JP2831580B2 - 看板立体文字用等の積層体 - Google Patents

看板立体文字用等の積層体

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JP2831580B2
JP2831580B2 JP24009994A JP24009994A JP2831580B2 JP 2831580 B2 JP2831580 B2 JP 2831580B2 JP 24009994 A JP24009994 A JP 24009994A JP 24009994 A JP24009994 A JP 24009994A JP 2831580 B2 JP2831580 B2 JP 2831580B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば看板の立体文
字用の材料として好適に使用できる積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】看板等のサイン・ディスプレイ装置に用
いられる文字や図柄部分等を構成する立体文字の材料
(サイン・ディスプレイ材料)は多数開発されており、
その一例として、合成樹脂発泡体からなる厚板状基材の
一面に、着色合成樹脂板等からなる表面化粧材が積層さ
れた文字材料や、光拡散性合成樹脂の熱成形品に表面化
粧板を貼着した文字材料がある。これらの文字材料は、
前者においては文字や図面等の所定の形状に切り抜かれ
た後に、後者においては文字形状に対応させて3次元的
に熱成形した後に、看板面に取り付けられ、サイン・デ
ィスプレイ装置に組み込まれる。
【0003】しかしながら、前者の立体文字材料におい
ては、その基材が、発泡核材等の無機充填剤が配合され
た樹脂組成物を加熱成形して得られた発泡体によって構
成されているため、発泡体のセルサイズが小さく光線透
過率が非常に低いものであり、この材料を用いて、看板
内部に光源を有する内部照明式看板を作製した場合、夜
間においては、光源から発せられる光は基材を透過せ
ず、文字周辺が暗くなって、立体感はおろか表示機能さ
え損なわれてしまうことがあった。そのため、この立体
文字材料は、外部照明式看板、すなわち外部に配置され
た光源によって看板文字を照らすようにしたものに適用
されるのが通例である。しかしながら、外部照明式看板
では、立体文字の周辺全域が明るくなってしまい、良好
な立体感が得られないという問題があった。
【0004】また、後者の立体文字材料においては、光
源からの光が樹脂成形品内を拡散しながら透過して立体
文字の輪郭部から外部に放射されるので、内部照明式看
板に使用した場合にもその輪郭部が発光して夜間におい
ても良好な立体感を得ることができる。しかしながら、
この方式において立体文字を形成する場合、光拡散性合
成樹脂を文字形状に対応させて3次元的に熱成形する必
要があり、その成形作業が繁雑で、製造コストも増大す
るという問題があった。
【0005】そこで、本発明者は、先に、光透過性が良
好で立体感がありかつ低コストの立体文字材料を開発し
た(特願平5−268772)。この立体文字材料は、
セルサイズが0.5〜5.0mmの光透過性合成樹脂発泡
体からなる板状基材の一面に、不透明または半透明の表
面化粧材が設けられたものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、看板等
の表示内容の注目効果を高めるとともに意匠の多様性を
拡大するために、より一層文字を明るく浮立たせて立体
感のある文字材料が希求されている。
【0007】この発明は、光透過性がありかつ低コスト
であることはもとより、より一層効果的な立体感が得ら
れる看板立体文字用等の積層体を提供することを目的と
するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、この発明の第1の看板立体文字用等の積層体(P1)
は、図1(A)に示すように、板状基材(1) の一面に、
不透明または半透明の表面化粧材(3) が設けられた看板
立体文字用等の積層体であって、前記基材(1) は、透明
または半透明の合成樹脂からなり、セルサイズ1.0mm
〜10.0mmの中空柱状セル(2a)(2b)の板状集合体をも
って構成されてなることを特徴とするものである。
【0009】また、第2の積層体(P2)は、図1(B)に
示すように、第1の積層体(P1)の表面化粧材(3) のかわ
