JP2840838B2 - 架橋性組成物 - Google Patents

架橋性組成物

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JP2840838B2 JP63060097A JP6009788A JP2840838B2 JP 2840838 B2 JP2840838 B2 JP 2840838B2 JP 63060097 A JP63060097 A JP 63060097A JP 6009788 A JP6009788 A JP 6009788A JP 2840838 B2 JP2840838 B2 JP 2840838B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、架橋性組成物に関するものである。詳しく
は、高重合度のジオルガノポリシロキサンとラジカル重
合性モノマーとの共重合体を主成分とする架橋性組成物
に関するものである。
[従来の技術] アクリロキシ基またはメタアクリロキシ基などの重合
性官能基を有するオルガノポリシロキサンと重合性モノ
マーとを共重合させ、被覆材組成物や離型性組成物を得
ることは公知である。この際、1分子中に重合性官能基
を2個以上有するポリシロキサンを用いると共重合の際
ゲル化が起こってしまうことも知られている。そこで、
1分子中に1個だけ重合性官能基を有するポリシロキサ
ンと重合性モノマーとを共重合させることにより被覆組
成物を得る方法が特開昭59−126478号公報に記載されて
いる。ところが、この方法により得られた共重合体は熱
可塑性であり、熱により変形したり、溶媒に溶解してし
まうという欠点があった。また、特公昭62−40380号公
報には、少なくとも2個の珪素原子に結合したビニル基
を含有する有機ポリマー(共重合体)を、有機過酸化物
や白金系触媒とオルガノハイドロジェンポリシロキサン
の存在下交差結合させるとによる有機ポリマー架橋体の
製造方法が示されているが、これには、重合度が20以下
といった、比較的低重合度のジオルガノポリシロキサン
を有する共重合体の記載しかなく、ジオルガノポリシロ
キサンの部分についてはその具体的な製法も記載されて
いない。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、このような従来の技術の課題を克服
し、高重合度のジオルガノポリシロキサン部分のみを有
する共重合体を主成分とし、架橋して撥水性や耐候性に
優れた架橋物を形成する架橋性組成物を提供することに
ある。
[課題の解決手段とその作用] 本発明の目的は、珪素原子に結合したアルケニル基と
珪素原子に結合した水酸基を有するオルガノシランもし
くはオルガノポリシロキサンのアルカリ金属塩を重合開
始剤として、環状ヘキサオルガノトリシロキサンを非平
衡化重合させた後、珪素原子にアルキレン基を介してま
たは介さないで結合した、アクリロキシ基、メタアクリ
ロキシ基、ビニルフェニル基およびビニルベンジル基か
ら選択される重合性官能基を有する末端封止剤で封止す
ることにより、分子鎖の片方の末端に珪素原子に結合し
たアルケニル基を有し、反対側の末端にアルキレン基を
介してまたは介ないで珪素原子に結合した、アクリロキ
シ基、メタアクリロキシ基、ビニルフェニル基およびビ
ニルベンジル基から選択される重合性官能基を有する、
重合度25〜500のジオルガノポリシロキサンのみを得、
このジオルガノポリシロキサンの重合性官能基とラジカ
ル重合性モノマーをラジカル反応開始剤の存在下で実質
的に共重合させてなる架橋可能な共重合体と、珪素原子
に結合した水素原子を1分子中に2個以上有するオルガ
ノハイドロジェンポリシロキサンと白金系触媒からなる
架橋性組成物によって達成される。
これを詳しく説明すると、本発明の共重合体の第一の
成分となるジオルガノポリシロキサンは、分子鎖の片方
の末端に珪素原子に結合したアルケニル基を有し、その
反対側の末端にアルキレン基を介してまたは介さないで
珪素原子に結合したアクリロキシ基、メタアクリロキシ
基、ビニルフェニル基またはビニルベンジル基を有する
ものである。この様なアルケニル基と重合性官能基とを
有するジオルガノポリシロキサンは、本発明者が特開平
1−131247号公報で示したように、珪素原子に結合した
アルケニル基と珪素原子に結合した水酸基を含有する低
分子量のオルガノポリシロキサンまたはオルガノシラン
