JP2839953B2 - 眼科用液剤及びコンタクトレンズ液のための保存剤系及びコンタクトレンズを洗浄、消毒及び保存する方法 - Google Patents

眼科用液剤及びコンタクトレンズ液のための保存剤系及びコンタクトレンズを洗浄、消毒及び保存する方法

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は、コンタクトレンズ液のための保存剤系及び
硬質気体透過性コンタクトレンズの洗浄、保存、コンデ
ィショニング及び湿潤化系及び方法に係わる。特に本発
明は、硬質気体透過性コンタクトレンズを効果的に洗浄
及びコンディショニングし適当に湿潤化し得る、硬質気
体透過性コンタクトレンズのための洗浄、保存、コンコ
ンディショニング、及び湿潤化系及び方法に係わる。本
発明は更に、一般用または医家向の液体眼科薬のごと
き、コンタクトレンズ以外の眼科用液剤に使用するのに
適した、眼の刺激を避ける保存剤系にも係わる。
関連出願 本出願は1990年7月11日出願の米国特許出願第551,51
4号明細書の一部係属出願であり、更にこの一部係属出
願は1988年9月9日出願の米国特許出願第07/242,410号
明細書の係属出願であり、更にこの係属特許出願は1987
年11月31日出願の米国特許出願第140,075号明細書の一
部係属出願であり、更にこの一部係属特許出願は1987年
3月31日出願の米国特許出願第032,891号明細書の一部
係属出願である。
発明の背景 硬質気体透過性(rigid gas permeable,RGP)レンズ
は、高多孔度を示す材料から製造されるが、タンパク質
及び他の涙成分と強く相互作用し、最終的にしつこい表
面付着物が生成される。現状では、ケアシステムはこの
問題に保存剤非含有研磨性クリーナーを使用することで
対処しているが、このようなクリーナーは微細な掻き傷
を生じ、結局はレンズの有効寿命を短縮する。所謂「コ
ンディショニング」液によって表面付着を競合的に防止
する試みが成されているが、この方法には細胞毒性保存
剤を使用する必要があるし、研磨性クリーナーの必要性
を除外するものでもない。
タンパク質分解酵素は、その作用がタンパク質性物質
に制限されることから、表面付着物の制御効果が限られ
ている。タンパク質と脂質の両方を溶解し得る多官能性
エステラーゼは、タンパク質分解性の点で同格の物質を
用いて得られる結果を著しく向上することにはならず、
それらを使用した結果、表面付着は遅延はするが相変ら
ず存在し、レンズの損傷は尚早である。
最終的な表面汚染の問題とは別に、RGPレンズ装用者
は、レンズが完全に水和するまでの初期不快感の問題に
直面している。水和時点でレンズは最も湿潤化し、その
結果最高の快適感がもたらされる。この最高快適感が確
実に維持されるためには、表面の湿潤性が維持されるこ
とが不可欠である。更に、レンズが表面付着に抵抗する
能力は、湿潤性の維持に直接関係している。現在のケア
システムは、その原因を排除するよりはむしろポリマー
表面の相互作用の結果に対処すべく調製された受動系で
あるので、最適湿潤性を長期間維持することはできな
い。
RGPレンズは、硬質レンズに対して卓越したレベルの
快適感を与える可能性を有する。しかし残念なことに、
現在の受動的なRGPケアシステムはこの特性を維持し得
ないので、装用者はこの恩恵を短期間しか享受し得な
い。
新型RGPレンズの初期処理は、研磨性クリーナーを用
いて洗浄し、次いでレンズを、レンズ表面の活性部位と
相互作用すると言われる粘性極性溶液中に浸漬し、それ
によって汚染物質との相互作用をブロックすることを含
む。この系がかかる結果を得手いないことは、研磨性ク
リーナーを毎日使用する必要があり、その場合でさえ追
加製品がしばしば必要とされるとから明らかである。即
ち「コンディショニング」には、処理の一部として表面
を研磨することが要求される。この系は効能が不十分な
ことに加え、レンズの機能寿命を短縮し、それによって
装用者の経済的損失を生む。
クリーナー(一般に研磨剤)、濯ぎ液、浸漬液、浸漬
後の再度の濯ぎ、湿潤化液及び「眼内」再湿潤化液の一
連の各製品、または、研磨性クリーナーと浸漬及びコン
ディショニング併用液と「眼内」再湿潤化液とを別個に
含む系は、本発明以外の全ての公知のコンタクトレンズ
衛生系の基本である。この一連の作業には幾つかの厳し
い反対がある。
洗浄は、指の間または手掌中でレンズをこする必要が
ある手作業である。少量のクリーナーしか使用せず、作
業には少なくとも1分をかけるのが理想的である(しか
しこれは稀である)。洗浄液の化学的組成とは無関係
に、これは主に、こすることで誘導される摩擦と溶液の
界面活性との相互作用を含む物理的過程である。場合に
よっては、クリーナー中に懸濁された研磨剤粒子により
摩擦が増強される。
手作業の洗浄作用を向上すべく添加された研磨剤は、
微細な掻き傷を生成する及び/またはレンズのパラメー
