JP2835629B2 - バイオリアクター装置 - Google Patents

バイオリアクター装置

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JP2835629B2 JP50710689A JP50710689A JP2835629B2 JP 2835629 B2 JP2835629 B2 JP 2835629B2 JP 50710689 A JP50710689 A JP 50710689A JP 50710689 A JP50710689 A JP 50710689A JP 2835629 B2 JP2835629 B2 JP 2835629B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本出願は1988年5月23日に出願され、現在放棄されて
いる出願番号第197,700号の一部継続出願である。
本発明の分野 本発明は動物細胞およびそれらの遺伝子的に改変され
た誘導物をインビトロで維持して種々の細胞産生物を連
続的に産生させる、改良されたバイオリアクター装置に
関する。
本発明の背景 動物細胞およびそれらの遺伝子的に改変された誘導物
はしばしばワクチン、モノクローナル抗体および組織タ
イプのプラスミノーゲンアクチベーターのような薬剤的
タンパク質の連続的産生用バイオリアクター内で培養さ
れる。例えば、下垂体細胞はインビトロで培養して成長
ホルモンを産生させることができ、腎細胞は培養してプ
ラスミノーゲンアクチベーターを産生させることがで
き、そして肝細胞は培養して肝炎A抗原を産生させるこ
とが知られている。これらのバイオリアクター内で細胞
は本質的に触媒の1つの系であり、培地は栄養素を供給
しそして成長阻止代謝物を除去する。栄養素を供給しそ
して代謝物を除去するために、バイオリアクター中の培
地は液体流によって断続的にかまたは連続的にかのいず
れかで交換される。しかし乍ら、細胞の大きさが比較的
小さくまたは培地とくらべたとき密度の差が小さいた
め、培地を交換すると細胞は必然的に回収され、バイオ
リアクター内の細胞濃度は相対的に低くなる。このよう
に細胞濃度が低い結果、採取された培地中の所望の細胞
産生物の濃度は低い。
理想的な動物細胞バイオリアクターは次の3つの特徴
を有している:(1)細胞が出来る限り長く、即ち殆ん
ど無限の在留時間で、バイオリアクター装置内で高密度
で生存状態が維持される;(2)高価な成長因子および
所望の細胞産生物を含む高分子化合物はバイオリアクタ
ー内での在留時間が有限であるが長く、増殖する細胞は
栄養素を有効に利用でき勝つ細胞産生物の蓄積も高濃度
になる;および(3)高価でない栄養素および阻害物質
を含む低分子化合物はバイオリアクター内での在留時間
が非常に短く細胞産生物形成の阻害を減少させる。
生物分子のインビトロでの細胞培養製造用の多数の方
法および装置がこれらの目標を達成するために過去が試
みられてきた。比較的簡単な系では、細胞は適当な栄養
培地の存在下で組織フラスコおよびローラー瓶内で増殖
させられた。より複雑な系では、細胞への栄養素供給手
段と連携した、細胞の表面支持体として毛細管中空ファ
イバー膜が使用されてきた。
例えば、トルバート(Tolbert)の米国特許第4,537,8
60号は、細胞産生物を連続的に分泌させながら実質的に
増殖が阻止された状態で動物細胞を維持するための静止
細胞培養維持系を記載している。細胞は、液体栄養培地
の通路間隙を有する半固形マトリックス内のリアクター
容器室内で保持される。新鮮な栄養培地はリアクター室
内で懸濁されており、そして実質的にマトリックスを横
断している多孔度の比較的低い管を通してマトリックス
内に潅流されて供給される。高多孔性管は消費された培
地および細胞産生物を回収するために利用される。
膜タイプの細胞リアクターはまた細胞、培地および産
生物用の種々の隔室を有する大規模膜リアクター系の構
築にも示されている、Develop.Biol.Standard.、66巻、
221〜226頁(1987年)。
この膜系では、細胞は、種々の膜が細胞を培地から分
離させそして細胞を細胞産生物から分離させているワイ
ヤーマトリックス内に固定化されている。培地と細胞間
にある膜は、特定の細胞産生物が培地隔室へ移動するの
を妨げる有用な分子量カットオフを有する限外濾過器で
ある。他の膜は細胞と細胞産生物室とを分離する微小濾
過膜である。この形態では、細胞を連続的に供給するこ
とおよび細胞を除去することなく集まった細胞産生物を
異なった時間間隔で採取することが可能である。
これらのリアクター系は高い細胞濃度を維持する問題
に取り組んで高いレベルの細胞産生物の採取を試みてい
るが、改良の余地が大いにある。従って、本願発明のバ
イオリアクターは連続的または断続的に細胞産生物を分
泌させながら多数の細胞を殆んど無限の在留時間維持す
るインビトロでの細胞培養系を提供する。
本発明の要約 本願発明のバイオリアクターにおって、動物細胞は持
続した期間に亘ってインビトロで維持される。簡単に言
えば、このバイオリアクター装置は2つの室、即ち供給
および廃物室並びに細胞室からなっており、選択的透過
性の限外濾過膜によって分離されている。この膜は、栄
養素と細胞老廃物は選択的に空間を通過させるが、所望
の細胞産生物は通過させない。細胞室内では、生物と共
存可能な三次元マトリックスが動物細胞を捕捉する。生
物と共存可能なマトリックスが存在するので、細胞室は
一般的にゲル相、即ち生物共存性マトリックス、および
採取すべき細胞産生物の濃厚溶液を含有する液体相を有
している。かくして、本願発明のバイオリアクターでは
2つの室を使用するだけでバイオリアクター装置内で3
つの区別された領域が得られる。消費された栄養素およ
び細胞老廃物は供給および廃物室と流れで連絡している
出口手段を通して回収される。流れで細胞室と連絡して
いる回収手段を、産生中の細胞を邪魔することなく所望
の細胞産生物を採集するために設置することもできる。
本発明の原理を使用するバイオリアクター装置からも
たらされる種々の特徴および利点は請求の範囲中で特に
指摘する。しかし乍ら、本発明をより一層完全に理解す
るためには、図面および本発明の詳細な説明も参照すべ
きである。
図面の簡単な説明 図1は、本願発明の発明原理を使用するバイオリアク
ター装置の要約図であり、 図2は、本願開示の発明原理を使用するバイオリアク
ター装置の1つの実施態様の図示であり、 図3は、平板床タイプのバイオリアクター装置を使用
する系の概略図であり、 図4は、中空ファイバーバイオリアクター装置を使用
する系の概略図であり、 図5は、本願発明の1つの実施態様の同寸法の分解組
立図であり、 図6は、図5で示された実施態様で使用される基板の
平面図であり、 図7は、図5で示された実施態様で使用される膜の平
面図であり、 図8は、図5で示された発明の実施態様で使用される
培地板の平面図であり、 図9は、図5で示された実施態様で使用される細胞産
生物板の平面図であり、 図10は、図5で示された実施態様の線10−10の断面図
であり、 図11は、本願発明のもう1つの実施態様の側断面図で
あり、 図12は、図11で示された実施態様の線12−12の断面図
であり、 図13はグラフであり、 図14はグラフであり、 図15はグラフであり、 図16はグラフであり、 図17はグラフであり、 図18はグラフであり、 図19はグラフであり、 図20はグラフであり、 図21はグラフであり、 図22は、本願発明の発明原理を使用するバイオリアク
ター装置の要約図であり、そして 図23は、図22で示された実施態様の断面図である。
本発明の詳細な説明 図1および図2で示された発明物に関して、本願開示
の発明原理によるバイオリアクター10は一般的に、近位
端18と遠位端20を有する収容手段16内に2つの室を有し
ている。選択的透過膜22は収容手段16の内部にある。膜
22は近位端18から遠位端20に延びて、収容手段16の内部
を細胞室24と供給および廃物室26に分けている。
好ましい膜は、栄養素および細胞老廃物のような低分
子化合物が細胞室24および供給室26間を選択的に通過し
得るようにするものである。しかし乍ら、膜22は、採取
すべき細胞産生物のような高分子化合物がこの2つの室
を通過しないようにするものである。膜は必須栄養素お
よび毒性の老廃物に対しては透過性であるが、一方、細
胞室内の所望の細胞産生物は維持しなければならない。
当然、膜分子量の望ましい上限は所望の細胞産生物の分
子量より小さいように選択される。かくして、14,000を
超える分子量を有する細胞産生物に適切な膜は、一般的
には12,000から14,000までの範囲の分子量上限を有する
加工セルロースから構築されよう。このような膜は商品
名スペクトラ/ポア 4(Spectra/Por 4)でカリフォル
ニア州ロサンゼルスのスペクトラム メディカル イン
ダストリーズ(Spectrum Medical industries)インコ
ーポレイティッドから市販で入手可能である。本願発明
のバイオリアクター系と共に使用することが出来る他の
限外濾過膜にはポリスルホン、ナイロン、ポリプロピレ
ン、ポリエステル/ポリカーボネート、テフロン、イオ
ン負荷膜、セロファン、ニトロセルロースポリエチレン
およびセラミックスがある。市販の2,3の例にはカリフ
ォルニア州プレサントンのヌクレオポーア(Nucleopor
e)コーポレーションからポラカーボネートおよびポリ
エステルヌクレオポーア(Nucleopore )膜フィルタ
ー;マサチューセッツ州ベッドフォードのミリポーア
(Millipore)からのポリスルホンPTGC膜;およびニュ
ーハンプシャー州キーネのシュライヒャー アンド シ
ュネル(Schleicher and Schnell)インコーポレイティ
ッドからのニトロセルロース コロジオン(Collodion
)膜フィルターがある。
供給および廃物室26は細胞に栄養培地を供給し、膜22
から室26へ通過した消費された培地および細胞老廃物を
運び去る。供給および廃物室26と流れで連絡している入
口手段28は所望の栄養培地を供給するために設置する。
出口手段30もまた供給および廃物室26と連絡しており消
費された培地および細胞老廃物を取り除く。
増殖室24は2つの別々の相からなっている:動物細胞
を捕捉してゲル相を形成する、実質的に不溶性で生物共
存性のマトリックス34;および液体相を形成する分泌さ
れた細胞産生物の濃厚溶液。本願明細書で使用される不
溶性という用語はろ過によって細胞培地から分離しうる
組成物を言う。この2分断細胞室24は、適当なマトリッ
クス プリカーサー/細胞懸濁液を増殖室内に置くとき
に形成される。細胞含有マトリックスプリカーサー(マ
トリックス前駆体)は細胞室24内で収縮して一般的に濃
厚な、不溶性で細胞−生物共存性マトリックス34を形成
する。生物共存性マトリックス34を使用すると、細胞を
非常に長時間インビトロで維持できる。90日までの滞留
時間が達成されている。
一般に、選択した細胞を低温(例えば、0℃から30℃
まで)で、低pH値(例えば、2から5.5まで)で、低温
と低pH値の両者で、または異なるイオン構成の溶液中で
マトリックス プリカーサー溶液と混合するとき、細胞
−生物共存性マトリックスが形成される。選択されるマ
トリックス プリカーサーはこのような懸濁液を創るた
めに好ましくは最初は可溶性形態である。次いで、細胞
−マトリックス プリカーサー懸濁液を入口手段31を通
して細胞室24に導入する。pH、温度またはイオン特性が
初期値から変化すると、重合化または集合が起こり、生
成したポリマー鎖は不溶性の集合体を形成する(例え
ば、pH値が6.8か7.4までの範囲に上昇し、温度が37℃か
ら45℃までの範囲に上昇した)。これらの不溶性の集合
体は更に集合してファイバー(繊維)を形成する。これ
らのファイバーは順次細胞を捕捉し、実質的に不溶性
で、細胞−生物共存可能性マトリックス34と称されるも
のを創製する。
選択されるマトリックス プリカーサーは、細胞が住
みつく前に、その場で実質的に不溶性で生物共存性のマ
トリックスを迅速に形成する能力を有することが一層望
ましい。選択されるマトリックス プリカーサーは好ま
しくは、細胞−マトリックス プリカーサー懸濁液の物
理的または化学的変化につれて線維性マトリックスを形
成する。このような変化はpH値若しくは温度またはその
両者、コ−モノマー若しくは他の任意の重合開始剤の添
加、或いはこれら方法の任意の組み合わせによってもた
されよう。選択されるマトリックス プリカーサーに依
拠して、マトリックスの形成は重合化、集合化、イオン
複合化等によってもたらされよう。
便宜上、マトリックス構成を称するために用語ポリマ
ーまたは集合体を使用するときはいつも、マトリックス
はこれらの特性を有する化合物に限定されないと理解す
べきである。少なくとも最初にはその場で形成されそし
て細胞を捕捉する、生物共存性で実質的に不溶性のマト
リックスは本願発明の範囲内であると考えられる。同様
に、マトリックス プリカーサーは、重合化し若しくは
集合化する傾向を有する全ての化合物またはその場でマ
トリックスを形成するようなものを含むと理解すべきで
あるが、これらに限定されるべきではない。
細胞またはマトリックスそれ自体のいずれかで生じる
収縮のために、細胞−生物共存性マトリックスは、全て
ではないが場合によっては、2、3時間または2、3日
で元の占有容量の4分の1に収縮する。本願発明では、
細胞−生物共存性マトリックスがこの程度まで収縮する
必要はない。混合物で占有されていた元の容量の約90%
に収縮する細胞−マトリックスが望ましい。占有されて
いた元の容量の約75%に収縮した細胞−マトリックスは
更に好ましい。元の容量の約50%に収縮した細胞−マト
リックスは更に一層好ましい。しかし乍ら、最も好まし
い細胞−マトリックスは混合物で占有されていた元の容
量の約3分の1に収縮する。
収縮が生じた後、細胞室24は2つの分離領域、即ち細
胞−生物共存性マトリックス領域と細胞によって産生さ
れる高分子化合物が蓄積する液体領域とを有する。細胞
産生物は回収手段32から定期的にまたは連続的に採取さ
れる。
得られたマトリックスは、最適培養条件下、即ち、pH
=7.0〜7.4;温度=37℃;および浸透度=275〜400ミリ
オスモールで使用される細胞培地中で少なくとも部分的
に不溶性でなければならない。更に、細胞−生物共存性
マトリックスは非細胞毒性であり滅菌可能でなければな
らない。多数のマトリックス プリカーサー化合物は所
望の細胞−生物共存性マトリックスを創製するために使
用することができる。
特に好適なマトリックスを形成することが視い出され
ている1つの化合物はコラーゲンである。無菌の高多孔
性天然アテレオペプチド(ateleopeptide)コラーゲン
タイプIは、カリフォルニア州パロアルトのコラーゲ
ン(Collagen)コーポレーションからビトロゲン(Vitr
ogenTM)100の商品名で市販で入手可能である。テレオ
ペプチド(teleopeptide)コラーゲンタイプIもまた有
用であることが証明されており、比較的純粋な形態でニ
ューヨーク州エルムスフォード所在のゴッテフォッセ
(Gottefosse)コーポレーションからパンコーゲンS
(Pancogene STM)の商品名で入手できる。用語コラー
ゲンが本願明細書で使用されるときはいつでも、最適の
細胞培養条件下で少なくとも部分的に不溶性である任意
のタイプのコラーゲンまたは修飾コラーゲンを含むと理
解すべきである。例えば、コラーゲンはカサイ(Kasa
i)等の米国特許第4,559,304号の技術に従って修飾する
ことができ、その開示は参照として本願明細書に引用す
る。
コラーゲン−キトサン混合物もまた使用することがで
きる。適当なキトサン、即ちN−アセチル結合の多くが
加水分解かれて遊離のアミンとなっているキチン誘導体
は、ワシントン州レッドモンドのプロタン ラボラトリ
ーズ(Protan Labs)からウルトラピュア(Ultrapure)
キトランの表示で乾燥状態に入手することができる。コ
ラーゲンの場合と同じように、キトサンもまた化学的に
修飾できそしてやはりマトリックス形成の有効な手段で
あることが認められる。更に、フィブリンを形成するた
めにフィブリノーゲンとトロンビンの混合物のその場で
の重合化が上首尾に使用されている。
この系の要件を充たす他の材料には次のものがある:
(1)ポリマーを構成するサブユニットが、コラーゲン
およびキトサンのような一般的に7から10の範囲のpKa
値を有するポリアミン。このようなポリアミンは、陽子
化した形態のときには一般に2から5.5までの範囲のpH
値で細胞培地中に可溶性であり、部分的に非陽子化した
形態のときには一般に6.8から7.4までの範囲のpH値で細
胞培地中で部分的に不溶性である;(2)水溶性のポリ
アニオン ポリマーとポリカチオン ポリマーの混合
物。この混合物はイオン結合で会合して溶液から析出す
る;そして(3)0℃から30℃までの範囲の温度で細胞
培地に可溶であるがより高い温度、例えば一般的に32℃
から45℃までの範囲の温度では細胞培地に不溶性である
セルロース エーテルのようなポリマーも予期されてい
る。
これらの原理は、図5から図9で示される本願発明の
平板床タイプの実施態様100に導入された。平板床バイ
オリアクター100の外部収容器は、第1の基板114および
第2の基板116の外部面110および112によって形成され
る。図6は基板114および116を更に詳細に示す。基板11
4、116は、ポリカーボネートが透明で且つ蒸気滅菌可能
であるので、好ましくはポリカーボネートで作られる。
しかし乍ら、基板114および116は任意の適当なプラスチ
ックまたは金属から構成することができる。第1の基板
114は近位端118および遠位端120並びに外部面110および
内部面122を有している。第2の基板116は近位端124お
よび遠位端126並びに外部面112および内部面128を有し
ている。第1の基板114は第1の液体入り口手段130およ
び第2の液体入り口手段132を有している。
液体入り口手段130、132は共に第1の基板114の近位
端118の近くに位置していることが好ましく、第2の液
体入り口手段132は第1の液体入り口手段130より僅かに
後部または下部に位置する。第2の基板116は第1の液
体出口手段134および第2の液体出口手段136を有してい
る。両液体出口手段は共に第2の基板116の遠位端126の
近くに位置しており、好ましくは第2の液体出口手段13
6は第1の液体出口手段134より僅かに前部または上部に
位置する。第2の液体出口手段136および第2の液体入
り口手段132は、細胞産生物の定期的採取しか所望され
ない場合、ゴム隔壁で蓋をするかまたは末端がバルブに
なった小管を設置することができる。
第1の基板114および第2の基板116の内部面122、118
の間には交互になっている細胞増殖板138、選択的透過
性膜142および栄養培地板140がある。バイオリアクター
100は図9で更に詳細に示されるように、少なくとも1
つの細胞増殖培地板138を有している。各細胞増殖板138
は少なくとも1つの縦方向窓44を有している。細胞増殖
板窓144の長さは、組み立てた平板床バイオリアクター1
00で測定するとき、第2の液体入り口手段132から第2
の液体出口手段136までの間隔に実質的に等しい。
図8で更に詳細に示されるように、バイオリアクター
10はまた少なくとも1つの栄養培地板140も有してい
る。各栄養培地板140は少なくとも1つの縦方向窓146も
有している。栄養培地板窓146の長さは、組み立てた平
板床バイオリアクター100で測定するとき、第1の液体
入り口手段130から第1の液体出口手段134までの間隔に
実質的に等しい。かくして、栄養培地板の窓146の長さ
は細胞板の窓144の長さより僅かに長い。当然ながら、
縦方向の窓144、146の長さは第1および第2の液体入り
口手段並びに第1および第2の液体出口手段134、136の
位置によって決まる。それ故、窓144が栄養培地窓146よ
り僅かに長いことも可能である。この場合には、栄養培
地窓144の長さは、組み立てた平板床バイオリアクター1
00で測定するとき、第1の液体入り口手段130から第1
の液体出口手段134までの間隔に実質的に等しく、そし
て細胞板窓146の長さは第2の液体入り口手段132から第
2の液体出口手段136までの間隔に実質的に等しい。
好ましい実施態様では、少なくとも1つの第1の培地
通路148は第1の液体入り口手段130および栄養培地板窓
146と流れでつながっている。少なくとも1つの第2の
培地通路150は栄養培地板窓146および第1の液体出口手
段136と流れでつながっている。少なくとも1つの第1
の細胞通路152は第2の液体入り口手段132および細胞増
殖板窓144と流れでつながっている。少なくとも1つの
第2の細胞通路154は細胞増殖板窓144および第2の液体
出口手段136と流れでつながっている。通路148、150、1
52および154はそれらのそれぞれの板138、140を越えて
は延びていない。第1の基板114上で、第1および第2
の液体入り口手段130、132並びに通路148、152と流れで
つなかっているのは好ましくは第1および第2の液体流
多岐管158、160である。同様に、第2の基板116上の第
1および第2の液体流多岐管162、164は第1および第2
の流体出口手段134、136並びに通路150、154と流れでつ
ながっている。好ましくは、多岐管160、164の内径は産
生物が回収されるとき産生物流の希薄化を避ける得る程
小さい。
図7で示されそして本発明の平板床バイオリアクター
100で使用される選択的透過性膜142は、動物細胞および
所望の細胞産生物を膜142の一方の側から他方の側には
実質的に通過させないが、栄養素および細胞老廃物を膜
142の一方の側から他方の側に通過させる。
基板114、116、板138、140および膜142は好ましくは
以下のサンドイッチ タイプの形態で一緒に組み立てて
本願発明の平板バイオリアクター100を形成する。第1
の基板114および第2の基板116の外部面110、112を互い
に外側に向かって位置させ、バイオリアクター100の外
部収容器を作る。板138、140および膜142は基板114、11
6の間に挟み、その結果栄養培地板140は増殖板138と交
互になり、一方各膜142は各板を他の各板および各基板1
14、116の内部面122、128から分離する。固定手段156、
例えばボルト、ねじ、クランプ等は組み立てたサンドイ
ッチ バイオリアクター装置を保持するために使用する
ことができる。
バイオリアクター100の操作では、膜142を基板114、1
16および培地板138、140の間に置くことは必要でない。
しかし乍ら、この態様で使用するときは、膜は有効なガ
スケットとして役立つ。サンドイッチ構造のバイオリア
クター100を形成する際には、基板114、116を除いてサ
ンドイッチの第1および最後の板は好ましく栄養培地板
140である。好ましくは、本発明の平板床バイオリアク
ター100は多数の細胞増殖板138および栄養培地板140並
びに多数の膜142で形成される。
操作する際に、選択した細胞栄養培地は、培地容器15
6から第1の液体入り口手段130および第1の培地通路14
8を通して栄養培地板窓146まで、図3で示されるよう
に、蠕動ポンプを用いて送り込む。適当なポンプはイリ
ノイ州シカゴのコール パルマー(Cole Palmer)の、
サイズ16マスターフレックス(Masterflex)シリコン管
を備えたスピード変動性マスターフレックスのカタログ
番号7533−30である。培地は栄養培地板窓146から第2
の培地通路150まで続き、そしてその後第1の液体出口
手段134を通って平板床バイオリアクター100から出る。
細胞−マトリックス プリカーサー懸濁液は第2の液体
入り口手段132から、次いで第1の細胞通路152を通して
増殖板窓144に導入される。第2の液体出口手段136は好
ましくは蓋をされる。
細胞−マトリックス プリカーサー懸濁液が細胞増殖
板窓144に導入された後、細胞を捕捉している実質的に
不溶性のマトリックス34がその場で形成される。細胞
は、膜142を通過する栄養培地の連続流で維持される。
毒性の細胞老廃物は膜142を通過して栄養培地板窓146に
拡散し、そこで老廃物はバイオリアクターから運び出さ
れる。採取すべき細胞産生物は、これらの分子量が高い
ため、膜142を通過しない。
細胞産生物を定期的に採取するために、シリンジまた
は他の回収手段を第2の液体出口手段136中に挿入す
る。連続的に採取するためには、ポンプかまたは試料流
制御バルブかのいずれかを使用することができる。或い
は、駅を細胞室に導入し採取すべき細胞産生物と置換す
ることができる。
或いは、本願発明の原理は図11および12で示される中
空ファイバー バイオリアクター200で使用することが
できる。適当な中空ファイバー組立品はマサチューセッ
ツ州ダンバースのW.R.グレース アンド カンパニー
(Grace & Co.)の一部門であるアミコン(Amicon)か
らでているアミコンPN 5407モデルDH4であり、圧力制御
バルブおよびフィルターフリットが除かれている。アミ
コンH1P30−43中空ファイバー膜組立品は上限分子量約3
0,000を有し、該バイオリアクター200の実施例用に使用
した。上記した任意の適当な膜組成物も上首尾に使用で
きるが、上記組立品の中空ファイバーは、ポリスルホン
から作られた。
適当な中空ファィバー組立品200は、間隔の離れた末
端部分213a、213bを有する収容器201を有しており、末
端部分はそれらの間で室214を区画している。収容器201
は第1の液体入り口手段202および第2の液体入り口手
段204を有しており、第2の液体入り口手段204は一般に
第1の液体入り口手段202の内側方向に位置している。
収容器201はまた第1の液体出口手段206および第2の液
体出口手段208も有しており、第2の液体出口手段208は
一般に第1の液体出口手段206の内側方向位置してい
る。収容器201は図11および図12で円筒形であるように
描かれているが、その形状はそのように限定されるもの
ではない。中空ファイバーを収容する任意の収容器を首
尾良く使用することができる。
収容器201の内部には少なくとも1つの選択的透過性
の中空ファイバー210があり、これは細胞および所望の
細胞産生物は実質的に通過させないが栄養素および毒性
の細胞老廃物は通過させ、収容器201の長さに及んでい
る。中空ファイバー210は室214を中空ファイバー210内
の毛細管内空間215と中空ファイバーの外側の毛細管外
空間216に分けている。毛細管内空間215と毛細管外空間
216は中空ファイバー210の壁を通してのみつながってい
る。好ましくは、毛細管外空間216は栄養培地または供
給および廃物室を提供するが、毛細管内空間215は選択
されたマトリックス内に捕捉された細胞の細胞室を提供
する。これらの役割は、所望の場合、逆にすることがで
きる。好ましくは、多数のファイバーを使用する。中空
ファイバー210の内部間隙は第1の液体入り口手段202お
よび第1の液体出口手段206と流れでつながっている。
毛細管外空間216は第2の液体入り口手段204および第2
の液体出口手段208と流れでつながっている。
操作する際、図4で示されるように、毛細管外空間21
6が栄養培地または供給および廃物室として使用される
場合、栄養培地は容器212から第2の液体入り口手段204
を通して送り込まれる。培地は毛細管外空間216を移動
し、第2の液体出口手段208を通って収容器201を出る。
マトリックス プリカーサー細胞懸濁液は、毛細管内空
間215が細胞室として使用される場合、第1の液体入り
口手段202を通して中空ファイバー210中に導入される。
第1の液体出口手段206はゴム隔壁または末端がバルブ
状の小管で蓋をする。その後、実質的に不溶性の細胞−
マトリックスが中空ファイバー210内のその場で形成さ
れる。
栄養培地は中空ファイバー210の線維膜壁を移動し
て、捕捉された細胞に供給される。細胞老廃物および消
費された培地は中空ファイバー210を通って毛細管外空
間に流れ、そこでこれらは培地流と共に運び出される。
所望の細胞産生物は第1の液体出口手段206を通して連
続的にまたは定期的に採取される。
多領域バイオリアクターの設計に本願発明の原理を使
用することができる。このバイオリアクターの形態は1
つ以上の細胞産生物を採取したい場合に特に有用であろ
う。この形態では、採取されるべき細胞産生物、P1、P2
は分子量がかなり異なっていよう。例えば、細胞産生物
P1は細胞産生物P2の分子量よりかなり大きい分子量を有
する。図22および図23で示されるように、一般に300と
称される、本願の原理に従う多領域のバイオリアクター
は、間隔の離れた末端部分を有し、それらの間で室が区
画されている収容器内に密封された種々の孔サイズの、
多数の同心円の、選択的透過性中空ファイバーM1、M2
よびM3からなっている。
図22で示されるように、多領域のバイオリアクター30
0の収容室内には第1の選択的透過性の中空ファイバーM
1があり、これは細胞を実質的に通過させないが、好ま
しくは栄養素、毒性の細胞老廃物並びに細胞産生物P1
よびP2を通過させる。第1の中空ファイバーM1の毛細管
内空間内には第1の領域Z1がある。第2の選択的透過性
中空ファイバーM2は上記の第1の中空ファイバーM1と同
心である。第2の中空ファイバーM2は、少なくとも1つ
の細胞産生物、例えばP1に対しては不透過性であるが、
好ましくは栄養素および細胞老廃物の通過に対しては透
過性であろう。第2の中空ファイバーM2は第1の中空フ
ァイバーM1と第2の中空ファイバーM2との中間の毛細管
内空間内に第2の領域Z2を創る。
第3の選択的透過性中空ファイバーM3は第2の中空フ
ァイバーM2と同心である。第3の中空ファイバーM3は、
全ての所望の細胞産生物、ここではP1およびP2は通過に
対しては不透過性であるが、好ましくは栄養素および細
胞老廃物の通過に対しては実質的に透過性であろう。第
3の中空ファイバーM3は2つの領域を更に創る:第4の
領域Z4は第3の中空ファイバーM3と収容器301の中間の
毛細管外空間内に創設されるが、第3の領域Z3は第2の
中空ファイバーM2と第3の中空ファイバーM3の中間の毛
細管内空間内に創設される。
この形態では、第1の中空ファイバーM1、第2の中空
ファイバーM2および第3の中空ファイバーM3は栄養素お
よび細胞老廃物を領域Z1から領域Z4にそして領域Z4から
領域Z1に移動させることができるであろう。しかし乍
ら、細胞産生物P1は領域Z2内に含まれるであろう。他
方、細胞産生物P2は第2の中空ファイバーM2を通過して
自由に領域Z3に拡散することができよう。しかし乍ら、
第3の中空ファイバーM3の孔サイズは細胞産生物P2が領
域Z4に拡散するのを妨げるであろう。しかし乍ら、採取
すべき細胞産生物数および所望の温度に依拠して、4つ
より多いかまたは少ない領域が可能であることを理解す
べきである。図22および23で示される実施態様は多領域
バイオリアクターの限定的な描写であるようには意図さ
れていない。
本願発明で使用するのに適当な市販で入手可能な同心
円ファイバー バイオリアクターはカリフォルニア州リ
バーモアのセテック(Serec)インコーポレイティッド
から商品名トリセントリック(TRICENTRIC )で入手で
きる。この組立品の中空ファイバーは、上記した任意の
適当な膜組成物も上首尾に使用できるけれども、ポリプ
ロピレンからできている。
操作に際しては、適当なマトリックス プリカーサー
/細胞溶液は領域Z1と流れで連絡されているバルブ手段
V1′を通して領域Z1に導入され、そこでその後、懸濁液
は収縮して一般に濃厚な不溶性の、細胞−生物共存可能
性マトリックス302を形成する。マトリックス302および
細胞産生物は、やはり領域Z1と流れで連絡されているバ
ルブ手段V1から取り出すことができる。マトリックス30
2では、細胞は非常に長時間インビトロで維持すること
ができる。
栄養培地はバルブ手段V3およびV3′によって領域Z4
通過する。バルブ手段V3およびV3′は領域Z4と流れでつ
ながっている。低分子量の栄養素は中空ファイバーM1
M2およびM3から自由に拡散して領域Z1に存在する細胞を
維持する。同様に、低分子量の細胞老廃物および阻害代
謝物は一連の同心円中空ファイバーから領域Z4に拡散さ
せることができる。領域Z4中の培地流は消費された栄養
培地および細胞老廃物を組立品から運び去る。
細胞産生物P1およびP2の在留時間はオペレーターによ
って制御される。これらの産生物は、所望の領域と流れ
で連絡されているバルブ手段から連続的にかまたは断続
的に採取することができる。図22で示されるように、領
域Z2からの細胞産生物流は細胞産生物P1およびP2の両方
を含有しているが、一方領域Z3の細胞産生物流は細胞産
生物P2しか含有していない。細胞産生物P2はバルブ手段
V2およびV2′を使用して領域Z3から容易に取り出すこと
ができる。
他方、比較的純粋なP1流が望ましい場合、バルブ手段
V1′、V2およびV2′が開けられ、そしてバルブ手段V1
V3およびV3′は栄養培地がバルブ手段V1から領域Z1に送
り込まれる間閉じられる。この方法で、栄養培地は存在
する細胞産生物P2を運びながら第2の中空ファイバーM2
を通過して拡散し、バルブ手段V2を通して組立品から出
る。この形態では細胞産生物P1が中空ファイバーM2を通
過できないので、細胞産生物P1は領域Z2に残りその後採
取することができる。この方法は細胞産生物P2を幾らか
薄めるであろうが、それでもやはり細胞産生物P2流は、
細胞が慣用のバイオリアクター系中で増殖された場合よ
り数倍濃縮されであろう。
他のデザインも使用することができる。本願発明のバ
イオリアクター装置デザインの本質的な特徴は、2つの
室を使用し、その場で形成されるマトリックスを導入す
ることによってバイオリアクター中に少なくとも3つの
分離領域を達成することである。
本願発明の原理を使用するバイオリアクター装置は捕
捉された細胞に高酸素輸送を提供して低剪断流のバイオ
リアクター内で細胞生存性を維持する。更に、回収され
る細胞産生物が濃縮されているので、細胞産生物回収コ
ストが低減される。実際、多くの場合に実質的に細胞を
有さない細胞産生物が達成される。本願発明の原理に従
うバイオリアクター装置はAFP−27のような非表面依存
細胞を採取するために使用することもできる。これらの
細胞は最終的には細胞増殖によってマトリックスから離
れ、所望の細胞産生物と一緒に採取することができる。
本発明者の結果によって、実施例6で示されるように
このバイオリアクター装置の急速な運転開始は、血清含
有培地から血清不含培地、そして更には多くの場合、タ
ンパク質不含培地への工程変更と同様に可能であること
が証明される。「工程変更」は徐々にではなく即座に変
更することを意味する。本願明細書では、工程変更とは
専ら血清を含有する培地の除去およびそれに続く血清不
含培地による代替を言う。図20の三角印で示されるよう
に、血清不含培地が徐々にまたは長期の繊維期間ではな
くて工程変更の態様でバイオリアクター中に導入された
後、細胞は生存し続ける。三角印2は、血清不含培地が
系に導入された時間を示す。血清不含培地への急速な変
更はグルコース消費度の減少または他の装置で通常生起
する細胞死を生じさせない。血清不含培地の急速な導入
が可能になるので、本願発明のバイオリアクター装置は
迅速に且つ効率的に調節し操作することができる。
以下の実施例は、動物細胞およびそれらの遺伝子的に
改変された誘導物から如何にして実質的に不溶性の生物
共存性マトリックスを作ることができるかを更に十分に
示すものである。これらの系で生じた細胞応答も記載す
る。
実施例 1:コラーゲン マトリックス中の293細胞 薄層流がHEPAフィルターでろ過されたフード中で、2
個の15ml無菌ねじり蓋管、管Aおよび管Bを準備して使
用した。管Aには修正したダルベッコの修正イーグル培
地(DME)1.75mlを加えた。この培地は前以て通常の濃
度の2倍になるように調製されており、そしてこれは10
%のウシ胎児血清(FBS);300μg/mlのゼネチシン(gen
eticin)、200μg/mlのヒグロマイシンB、および2μg
/mlのビタミンKを含有していた。得られた培地混合物
はろ過滅菌した。蒸気滅菌した0.1NのNaOH0.10mlを管A
に加えた。無菌のビトローゲン100(VITROGEN 100TM
1.0mlを管Bに加えた。両管共密封し氷水浴中に入れて
溶液を一般的には4℃以下に冷却した。
遺伝子的に操作したヒト腎上皮細胞(「293細胞」)
をこの実施例に使用した。この基本構造は、メリーラン
ド州ロックビルのATCCでの寄託番号CRL 1573で公けに入
手可能である。標準的で良く知られた技術を使用して、
これら細胞は天然の抗凝集タンパク質であるタンパク質
Cを産生するように遺伝子的に操作することができる。
例えば、ローレンス H.クロウズ(Lawrence H.Clouse)
およびフィッリプ C.コンプ(Philip C.Comp)、止血制
御:タンパク質C系、314(20)、The New England Jou
rnal of Medicine 1298(1986年5月15日);P.C.コンプ
およびL.H.クロウズ、血漿タンパク質CおよびS:2つの
天然抗凝集素の機能およびアッセイ、Laboratory Manag
ement 22−32頁(1985年12月)参照。
293細胞は、標準的な組織培養技術に従って5%のFB
S;300μg/mlのゼネチシン;200μg/mlのヒグロマイシン
B;および2μg/mlのビタミンK(「DME+Ab溶液」)を
含有するDME溶液中75cm2の組織培養フラスコ内で集密す
るまで増殖させた。例えば、R.イアン フレッシュニィ
(R.Ian Freshney)、アランR.リス(Alan R.Liss)、
動物細胞の培養、A Manual of Basic Technique、(198
3年)参照。無菌技術を使用して、培地をフラスコから
取り出し、細胞はりん酸緩衝塩類(PBS)溶液5.0mlを用
いて静かに洗浄して残存する血清を除去した。PBS溶液
は8g/の塩化ナトリウム、0.2g/の塩化カリウム、2.
0g/のりん酸水素ナトリウムおよび0.40g/のりん酸
二水素カリウムを含有していた。次いで、PBS溶液を除
去した。
続いて、PBS中0.25%のトリプシン溶液1.0mlを加え
た。細胞および溶液は37℃で5分間インキュベーション
した。インキュベーション期間後、DME+Ab溶液はトリ
プシンを不活性化するために加えた。細胞は表面をはが
し、培地を加えて懸濁した。
再び無菌技術を使用して、管Aの内容物を管Bの内容
物に加えた。この添加工程の直後に、細胞懸濁液0.9ml
(6.15×107個の細胞総数)を管Bに加えた。次いで、
管Bの内容物を管を数回逆さにして良く混合した。得ら
れた混合物を34mmの組織培養皿に注ぎ、37℃でインキュ
ベーションして実質的に不溶性の細胞−生物共存性マト
リックスを形成させた。マトリックス収縮量は、ベル
(Bell)等の「インビトロでの異なる増殖能のヒト線維
芽細胞によるコラーゲン格子収縮による組織様構造の製
造」、Proc.Natl.Acad.S.:U.S.A.、76巻、第3号、1274
−1278頁(1979年3月)に記載された方法を使用して毎
日測定した。
細胞を負荷したマトリックスを妨害することなく液体
培地3.0mlを毎日取り除きそして取り替えた。グルコー
ス濃度は、ミズーリー集セント ルイスのシグマ アル
ドリッチ(Sigma Aldrich)コーポレーションから入手
可能な診断用シグマ グルコースHKへキソキナーゼ酵素
アッセイを使用して取り出した培地中で測定した。標準
的なエリザ(ELIZA)アッセイ技術を使用して、タンパ
ク質Cの濃度も測定した。
図13は時間に対するゲル直径を比較することによるマ
トリックスの縮少速度を示している。最初に速い速度で
収縮した後で、細胞マトリックスの直径は一般に安定し
ている。図14は、消費された培地に含まれているタンパ
ク質Cの濃度を表わしている。図15のグルコース摂取曲
線は、細胞がポリマー マトリックス中に導入された後
に細胞が生存し続けたことを証明している。
実施例 2:コラーゲン−キトラン マトリックス中の29
3細胞 この実験では、実施例1の方法を使用したが、管Bに
はウルトラピュア キトサン(Proton Labs、ロット番
号PTL−173)を蒸留水に溶解して調製した2%のキトサ
ン水溶液0.5mlを入れ、121℃で30分間蒸気滅菌し、その
後pH4に調整した。得られた溶液中ではコラーゲン濃度
は0.1mg/mlに減少していた。管B中のこの混合物を使用
して、キトサン−コラーゲン−細胞のマトリックスを創
った。図14は、細胞を生物共存性マトリックスに導入し
たとき、長時間に亘ってタンパク質Cが成功裡に産生さ
れたことを示している。図15で示されるように、細胞は
このマトリックスに捕捉されている間グルコースを消費
し続けた。
実施例 3:コラーゲン マトリックス中のチャイニーズ
ハムスター卵巣細胞 コラーゲン マトリックス中のチャイニーズ ハムス
ター卵巣細胞(CHO)の細胞増殖および収縮を試験する
ために実施例1のプロトコールを修正した。この実施例
では管Aは、10容量%のFBS;200単位/mlのペニシリンG;
200μg/mlのストレプトマイシン;および0.1Nの水酸化
ナトリウム0.06mlを含有する、2倍濃度のDME1.05mlを
有していた。
CHO細胞は標準的で周知の技術、例えば、V.B.ヒムズ
(Himes)およびW.S.フー(Hu)、種々のイオン交換容
量を有する微小担体での哺乳類動物細胞の付着および増
殖、上掲、に従って使用するために調製した。次いで、
この細胞を5容量%のFBSを有するDME溶液に懸濁した。
ハムスター細胞懸濁液(7×105細胞/ml)37.5mlを遠心
分離した。培地が僅か3mlになるまで培地を除去し、ハ
ムスター細胞濃度を8.75×106細胞/mlまで上昇させた。
CHO細胞懸濁液(1.31×107個の総細胞)1.5mlを、管
Aおよび管Bの内容物を混合したものに加えた。次い
で、この混合物は実施例1で説明したようにしてペトリ
皿に注いだ。しかし乍ら、ペトリ皿はインキュベーショ
ンするのではなくて、37℃の水浴上に浮かべた。この様
にして、内容物を急速に温め、細胞が住みつく前にコラ
ーゲンの原線維形成を起こさせた。実質的に不溶性の細
胞マトリックスが形成された後、5%のFBSおよび100単
位/mlのペニシリンG並びに100μg/mlのストレプトマイ
シンを有するDME5.0mlを、細胞マトリックス ゲルの表
面に静かに加えた。1日当たり約7.0mlの培地を交換し
た。
図13および図16は、一般に濃厚な細胞−コラーゲン
マトリックスが形成されるときの細胞−コラーゲン混合
物の急速な収縮を表わしている。図17のグルコース摂取
曲線によって示されるように、ハムスター細胞もまた成
功裡に維持された。
実施例 4:コラーゲン マトリックス中のAFP−27ハイ
ブリドーマ 実施例1の一般的なプロトコールに従って、コラーゲ
ン マトリックス中のAFP−27ハイブリドーマ細胞(「A
FP−27細胞」)を試験するために以下の修正を行った。
AFP−27細胞はアルファ胎児タンパク質に対するIgG抗体
を産生する。これらの細胞はミネソタ集ミネアポリスV.
A.メディカル センターのロバートL.ベセラ(Robert
L.Vessella)博士から入手した。
管Aの溶液には、20容量%のウマ血清;200単位/mlの
ペニシリンG;200μg/mlのストレプトマイシン;および
0.12mlの0.1N NaOHを有する2倍濃度のDME溶液1mlが入
っていた。実施例3に記載した細胞濃縮技術を使用し
て、30.8mlのAFP細胞懸濁液(1.00×106細胞/ml)を1.0
3×107細胞/mlにまで濃縮した。
管Aと管Bを混合した後、1.5mlのAFP細胞懸濁液(1.
54×107個の総細胞)を混合物に加えた。全混合物をペ
トリ皿に注ぎ、実施例3で行ったようにして37℃の水浴
上に浮かべた。コラーゲン マトリックスが形成された
後、10%のウマ血清、100単位/mlのペニシリンGおよび
100μg/mlのストレプトマイシンを含有するDME4mlを皿
に加えた。約8.0mlの培地を毎日交換した。
図13および図18は、時間に対する実質的に不溶性の細
胞−コラーゲン マトリックスの形成を表わす。図13は
更に、実施例1、3および4で形成されたマトリックス
の相対密度を比較している。実施例3のマトリックスは
直径が最も小さいことが見いだされた。実施例4のマト
リックスは直径が最も大きいことが見いだされた。図19
はこの細胞タイプが、捕捉された細胞による連続的グル
コース摂取で証明される細胞生存性を損なうことなく、
持続した期間に亘ってこのマトリックス環境で維持され
得ることを示している。
実施例 5:フィブリン マトリックス中の293細胞 血清不含培地中のフィブリノーゲン溶液は、修正DME/
F12溶液15.0mlにウシ フィブリノーゲン(ミズーリー
州セント ルイスのシグマ ケミカル(Sigma Chemica
l)コーポレーションのカタログ番号F−4753)0.075g
を加えて調製した。この修正DME/F12溶液はDME3部とハ
ム(Ham)のF12栄養混合物(ギブコ(Gibco)P.N.430−
1700)1部とを混合した後、300μg/mlのゼネチシン、2
00μg/mlのヒグロマイシンBおよび1μg/mlのビタミン
K(1μg/ml)を添加して作成した。フィブリノーゲン
溶液を1時間混合した後、溶液を傾瀉して不溶のフィブ
リノーゲンを全て除去した。次いで、溶液をフィルター
滅菌した。トロンビン1単位/ml溶液は、トロンボスタ
ット(ThrombostatTM)をPBSで連続希釈して調製した。
トロンボスタットは、ニュージャージー州モリス プレ
インズのパーク デビス(Parke Davis)から市販で入
手可能である。
フィブリノーゲン溶液2.0mlを管Aに加えた。トロン
ビン溶液0.2mlを管Bに加えた。両管は密封し、氷水中
で冷却した。
実施例1で使用した細胞懸濁液を使用して、細胞懸濁
液0.9mlを管Aに加えた。得られた混合物は、直径34mm
の組織培養ペトリ板中に注いだ。板には覆いをし、37℃
で30分間インキュベーションした。インキュベーション
後、DME/F12溶液3.0mlをペトリ板に加えた。これらの技
術を使用すると、フィブリン−細胞マトリックスが首尾
良く形成され、大部分の細胞を捕捉していた。但し、こ
のマトリックスはその後、293細胞によって産生された
フィブリン分解酵素によって分解された。しかし乍ら、
フィブリンはAFP−27ハイブリドーマのような、同様な
溶血または分解ファクターを産生しない種々の細胞タイ
プで使用することもやはりできる。
これらの実施例は、生物共存性の、実質的に不溶性の
マトリックス中に如何に多様な細胞が導入されそして維
持されるかを示している。このマトリックス捕捉技術を
使用すると、細胞が細胞産生物を連続的に高濃度で産生
するのを妨げることなく、所望の細胞産生物を採取する
ことができる。実質的に不溶性のマトリックスはまた、
細胞生存性を妨ることなく細胞産生物の長時間の連続的
分泌も可能にする。以下の実施例は、本願発明のバイオ
リアクター装置の平板床実施態様で形成されるマトリッ
クスを使用している。
実施例 6:コラーゲンで支持されたバイオリアクター装
置での293細胞 前以て組み立てそして蒸気滅菌した平板床リアクター
100を使用して、更に実施例1から5で一層十分に記載
された技術の大部分を再び使用して、以下の実験を実施
した。管Aの内容物には7.2mlの2倍濃度のDME溶液、10
容量%のFBSおよび0.1N NaOH0.48mlが含まれていた。管
Bは、5.4mlのビトローゲン100TMを有していた。
293細胞は実施例1で論じたようにトリプシン処理し
た。得られた細胞懸濁液は5.20×106細胞/mlの濃度を有
していた。無菌技術を使用して、管Aの内容物を管Bに
加え、良く混合した。その後直ちに、細胞懸濁液を管B
に加えてマトリックス プリカーサー−細胞懸濁液を形
成させた。次いで、マトリックス プリカーサー−細胞
懸濁液を、第2の液体入り口手段132を通して細胞増殖
板窓144に急速に注入した。
培地容器156は、5容量%のFBS、300μg/mlのゼネチ
シン、200μg/mlのヒグロマイシンBおよび1μg/mlの
ビタミンKを含有するDME300mlで満たした。培地は容器
156から汲み上げてバイオリアクター内を通した。装置
全体は、約37℃の温度を有する室内に置いた。試料は、
pH、グルコースおよび細胞産生物濃度を分析するため
に、第2の液体出口手段136と流れで連絡している
「T」バルブを通して細胞増殖板窓144から毎日採取し
た。細胞は、この装置内で90日間、タンパク質を連続し
て産生しながら成功裡に維持された。
実施例 7:コラーゲンで支持された中空ファイバー リ
アクター中の293細胞 中空ファイバー バイオリアクター装置200を使用し
て、更に実施例1から5で記載された技術を再び利用し
て、以下の実験を実施した。滅菌管Aに、10容量%のFB
S、600μg/mlのゼネチシン、400μg/mlのヒグロマイシ
ンB、2μg/mlのビタミンKを含有する2倍濃度のDME
および0.4mlの0.1N NaOHからなる溶液7.0mlを加えた。
管Bは7.0mlのビトロゲン100TMを含有していた。次い
で、両管は氷水浴中に入れた。
中空ファイバー組立品200は5の蒸留水でさっと流
し、約121℃で30分間蒸気滅菌しながら蒸留水に浸けて
滅菌した。容器212および他の全てのリアクター単位も
蒸気滅菌した。滅菌後、全組立品を4℃に冷却し、薄層
流フード内で無菌的に組み立てた。
293細胞は実施例1で論じたようにしてトリプシン処
理し、1.47×107細胞/mlの濃度を有する細胞懸濁液5.25
mlを生じさせた。無菌技術を使用して、管Aの内容物を
管Bに加え、良く混合した。次いで、得られた混合を直
ちに293細胞懸濁液と一緒にして細胞−マトリックス
プリカーサー混合物を形成させた。この細胞−マトリッ
クス プリカーサー混合物は第1の液体入り口手段202
を通して中空ファイバー210中に導入した。
容器212は5%のFBS、300μg/mlのゼネチシン、200μ
g/mlのヒグロマイシンBおよび1μg/mlのビタミンKを
含有するDME300mlで満たした。ヒドロキシエチルピペラ
ジン エチルスルホン酸(HEPES)(8g/)も重炭酸ナ
トリウムの代わりに培地容器に加えた。培地は、第2の
液体入り口手段204、毛細管外空間216および第2の液体
出口手段208を通して容器212から送り込んだ。小試料を
第1の液体入り口手段202から毎日採取し、pH、グルコ
ースおよびタンパク質C濃度を分析した。1N NaOHの小
分量を定期的に加えてpHを7.0−7.4の範囲に維持した。
この系を使用すると、細胞は50日間成功裡に維持され
た。細胞産生物はこの期間中連続して採集した。
本発明の原理の適用を示すために多くの特別の実施態
様を示し、詳細に説明したが、本発明はこのような原理
から離れることなく他の態様で実施できることが当該技
術分野の熟練者に理解されるであろう。例えば、毛細管
外空間の中空ファイバーの長さに沿って移動する、慣用
の栄養培地流を使用して中空ファイバー組立品を記載し
たが、栄養培地が中空ファイバーに対して一般に垂直に
流れるような交叉流系も使用することができる。実際、
交叉流系は、より多くの捕捉された細胞により高度の酸
素輸送をもたらすことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 米国特許3186917(US,A) 米国特許4537860(US,A) 米国特許4661458(US,A) 米国特許4225671(US,A) 米国特許3734851(US,A) 米国特許4603109(US,A) 欧州公開155237(EP,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C12M 1/00 - 3/10

Claims (33)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所望の細胞産生物の連続的または定期的な
    産生のために持続した期間に亘って細胞をインビトロで
    維持するバイオリアクター装置であって、 上記細胞は動物細胞、遺伝子的に改変された動物細胞お
    よびそれらの混合物からなる群から選択され、上記装置
    は、 (a) 近位端および遠位端を有するハウジング、 (b) 該ハウジングの上記近位端から上記遠位端に延
    びる上記ハウジング内にある少なくとも1つの選択的透
    過性膜、該膜は上記ハウジングの内部を細胞室と細胞栄
