JP2836398B2 - 内燃機関の排気還流制御装置 - Google Patents
内燃機関の排気還流制御装置Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関の排気還流制御
装置に係り、特に内燃機関の失火時に排出される未燃焼
ガスを吸気通路に還流して排気エミッションの向上を図
った内燃機関の排気還流制御装置に関する。
装置に係り、特に内燃機関の失火時に排出される未燃焼
ガスを吸気通路に還流して排気エミッションの向上を図
った内燃機関の排気還流制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、内燃機関の排気ガスの一部を
吸気通路に還流させ、内燃機関から発生する有毒ガスの
一つである窒素酸化物(NOx)を低減させる方法が広
く知られている(特開昭62−13767号公報)。
吸気通路に還流させ、内燃機関から発生する有毒ガスの
一つである窒素酸化物(NOx)を低減させる方法が広
く知られている(特開昭62−13767号公報)。
【0003】上記公報記載の方法では、排気通路と吸気
通路とを接続する排気還流通路の導通を制御する排気還
流弁を、内燃機関の運転状態に応じて開閉させている。
このため、吸気通路に還流される排気ガスの流量は、内
燃機関の運転状態に応じた適宜量とされる。
通路とを接続する排気還流通路の導通を制御する排気還
流弁を、内燃機関の運転状態に応じて開閉させている。
このため、吸気通路に還流される排気ガスの流量は、内
燃機関の運転状態に応じた適宜量とされる。
【0004】このように、吸気通路内に排気ガスの1部
を還流させると、内燃機関に供給される燃料中に排気ガ
スが混入することになる。また、排気ガス中には、水蒸
気(H2 O)や二酸化炭素(CO2 )のような不活性ガ
スが多量に含まれている。このため、排気ガスの混入し
た燃料は、そうでないものに比べて燃焼速度が遅い上
に、不活性ガスの分だけ熱容量も大きくなる。従って、
吸気通路に排気を還流させると、内燃機関の燃焼室内に
おける燃焼温度が下がることになる。
を還流させると、内燃機関に供給される燃料中に排気ガ
スが混入することになる。また、排気ガス中には、水蒸
気(H2 O)や二酸化炭素(CO2 )のような不活性ガ
スが多量に含まれている。このため、排気ガスの混入し
た燃料は、そうでないものに比べて燃焼速度が遅い上
に、不活性ガスの分だけ熱容量も大きくなる。従って、
吸気通路に排気を還流させると、内燃機関の燃焼室内に
おける燃焼温度が下がることになる。
【0005】一般にNOxは燃焼室内の温度が高いほど
多量に発生する。つまり、発生量を抑制するためには、
燃焼温度を下げればよく、上記したように排気ガスを吸
気通路に還流させることにより目的が達成できる。
多量に発生する。つまり、発生量を抑制するためには、
燃焼温度を下げればよく、上記したように排気ガスを吸
気通路に還流させることにより目的が達成できる。
【0006】一方、内燃機関に供給される燃料の燃焼速
度が遅い、つまり燃料の燃焼性が悪いと、内燃機関の出
力特性が悪化することになる。このため、上記の方法に
おいては、内燃機関のクランキング中及び暖機中のよう
に運転状態が不安定な場合や、燃料増量補正中のように
内燃機関に高出力が要求されている場合には排気ガスの
還流を停止している。従って、効果的にNOxの排出量
を削減と、内燃機関の安定した運転状態の維持が両立さ
れる。
度が遅い、つまり燃料の燃焼性が悪いと、内燃機関の出
力特性が悪化することになる。このため、上記の方法に
おいては、内燃機関のクランキング中及び暖機中のよう
に運転状態が不安定な場合や、燃料増量補正中のように
内燃機関に高出力が要求されている場合には排気ガスの
還流を停止している。従って、効果的にNOxの排出量
を削減と、内燃機関の安定した運転状態の維持が両立さ
れる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、内燃機関が
クランキング中である場合、燃焼室内で点火不良による
失火が発生すると、排気通路には未燃焼ガスが排出され
る。すなわち、内燃機関の始動前においては、内燃機関
の暖機がされていないため、燃料の霧化の悪化や燃料の
壁面への付着等が現象が発生し、燃焼室内において失火
が起こりやすい状態となっている。
クランキング中である場合、燃焼室内で点火不良による
失火が発生すると、排気通路には未燃焼ガスが排出され
る。すなわち、内燃機関の始動前においては、内燃機関
の暖機がされていないため、燃料の霧化の悪化や燃料の
壁面への付着等が現象が発生し、燃焼室内において失火
が起こりやすい状態となっている。
【0008】このように、燃焼室内に初爆が発生し、内
燃機関が正常運転に移行するまで、排気通路には未燃焼
ガスが排出されることになる。また、上記従来の方法で
は、上記したように内燃機関がクランキング中である場
合、排気ガスの還流が行われていない。
燃機関が正常運転に移行するまで、排気通路には未燃焼
ガスが排出されることになる。また、上記従来の方法で
は、上記したように内燃機関がクランキング中である場
合、排気ガスの還流が行われていない。
【0009】従って、上記従来の方法には、内燃機関の
クランキング中において、炭化水素(HC)を多量に含
む未燃焼ガスを排出して、排気エミッションを悪化させ
るという問題点があった。
クランキング中において、炭化水素(HC)を多量に含
む未燃焼ガスを排出して、排気エミッションを悪化させ
るという問題点があった。
【0010】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、内燃機関が不安定な運転状態にある場合に、失
火により未燃焼ガスが排出された際には、その未燃焼ガ
スを吸気通路に還流して、常に良好なHCエミッション
の確保を可能とする内燃機関の排気還流制御装置を提供
することを目的とする。
であり、内燃機関が不安定な運転状態にある場合に、失
火により未燃焼ガスが排出された際には、その未燃焼ガ
スを吸気通路に還流して、常に良好なHCエミッション
の確保を可能とする内燃機関の排気還流制御装置を提供
することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、図1の原
理図に示すように、内燃機関M1の吸気通路M2と排気
通路M3とを排気還流通路M4で接続し、該排気還流通
路M4に排気還流弁機構M5を設け、前記排気還流弁機
構M5を、前記内燃機関M1の運転状態に基づいて制御
手段M6により開閉する内燃機関の排気還流制御装置に
おいて、前記制御手段M6が、始動時に前記内燃機関M
1から前記排気通路M3に排出された未燃焼ガスが前記
排気還流通路M4の接続部に到達したら前記排気還流弁
機構M5を開弁させ、燃焼ガスが前記排気還流弁機構M
5に到達するまで前記排気還流弁機構5を開弁状態で維
持することにより解決される。
理図に示すように、内燃機関M1の吸気通路M2と排気
通路M3とを排気還流通路M4で接続し、該排気還流通
路M4に排気還流弁機構M5を設け、前記排気還流弁機
構M5を、前記内燃機関M1の運転状態に基づいて制御
手段M6により開閉する内燃機関の排気還流制御装置に
おいて、前記制御手段M6が、始動時に前記内燃機関M
1から前記排気通路M3に排出された未燃焼ガスが前記
排気還流通路M4の接続部に到達したら前記排気還流弁
機構M5を開弁させ、燃焼ガスが前記排気還流弁機構M
5に到達するまで前記排気還流弁機構5を開弁状態で維
持することにより解決される。
【0012】
【作用】本発明においては、前記内燃機関から前記排気
通路に排出された未燃焼ガスが、前記排気通路と前記排
気還流通路との接続部に到達したら、前記排気還流弁機
構が開弁し、以後、前記内燃機関に供給された燃料が燃
焼して、燃焼ガスが排気還流弁に到達するまで還流が行
われる。
通路に排出された未燃焼ガスが、前記排気通路と前記排
気還流通路との接続部に到達したら、前記排気還流弁機
構が開弁し、以後、前記内燃機関に供給された燃料が燃
焼して、燃焼ガスが排気還流弁に到達するまで還流が行
われる。
【0013】このため、前記排気通路に排出された未燃
焼ガスは前記排気還流通路を介して前記吸気通路に還流
され、排出された未燃焼ガスが前記排気通路から大気中
に排出されることはない。
焼ガスは前記排気還流通路を介して前記吸気通路に還流
され、排出された未燃焼ガスが前記排気通路から大気中
に排出されることはない。
【0014】また、前記排気還流弁機構は、前記内燃機
関から排出された燃焼ガスがこの排気還流弁機構に到達
すると閉弁する。すなわち、前記排気還流弁機構は、未
燃焼ガスを通過させ、燃焼ガスを遮断するように作用す
る。
関から排出された燃焼ガスがこの排気還流弁機構に到達
すると閉弁する。すなわち、前記排気還流弁機構は、未
燃焼ガスを通過させ、燃焼ガスを遮断するように作用す
る。
【0015】従って、前記内燃機関が不安定な運転状態
であっても、排気ガスの還流により更に運転状態が不安
定になることはない。
であっても、排気ガスの還流により更に運転状態が不安
定になることはない。
【0016】
【実施例】次に、本発明係る内燃機関の排気還流制御装
置の構成を一層明らかにするために、適切な実施例に沿
って説明を行う。図2は、本発明に係る内燃機関の排気
還流制御装置の一実施例の構成図を示す。
置の構成を一層明らかにするために、適切な実施例に沿
って説明を行う。図2は、本発明に係る内燃機関の排気
還流制御装置の一実施例の構成図を示す。
【0017】同図中、符号1は内燃機関を示す。内燃機
関1の吸気ポートは、吸気バルブ2を介して吸気通路3
と連通している。また、その排気ポートは、排気バルブ
4を介して排気通路5と連通している。
関1の吸気ポートは、吸気バルブ2を介して吸気通路3
と連通している。また、その排気ポートは、排気バルブ
4を介して排気通路5と連通している。
【0018】また、内燃機関1の燃焼室6内には、ピス
トン7が配設されている。このピストン7は、コンロッ
ド8により、図示されないクランクシャフトに連結され
ている。このため、燃焼室6内での爆発力はクランクシ
ャフトで回転力に変換されて取り出される。
トン7が配設されている。このピストン7は、コンロッ
ド8により、図示されないクランクシャフトに連結され
ている。このため、燃焼室6内での爆発力はクランクシ
ャフトで回転力に変換されて取り出される。
【0019】排気通路5は、排気ガス中からNOx、H
C、COといった有毒成分を触媒作用により低減させる
三元触媒コンバータ(TWC)9に連接されている。こ
のTWC9は、理想空燃比の燃料が燃焼した場合に最も
効率良く上記3種の有毒成分を減少させる。
C、COといった有毒成分を触媒作用により低減させる
三元触媒コンバータ(TWC)9に連接されている。こ
のTWC9は、理想空燃比の燃料が燃焼した場合に最も
効率良く上記3種の有毒成分を減少させる。
【0020】また、排気通路5の、内燃機関1とTWC
9との間には、排気還流通路10が連通している。ま
た、排気還流通路10の他方の端部は、吸気通路3に連
通している。更に、この排気還流通路10の途中には、
排気還流弁機構11が設けられており、これにより通路
10の導通が制御される。
9との間には、排気還流通路10が連通している。ま
た、排気還流通路10の他方の端部は、吸気通路3に連
通している。更に、この排気還流通路10の途中には、
排気還流弁機構11が設けられており、これにより通路
10の導通が制御される。
【0021】排気還流弁機構11は、排気還流弁(EG
Rバルブ)12、負圧作動弁(VSV)13、EGRバ
キュームモジュレータ14で構成されている。以下、各
部の構成について説明する。
Rバルブ)12、負圧作動弁(VSV)13、EGRバ
キュームモジュレータ14で構成されている。以下、各
部の構成について説明する。
【0022】EGRバルブ12は、ダイアフラム12
a、スプリング12b、弁体12cで構成される。ダイ
アフラム12aは、EGRバルブ12内部を2つの空間
に仕切り、スプリング12bにより常に下向きに付勢さ
れている。また、弁体12cはダイアフラム12aに固
定されており、通常の状態においては、排気還流通路1
0の導通を遮断するように作用する。
a、スプリング12b、弁体12cで構成される。ダイ
アフラム12aは、EGRバルブ12内部を2つの空間
に仕切り、スプリング12bにより常に下向きに付勢さ
れている。また、弁体12cはダイアフラム12aに固
定されており、通常の状態においては、排気還流通路1
0の導通を遮断するように作用する。
【0023】ダイアフラム12aの上部空間は、それぞ
れ負圧通路15、16を介してVSV13及びEGRバ
キュームモジュレータ14に連通している。従って、負
圧通路15から16に至る系内が負圧になると、ダイア
フラム12aはスプリング12bのバネ力に抗って上向
きに移動し、排気還流通路10が導通することになる。
れ負圧通路15、16を介してVSV13及びEGRバ
キュームモジュレータ14に連通している。従って、負
圧通路15から16に至る系内が負圧になると、ダイア
フラム12aはスプリング12bのバネ力に抗って上向
きに移動し、排気還流通路10が導通することになる。
【0024】VSV13は、フィルタ13a、大気孔1
3b、ダイアフラム13c、スプリング13d、負圧孔
13e及び電磁弁13fで構成されている。フィルタ1
3aと大気孔13bとは連通しており、大気孔13bの
内部は常に大気圧に保たれている。また、ダイアフラム
13cは、スプリング13dにより常に大気孔13b向
きに付勢されており、通常状態では大気孔13bと上記
の負圧通路15とは遮断された状態となっている。
3b、ダイアフラム13c、スプリング13d、負圧孔
13e及び電磁弁13fで構成されている。フィルタ1
3aと大気孔13bとは連通しており、大気孔13bの
内部は常に大気圧に保たれている。また、ダイアフラム
13cは、スプリング13dにより常に大気孔13b向
きに付勢されており、通常状態では大気孔13bと上記
の負圧通路15とは遮断された状態となっている。
【0025】ダイアフラム13cを挟んで大気孔13b
の反対側に設けられている負圧孔13eは、電磁弁13
fを介して吸気通路3に通じる負圧通路17に連通して
いる。この電磁弁13fには、制御装置18が接続され
ており、この制御装置の駆動信号に基づいて開閉する。
の反対側に設けられている負圧孔13eは、電磁弁13
fを介して吸気通路3に通じる負圧通路17に連通して
いる。この電磁弁13fには、制御装置18が接続され
ており、この制御装置の駆動信号に基づいて開閉する。
【0026】ここで、電磁弁13fが開弁すると、吸気
通路17を介して負圧孔13eに吸気負圧が供給され、
ダイアフラム13cが負圧孔13e側に移動する。この
ため、大気孔13bの閉塞が解除され、上記の負圧通路
15内圧は大気に開放される。つまり、負圧通路15
は、電磁弁13fの状態により、遮断されるかまたは大
気に開放されるか何れかの状態となる。
通路17を介して負圧孔13eに吸気負圧が供給され、
ダイアフラム13cが負圧孔13e側に移動する。この
ため、大気孔13bの閉塞が解除され、上記の負圧通路
15内圧は大気に開放される。つまり、負圧通路15
は、電磁弁13fの状態により、遮断されるかまたは大
気に開放されるか何れかの状態となる。
【0027】尚、制御装置18には、クランク角センサ
19で検出したクランク角検出信号が供給され、制御装
置18はこのクランク角検出信号から機関回転数を算出
している。そして、後述するように、内燃機関1の回転
数が所定の回転数以上となったときに、クランキング終
了を判断する。
19で検出したクランク角検出信号が供給され、制御装
置18はこのクランク角検出信号から機関回転数を算出
している。そして、後述するように、内燃機関1の回転
数が所定の回転数以上となったときに、クランキング終
了を判断する。
【0028】他方、EGRバルブ12に連通する上記の
負圧通路16は、EGRバキュームモジュレータ14を
介して負圧通路20と導通している。このため、吸気通
路3内に吸気負圧が生じている場合、常にEGRバルブ
12bには負圧が供給されることになる。
負圧通路16は、EGRバキュームモジュレータ14を
介して負圧通路20と導通している。このため、吸気通
路3内に吸気負圧が生じている場合、常にEGRバルブ
12bには負圧が供給されることになる。
【0029】このため、VSV13から大気が導入され
ていなければEGRバルブ12の弁体12cは、ダイア
フラム12aと共に上向きに移動し、排気還流通路10
が導通状態となる。
ていなければEGRバルブ12の弁体12cは、ダイア
フラム12aと共に上向きに移動し、排気還流通路10
が導通状態となる。
【0030】ところで、EGRバキュームモジュレータ
14は、分岐管21により排気還流通路10に通じてい
る。この分岐管21は、EGRバキュームモジュレータ
14内のダイアフラム14aの下方空間に通じている。
このダイアフラム14aはスプリング14bにより常時
上向きに付勢され、負圧通路16に通じる負圧孔14c
を閉塞している。また、ダイアフラム14aの上方空間
には、吸気通路3に通じている負圧通路22が連通され
ている。
14は、分岐管21により排気還流通路10に通じてい
る。この分岐管21は、EGRバキュームモジュレータ
14内のダイアフラム14aの下方空間に通じている。
このダイアフラム14aはスプリング14bにより常時
上向きに付勢され、負圧通路16に通じる負圧孔14c
を閉塞している。また、ダイアフラム14aの上方空間
には、吸気通路3に通じている負圧通路22が連通され
ている。
【0031】すなわち、分岐管21にダイアフラム14
aを下向きに移動させるのに十分な負圧が発生すると、
負圧孔14cが開口し、負圧通路22が負圧通路16と
導通する。
aを下向きに移動させるのに十分な負圧が発生すると、
負圧孔14cが開口し、負圧通路22が負圧通路16と
導通する。
【0032】この場合、EGRバルブ12のダイアフラ
ム12a上方空間には、より大きな負圧が供給されるこ
とになり、ダイアフラム12aが更に上向きに移動す
る。このため、弁体12cが上向きに移動し、排気還流
通路10の径が広がり通気抵抗が低減する。従って、排
気還流通路10を還流する排気ガスの流量が増加する。
ム12a上方空間には、より大きな負圧が供給されるこ
とになり、ダイアフラム12aが更に上向きに移動す
る。このため、弁体12cが上向きに移動し、排気還流
通路10の径が広がり通気抵抗が低減する。従って、排
気還流通路10を還流する排気ガスの流量が増加する。
【0033】つまり、本実施例装置によれば、VSV1
3が負圧通路15を遮断している場合、常に排気ガスの
還流が行われ、内燃機関の負荷に伴って吸気負圧が所定
の負圧より大きくなると、還流する流量が増加する。従
って、内燃機関の負荷の高低によらず効果的に排気ガス
を燃焼室6に導入することができる。
3が負圧通路15を遮断している場合、常に排気ガスの
還流が行われ、内燃機関の負荷に伴って吸気負圧が所定
の負圧より大きくなると、還流する流量が増加する。従
って、内燃機関の負荷の高低によらず効果的に排気ガス
を燃焼室6に導入することができる。
【0034】図3は、本実施例装置において、制御装置
18が実行する処理の一例のフローチャートを示す。以
下、同図、及び図4に示すタイムチャートに沿って、本
実施例装置の動作について説明する。イグニッションス
イッチがオンとなると、一定時間毎、例えば10〜20
mmSec 毎に以下の処理が実行される。
18が実行する処理の一例のフローチャートを示す。以
下、同図、及び図4に示すタイムチャートに沿って、本
実施例装置の動作について説明する。イグニッションス
イッチがオンとなると、一定時間毎、例えば10〜20
mmSec 毎に以下の処理が実行される。
【0035】ステップ101では、スタータモータが始
動状態であるかをみる。まだ始動されていなければ、燃
料の噴射もされておらず、何ら処理を行う必要がないた
め、そのまま処理を終了する。尚、このとき、例えば、
内燃期間が400rpm 以下で回転している場合を始動時
と判定してもよい。
動状態であるかをみる。まだ始動されていなければ、燃
料の噴射もされておらず、何ら処理を行う必要がないた
め、そのまま処理を終了する。尚、このとき、例えば、
内燃期間が400rpm 以下で回転している場合を始動時
と判定してもよい。
【0036】ステップ101で始動状態であると判別さ
れたら(図4中、時刻t0 )、クランク角センサ19の
出力信号に基づいて、燃焼室内に失火が生じているか否
かをみる(ステップ102)。通常、スタータモータに
よる内燃機関の回転数は200〜300rpm 程度であ
り、例えば300rpm 以下の回転数であれば、燃焼室内
で失火が発生していると判断することができる。
れたら(図4中、時刻t0 )、クランク角センサ19の
出力信号に基づいて、燃焼室内に失火が生じているか否
かをみる(ステップ102)。通常、スタータモータに
よる内燃機関の回転数は200〜300rpm 程度であ
り、例えば300rpm 以下の回転数であれば、燃焼室内
で失火が発生していると判断することができる。
【0037】ここで、燃焼室6内に噴射された燃料が十
分に霧化されていなかったり、吸気ポート周辺に付着し
て燃焼に十分な量が供給されなかったりして、ステップ
102において失火発生と判別されると、本実施例の要
部である排気還流処理が開始される。
分に霧化されていなかったり、吸気ポート周辺に付着し
て燃焼に十分な量が供給されなかったりして、ステップ
102において失火発生と判別されると、本実施例の要
部である排気還流処理が開始される。
【0038】すなわち、ステップ103では、燃焼室6
から排出された未燃焼ガスが、排気還流通路10の接続
部に到達したかをみて、到達するまで上記の処理を繰り
返し実行する。
から排出された未燃焼ガスが、排気還流通路10の接続
部に到達したかをみて、到達するまで上記の処理を繰り
返し実行する。
【0039】ここで、排気通路5の、排気ポートから排
気還流通路10の接続部までの体積をVEX、燃焼室6の
排気量をVC とすると、燃料の噴射が開始されてから
(図4中、時刻t1 )、ピストン7がVEX/(k・
Vc )回往復運動する期間(図4中、機関)の経過後
に、排出されたガスがちょうど排気還流通路10の接続
部に到達することになる。尚、kは往復運動一回当たり
の排気回数を示し、4サイクルエンジンの場合は0.
5、2サイクルエンジンの場合は1.0となる。
気還流通路10の接続部までの体積をVEX、燃焼室6の
排気量をVC とすると、燃料の噴射が開始されてから
(図4中、時刻t1 )、ピストン7がVEX/(k・
Vc )回往復運動する期間(図4中、機関)の経過後
に、排出されたガスがちょうど排気還流通路10の接続
部に到達することになる。尚、kは往復運動一回当たり
の排気回数を示し、4サイクルエンジンの場合は0.
5、2サイクルエンジンの場合は1.0となる。
【0040】このようにして、機関回転計クランク角セ
ンサ19の出力信号に基づいて、未燃焼ガスが排気還流
通路10の接続部に到達する時期をカウントし、その時
期になったら(図4中、時刻t2 )ステップ104に進
み、排気還流弁11を開とする。つまり、電磁弁13f
を遮断して、EGRバルブ12のダイアフラム12a上
方空間を負圧に保持する。
ンサ19の出力信号に基づいて、未燃焼ガスが排気還流
通路10の接続部に到達する時期をカウントし、その時
期になったら(図4中、時刻t2 )ステップ104に進
み、排気還流弁11を開とする。つまり、電磁弁13f
を遮断して、EGRバルブ12のダイアフラム12a上
方空間を負圧に保持する。
【0041】すると、上記したように、弁体12cが上
方に移動し、排気還流弁10の遮断が解除される。この
ため、排気通路3には排気還流通路10を介して吸気負
圧が供給され、まさにTWC9に向けて排出されようと
していた未燃焼ガスが吸気通路3に還流される。
方に移動し、排気還流弁10の遮断が解除される。この
ため、排気通路3には排気還流通路10を介して吸気負
圧が供給され、まさにTWC9に向けて排出されようと
していた未燃焼ガスが吸気通路3に還流される。
【0042】ステップ105では、排気還流弁11の入
口に燃焼ガスが到達したか否かの判別がおこなわれてい
る。このため、燃焼室6内に初爆が起こり、その際に排
出された燃焼ガスが排気還流弁11の入口に到達するま
では、上記のステップ101〜104が繰り返し実行さ
れる。
口に燃焼ガスが到達したか否かの判別がおこなわれてい
る。このため、燃焼室6内に初爆が起こり、その際に排
出された燃焼ガスが排気還流弁11の入口に到達するま
では、上記のステップ101〜104が繰り返し実行さ
れる。
【0043】この際、上記したようにスタータモータの
駆動力だけでは、機関回転数は200〜300rpm 程度
であるため、クランク角センサ19で、400rpm 程度
の回転が検出された場合、内燃機関1に初爆が起こった
と判別することができる(図4中、時刻t3 )。
駆動力だけでは、機関回転数は200〜300rpm 程度
であるため、クランク角センサ19で、400rpm 程度
の回転が検出された場合、内燃機関1に初爆が起こった
と判別することができる(図4中、時刻t3 )。
【0044】また、燃料の燃焼後の体積変化率をα、排
気還流通路10の、排気通路3から排気還流弁11(E
GRバルブ12)の入口までの体積をVEGR とすると、
ピストン7が、VEX/(k・Vc ・α)+VEGR /(k
・Vc ・α・EGR率)回だけ往復運動する期間(図4
中、期間)の経過後に、燃焼ガスが排気還流弁11の
入口に到達したと判別することができる。
気還流通路10の、排気通路3から排気還流弁11(E
GRバルブ12)の入口までの体積をVEGR とすると、
ピストン7が、VEX/(k・Vc ・α)+VEGR /(k
・Vc ・α・EGR率)回だけ往復運動する期間(図4
中、期間)の経過後に、燃焼ガスが排気還流弁11の
入口に到達したと判別することができる。
【0045】尚、ここで、EGR率とは、排気通路3を
流れるガスのうち、排気還流通路10内に吸い込まれて
吸気通路3に還流するガスの割合のことである。
流れるガスのうち、排気還流通路10内に吸い込まれて
吸気通路3に還流するガスの割合のことである。
【0046】このようにして、燃焼ガスが排気還流弁の
入口に到達する時期を計算して、その時期に達したら、
ステップ106に進み、排気還流弁11を閉弁、つまり
電磁弁13fを開弁させて、負圧通路15を大気に開放
する(図4中、時刻t4 )。
入口に到達する時期を計算して、その時期に達したら、
ステップ106に進み、排気還流弁11を閉弁、つまり
