JP2831096B2 - 比例式サーモスタット - Google Patents

比例式サーモスタット

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ダンパーモータやバルブモータを比較制御
するために用いられる比例式サーモスタットに関するも
のである。
〔従来の技術〕
第3図において、液体を封入した感温筒に接続される
圧力応動部材としてのダイアフラムaの動作を支点bに
よる作動板cと支点dによる作動板eにより拡大してワ
イパーfを摺動させてポテンショメータgの抵抗を変化
させるもので、二個の作動板c,e間に位置する動作伝達
部材としてのボールhの位置を移動させることによりレ
バー比を変え、比例帯温度を可変する。
比例帯温度は、第4図(a)のグラフに示される如く
に、設定温度を中心にして上下の温度巾を変化させるも
のであるが、ダイアフラム側作動板cとワイパー側作動
板eが支点位置よりして角度をもって配設されることに
よりボールhを移動して比例帯温度を変えた際に、第3
図の仮想線に示される如くに、ワイパー側作動板eの位
置が変化してワイパーfの位置も動き、設定温度にズレ
を生ずる(第4図b)。
他方において、ワイパーfはポテンショメータgに対
して円弧運動を為すものであるから、比例帯域を正確に
設定するには、設定温度においてワイパーfをポテンシ
ョメータgに対して直交状態にして左右の比例値を同一
にする必要があり、従来はこの調整をポテンショメータ
gを動かすことによって行なっているので、該調整がか
なり面倒であった。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は上記した点に着目して為されたものであり、
温度変化による機械的変化量の少ない液体封入方式にお
ける圧力応動部材の動作を50〜70倍の高倍率で増巾して
ポテンショメータに伝達する機構において、感度のみを
大巾に増巾して誤差の増巾を極力抑え、かつポテンショ
メータ部分における製品の比例値を容易に修正し得るよ
うにしたものである。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的を達成するため、本発明においては外側の
基部をもってそれぞれ軸支された第1作動板と第2作動
板の各内側の自由端部を移動可能な比例帯調整用ボール
を介在させた状態で重合して設け、第1作動板に感温筒
と接続された圧力応動部材を当接させ、第2作動板にポ
テンショメーターに対するワイパー接触子を設け、設定
温度における第1作動板に対して第2作動板を平行に設
ける構成を採用し、 また第2作動板に設けた調整板にポテンショメーター
に対するワイパー接触子を設け、調整板に間隔調整ビス
を設けて第2作動板と調整板間の間隔を調整する構成を
採用した。
〔実施例〕
第1図及び第2図において、主枠部1に対して間隔を
存した状態で2個の副器枠2,3がその取付耳部2a,3aを介
してビス4により固着されている。主枠部1には蓋体
1′が設けられている。
一方の副器枠2内には第1作動板5がその基部5aをも
って支軸6により枢着され、基部5aに近接して第1作動
板5上には液体封入ダイアフラム7が連結部7aを介して
取付孔5bにより固定され、第1作動板の裏面側より該ダ
イアフラム7に接続されるキャピラリーチューブ8が延
長して感温筒9に至る。
副器枠2の頂部2bには調整杆用支持螺筒10が固着さ
れ、該支持螺筒10内に温度調整杆11が螺着されていてそ
の内端11aがダイアフラム7の当金7bに当接している。
温度調整杆11の外端には温度調整目盛板12と回動操作用
ツマミ13が固定され、温度調整用目盛板12の取付筒部12
aと支持螺筒10間には遊動防止コイル状スプリング14が
設けられ、頂部2bと当金7b間には圧縮型の温度設定用副
スプリング15が設けられている。
第1作動板5は副器枠3内に延長し、その中間部5cと
副器枠3の頂部3bとの間に前記温度設定用副スプリング
15と対抗するようにして引張型の温度設定用主スプリン
グ16が架設されている。
副器枠3内において、第1作動板5の上部、即ち温度
設定用主スプリング16側において該第1作動板5と並行
して第2作動板17が設けられる。第2作動板17はその基
部17aにより第1作動板5の自由端5d側に位置する支軸1
8により副器枠3に枢着されていてその自由端17bは第1
作動板5の中間部5c上に延長している。第2作動板17の
基端17cと副基枠3の頂部3bとの間に引張型のスプリン
グ19が架設されていて第2作動板17は第1作動板5方向
へ付勢されている。
第1作動板5の自由端5d上面には支軸20により比例帯
調整ダイヤル21が枢着され、該ダイヤル21の支持孔21a
において比例帯調整用ボール22が支持されていて押え板