ターを変えることにより、レンズに損傷を与え得る。懸
濁研磨剤を含むクリーナーの濯ぎが不完全であると、角
膜損傷を誘発する有害残渣をもたらし得る。
また物理的洗浄は、バイオフィルム(biofilm)を形
成する細菌に対しては無効である。眼内感染に関連が見
いだされている一般細菌種、即ちPseudomonas aerugino
sa及びSerratia marcescensは、細胞壁にスライム様皮
膜を分泌して不良環境から保護することが知られてい
る。これらの微生物は、保存剤配合浸漬液の存在に拘わ
らずコンタクトレンズケース中で増殖し、液を含む容器
を汚染することさえあり得る。
浸漬及び消毒のたえの第2溶液を使用する場合、通常
は眼組織に対して刺激がないという必要条件からその殺
菌性が制限されている保存剤を使用する。この状況は、
製造業者が同意を得ようとしてレンズケアに必要なステ
ップ数を制限しようとしたために生まれた。患者がレン
ズを浸漬液から取り出し、眼に直接装用することが一般
実用形態であることから、眼組織を刺激しないことが必
要である。濯ぎが規定されている場合は、刺激を与え易
い液の初期衝撃から眼を「保護(cushion)」するよ
う、装用者は再湿潤化点眼剤を使用するよう推奨されて
いる。
有効な衛生策を得るために、手作業システムは通常3
〜4種の別個の製品、即ちクリーナー、粘性浸漬/消毒
液、酵素クリーナー、及び場合によっては再湿潤化また
はクッション点眼剤に配分された。この結果、手順は複
雑で時間を要するものとなり、同意は得られず、レンズ
ケアコストも増加した。
RGPコンタクトレンズの公知の及び/またはFDA推奨洗
浄及び湿潤化液は、塩化ベンザルコニウム、クロルヘキ
シジンまたはポリアミノプロピルビグアニドといった疎
水性保存剤または消毒剤を使用する。かかる疎水性物質
はRGPレンズ、特にフッ素化RGPレンズの湿潤性を低下さ
せる傾向があり、それによって洗浄及び湿潤化はより困
難となる。特に疎水性保存剤の作用を解消する目的で、
界面活性剤ポリマーをこのような調製物に添加すること
ができる。
研磨剤、細胞毒性化学物質または酵素に依存せずに且
つレンズの湿潤性を低下する保存剤を使用せずに、表面
付着及び低湿潤性の原因に対処する能動的なRGPレンズ
ケアシステムが必要とされている。
また、コンタクトレンズ液、並びに一般用及び医家向
の液体眼科薬のための新規の保存剤系も必要とされてい
る。
発明の要約 本発明によれば、硬質基体透過性(RGP)コンタクト
レンズ及び他のコンタクトレンズを洗浄、コンディショ
ニング及び湿潤化するための保存剤系、溶液系及び方法
が提供される。更に保存剤系は、一般用及び医家向の液
体眼科薬の無菌性を維持するのにも有効である。
硬質基体透過性即ちRGPコンタクトレンズはハードコ
ンタクトレンズと同様の剛性を感じるが、十分な気体透
過性を有する。RGPコンタクトレンズは多数の材料から
製造されているし、また製造し得る。RGPレンズはシリ
コーンアクリレート(これはフッ素化されていてもよ
い)、シリコーン、スチレン、フッ素化材料、ウレタン
及び同様の材料から製造し得る。フッ素化シリコーンア
クリレート材料は通常より高い酸素透過性を有し、装用
者には有益であるが、洗浄及び湿潤化がより困難であ
る。本発明の系及び方法は、フッ素化シリコーンアクリ
レートRGPコンタクトレンズのケアに特に適している。
塩化ベンザルコニウム及びクロルヘキシジンのごとき
従来のRGP洗浄及び湿潤化液に使用されている保存剤ま
たは消毒剤は、電気陽性の疎水性化合物である。かかる
化合物は、材料が電気陰性であるRGPコンタクトレンズ
の表面に親和性を示す。結果的に、塩化ベンザルコニウ
ムまたはクロルヘキシジンはRGPレンズ表面に結合する
ことになり、やはり疎水性の保存剤はRGPレンズの湿潤
性を低下させる。これに対して、本発明の保存剤または
消毒剤は電気陰性及び親水性であり、RGPレンズに不利
に結合することがない。
本発明の洗浄、コンディショニング及び湿潤化液系
は、滅菌水性洗浄、保存及びコンディショニング液と、
該洗浄及びコンディショニング液と相容性の滅菌水性湿
潤化液とを別個に含む。湿潤化液は更に眼内潤滑剤とし
ても使用し得る。好ましくは、人のRGPコンタクトレン
ズの適正なケアを保証するため、本発明の系はキットの
形態で入手及び使用すべきである。RGPレンズ用に調製
され該レンズと相容性である両液により、RGPコンタク
トレンズの湿潤性を低下することが判っている塩化ベン
ザルコニウム、クロルヘキシジンまたはポリアミノプロ
ピルビグアニドのごとき疎水性保存剤または消毒剤の使
用が回避される。これは特にフッ素化RGPコンタクトレ
ンズの場合に当てはまる。保存剤または消毒剤の疎水性
を解消するための追加界面活性剤の必要性も排除され
る。本発明によれば、更に幾つかの利点が与えられる。
第一に、毎日の研磨性クリーナーの必要が回避される。
第二に、酵素クリーナーのごとき補助製品の必要が排除
