JP2829657B2 - 太陽電池用基板 - Google Patents

太陽電池用基板

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JP2829657B2
JP2829657B2 JP2007226A JP722690A JP2829657B2 JP 2829657 B2 JP2829657 B2 JP 2829657B2 JP 2007226 A JP2007226 A JP 2007226A JP 722690 A JP722690 A JP 722690A JP 2829657 B2 JP2829657 B2 JP 2829657B2
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    • Y02E10/548Amorphous silicon PV cells

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は入射光を散乱せしめて活性層で吸収される光
を有効に利用することによって太陽電池の出力特性を向
上させた太陽電池用基板に関する。
〔技術の背景〕
光反射性基板を用いた太陽電池において、その基板表
面を凹凸のある粗面として形成し、とりわけ吸収係数の
小さい長波長光の光路長を増大せしめることによりその
出力特性を改善する方法は、例えば、USP第4,126,150号
明細書(RCA)第7カラム3行目〜8行目に示唆され、
特開昭56−152276号公報(帝人)においても述べられて
いる。更に特開昭59−104185号公報(エクソン・リサー
チ・アンド・エンジニアリング・カンパニー)におい
て、粗面化基板の光学的効果が詳述されている。
更に、ジャーナル・オブ・アプライド・フィジィクス
誌(Journal of Applied Physics)62巻,7号,3016頁(T
homas C.Paulick,Oct ‘87)において、銀の凹凸(Text
ure)を用いたアモルファスシリコン太陽電池の光学反
射特性が数学的に取り扱われている。
前記凹凸表面の形成法としては、特開昭54−153588号
公報(ナショナル・パテント・ディベロップメント・コ
ーポレーション)においてウェット・エッチングが、特
開昭58−159383号公報(エナジー・コンバージョン・デ
バイセス)においてサンドブラスト法・ファセット形成
法・共蒸着法が、特開昭59−14682号公報(電解箔工業
他)において直流電解エッチング又は化学エッチング法
によるアルミニウム粗面化が、特開昭59−82778号公報
(エナジー・コンバージョン・デバイセス)においてス
パッタエッチ法・サンドブラスト法が、前述の特開昭59
−104185号公報においてリソグラフィ法・熱分解スプレ
ーによる透明導体沈着法・イオンビーム同時沈着法・エ
ッチング法が、それぞれ開示されている。
このほか、本源的に凹凸を形成し易い材料を使うもの
として、特開昭58−180069号公報(工業技術院長)の有
機絶縁層とその上に設ける金属反射層、特開昭59−2131
74号公報(工業技術院長)のセラミック基板、などがあ
る。
太陽電池とりわけアモルファスシリコン太陽電池の基
板に望まれる特性としては、 ○ 長波長光を有効に利用するための凹凸構造を有す
る。
○ 前項凹凸構造が太陽電池の短絡をもたらさない。
○ 基板組成物が太陽電池に浸透して太陽電池の特性を
悪化させない。
などがあるが、前述の先行技術では未だ不十分な点があ
った。
即ち、凹凸構造を構成する金属原子がアモルファスシ
リコン層中に浸透(migrate)し、不純物層のドーピン
グプロファイルを変えたり、再結合中心を形成して出力
電流の低下をもたらすという問題点があった。
また、セラミックス等の粉体を焼結したものを基体に
用いたり、エッチング等の方法で平滑面を粗面にした
り、金属で凹凸構造の膜を形成した場合等には、該凹凸
構造が不揃いになったり鋭いエッヂを有するものになり
易く、この上に直接太陽電池を形成した場合、太陽電池
の特性のばらつきや短絡等が起こり易くなるという問題
点があった。
また、金属面上に直接アモルファスシリコン膜を形成
した場合、境界面から剥離が生じ易く、太陽電池の歩留
りを低下させるという問題点があった。
〔発明の目的〕
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであって、
本発明は、凹凸表面を有する太陽電池用基板において、
長波長光を有効に利用するための凹凸構造を有し、該凹
凸構造が太陽電池の短絡をもたらさず、また前記基板組
成物が太陽電池に浸透して太陽電池の特性を悪化させな
い太陽電池基板を提供することを目的としている。
また更に、本発明は太陽電池用基板と太陽電池を構成
する半導体層との間の密着性の良い太陽電池基板を提供
することを目的としている。
また更に加えて本発明は、太陽電池用基板の金属面か
らの光の反射を向上させることを目的としている。
〔発明の構成〕
前述の目的を達成するための本発明は、導電性支持体
上に0.1μm以上の凹凸表面を有し、かつ一般式〔I〕
で表され、重量平均分子量が6000乃至200000である従来
未知の新規なポリシラン化合物(以下単にポリシラン化
合物と呼ぶ)によって構成される層を設けて成ることを
特徴とする。
(但し、式中、R1は炭素数1又は2のアルキル基、R2
炭素数3乃至8のアルキル基、シクロアルキル基、アリ
ール基又はアラルキル基、R3は炭素数1乃至4のアルキ
ル基、R4は炭素数1乃至4のアルキル基をそれぞれ示
す。A,A′は、それぞれ炭素数4乃至12のアルキル基、
シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基であ
り、両者は同じであっても或いは異なっていてもよい。
nとmは、ポリマー中の総モノマーに対するそれぞれの
モノマー数の割合を示すモル比であり、n+m=1とな
り、0<n≦1、0≦m<1である。) 第1図は、本発明による太陽電池用基板を用いたPIN
型アモルファスシリコン太陽電池の一般的構造を模式的
に示した図である。以下便宜上PIN型太陽電池を用いて
本発明の説明を行うが、本発明はショットキ型はじめ他
の形式の太陽電池にも応用が可能であり、これに限定さ
れるものではない。
本発明に適用可能な支持体101の材料としては、モリ
ブデン、タングステン、チタン、コバルト、クロム、
鉄、銅、タンタル、ニオブ、ジルコニウム、アルミニウ
ム金属又はそれらの合金での板状体、フィルム体が挙げ
られる。なかでもステンレス鋼、ニッケルクロム合金及
びニッケル、タンタル、ニオブ、ジルコニウム、チタン
金属及び/又は合金は、耐蝕性の点から特に好ましい。
また、これらの金属及び/又は合金を、ポリエステル、
ポリエチレン、ポリカーボネート、セルローズアセテー
ト、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリ
デン、ポリスチレン、ポリアミド等の合成樹脂のフィル
ム又はシート、ガラス、セラミックス等の上に形成した
ものも使用可能である。
前記支持体101の厚さは、支持体としての機能が達せ
られる限りにおいて薄くすることが可能であるが、製造
上及び取扱い上、機械的強度等の点から、通常は10μm
以上とされる。
前記支持体101上には反射性導電層102が設けられてい
る。本発明に適用可能な反射性導電層102の材質として
は、金、銀、銅、アルミニウム等の光学的反射能の大き
い金属が挙げられる。また、前記支持体101の光学的反
射能が十分大きい場合、該反射性導電層102を省く構造
とすることも可能である。
前記反射性導電層102の表面は、平滑面であっても凹
凸面であってもよい。該凹凸面は、例えば前記反射性導
電層102に用いられる金属を蒸着等で堆積するときに、
支持体101の温度を調整することによって容易に得られ
る。一般に支持体101の温度を高めに設定した場合によ
り強い凹凸表面が得られる。
前記反射性導電層102の上には、前記ポリシラン化合
物から成るポリシラン層103が形成される。
前記支持体101と前記反射性導電層102と前記ポリシラ
ン層103を総称して基板104と呼ぶ。
本発明の太陽電池用基板104に用いられているポリシ
ラン層103は、前記従来技術の問題点を克服すべく鋭意
研究を重ねた結果得られた知見に基づいている。即ち、
前記凹凸表面を有する凹凸層をポリシラン化合物で構成
することによって、凹凸表面による光の閉じ込め効果を
有しつつ、金属原子等のアモルファスシリコン層への浸
透を防ぎ、該凹凸構造に起因する太陽電池のリークを起
こりにくく、かつリークが起きたとしてもその悪影響を
最小限にとどめることができる。
本発明において用いられるポリシラン化合物は、その
重量平均分子量が6000乃至200000のものであるが、溶剤
への溶解性及びフィルム形成能の観点からより好ましい
ものは、重量平均分子量が8000乃至120000のものであ
り、最適なものは重量平均分子量が10000乃至80000のも
のである。
なお、重量平均分子量が6000以下であるものは高分子
の特徴を示さず、フィルム形成能がない。また、重量平
均分子量が200000以上であるものは溶剤に対する溶解性
が悪く、所望のフィルム形成が困難である。
また本発明において使用する前出の一般式〔I〕で表
される上述のポリシラン化合物は、形成するフィルムに
ついて特に強靭性を望む場合、その末端基A及びA′
が、炭素数5乃至12のアルキル基、炭素数5乃至12のシ
クロアルキル基、アリール基及びアラルキル基からなる
群から選択される基であることが望ましい。この場合の
最も好ましい本発明において使用するポリシラン化合物
は、末端基A及びA′が、炭素数5乃至12のアルキル基
及び炭素数5乃至12のシクロアルキル基の中から選択さ
れる基である場合である。
本発明において使用される上述のポリシラン化合物は
つぎのようにして合成することができる。即ち、酸素及
び水分を無くした高純度不活性雰囲気下で、ジクロロシ
ランモノマーをアルカリ金属からなる縮合触媒に接触さ
せてハロゲン脱離と縮重合を行い中間体ポリマーを合成
し、得られた該中間体ポリマーを未反応のモノマーと分
離し、該中間体ポリマーに所定のハロゲン化有機試薬を
アルカリ金属からなる縮合触媒の存在下で反応せしめて
該ポリマーの末端に有機基を縮合せしめることにより合
成される。
上記合成操作にあっては、出発物質たるジクロロシラ
ンモノマー、前記中間体ポリマー、ハロゲン化有機試薬
及びアルカリ金属縮合触媒は、いずれも酸素や水分との
反応性が高いので、これら酸素や水分が存在する雰囲気
の下では目的の上述のポリシラン化合物は得られない。
したがって本発明において使用する上述のポリシラン
化合物を得る上述の操作は、酸素及び水分のいずれもが
存在しない雰囲気下で実施することが必要である。この
ため、反応系に酸素及び水分のいずれもが存在するとこ
ろとならないように反応容器及び使用する試薬の全てに
ついて留意が必要である。例えば反応容器については、