電磁弁13fを開弁させて、負圧通路15を大気に開放
する(図4中、時刻t4 )。
【0047】以上でクランキング時の未燃焼ガスの吹き
抜けを防止する排気還流制御(図4中、期間)を終了
する。これにより、従来の装置では大気中に排出されて
いたクランキング中の未燃焼ガスを、吸気通路3に還流
させ、排気エミッションの向上が図れると共に、燃料の
更なる有効利用が可能となる。
抜けを防止する排気還流制御(図4中、期間)を終了
する。これにより、従来の装置では大気中に排出されて
いたクランキング中の未燃焼ガスを、吸気通路3に還流
させ、排気エミッションの向上が図れると共に、燃料の
更なる有効利用が可能となる。
【0048】図5は、本発明に係る内燃機関の排気還流
制御装置の他の実施例の構成図を示す。尚、同図におい
て、図2と同一の部分には、同一の符号を付してその説
明を省略する。
制御装置の他の実施例の構成図を示す。尚、同図におい
て、図2と同一の部分には、同一の符号を付してその説
明を省略する。
【0049】同図において、符号30は本実施例装置の
排気還流通路を示す。また、符号31は、排気還流弁機
構を示す。この排気還流弁機構31は、排気通路5を、
TWC9または排気還流通路30に選択的に導通させる
ように働く。つまり、本実施例装置においては、EGR
率が常に100%となる。
排気還流通路を示す。また、符号31は、排気還流弁機
構を示す。この排気還流弁機構31は、排気通路5を、
TWC9または排気還流通路30に選択的に導通させる
ように働く。つまり、本実施例装置においては、EGR
率が常に100%となる。
【0050】尚、排気還流弁機構31の制御は、上記の
実施例と同様に制御装置18により行われる。この場
合、図3中、ステップ103、及び105におけるガス
到達時期の計算は、排気通路の体積をVEXとすると、
それぞれ下記に示す式で表される。
実施例と同様に制御装置18により行われる。この場
合、図3中、ステップ103、及び105におけるガス
到達時期の計算は、排気通路の体積をVEXとすると、
それぞれ下記に示す式で表される。
【0051】ステップ103(還流通路入口に未燃焼ガ
スが到達するまでの期間); ピストン7がVEX/(k・Vc )回往復運動する期間 ステップ105(還流弁入口に燃焼ガスが到達するまで
の期間); ピストン7がVEX/(k・Vc ・α)回往復運動する
期間 このように、本実施例装置においては、クランキング中
に失火があった場合、100%未燃焼ガスが還流され
る。従って、図示されないスロットルバルブの開度によ
らず、吸気抵抗が極めて低く抑えられ、ポンピングロス
がほとんど無い状態になる。
スが到達するまでの期間); ピストン7がVEX/(k・Vc )回往復運動する期間 ステップ105(還流弁入口に燃焼ガスが到達するまで
の期間); ピストン7がVEX/(k・Vc ・α)回往復運動する
期間 このように、本実施例装置においては、クランキング中
に失火があった場合、100%未燃焼ガスが還流され
る。従って、図示されないスロットルバルブの開度によ
らず、吸気抵抗が極めて低く抑えられ、ポンピングロス
がほとんど無い状態になる。
【0052】また、還流されてきた未燃焼ガスは、クラ
ンキング初期において燃焼室6に供給された燃料と異な
り、十分に混合されて霧化が促進されている。このた
め、再吸入時には、良好な混合気を形成し燃焼性のよい
燃料となる。
ンキング初期において燃焼室6に供給された燃料と異な
り、十分に混合されて霧化が促進されている。このた
め、再吸入時には、良好な混合気を形成し燃焼性のよい
燃料となる。
【0053】このように、本実施例装置によれば、未燃
焼ガスの排出を皆無にすることができることに加えて、
クランキング中の吸気抵抗によるロスが抑制されると共
に、燃料の燃焼性が向上し、良好な始動性を得ることが
できる。
焼ガスの排出を皆無にすることができることに加えて、
クランキング中の吸気抵抗によるロスが抑制されると共
に、燃料の燃焼性が向上し、良好な始動性を得ることが
できる。
【0054】
【発明の効果】上述の如く、本発明によれば、内燃機関
の燃焼室内で失火が生じて未燃焼ガスが排出された際
に、その未燃焼ガスが排気還流通路を介して吸気通路に
還流される。このため、大気中に放出される未燃焼ガス