されるが、これは、本発明ではない現在の従来系ではそ
うはいかない。
1つの実施態様においては、洗浄、コンディショニン
グ及び保存液の洗浄及びコンディショニング成分は特
に、RGPレンズを洗浄及びコンディショニングすると共
にRGPレンズの保存に適しているように選択される。本
発明の洗浄、コンディショニング及び保存液中でコンタ
クトレンズを保存すると、従来のコンタクトレンズ液及
び処理方法より多数の重要な利点が与えられる。この溶
液により、レンズ表面を研磨または損傷することなくRG
Pレンズをコンディショニングし得、更に例えば酵素ク
リーナ及び眼内潤滑剤のごとき追加液を必要とせずに、
レンズ装用中ずっと湿潤性及び耐付着性を維持し得る。
更なる利点として、(1)(pseudomonas aeruginosa及
びSerratia marcescensバイオフィルムを含む)細菌バ
イオフィルムが除去される;(2)クリーナーレンズ表
面がより清浄なことから眼への刺激が少ない;(3)洗
浄、保存及び消毒用に1種、湿潤化用に1種の2種の溶
液しか使用しない;及び(4)全てのタイプのRGPレン
ズに有用であることが挙げられる。
洗浄、コンディショニング及び保存液は、少なくとも
1種の親水性消毒剤化合物とRGPコンタクトレンズを洗
浄及びコンディショニングするのに適した化合物とを含
む非研磨性滅菌水溶液である。
親水性消毒剤とは、消毒剤もしくは保存剤または複数
の消毒剤もしくは保存剤の組合せが親水性であることを
意味する。溶液中に存在する消毒剤化合物のいずれも疎
水性でないことが好ましい。
本発明の洗浄、コンディショニング及び保存液並びに
湿潤化液のための消毒剤または保存剤は、2種の化合
物、即ちベンジルアルコールと、補助消毒剤であるエチ
レンジアミン四酢酸(EDTA)の水溶性塩(エデテー
ト)、好ましくはEDTAの二ナトリウムまたは三ナトリウ
ム塩とからなる。他の消毒剤は必要でない。消毒剤化合
物は、組成物の無菌性を維持するのに有効な量で存在す
る。通常はかかる量は約0.05%〜約1.0%(好ましくは
約0.1%〜0.3%)のベンジルアルコールであり、洗浄液
に対しては、水を含む全溶液(洗浄、湿潤化、コンディ
ショニングその他のいずれの溶液でも)の約0.025%〜
約0.75%(好ましくは約0.5%)のEDTAの塩(湿潤化液
に対しては約0.025%〜約0.25%、好ましくは約0.1%)
が溶液を保存するのに有効である。更に、前記量のベン
ジルアルコール(約0.05〜1.0%)及びEDTAの塩(約0.0
25〜0.75%)は、非装用時にレンズをかかる溶液中に保
存するとコンタクトレンズが消毒されるという更なる利
点を与える。或いは、洗浄液及び湿潤化液の消毒剤はソ
ルビン酸(通常約0.001〜約0.35%、好ましくは0.1
%)、EDTAの水溶性塩(前述の量)及び必要によっては
ホウ酸(通常約1.0%まで、好ましくは0.6%)からなり
得る。ホウ酸はポリビニルアルコール(PVA)とは非相
容性であり、従ってPVAを含む湿潤化液中に使用すべき
ではない。
本発明に使用されるベンジルアルコールは、コンタク
トレンズ液及び液体眼科薬のいずれかに対しても高純度
ベンジルアルコールであるべきである。医薬用途に入手
可能な標準グレードのベンジルアルコールは有意な量の
ベンズアルデヒドを含むことが見い出された。ベンズア
ルデヒドは市販のベンジルアルコール中に存在する不純
物である。ベンズアルデヒドはベンジルアルコールの殺
菌性を低下させるものではないが、コンタクトレンズ液
中に十分な濃度で存在した場合にベンズアルデヒドは眼
の刺激物として作用することが見い出された。十分に高
濃度(約2重量%以上)のベンジルアルコールは眼内刺
激物として作用し得るので、このようなベンジルアルコ
ール濃度は避けるべきである。
本発明のコンタクトレンズ液及び液体眼科薬中に配合
されるベンジルアルコールは、コンタクトレンズ液中に
配合されたときに過剰なベンズアルデヒド濃度をもたら
すようなベンズアルデヒド濃度を含まず、本明細書にお
いては「高純度ベンジルアルコール」と表記することが
ある。本明細書で使用する「過剰なベンズアルデヒド濃
度」とは、有意な眼の刺激を惹起するベンズアルデヒド
濃度を意味する。通常、本発明によれば、最終コンタク
トレンズ液中のベンズアルデヒド濃度は(全溶液の)約
1重量ppm以下、好ましくは全溶液の約1重量ppm未満、
最も好ましくは全溶液の約0.1ppm以下であるべきであ
る。
本発明に使用するのに適したベンジルアルコール(高
純度ベンジルアルコール)はAkzo Chemic America of E
dison,New Jersey and Stauffer Chemical Company of
Westport,Connecticut,Chesebrough Ponds Inc.の代理
店から入手し得る。Akzo Cbemicは例えば、ベンジルア
ルコールの約100重量ppm未満のベンズアルデヒドしか含
