JP2828453B2 - 物体の状態判定方法 - Google Patents

物体の状態判定方法

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JP2828453B2 JP1051364A JP5136489A JP2828453B2 JP 2828453 B2 JP2828453 B2 JP 2828453B2 JP 1051364 A JP1051364 A JP 1051364A JP 5136489 A JP5136489 A JP 5136489A JP 2828453 B2 JP2828453 B2 JP 2828453B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は物体の状態の判定方法に係り、特に産業用あ
るいは民生用各種機器の全体もしくは一部(機器内の流
体も含む)を対象として、対象物体内の応力、変位、温
度、速度などの分布状態を境界要素法および、または有
限要素法を使用して算出し、適正か否かを判定する物体
の状態判定方法に関する。
〔従来の技術〕
有限要素法や境界要素法などの数値解析手法を用いて
機器の応力分布や温度分布などを解析する場合、その解
析モデルは次の手順により作成されている。
例えば2次元問題である第17図に示す穴あき平板が引
張りを受けるときの応力解析用のモデル作成手順は次の
ものである。まず、解析対象である穴あき平板の対称性
より、その1/4部分、すなわち第2図に示す部分が応力
解析の対象としてモデル化される。
第2図には、解析に必要となる境界条件も同時に示し
ている。すなわち、第2図のn1n2上ではy方向の変位が
0と規定されており、n4n5上ではx方向の変位が0と規
定されている。また、n2n3上には、単位長さ当たりpの
荷重が規定されている。さらに、n1n2上のx方向、n2n3
上のy方向、n3n4とn5n1上のxおよびy方向、そしてn4
n5上のy方向には荷重が作用していないことが規定され
ている。
さて、この第2図に示した部分のモデル化の手順を、
次の要素分割と境界条件の設定の2つの分けて説明す
る。
(a)要素分割 モデル化の最初の作業は、解析対象の形状を後述の要
素を用いて定義することであり、これを要素分割と呼
ぶ。有限要素法と呼ばれる数値解析法を用いる場合、第
8図のように三角形や四角形の平面の集まりとして形状
を定義する。この三角形や四角形の小さな領域は要素
(有限要素)と呼ばれる。この三角形や四角形の要素を
用いて形状を定義する作業、すなわち要素分割の大まか
な指針は、応力解析の場合応力集中部を細かく分割する
ことである。すなわち、第8図のように、穴Aの周りを
細かく分割することである。同様に、温度分布解析の場
合にも、温度勾配の急なところを細かく分割する必要が
ある。
以上、有限要素法での要素分割について述べたが、数
値解析に応用される手法には境界要素法と呼ばれる手法
もある。境界要素法での要素分割、すなわち解析対象の
形状の定義は、解析対象の外側境界を多数の“線”の集
まりとして表わすことである。このとき、第2図に示し
た解析対象の外側境界を多数の“線”の集まりとして表
わしたのが第4図である。境界要素法では、解析対象の
外側境界を表わすこの“線”を要素(境界要素)とい
う。第1表と第2表に2次元解析用の有限要素および解
析要素を示す。
第1表と第2表に示したように、要素を節点と呼ばれ
る点によりその形状が定義されるものであり、節点の数
により、要素の形状を定義する線に直線や2次曲線を用
いることができる。また、この節点は要素内での変位や
応力などの変数の分布を定義するためにも応用される。
つまり、第1表や第2表に示したように、要素はそれぞ
れの要素を構成する節点の数に応じて要素内での変数の
分布を1次関数、2次関数などの多項式で近似するとい
う目的も有している。
有限要素法や境界要素法では、上記のように解析対象
の形状を要素の集まりとして表わし、かつその要素内で
の変形を多項式近似することで、解析対象各部および全
体の変形を算出している。本来、一般的な解析対象の変
形等の挙動は複雑であり、多項式では正確に表わすこと
はできないが、小さな要素を多く用いれば、複雑な挙動
も各要素内では多項式で精度よく近似することができ
る。そのために、第8図や第4図では応力集中、つまり
複雑な変形が生じるところである穴の周りに細かい要素
を配している。
また同様に、要素内での変数の分布の近似も、1次式
より2次式、2次式よりは3次式というように、高次の
多項式を使用すればより高精度な結果が得られる。その
ため、近年では高次多項式で変数の分布を定義できる要
素の利用が一般的となってきている。
(b)境界条件の設定 解析対象をモデル化する次の作業は、解析に必要とな
る境界条件の設定である。すなわち、穴あき平板の応力
解析の場合には、第2図に示した荷重の方向や大きさお
よびその作用位置、あるいは変位を拘束する位置やその
方向等の情報を定義しなければならない。これらの境界
条件の設定に関する情報は節点の情報として定義され
る。つまり、第2図のn1n2上の節点ではy方向の変位が
0と規定され、n4n5上の節点ではx方向の変位が0と規
定される。また、n2n3上の節点には、 の大きさの荷重が規定される。さらに、n1n2上節点x方
向、n2n3上節点のy方向、n3n4とn5n1上の節点のxおよ
びy方向、そしてn4n5上節点のy方向には大きさ0の荷
重が規定される。
以上説明したように、要素分割と境界条件の設定を行
なうことで、解析モデルを作成することができる。これ