の量が抑制され、排気エミッションの向上が図れると共
に、燃料の有効利用を可能とする。
の燃焼室内で失火が生じて未燃焼ガスが排出された際
に、その未燃焼ガスが排気還流通路を介して吸気通路に
還流される。このため、大気中に放出される未燃焼ガス
の量が抑制され、排気エミッションの向上が図れると共
に、燃料の有効利用を可能とする。
【0055】また、燃焼室から排出された燃焼ガスは、
吸気通路に還流されてこないため、内燃機関の運転状態
を悪化させることがない。このため、従来の装置では、
実行できなかったクランキング中等の不安定運転時にも
運転性を悪化させることなく実行することができる。
吸気通路に還流されてこないため、内燃機関の運転状態
を悪化させることがない。このため、従来の装置では、
実行できなかったクランキング中等の不安定運転時にも
運転性を悪化させることなく実行することができる。
【図1】本発明に係る内燃機関の排気還流制御装置の原
理図である。
理図である。
【図2】本発明に係る内燃機関の排気還流制御装置の一
実施例の構成図である。
実施例の構成図である。
【図3】本実施例装置が実行する処理に一例のフローチ
ャトである。
ャトである。
【図4】本実施例装置の動作を説明するためのタイムチ
ャートである。
ャートである。
【図5】本発明に係る内燃機関の排気還流制御装置の他
の実施例の構成図である。
の実施例の構成図である。
M1、1 内燃機関 M2、3 吸気通路 M3、5 排気通路 M4、10、30 排気還流通路 M5、11、31 排気還流弁機構 M6、18 制御装置 6 燃焼室 12 排気還流弁(EGRバルブ) 13 負圧作動弁(VSV) 13f 電磁弁 14 排気還流バキュームモジュレータ(EGRバキュ
ームモジュレータ) 15、16、17、20、22 負圧通路 19 クランク角センサ
ームモジュレータ) 15、16、17、20、22 負圧通路 19 クランク角センサ
Claims (1)
- 【請求項1】 内燃機関の吸気通路と排気通路とを排気
還流通路で接続し、該排気還流通路に排気還流弁機構を
設け、該排気還流弁機構を、前記内燃機関の運転状態に
基づいて制御手段により開閉する内燃機関の排気還流制
御装置において、 前記制御手段は、始動時に前記内燃機関から前記排気通
路に排出された未燃焼ガスが前記排気還流通路の開口部
に到達したとき前記排気還流弁機構を開弁させ、燃焼ガ
スが前記排気還流弁機構に到達するまで開弁状態を維持
することを特徴とする内燃機関の排気還流制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4212939A JP2836398B2 (ja) | 1992-08-10 | 1992-08-10 | 内燃機関の排気還流制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4212939A JP2836398B2 (ja) | 1992-08-10 | 1992-08-10 | 内燃機関の排気還流制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0658208A JPH0658208A (ja) | 1994-03-01 |
JP2836398B2 true JP2836398B2 (ja) | 1998-12-14 |
Family
ID=16630802
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4212939A Expired - Fee Related JP2836398B2 (ja) | 1992-08-10 | 1992-08-10 | 内燃機関の排気還流制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2836398B2 (ja) |
-
1992
- 1992-08-10 JP JP4212939A patent/JP2836398B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0658208A (ja) | 1994-03-01 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |