JP2832869B2 - 可変容量型べーン型圧縮機の軸受構造 - Google Patents

可変容量型べーン型圧縮機の軸受構造

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JP2832869B2
JP2832869B2 JP3135815A JP13581591A JP2832869B2 JP 2832869 B2 JP2832869 B2 JP 2832869B2 JP 3135815 A JP3135815 A JP 3135815A JP 13581591 A JP13581591 A JP 13581591A JP 2832869 B2 JP2832869 B2 JP 2832869B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、可変容量型ベーン型
圧縮機の軸受構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の可変容量型ベーン型圧縮機の軸受
構造としては、図9に示すように、一対のサイドブロッ
ク3,4と、これらのサイドブロック3,4にはさまれ
たカムリング1と、このカムリング1内に回転可能に収
容されたロータ2と、このロータ2の回転軸7とを備
え、各サイドブロック3,4に回転軸7を挿通するため
の挿通孔40,141を設け、各挿通孔40,141に
圧入したラジアル軸受8,9で回転軸7の両端部を支持
し、リヤサイドブロック4のロータ側端面4aに環状凹
部23を設け、圧縮開始時期を制御するリング状の制御
部材124を環状凹部23に嵌装し、リヤサイドブロッ
ク4の挿通孔141の内周に環状の軸受収容凹部142
を設け、この凹部142にスラスト軸受143を収容し
て、軸受収容凹部142のロータ対向壁142aと制御
部材124の反ロータ側面124aとでスラスト軸受1
43をはさむようにしたものがある(特開昭63−20
5493号公報)。
【0003】制御部材124の反ロータ側面124aに
は一対の受圧部26,26が設けられ、図6に示すよう
に、受圧部26,26の片面には吸入圧Ps及びねじり
コイルバネ38の付勢力が働き、受圧部26,26の反
対面には制御圧Pcが働くため、制御部材は吸入圧Ps
及びねじりコイルバネ38の付勢力の合力と制御圧Pc
との差に応じて、最大吐出容量が得られる全稼動位置と
最小吐出容量が得られる一部稼動位置との間で正逆回転
する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図8に示す
ように、制御部材124の軸挿入孔124bの中心と回
転軸7の中心とはずれており、軸挿入孔124bの内周
と回転軸7の外周とは常に線接触しており、回転軸7に
よって制御部材124をガイドするようにしているの
で、高速回転時又は高負荷時に、制御部材124と回転
軸7との間でカジリが生じ、制御部材124の円滑な回
転が妨げられるとともに、両部材7,124の摩耗が激
しくなるおそれがある。この点を詳しく説明すると次の
通りである。
【0005】受圧部26,26の力は回転軸7を支点と
して制御部材124の内周に作用する。制御部材124
の内周にはモーメントとして 2Fl=2(Pc−Ps)Sl となる。ここでFは受圧部26,26に働く力であり、
F=(Pd−Ps)Sで表わされ、Sは受圧部26の断
面積である。また、lは制御部材124の支点から受圧
部26までの長さである。
【0006】このため回転軸7と制御部材124内周の
耐力は回転軸7の回転数及び制御圧Pc(PV値)によ
って左右される。その結果ある回転数(例えば9000
rpm)以上、又はある負荷条件(例えばPd≒30kg/c
m2)以上では、焼付けやカジリなどが発生する。
【0007】また、サイドブロック3,4の材質として
はアルミニウムが使用され、ラジアル軸受8,9の材質
としては鉄が使用されている。熱膨張係数は鉄よりもア
ルミニウムの方が大きいので、例えば圧縮機の運転時に
リヤサイドブロック4及びラジアル軸受9が温度上昇に
ともない熱膨張した場合、ラジアル軸受クリアランスが
大きくなり、騒音が生じる。
【0008】この発明はこのような事情に鑑みてなされ
たもので、その課題は制御部材と回転軸との摩耗、カジ
リ及び焼付け、並びに騒音の発生を防ぐことができる可
変容量型圧縮機の軸受構造を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めこの発明は、一対のサイドブロックと、これらのサイ
ドブロックにはさまれたカムリングと、このカムリング
内に回転可能に収容されたロータと、このロータの回転
軸とを備え、前記各サイドブロックに前記回転軸を挿通
するための挿通孔を設け、前記各挿通孔に前記回転軸の
両端部を挿入し、一方のサイドブロックのロータ側端面
に環状凹部を設け、圧縮開始時期を制御するリング状の
制御部材を前記環状凹部に回動自在に嵌装してなる可変
容量型ベーン型圧縮機の軸受構造において、前記一方の
サイドブロックの挿通孔の内周に鉄製環状体を固定し、
この鉄製環状体の内周にラジアル軸受とスラスト軸受と
を挿着し、前記スラスト軸受の一方のレースのロータ側
面に環状凸部を一体に設け、この環状凸部を前記制御部
材の軸挿通孔に圧入し、前記鉄製環状体の内周に前記一
方のレースの外周が摺動するようにし、前記スラスト軸
受及び環状凸部の各内周面を前記回転軸の外周面に接触
しないように離した。
【0010】
【作用】前述のように、前記一方のサイドブロックの挿
通孔の内周に鉄製環状体を固定し、この鉄製環状体の内
周にラジアル軸受とスラスト軸受とを挿着し、前記スラ
スト軸受の一方のレースのロータ側面に環状凸部を一体
に設け、この環状凸部を前記制御部材の軸挿通孔に圧入
し、前記鉄製環状体の内周に前記一方のレースの外周が
摺動するようにし、前記スラスト軸受及び環状凸部の各
内周面を前記回転軸の外周面に接触しないように離した
ので、制御部材が環状体内周をガイドとして回転し、他
方制御部材の軸挿入孔に圧入されたレースの環状凸部及
びスラスト軸受の各内周と回転軸の外周とは常に非接触
となる。また、鉄製環状体及びラジアル軸受が温度上昇
にともない熱膨張したとしても、ラジアル軸受クリアラ
ンスはほとんど変化しない。
【0011】
【実施例】以下、この発明の一実施例を添付図面に基づ
き説明する。
【0012】図2はこの発明の一実施例の軸受構造を備
えた可変容量型ベーン型圧縮機の縦断面図である。
【0013】図2及び図3に示すように、可変容量型ベ
ーン型圧縮機は、略楕円形の内周面1aを有するカムリ
ング1と、カムリング1の両側端を閉塞する如くこれら
両側端に夫々固定されたフロントサイドブロック3及び
リヤサイドブロック4から成るシリンダと、該シリンダ
内に回転自在に収納されたロータ2と、両サイドブロッ
ク3,4の外側端面に夫々固定されたフロントヘッド
5,リヤヘッド6と、ロータ2の回転軸7とを主要構成
要素としている。
【0014】フロントヘッド5の上面には熱媒体である
冷媒ガスの吐出口5aが、リヤヘッド6の上面には冷媒
ガスの吸入口6aが夫々形成されている。吐出口5aは
フロントヘッド5とフロントサイドブロック3とにより
画成される吐出室10に、吸入口6aはリヤヘッド6と
リヤサイドブロック4とにより画成される吸入室11に
夫々連通している。
【0015】前記シリンダの内面とロータ2の外周面と
の間に、周方向に180度偏位して対称的に2つの圧縮
室12,12が画成されている。前記ロータ2にはその
径方向に沿うベーン溝13が周方向に等間隔を存して複
数設けてあり、これらのベーン溝13内にベーン14が
それぞれ放射方向に沿って出没自在に嵌装されている。
ロータ2が回転すると、ベーン14の先端はカムリング
1の略楕円の内周に沿って摺動する。
【0016】両サイドブロック3,4には挿通孔40,
41がそれぞれ設けてあり、各挿通孔40,41にはラ
ジアル軸受8,9としてニードルローラベアリングがそ
れぞれ圧入されており、各ラジアル軸受8,9によって
回転軸7の両端部が回転可能に支持されている。図1に
示すように、リヤサイドブロック4の挿通孔41には環
状体(鉄製環状体)45が鋳込んであり、環状体45の
内周には大径部42と小径部とが形成され、リヤヘッド
側の小径部にはラジアル軸受9が圧入され、ロータ側の
大径部42にはスラスト軸受43が収容されている。環
状体45は焼入鋼などの硬度が高く、耐摩耗性を有する
材料からなる。スラスト軸受43のレース46の外周の
一部は環状体45の内周に接しており、他の部分は最大
δだけ離れている(図1)。またレース46のロータ側
面46aの中央部には環状凸部48が一体に設けてあ
り、この環状凸部48は制御部材24の軸挿通孔24b
に圧入されている。環状凸部48及びレース46の内周
面48a,46bは全周にわたって、回転軸7の外周面
から間隔Sだけ離れている(図7)。
【0017】スラスト軸受43の組付手順は次の通りで
ある。まず基準となるレース44を凹部42に挿入し、
ニードル部47を挿入する。次に、予め環状凸部48を
圧入しておいた制御部材24を挿入する。そして、すき
間lを測定し、所定寸法か否かを調べる。所定寸法でな
いとき、所定寸法になるまでレース44を他のレースと
取り替える。すき間lの調整が終了したらニードル部4
7と制御部材24とを外し、環状体45を凹部42に圧
入する。最後に、制御部材24を環状体45に挿入し、
再度すき間lを測定する。
【0018】前記リヤサイドブロック4には、図2に示
す吸入ポート15が周方向に180度偏位して対称的に
設けてある(図2は軸芯を通る略90度の角度で切った
縦断面図であるので、同図中には片方の吸入ポート15
のみが見えている)。各吸入ポート15はリヤサイドブ
ロック4の厚さ方向に貫通しており、各吸入ポート15
を介して吸入室11と圧縮室12,12とが夫々連通さ
れている。
【0019】カムリング1の外周壁には、図2及び図3
に示すように、周方向に180度偏位して対称的に吐出
ポート16,16が設けてある(図2では、上記吸入ポ
ート15と同様の理由により片方の吐出ポート16のみ
が見えている)。また、各吐出ポート16のあるカムリ
ング1の外周壁には、弁止め部17aを有する吐出弁カ
バー17がボルト18により夫々固定されている。カム
リング1の外周壁と弁止め部17aとの間には、吐出弁
カバー17側に保持された吐出弁19が介装されてい
る。各吐出弁19は吐出圧を受けたときに開弁して各吐
出ポート16を夫々開口するように成っている。さら
に、カムリング1には各吐出弁19の開弁時に各吐出ポ
ート16に夫々連通する連通路20がカムリング1と吐
出弁カバー17とにより画成され、フロントサイドブロ
ック3には各連通路20に夫々連通する連通路21が夫
々周方向の略対称な位置に形成してある。そして、各吐
出ポート16が開口したとき、圧縮室12内の圧縮され
た冷媒ガスが吐出ポート16、連通路20,21、吐出
室10及び吐出口5aを順次介して吐出されるように成
っている。
【0020】図2乃び図5に示すように、リヤサイドブ
ロック4には、そのロータ2側表面に環状凹部23が設
けられており、該環状凹部23内には2つの圧力作動室
231,232が周方向に180度偏位して対称的に設け
られている。環状凹部23内には、リング状の制御部材
24が正逆回転可能に嵌装されている。制御部材24の
ロータ側面24cとロータ2の制御部材側端面2aとの
間には、ロータ2と制御部材24との接触抵抗を小さく
するために、すき間lが設けてある(図1)。該制御部
材24は各圧縮室12での圧縮開始時期を制御するため
のもので、図5及び図7に示すように、その外周縁には
周方向に180度偏位した略対称な位置に円弧状の切欠
部25,25が設けられていると共にその一側面には周
方向に180度偏位した対称な位置に突片状の受圧部2
6,26が一体的に突設されている。これら受圧部2
6,26は、圧力作動室23,23内に夫々スライド可
能に嵌装されている。各圧力作動室23内は各受圧部2
6により低圧室231と高圧室232とに2分されてい
る。各低圧室231は各吸入ポート15を介して吸入室
11と連通し、該各低圧室231内には低圧である吸入
圧Psが導入される。一方、高圧室232,232の一方
はオリフィス27、該オリフィス27に連通するリヤヘ
ッド6の連通溝(図示省略)、該連通溝に連通するリヤ
サイドブロック4の連通路28及びカムリング1の制御
圧供給ポート29を介して前記連通路20に連通すると
共に、各高圧室232,232はリヤヘッド6に設けられ
た連通路30を介して互いに連通し、各高圧室232
には高圧である吐出圧Pdがオリフィス27を介して導
入されて制御圧Pcが形成される。
【0021】図2及び図6に示すように、高圧室2
2,232の一方は、リヤサイドブロック4の内部に設
けられた連通路31及び開閉弁機構32を介して低圧室
11と連通可能である。
【0022】該開閉弁機構32は、吸入室11内の吸入
圧Psに応動して開閉作動し、開弁時に高圧室232
の制御圧Pcを吸入室11側にリークさせるもので、圧
力応動部であるベローズ32aと、ケース32bと、ボ
ール弁体32cと、ボール弁体32cを閉弁方向に付勢
するばね32dとから成る。ベローズ32aは吸入室1
