JP2838031B2 - 水素の存在下での四塩化炭素からのパークロロエチレンの製造 - Google Patents

水素の存在下での四塩化炭素からのパークロロエチレンの製造

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JP2838031B2
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    • C07C17/00Preparation of halogenated hydrocarbons
    • C07C17/26Preparation of halogenated hydrocarbons by reactions involving an increase in the number of carbon atoms in the skeleton
    • C07C17/263Preparation of halogenated hydrocarbons by reactions involving an increase in the number of carbon atoms in the skeleton by condensation reactions
    • C07C17/269Preparation of halogenated hydrocarbons by reactions involving an increase in the number of carbon atoms in the skeleton by condensation reactions of only halogenated hydrocarbons

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は元素の水素及び塩素の存
在下における比較的低温での四塩化炭素の非触媒性熱分
解によりパークロロエチレンを作る方法に関する。特
に、本発明は四塩化炭素を主要反応体及び反応希釈体の
両方として、不要の四塩化炭素の消費率を最大にしなが
ら、重質産物(heavy ends)、例えばヘキサ
クロロベンゼン及びその他のタール状生産物を最少限に
する条件のもとで利用する、パークロロエチレン及び塩
化水素の製造のための方法に関連する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】炭化水
素及び/又はその部分的に塩素化された誘導体の塩素化
により通常通りにパークロロエチレンを製造するとき、
大量の四塩化炭素も獲得されてしまう。更に、本明細書
で重質産物と呼ぶ大量の所望されない高塩素化生成物、
例えばヘキサクロロエタン、ヘキサクロロブタジエン及
びヘキサクロロベンゼンが生成される。ところで四塩化
炭素はハロカーボン類のうちでもオゾン層の破壊の原因
となるものと考えられており、従って比較的望ましくな
い生成物と考えられるようになってきている。これは環
境的に有害な完全にハロゲン化されたクロロフルオロカ
ーボンの製造における供給原料としても利用されてお
り、そしてその需要はこの理由のために減ってきてい
る。四塩化炭素のこのような望ましくない環境的寄与の
ため、四塩化炭素の製造及び利用に適用されている規制
が次の10年にわたって四塩化炭素の需要を顕著に減ら
しめることが期待されている。パークロロエチレンを製
造するための常用の方法に由来する重質産物も望ましく
なく、そしてその焼却による廃棄は大気への望ましくな
い化合物の放出をもたらしうる。他方、環境により優し
い塩素化炭化水素、特にパークロロエチレンは高い需要
のままであり続けるものと予測され、その理由はその他
の化学品の製造のための溶媒としての及び出発材料とし
ての両者でのその数多くの実用的な利用性にある、本発
明は四塩化炭素を消費させ、且つ重質産物の生成を最少
限とする、パークロロエチレンの製造のための方法を提
供することによりこの状況に応対している。
【0003】パークロロエチレンは米国特許第1,93
0,350号に述べられている通り、高温での四塩化炭
素の熱分解により製造される。米国特許第3,364,
272号に説明されている通り、パークロロエチレンの
製造のための熱分解プロセスは通常800℃程度の反応
温度を必要とする。米国特許第2,447,410号に
記載の四塩化炭素の熱分解は1300〜1400℃の温
度を必要としている。しかしながらこのような高温での
パークロロエチレンの製造は重大な欠点を有する。特
に、高熱分解温度の利用は一般に、反応を開始及び維持
するために高いエネルギー投入量、リアクター構築のた
めの高価な材料、並びに不要な重質産物を除去するため
の精巧な生成物分離を必要とする。
【0004】パークロロエチレンを製造するために触媒
系も利用されている。例えば米国特許第4,002,6
95号は四塩化炭素蒸気を水素と、塩化バリウム触媒の
存在下における少なくとも500℃の温度での反応によ
りパークロロエチレンを製造するためのプロセスを開示
している、しかしながら、この方法に必要な触媒は高価
であり、そして炭素による汚染によって不活性化されて
しまう。不要な重質産物、例えばヘキサクロロエタン、
ヘキサクロロブタジエン及びヘキサクロロベンゼンの製
造もかかる触媒の利用により助長される。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は四塩化炭素、元
素の水素及び塩素から、パークロロエチレン及び塩化水
素を、水素及び塩素が四塩化炭素の熱分解にとっての熱
を供給するのに十分な量となるように導入しながらこれ
らの反応体を反応ゾーンの中に導入せしめることにより
製造するための非触媒性熱プロセスを提供する。四塩化
炭素は反応温度を約500℃〜約700℃に保つため
に、反応ゾーンの中での反応体及び希釈体の両者として
寄与するのに十分な量で導入させる。四塩化炭素は蒸気
相もしくは液相、又は蒸気相と液相との混合物のいづれ
でもよい。
【0006】反応ゾーンの中に導入すべき水素及び塩素
の量はパークロロエチレンに変換させるべき四塩化炭素
の量に依存する。その特定の量は反応条件、即ち、温
度、圧力、滞留時間の関数でもある。より多くの四塩化
炭素が変換されると、熱を供給するのにより多くの水素
が必要とされるが、しかしながら塩素は少なめで十分で
ある。
【0007】未変換の四塩化炭素、塩素、パークロロエ
チレン及び塩化水素を含む気性生成混合物を反応ゾーン
から取出し、次いで凝縮させ、これによりパークロロエ
チレン、塩化水素及び任意の重質産物がこの混合物から
分離される。このプロセスは四塩化炭素の正味の消費を
特徴とする。
【0008】パークロロエチレンを生成する四塩化炭素
の熱分解は下記の式で表わされる: (1)2CCl4 +熱→C2 Cl4 +2Cl2 この反応は平衡反応、即ち吸熱反応であり、そして常用
の条件のもとでは四塩化炭素の形成が優勢となる。不要
の四塩化炭素の最大消費が伴う商業的に重要な生成物で
あるパークロロエチレンの形成の促進が望ましいことの
認識が高まってきている。
【0009】リアクターへの元素の水素及び塩素の添加
は、パークロロエチレンの製造の際に消費される四塩化
炭素の量を高めながら、同時に四塩化炭素の熱分解に必
要な熱を供給することをもたらしうる。元素の水素はリ
アクターの中の一部の塩素と、式(2)で示すように反
応する: (2)H2 +Cl2 →2HCl+熱
【0010】この反応が反応ゾーンの中で発生すると、
これは式(1)の吸熱反応を前進方向に進向させ、この
ことは従来技術により必要とされたリアクターの外部加
熱についての必要性抜きでのパークロロエチレンの製造
をもたらす。
【0011】ところで、熱の放出はコントロールを必要
とし、そしてこのコントロールはリアクター中に過剰の
四塩化炭素を伴うことによって達成でき、ここでそれは
希釈体として働く。その結果、温度及び圧力の固定され
た反応ゾーン条件のもとで、並びに水素及び塩素の存在
下において、式(1)に示すような四塩化炭素のパーク
ロロエチレンへの変換における上昇が獲得される。
【0012】反応(1)と(2)を組合せることによ
り、これは理論的に下記に示す全正味反応をもたらす: (3)2CCl4 +2H2 →C2 Cl4 +4HCl
【0013】四塩化炭素の消費に加え、正味反応(3)
は望ましくない重質産物、例えばヘキサクロロエタン、
ヘキサクロロブタジエン及びヘキサクロロベンゼンの実
質的又は有意な形成抜きでパークロロエチレンをもたら
す。これは本プロセスの更なる長所であり、その理由は
かかる重質産物の廃棄にかかわる環境的困難性及び費用
にある。
【0014】本発明は、元素の水素及び塩素の存在下に
おける、比較的低温、例えば約500℃〜約700℃、
そして好ましくは約575℃〜約625℃での、四塩化
炭素の非触媒性熱分解によるパークロロエチレンの製造
のための方法に向けられ、ここで不要の四塩化炭素の消
費は最大限とされながら、重質産物の製造は最少限とさ
れている。
【0015】前述した通り、水素及び塩素は、四塩化炭
素の熱分解のための熱を供するのに十分な量で反応ゾー
ンの中に導入される。導入すべき水素の量は反応条件、
並びに反応ゾーンの中に存在している四塩化炭素及び塩
素の量に依存するであろう。一般に、供給混合物中の水
素の四塩化炭素に対するモル比は約0.1〜約2.0、
そして好ましくは約0.3〜約0.9とする。塩素は、
元素の塩素として、又は反応(1)に示すように四塩化
炭素の熱分解反応の生成物のいづれかとして反応ゾーン
に導入する。塩素は、塩素水素を生成するよう反応
(2)に示す通りに水素と完全に反応させるのに、及び
四塩化炭素をパークロロエチレンへと変換させるのに十
分な熱エネルギーを供給するのに少なくとも十分な量に
おいて導入する。好ましい態様において、塩素は、リア
クター流出物又は生成混合物の中で、約0.1%〜約1
5.0%、より好ましくは約5.0%〜約8.5%の、
通常過剰塩素と呼ばれている遊離な、即ち未反応の塩素
がもたらされるのに十分な量で導入する。リアクター流
出物又は生成混合物の中での過剰な塩素は、流出物の中
に未反応水素が全く存在しておらず、従って炭素の形成
も阻止されることを確実とする。反応ゾーンに導入され
る過剰塩素の更なる利点は米国特許第2,442,32
4号及び第2,727,076号に記載されているよう
に、重質産物の形成の低下にある。
【0016】四塩化炭素は反応ゾーンの中に、主要反応
としてのみならず、反応における希釈体として働くこと
により温度を約500℃〜約700℃、好ましくは約5
75℃〜約625℃に維持するのに十分な量で導入す
る。約500℃以下の温度は四塩化炭素のパークロロエ
チレンへの低めの変換率をもたらし、一方、常用の熱分
解反応の高め温度は副反応及び炭素形成を助長する。所
望するなら、不活性希釈剤、例えば塩化水素及び/又は
窒素をリアクター温度をコントロールするために用いて
よい。しかしながら、リアクター温度をコントロールす
るために、このプロセスの分離及び/又は蒸留段階から
四塩化炭素をリサイクルすること、並びに外部の四塩化
炭素希釈体を導入することが好ましい。四塩化炭素をリ
サイクルさせることは、パークロロエチレンの生産性を
高めながら、四塩化炭素の消費率を最大にする。パーク
ロロエチレンをリサイクルさせてもよいが、しかしなが
ら四塩化炭素を最少限にする能力が弱まるため好ましく
ない。添加する四塩化炭素の特定の量は、四塩化炭素
を、蒸気相、液相又は蒸気相と液相との混合物のいづれ
で導入するか、存在している水素及び塩素の比率、並び
に反応ゾーンの温度及び圧力に依存するであろう。
【0017】四塩化炭素は、反応ゾーンの中に、液体も
しくは蒸気として、又は液体と蒸気との混合物のいづれ
かとして導入してよく、そしてこれは純粋な化合物とし
て、又はその他の塩素化炭化水素、例えばクロロホル
ム、パークロロエチレン、トリクロロエチレン、ヘキサ
クロロブタジエン、ヘキサクロロベンゼンもしくはヘキ
サクロロエタンを含む混合ストリームの一部として導入
してよい。しかしながら、少なくとも50重量%の四塩
化炭素濃度を有するクロロ有機ストリームを利用するの
が好ましい。
【0018】四塩化炭素、塩素及び水素を含んで成り、
希釈体として働く過剰の四塩化炭素も含む反応体は、全
ての反応体及び希釈体が蒸気相であるなら、従来技術に
おいて一般的であるように混合ノズルなしで反応ゾーン
の中に直接注入することができる。しかしながら、四塩
化炭素が少なくとも部分的に液相なら、供給材料の予備
混合を行うために四塩化炭素、塩素及び水素をまず、反
応ゾーンの中に挿入されている又は放出を行う混合ノズ
ルの入口の中に導入する。この実施は反応体の混合効率
を高め、それ故所望の生成物を生成する反応ゾーンの能
力を高める。混合ノズルを通じて反応ゾーンの中に供給
物を導入するための2タイプの混合設備が図1及び2に
図示されている。これらの略図はその概念を例示するた
めにのみ意味を有しており、そして本発明を限定するも
のと考えられるべきではない。
【0019】これらの図において、供給物は反応体を予
備混合する混合ゾーンを含んで成る混合ノズルへと導入
され、その混合ノズルは供給ポートを介してリアクター
の反応ゾーンの中に挿入されており、そして予備混合反
応体を含んで成る供給物はこの混合ノズルからリアクタ
ーの反応ゾーンへと放出される。
【0020】図1に示す通り、液状四塩化炭素(4)、
塩素(5)及び水素(6)をリアクター(3)の中に挿
入されている混合ノズル(2)の混合ゾーン(1)の中
に導入して、これらの反応体を予備混合することができ
る。このリアクター供給材料は混合ゾーン(1)の中に
入り、そしてリアクター(3)の反応ゾーン(7)へと
挿入又は放出される。その反応生成物を次にリアクター
(8)から放出させる。
【0021】図2は液状四塩化炭化水素(4)と蒸気四
塩化炭素(9)との混合物をリアクターに供給するため
の混合の略図である。液状及び蒸気四塩化炭素の混合物
がリアクターの中に供給されるとき、ある場合において
は蒸気四塩化炭素の少なくとも一部及び水素を、塩素並
びに残りの液状及び/又は蒸気四塩化炭素が供給される
混合ノズルと独立した供給ポートにおけるリアクターの
中に供給することが好ましい。不十分な冷却又は混合に
よる急速な反応に基づくリアクターにおけるホットスポ
ット、即ち高温の局所ゾーンに由来する炭素形成を防ぐ
ため、水素は蒸気四塩化炭素の一部と共に供給するのが
好ましい。好ましいことではないが、塩素を四塩化炭素
及び水素が供給される混合ノズルと独立した供給ポート
におけるリアクターの中に供給してよい。
【0022】本発明のプロセスは1台のリアクターの中
で行われるように記載されているが、本発明はそれに代
って系列的に作業を行う2台の独立リアクター工程にお
いて実施できる。第1工程は四塩化炭素を塩素及び水素
と、過剰の四塩化炭素の希釈体の存在下で反応させるこ
とより成る。そのリアクター流出物を、追加の塩素及び
/又は水素を注入する第2工程リアクターに供給する。
【0023】液状希釈体と、蒸気相において供給された
その他の反応体及び希釈体との混合の度合いをコントロ
ールするうえで様々な要因が重要である。これらの要因
には、リアクターの反応ゾーンの中に液体を導入する方
法、注入する液状供給物の温度及び圧力、液状供給物の
種類又は組成、混合すべき材料の速度、並びにリアクタ
ーゾーン自体の内側の条件が含まれる。好ましい態様に
おいて、蒸気供給物をリアクターの反応ゾーンの中に、
ノズルにおけるオリフィスにわたって少なくとも約30
メーター/秒(100フィート/秒)、そして好ましく
は約60〜約77メーター/秒(200〜250フィー
ト/秒)の速度で導入する。この速度の上限は音波速度
であるが、しかしながらかかる高速は好ましくない。本
発明にとって本質的ではないが、液状及び/又は蒸気供
給物をリアクターの中に注入する前に、混合ノズルの混
合ゾーンにおける乱流性を高めるためにそれらを熱する
ことが所望されうる。蒸気・供給物を高めの温度に加熱
することはガスの体積流量を高め、これは反応ゾーンの
中に導入すべき蒸気供給物の速度を高め、そしてガスの
より良好な混合をもたらす。液状供給物をより高めの温
度に加熱することはその速度を高め、このことは液体を
より噴霧し易くさせ、そして蒸気供給物中の液体のより
良好な分散をもたらす。ノズル設計の当業者は、反応ゾ
ーンに入る前に良好な混合を促進させるため、混合ゾー
ンにおける高い度合いの乱流性を得るのに有用でありう
る更なる方法を認識しているであろう。
【0024】リアクター圧は重要ではあるが、しかし限
定されない。好ましい作業圧力は約0〜約4.5絶対気
圧(50psig) であるが、より高めの圧力を利用してよ
い。このリアクターはこの業界において一般的な適当な
耐火性ライニングの施されたバックミックス型(bac
k−mixed)又はプラグフロータイプのいづれかで
よい。
【0025】パークロロエチレン生成物は従来技術に挙
げられている常用の方法、例えば流出物のクエンチン
グ、凝縮及び蒸留によってパークロロエチレン生成物を
未変換の四塩化炭素、塩化水素、塩素及びその他の副産
物から分離させる方法によって精製できる。
【0026】本発明を下記の実施例から更に詳しく理解
できるであろう。これらの実施例は例示にすぎず、そし
て請求の範囲に記載の本発明を限定すべきものではな
い。
【0027】
【実施例】
実施例1 蒸気化塩素、元素の水素及び液状四塩化炭素をバックミ
ックス型リアクターチャンバーの中へと連続的に導入し
た。このリアクターチャンバーは、約1.9立方フィー
トの容積より成るカーボンライン槽より成る。この反応
チャンバーを約595℃の温度及び2.7気圧に維持せ
しめた。このリアクターの出口でのホット反応ガスを約
165℃の底の温度を有する蒸留型急冷塔中の水で間接
的に冷却した。この急冷塔の頭上を通る四塩化炭素及び
パークロロエチレンの蒸気を間接的な冷却により凝縮さ
せてそれらを塩化水素及び未反応の塩素から分離させ、
そして生成物を回収するために分留に付した。四塩化炭
素は全て液体として供給した。表1にその結果を示す。
【0028】実施例2 実施例1を反復したが、ただし四塩化炭素は蒸気と液体
との混合物として導入した。その結果を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】表1からわかる通り、四塩化炭素のパーク
ロロエチレンへの熱分解は、反応ゾーンへの元素の水素
の導入により最大となり、その際、不要の重質産物の製
造は最少限となる。リアクターに加える水素、対、四塩
化炭素のモル比は約0.4〜約0.8であるのが最も好
ましい。
【0031】本教示により、当業者はそれぞれのケース
に関する日常の予備試験を行うことにより、水素、対、
四塩化炭素の最適モル比を決定することができるであろ
う。しかしながら、特定の比は、例えば特定の反応条
件、導入する塩素の量、及び四塩化炭素が蒸気もしくは
液相、又は蒸気と液相との混合物であるかどうかに依存
するであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】反応ゾーンに供給物を導入するための混合系の
第1のタイプを示す図。
【図2】反応ゾーンに供給物を導入するための混合系の
第2のタイプを示す図。
【符号の説明】
1…混合ゾーン 2…混合ノズル 3…リアクター 4…液状CCl4 5…塩素 6…水素 7…反応ゾーン 8…生成物出口 9…蒸気CCl4

Claims (19)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 四塩化炭素から、水素の存在下におい
    て、四塩化炭素の消費率を最大にする条件のもとで、パ
    ークロロエチレン及び塩化水素を製造するための非触媒
    性熱的方法であって、反応ゾーンの中に下記の材料、即
    ち (a)主要反応性化合物としての四塩化炭素; (b)元素の水素及び塩素、ここで水素及び塩素は50
    0℃〜700℃の反応温度での四塩化炭素の熱分解のた
    めに熱を供給するのに十分な量で導入する;並びに (c)反応温度を500℃〜700℃に維持するのに十
    分な量における希釈体としての過剰の四塩化炭素; を導入し、この反応ゾーンから生成混合物を取出し、こ
    の生成混合物を凝縮させ、そしてパークロロエチレンを
    この生成混合物から分離させることを含んで成る方法。
  2. 【請求項2】 前記反応ゾーンに加える水素の四塩化炭
    素に対するモル比が0.1〜2.0である、請求項1に
    記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記反応ゾーンに加える水素の四塩化炭
    素に対するモル比が0.3〜0.9である、請求項1に
    記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記反応ゾーンに導入すべき水素の四塩
    化炭素に対するモル比が0.4〜0.8である、請求項
    3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記希釈体が液相における四塩化炭素を
    含んで成る、請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記希釈体が蒸気相における四塩化炭素
    を含んで成る、請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 四塩化炭素を含んで成る希釈体が液相と
    蒸気相の四塩化炭素との混合物を含んで成る、請求項1
    に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記元素の水素、塩素、及び液と蒸気の
    四塩化炭素との混合物を混合ノズルを介して反応ゾーン
    に導入する、請求項6に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記反応体を混合ノズルの混合ゾーンの
    中で予備混合する、請求項7に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記水素を蒸気化四塩化炭素の一部と
    共に、混合ノズルであって塩素及び残りの四塩化炭素を
    それを介して供給するものから独立した供給ポートを通
    じて反応ゾーンに供給する、請求項6に記載の方法。
  11. 【請求項11】 元素の塩素として導入した塩素及び反
    応ゾーンの中で四塩化炭素の熱分解の生成物として発生
    した塩素が反応ゾーンの中で、水素を塩化水素に変換せ
    しめる、四塩化炭素の熱分解のための熱を供給せしめ
    る、及び得られる変換生成混合物の中に遊離塩素を残す
    のに十分な量で存在している、請求項1に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記塩素を、得られる変換生成混合物
    の中で0.1〜15.0容量%の遊離塩素が残されるの
    に十分な量で導入する、請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記塩素を、得られる変換生成混合物
    の中で5.0〜8.5容量%の遊離塩素が残されるのに
    十分な量で導入する、請求項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記蒸気供給物を反応ゾーンの中に少
    なくとも30メーター/秒の速度で導入する、請求項3
    に記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記蒸気供給物を反応ゾーンの中に6
    0〜77メーター/秒の速度で導入する、請求項14に
    記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記反応温度が575℃〜625℃で
    ある、請求項3に記載の方法。
  17. 【請求項17】 反応ゾーン中の圧力が0〜10気圧で
    ある、請求項16に記載の方法。
  18. 【請求項18】 反応ゾーン中の圧力が1.0〜4.5
    気圧絶対値である、請求項17に記載の方法。
  19. 【請求項19】 前記反応ゾーンがバックミックス型又
    はプラグフロータイプである、請求項17に記載の方
    法。
JP6016142A 1993-02-11 1994-02-10 水素の存在下での四塩化炭素からのパークロロエチレンの製造 Expired - Lifetime JP2838031B2 (ja)

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US08/016,238 US5315050A (en) 1993-02-11 1993-02-11 Manufacture of perchloroethylene from carbon tetrachloride in the presence of hydrogen
US016238 1993-02-11

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JPH0748296A JPH0748296A (ja) 1995-02-21
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