JP2837606B2 - グリシド誘導体の製造方法 - Google Patents

グリシド誘導体の製造方法

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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は医薬品、特に循環器薬、
制癌効果増強剤等の製造にあたり、重要な中間体である
グリシド誘導体(アリールグリシジルエーテルまたはヘ
テロアリールグリシジルエーテル誘導体)の製造法に関
し、特に、高率的かつ経済的な製造法であって光学活性
体においては高い光学純度でグリシド誘導体を製造する
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】グリシド誘導体は、各種医薬品製造にお
いて重要な中間体である。例えば、循環器薬、特に抗不
整脈剤、抗高血圧薬として多用されている、いわゆるβ
−受容体遮断剤は、基本的にこのグリシド誘導体をその
重要中間体として製造される。β−受容体遮断剤の代表
例として以下に塩酸プロプラノロールの製造法を記す
が、他のβ−受容体遮断剤も、出発原料としてα−ナフ
トールの代りに他のヒドロキシアリールを用いグリシド
誘導体を中間体とした同様な反応で目的の医薬品が製造
されている。
【0003】
【化2】 また、特開平3−101662号公報等に開示されている制癌
効果増強剤等であるキノリン誘導体はグリシド誘導体を
中間体として以下の方法で製造されている。
【0004】
【化3】 これらの例からも解る様に、グリシドは医薬品製造にお
いて重要な化合物である。従来、このグリシドの製法
は、先にも示した様に、相当するヒドロキシアリールと
エピクロルヒドリンまたはグリシジルトシレートとをナ
トリウム、カリウム等の金属塩基またはトリエチルアミ
ン、ピリジン等の有機塩基の存在下で反応させる方法が
知られている。しかし、これらの方法では工業的大量製
造の際に操作性、安定性等に問題が多く、さらに効率的
かつ経済的にも課題があった。
【0005】ところで、これら一連の医薬品は不斉炭素
を有し光学活性体であり、近年、光学活性体化合物の医
薬品の開発の際には、それぞれの光学活性体について各
種生理作用の検討がされている。例えば、下記に示され
る硫酸ペンブトロールの様に光学活性体そのものを医薬
品とする場合もある。
【0006】
【化4】 すなわちこれら一連の化合物の光学活性体を、容易にか
つ高い光学純度(エナンチオマーエクセス%[%e.
e.])で製造する方法の確立も重要な課題である。この
課題の解決策として、従来光学活性エピクロルヒドリン
または光学活性グリシジルトシレートを用い、各種塩基
との組み合わせが検討されて来た。これらの例として
は、特開平1−121282号公報,特開平1−279890号公
報、特開平1−279887号公報、EP(欧州特許)−4543
85号、Chem. Pharm. Bull., 35, 8691(1987)、同38,20
92(1990)さらにJ.Org.Chem., 54 1295(1989)等に報告
されている。しかし、これらの方法のうち、例えば、金
属塩基として水素化ナトリウム、溶媒としてジメチルホ
ルムアミドを用い、5−ヒドロキシキノリンとグリシジ
ルトシレートとを反応させた場合、生成するグリシジル
エーテルの光学純度は80%e.e.以下となり、満足できる
ものでない。すなわち、これら光学活性化合物は、下記
に示す様に反応点を2ヶ所有しており、そのコントロー
ルが困難で、満足できる光学純度での製造法は現在ま
で、確立されていない。
【0007】
【化5】
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述従来技
術の実情に鑑み、医薬品製造における重要中間体である
グリシド誘導体を製造するにあたり、一定の出発原料を
用いかつ特定の塩基を用いることにより効率的かつ経済
的にかかるグリシド誘導体を製造することを目的とす
る。本発明はまた、グリシド誘導体の光学活性体を容易
にかつ高い光学純度で製造することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成するため鋭意検討した結果、ヒドロキシアリール
若しくはヘテロアリール誘導体とグリシジルトシレート
とを、塩基としてセシウム塩基の存在下、反応させるこ
とにより、効率的かつ経済的にグリシド誘導体が製造さ
れることを見出した。さらに、驚くべきことに、光学活
性グリシジルトシレートを用いた場合、セシウム塩は、
非常に高収率で光学活性体を生成させることができるこ
とを見出し本発明を完成した。このグリシド誘導体には
アリールグリシジルエーテル誘導体およびヘテロアリー
ルグリシジルエーテル誘導体が包含される。
【0010】すなわち、本発明は下記一般式(I)で表
わされるグリシド誘導体を製造するにあたり、A−OH
で表わされるヒドロキシアリール若しくはヘテロアリー
ルとグリシジルトシレートとを、塩基としてセシウム塩
基の存在下、反応させること特徴とするグリシド誘導体
の製造法である。
【0011】
【化6】 また、グリシジルトシレートとして光学活性グリシジル
トシレートを用い、光学活性な一般式(I)で表わされ
るグリシド誘導体を製造する上記の製造方法である。
【0012】ここで、セシウム塩とは、水酸化セシウ
ム、炭酸セシウム等のセシウム金属塩基を、アリール基
とは、フェニル基、ナフチル基、インデニル基等の炭素
芳香環を、ヘテロアリール基とは、インドリル基、フリ
ル基、チエニル基、ピリジル基、キノリル基、イソキノ
リル基、ベンゾフリル基、チアジアゾリル基等の複素芳
香環を表わす。ここで、このアリール基又はヘテロアリ
ール基には、アルキル基、シクロアルキル基、ヒドロキ
シ基、アルコキシ基、ハロゲン原子、アシル基、シアノ
基等の置換基が導入されたものを含有するものとする。
【0013】また、グリシジルトシレートには、グリシ
ジルベンゼンスルホネートおよびグリシジルニトロベン
ゼンスルホネート等も含有されるものとする。これらは
反応させるにあたり、溶媒としては水溶媒及び有機溶媒
またはそれらの混合溶媒が使用される。有機溶媒として
は、メタノール、エタノール等のアルコール溶媒;エチ
ルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル溶媒;ジ
メチルホルムアミド、ジメチルイミダゾリジノン等のア
ミド溶媒;ヘキサン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素
溶媒;さらにはアセトニトリル、ジメチルスルホキシド
等が用いられる。温度としては、0℃から用いられる溶
媒の沸点まで可能であるが、好ましくは室温から70℃の
範囲である。
【0014】セシウム塩の使用量は特に制限はないが、
通常A−OH(ヒドロキシアリール若しくはヘテロアリ
ール)1モル当り0.1〜10当量であり、好ましくは
1〜3当量程度がよい。
【0015】また、ヒドロキシアリール若しくはヘテロ
アリールとグリシジルトシレートの量比は、当モルが好
ましいがいずれが過剰でも例えば一方が他方の10モル倍
でも問題なく反応は進行する。また、光学活性なグリシ
ド誘導体の場合は、光学活性グリシジルトシレートを用
いれば良く、反応条件は前述と同様である。特に、炭酸
セシウムを塩基として用い、溶媒としてはジメチルホル
ムアミドを用いる場合約90%e.e.(エナンチオマーエク
セス)以上の光学純度を得ることが出来る。
【0016】
【実施例】以下に本発明を更に詳しく説明するために、
実施例を示すが、本発明はこれに限定されるものではな
い。
【0017】実施例1 ジメチルホルムアミド600ml に炭酸セシウム297gを添加
し、さらに5−ヒドロキシキノリン83.5g を加え、25〜
30℃で30分間攪拌する。この反応液にグリシジルトシレ
ート109gを徐々に添加し、更に25〜30℃で15時間攪拌す
る。この反応液を氷水3lに注ぎ、攪拌後酢酸エチル2
lで抽出する。水層はさらに2lの酢酸エチルで抽出
し、有機層は合わせてさらに2lの水で2回水洗する。
酢酸エチル層は無水ボウ硝で乾燥した後、減圧下溶媒を
留去する。残渣をシリカゲルカラムクロマト(ヘキサ
ン:酢酸エチル=1:1)で精製し、目的の5−(2,
3−エポキシプロポキシ)キノリン76.8g (収率66%)
を淡黄色粉末として得た。 IRν(KBr)cm-1:3054,1590,1270,1098, 91
5 ,856 ,797 NMRδppm(CDCl3 ):2.86(m,1H),2.99(m,1H), 3.
