は測定手段の構成を示すブロック図、第13図は演算処理
手段の構成を示すブロック図、第14図は位置検出用パタ
ーンの配置箇所を示したチャートの平面図、第15図は濃
度測定を行なうためのパターンの一例を示す平面図、、
第16図はX軸方向における走査の一例を示す説明図、第
17図A、Bは第15図の円内に示したパターン部分の色ず
れ状態を示す平面図及び拡大平面図、第18図は色ずれ量
の検査工程を示す流れ図、第19図は第17図に示した画像
部分を読取った画信号の処理過程を示す説明図で、同図
aは赤色分解濃度、緑色分解濃度、青色分解濃度、視感
濃度の各色材のプロファイルを示す波形図、同図bは各
色材についての中心位置を示した説明図、第20図は解像
度検査用のチャートの一部を拡大した平面図、第21図は
第20図に示したチャートの更に一部を拡大した平面図、
第22図A〜Cはコピー画像のサンプルの各種状態を示す
一部拡大平面図、第23図は第22図Aで示した画像部分を
読取った画信号の信号レベルを示す波形図、第24図は第
22図Bで示した画像部分を読取った画信号の信号レベル
を示す波形図、第25図は第22図Cで示した画像部分を読
取った画信号の信号レベルを示す波形図、第26図はこの
実施例の実験結果を示すグラフ、第27図はカラーゼログ
ラフィ複写機の複写原理を示す原理図、第28図は従来の
装置の色ずれ量の検出状態を示す説明図、第29図A、
B、Cは色ずれ量の異なった状態をそれぞれ示す説明図
である。 [符号の説明] 1……検査部 2……コンピュータ部 4……コピー用紙 5……供給トレイ 8……チャート保持部 41……濃度検出部 58……光電子増倍管 66……フィルタユニット 68……色フィルタ 76……測定手段 78……演算処理手段 221……パターン 231……赤色分解濃度 232……緑色分解濃度 233……青色分解濃度 234……シアン色材量 235……マゼンタ色材量 236……イエロー色材量 C、M、Y……それぞれの色材量の中心位置 d……色ずれ量
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 後藤 寿江 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼ ロックス株式会社海老名事業所内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04N 1/40 - 1/409 H04N 1/46 - 1/62 G06T 7/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被検査対象物上の特定の検査パターンを読
    取り、この検査パターンの光学濃度を無彩色および所定
    の有彩色の濃度として検出した後、この無彩色光学濃度
    のピーク位置および所定の有彩色光学濃度のピーク位置
    に基づいて、無彩色および所定の有彩色のうち、最も距
    離が離れている色同志の最大ずれ量と、色ずれ量が最大
    の色とを求め、これら最大ずれ量と色ずれ量が最大の色
    とによってカラー画像における色ずれの検査を行なうこ
    とを特徴とするカラー画像検査方法。
  2. 【請求項2】被検査対象物上の特定の検査パターンを読
    取り、この検査パターンの光学濃度を無彩色および所定
    の有彩色の濃度として検出する光学濃度検出手段と、こ
    の光学濃度検出手段によって検出された無彩色光学濃度
    のピーク位置および所定の有彩色光学濃度のピーク位置
    を求め、無彩色および所定の有彩色のうち、最も距離が
    離れている色同志の最大ずれ量と、色ずれ量が最大の色
    とを検出する色ずれ量検出手段とを具備し、この色ずれ
    量検出手段によって検出された最大ずれ量と色ずれ量が
    最大の色とによってカラー画像における色ずれの検査を
    行なうことを特徴とするカラー画像検査装置。
JP1013900A 1989-01-25 1989-01-25 カラー画像検査方法及び装置 Expired - Fee Related JP2841407B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1013900A JP2841407B2 (ja) 1989-01-25 1989-01-25 カラー画像検査方法及び装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1013900A JP2841407B2 (ja) 1989-01-25 1989-01-25 カラー画像検査方法及び装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02195776A JPH02195776A (ja) 1990-08-02
JP2841407B2 true JP2841407B2 (ja) 1998-12-24

Family

ID=11846045

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1013900A Expired - Fee Related JP2841407B2 (ja) 1989-01-25 1989-01-25 カラー画像検査方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2841407B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7782482B2 (en) 2004-02-13 2010-08-24 Seiko Epson Corporation Color compensation of printing device
JP7171345B2 (ja) * 2018-09-27 2022-11-15 キヤノン株式会社 画像処理装置、記録システム、記録装置、記録画像の検知方法、およびプログラム
JP7134812B2 (ja) * 2018-09-27 2022-09-12 キヤノン株式会社 情報処理装置、記録システム、情報処理方法、およびプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02195776A (ja) 1990-08-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7211221B2 (ja) 検査システム、検査方法及び検査プログラム
JP2841407B2 (ja) カラー画像検査方法及び装置
JPH071378B2 (ja) カラ−複写の場合の個々の原色における複写光量を決定するための方法
JP2841406B2 (ja) カラー画像検査方法及び装置
JPH0648854B2 (ja) カラ−画像自動検査装置
JPH0648852B2 (ja) カラ−画像自動検査装置
JPH0814535B2 (ja) 画像検査用光学濃度測定装置
JPS63198469A (ja) 画像自動検査装置
JP2536543B2 (ja) 画像検査用光学濃度測定装置
EP0873496B1 (en) Test equipment for colour printing with CCD camera and framegrabber
JPH0648853B2 (ja) カラ−画像自動検査装置
JPH0654940B2 (ja) 画像自動検査装置
JPS63174074A (ja) 画像検査用光学濃度測定装置
JPH10222676A (ja) 印刷内容自動判別装置
JPS62299971A (ja) 画像検査用光学濃度測定装置
JPH0577004B2 (ja)
US5083159A (en) Process for initial alignment of document illuminator
JP2503422B2 (ja) 画像検査装置
JPH10217539A (ja) 画像記録装置における走査光ビームの光量特性の検査方法
JPH10332534A (ja) レーザ光学系検査装置
JP2919876B2 (ja) 画像形成装置の等倍度表示装置
SU1408414A1 (ru) Устройство дл определени деформаций кинофотоматериалов
JP2001117033A (ja) 画像形成装置
JPS59142573A (ja) リーダプリンター
JPH10283483A (ja) 線画像の線幅及び線濃度測定方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees