JP2828678B2 - 超音波検知器 - Google Patents

超音波検知器

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JP2828678B2 JP1219492A JP21949289A JP2828678B2 JP 2828678 B2 JP2828678 B2 JP 2828678B2 JP 1219492 A JP1219492 A JP 1219492A JP 21949289 A JP21949289 A JP 21949289A JP 2828678 B2 JP2828678 B2 JP 2828678B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、超音波パルスを利用して物標の有無を検知
する超音波検知器に係り、特に送波直後の残響振動によ
る誤検知を防止する超音波検知器に関する。
〔従来の技術〕
超音波検知器は、第6図の構成図および第7図の波形
図に示すように、超音波パルスを送受波器4から一定周
期毎に送波するとともに、物標からの帰来反射波を送受
波器4で受波し、検波回路6により検波するようにして
いる。そして、ノイズ等による誤検知を防止すべく、受
波信号Bが連続して検出される検出回数をカウンタ9に
よりカウントし、このカウント値が所定回数(例えば、
2回)に達すると、検知出力回路10から検知信号として
ハイ信号が出力される。
すなわち、送波信号A1では受波されないが、送波信号
A2,A3では受波信号B2,B3が連続して受波されて検知出力
回路10からハイ信号が出力される。
ところで、かかる超音波検知器では、送波直後に送受
波器4への電力供給を停止しても送受波器4が漸減的に
振動を持続して残響が発生するので、この残響が受波側
の増幅回路5に混入する虞れがある。そこで、この残響
振動による誤検知を防止するために検知ゲート回路7を
設け、上記残響振動の持続時間を考慮して設定された期
間後にt0期間の検知ゲートを開くようにしている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところが、上記残響時間は送受波器4の保持構造や周
囲の環境により変動するものである。すなわち、雨粒、
雪あるいは泥等が送受波器4に付着した時には、一時的
に残響時間が長くなる。このため、検知ゲート期間t0
まで残響振動が持続し、誤検知される虞れがある。一
方、この期検知を防止するために、上記残響振動の終了
後からある程度経過してから検知ゲートを開くようにす
ることも可能であるが、逆に近距離の物標を検知するこ
とができなくなる。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、残響振
動の影響を受けずに近距離の物標を好適に検知すること
ができる超音波検知器を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明は、送受波器から
超音波パルスを繰り返して送波するとともに、物標から
の反射波を受波して物標の検知を行う超音波検知器にお
いて、送波直後からτ期間の第1の距離ゲートを発生
する第1ゲート手段と、上記第1の距離ゲート終了時か
らτ期間の第2の距離ゲートを発生する第2ゲート手
段と、n回(n≧2)連続して上記第1の距離ゲート内
に反射波が受波されると出力を送出する第1のカウント
手段と、m回(m<n)連続して上記第2の距離ゲート
内に反射波が受波されると出力を送出する第2のカウン
ト手段と、上記第1あるいは第2のカウント手段から出
力が送出されると物標検知信号を出力する信号出力手段
とを備えたものである。
〔作用〕
上記構成の超音波検知器によれば、超音波パルスの送
波直後からτ期間の第1の距離ゲートが発生され、第
1の距離ゲート終了時からτ期間の第2の距離ゲート
が発生される。そして、n回連続して第1の距離ゲート
内に反射波が受波されるか、あるいはm回連続して第2
の距離ゲート内に反射波が受波されると物標が検知され
たとするようにした。
〔実施例〕
第1図は本発明にかかる超音波検知器の第1実施例の
ブロック図である。
送波ゲート回路1は所定幅のゲートパルスを所定周期
で発振回路2および検知ゲート回路7に送出するもので
ある。発振回路2は上記ゲートパルスの入力期間中、予
め設定された周波数で発振するものである。増幅回路3
は上記発振信号を電力増幅して送受波器4を励振させる
ものである。送受波器4は超音波振動子等からなり、増
幅回路3からの励振信号を超音波パルスに変換して送波
するとともに物標から帰来する反射波を受波するもので
ある。
増幅回路5は送受波器4で受波した物標からの反射波
信号を増幅するものである。検波回路6は増幅回路5か
らの受波信号を包絡線検波するもので、この検波信号か
ら一定レベル以上の信号を物標信号としてそのまま、あ
るいはパルス整形を施した後、アンド回路8へ出力する
ものである。
検知ゲート回路7は第1検知ゲート回路71および第2
検知ゲート回路72からなり、送波ゲート回路1からのゲ
ートパルスを遅延し、所定幅に変更したパルスをアンド
回路8へ出力するものである。すなわち、第2図に示す
ように、第1検知ゲート回路71は超音波パルスAのパル
ス幅および残響振動を考慮して送波開始からT0期間経過
後に立ち上がってt1期間ハイレベルの第1の距離ゲート
パルスを出力する。第2検知ゲート回路72は上記t1期間
終了後から立ち上がってt2期間ハイレベルの第2の距離
ゲートパルスを出力する。なお、上記第1の距離ゲート
パルスは近距離の物標を検出するためのもので、第2の
距離ゲートパルスは第1の距離ゲートパルスよりも遠い
物標を検出するためのものである。
アンド回路8は第1アンド回路81および第2アンド回
路82からなり、検知ゲート回路7からのパルス入力期間
内に検波回路6からの物標信号が入力されると、ハイ信
号をカウンタ9へ出力するものである。すなわち、第1
アンド回路81は第1検知ゲート回路71からの第1の距離
ゲートパルスが入力されるt1期間内に検波回路6からの
物標信号が入力されると、ハイ信号をカウンタ9へ出力
する。第2アンド回路82は第2検知ゲート回路72からの
第2の距離ゲートパルスが入力されるt2期間に検波回路
6からの物標信号が入力されると、ハイ信号をカウンタ
9へ出力するものである。
カウンタ9は第1カウンタ91および第2カウンタ92か
らなり、アンド回路8からのハイ信号の数をカウントす
るものである。すなわち、第1カウンタ91の第1フリッ
プフロップ回路912は、第3図に示すように、第1アン
ド回路81を通して入力された検波回路6からの物標信号
の立ち上がりで出力がセットされ、ノット回路911によ
り反転されたゲートパルスの後縁で出力がリセットされ
るものである。なお、第1フリップフロップ回路912は
上記物標信号が入力されるまではリセットされたままと
なる。
第1カウント回路914は第1フリップフロップ回路912
からハイ信号が入力されると、このハイ信号の数をカウ
ントするものである。そして、このカウント数が、例え
ば値4に達するとカウントアップ信号を検知出力回路10
へ出力する。ノア回路913は第1フリップフロップ回路9
12の出力がリセット状態のときに、上記送波ゲート回路
1からのゲートパルスが入力されるとハイ信号を出力す
るものである。そして、第1カウント回路914はこのハ
イ信号が入力されるとそれまでのカウント値をリセット
する(第3図参照)。
また、第2カウンタ92も第1カウンタ91と同様に構成
され、異なる点は、第2カウント回路924が第2フリッ
プフロップ回路922からのハイ信号を、例えば2個カウ
ントすると、カウントアップ信号を検知出力回路10へ出
力する点である。なお、上記カウントアップするカウン
ト値は第1カウンタ91の方が第2カウンタ92よりも多く
なるように設定されており、これにより近距離側での誤
検知防止を図っている。
検知出力回路10は第1カウンタ91あるいは第2カウン
タ92のいずれかからカウントアップ信号が入力される
と、物標が検知されたものとして検知信号を出力するも
のである。
なお、検知出力回路10は必要に応じて送波と受波との
時間差に基づいて物標までの距離を検出して距離信号を
出力するようにしてもよい。
次に、第1実施例の動作について説明する。なお、t1
は雨粒等の付着による残響振動が生じても、この残響振
動がt2期間には混入しない期間に設定されている。
超音波パルスAが送受波器4から送波され、例えば近
距離の物標で反射し、反射波が第2図に示す第1検知ゲ
ート回路71の第1の距離ゲートパルスのt1期間内に送受
波器4で受波されると、この受波信号は第1カウンタ91
によりカウントされる(カウント値が1)。続いて次周
期の超音波パルスAが送受波器4から送波され、上記t1
期間内に再び受波されると、第1カウンタ91によりカウ
ントされる(カウント値が2)。このようにして、第1
カウンタ91により受波信号が4個カウントされると(第
3図、フリップフロップ回路出力参照)、第1カウンタ
91から検知出力回路10にカウントアップ信号が出力され
(第3図、カウント回路出力参照)、検知出力回路10か
ら検知信号が出力される。
また、例えば遠距離に物標がある場合には、超音波パ
ルスAがこの物標で反射し、反射波が第2図に示す第2
検知ゲート回路72の第2の距離ゲートパルスのt2期間内
に送受波器4で受波されると、第2カウンタ92によりカ
ウントされる。続いて次周期の超音波パルスAが送受波
器4から送波され、上記t2期間内で再び受波されると、
第2カウンタ92がカウントアップして検知出力回路10に
カウントアップ信号が出力され、検知信号が出力され
る。
次に、送受波器4へ雨粒等が付着して一時的に残響振
動期間が長くなり、かつ第1検知ゲート回路71からの第
1の距離ゲートパルスが4回出力するまでの間に正常に
戻った場合について説明する。なお、第3図後半の波形
は、第1の距離ゲートパルスが1回出力後に正常に戻っ
てカウント回路がリセットされた場合を示している。
例えば物標が存在しないときに一時的に残響振動期間
が長くなると、上記t1期間内に残響振動が混入し、検波
回路6が上記残響振動を反射波と誤検知して検波信号を
出力する。この検波信号は第1カウンタ91によりカウン
トされる(カウント値が1)。ところが、上記残響振動
は上述したように短期間で正常な残響振動期間に戻るの
で、次周期の超音波パルスAの送波時には検出波信号が
出力されない。したがって、検波信号が第1カウンタ91
に連続して入力されないので、第1カウント回路914が
ノア回路913からの出力パルスによってそれまでのカウ
ント値が0にリセットされる。したがって、検知信号の
連続性が途切れると、初期状態から再度物標検知が開始
される。
このように、第1実施例では、カウントアップするカ
ウント数を残響振動の混入する虞れのあるt1期間では多
くし、残響振動の影響を受けないt2期間では少なくした
ので、一時的に残響振動期間が長くなっても、残響振動
による誤検知が防止できるとともに、遠距離の物標から
の反射波であれば比較的短時間で物標を検出することが
できる。
次に、本発明にかかる超音波検知器の第2実施例につ
いて第4図および第5図を用いて説明する。なお、図
中、第1図と同一番号が付されたものは同一機能を果た
すものである。第2実施例は近距離付近をより細分化し
た検知ゲート回路を設けたものである。
第1検知ゲート回路71は送波開始からT0期間経過後、
t11期間だけ第1の距離ゲートパルスを出力し、第2検
知ゲート回路72は上記t11期間の経過後からt12期間、第
2の距離ゲートパルスを出力するものである。また、第
3検知ゲート回路73は上記t12期間の経過後からt13
間、第3の距離ゲートパルスを出力するものである。な
お、第1の距離ゲートパルスは近距離のより狭い範囲内
の物標を検出するためのものである。
第1アンド回路81は上記t11期間内に検波回路6から
の物標信号が入力されると、ハイ信号を第1カウンタ91
へ出力し、第2アンド回路82は上記t12期間内に検波回
路6からの物標信号が入力されると、ハイ信号を第2カ
ウンタ92へ出力するものである。また、第3アンド回路
83は上記t13期間内に検波回路6からの物標信号が入力
されると、ハイ信号を第3カウンタ93へ出力するもので
ある。
第1カウンタ91は第1実施例と同様に第1アンド回路
81からのハイ信号の数をカウントし、このカウント数
が、例えば値4に達するとカウントアップ信号を検知出
力回路10へ出力するものである。また、第1カウンタ91
のカウント数が値4に達する前に、上記物標信号が受波
されなくなると(連続性が途切れると)、第1カウンタ
91はリセットされる。第2カウンタ92は第2アンド回路