45〜3.53(m,1H),4.12(dd,1H) ,4.46(m,1H),6.89(d,1
H),7.43(dd,1H) ,7.62(t,1H),7.76(d,1H),8.67(d,1
H),8.92(dd,1H) 実施例2 5−ヒドロキシキノリン108mg のエタノール溶液 3.7m
l に、室温下炭酸セシウム255mg を加えた。室温で3時
間攪拌後、濃縮し、さらに減圧下5℃にて固化するまで
乾燥した。得られた固体をジメチルホルムアミド3.2ml
に懸濁し、室温でR(−)−グリシジルトシレート187m
g (96%e.e.)を加えて12時間攪拌した。反応終了後、
濃縮し、水を加えて水層を酢酸エチル50mlで抽出し、飽
和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。
濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマト(クロロホル
ム:メタノール=100 :1)にて精製することにより、
目的のR(−)−5−(2,3−エポキシプロポキシ)
キノリン114mg (収率76%、光学純度94%e.e.)を無色
粉末性結晶として得た。IR,NMRの値は実施例1で
得られた値と同じであった。 [α]D (23℃,ΕtOH,c=2.18)=−35.6° 実施例3 エタノール3.3ml に炭酸セシウム417mg を添加し、さら
にフェノール109mg を加え、25〜30℃で30分間攪拌す
る。この反応液を濃縮乾固した後、ジメチルホルムアミ
ド3.3ml およびR(−)−グリシジルトシレート292mg
(98.4%e.e.)を添加し、更に25〜30℃で15時間攪拌す
る。この反応液を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロ
マト(ヘキサン:イソプロパノール=50:1)で精製
し、目的のR(−)−2,3−エポキシプロポキシベン
ゼン155mg (収率89%、光学純度92%e.e.)を無色油状
物として得た。 NMRδppm(CDCl3 ):2.76(m,1H),2.90(m,1H), 3.
30〜3.45(m,1H),3.96(dd,1H) ,4.21(m,1H),6.85〜7.
09(m,3H),7.21〜7.41(m,2H) [α]D (24℃,MeOH,c=2.86)=−14.1° 実施例4 ジメチルホルムアミド8.8ml に炭酸セシウム365mg を添
加し、さらに1−ナフトール147mg を加え、減圧下に半
分量の溶媒を留去する。この反応溶液にR(−)−グリ
シジルトシレート(98.4%e.e.)256mg を添加し、更に
25〜30℃で15時間攪拌する。この反応液を濃縮後、残渣
をシリカゲルカラムクロマト(ヘキサン:イソプロパノ
ール=50:1)で精製し、目的のR(−)−1−(2,
3−エポキシプロポキシ)ナフタレン198mg (収率97
%、光学純度93%e.e.)を無色油状物として得た。 NMRδppm(CDCl3 ):2.85(m,1H),2.96(m,1H), 3.
43〜3.51(m,1H),4.14(dd,1H) ,4.40(m,1H),6.80(d,1
H),7.32〜7.52(m,4H),7.74〜7.83(m,1H),8.24〜8.34
(m,2H) [α]D (24℃,MeOH,c=3.85)=−36.6° 実施例5 ジメチルホルムアミド9.8ml に炭酸セシウム363mg を添
加し、さらに2−シクロペンチルフェノール167 mgを加
え、減圧下に半分量の溶媒を留去する。この反応溶液に
R(−)−グリシジルトシレート(98.4%e.e.)254mg
を添加し、更に25〜30℃で15時間攪拌する。この反応液
を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマト(ヘキサ
ン:イソプロパノール=50:1)で精製 し、目的のR
(−)−1−(2,3−エポキシプロポキシ)−2−シ
クロペンチルベンゼン194mg (収率86%、光学純度89%
e.e.)を無色油状物として得た。 NMRδppm(CDCl3 ):1.46〜2.12(m,9H),2.77(m, 1
H) ,2.91(m,1H),3.30〜3.42(m,1H),3.98(dd,1H) ,
4.23(m,1H),6.76〜6.95(m,2H),7.08〜7.28(m,1H) [α]D (24℃,MeOH,c=3.49)=−15.6° 実施例6 ジメチルホルムアミド7.8ml に炭酸セシウム350mg を添
加し、さらに4−ヒドロキシインドール130mg を加え、
減圧下に半分量の溶媒を留去する。この反応溶液にR
(−)−グリシジルトシレート(98.4%e.e.)245mg を
添加し、更に25〜30℃で15時間攪拌する。この反応液を
濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマト(ヘキサン:
イソプロパノール=20:1)で精製し、目的のR(−)
−4−(2,3−エポキシプロポキ シ)インドール13
4mg (収率72%、光学純度90%e.e.)を無色油状物とし
て得た。 NMRδppm(CDCl3 ):2.82(m,1H),2.94(m,1H), 3.