のアルカリ金属塩、特にはリチウム塩を重合開始剤とし
て、環状ヘキサオルガノトリシロキサンを非平衡化重合
し、重合停止端をかかる重合性官能基を有するオルガノ
クロロシンラン等の末端封止剤で封鎖することによって
得られるものである。
この際、重合の停止を、酢酸や炭酸で行うことによっ
て停止端をシラノール基とした後、このシラノール基と
重合性官能基を有するオルガノクロロシランを塩基の存
在下反応させて、末端を封鎖してもよいし、また、重合
の停止を、重合性官能基を有するオルガノクロロシラン
で直接行って末端を封鎖してもよい。
環状ヘキサオルガノトリシロキサンの非平衡化重合か
ら出発するのは、上記した分子鎖末端にアルケニル基と
重合性官能基を有するジオルガノポリシロキサンを容易
に製造できるという利点があるからであり、また、任意
の重合度を有する高重合度のジオルガノポリシロキサン
のみを製造できるという利点があるからである。
ジオルガノポリシロキサンの重合度は、共重合の反応
性や作業性から、重合度500以下であり、また、撥水性
に優れた架橋物とするために、重合度25以上であること
が必要である。
ジオルガノポリシロキサンの側鎖に結合する有機基に
は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペン
チル基、ヘキシル基のようなアルキル基;ビニル基、ア
リル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘ
キセニル基のようなアルケニル基;フェニル基、トリル
基、キシリル基のようなアリール基;ベンジル基、フェ
ネチル基のようなアラルキル基が例示される。原料の入
手の容易さや、経済的な観点からはその大部分がメチル
基であることが好ましい。
ジオルガノポリシロキサンの重合開始端に位置するア
ルケニル基としては、ビニル基、アリル基、プロペニル
基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、デセニ
ル基が例示される。このうち、ビニル基、アリル基また
はヘキセニル基が好ましい。炭素原子数3以上のアルケ
ニル基は、特に反応性や原料の安全性の点から好まし
い。ジオルガノポリシロキサンの重合停止端の末端封止
基としての重合性官能基含有シロキシ基としては、3−
(メタ)アクリロキシプロピルジメチルシロキシ基、1
−(メタ)アクリロキシメチルジメチルシロキシ基、2
−(メタ)アクリロキシエチルジメチルシロキシ基、4
−ビニルフェニルジメチルシロキシ基、4−ビニルベン
ジルジメチルシロキシ基が例示される。(カッコ内のメ
タはそれが有る場合と無い場合の両方を表わす。以下同
じ。) 本発明の共重合体の第二の成分となるラジカル重合性
モノマーは、おもにエチレン性二重結合を有する有機化
合物であり、エチレン、プロピレン、ブテン、塩化ビニ
ル、酢酸ビニル、スチレン、メチルスチレン、メチル
(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、
ブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、ビニルピロリドン、塩化ビニリデ
ン、アクリロニトリル、ブタジエン、イソプレン、クロ
ロプレンが例示される。なお、共重合の際これらのラジ
カル重合性モノマーを組み合わせて使用してもよい。
共重合反応はジオルガノポリシロキサンとラジカル重
合性モノマーとを、ラジカル反応開始剤の存在下ラジカ
ル反応させることによって行われる。用いられるラジカ
ル反応開始剤(ラジカル発生剤)は特に限定されない
が、ジクミルパーオキシド、ジ−(t−ブチル)パーオ
キシド、ベンゾイルパーオキシド、クメンヒドロパーオ
キシドなどの有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリ
ル、アゾビスイソ酪酸エステル、アゾジベンゾイル、テ
トラメチルテトラゼンなどのアゾ化合物が例示される
が、ジオルガノポリシロキサンのアルケニル基が重合さ
れずに残るためには(あとの架橋反応で使用されるため
には)有機過酸化物よりもアゾ化合物の方が好ましい。
共重合反応は無溶媒でも行えるし、溶媒中でも行える
が、溶媒中で行う方が反応の制御が容易であるため安全
である。使用される溶媒としては、ベンゼン、トルエ
ン、キシレンのような芳香族類、ヘキサン、ヘプタンの
