JP2832731B2 - 電解コンデンサ - Google Patents

電解コンデンサ

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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
この発明は、コンデンサ素子の電極間にセパレータを
介在させてなる電解コンデンサに関するもので、特にセ
パレータを改良した乾式電解コンデンサに関する。
【従来の技術】
乾式電解コンデンサは、アルミニウム、タンタル、ニ
オブ、チタンなど表面に絶縁性の酸化皮膜層が形成され
るいわゆる弁金属を陽極に用い、この弁金属表面を陽極
酸化処理等の操作によって誘電体層となる絶縁酸化皮膜
層を形成する。 さらにこの陽極に対し、陰極を対向配置し陽極陰極間
に各種の紙、多孔質樹脂シートなどの材料からなるセパ
レータを配置する。セパレータには電解液が保持され、
コンデンサ素子が構成される。 第1図は、コンデンサ素子1の構造を表した部分分解
図である。図で示すように表面に陽極酸化処理によって
誘電体酸化皮膜が形成された帯状の陽極箔2と、この陽
極箔2とほぼ同幅の帯状の陰極箔3とが、これら電解箔
2、3より僅かに広い幅で同様に帯状に切断された2枚
のセパレータ4を介して重ね合わされ、一方端から巻回
されて円筒状のコンデンサ素子1を形成する。また陽極
箔2の所定の位置には、外部との電気的接続を得るため
の細幅の陽極リード5が溶接、圧接等の手段で接続さ
れ、陰極箔3についても同様の陰極リード6が接続さ
れ、コンデンサ素子1の上部端面より引き出される構造
をなしている。そしてコンデンサ素子1には電解液が含
浸され、図示しない外装ケースに収納され、外装ケース
開口部を封口部材で密封がなされる。 電解液は、各種の無機酸、有機酸またはこれらの塩を
多価アルコール類、酸アミド類をはじめとする各種の溶
媒中に溶解し、使用目的に応じて適宜添加剤を配合して
なり、陽極表面の誘電体酸化皮膜層に直接接触して、真
の陰極として機能すると共に、誘電体酸化皮膜の欠損部
や劣化部に作用して、陽極酸化反応を起こして酸化皮膜
を修復をする機能を併せ持つ。したがって陰極として配
置されている電極は陰極というよりむしろ集電極の役目
を果たす。 電解液はその性質上、充分な電導度と、皮膜修復機能
を維持するために、陽極電極および陰極電極に充分な量
が接触する必要がある。ところが電解液が過剰である
と、コンデンサ素子のリード部等に電解液が付着して、
漏れ電流の増大を来したり、コンデンサ素子を収納する
密閉容器から電解液が漏出する事故が起きることがあ
る。 セパレータは上記したような不都合を防止する機能を
有しており、陽極、陰極間に充分な量の電解液を保持す
るために用いている。またセパレータは陽極、陰極の直
接の接触による短絡事故を防止する役目も有している。 このような機能に合致させるために、セパレータは、
単位体積(あるいは面積)あたりの電解液保持量が多い
こと、電解液によるイオン電導が充分達成されるため
に、空孔度合いが高い低抵抗の構造などを具備すること
が要求される。このために、セパレータ自体の密度や空
隙を大きくすると電極間の短絡事故の増大や、耐圧不足
を呈すると共に、電解液の保持量も減少してくることが
あり、セパレータを構成する部材や密度の選択は相当に
困難である。
【発明が解決しようとする課題】
ところで、最近の電解コンデンサは長期間安定した特
性が維持されることが要求されている。電解コンデサの
寿命特性を決定する要因の主要なものの一つに内部の電
解液の残存量がある。電解コンデンサは電解液を外装容
器内に長期間保持するために高度な密閉が施されている
が、長期の使用においては、内部圧力の上昇や、密閉構
造の劣化等によって電解液が徐々に蒸散することが避け
られず、電解液が減少すると、静電容量の低下、損失の
増大等の劣化を起こす。 従来の電解コンデンサに用いられるセパレータとして
は、クラフトやマニラ麻の繊維を漉いたものが多用され
ている。クラフト紙は、安価で強い紙が作れるが、繊維
の断面が偏平であるために電解液の電流通路が長くなり
抵抗が大きくなるという欠点がある。マニラ麻紙はクラ
フト紙に比べると繊維の断面の偏平度が小さく、電流通
路は前者に比べて短く抵抗については有利となるが効果
である。 また最近では、ポリオレフィン系などの合成樹脂の繊
維の使用も試みられている。これら合成樹脂繊維は断面
がほぼ円形に成形できるので、電流通路が短くなり抵抗
が小さくなる。 しかしながら、このような従来のセパレータ材料はい
