JP2832309B2 - 合成樹脂成形品およびフイルム、並びに透湿性シート材 - Google Patents

合成樹脂成形品およびフイルム、並びに透湿性シート材

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  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、合成樹脂成形品を多孔質構造とする方法と
その方法を利用し、透湿性、吸排湿性に優れ、かつ柔ら
かい感触を持った合成樹脂成形品およびフィルム、並び
にこれを用いて透湿性シート材を提供するものである。
(従来技術) 多孔質構造を有する樹脂成形品を造るには、デンプン
などの樹脂に混合した後、これらを溶出させる方法のほ
か、分解型発泡材を使用したり、樹脂の重縮過程でガス
を生成させて発泡させるなどの方法があった。しかしな
がら、これら従来方法で樹脂成形品を多孔質化しても気
泡のほとんどが独立気泡か、あるいは連続気泡となる。
したがって、このようにして造られた合成樹脂成形品
およびフィルムなどには透湿性、吸排湿性は無く、感触
に於いても冷たい感じを持ち天然物に近い持ち味という
要求にはほど遠いものであった。
(課題を解決するための手段) 本発明の特徴手段は、天然皮革を密閉した容器内で蒸
気より加熱と同時に加圧した後、該圧力異容器を瞬間的
に開放減圧させて膨化させ、更に乾燥、微粉砕して得た
皮革粉末を混入して造った樹脂成形品を温水または熱湯
に浸してその中の皮革粉末の一部を溶出させることによ
り、ミクロン単位の微細な多孔質構造とすることにあ
り、また成形品の中に皮革粉末を残存させて皮革粉末が
持つ固有の特性を付与させるものである。また、同様の
方法でできた合成樹脂フイルムを繊維基材に添着させて
透湿性シート材を製造するものである。
(作用) 本発明は、水分を含んだ皮革を高温の蒸気雰囲気に晒
すと、皮革を構成するコラーゲンの一部がゼラチン質に
近い物性となり、比較的容易に温水または熱湯に溶ける
性質を利用したもので、水分を含む天然皮革片を密閉し
た容器内で蒸気より所定時間加熱と同時に加圧させる
と、該圧力容器内は高温多湿状態となり、所定時間後に
は皮革片はゼラチン化している部分と未変性のコラーゲ
ン組織とに変性する。なお、この皮革片は含有水分量が
多く蒸気圧力が高いほど、圧力容器内での保持時間が長
いほど、コラーゲンのゼラチン質への変換率が高くな
る、次に、該圧力容器を瞬間的に開放減圧させると、皮
革片組織内部に含まれている高温高圧水の急膨張により
皮革片は膨化される。そして、この膨化によって皮革片
はコラーゲンとゼラチンの微細な混合粒子片に細分化さ
れるので、これを乾燥粉砕して得た皮革粉末はコラーゲ
ンとゼラチンがきわめて均一に混り合ったものとなる。
また、膨化された皮革片はコラーゲン組織が細分化され
ているため、きわめて粉砕し易くなり、しかも皮革組織
内部の空孔が拡張されているので、該皮革片を乾燥、微
粉砕して得た皮革粉末はこれら処理を行わないで皮革片
を単に粉砕して得た皮革粉末に比べ比表面積も大幅に増
大し、温水や熱湯により一層溶け易くなる。したがっ
て、このようにして得られた皮革粉末を合成樹脂に混合
し成形した後、該成形品を温水または熱湯に浸してゼラ
チンのみを溶出させると、溶けた跡がミクロン単位の微
細な空孔となって残り、きわめて均一かつ微細な多孔質
構造を得ることかできる。それによって、柔らかい感触
を持ち、柔軟性に富み、透湿性、吸排湿性に優れた樹脂
成形品およびフイルムを造ることができる。また、これ
ら樹脂成形品およびフイルム内には溶けずに残った皮革
粉末が空孔の壁面に露出、皮革の持つ固有の特性、すな
わち吸排湿性機能、透湿性などの効果をもたらすと共
に、ソフトな肌触り感と色調をもたらせることができ
る。更に、こうしてできた合成樹脂フイルムを繊維基材
に添着することによって、柔らかい感触を持ち、柔軟性
に富み、透湿性、吸排湿性に優れた透湿性シート材を容
易に造ることができる。
(発明の効果) このように本発明によれば、従来に比べ柔らかい感触
を持ち、柔軟性に富み、透湿性、吸排湿性に優れた合成
樹脂成形品およびフイルムを提供できる。また、混入す
る皮革粉末製造時に於ける皮革の膨化および微粉砕の処
理条件により皮革粉末自体の物性を変えたり、合成樹脂
への皮革粉末の混入割合、更に温水または熱処理での調