りに合成樹脂製ミラー(5) を積層したものであり、板状
基材(1) の一面に合成樹脂製ミラー(5) がそのミラー面
(5a)を前記基材(1) に接するように設けられた看板立体
文字用等の積層体であって、前記基材(1) は、透明また
は半透明の合成樹脂からなり、セルサイズ1.0mm〜1
0.0mmの中空柱状セル(2a)(2b)の板状集合体をもって
構成されてなることを特徴するものである。
【0010】また、第3の積層体(P3)は、図1(C)に
示すように、第1の積層体(P1)の他面に透明板を付加し
たものであって、板状基材(1) の一面に、不透明または
半透明の表面化粧材(3) が設けられるとともに、他面に
透明板(4) が設けられた看板立体文字用等の積層体であ
って、前記基材(1) は、透明または半透明の合成樹脂か
らなり、セルサイズ1.0mm〜10.0mmの中空柱状セ
ル(2a)(2b)の板状集合体をもって構成されてなることを
特徴とするものである。
【0011】また、第4の積層体(P4)は、図1(D)に
示すように、第3の積層体(P3)の表面化粧材(3) のかわ
りに合成樹脂製ミラー(5) を積層したものであり、板状
基材(1) の一面に合成樹脂製ミラー(5) がそのミラー面
(5a)を前記基材(1) に接するように設けられるととも
に、他面に透明板(4) が設けられた看板立体文字用等の
積層体であって、前記基材(1) は、透明または半透明の
合成樹脂からなり、セルサイズ1.0mm〜10.0mmの
中空柱状セル(2a)(2b)の板状集合体をもって構成されて
なることを特徴するものである。
【0012】さらに、前記各積層体(P1)(P2)(P3)(P4)に
おいて、前記基材(1) としての合成樹脂は、ポリ塩化ビ
ニルまたはメチルメタクリレートよりなることが好まし
い。また、前記基材(1) として、厚さが5.0mm〜7
0.0mmのものを使用するのが好ましい。
【0013】なお、この発明において、「文字」とは、
漢字、かな文字はもちろんのこと、数字、アルファベッ
ト等、さらに各種の図形、記号、模様等、看板等に表記
されるすべてのパターンが含まれるものである。
【0014】この発明の各積層体(P1)(P2)(P3)(P4)にお
ける基材(1) としては、セルサイズが1.0mm以上で1
0.0mm以下の中空柱状セル(2a)(2b)の板状集合体から
なるものを使用する必要がある。これは、セルサイズが
1.0mmに満たないものは製造が非常に困難であって、
中空形状を保持することが困難であり、一方セルサイズ
が10.0mmを超えると、立体文字(P')に切り抜いた
ときにその切削面が粗悪になって美観上好ましくないた
めである。好ましいセルサイズは1.0mm以上で3.0
mm以下である。このような基材(1) の形状として、図2
(A)に示すような押出成形された中空柱状セル(2a)を
多数束ねたキャピラリ構造体(1a)や、図2(B)に示す
ような展張方式、展震方式、コルゲート方式等により形
成されたハニカム構造体(1b)を例示できる。また、材質
としては、透明または半透明の光が透過する合成樹脂を
用いる必要があり、具体的にはポリ塩化ビニル、メチル
メタクリレートを推奨できる。
【0015】前記基材(1) の厚さは、5.0mm以上で7
0.0mm以下のもの、好ましくは10.0mm以上で5
0.0mm以下のもの、より好ましくは20.0mm以上で
40.0mm以下のものを使用するのが良い。基材(1) の
厚さが5.0mmに満たないものでは、光透過性は向上す
るものの、基材(1) 自体の厚みが小さくなって立体性が
乏しくなり、好ましくない。また、厚さが70mmを越え
ると、光透過性が低下して、看板等作製時に良好な立体
感が得られなくなり、好ましくない。
【0016】第1および第3の積層体(P1)(P3)におい
て、前記基材(1) の一面に積層される表面化粧材(3)
は、不透明または半透明のものであればどのようなもの
でも使用することができ、例えば熱可塑性および熱硬化
性の合成樹脂製のもの、紙製のもの、木材製のもの、金
属製のものをそれぞれ使用することができる。また、表
面化粧材(3) は、意匠上の観点から着色されたものを使
用するのが良い。
【0017】また、第2および第4の積層体(P2)(P4)に
おいて、前記基材(1) の一面に積層される合成樹脂製ミ
ラー(5) の種類は特に限定されず、メチルメタクリレー
ト(MMA)や塩化ビニル(PVC)等の透明合成樹脂
板の片面にアルミ蒸着したもの等を例示できる。