ような脂肪族類、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテ
ルにょうなエーテル類、メタノール、エタノール、プロ
パノール、ブタノールのようなアルコール類、アセト
ン、メチルエチルケトンのようなケトン類、酢酸エチ
ル、酢酸ブチルのようなエステル類、四塩化炭素、トリ
クロロエタン、クロロホルムのような塩素化炭化水素
類、さらにはジメチルフォルムアミド、ジメチルスルフ
ォキシド等が推奨される。また、2種類以上の溶媒を組
み合わせて用いてもよい。
共重合反応の条件としては、加圧下、減圧下あるいは
常圧下において、開始剤が分解する温度下、モノマーの
転換率が設定した値になるまでの時間反応させるのがよ
いが、モノマーの転換率はガスクロマトグラフィーなど
によりモニターすると便利である。モノマーの転換率は
用いる開始剤の種類、溶媒の種類、モノマーの濃度など
の反応条件によって大きく異なり、通常は経験によって
最適条件を求めるものである。本発明の場合、転換率を
50〜100パーセントに設定することが好ましく、60〜90
パーセントに設定することがさらに好ましい。
本発明の共重合体は、ジオルガノポリシロキサンの末
端に結合したアルケニル基を利用してさらに架橋させて
架橋物を形成する架橋性組成物とすることができる。架
橋させる前の共重合体は溶媒に可溶の熱可塑性ポリマー
であるが、共重合反応において反応せずに残ったアルケ
ニル基を用いて架橋させると溶媒に不溶となり、加熱し
ても溶融せずその物性を保持した架橋物となる。この架
橋性組成物は、有機過酸化物によるラジカル架橋や、白
金系触媒及び珪素原子に結合した水素原子を1分子中に
2個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン
による付加反応架橋させることができる。どちらの架橋
も熱硬化型シリコーンゴムの架橋方法として公知のもの
であり、当業者によく知られている。架橋性組成物に用
いる有機過酸化物としては、ジクミルパーオキシド、ジ
−(t−ブチル)パーオキシド、ベンゾイルパーオキシ
ド、ジクロロベンゾイルパーオキシド、クメンヒドロパ
ーオキシド、t−ブチルクミルパーオキシド、2,5−ジ
メチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン等
が例示される。これらの有機過酸化物と架橋可能な共重
合体とを混合し、有機過酸化物の分解温度以上の温度に
加熱すれば架橋物が得られる。有機過酸化物と共重合体
の混合比には特に限定はないが、通常、重量比で0.1/10
0〜5/100程度が適当である。
付加反応架橋に用いられる白金系触媒は当業者に公知
の白金系化合物であればよい。通常は塩化白金酸のアル
コール溶液や、白金とアルケニル化合物やリン化合物と
の錯体が使用される。白金以外にロジウムやパラジウム
を使用してもよい。珪素原子に結合した水素原子を1分
子中に2個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロ
キサンとしては次のものが例示される。両末端トリメチ
ルシロキシ基封鎖のメチルハイドロジェンポリシロキサ
ン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖のメチルハイドロ
ジェンシロキサン−ジメチルシロキサン共重合体、両末
端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖のメチルハイ
ドロジェンポリシロキサン、両末端ジメチルハイドロジ
ェンシロキシ基封鎖のメチルハイドロジェンシロキサン
−ジメチルシロキサン共重合体、テトラキス(ジメチル
ハイドロジェンシロキシ)シラン、Me2HSiO1/2単位とSi
O2単位からなる共重合体、Me2HSiO1/2単位とMe3HSiO1/2
単位とSiO2単位からなる共重合体(ただし、Meはメチル
基)。本発明による架橋性組成物は、上記の架橋可能な
共重合体、オルガノハイドロジェンポリシロキサン及び
触媒量の白金系化合物を混合し、加熱あるいは室温に放
置することにより架橋物が得られる。共重合体とオルガ
ノハイドロジェンポリシロキサンとの混合比に限定はな
いが。共重合体中のアルケニル基とオルガノハイドロジ
ェンポリシロキサン中の珪素原子に結合した水素原子と
のモル比が0.2/1〜5/1になるように混合することが好ま
しい。
本発明の共重合体には種々の添加剤を加えることは何