まないベンジルアルコールを提供している。ベンジルア
ルコールからベンズアルデヒドを除去する方法は当業者
には公知である。典型的には、本発明に使用されるよう
な「高純度ベンジルアルコール」は、ベンジルアルコー
ルの約100重量ppm以下のベンズアルデヒド濃度を有する
医薬用途に適したベンジルアルコールである。
ベンジルアルコールの酸化を防止または最少限に抑え
るため、抗酸化性物質が本発明組成物中に存在し得る。
使用し得る適当な抗酸化剤としては、二亜硫酸ナトリウ
ム及び種々の形態のビタミンA、例えばビタミンAのエ
ステル、好ましくは約1.7×106I.U./gのバイオポテンシ
ー(biopotency)を有するビタミンAパルミテートが挙
げられる。
本発明の別の態様によれば、消毒剤は2種の化合物を
含むかまたは実質的に2種の化合物からなる。この2種
の化合物の組合せは、前述のごとき量のベンジルアルコ
ールとEDTAの水溶性塩、またはソルビン酸とEDTAの水溶
性塩とし得る。従って、クロルヘキシジン、塩化ベンザ
ルコニウム、チメロサール、トリメトプリム、ポリアミ
ノプロピルビグアニドといった消毒剤物質または他の消
毒剤は本発明では必要でなく、使用されない。更に、ト
リメトプリムのごとき物質は水溶度が低く、従って疎水
性である。このような材料は通常、本発明に使用するこ
とは考えられない。
洗浄及びコンディショニング化合物は、RGPコンタク
トレンズを清浄及びコンディショニングするのに有効な
量の、アルキルアリールポリエーテルアルコール非イオ
ン性洗剤及び両性界面活性剤からなり得る。この材料の
組合せは、RGPコンタクトレンズを洗浄及びコンディシ
ョニングするのに有効であることが判った。「コンディ
ショニング」なる用語は、RGPレンズ表面を洗浄し、湿
潤化を妨害する表面相互作用(例えば表面帯電)を排除
または中和することを意味する。洗浄及びコンディショ
ニング成分は、洗浄、コンディショニング及び保存液中
にレンズを保存し得るようにRGPレンズと相容性であ
る。通常の、水を含む全洗浄、コンディショニング及び
保存液の約0.5重量%〜約10重量%の両性界面活性剤と
約0.005重量%〜約5。0重量%のアルキルアリールポ
リエーテルアルコールとが、RGPレンズの所望の洗浄及
びコンディショニングを与えるのに有効であると共に、
溶液中でのエンズ保存を可能にする。RGPコンタクトレ
ンズの所望の洗浄及びコンディショニングが与えられる
限り、他のタイプの洗浄化合物も本発明に使用するのに
適当となり得る。
本発明の別の態様によれば、洗浄、保存及びコンディ
ショニング液は、(a)(i)ベンジルアルコール及び
EDTAの水溶性塩または(ii)ソルビン酸及びEDTAの水溶
性塩からなる親水性保存剤;(b)少なくとも1種の洗
浄及びコンディショニング成分;並びに(c)滅菌水を
含むかまたは実質的にこれらからなる。後述の好ましい
実施態様並びに表1及び2に記載したような種々の追加
化合物を含有することもできる。
本発明の湿潤化液は、親水性保存剤または消毒剤と、
ポリビニルアルコール(PVA)及びポリビニルピロリド
ン(PVP)から選択される少なくとも1種の湿潤剤とを
含む滅菌水溶液である。PVAはPVPより好ましい。
親水性保存剤は前述のごときものとし得るが、通常は
全組成物の約0.001重量%〜約0.20重量%のゾルビン酸
を補助殺菌剤として含み得る。
本発明の別の態様によれば、湿潤化液は、(a)
(i)ベンジルアルコール及びEDTAの水溶性塩または
(ii)ソルビン酸及びEDTAの水溶性塩を含むかまたは実
質的にこれらからなる親水性保存剤;(b)PVA及びPVP
から選択される少なくとも1種の湿潤剤;並びに(c)
滅菌水を含むかまたは実質的にこれらからなり得る。後
述の好ましい実施態様並びに表3及び5に記載したよう
な種々の追加化合物を存在させることができる。
湿潤化液は、約0.91〜約1.65の張度及び約6.5〜8.5の
pHを有するのが好ましい。所望の張度及びpHを与えるべ
く種々の塩及び緩衝液を含有させることができる。
本発明のより広義の態様によれば、ハード、ソフト及
び気体透過性コンタクトレンズ用の液を含む多種のコン
タクトレンズ液、並びに、一般用及び医家向の液体眼科
薬のごとき眼科用液剤に使用し得る新規の保存剤系が提
供される。かかる薬剤の例として、例えばデキサメタゾ
ンホスフェート、塩酸ピロカルピン及び塩酸フェニレフ
リンが挙げられる。保存剤系は、溶液の無菌性を保存す
るのに十分な量の高純度ベンジルアルコールを含む。通
常、ベンジルアルコールは全組成物の約0.05重量%〜約
1.0重量%の量で存在する。本発明に使用される高純度
ベンジルアルコールは、例えば湿潤化液、濯ぎ液、浸漬
液及び洗浄液を含むコンタクトレンズ液、眼内湿潤化及
び再湿潤化液、並びに殺菌及び保存液(これらは整理食
塩水溶液であり得る)など広範囲に保存剤として使用し
得る。
本発明の別の態様によれば、ソフトコンタクトレンズ
を消毒するのに有効な量の高純度ベンジルアルコール及
びイソプロピルアルコールを含むソフトコンタクトレン
ズ消毒用の低温消毒(cold disinfecting)水溶液が与
えられる。一般に、この溶液中の高純度ベンジルアルコ
ールの有効量は全組成物の約0.05〜約1.0重量%(好ま
しくは0.33重量%)であり、イソプロピルアルコールの
有効量は約0.1重量%〜約5.0重量%(好ましくは約1.5
重量%)である。EDTAの水溶性塩は全組成物の約0.025
重量%〜約0.75重量%(好ましくは約0.15重量%)の量
で存在するのが好ましい。
好ましいソフトコンタクトレンズ消毒用低温(周囲温
度)保存液は、ポリオキシアルキル化非イオン性洗剤を
使用し、組成(重量%):Tween80(ポリオキシル化洗
剤)0.6%,Tween20 0.6%,ホウ酸1.15%,ホウ酸ナト
リウイム0.4%,二ナトリウムEDTA0.15%,イソプロピ
ルアルコール1.5%及び高純度ベンジルアルコール(ベ
ンズアルデヒド100ppm未満)0.33%を有する。
前記溶液は、ソフトレンズをその中に保存することに
より消毒過程の一旦としてソフトコンタクトレンズから
微生物バイオフィルムを除去する。理論に制約される意
図はないが、ベンジルアルコール、イソプロピルアルコ
ール、EDTAの塩及び非イオン性洗剤の存在により、ソフ
トコンタクトレンズと相容性の低温消毒液が得られ、バ
イオフィルムが除去されると考えられる。更に、本発明
の消毒及び洗浄、保存並びにコンディショニング液中に
1種以上の洗剤が存在すると、ベンジルアルコール及び
EDTAの塩の有効性が増強されると考えられる。
本発明のコンタクトレンズ液は、米国食品及び薬品協
会(the United States Food and Drug Administratio
n)によって推奨されている。
好ましい実施態様 本発明の溶液系及び方法の対象たるRGPレンズは、好
ましくは洗浄、コンディショニング及び保存液を用いて
以下のように洗浄されるべきである。レンズを一方の手
掌上に置き、溶液で覆う。次にレンズを浸し、他方の手
の示指で軽くたたく。レンズをゆがめたりまたは引っ掻
くことがあるので、レンズを例えば母指と示指の間でこ
すってはならない。
洗浄後、装用しないときは、レンズを水道水で十分に
濯ぎ、洗浄、コンディショニング及び保存液中に保存す
る。通常、装用者の洗浄技術及び洗浄液のタイプに拘わ
らず、レンズ上に幾らかの残留汚染物が残る。本発明の
洗浄液は保存液でもあり、その組成の故に、全部でない
にしても少なくとも一部の残留汚染物は保存の間に除去
または遊離される。これは、洗浄液を保存に使用しよう
とは考えていない従来方法とは対照的である。このよう
な系は、装用者はレンズを適正にまたは十分に洗浄でき
ないことが多いし、保存前にレンズを洗浄することを全
く忘れることさえあるので特に有利である。洗浄、保存
及びコンディショニング液中にレンズを保存すること
は、レンズを保存する他にコンディショニングする上
に、2次またはバックアップ洗浄処理として作用する。
レンズを装用しようとするときはレンズを水道水または
新鮮な塩水で濯ぎ、本発明の湿潤化液で濡らし、装用者
の眼に挿入する。
本発明の、特にRGPコンタクトレンズに適した、特に
好ましい洗浄、コンディショニング及び保存液は下記の
組成を有する: 1つの好ましいタイプの両性界面活性剤は2−ココイ
ル−2−イミダゾリニウムラウリルスルフェート−1−
カルボキシメチルオキシエチル−1−カルボキシメチル
ジナトリウムであり、これはMiranol Chemical Compan
y,Inc.,Irvington,New Jerseyによって商品名“Miranol
2 Mca Modified"で販売されている。両性界面活性剤は
本発明の好ましい組成物中に、全水性組成物の全重量の
約0.5%〜約20%の量で存在するが、全水性組成物の約
8.0%を占めるのが好ましい。“Miranol 2 MCA Modifie
d"に代用し得るのは、やはりMiranol Chemical Compan
y,Inc.,によって販売されている“Miranol MHT"であ
る。
本発明の洗浄、コンディショニング及び保存組成物中
の好ましいタイプのアルキルアリールポリエーテルアル
コールはイソオクチルフェノキシポリエトキシエタノー
ルである。最も好ましいタイプのイソオクチルフェノキ
シポリエトキシエタノールはイソオクチルフェノール1
単位当たり約9単位のエトキシエタノールを含み、分子
量約630を有する。最も好ましいアルキルアリールポリ
エーテルアルコールはRohm&Haas Company,Philadelphi
a,PAによって商標“Triton X−100"で販売されている。
アルキルアリールポリエーテルアルコールは全水性組成
物の約0.005重量%〜約5.0重量%、好ましくは約2.33重