ずれも繊維の表面が平滑なため、繊維内部へ電解液が取
り込まれることはなく、しかも繊維表面への電解液の付
着状態も充分ではない。電解液の保持は、繊維の交差部
や隣接した繊維間の狭小な隙間部に表面張力によって電
解液が保持されるのが主体となる。 このため、既存のセパレータでは長寿命の電解コンデ
ンサを得るために充分な量の電解液を保持できず、改善
が望まれていた。 また、電解液をセパレータが保持できる量以上に多量
にコンデンサ素子に含ませると、コンデンサ素子から余
剰の電解液が外装ケース内部に流出して、端子部に付着
して漏れ電流を増加を来したり、外部への液漏れ事故を
誘発する原因となる。
【課題を解決するための手段】
この発明は、長期の安定した特性を得るに好適な改良
されたセパレータを有する電解コンデンサに関する。 すなわちこの発明は、表面に誘電体酸化皮膜層が形成
された陽極電極と、陽極電極に対向配置された陰極電極
と、これら電極間に、電解液を保持して介在するセパレ
ータとからなるコンデンサ素子を有する電解コンデンサ
において、前記セパレータが、分割型複合繊維を一部ま
たは全部に含む不織布もしくは織布からなることを特徴
としている。 分割型複合繊維は、例えば特開昭50−89672号公報な
どに示されるように、相互に密着性の低い二種の繊維形
成性のある重合体が長手方向に沿って接合されて形成さ
れたものを、その膨脹係数等の性質の違いを利用して、
膨潤収縮、加熱処理などの化学的あるいは機械的刺激を
与えることによって、2種の重合体を剥離分割して得ら
れる。 第2図は、分割型複合繊維の代表的な断面形態を表し
たもので、同図(a)のものは十字の放射状構造の第一
の重合体11からなる芯材に、4個の扇状の第二の重合体
12が分割処理によって形成された隙間13をもって配置さ
れた構造をしている。同図(b)のものは同様に芯材11
が放射状をしているが、この場合は芯材11は8つの分岐
を持っており、8個のくさび状の第二の重合体12が芯材
に嵌め込まれるように配置されている。また同図(c)
のものは、十字の放射状の第一の重合体11の外部に第二
の重合体12が配置され、さらにその外部の凹分に再度第
一の重合体11が配置される構成となっている。 またこのような放射状の構造でなく、同図(d)のご
とく第一の重合体11と第二の重合体12とが扇状に四分割
され、それぞれ交互に配置された構造もとり得る。更に
は同図(e)のように第一の重合体11と第二の重合体12
とが交互に層状に配置された構造も可能である。またこ
れらの例示した構造以外にも二種の重合体を任意に組み
合わせて分割型複合繊維が得られる。これら分割型複合
繊維は、いずれもが、微細な繊維が適当な隙間をもって
集合して全体で略円形の繊維を形成している。 重合体には、各種の材料が選択出来得るが、具体的な
ものを例示するとポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹
脂などのポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、各種
のナイロン素材として知られるボリアミド樹脂などが選
択できる。
【作用】
この発明によれば、分割型複合繊維は、断面が放射状
に分岐した第1の成分に、分岐部の空間に僅かな空隙を
もって、くさび状の第2の成分が配置される構造となっ
ているので、一本の繊維が極細の繊維素を負数本組み合
わせかつ繊維素間に多数の隙間を持つ構造となる。また
繊維自体の外径は電解液の抵抗を低減できる円形となっ
ている。 このためセパレータに電解液を含浸させると、電解液
は繊維内部の空隙に保持される。また繊維に電解液が相
当量保持されるので、繊維表面のぬれ性も向上し、繊維
外部への電解液の付着の量も増加する。 これによって、単位体積(もしくは単位面積)あたり
のセアレータの電解液保持量が増加し、分割型複合繊維
の構造や繊維径、セパレータ密度等により数値は異なる
が、従来のセパレータ紙に比べ、ほぼ2倍ないし数倍の
電解液を保持することができる。
【実 施 例】
以下実施例に基づいてこの発明を説明する。 まずこの発明で用いるセパレータとして、以下のもの
を作成した。 分割型複合繊維には、第2図(b)に示す放射構造の
繊維を用いた。繊維の放射状芯材を形成する素材には、
ポリアミド樹脂(ナイロン6)、くさび状の素材には、
ポリエステル樹脂が用いられており、繊維の平均口径は
約5μmであり、断面形状はほぼ円形である。 この分割型複合繊維単独、またはマニラ麻繊維と混抄
してセパレータを作成した。また比較例として、マニラ
麻繊維のみからなる厚さ50μmのセパレータを作成し