等差し支えない。例えば、ヒュームドシリカ、沈降法シ
リカ、ヒューズドシリカ、粉砕石英、シリカゲル、シリ
カバルーン、カーボンブラック、マイカ、タルク、炭酸
カルシウム、ガラス繊維、酸化鉄、酸化チタン、アルミ
ナ、水酸化アルミニウム、ケイソウ土のような無機質充
填剤、シリコーンオイル、鉱油、炭化水素油のような油
類、着色用顔料、染料、酸化防止剤、耐熱添加剤、難燃
剤などを添加しても良い。
[実施例] 以下に実施例を挙げる。例中、「%」または「パーセ
ント」とあるのは「重量パーセント」のことである。式
中Meはメチル基、Viはビニル基、HexはVi(CH2−を
表す。溶媒や試薬は、水分が無視できる程度まで脱水し
てから使用した。
なお、特性は断わりがない限り25℃で測定した。
実施例1 撹拌装置付き4つ口フラスコにMe2ViSi(OSiMe23OH
(以後、OH−1とする)4.97g、テトラヒドロフラン約4
0ml、n−ブチルリチウムの1.53Nヘキサン溶液10mlを投
入し、混合することによりMe2ViSi(OSiMe23OLiの溶
液を得た。これをOLI−1とする(滴定による濃度0.31
N)。撹拌装置付きの4つ口フラスコにOLI−1を0.82ml
(0.25mmol)、OH−1を8.77g(27.0mmol)、ヘキサメ
チルシクロトリシロキサン75g(0.34mol)、テトラヒド
ロフラン75g投入し、窒素雰囲気下室温で5時間反応さ
せた。ガスクロマトグラフィーにより反応率が80%にな
ったのでドライアイスと水で中和、ろ過の後減圧蒸留に
より未反応の原料を除去した。得られたポリマーをVP−
1とする。ゲルパーミエーションクロマトグラフィー
(GPC)、フーリエ変換核磁気共鳴分析(FTNMR)、ヨー
ドメトリーによるビニル基の定量により、VP−1は次の
平均式で表わされるオルガノポリシロキサンであること
が確認された。
Me2ViSiO−(Me2SiO)32−SiMe2OH GPCによるポリマーの分子量分布分散度(Mw/Mn)は1.19
であった。
次に、撹拌装置付きの4つ口フラスコに、VP−1を30
g(11.4mmol)、トルエン50ml、トリエチルアミン1.3g
を投入して撹拌した。フラスコを水冷しながら、滴下ロ
ートより3−メタクリロキシプロピルジメチルクロロシ
ラン2.80g(12mmol)をゆっくり滴下した。滴下終了
後、室温で2時間反応させた後、ろ過により沈澱物を除
去した。減圧蒸留により溶媒と未反応物を除去し、目的
とするポリマーVMP−1を得た。
GPC、FTNMRによる分析の結果、VMP−1は次の平均式
で表わされるオルガノポリシロキサンであることが確認
された。
GPCによる分子量分布分散度は1.20であった。
次に、撹拌装置付きの4つ口フラスコに、VMP−1を1
5g(5.5mmol)、メチルメタクリレート5.56g(55.6mmo
l)、トルエン40ml、アゾビスイソブチロニトリル0.1g
を仕込み、90℃で9時間共重合反応させた。ガスクロマ
トグラフィー(GLC)によるメチルメタクリレートの転
換率は82%であったので溶液を大量のメタノール中に投
入し、沈澱した共重合体を得た。これをCMP−1とす
る。CMP−1は融点110℃、トルエン、テトラヒドロフラ
ンに可溶のエラストマー状物質であり、GPC、FTNMRによ
りジメチルポリシロキサンとメチルメタクリレートが共
重合していることが確認された。また、同時にジメチル
ポリシロキサンの末端のビニル基が変化していないこと
も確認された。
次に、ビーカー中にCMP−1を5g、トルエン20mlを投
入しCMP−1を溶解した後、そこにテトラキス(ジメチ
ルハイドロジェンシロキシ)シラン0.14g、塩化白金酸
の2%イソプロパノール溶液0.01gを投入して混合し
た。混合液をテフロン板上に流し、風乾によりトルエン
を除去した後、100℃で1時間加熱することにより架橋
物を得た。得られた架橋物は250℃まで加熱しても融解
することなく、トルエン、テトラヒドロフランに不溶で
あった。また、架橋物の表面における水滴の接触角を測
定すると、108゜であった。比較例として、上記VMP−1
を15g(5.4mmol)の代わりに1−ビニル−3−(3−メ
タクリロキシプロピル)−テトラメチルジシロキサンを
1.5g(5.4mmol)用いたほかは全く同様にして得た共重
合物の架橋物は、水滴の接触角86゜であった。
実施例2 撹拌装置付き4つ口フラスコにMe2HexSi(OSiMe23O