ブローボックス中で真空吸引とアルゴンガス置換を行っ
て水分や酸素の系内への吸着がないようにする。使用す
るアルゴンガスは、いずれの場合にあっても予めシリカ
ゲルカラムに通し脱水し、ついで銅粉末を100℃に加熱
したカラムに通して脱酸素処理して使用する。
出発原料たるジクロロシランモノマーについては、反
応系内への導入直前で脱酸素処理した上述のアルゴンガ
スを使用して減圧蒸留を行った後に反応系内に導入す
る。特定の有機基を導入するための上記ハロゲン化有機
試薬及び使用する上記溶剤についても、ジクロロシラン
モノマーと同様に脱酸素処理した後に反応系内に導入す
る。なお、溶剤の脱酸素処理は、上述の脱酸素処理した
アルゴンガスを使用して減圧蒸留した後、金属ナトリウ
ムで更に脱水処理する。
上記縮合触媒については、ワイヤー化或いはチップ化
して使用するところ、前記ワイヤー化又はチップ化は無
酸素のパラフィン系溶剤中で行い、酸化が起こらないよ
うにして使用する。
本発明において使用する前出の一般式〔I〕で表され
るポリシラン化合物を製造するに際して使用する出発原
料のジクロロシランモノマーは、一般式:R1R2SiCl2で表
されるシラン化合物か又はこれと一般式:R3R4SiCl2で表
されるシラン化合物が選択的に使用される。
上述の縮合触媒は、ハロゲン脱離して縮合反応をもた
らしめるアルカリ金属が望ましく使用され、該アルカリ
金属の具体例としてリチウム、ナトリウム、カリウムが
挙げられ、中でもリチウム及びナトリウムが好適であ
る。
上述のハロゲン化有機試薬は、A及びA′で表される
置換基を導入するためのものであって、ハロゲン化アル
キル化合物、ハロゲン化シクロアルキル化合物、ハロゲ
ン化アリール化合物及びハロゲン化アラルキル化合物か
らなる群から選択される適当な化合物、即ち、一般式:A
−X及び/又は一般式:A′−X(但し、XはCl又はBr)
で表され、後述する具体例の中の適当な化合物が選択的
に使用される。
上述の中間体ポリマーを合成するに際して使用する一
般式:R1R2SiCl2又はこれと一般式:R3R4SiCl2で表される
ジクロロシランモノマーは、所定の溶剤に溶解して反応
系に導入されるところ、該溶剤としては、パラフィン系
の無極性炭化水素溶剤が望ましく使用される。該溶剤の
好ましい例としては、n−ヘキサン、n−オクタン、n
−ノナン、n−ドデカン、シクロヘキサン及びシクロオ
クタンが挙げられる。
そして生成する中間体ポリマーはこれらの溶剤に不溶
であることから、該中間体ポリマーを未反応のジクロロ
シランモノマーから分離するについて好都合である。分
離した中間体ポリマーは、ついで上述のハロゲン化有機
試薬と反応せしめるわけであるが、その際両者は同じ溶
剤に溶解せしめて反応に供される。この場合の溶剤とし
てはベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族溶剤が好
適に使用される。
上述のジクロロシランモノマーを上述のアルカリ金属
触媒を使用して縮合せしめて所望の中間体を得るについ
ては、反応温度と反応時間を調節することにより得られ
る中間体ポリマーの重合度を適宜制御できる。しかしな
がらその際の反応温度は60℃〜130℃の間に設定するの
が望ましい。
以上説明の本発明において使用する前出の一般式
〔I〕で表される上述のポリシラン化合物の製造方法の
望ましい一態様を以下に述べる。
即ち、本発明において使用する上述のポリシラン化合
物の製造方法は、(i)中間体ポリマーを製造する工程
と(ii)該中間体ポリマーの末端に置換基A及びA′を
導入する工程とからなる。
上記(i)の工程はつぎのようにして行われる。即
ち、反応容器の反応系内を酸素及び水分を完全に除いて
アルゴンで支配され所定の内圧に維持した状態にし、無
酸素のパラフィン系溶剤と無酸素の縮合触媒を入れ、つ
いで無酸素のジクロロシランモノマーを入れ、全体を撹
拌しながら所定温度に加熱して該モノマーの縮合を行
う。この際前記ジクロロシランモノマーの縮合度合は、
反応温度縮合が進み、ポリマーが形成されると白色固体
となって反応系から析出してくる。ここで冷却し、反応
系からモノマーを含む溶媒をデカンテーションで分離
し、中間体ポリマーを得る。
ついで前記(b)の工程を行う。即ち、得られた中間
体ポリマーの末端基のクロル基をハロゲン化有機剤と縮
合触媒(アルカリ金属)を用いて脱塩縮合を行いポリマ
ー末端基を所定の有機基で置換する。この際の反応は下
記の反応式(ii)で表される。
このところ位的には、ジクロロシランモノマーの縮合
で得られた中間体ポリマーに芳香族系溶剤を加え溶解す
る。次に縮合触媒(アルカリ金属)を加え、室温でハロ
ゲン化有機剤を滴下する。この時ポリマー末端基同志の
縮合反応を競合するためハロゲン化有機剤を出発モノマ
ーに対して0.01〜0.1倍の過剰量添加する。徐々に加熱
し、80℃〜100℃で1時間加熱撹拌し、目的の反応を行
う。
反応終了後冷却し、触媒のアルカリ金属を除去するた
め、メタノールを加える。次に生成したポリシラン化合
物をトルエンで抽出し、シリカゲルカラムで精製する。
かくして本発明において使用する所望のポリシラン化合
物が得られる。
R1R2SiCl2及びR3R4SiCl2の具体例 注):下記の化合物の中、a−2〜16,18,20,21,23,2
4がR1R2SiCl2に用いられ、a−1,2,11,17,19,22,23,25
がR3R4SiCl2に用いられる。
A−X及びA′−Xの具体例 触媒としてはアルカリ金属が好ましい。
アルカリ金属としてはリチウム、ナトリウム、カリウ
ムが使用される。形状はワイヤー状またはチップ状にし
て表面積を大きくすることが好ましい。
本発明において使用するポリシラン化合物の具体例 注):上記構造式中のXとYはいずれも単量体の重合単
位を示す。そしてnは、X/(X+Y)、また、mは、Y/
(X+Y)の計算式によりそれぞれ求められる。
このようにして合成されたポリシラン化合物に対して
適当な不純物を混合させることによって、電気的抵抗率
を制御することも容易である。N型伝導を示すようにす
るための不純物としては、TPA(triphenylamine),TMPD
(N,N,N′N′tetra methylphenylene diamine)等が挙
げられる。
またP型伝導を示すようにするための不純物として
は、2,4,7−trinitrofluorenone,TCNQ(tetracyanoquin
o dimethane)SbF5,AsF5等が挙げられる。
P型半導体層と接するポリシラン層は、P型のポリシ
ラン層が望ましく、N型半導体層と接するポリシラン層
は、N型のポリシラン層が好ましいものである。
本発明において用いられるポリシラン化合物の電気的
抵抗率は所望の目的に応じて適宜定められるものであ
る。即ち、太陽電池によって発生した電気エネルギーを
取り出すためには電気的抵抗率は低い方がよいが、PIN
構造に発生するピンホールによる短絡の悪影響を最小限
にとどめるためには電気的抵抗率が高い方がよいので、
実際の太陽電池においてはポリシラン層103の電気的抵
抗率には最適値が存在する。
上述の方法で合成したポリシラン化合物を原料として
前記ポリシラン層103を形成する方法を以下に説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。
前記ポリシラン層103を形成する方法としては、スピ
ンナー法、スプレー法、ディッピング法等により支持体
上に塗布する方法が挙げられる。
スピンナー法は、高速回転する保持具に支持体を固定
し、高速回転させ、高速回転している支持体上に有機溶
媒に溶解したポリシランを滴下し、遠心力で支持体上に
均一に塗布し、溶媒を気化させて、支持体上に均一なポ
リシラン層を形成する方法である。
スピンナー法でポリシラン層の層厚は、有機溶媒に溶
解したポリシランの溶液の粘度と、スピンナーの回転速
度を調節することで所望に制御できる。またポリシラン
層上の凹凸の形状は、スピンナーでポリシラン溶液を塗
布した後、溶媒を気化させる前に前記保持具を振動させ
て、ポリシラン層に凹凸を形成させる。
凹凸の形状は、前記保持具の振動数と振幅及び溶液の
粘度で所望の形状に制御される。
スプレー法は、スピンナー法と同様にポリシランを有
機溶媒に溶解し、霧吹き機で支持体上にポリシランを溶
解した溶液を吹きつけて、ポリシラン層を形成する方法
である。
該ポリシラン層の層厚は、ポリシラン溶液の粘度、霧
吹き機のノズルの径及び吹きつけるポリシラン溶液の量
等を制御することで所望の層厚に制御される。また、ポ
リシラン層の凹凸の形状は、ポリシラン溶液の粘度及び
霧吹き機のノズル径等を適宜制御することで所望の形状
に制御できる。たとえば、霧の粒径を大きくし、ポリシ
ラン溶液の粘度を高くすると、凹凸の形状を大きくする
ことができる。
ディッピング法は、前記ポリシラン溶液に前記支持体
を浸漬し、支持体を前記溶液から引き上げて支持体上に
ポリシラン層を形成する方法である。ディッピング法に
よるポリシラン層の層厚の制御は、ポリシラン溶液の粘
度及び該溶液からの引き上げ速度を変えることで行われ
る。またポリシラン層の凹凸形状は、ディッピング法で
支持体上にポリシラン溶液を塗布した後、支持体を振動
させることによって所望の形状に形成される。
上記スピンナー法、スプレー法、ディッピング法にお
けるポリシラン溶液の粘度は、ポリシランと有機溶媒の
混合比及びポリシラン溶液の温度等で制御される。
また、本発明のポリシラン溶解用の有機溶媒として
は、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族溶剤が好
適に使用される。
本発明において用いられるポリシラン層103の好まし
い平均層厚は0.1〜10μmであり、より好ましくは0.3〜
2μmである。該ポリシラン層の層厚が小さ過ぎると基
板に到達した長波長光を効果的に散乱することができ
ず、光閉じ込め効果が期待できなくなってしまう。ま
た、層厚が大き過ぎると今度は該ポリシラン層での光の
吸収が大きくなってしまう。また、前記凹凸構造の平均
的間隔及び粗さは所望の太陽電池特性によって適宜定め
られるものであるが、好ましくは平均間隔が0.1〜1μ
m、粗さが0.1〜0.8μmとされる。
このようにして形成された前記ポリシラン層103を含
む前記基板104上にN型アモルファス装シリコン層105、
I型アモルファスシリコン層106、P型アモルファスシ
リコン層107からなるPIN型アモルファスシリコン太陽電
池108を形成する。該太陽電池108の作製には、スパッタ
法、グロー放電分解法、マイクロ波CVD法、光CVD法その
他の通常のアモルファスシリコン膜作製法が利用可能で
あるが、原料ガス利用効率、堆積速度、堆積膜の特性等
の点でマイクロ波CVD法が望ましい。
前記PIN型太陽電池108上に透明導電膜109が形成され
る。該透明導電膜109にはITO,SnO2,In2O3等が用いられ
る。これらは例えば加熱蒸着やスパッタ法によって容易