【0018】また、第3および第4の積層体(P3)(P4)に
おいて、前記基材(1) の他面に積層される透明板(4)
は、透明で光が透過するものであればどのようなもので
も使用することができ、例えば熱可塑性および熱硬化性
の合成樹脂製のものを使用することができる。また、無
色であるか着色であるかも問わない。
【0019】前記表面化粧材(3) 、合成樹脂製ミラー
(5) および透明板(4) は、それぞれ厚さが0.5mm以上
で5.0mm以下のものを使用するのが良く、その中でも
特に1.0mm以上のものを使用するのが良い。厚さが
0.5mmに満たないと、良好な強度が得られず、基材
(1) に張り合わせる際に良好な作業性が得られないばか
りか、切削加工時に割れや欠けが発生したり、さらに切
削面が粗悪になって、美観上好ましくない。また、厚さ
が5.0mmを越えると、基材(1) との厚さのバランスが
乱れて、意匠上の問題が発生するほか、重量が増加し
て、長期に亘り安定させて基板(1) に接着させることが
困難となり、耐久性の面で好ましくない。
【0020】ここで、この発明の積層体(P1)(P2)(P3)(P
4)を所要形状に切り抜いた立体文字の大きさと厚さとの
関係について説明する。一般に、図4に示すように、立
体文字(P')は、厚さを「T」mm、高さ(大きさ)を
「L」mmとしたとき、Tが(1/10)Lにほぼ等しく
なると、両者間に良好なバランスが得られて、意匠上好
ましい表示を行うことができる。したがって、これらの
関係を考慮した上で、前述した基材(1) 、表面化粧板
(3) 、合成樹脂製ミラー(5) および透明板(4) の各厚さ
およびこれらのバランスを決定することにより、美観上
好ましい立体文字(P')を形成することができる。
【0021】前記基材(1) 上に表面化粧板(3) 、合成樹
脂製ミラー(5) および透明板(4) を積層するには、接着
剤を使用すれば良い。接着剤の種類は、基材(1) と前記
表面板(3) (4) (5) とを長期に亘って安定させて固着さ
せることができるものであれば、どのような接着剤でも
使用でき、例えばゴム系、熱可塑性、熱硬化性の接着剤
を使用することができる。これらのうちでも、立体文字
(P')の切削面の意匠性を考慮すると、接着剤自体が透明
である熱可塑性ウレタン接着剤を使用するのが良い。
【0022】この発明にかかる積層体(P1)(P2)(P3)(P4)
をサイン・ディスプレイ装置の立体文字(P')として用い
る場合、図5に示すように、基材(1) 、あるいは透明板
(4)および基材(1) を透過した光(H) が表面化粧材(3)
あるいは合成樹脂製ミラー(5) に入射するように、立体
文字(P')および光源(7) を配置する。即ち、内部照明式
のサイン・ディスプレイ装置に使用する場合は、表面化
粧材(3) または合成樹脂製ミラー(5) を外面にして配置
する。
【0023】
【作用】この発明の各積層体(P1)(P2)(P3)(P4)において
は、基材(1) として、透明または半透明の合成樹脂から
なり、セルサイズ1.0mm〜10.0mmの中空柱状セル
(2a)(2b)の板状集合体を使用しているため、基材(1) 自
体の光線透過率が高い。そのため、図3(A)に示すよ
うに、第1および第2の積層体(P1)(P2)においては基材
(1) 側から、第3および第4の積層体(P3)(P4)において
は透明板(4) 側から照明すると、光(H) は直接セル(2a)
(2b)壁を通過して、あるいはセル(2a)(2b)の内壁で反射
を繰り返しながら進んでやがてはセル(2a)(2b)壁を通過
して、積層体(P1)(P2)(P3)(P4)の側面(8) から外部に放
射される。それ故、この積層体(P1)(P2)(P3)(P4)を所要
形状に切り抜いて立体文字(P')として使用した場合に
は、該立体文字(P')の輪郭面(8) が明るくなり、立体感
が得られる。
【0024】また、図3(B)に示すように、前記基材
(1) の表面化粧材(3) を積層した第1および第3の積層
体(P1)(P3)においては、セル(2a)(2b)の内壁を反射しな
がら、あるいは直進して基材(1) を通過した光(H) は、
減光されながらも表面化粧板(3) を通して外部に放出さ
れる。そのため、立体文字(P')の輪郭面(8) のみならず
表面も明るくなって立体感を高める。このような効果
は、半透明の表面化粧板(3) を使用した場合に顕著であ