    養素および細胞老廃物用の室とに分けており、上記膜は
    細胞栄養素および細胞老廃物の上記両室間の通過を選択
    的に可能にするが、所望の細胞産生物を細胞室内に維持
    する、 (c) 上記細胞室は所望の細胞産生物を蓄積するため
    の液体領域と実質的に不溶性で生物共存性のマトリック
    スとからなる2つの相に細分されており、上記マトリッ
    クスは上記細胞室においてマトリックス前駆体の溶液か
    らその場で形成される繊維性ゲルからなり、そして細胞
    は該ゲル中にゲル形成の間に捕捉される、および (d) 上記細胞を維持する栄養培地を供給し、そして
    消費された細胞栄養素および細胞老廃物を回収するため
    の上記細胞栄養素および細胞老廃物用の室と連絡する手
    段 からなる上記装置。
  2. 【請求項2】所望の細胞産生物を回収するための上記細
    胞室と流れで連絡する手段をさらに有する請求項1記載
    の装置。
  3. 【請求項3】マトリックス前駆体−細胞懸濁液を上記細
    胞室に導入するための上記細胞室と流れで連絡する手段
    をさらに有する請求項1記載の装置。
  4. 【請求項4】細胞栄養素および細胞老廃物用の第2の室
    と、上記細胞栄養素および細胞老廃物用の第1の室およ
    び第2の室の中間に上記細胞室とを形成する、上記ハウ
    ジングの上記近位端から上記遠位端に延びる第2の選択
    的透過性膜をさらに有する請求項1記載の装置。
  5. 【請求項5】多数の上記細胞栄養素および細胞老廃物用
    の室と、多数の上記細胞室とを、細胞栄養素および細胞
    老廃物用の室と細胞室とが上記ハウジング内で交互にな
    るように形成する、上記ハウジングの上記近位端から上
    記遠位端に延びる多数の選択的透過性膜をさらに有する
    請求項4記載の装置。
  6. 【請求項6】上記マトリックスが上記細胞室内でマトリ
    ックス前駆体−細胞懸濁液により占有されていた元の容
    量の約90%以下にその場で収縮される請求項3記載の装
    置。
  7. 【請求項7】上記マトリックスが上記細胞室内でマトリ
    ックス前駆体−細胞懸濁液により占有されていた元の容
    量の約75%以下にその場で収縮される請求項3記載の装
    置。
  8. 【請求項8】上記マトリックスが上記細胞室内でマトリ
    ックス前駆体−細胞懸濁液により占有されていた元の容
    量の約50%以下にその場で収縮される請求項3記載の装
    置。
  9. 【請求項9】上記マトリックスが上記細胞室内でマトリ
    ックス前駆体−細胞懸濁液により占有されていた元の容
    量の約3分の1以下にその場で収縮される請求項3記載
    の装置。
  10. 【請求項10】低分子量の栄養素および細胞老廃物産生
    化合物を透過性であり、高分子量の所望の細胞産生化合
    物を実質的に非透過性であり、そして所望の細胞産生物
    の分子量に等しいか、またはそれ未満の分子量透過性上
    限を有するセルロース誘導体から上記膜が構成される請
    求項1記載の装置。
  11. 【請求項11】上記膜がポリスルホン、ポリテトラフル
    オロエチレンおよびセラミックからなる群から選択され
    る材料からなる請求項1記載の装置。
  12. 【請求項12】上記マトリックスがテレオペプチド天然
    コラーゲンまたはアテレオペプチド天然コラーゲンまた
    は変性コラーゲンから形成される請求項1記載の装置。
  13. 【請求項13】上記マトリックスがキトサンおよび変性
    キトサンから形成される請求項1記載の装置。
  14. 【請求項14】上記マトリックスがコラーゲン−キトサ
    ン混合物から形成される請求項1記載の装置。
  15. 【請求項15】上記マトリックスがフィブリンから形成
    される請求項1記載の装置。
  16. 【請求項16】pH値2ないし5.5で細胞培養培地に可溶
    性であり、そしてpH値6.8なしい7.4で細胞培養培地に少
    なくとも部分的に不溶性であるポリアミンから上記マト
    リックスが形成される請求項1記載の装置。
  17. 【請求項17】上記マトリックスがポリアニオンポリマ
    ーおよびポリカチオンポリマーの混合物から形成される
    請求項1記載の装置。
  18. 【請求項18】0℃ないし30℃の温度で細胞培養培地に
    可溶性であり、そして32℃ないし45℃の温度で細胞培養
    培地に少なくとも部分的に不溶性であるポリマーから上
    記マトリックスが形成される請求項1記載の装置。
  19. 【請求項19】所望の細胞産生物の連続的な産生のため
    に持続した期間に亘って細胞をインビトロで維持する方
    法であって、 上記細胞は動物細胞、遺伝子的に改変された動物細胞お
    よびそれらの混合物からなる群から選択され、上記方法
    は以下の工程: (a) 上記細胞を含むマトリックス前駆体を細胞室に
    導入し、 (b) 少なくとも部分的に不溶性の細胞−生物共存性
    マトリックス手段の形成を誘導し、 (c) 上記細胞を含む上記の少なくとも部分的に不溶
    性の細胞−生物共存性マトリックス手段を上記細胞室に
    てその場で収縮させて、上記細胞を捕捉する収縮した少
    なくとも部分的に不溶性の相と所望の細胞産生物を蓄積
    する液相とを形成し、 (d) 上記細胞のための栄養培地を、細胞栄養素およ
    び細胞老廃物用の室に通じる入口手段を介して上記栄養
    培地を通すことにより供給し、上記細胞栄養素および細
    胞老廃物用の室は選択的透過性膜により上記細胞室から
    分離されており、該膜を介して上記栄養培地を上記細胞
    室に潅流し、そして (e) 上記透過性膜を介して上記細胞室から上記細胞
    栄養素および細胞老廃物用の室へ移動した消費された栄
    養培地および細胞老廃物を出口手段を介して細胞栄養素
    および細胞老廃物用の室から回収する、 からなる上記方法。
  20. 【請求項20】上記細胞室と流れで連絡する第2の出口
    手段を介して上記細胞室から所望の細胞産生物を回収す
    る工程をさらに有する請求項19記載の方法。
  21. 【請求項21】上記マトリックス手段がテレオペプチド
    天然コラーゲン、アテレオペプチド天然コラーゲンまた
    は変性コラーゲンから形成される請求項19記載の方法。
  22. 【請求項22】上記膜が、低分子量の栄養素および細胞
    老廃物産生化合物を透過性であり、高分子量の所望の細
    胞産生化合物を実質的に非透過性であり、そして所望の
    細胞産生物の分子量に等しいか、またはそれ未満の分子
    量透過性上限を有する加工したセルロース誘導体である
    請求項19記載の方法。
  23. 【請求項23】上記膜がポリスルホン、テフロン(登録
    商標)およびセラミックの1種である請求項19記載の方
    法。
  24. 【請求項24】上記マトリックス手段がコラーゲン−キ
    トサン混合物から形成される請求項19記載の方法。
  25. 【請求項25】上記マトリックス手段がフィブリンから
    形成される請求項19記載の方法。
  26. 【請求項26】上記選択的透過性膜が約12000以下の分
    子量を有する化合物を通過させる請求項19記載の方法。
  27. 【請求項27】上記選択的透過性膜が約30000以下の分
    子量を有する化合物を通過させる請求項19記載の方法。
  28. 【請求項28】上記選択的透過性膜が約100000以下の分
    子量を有する化合物を通過させる請求項19記載の方法。
  29. 【請求項29】上記収縮工程が上記マトリックス前駆体
    および上記細胞により上記細胞室内で占有されていた元
    の容量の約75%まで上記マトリックス手段を収縮するこ
    とからなる請求項19記載の方法。
  30. 【請求項30】上記細胞がチャイニーズハムスター卵巣
    細胞である請求項19記載の方法。
  31. 【請求項31】上記細胞のグルコース消費速度において
    実質的な低下が検出されないことにより測定され得るよ
    うな細胞生存度が維持されるように、上記栄養培地とし
    て無血清培地を上記細胞栄養素および細胞老廃物用の室
    中に導入することをさらに有する請求項19記載の方法。
  32. 【請求項32】上記細胞がハイブリドーマ細胞である請
    求項19記載の方法。
  33. 【請求項33】上記栄養培地として無タンパク室細胞培
    養培地を上記細胞栄養素および細胞老廃物用の室中に添
    加することをさらに有する請求項19記載の方法。
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