に形成可能である。
前記透明導電膜109上に集電電極110が形成される。該
集電電極110には前記透明導電膜109と外部リード線(不
図示)の間の電気的導電性をよくする材料が望ましい。
そのような材料として、銀、クロム、白金、金、アルミ
ニウム等が挙げられる。これらの金属は、前記透明電極
109上にマスクを用いて形成することが可能である。
〔本発明において使用するポリシラン化合物の製造例〕
以下に、本発明において使用するポリシラン化合物に
ついて、その具体的製造方法を製造例を挙げて説明し、
併せて該ポリシラン化合物の有用性を説明する。
なお、下述する製造例及び比較製造例においては、生
成物について、まずCl基の存在の有無を確かめ、Cl基の
存在の認められたものについてはその定量を行い、その
存在量を生成物1000グラム当たりのミリモル当量数で表
した。
また、得られた生成物について、長鎖構造のSi−Si結
合からなる主鎖を有するポリシラン化合物であるか否か
をFT−IR及び/又はUVスペクトルとにより確認した。更
にこれと併せて、側鎖の置換基の結合の有無を、FT−IR
より調べ、又は/及び置換基中のプロトンをFT−NMRに
より調べることにより確認した。
以上の得られた結果から合成生成物の構造決定を行っ
た。
上述した、生成物中のCl基の有無の確認は、蛍光X線
分析装置(全自動蛍光X線分析装置システム3080:理学
電機工業株式会社製)を使用して行った。その際、標準
試料としてトリメチルクロルシラン(チッ素株式会社
製)を用意し、これを1,5,10,50,100倍のそれぞれに希
釈して標準液を作製し、それぞれの標準液を前記蛍光X
線分析装置にかけてCl基の量を測定し、得られた結果に
基づいて検量線を求めた。一方、被検試料たる生成物に
ついては、その1グラム量を脱水トルエンに溶解して全
量を10mlとして被検試料を作製し、これを前記蛍光X線
分析装置にかけて測定し、測定結果を前記検査線に照合
させてCl基の量を求めた。
FT−IRによる測定は、被検試料のKBrペレットを作製
し、これをNicolet FT−IR750(ニコレー・ジャパン社
製)にセットして測定することにより行った。また、FT
−NMRによる測定は、被検試料をCDCl3に溶解し、これを
FT−NMR FX−9Q(日本電子株式会社製)にセットして
測定することにより行った。
なお、UVスペクトルにおいて、ポリシラン化合物が低
分子のものである場合、該スペクトルは短波長側に寄
り、それが高分子のものである場合、該スペクトルは長
波長側に寄ることは、ピュア アンド アプライズ ケ
ミストリー(Pure & Applied Chemistry)54,No5.pp.1
041−1050(1982)に報告されている。
製造例1 真空吸引とアルゴン置換を行ったブローボックスの中
に三ツ口フラスコを用意し、これにリフラックスコンデ
ンサーと温度計と滴下ロートを取り付けて、滴下ロート
のバイパス管からアルゴンガスを通した。
この三ツ口フラスコ中に脱水ドデカン100グラムとワ
イヤー状金属ナトリウム0.3モルを仕込み、撹拌しなが
ら100℃に加熱した。次にジクロロシランモノマー(チ
ッソ(株)製)(a−7)0.1モルを脱水ドデカン30グ
ラムに溶解させて、用意した溶液を反応系にゆっくり滴
下した。
滴下後、100℃で1時間縮重合させることにより、白
色固体を析出させた。この後冷却し、ドデカンをデカン
テーションして、さらに脱水トルエン100グラムを加え
ることにより、白色固体を溶解させ、金属ナトリウム0.
01モルを加えた。次に、n−ヘキシルクロライド(東京
化成製)(b−3)0.01モルをトルエン10mlに溶解させ
て用意した溶液を反応系に撹拌しながらゆっくり滴下し
て添加し、100℃で1時間加熱した。この後冷却し、過
剰の金属ナトリウムを処理するため、メタノール50mlを
ゆっくり滴下した。これにより懸濁層とトルエン層とが
生成した。
次に、トルエン層を分離し、減圧濃縮した後シリカゲ
ルカラム、クロマトグラフィーで展開して精製し、65%
の収率で生成物を得た。この生成物について、上述のCl
基含有量の測定方法により測定したところ、Cl基の含有
は認められなかった(即ち、試料1000グラム中0.00ミリ
モル当量)。
また、この生成物の重量平均分子量をGPC法によりTHF
展開して測定したところ、75,000であった(ポリスチレ
ンを標準とした)。そして、該生成物について、上述の
手法でFT−IR測定し、ついでFT−NMR測定したところ、S
i−Cl結合、Si−O−Si結合、Si−O−R結合が全くな
いことがわかり、該生成物は前述のC−1の構造を有す
るポリシラン化合物であることがわかった。
以上の結果は第4表に示した。
製造例2 真空吸引とアルゴン置換を行ったブローボックスの中
に三ツ口フラスコを用意し、これにリフラックスコンデ
ンサーと温度計と滴下ロートを取り付けて、滴下ロート
のバイパス管からアルゴンガスを通した。
この三ツ口フラスコ中に脱水ドデカン100グラムと1mm
角の金属リチウム0.3モルを仕込み、撹拌しながら100℃
に加熱した。次にジクロロシランモノマー(チッソ
(株)製)(a−7)0.1モルを脱水ドデカン30グラム
に溶解させて用意した溶液を反応系にゆっくり滴下し
た。滴下後、100℃で2時間縮重合させることにより、
白色固体を析出させた。この後冷却し、ドデカンをデカ
ンテーションして、さらに脱水トルエン100グラムを加
えることにより、白色固体を溶解させ、金属リチウム0.