82からのハイ信号の数をカウントし、このカウント数
が、例えば値3に達するとカウントアップ信号を検知出
力回路10へ出力するものである。また、第2カウンタ92
のカウント数が値3に達する前に、上記物標信号が受波
されなくなると、第2カウンタ92はリセットされる。第
3カウンタ93は第3アンド回路83からのハイ信号の数を
カウントし、このカウント数が、例えば値2に達すると
カウントアップ信号を検知出力回路10へ出力するもので
ある。また、第3カウンタ93のカウント数が値2に達す
る前に、上記物標信号が受波されなくなると、第3カウ
ンタ93はリセットされる。なお、上記カウントアップす
るカウント数は第1カウンタ91の方が第2カウンタ92よ
りも多くなるとともに、第3カウンタ93の方が第2カウ
ンタ92よりも多くなるように設定する。
このように、第2実施例では、カウントアップするカ
ウント数を残響振動の混入する虞れが高いt11期間では
大きくし、残響振動の混入する虞れがより低くなるt12
期間ではより小さくし、更に残響振動の影響がないと考
えられるt13期間では上記t12期間よりも更に小さくした
ので(この実施例では相関を施すべく値2としてい
る)、一時的に残響振動期間が長くなっても、残響振動
の影響の少ない遠距離側の物標は比較的短時間で検出す
ることができる。
なお、検知ゲート回路7を更に複数個に細分化し、近
距離側のカウントのカウントアップするカウント数を大
きくして、誤検知を一層押えるようにしてもよい。
〔発明の効果〕
本発明は、近距離の物標からの反射波による連続検知
回数を遠距離の物標からの反射波による連続検知回数よ
りも多くなるようにしたので、残響振動の影響を受け易
い近距離では、残響振動による誤検知を確実に防止でき
るとともに、残響振動の影響の少ない比較的遠距離で
は、物標の検出応答時間を延長されることなく物標を検
知することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明にかかる超音波検知器の第1実施例のブ
ロック図、第2図は第1実施例の動作を説明する波形
図、第3図は本超音波検知器のカウンタの動作を説明す
る波形図、第4図は本発明にかかる超音波検知器の第2
実施例を示すブロック図、第5図は第2実施例の動作を
説明する波形図、第6図は従来の超音波検知器のブロッ
ク図、第7図は従来の超音波検知器の動作を説明する波
形図である。 1……送波ゲート回路、2……発振回路、3……増幅回
路、4……送受波器、5……増幅回路、6……検波回
路、7……検知ゲート回路、8……アンド回路、9……
カウンタ、10……検知出力回路、71……第1検知ゲート
回路、72……第2検知ゲート回路、73……第3検知ゲー
ト回路、81……第1アンド回路、82……第2アンド回
路、83……第3アンド回路、91……第1カウンタ、92…
…第2カウンタ、93……第3カウンタ、911,921,931…
…ノット回路、912……第1フリップフロップ回路、91
3,923,933……ノア回路、914……第1カウント回路、92
2……第2フリップフロップ回路、924……第2カウント
回路、932……第3フリップフロップ回路、934……第3
カウント回路。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】送受波器から超音波パルスを繰り返して送
    波するとともに、物標からの反射波を受波して物標の検
    知を行う超音波検知器において、送波直後からτ期間
    の第1の距離ゲートを発生する第1ゲート手段と、上記
    第1の距離ゲート終了時からτ期間の第2の距離ゲー
    トを発生する第2ゲート手段と、n回(n≧2)連続し
    て上記第1の距離ゲート内に反射波が受波されると出力
    を送出する第1のカウント手段と、m回(m<n)連続
    して上記第2の距離ゲート内に反射波が受波されると出
    力を送出する第2のカウント手段と、上記第1あるいは
    第2のカウント手段から出力が送出されると物標検知信
    号を出力する信号出力手段とを備えたことを特徴とする
    超音波検知器。
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