H(以後OH−2とする)を7.35g(19.3mmol)、n−ブチ
ルリチウムの1.53Nヘキサン溶液2.5mlを投入し、混合す
ることにより20モルパーセントがリチウム化されたOH−
2を得た。ここにヘキサメチルシクロトリシロキサン75
g(0.34mol)、テトラヒドロフラン75g投入し、窒素雰
囲気下室温で4時間反応させた。ガスクロマトグラフィ
ーにより反応率が80%になったのでドライアイスと水で
中和、ろ過の後減圧蒸留により未反応の原料を除去し
た。得られたポリマーをVP−2とする。ゲルパーミエー
ションクロマトグラフィー(GPC)、フーリエ変換核磁
気共鳴分析(FTNMR)、ヨードメトリーによるビニル基
の定量により、VP−2は次の平均式で表されるオルガノ
ポリシロキサンであることが確認された。
Me2HexSiO−(Me2SiO)44−SiMe2OH GPCによるポリマーの分子量分布分散度(Mw/Mn)は1.18
であった。
次に、撹拌装置付きの4つ口フラスコにVP−2を30g
(8.58mmol)、トルエン50ml、トリエチルアミン1.5gを
投入して撹拌した。フラスコを水冷しながら、滴下ロー
トより3−メタクリロキシプロピルジメチルクロロシラ
ン2.08g(9.4mmol)をゆっくり滴下した、滴下終了後、
室温で2時間反応させた後、ろ過により沈澱物を除去し
た。減圧蒸留により溶媒と未反応物を除去し、目的とす
るポリマーVMP−2を得た。
GPC,FTNMRによる分析の結果、VMP−2は次の平均式で
表わされるオルガノポリシロキサンであることが確認さ
れた。
次に、撹拌装置付き4つ口フラスコに上記の平均式で
示されるジメチルポリシロキサン(VMP−2)を20g(5.
4mmol)、トルエン40ml、メチルメタクリレート10.9g
(109mmol)、アゾビスイソブチロニトリル0.15gを投入
し、90℃で6時間共重合反応させた。GLCにより、メチ
ルメタクリレートの転換率が72%になったことが確認さ
れたため、減圧蒸留により溶媒及び未反応モノマーを留
去した。得られた樹脂状物をヘキサンで洗浄することに
より共重合物CMP−2が得られた。CMP−2は融点140
℃、トルエン、テトラヒドロフランに可溶であった。
ビーカーにCMP−2を10g、トルエン50mlを入れ、CMP
−2を溶解した後、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキ
シド0.2gを投入してよく撹拌した。テフロン板上に混合
物を流し、風乾によりトルエンを除去した後、150℃で
1時間加熱することにより架橋物を得た。架橋物は250
℃に加熱しても融解せず、トルエン、テトラヒドロフラ
ンに不溶であった。
実施例3 撹拌装置付き4つ口フラスコに、実施例1と同様の反
応によって得られた、平均式 Me2HexSiO−(Me2SiO)25−SiMe2−(CH23OCOCH=CH2 で示されるジメチルポリシロキサン(VMP−3)を10g
(4.6mmol)、テトラヒドロフラン60ml、エチルアクリ
レート14.4g(146mmol)、ブチルアクリレート7.9g(6
1.7mmol)アゾビスイソブチロニトリル0.5gを投入し、6
0℃で3時間共重合反応させた。GLCにより、エチルアク
リレートの転換率が95%になったことが確認されたた
め、減圧蒸留により溶媒及び未反応モノマーを留去し
た。得られた水飴状粘性液体をメタノールで洗浄するこ
とにより共重合物CMP−3が得られた。CMP−3はGPC、F
TNMRによりジメチルポリシロキサン、エチルアクリレー
トおよびブチルアクリレートが共重合していることが確
認された。また、同時にジメチルポリシロキサンの末端
のヘキセニル基が変化していないことも確認された。
ビーカーにCMP−3を10g、トルエン50mlを入れ、CMP
−3を溶解した後、両末端トリメチルシロキシ基封鎖の
ジメチルシロキサン−メチルハイドロジェンシロキサン
共重合物(共重合モル比1:1、平均重合度10)0.24g、塩
化白金酸の2%イソプロパノール溶液0.01gを投入しよ
く撹拌した。テフロン板上に混合物を流し、風乾により
トルエンを除去した後、150℃で1時間加熱することに
よりエラストマー状架橋物を得た。
実施例4 撹拌装置付き4つ口フラスコに実施例1のVP−1を20
g(7.6mmol)、トルエン40ml、トリエチルアミン1.5gを
投入して撹拌した。フラスコを水冷しながら、滴下ロー