02モルを加えた。
次に、クロルベンゼン(東京化成製)(b−5)0.02
モルをトルエン10mlに溶解させて用意した溶液を反応系
に撹拌しながらゆっくり滴下して添加し、100℃で1時
間加熱した。この後冷却し、過剰の金属リチウムを処理
するため、メタノール50mlをゆっくり滴下した。これに
より懸濁層とトルエン層とが生じた。
次に、トルエン層を分離し、減圧濃縮した後、シリカ
ゲルカラム、クロマトグラフィ−で展開して精製し、ポ
リシラン化合物No2(構造式:C−3)を得た。収率は72
%であり、重量平均分子量は92,000であった。結果を第
4表に示した。
製造例3 真空吸引とアルゴン置換を行ったブローボックスの中
に三ツ口フラスコを用意し、これにリフラックスコンデ
ンサーと温度計と滴下ロートを取り付けて、滴下ロート
のバイパス管からアルゴンガスを通した。
この三ツ口フラスコ中に脱水n−ヘキサン100グラム
と1mm角の金属ナトリウム0.3モルを仕込み、撹拌しなが
ら80℃に加熱した。次にジクロロシランモノマー(チッ
ソ(株)製)(a−7)0.1モルを脱水n−ヘキサンに
溶解させて用意した溶液を反応系にゆっくりと滴下し
た。滴下後80℃で3時間縮重合させることにより、白色
固体を析出させた。この後冷却し、n−ヘキサンをデカ
ンテーエーションして、さらに脱水トルエン100グラム
を加えることにより白色固体を溶解させ、金属ナトリウ
ム0.01モルを加えた。次に、ベンジルクロライド(東京
化成製)(b−12)0.01モルをトルエン10mlに溶解させ
て用意した溶液を反応系に撹拌しながらゆっくり滴下し
て添加し、80℃で1時間加熱した。この後冷却し、過剰
の金属ナトリウムを処理するため、メタノール50mlをゆ
っくり滴下した。これにより懸濁層とトルエン層とが生
成した。
次に、トルエン層を分離し、減圧濃縮した後、シリカ
ゲルカラム、クロマトグラフィーで展開して精製し、ポ
リシラン化合物No3(構造式:C−4)を得た。収率は61
%であり、重量平均分子量は47,000であった。結果を第
4表に示した。
なお、このポリシラン化合物においては未反応のSi−
Cl、副生成物のSi−O−Si,Si−O−Rに帰属されるIR
吸収は全く存在しなかった。
製造例4および5 第1表に示すジクロロシランモノマーと末端基処理剤
を用いて実施例3と同様に合成を行って、ポリシラン化
合物No4(構造式:C−6)及びポリシラン化合物No5(構
造式:C−2)を、それぞれ60%及び62%の収率で得た。
なお、このポリシラン化合物においては未反応のSi−C
l、副生成物のSi−O−Si,Si−O−Rに帰属されるIR吸
収は全く存在しなかった。同定結果を第4表にまとめて
示した。
比較製造例1 実施例3と同様にしてジクロロシランモノマー(チッ
ソ(株)製)(a−7)を縮合させポリマーの末端基を
処理しない以外は実施例3と同様にして合成を行い、第
4表に示す構造式のポリシラン化合物No.D−1を得た。
収率は60%であり、重量平均分子量は46,000であった。
結果を第4表に示した。
なお、このポリシラン化合物においては末端基には未
反応のSi−Cl、副生成物のSi−O−Rに帰属されるIR吸
収が認められた。
製造例6〜10 第2表に示すジクロロシランモノマーを用いて反応時
間を第2表のように変化させて実施例3と同様にして重
合を行った。また、末端基処理剤としては第2表に示す
化合物を用いた。合成生成物を製造例3と同様にして精
製した。かくして第4表に示すポリシラン化合物No.6〜
10を得た。
得られた各ポリシラン化合物の収率、重量平均分子量
は第4表に示すとおりであった。
なお、いずれのポリシラン化合物においても未反応の
Si−Cl、副生成物のSi−O−Si,Si−O−Rに帰属され
るIR吸収は全くなかった。
比較製造例2 製造例6においてジクロロシランモノマーの反応時間
を10分とした以外は製造例6と全く同様の手法で合成を
行い、第4表に示すポリシラン化合物No.D−2を得た。
得られた該ポリシラン化合物の収率及び重量平均分子
量は第4表に示すとおりであった。
なお、得られた該ポリシラン化合物には、未反応のSi
−Cl、副生成物のSi−O−Si,Si−O−Rに帰属されるI
R吸収は全く存在しなかった 製造例11〜14 第3表に示すジクロロシランモノマーと末端基処理剤
を使用して実施例1と同様の手法で合成を行い、第4表
に示すポリシラン化合物No.11乃至No.14を得た。得られ
たそれぞれのポリシラン化合物の収率飲呼び重量平均分
子量は第4表に示すとおりであった。
比較製造例3 真空吸引とアルゴン置換を行ったブローボックスの中
に三ツ口フラスコを用意し、これにリフラックスコンデ
ンサーと温度計と滴下ロートを取り付けて、滴下ロート
のバイパス管からアルゴンガスを通した。
この三ツ口フラスコ中に脱水ドデカン100グラムとワ
イヤー状金属ナトリウム0.3モルを仕込み、撹拌しなが
ら100℃に加熱した。次にジクロロシランモノマー(チ
ッソ(株)製)を0.1モルを脱水ドデカン30グラムに溶
解させて用意した溶液を反応系にゆっくり滴下した。滴
下後、100℃で1時間縮重合させることにより、白色固
体を析出させた。この後冷却し、過剰の金属ナトリウム
を処理するため、メタノール50mlをゆっくり滴下した。
次に、白色固体を濾集し、n−ヘキサンとメタノール
で洗浄を繰り返し、第4表に示すポリシラン化合物No.D
−3を得た。
このポリシラン化合物はトルエン、クロロホルム、TH
F等の有機溶剤に不溶であった。結果は第4表に示すと
おりであった。