整により、風合や吸湿性を任意に調整し使用目的に適合
した合成樹脂成形品およびフイルム、並びに透湿性シー
ト材となし得るようになった。
(実施例1) 水分を49%含むシェービング屑を密閉容器に投入し、
容器内に圧力2kg/cm2の蒸気を6分間送り込み加熱と同
時に加圧し、次に該圧力容器を瞬間的に開放減圧させて
皮革を膨化し、乾燥後、衝撃式粉砕機で粗粉砕し、32me
sh以下が67%の皮革粉末を得た。この皮革粉末を更にジ
ェットミルで微粉砕して比表面積3600cm2/grの皮革粉末
を得た。この皮革粉末を固形分30%のポリエチレン樹脂
に重量割合で50%混入してペレットを造り、これを用い
てインフレーション法によりフイルムを造った。次に、
このフイルムを100℃の温水に20分間浸漬し乾燥したと
ころ、混入した皮革粉末の20%程度が溶出され、その跡
が微細な空孔となり、多孔質構造を有した合成樹脂フイ
ルムが得られた。該フイルムはテストの結果、透湿性、
吸水性があり、柔軟性、引っ張り強度も充分であった。
(実施例2) 次に、前記実施例1と同じシェービング屑を用い、蒸
気の圧力を3.1kg/cm2にし、粗粉砕および微粉砕して比
表面積8300cm2/grの皮革粉末を得た。この皮革粉末をポ
リウレタン樹脂に50%混入して造ったフイルムを100℃
の温水に20分間浸漬したところ、皮革粉末の約30%に当
たるゼラチンが溶出して多孔質構造となり、非常に柔軟
性のある合成樹脂フイルムが得られた。次に、このフイ
ルムを繊維基材に接着して繊維状シート材を造った。テ
ストの結果、該繊維状シート材は透湿性、吸排湿性、柔
軟性、引張り強度も充分で、ソフトな肌触り感を有し、
透湿性シート材として従来にない優れた特長をもってい
た。
(実施例3) 前記実施例2で用いた比表面積8300cm2/grの皮革粉末
をポリウレタン樹脂液に固形樹脂に対する重量割合で35
%混入した樹脂混合液を、離型紙上にコーターで均一に
塗布し、乾燥して樹脂フイルムを得た。そして、該フイ
ルムを離型紙より剥離する前に繊維基材に接着し、その
後離型紙を除去し、フイルムを繊維基材と共に温水に浸
して皮皮粉末の一部を溶出させて透湿性シート材を造っ
た。こうしてできた繊維状シート材も前記実施例のシー
ト材と同様に良好なものであった。
(その他の実施例) 本発明の透湿性シート材における繊維基材は、繊維製
品であれば特に制限はなく、例えば織布、不織布、人工
皮革、合成皮革及び天然の皮革などが使用できる。ま
た、その他の基材として合成樹脂シートなども使用可能
である。なお、合成樹脂は熱可塑性樹脂であればよく、
天然皮革粉末もその種類を問わず使用可能である。ま
た、合成樹脂には発泡剤を混入してもよく、比較的厚く
強い引張力を必要としないフイルムの場合には、表面積
を容易に拡大することができるので有効である。
なお、本発明による合成樹脂成形品およびフイルム、
並びにこれを添着した透湿性シート材等の製品、更にこ
れら製品の用途、加工方法などは不問である。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は本発明の実施例の合成樹脂フイル
ムと透湿性シート材の概要を示す断面図である。 図において、1……ポリウレタン樹脂、2……皮革粉
末、3……空孔、4……繊維基材である。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】天然皮革片を密閉した容器内で蒸気により
    加熱と同時に加圧した後、該圧力容器を瞬間的に開放減
    圧させて膨化し、乾燥、微粉砕して得た皮革粉末を混入
    した合成樹脂成形品を温水または熱湯に浸して皮革粉末
    の一部を溶出させ、多孔質構造としたことを特徴とする
    合成樹脂成形品。
  2. 【請求項2】天然皮革片を密閉した容器内で蒸気により
    加熱と同時に加圧した後、該圧力容器を瞬間的に開放減
    圧させて膨化し、乾燥、微粉砕して得た皮革粉末を混入
    した合成樹脂フイルムを温水または熱湯に浸して皮革粉
    末の一部を溶出させ、多孔質構造としたことを特徴とす
    るフイルム。
  3. 【請求項3】前記請求項2のフイルムを繊維基材に添着
    させてなる透湿性シート材。
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