トより4−ビニルフェニルジメチルクロロシラン1.64g
(8.3mmol)をゆっくり滴下した。滴下終了後、室温で
2時間反応させた後、ろ過により沈澱物を除去した。減
圧蒸留により溶媒と未反応物を除去し、目的とするポリ
マーVMP−4を得た。GPC,FTNMRによる分析の結果、VMP
−4は次の平均式で表わされるオルガノポリシロキサン
であることが確認された。
Me2ViSiO−(Me2SiO)33−SiMe2−C6H4CH=CH2 次に、撹拌装置付きの4つ口フラスコに、VMP−4を1
5g(4.2mmol)、トルエン30ml、スチレン8.7g(84mmo
l)アゾビスイソブチロニトリル0.2gを投入し、90℃で1
5時間共重合反応させた。GLCによるスチレンの転換率が
76%になったので減圧蒸留により溶媒及び未反応物を除
去して樹脂状物を得た。これをイソプロパノールで洗浄
することにより共重合物CMP−4を得た。CMP−4は融点
120℃であり、トルエン、テトラヒドロフラン、ヘキサ
ンに可溶であった。また、CMP−4はGPC、FTNMRにより
ジメチルポリシロキサンとスチレンが共重合しているこ
とが確認された。また、同時にジメチルポリシロキサン
の末端のビニル基が変化していないことも確認された。
ビーカーにCMP−4を3g、トルエン10mlを投入してよ
く混合し、CMP−4を溶解させた。これに2,4ジクロロベ
ンゾイルパーオキサイド0.1gを投入しよく混合した。混
合液をテフロン板上に流し、風乾によりトルエンを除去
した後、180℃で1時間加熱することにより架橋物を得
た。架橋物は250℃でも融解せず、トルエン、テトラヒ
ドロフランに不溶であった。
[発明の効果] 本発明の架橋性組成物は、環状ヘキサオルガノトリシ
ロキサンを非平衡化重合することからスタートし、分子
鎖の片方の末端に珪素原子に結合したアルケニル基を有
し、もう片方の末端に珪素原子に結合した重合性官能基
を有する任意の重合度の高重合度ジオルガノポリシロキ
サンのみと重合性モノマーをラジカル反応開始剤の存在
下、共重合した共重合体のアルケニル基を利用して、珪
素原子に結合した水素原子を1分子中に2個以上有する
オルガノハイドロジェンポリシロキサンと白金系触媒に
より、容易に架橋し、優れた撥水性と耐候性を有し、熱
や溶剤に抵抗性を有する架橋物を形成することができる
という特徴がある。この特性を利用して、本発明の架橋
性組成物は、被覆剤、接着剤、充填剤、成形物、パッキ
ング剤として有用であり、機械工業、自動車工業、電気
工業、電子工業、化学工業、プラスチック工業、ゴム工
業、土木工業、建設工業など、あらゆる分野に利用する
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−12711(JP,A) 特開 昭59−78236(JP,A) 特開 昭61−275329(JP,A) 特公 昭62−40380(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】珪素原子に結合したアルケニル基と珪素原
    子に結合した水酸基を有するオルガノシランもしくはオ
    ルガノポリシロキサンのアルカリ金属塩を重合開始剤と
    して、環状ヘキサオルガノトリシロキサンを非平衡化重
    合させた後、珪素原子にアルキレン基を介してまたは介
    さないで結合した、アクリロキシ基、メタアクリロキシ
    基、ビニルフェニル基およびビニルベンジル基から選択
    される重合性官能基を有する末端封止剤で封止すること
    により、分子鎖の片方の末端に珪素原子に結合したアル
    ケニル基を有し、反対側の末端にアルキレン基を介して
    または介さないで珪素原子に結合した、アクリロキシ
    基、メタアクリロキシ基、ビニルフェニル基およびビニ
    ルベンジル基から選択される重合性官能基を有する、重
    合度25〜500のジオルガノポリシロキサンのみを得、こ
    のジオルガノポリシロキサンの重合性官能基とラジカル
    重合性モノマーとをラジカル反応開始剤の存在下で実質
    的に共重合させてなる架橋可能な共重合体と、珪素原子
    に結合した水素原子を1分子中に2個以上有するオルガ
    ノハイドロジェンポリシロキサンと白金系触媒からなる
    架橋性組成物。
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