比較製造例4 真空吸引とアルゴン置換を行ったブローボックスの中
に三ツ口フラスコを用意し、これにリフラックスコンデ
ンサーと温度計と滴下ロートを取り付けて、滴下ロート
のバイパス管からアルゴンガスを通した。
この三ツ口フラスコ中に脱水ドデカン100グラムとワ
イヤー状金属ナトリウム0.3モルを仕込み撹拌しながら1
00℃に加熱した。
次にジフェニルジクロロシランモノマー(チッソ
(株)製)を0.1モルを脱水ドデカン30グラムに溶解さ
せて用意した溶液を反応系にゆっくり滴下した。滴下
後、100℃で1時間縮重合させることにより、白色固体
を析出させた。
この後冷却し、過剰の金属ナトリウムを処理するた
め、メタノール50mlをゆっくり滴下した。
次に、白色固体を濾集し、n−ヘキサンとメタノール
で洗浄を繰り返し、第4表に示すポリシラン化合物No.D
−4を得た。
このポリシラン化合物はトルエン、クロロホルム、TH
F等の有機溶剤に不溶であってた。結果を第4表に示し
た。
〔実施例〕
以下、実施例にて本発明を詳しく説明するが、本発明
はこれによって限定されるものではない。
実施例1 支持体101として、表面に鏡面研磨を施したステンレ
ス板(SUS304製、面積50mm×50mm、厚さ0.5mm)を用い
た。
アルゴンスパッタによって、支持体101の上面に銀を
平均層厚1μmの厚みで堆積した。銀の表面性は、銀の
堆積時の基板温度を約350℃とすることで表面粗さ約0.5
μm、凸部間隔の平均値を約1μmの凹凸表面にした。
このようにして反射性導電層102を形成した。
ポリシラン層は、製造例1に示すポリシランを用いス
ピンナー法で0.8μm堆積した。
得られたポリシラン層103の表面を電子顕微鏡にて観
察したところ、基板の全域にわたって均一な凹凸構造が
認められ、粗さが約0.8μm、凸部間隔の平均値が約1.0
μmであることが確認された。
上記の方法によって作製した基板を用いて、第1図に
示す層構成を持ち、第3図に示すように各々1cm2の面積
を有するアモルファスシリコン太陽電池を16単位セル作
製した。これらのアモルファスシリコン太陽電池につい
て、標準光源(AM1.5、100mW/cm2)の下での出力特性を
評価し、その結果を第5表に示す。変換効率、短絡電
流、開放電圧、フィルファクターについては、基板上の
太陽電池のうち明らかにリークを起こしているものを除
いた平均値を算出し、次の述べる比較例の太陽電池
(S)によって得られた値を1として規格化を施してあ
る。
〔比較例〕
本発明の実施例に対する比較例として、平均の厚さ1
μmの銀を表面が鏡面(S)及び凸部間隔の平均値が約
1μm、粗さが約0.5μmの凹凸面(T)となるように
堆積したステンレス基板、及び該(T)基板上に第2図
に示すスパッタ装置を用いてZnOを約0.8μmの厚さに堆
積した基板(Z)の3種類の基板を各々用いて実施例1
と同様の太陽電池を作製し、出力特性の評価を行った。
その結果を第6表に示す。実施例1と同様に、各特性値
は比較例(S)の太陽電池によって得られた値によって
規格化されている。
実施例1の太陽電池(P)と、比較例の太陽電池
(T),(Z)との比較実験を10回繰り返して、太陽電
池(P),(T),(Z)の変換効率を調べた結果を第
4図に示す。また、各ロットにおけるリークを起こして
いない太陽電池の割合(以下、“生存率”と呼ぶ。)を
第5図に示す。とりわけ太陽電池(T)においては、各
ロット間の出力特性のバラツキが大きく、生存率もかな
り小さいが、これは前記銀層とアモルファスシリコン層
の間での剥離や凹凸構造の凸部におけるリークが起こり
易いためであると考えられる。太陽電池(P)ではその
ような部分がポリシラン化合物で覆われているので、剥
離しにくく、リークが起きにくく、かつ万一リークが起
きたとしてもポリシラン層の持つ適度な抵抗率のために
その影響が現れにくくなっているものと思われる。
実施例2 支持体101の母材として、表面に鏡面研磨を施したア
ルミニウム板(面積50mm×50mm、厚さ0.5mm)を用い
た。本実施例では、この支持体101が反射性導電層をも
兼ねており、この上にポリシラン層103が形成される。
ポリシラン層は、製造例2に示すポリシラン化合物を
用いた。ポリシラン層103の形成方法としては、該ポリ
シラン化合物をトルエンに溶解し、スピンナー法で形成
した。
回転数1000のスピンナーでポリシランを一様に塗布し
た後、スピンナーの回転台を100Hz、振幅0.1mmで振動さ
せ、ポリシランの凹凸を形成した。更に、該ポリシラン
層まで形成した基板を真空容器に入れ、AsF6ガスを1000
ppm混合したArガスを100sccm流しながら乾燥した。
このようにして得られた基板104の表面を電子顕微鏡
にて観察したところ、基板の全域にわたって均一な凹凸
構造が認められ、粗さが0.6μm、凸部間隔の平均値が
約1.0μmであることが確認された。
上記の方法によって作製した基板を用いて、実施例1
と同様のアモルファスシリコン太陽電池を作製した。こ
の太陽電池について、出力特性を評価した結果を第7表
に示す。
実施例3 支持体101の母材として、表面に鏡面研磨を施したア
ルミニウム板(面積50mm×50mm、厚さ0.5mm)を用い
た。本実施例では、この支持体101上に反射性導電層102
として鏡面を有する約1μmの厚さの銀をスパッタ法に
よって堆積した。この上にポリシラン層103を形成し
た。
本実施例において、ポリシラン化合物は、製造例3で
合成したものを使用した。
該ポリシラン化合物をキシレンに溶解し、TPAを0.1%
添加した。