量%の濃度で存在する。アルキルアリールポリエーテル
アルコールはオクチルフェノールエチレンオキシドとし
ても公知である。アルキルアリールポリエーテルアルコ
ールはブロックコポリマーの洗浄特性を補助し、眼内分
泌物、タンパク質性付着物及びレンズ表面に付着し得る
他の物質の除去を助成する。
プロピレングリコールは本発明の洗浄組成物中に全水
性組成物の約0.005重量%〜約5.0重量%の量で存在する
のが好ましい。ピロピレングリコールは、コンタクトレ
ンズ表面から洗浄組成物を濯ぎ易くする助けとなると共
に、組成物の保存剤及び増粘剤としても作用する。
本発明の洗浄、コンディショニング及び保存液は通常
約5.0〜約6.5のpHを有する。この僅かに酸性のpHは組成
物をレンズから濯ぐ際にタンパク質及び酸の溶解を助成
する。
RGPコンタクトレンズに適した本発明の洗浄、コンデ
ィショニング及び保存組成物の別の例を下記する: 重亜硫酸ナトリウムは上記組成物に含まないのが好ま
しい。
RGPレンズに特に適した本発明の特に好ましい湿潤化
液は下記の組成を有する: 重亜硫酸ナトリウムは前記組成物中に含まれないのが
好ましい。表3に挙げた高純度ベンジルアルコールはAk
zo Chemicから入手され、ベンズアルデヒド濃度82ppmを
有する。RGPコンタクトレンズ用の本発明の別の好まし
い湿潤化液は下記の組成を有する: ソフトコンタクトレンズを洗浄するのに特に有効な本
発明の別の洗浄組成物は下記の組成を有する: ソフトコンタクトレンズを洗浄するのに特に有効な本
発明の別の洗浄組成物は下記の組成を有する: ソフト及びRGPコンタクトレンズ及びレンズ装用者に
特に適した湿潤化及び眼内快適化点眼剤は下記の組成を
有する: ソフト及びRGPコンタクトレンズ及びレンズ装用者に
好ましい湿潤化及び眼内快適化点眼剤は下記の組成を有
する: RGPレンズ(例えばシリコーンアクリレート及びフル
オロシリコーンアクリレートRGPレンズ)及びレンズ装
用者に特に適した湿潤化及び眼内快適化点眼剤は下記の
組成を有する: RGPレンズ(例えばシリコーンアクリレート及びフル
オロシリコーンアクリレートRGPレンズ)及びレンズ装
用者に好ましい別の湿潤化及び眼内快適化点眼剤は下記
の組成を有する: 湿潤化液は、コンタクトレンズを湿潤化するのに適し
た少なくとも1種の成分を含む。湿潤化系は、RGPコン
タクトレンズに適した粘度上昇剤及び湿潤剤を含み得
る。適当な粘度上昇剤としては、例えば合成または天然
であり得る水溶性セルロースポリマーが挙げられる。か
かる材料は更にレンズの湿潤化を助成する。適当な湿潤
剤としては、例えばポリビニルアルコール、ポリビニル
ピロリドン及びこれらの混合物が挙げられる。RGPコン
タクトレンズに適した他の粘度上昇剤及び湿潤剤を使用
することもできる。
適当なセルロースポリマーとしては、ヒドロキシエチ
ルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロース、天然ゴム、及びこれらの混合物が挙げられ
る。通常、組成物中に存在するセルロースポリマーの量
は全組織物の約0.05重量%〜約0.80重量%である。
通常、湿潤化組成物は、25℃において約2〜40cpsの
粘度、好ましくは25℃において約2〜20cpsの粘度を有
する。中級セルロースポリマーが所望の粘度を得るのに
有用である。
表3の特に好ましい組成物においては、ソルビン酸が
保存剤として機能し、存在する場合には、通常は約0.00
1%〜約0.35%、好ましくは約0.05%の量である。
使用するポリビニルアルコールは部分加水分解されて
いるのが好ましい。一般に、組成物中に存在するポリビ
ニルアルコールの量は全組成物の約0.5重量%〜約2.5重
量%である。
追加の湿潤化化合物ポリビニルピロリドンポリマー
は、通常は全組成物の約0.5重量%〜約2.0重量%の量で
使用し得る。好ましいポリビニルピロリドンはGAF Corp
oration,New Yor,New York York New Yorkから品名Plas
done(登録商標)Cで入手可能である。
本発明は上記タイプの湿潤剤及び粘度上昇剤に制限さ
れないことが理解される。RGPコンタクトレンズまたは
他のコンタクトレンズに所望の湿潤化作用を与えるため
に使用でき、本発明の保存剤系と相容性であり、湿潤化
液またはRGPもしくは他のコンタクトレンズの湿潤化液
に使用するのに適当な任意のタイプの物質を使用し得
る。
特に好ましい湿潤化系は、ヒドロキシエチルセルロー
ス及びポリビニルアルコールを含む。好ましいヒドロキ
シエチルセルロースはHercules,Inc.,Wilmington,Delaw
areから商品名“250H"で入手可能である。好ましいポリ
ビニルアルコールはMonsanto Company,St.Louis,Missou
riから品名“Galvatol"で入手可能であり、これは部分
加水分解されている。
本発明の湿潤化組成物は緩衝され、僅かに酸性または