1内に伸縮可能に配設され、ケース32bは、リヤサイ
ドブロック4に設けられ且つ連通路31と連通した装着
孔34に装着されている。そして、このベローズ32a
は、吸入圧Psが調節部材33eにより設定される所定
値以上の時は縮小し、このときボール弁体32cはケー
ス32bの中央孔32fを閉弁する。一方、吸入圧Ps
が所定値以下のときにはベローズ32aは伸張し、ボー
ル弁体32cは中央孔32fを開弁する。このとき高圧
室232の一方は、連通路31、装着孔34、ケース3
2bの孔32g、ケース32b内の室32h及びケース
32bの中央孔32fを介して吸入室11と連通する。
リヤサイドブロック4に形成された貫通孔39にはプラ
ンジャ37が嵌装され、連通路20から高圧導入孔35
を介して導入された吐出圧Pdにより、ボール弁体32
cを閉弁方向に付勢するように該弁体32cに接してい
る。
【0023】また、図1〜図3に示すように、制御部材
24はねじりコイルばね38により図5で示す一部稼動
位置側に付勢されている。
【0024】次に上記構成を有する可変容量型ベーン型
圧縮機の作動を説明する。
【0025】各圧縮室12において、吸入行程にある相
前後する2つのベーン間の各圧縮室12内に冷媒ガスが
吸入室11から各吸入ポート15及び切欠部25を介し
て夫々吸入され、該2つのベーンのロータ回転方向後側
ベーンが各切欠部25の前側端部251を通過し、これ
によって前記2つのベーン間の各圧縮室12と各吸入ポ
ート15との連通が断たれた時点で圧縮行程が開始され
る。この圧縮開始時期は、制御部材24が図3の全稼働
位置から図4の一部稼働位置側に回動するにつれ遅くな
り、これによって吐出容量が連続的に減少する。即ち、
制御部材24が一部稼働位置にあるときには、制御部材
24の各切欠部25の前側端部251はロータ回転方向
における最も前側の位置にあって圧縮開始時期が最も遅
く、相前後する2つのベーン間に閉じ込められる冷媒ガ
スの体積が最小となって吐出容量が最小となり、制御部
材24が全稼働位置にあるときには、各切欠部25の前
側端部251がロータ回転方向における最も後側の位置
にあって圧縮開始時期が最も早く、相前後する2つのベ
ーン間に閉じ込められる冷媒ガスの体積が最大となって
吐出容量が最大となる。制御部材24は、低圧室231
内に導入された吸入圧Psとねじりコイルばね38の付
勢力との合力と、高圧室232内の制御圧Pcとの差を
受圧部26に受けることにより全稼働位置と一部稼働位
置との間で正逆回転する。すなわち、吸入圧Psが所定
値以上のとき、開閉弁機構32のベローズ32aは縮小
してボール弁体32cが中央孔32fを閉弁するため該
開閉弁機構32は閉弁し、高圧室232内の制御圧Pc
が上昇して制御部材24は全稼働位置側に回動し、これ
によって吐出容量が増大する。吐出圧Pdが高いとプラ
ンジャ37がボール弁体32cを押す力が大きくなり、
吸入圧Psの値は低めに制御される。吸入圧Psが所定
値以下になると、ベローズ32aは伸張してボール弁体
32cが中央孔33fを開弁するため開閉弁機構33が
開弁し、高圧室232内の制御圧Pcが吸入室11側に
リークして低下し、制御部材24は一部稼働位置側に回
動し、これによって吐出容量が減少する。吐出圧Pdが
低いと、プランジャ37がボール弁体32cを押す力が
小さくなり、吸入圧Psの値は高めに制御される。
【0026】この実施例の軸受構造によれば、制御部材
24を回転軸7を支点として回転させずに、制御部材2
4を環状体45の内周45aをガイドとして回動させ、
制御部材24の挿入孔24bに圧入されたレース46の
環状凸部48の内周と回転軸7の外周とを常に非接触と
した、すなわち制御部材24を回転体である回転軸7で
ガイドさせる方法を非回転体であるリヤサイドブロック
4でガイドさせる構成を採用したので、PV値は0とな
り、高速回転時又は高負荷時に制御部材24と回転軸7
との間でカジリが生ずるのを防ぐことができるととも
に、摩耗を抑えることができる。また、レース46によ
りリヤサイドブロック4の凹部42が摩耗しないので、
すき間lが経年変化せず、制御部材24の平行度が保た
れるため制御部材24のガタが少なく、その耐久性及び
制御性が向上する。
【0027】環状体45をリヤサイドブロック4の挿通
孔41の内周に鋳込み、環状体45内周にラジアル軸受
9の外周を圧入するようにしたので、圧縮機の運転にと
もなう温度上昇に対するラジアル軸受クリアランスの変