40〜3.50(m,1H),4.15(dd,1H) ,4.36(m,1H),6.80(d,1
H),6.48〜6.55(m,1H),6.65〜6.72(m,1H),7.00〜7.18
(m,3H),8.02〜8.35(br,1H) [α]D (24℃,MeOH,c=2.68)=−21.0° 参考例1 実施例2で得られたR(−)−5−(2,3−エポキシ
プロポキシ)キノリン1.75g をイソプロパノール11mlに
懸濁し、ジベンゾスベラニルピペラジン3.1gのイソプロ
パノール溶液10mlに加え、加熱攪拌して完全に溶解し、
そのまま室温まで終夜放置した。反応液を濃縮し、残渣
をシリカゲルカラムクロマト(クロロホルム:メタノー
ル=50:1)で精製し、さらにエーテル・ヘキサン混合
溶媒で再結晶することにより、目的物である、R(+)
−5−[3−{4−(ジベンゾスベラン−5−イル)ピ
ペラジン−1−イル}−2−ヒドロキシプロポキシ]キ
ノリン3.08g を無色針状晶として得た。
【0018】光学純度 98.5%e.e. 融 点 112.5 〜114 ℃ 旋光度 [α]D =+20.8° 参考例2 実施例2において、R(−)−グリシジルトシレートを
S(+)−グリシジルトシレートにかえ、同様の反応に
より得られたS(+)−5−(2,3−エポキシプロポ
キシ)キノリン1.92g を使用して参考例1と同様に反応
させ、S(−)−5−[3−{4−(ジベンゾスベラン
−5−イル)ピペラジン−1−イル}−2−ヒドロキシ
プロポキシ]キノリン3.3gを無色針状晶として得た。
【0019】光学純度 98.4%e.e. 融 点 112.5 〜114 ℃ 旋光度 [α]D =−21.4° 参考例3 実施例2で得られたR(−)−5−(2,3−エポキシ
プロポキシ)キノリン2.7gをイソプロパノール20mlに懸
濁し、ジフェニルアセチルピペラジン4.8gのイソプロパ
ノール溶液42mlを加える。反応液を加熱攪拌して完全に
溶解させた後、室温で終夜放置した。反応液を濃縮し、
残渣をシリカゲルカラムクロマト(クロロホルム:メタ
ノール=40:1)で精製し、酢酸エチルより再結晶する
ことによりR(+)−5−[3−{4−(2,2−ジフ
ェニルアセチル)ピペラジン−1−イル}−2−ヒドロ
キシプロポキシ]キノリン4.25g を無色針状晶として得
た。
【0020】光学純度 96.9%e.e. 融 点 137 〜140 ℃ 旋光度 [α]D =+14.2° 参考例4 実施例2において、R(−)−グリシジルトシレートを
S(+)−グリシジルトシレートにかえ、同様の反応に
より得られたS(+)−5−(2,3−エポキシプロポ
キシ)キノリン1.3gを用いて、参考例3と同様に反応さ
せ、S(−)−5−[3−{4−(2,2−ジフェニル
アセチル)ピペラジン−1−}−2−ヒドロキシプロポ
キシ]キノリン2.1gを無色針状晶として得た。
【0021】光学純度 96.5%ee 融 点 137 〜140 ℃ 旋光度 [α]D =−14.8°
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
医薬品製造における重要中間体であるグリシド誘導体を
製造するにあたり、一定の出発原料を用いかつ特定の塩
基としてセシウム塩基を用いたことにより、効率的かつ
経済的にかかるグリシド誘導体を製造することができ
た。また、この方法によれば光学活性原料を用いること
により、グリシド誘導体の光学活性体を容易にかつ高い
光学純度で製造することができた。
【0023】本発明で得られるグリシド誘導体は、先に
本発明者等が報告した(特開平3−101662号公報)毒性
および副作用の低い制癌効果増強剤の製造中間体として
極めて重要な化合物である。さらに光学活性化合物であ
る制癌効果増強剤の製造においても、良好な化学収率お
よび光学純度で、目的の光学活性化合物を製造すること
が出来る。この様に、本発明は、癌化学療法でその有用
性が期待される制癌効果増強剤の製造において極めて有
益な方法を提供するものである。
フロントページの続き (72)発明者 小松 弘典 千葉県茂原市東郷1144番地 三井東圧化 学株式会社内 (72)発明者 大塚 健悟 千葉県茂原市東郷1144番地 三井東圧化 学株式会社内 (72)発明者 中島 由紀 千葉県茂原市東郷1144番地 三井東圧化 学株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 301/00,303/18 - 303/27 CA(STN)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で表わされるグリシド
    誘導体を製造するにあたり、A−OHで表わされるヒド
    ロキシアリール若しくはヘテロアリールとグリシジルト
    シレートとを、塩基としてセシウム塩基の存在下、反応
    させること特徴とするグリシド誘導体の製造法。 【化1】
  2. 【請求項2】 グリシジルトシレートとして光学活性グ
    リシジルトシレートを用い、光学活性な一般式(I)で
    表わされるグリシド誘導体を製造する請求項1記載の製
    造法。
  3. 【請求項3】 セシウム塩基が炭酸セシウムである請求
    項1または2記載の製造法。
  4. 【請求項4】 A−OHが5−ヒドロキシキノリンであ
    る請求項3記載の製造法。
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