る。しかし、通常不透明板と呼ばれるような合成樹脂の
着色板や紙であっても、背後から光を照射すると薄く光
が透けて見えるため、完全に光を遮断するものでない限
り前記効果が得られる。
【0025】また、図3(C)に示すように、前記基材
(1) の合成樹脂製ミラー(5) を積層した第2および第4
の積層体(P2)(P4)においては、基材(1) を通過した光
(H) はミラー面(5a)で反射し、直接セル(2a)(2b)壁を透
過して、あるいはセル(2a)(2b)の内壁で反射を繰り返し
ながら進んでやがてはセル(2a)(2b)壁を通過して、立体
文字(P')の輪郭面(8) から外部に放射される。それ故、
表面化粧板(3) を使用したときよりも、該立体文字(P')
の輪郭面(8) が際立って明るくなる。
【0026】また、前記基材(1) の他面に設けられる透
明板(4) は、光透過率が高いため積層体(P3)(P4)への入
射光を遮ることなく、立体文字(P')に前述したような立
体感を与え、かつ積層体(P3)(P4)の強度を向上させると
ともに、特に着色のものを使用した場合には、立体文字
(P')の色彩に変化を付けることができる。
【0027】また、前記基材(1) としての合成樹脂がポ
リ塩化ビニルまたはメチルメタクリレートよりなる場合
は、これらの樹脂の優れた光透過性により、前述の光路
による立体文字(P')の立体感が効果的に得られる。さら
に、前記基材(1) は厚さが5.0mm〜70.0mmに設定
されている場合は、文字寸法と厚さのバランスの点で最
も美しい立体文字(P')を形成することができる。
【0028】
【実施例】次に、この発明にかかる看板立体文字用等の
積層体の具体的実施例について図面を参照しつつ説明す
る。
【0029】各実施例および比較例において、基材(1)
として、図2(A)に示すセルサイズ1.5mmまたは1
5mmのPMMAキャピラリ構造体(1a)(商品名「OKA
PANE」、OKALUX Kapillaralas
GmbH社製)、図2(B)に示すセルサイズ3.0
mmまたは20mmのPVCハニカム(1b)(商品名「ハニコ
ームV]、新日本コア株式会社製)、セルサイズ0.5
mmのEVA発泡体(商品名「シャルル2S」、三福工業
株式会社製)のいずれかを使用した。基材(1)の厚さは
いずれも20mmである。前記PMMAキャピラリ構造体
(1a)は、押出成形された多数の円形のセル(2a)を圧縮状
態に束ねたものであり、各セル(2a)は径方向に押し潰さ
れて不定形に変形しているため、各セル(2a)の径寸法に
は若干ばらつきがある。また、前記PVCハニカム(1b)
は、展張方式により製作されたものであり、各セル(2b)
の径寸法は等しい。
【0030】前記各基材(1) について、ヘーズメーター
(スガ試験機株式会社製)を用いて、全光線透過率
(%)を測定した。表1にセルサイズおよび全光線透過
率を示す。なお、PMMAキャピラリ構造体(1a)のセル
サイズは各セル(2a) の平均値である。
【0031】次に、前記各基材(1) の両面に表面板を積
層して積層体を製作した。
【0032】実施例1、2および各比較例においては、
図1(C)に示すように、各基材(1) の一面に、表面化
粧材(3) として、厚さ1.0mmの乳白色ポリ塩化ビニル
板を配置するとともに、他面に透明板(4) として厚さ
1.0mmの透明ポリ塩化ビニル樹脂板を配置し、それぞ
れの界面に熱可塑性ウレタン接着剤を介在させて常温で
10分間プレス成形を行い、合計厚さ(T)=22mmの
積層体(P3)を作成した。また、実施例3、4において、
基材(1) の一面に、前記表面化粧材(3) のかわりに合成
樹脂製ミラー(5) として厚さ2.0mmのPMMAミラー
をそのミラー面(5a)を基材(1) に接するように配置した
以外は、前述と同様の方法により、図1(D)に示すよ
うな合計厚さ(T)=23mmの積層体(P4)を形成した。
【0033】つづいて、各積層体(P3)(P4)を、図4に示
すように、L=230mmの寸法のアルファベット文字
「A」の形状に糸鋸を用いて切り抜いて立体文字(P')を
形成した。さらに、この立体文字(P')を看板面板(6) 上
に接着剤を用いて固着し、図3に示すように、この看板
面板(6) を30ワットの蛍光灯(7) が内蔵された内部照
明式看板に組み込んだ。そして、各看板において立体文
字(P')の夜間における立体感、文字の輪郭面(8) の明る
さ、切抜き時の切削作業性および切削面(輪郭面)の外
観について評価した。評価結果を表1に併せて示す。
【0034】
【表1】
【0035】同表から理解できるように、この発明にか
かる実施例1乃至4においては、立体感、文字の輪郭面
(8) の明るさ、切削作業性、切削面の外観がいずれも良
好なものであった。これら実施例のうち、実施例1、2
は、セル(2a)(2b)を通過した光(H) が乳白色ポリ塩化ビ
ニル板(3) からぼんやりと透けて見え、文字を浮立たせ
るものであった。また、合成樹脂製ミラー(5) を積層し
た実施例3、4では、ミラー面(5a)で反射した光(H) も
文字輪郭面(8) から外部へ放出されるため、文字輪郭面
(8) は特に明るくなった。これに対し、比較例1におい
ては基材としてセルサイズの小さいEVA発泡体を使用
したため、光が透過せず立体感が得られなかった。ま
た、比較例2、3においては立体感や文字輪郭面の明る
さは良好であったが、切削面の外観が不良であり、いず
れも美観上好ましいものではなかった。
【0036】なお、この実施例においては、基材(1) の
両面に表面化粧材(3) または合成樹脂製ミラー(5) 、お
よび透明板(4) を積層したものを示したが、図1(A)
(B)のような透明板を設けない積層体(P1)(P2)であっ
ても同様の良好な立体感が得られる。
【0037】また、上記の説明では、この発明の積層体
を看板立体文字用の材料として使用する場合を例に挙げ
て説明しているが、この発明の積層体の使用態様はそれ
だけに限定されるものではない。
【0038】
【発明の効果】以上のように、この発明の各看板立体文
字用等の積層体(P1)(P2)(P3)(P4)は、基材(1) として、
透明または半透明の合成樹脂からなり、セルサイズ1.
0mm〜10.0mmの中空柱状セル(2a)(2b)の板状集合体
を使用しているため、光(H) はセル(2a)(2b)壁を通過し
て積層体(P1)(P2)(P3)(P4)の側面(8) から外部に放射さ
れる。それ故、この積層体(P1)(P2)(P3)(P4)を所要形状
に切り抜いて立体文字(P')として使用した場合には、該
立体文字(P')の輪郭面(8) が明るくなり、夜間において
も優れた立体感が得られる。その結果、立体文字(P')に
よる表示内容の注目効果が高められるとともに、意匠の
多様性を拡大させることができる。
【0039】特に、第1および第3の積層体(P1)(P3)に
おいては、基材(1) の一面に表面化粧材(3) を積層して
いるため、該基材(1) を通過した光(H) は、減光されな
がらも表面化粧板(3) を通して外部に放出される。その
ため、立体文字(P')の輪郭面(8) のみならず表面も明る
くなって立体感や意匠性を高めることができる。
【0040】また、第2および第4の積層体(P2)(P4)に
おいては、基材(1) の一面に合成樹脂製ミラー(5) を積
層しているため、該基材(1) を通過した光(H) はミラー
面(5a)で反射して、立体文字(P')の輪郭面(8) から外部
に放射されるため、前記表面化粧板(3) を使用したとき
よりも、該立体文字(P')の輪郭面(8) が際立って明るく
なり、第1および第3の積層体(P1)(P3)とは異なる雰囲
気の立体感や意匠性が得られる。
【0041】さらに、第3および第4の積層体(P3)(P
4) においては、前記基材(1) の他面に透明板(4) を設
けることによって、立体文字(P')の立体感を損なうこと
なく、積層体(P3)(P4)の強度を向上させるとともに、特
に着色のものを使用した場合には、立体文字(P')の色彩
に変化を付けることができる。
【0042】また、前記各積層体(P1)(P2)(P3)(P4)にお
いて、前記基材(1) としての合成樹脂がポリ塩化ビニル
またはメチルメタクリレートを用いた場合は、これらの
樹脂の優れた光透過性率により最も効果的な立体感が得
られる。さらに、前記基材(1) が厚さが5.0mm〜7
0.0mmに設定されている場合は、文字寸法と厚さのバ
ランスの点で最も美しく見え、立体文字の意匠性を高め
ることができる。
【0043】また、前記立体文字(P') は前記各積層体
(P1)(P2)(P3)(P4)を所定形状に切り抜くだけで形成でき
るため、立体文字(P') の製作作業は簡単であり、コス
トも安い。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の各看板立体文字用等の積層体の断面
図であって、(A)は第1の積層体、(B)は第2の積
層体、(C)は第3の積層体、(D)は第4の積層体で
ある。
【図2】この発明の積層体の基体部を示す斜視図であっ
て、(A)はキャピラリ構造体、(B)はハニカム構造
体である。
【図3】この発明の積層体における光路を示す模式図で
あり、(A)は各積層体共通の光路、(B)は第1およ
び第3の積層体の光路、(C)は第2および第3の積層
体の光路である。
【図4】実施例において、この発明の積層体を用いて作
製された内部照明式看板を示す部分斜視図である。
【図5】図4の部分断面図である。
【符号の説明】
1…基材 2a、2b…セル 3…表面化粧材 4…透明板 5…合成樹脂製ミラー 5a…ミラー面 P1、P2、P3、P4…積層体 P’…立体文字

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板状基材(1) の一面に、不透明または半
    透明の表面化粧材(3) が設けられた看板立体文字用等の
    積層体であって、前記基材(1) は、透明または半透明の
    合成樹脂からなり、セルサイズ1.0mm〜10.0mmの
    中空柱状セル(2a)(2b)の板状集合体をもって構成されて
    なることを特徴とする看板立体文字用等の積層体。
  2. 【請求項2】 前記基材(1) としての合成樹脂は、ポリ
    塩化ビニルまたはメチルメタクリレートよりなる請求項
    1に記載の看板立体文字用等の積層体。
  3. 【請求項3】 前記基材(1) は、厚さが5.0mm〜7
    0.0mmに設定されてなる請求項1または2に記載の看
    板立体文字用等の積層体。
  4. 【請求項4】 板状基材(1) の一面に合成樹脂製ミラー
    (5) がそのミラー面(5a)を前記基材(1) に接するように
    設けられた看板立体文字用等の積層体であって、前記基
    材(1) は、透明または半透明の合成樹脂からなり、セル
    サイズ1.0mm〜10.0mmの中空柱状セル(2a)(2b)の
    板状集合体をもって構成されてなることを特徴とする看
    板立体文字用等の積層体。
  5. 【請求項5】 前記基材(1) としての合成樹脂は、ポリ
    塩化ビニルまたはメチルメタクリレートよりなる請求項
    4に記載の看板立体文字用等の積層体。
  6. 【請求項6】 前記基材(1) は、厚さが5.0mm〜7
    0.0mmに設定されてなる請求項4または5に記載の看
    板立体文字用等の積層体。
  7. 【請求項7】 板状基材(1) の一面に、不透明または半
    透明の表面化粧材(3) が設けられるとともに、他面に透
    明板(4) が設けられた看板立体文字用等の積層体であっ
    て、前記基材(1) は、透明または半透明の合成樹脂から
    なり、セルサイズ1.0mm〜10.0mmの中空柱状セル
    (2a)(2b)の板状集合体をもって構成されてなることを特
    徴とする看板立体文字用等の積層体。
  8. 【請求項8】 前記基材(1) としての合成樹脂は、ポリ
    塩化ビニルまたはメチルメタクリレートよりなる請求項
    7に記載の看板立体文字用等の積層体。
  9. 【請求項9】 前記基材(1) は、厚さが5.0mm〜7
    0.0mmに設定されてなる請求項7または8に記載の看
    板立体文字用等の積層体。
  10. 【請求項10】 板状基材(1) の一面に合成樹脂製ミラ
    ー(5) がそのミラー面(5a)を前記基材(1) に接するよう
    に設けられるとともに、他面に透明板(4) が設けられた
    看板立体文字用等の積層体であって、前記基材(1) は、
    透明または半透明の合成樹脂からなり、セルサイズ1.
    0mm〜10.0mmの中空柱状セル(2a)(2b)の板状集合体
    をもって構成されてなることを特徴とする看板立体文字
    用等の積層体。
  11. 【請求項11】 前記基材(1) としての合成樹脂は、、
    ポリ塩化ビニルまたはメチルメタクリレートよりなる請
    求項10に記載の看板立体文字用等の積層体。
  12. 【請求項12】 前記基材(1) は、厚さが5.0mm〜7
    0.0mmに設定されてなる請求項10または11に記載
    の看板立体文字用等の積層体。
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