中性であるのが好ましい。好ましいpH範囲は約6.5〜約
8.5である。適当な緩衝液は当分野において公知であ
る。特に適当な緩衝液としては、重炭酸ナトリウム及び
三塩基性リン酸ナトリウム(Na3PO4・12H2O)が挙げら
れる。好ましい緩衝液の組合せは、所望のpHを与え且つ
維持する量の重炭酸ナトリウム、三塩基性リン酸ナトリ
ウム及び二リン酸ナトリウム(NaH2PO4)・H2Oである。
湿潤化組成物は残りの部分は滅菌水U.S.Pであり、一
般には張度が約0.91〜約1.65の水性組成塩含有量を与え
る濃度で存在する、眼組織及びRGPコンタクトレンズ材
料と相容性の実質的に中性及びアルカリ性の塩の組合せ
を含むのが好ましい。塩化ナトリウムは、RGPコンタク
トレンズ湿潤化組成物中に、全水性組成物の約0.05重量
%〜約2.0重量%の量、好ましくは全水性組織物の約0.7
5重量%の量で存在し得る。塩化カリウムは、塩化ナト
リウムと一緒に使用するのに好ましいもう1つの塩であ
り、通常は全水性組成物の約0.05重量%〜約2.0重量%
の量、好ましくは全水性組成物の約0.28重量%の量で存
在すべきである。
本発明のRGPコンタクトレンズ用の別の湿潤化組成物
は下記の組成を有する: 上記組成物における重亜硫酸ナトリウムは不在である
のが好ましい。
本発明のソフトコンタクトレンズ用の日常使用低温消
毒液は下記の組成を有する: 低温消毒液は例えば、ソフトレンズを洗浄し、例えば
夜など非装用時には溶液中に保存することにより使用し
得る。
ソフト(HEMA)コンタクトレンズ用の好ましい日常使
用の低温洗浄、消毒、保存及び濯ぎ液は下記の組成を有
する: 本発明のソフトコンタクトレンズ用の別の好ましい低
温洗浄、消毒、保存及び濯ぎ液は下記の組成を有する: ソフトコンタクトレンズ用消毒液はアジュバント保存
剤及び消毒剤として約0.05%〜5.0%のイソプロピルア
ルコールを含むのが好ましい。
好ましい非研磨性ソフトコンタクトレンズクリーナー
は下記の組成を有する: 実施例1 本発明のコンタクトレンズ液の再攻撃による保存効能
を、United States Pharmacopeia(USP)Twenty−First
Revision(米国薬局方第25回改訂版)and the Draft T
esting Guidelines for Class III Contact Lens Solut
ion(第3類コンタクトレンズ液のドラフト試験ガイド
ライン)1985年7月改訂版に従って評価する実験を実施
した。
試験系は、 STS Rept.M88−788由来の Stapylococcus aureus,ATCC 6538 Pseudomonas aeruginosa,ATCC 9027 Candida albicans,ATCC 10231 Aspergillus niger,ATCC 16404 Escherichia coli,ATCC 8739 からなった。
攻撃微生物は以下のように調製した。
E.coliP.aeruginosa及びS.aureusをトリプトシンダ
イズ寒天(TSA)傾斜培地上に接種し、32〜35℃で18〜2
4時間インキュベートし、次いで新しいTSA傾斜培地に移
し、32〜35℃で18〜24時間再度インキュベートした。0.
067Mリン酸緩衝液を用いて培養物を回収し、以下の手順
で洗浄した: a.5,000rpm,5℃で10分間遠心する。
b.上清をデカントする。
c.ペレットを新しいリン酸緩衝液に再懸濁させる。
d.a〜cをもう一度繰り返す。
C.albicansをサブローデキストロース寒天(Sabourau
d Dextrose Agar,SDA)傾斜培地において20〜25℃で24
〜48時間増殖させ、細菌と同様に調製した。
A.nigerをトリプシンダイズ寒天及びサブローデキス
トロース寒天nnDA)傾斜培地において20〜25℃で5〜7
日間増殖させた。0.1%Tween 80を含むリン酸緩衝液を
使用して胞子を回収し、細菌と同様に洗浄した。
全ての攻撃微生物の濃度をリン酸緩衝液を用いて分光
光度計により約2×108微生物/mlに調製した。
各攻撃微生物に対して、以下の溶液を滅菌試験管中に
無菌状態で分配した:試験液として表7に示した組成を
有するコンタクトレンズ液20ml及び陽性対照として0.1
%ペプトン20ml。
これらの試験管を適当な接種材料懸濁液(約1×106
微生物/ml)0.1mlを用いて接種し、十分に混合した。終
濃度は105〜106cfu/mlであった。
接種材料懸濁液の添加後15分以内と、7、14、21及び
28日露光した時点で、1.0mlアリコートを各試験管から
無菌状態で取り出し、9.0mlの無菌Dey Engley Broth(D
EB)(10-1希釈度)に加えた。これらの試料をDEBで10
-3まで連続希釈した(1mlの試料を9mlのDEBで希釈する
ことを連続して2回行った)。10-1及び10-3希釈液の0.