化を抑制して、騒音を回避することができる。
【0028】また、環状体45を鋳込んだので、環状体
145とリヤサイドブロック4の挿入孔41との同軸加
工が可能であり、その結果ラジアル軸受9と回転軸7と
の同心度が向上し、ラジアル軸受クリアランスのばらつ
きが抑制できて、騒音悪化に対する信頼度を一層向上し
得る。更に、圧入タイプのもののように、負荷条件によ
って環状体が回転するようなこともない。
【0029】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明の可変容量
型ベーン型圧縮機の軸受構造によれば、前記一方のサイ
ドブロックの挿通孔の内周に鉄製環状体を固定し、この
鉄製環状体の内周にラジアル軸受とスラスト軸受とを挿
着し、前記スラスト軸受の一方のレースのロータ側面に
環状凸部を一体に設け、この環状凸部を前記制御部材の
軸挿通孔に圧入し、前記鉄製環状体の内周に前記一方の
レースの外周が摺動するようにし、前記スラスト軸受及
び環状凸部の各内周面を前記回転軸の外周面に接触しな
いように離したので、制御部材が鉄製環状体内周をガイ
ドとして回転し、また制御部材の軸挿入孔に圧入された
レースの環状凸部及びスラスト軸受の各内周と回転軸の
外周とは常に非接触であり、高速回転時又は高負荷時に
制御部材と回転軸との間でカジリが生ずるのを防ぐこと
ができるとともに、摩耗を抑えることができ、制御部材
の回動動作も安定する。
【0030】また、温度上昇にともなうラジアル軸受ク
リアランスの変化を抑制でき、騒音を回避することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明の一実施例に係る軸受構造を示
す拡大断面図である。
【図2】図2はその軸受構造を備えた可変容量型ベーン
型圧縮機の縦断面図である。
【図3】図3は図2のIII−III線に沿う断面図であって
制御部材が全稼働位置にあるときの図である。
【図4】図4は図3と同様の図であって制御部材が一部
稼働位置にあるときの図である。
【図5】図5は図2のV−V線に沿う断面図である。
【図6】図6は容量制御機構部分の概略構成図である。
【図7】図7は制御部材と回転軸との関係を示す図であ
る。
【図8】図8は制御部材と回転軸との関係を示す図であ
る。
【図9】図9は従来の可変容量型ベーン型圧縮機の軸受
構造を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 カムリング 2 ロータ 3 フロントサイドブロック 4 リヤサイドブロック 4a ロータ側端面 7 回転軸 8,9 ラジアル軸受 23 環状凹部 24 制御部材 24b 軸挿通孔 40,41 挿通孔 43 スラスト軸受 44,46 レース 45 環状体(鉄製環状体) 45b,48a 内周面 48 環状凸部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F04C 18/30 - 18/352 F04C 29/10 331

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対のサイドブロックと、これらのサイ
    ドブロックにはさまれたカムリングと、このカムリング
    内に回転可能に収容されたロータと、このロータの回転
    軸とを備え、前記各サイドブロックに前記回転軸を挿通
    するための挿通孔を設け、前記各挿通孔に前記回転軸の
    両端部を挿入し、一方のサイドブロックのロータ側端面
    に環状凹部を設け、圧縮開始時期を制御するリング状の
    制御部材を前記環状凹部に回動自在に嵌装してなる可変
    容量型ベーン型圧縮機の軸受構造において、前記一方の
    サイドブロックの挿通孔の内周に鉄製環状体を固定し、
    この鉄製環状体の内周にラジアル軸受とスラスト軸受と
    を挿着し、前記スラスト軸受の一方のレースのロータ側
    面に環状凸部を一体に設け、この環状凸部を前記制御部
    材の軸挿通孔に圧入し、前記鉄製環状体の内周に前記一
    方のレースの外周が摺動するようにし、前記スラスト軸
    受及び環状凸部の各内周面を前記回転軸の外周面に接触
    しないように離したことを特徴とする可変容量型ベーン
    型圧縮機の軸受構造。
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