バネ23により離脱が阻止されている。比例帯調整用ボー
ル22は第1作動板5と第2作動板17間の間隔l1を保持
し、ダイヤル21の操作により両作動板5,17の長手方向に
移動して第1作動板5に対する第2作動板17の相対位置
を調整する。
第2作動板17上には調整板24が該作動板17との間に間
隔l2を存した状態でビス4により固定され、その自由端
部24aに間隔調整ビス25を螺合して間隔調整ビス25の端
部25aを第2作動板17に当接させるもので、この状態に
おいて頭部25bをドライバー等で回動することにより該
間隔l2を調整する。
調整板24上には電気絶縁材より成る支持ブロック26が
設けられ、該支持ブロック26に対してワイパー接触子27
の基部27aが接続電線28と共にビス4により固着され、
自由端27bが棒状のポテンショメータ29と直交状態にお
いて当接している。
ポテンショメータ29は副器枠3の頂部3bの延長部3b1
に対してナット30により固着されていて、該延長部3b1
により下方へ垂下しており、上下部よりリード線29a,29
bが導出されている。
副器枠3の外側には端子ブロック31が設けられる。
上記構成において、設定温度においてはダイアフラム
側の第1作動板5は主枠部1の底面に対して水平の位置
にあり、支軸6と支軸18の位置を規定することによって
該水平状態の第1作動板5に対して第2作動板17は平行
状態にあり、従って、比例帯調整ダイヤル21により比例
帯調整用ボール22を移動させても設定温度は不変であ
る。
ポテンショメータ29に対するワイパー接触子27の自由
端27bの位置を調整するには、間隔調整ビス25を回動す
ることにより容易に行なうことができる。
〔発明の効果〕 本発明は上記した如くに、外側の基部をもってそれぞ
れ軸支された第1作動板と第2作動板の各内側の自由端
部を移動可能な比例帯調整用ボールを介在させた状態で
重合して設け、第1作動板に感温筒と接続された圧力応
動部材を当接させ、第2作動板にポテンショメーターに
対するワイパー接触子を設け、設定温度における第1作
動板に対して第2作動板を平行に設けて成るものである
から、設定温度を変化させないで比例帯温度の設定を変
えることができ、更には第2作動板に設けた調整板にポ
テンショメーターに対するワイパー接触子を設け、調整
板に間隔調整ビスを設けて第2作動板と調整板間の間隔
を調整することによって、ポテンショメータに対するワ
イパー接触子の位置調整を簡易、迅速に行なうことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例についての平面図、 第2図は同上の断面図、 第3図は従来例の説明図、 第4図(a)(b)は設定温度と比例帯温度の関係を示
すグラフである。 5……第1作動板、7……圧力応動部材(ダイアフラ
ム)、17……第2作動板、22……比例帯調整ダイヤル、
24……調整板、25……間隔調整ビス、27……ワイパー接
触子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭49−92566(JP,A) 特開 昭56−93232(JP,A) 特開 昭56−132725(JP,A) 特開 昭58−8879(JP,A) 実開 昭52−30968(JP,U) 実開 昭52−133900(JP,U) 実開 昭53−119578(JP,U) 実公 昭4−3977(JP,Y1) 実公 昭11−7554(JP,Y1) 特許154732(JP,C2) 米国特許3952611(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01K 5/00 - 5/72 G12B 1/00 - 1/04 H01H 37/00 - 37/74

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外側の基部をもってそれぞれ軸支された第
    1作動板と第2作動板の各内側の自由端部を移動可能な
    比例帯調整用ボールを介在させた状態で重合して設け、
    第1作動板に感温筒と接続された圧力応動部材を当接さ
    せ、第2作動板にポテンショメーターに対するワイパー
    接触子を設け、設定温度における第1作動板に対して第
    2作動板を平行に設けて成ることを特徴とする比例式サ
    ーモスタット。
  2. 【請求項2】第2作動板に設けた調整板にポテンショメ
    ーターに対するワイパー接触子を設け、調整板に間隔調
    整ビスを設けて第2作動板と調整板間の間隔を調整する
    ことを特徴とする第1項に記載の比例式サーモスタッ
    ト。
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