1ml及び1.0mlアリコートをDey Engley Broth(DEB)を
用いた流動平板培養法(pour plate method)を使用し
て平板培養した。
あとの方の露光時点の陽性対照溶液においては増殖し
たために、希釈液の終濃度を10-7にした。プレートを30
〜35℃で48〜72時間インキュベートした。インキュベー
ション後、プレートカウントを記録し、攻撃微生物の減
少を判定した。試験溶液及び対照溶液は28日間の試験の
間20〜25℃で保管した。
再攻撃評価は以下のように実施した。
攻撃微生物の新しい接種材料懸濁液を1.0及び2.0のご
とう調製した。
4.1の1:9希釈液をリン酸緩衝液を用いて濃度約2.0×1
07微生物/mlに調製した。
14日間平板培養した直後、陽性対照を除く全ての試料
を0.1mlの適当な攻撃微生物を用いて再攻撃させた。
再攻撃接種材料の濃度を検証し、28日間の試験期間の
残りの試験日の増殖をモニターするために、別の陽性対
照を調製した。
再攻撃を加えた後15分以内と、21日間及び28日間の露
光時点で、試験を採取し、希釈し、3.3のごとく平板培
養した。
各露光時間に対して中和効能スクリーンを完成させた
が、それは、1mlの未接種試験溶液を9.0mlDEBブランク
に無菌状態で添加し、十分に混合したものからなった。
ブロスから得た2つの同じ1mlアリコートをペトリ皿に
移し、1mlのBacillus subtilis胞子懸濁液(約100細胞
/mlを含む)を加えた。全てのプレートにDey Engley Ag
arを注ぎ込み、プレートを32〜35℃で48〜72時間インキ
ュベートした。
上記実験の結果は以下のように表わされる。
表16〜20はそれぞれ、試験液及び陽性対照の各時点に
おける微生物のCFU(コロニー形成単位)を示す。中和
効能結果は表21に示す。
SaureusPaurginosa及びEcoliの濃度や14日以
内に初期濃度の少なくとも0.1%(3対数値)に減少し
た。生存可能なCalbicans及びAnigerの濃度は、最
初の14日間初期濃度を維持するかまたは下回った。
再攻撃後、SaureusPaeruinosaCalbicans
Anigerの濃度は、再攻撃による保存性効能の仕様内
に維持された。
Ecoliは、誤って仕様レベルより1対数値高い約106
の濃度で再攻撃された。この追加微生物負荷の結果、減
少は3対数値より僅かに小さかった。105攻撃では完全
に3対数値減少する結果となると考えられる。Ecoli
が3対数値だけ減少するであろうことは、この試験にお
いてPaeruginosaが少なくとも4対数値減少したこと
からも裏付けられる。
陽性対照の濃度は90.0%(1対数値)より多く減少す
ることはなかった。
中和効能スクリーンにおいてBsubtilisの有意な減
少はなかった。
本発明のコンタクトレンズ液は、SaureusPaeru
ginosaCalbicans及びAnigerを用いて試験したと
き、再攻撃による保存剤効能の必要条件を満足する。
Ecoliは14日目の再攻撃時の90%で過剰攻撃したが、
この微生物の減少は約3対数値であった。
実施例2 0.1重量%高純度ベンジルアルコール(ベンズアルデ
ヒド<100ppm)、0.5%エデテート・三ナトリウム及び
2.0%プロピレングリコールの水溶液(Miranol 2 MCA M
odiffid及びTriton X−100を除く表1の組成)を使用
し、保存剤有効試験を実施した。
試験系及び攻撃微生物調製は実施例1と同様であり、
試験方法は、再攻撃しなかったこと以外は実施例1と同
様である。
この試験の結果は表7に示す。
SaureusPaeruginosa及びEcoliの濃度は14日
以内に初期濃度の少なくとも0.1%(3対数値)に減少
した(注:初期濃度は陽性対照のT=0日の濃度を基準
することができ、殺生作用の結果として試験試料のT=
0日の濃度を低下させる)。生存可能なCalbicans
び、Anigerの濃度は、最初の14日間初期濃度を維持す
るかまたは下回った。
陽性対照の濃度は、10.0%(1対数値)より多く減少
することはなかった。
SaureusPaeruginosaEcoliC.albicans
A.nigerについて試験した溶液Bは、14日後に保存剤
効能の要求を満足している。
米国特許第4,626,292号明細書、同第4,543,200号明細
書、同第4,560,491号明細書及び同第4,529,535号明細書
の開示は参照により本明細書の一部を構成するものとす
る。
本発明の特定の実施態様について説明したが、当業者
には種々の変更及び修正が示唆され、本発明はそのよう
な変更及び修正を添付の請求の範囲に包含するものとす
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C11D 1/88 C11D 1/88 3/20 3/20 3/48 3/48

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ソフトコンタクトレンズの消毒のための低
    温消毒水性溶液であって、ソフトコンタクトレンズを消
    毒するのに有効な量で存在する高純度ベンジルアルコー
    ル及びイソプロピルアルコールを含む水性溶液。
  2. 【請求項2】全水性組成物の約0.05重量%〜約1.0重量
    %の高純度ベンジルアルコール及び約0.1重量%〜約5.0
    重量%のイソプロピルアルコールを含む請求項1に記載
    の水性溶液。
  3. 【請求項3】更に、全水性組成物に対して約0.025〜約
    0.75重量%のEDTAの水溶性塩を含む請求項1に記載の水
    性溶液。
  4. 【請求項4】高純度ベンジルアルコールが全水性組成物
    に対して約0.33重量%の量で存在する請求項2に記載の
    水性溶液。
  5. 【請求項5】イソプロピルアルコールが全水性組成物に
    対して約1.5重量%の量で存在する請求項2に記載の水
    性溶液。
  6. 【請求項6】全水性組成物に対して、高純度ベンジルア
    ルコールが約0.33重量%の量で存在し、イソプロピルア
    ルコールが約1.5重量%の量で存在する請求項1に記載
    の水性溶液。
  7. 【請求項7】請求項1〜6のいずれかに記載の低温消毒
    水性溶液を用いることを特徴とするソフトコンタクトレ
    ンズの消毒方法。
  8. 【請求項8】眼科用薬剤水性溶液と、眼科用溶液の無菌
    性を維持するのに有効な量で存在する高純度ベンジルア
    ルコールとを含む保存剤配合眼科用薬剤溶液であって、
    該眼科用溶液の全重量の1重量ppmより少ない量しかベ
    ンズアルデヒドを含まない溶液。
  9. 【請求項9】前記高純度ベンジルアルコールが、該眼科
    用溶液の約0.05重量%〜約1.0重量%の量で存在する請
    求項8に記載の保存剤配合眼科用薬剤溶液。
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