このようにして得られたポリシラン化合物をスプレー
法で塗布した。その後、基板を100Hz、振幅0.1mmで振動
させ、凹凸構造を作った。
このようにして得られた基板104の表面を電子顕微鏡
にて観察したところ、基板の全域にわたって均一な凹凸
構造が認められ、粗さが0.6μm、凸部間隔の平均値が
約0.9μmであることが確認された。
上記の方法によって作製した基板を用いて、実施例1
と同様のアモルファスシリコン太陽電池を作製した。こ
の太陽電池について、出力特性を評価した結果を第8表
に示す。
実施例4〜10 支持体101の母材として、表面を鏡面研磨したステン
レス(SUS304)板(面積50mm×50mm、厚さ0.5mm)を用
いた。本実施例では、この支持体101上に反射性導電層1
02として鏡面を有する約1μmの厚さの銀をスパッタ法
により堆積した。この上にポリシラン層103を形成し
た。
本実施例におけるポリシラン化合物は、製造例4に示
すものを用いた。該ポリシラン化合物は、キシレンに溶
解しスピンナー法で塗布した。ポリシラン層の表面の凹
凸は、ポリシラン化合物をスピンナーで塗布した後、ス
ピンナーの回転台を振動させることで形成した。振動さ
せる条件は、第5表に示す条件で行った。ポリシラン層
の表面の凹凸は第5表に示すような表面性であった。ま
た太陽電池は、このような表面性の基板上に実施例1と
同様な方法で形成した。
太陽電池の変換効率は第9表に示すような結果であっ
た。
〔発明の効果の概要〕 以上に述べたように、本発明によれば、凹凸表面によ
る光の閉じ込め効果を有しつつ、金属原子等のアモルフ
ァスシリコン層への浸透を防ぎ、該凹凸構造に起因する
太陽電池のリークを起こりにくくし、かつリークが起き
たとしてもその悪い影響を最小限にとどめることが可能
となり、その結果として、太陽電池の出力特性を安定か
つ優れたものにする太陽電池基板を簡便な方法で作製す
ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明による改良された太陽電池基板を用い
た太陽電池の模式的構造図である。 第2図は、本発明による改良された太陽電池基板を作製
するためのスパッタ装置の模式的構造図である。 第3図は、本発明による改良された太陽電池基板を用い
て作製した太陽電池の各単位セルの構成図である。 第4図は、実施例1と比較例において太陽電池(P),
(T),(Z)の比較実験を10回繰り返したときの変換
効率の推移を示すグラフである。 第5図は、実施例1と比較例において太陽電池(P),
(T),(Z)の比較実験を10回繰り返したときの生存
率の推移を示すグラフである。 101……基体、102……反射性導電層、 103……ポリシラン層、104……基板、 105……N型アモルファスシリコン層、 106……I型アモルファスシリコン層、 107……P型アモルファスシリコン層、 108……PIN型アモルファスシリコン太陽電池、 109……透明導電膜、110……集電電極、 201……チャンバー、 202……基体ホルダー付きアノード電極、 203……ターゲットホルダー付きカソード電極、 204……絶縁体、205……マッチングボックス、 206……RF電源、207……シャッター、 208……基体、209……スパッタ用ターゲット、 210……スパッタ用Arガス導入管、 211……排気孔、212……基体加熱用ヒーター、 301……基板、302……単位太陽電池、 303……透明導電膜、304……集電電極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松田 高一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 青池 達行 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−143875(JP,A) 特開 平2−180081(JP,A) 特開 平3−120763(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 31/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性支持体上に0.1μm以上の凹凸表面
    を有し、かつ一般式〔I〕で表され重量平均分子量が60
    00乃至200000である従来未知の新規なポリシラン化合物
    によって構成される層を設けて成ることを特徴とする太
    陽電池用基板。 (但し、式中、R1は炭素数1又は2とアルキル基、R2
    炭素数3乃至8のアルキル基、シクロアルキル基、アリ
    ール基又はアラルキル基、R3は炭素数1乃至4のアルキ
    ル基、R4は炭素数1乃至4のアルキル基をそれぞれ示
    す。A,A′は、それぞれ炭素数4乃至12のアルキル基、
    シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基であ
    り、両者は同じであっても或いは異なっていてもよい。
    nとmは、ポリマー中の総モノマーに対するそれぞれの
    モノマー数の割合を示すモル比であり、n+m=1とな
    り、0<n≦1、0≦m<1である。)
  2. 【請求項2】一般式〔I〕中のA、及びA′が炭素数5
    乃至12のアルキル基又はシクロアルキル基である請求項
    (1)に記載の太陽電池用基板。
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