た。なおマニラ麻繊維は断面が偏平形状をしており、短
径の平均が約4μm、長径の平均が約8μmで、偏平率
はほぼ1:2である。 これらのセパレータの電解液保持能力を比較するため
に、セパレータに同一の電解液を含浸させ、所定面積あ
たりの電解液の保持量を調べた。保持量の測定は、帯状
のセパレータのみを円筒状に巻回し、これに電解液(エ
チレングリコール−アジピン酸アンモニウム系電解液)
を含浸し、これを遠心分離機(回転速度100回/分)に
て5秒間遠心分離したものを分解し、セパレータの中間
部を所定の面積(10cm2)に切断し、精密天秤で秤量
し、あらかじめ乾燥状態で測定したセパレータ自体の重
量を減じたものである。 準備したセパレータの組成(分割型複合繊維の含有
量)および保持電解液量の測定結果は、第1表のとおり
である。 この表からもわかるように、この実施例のセパレータ
は、比較のマニラ麻繊維のセパレータに比べ、いずれも
単位面積あたりの電解液保持量が増加していることがわ
かる。特に実施例4の分割型複合繊維のみのセパレータ
は比較例に比べ、電解液保持量がおよび2.5倍に増加し
ている。 次にこれらのセパレータを帯状に切断したものを第1
図に示すように電極箔と共に巻回して円筒形のコンデン
サ素子を作成し、電解液を含浸させた後金属製の外装ケ
ースに収納し、外装ケース開口部をゴム張りの封口板で
閉じて電解コンデンサとした。 この電解コンデンサは、定格電圧25V、静電容量2200
μFのものである。この各電解コンデンサの初期の電気
的特性(静電容量、損失、漏れ電流)は、第2表のとお
りであった。 この結果をみると、初期における電気的特性は、静電
容量、漏れ電流についてはさほどの差異はないが、損失
についてはこの発明のセパレータの繊維断面がほぼ円形
のため、内部抵抗分が小さく、低い値となっていること
がわかる。 さらに、これらの電解コンデンサのうち、実施例2、
実施例4および比較例のものについて、105℃で定格電
圧(50V)を印加して長期の高温負荷寿命試験を行っ
た。試験は、初期の静電容量値に対する時間経過を伴う
静電容量値の変化率と、時間経過に伴う損失値の変化と
を調べた。この結果を第3図に示す。なお同図(a)は
静電容量の変化率、同図(b)は損失値の変化を示すグ
ラフである。 これらのグラフからわかるように、比較例の電解コン
デンサは、内部の電解液保持量が少ないので、長時間の
使用により静電容量の減少、損失の増大が著しく、1750
0時間で試験を中止した。 一方この実施例の電解コンデンサは、比較例のものに
比べ、静電容量の減少が少ないと共に、損失の上昇が抑
制され、電気特性を長期間安定して維持していることが
わかる。
【発明の効果】
以上述べたように、この発明によればセパレータの電
解液保持量を増加させることができるので、電解コンデ
ンサの長時間の使用することで、内部電解液の減少によ
る静電容量の減少、損失、インピーダンス特性の劣化を
防止し、信頼性の高い長寿命の電解コンデンサが得られ
る。 またセパレータの電解液保持能力が高いので、コンデ
ンサ素子から外装ケース内へ余剰の電解液が流れ出し、
漏れ電流の増大や液漏れ事故を発生することもない。 またこの発明のセパレータは、繊維断面をほぼ円形と
することができるので、セパレータ中の抵抗分が低く、
この結果電解コンデンサの損失やインピーダンス特性が
向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図は電解コンデンサの素子構造を示す部分分解図、
第2図(a)ないし(e)は、この発明のセパレータに
用いる繊維の断面を示す断面図、第3図は電解コンデン
サの高温負荷試験の結果を表すグラフで、(a)は静電
容量の変化率、(b)は損失値の変化を示している。 1……コンデンサ素子、2……陽極箔 3……陰極箔、4……セパレータ 5……陽極リード、6……陰極リード 11……第一の重合体(芯材) 12……第二の重合体、13……隙間

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面に誘電体酸化皮膜層が形成された陽極
    電極と、陽極電極に対向配置された陰極電極と、これら
    電極間に、電解液を保持して介在するセパレータとから
    なるコンデンサ素子を有する電解コンデンサにおいて、 前記セパレータが、分割型複合繊維を一部または全部に
    含む不織布もしくは織布からなることを特徴とする電解
    コンデンサ。
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