ら解析モデルの作成のうち、要素分割は、かつてグラフ
用紙を用いて手作業で行なっていたが、最近はコンピュ
ータとグラフィック・ディスプレイを用いて対話的に行
なわれるようになってきており、その作業は比較的容易
となってきている。また、この要素分割データの確認手
段としては、各要素をわずかに縮小して表示すること
で、要素の抜けや重複を確認する方法が実用化されてい
る。
同様に、境界条件の設定についても、グラフィック・
ディスプレイを用いた対話形のデータ作成により、比較
的容易に行なえるようになってきている。第3図は、穴
あき平板の境界条件を設定した結果の一例を表示したも
のである。第3図では、境界条件のうち拘束条件は記号
“○”で、また荷重条件は記号“↑↑”で表わされてい
る。このほかに、拘束条件を表わす記号としては⊥や△
などの記号が、また荷重条件を表わす記号には↑などの
記号を用いられる。このように境界条件は記号でグラフ
ィック・ディスプレイに表示されるが、そのチェックは
解析モデルの作成者が目で判定するしか方法がなく、設
定した境界条件の位置や方向、さらには設定の抜け等を
チェックする有効な手段は提案されていない現状であ
る。
以上、2次元弾性問題である穴あき平板の引張りを例
として、有限要素法と境界要素法の解析モデルの作成方
法を説明した。
3次元問題の場合の解析モデルの作成手順も、2次元
の場合と同様に行なわれる。ここでは、第18図に示す切
り欠き付き角柱の引張り問題を例として、3次元の解析
モデルの作成方法を簡単に説明しておく。
形状および荷重条件の対称性より第18図に示したう
ち、第19図に示す1/8部分がモデル化される。
3次元問題での有限要素法の要素分割は、第3表に示
したような立体の要素(有限要素)を用いて行なわれ
る。また、境界要素法の要素分割は、第4表に示したよ
うな面の要素(境界要素)を用いて、解析対象の外側境
界形状を定義すべく行なわれる。
第9図は要素分割の一例である。有限要素法の場合に
は、第9図は第3表の立体の集まりとして構成されてお
り、境界要素法の場合には第9図は第4表の面の集まり
として構成されている。
第20図は、第9図に示した要素分割に境界条件を設定
した例を示している。
第20図からわかるように、3次元の解析モデルでは、
境界条件が物体の表と裏に設定されていることから、そ
のチェックは著しく複雑困難である。
特に、3次元の複雑な構造が解析対象の場合、解析モ
デルも複雑な形状となり、境界条件のチェックは困難極
まりなく、往々にして境界条件の設定に誤りを生じる可
能性が高い。さらに、3次元の複雑な構造物の解析モデ
ルは、非常に多くの要素と節点により構成される大規模
な解析モデルとなり、計算時間が節点数の2乗から3乗
に比例して長くなることから、境界条件に誤りがあった
場合に浪費する計算時間と費用は特に大きなものとな
る。
このように、従来の解析モデルの作成では、境界条件
の確認のための有効な手段が提案されてなく、往々にし
て誤った境界条件の下で解析を実行してしまい、解析に
要した時間と費用をむだにする可能性が高かった。特に
複雑で大規模な解析モデルになるほど境界条件の確認が
難しく、また境界条件のミスによる時間と費用の浪費が
大きくなるという大きな問題点があった。第21図は、上
述した従来の解析モデル作成手順を示すフローチャート
である。101は解析モデル作成・修正情報入力部、102は
解析モデル作成・修正部、103は解析モデル表示部、104
は解析モデルの確認部、112は104で適正な解析モデルと
確認された解析モデルについてのデータ出力部である。
113は、上記データに基づいて本解析を行なう本解析実
行部である。
〔発明が解決しようとする課題〕
上述したように、従来の解析モデルの作成では境界条
件はただ単に記号として表示されるだけで、その有効な
チェック方法は確立されていない。そのため、誤った境
界条件に気づかず、誤った境界条件の下で数値解析を実
行してしまい、多大の時間と費用を無に帰す可能性が高
いという大きな問題点があった。
本発明の目的は、解析モデルの作成者が意図した境界
条件が、その意図どおりに設定されているか否かを迅速
かつ的確に判定できる手段を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的は、作成した解析モデルの境界条件データお
よび要素分割データに基づいて、境界条件を確認するた
めの定性的に妥当な結果を短時間で得られる簡易試解析
用のモデル(簡易モデルと呼ぶ)を、コンピュータを用
いて機械的に作成し、その簡易モデルを利用した簡易試
解析結果をグラフィック・ディスプレイに表示すること
で達成される。すなわち、まず、解析モデルに設定した
境界条件に基づき、同一の境界条件である要素同士を順
次統合することで、本来の解析モデルに設定した境界条
件を反映した節点数の少ない簡易モデルを作成すること
ができる。次に、簡易モデルを利用した簡易試解析を行
ない、その解析結果を表示し、変形、応力分布、温度分
布等を目で見ることにより、境界条件の設定に誤りがあ
るか否かを容易に判定することができる。
また、この際簡易モデルは本来の解析モデルに較べて
節点数が少ないために、計算時間が大幅に短く、境界条
件のチェックには非常に有効であり、実用的である。
したがって、前記した従来技術の問題点は、2次元あ
るいは3次元物体を対象として、対象物内の応力、変
位、温度、速度などの状態量を算出するため、対象物を
複数個の要素の集まりとして表現する要素分割を行なう
とともに、各要素に対する境界条件を設定することによ
り解析モデルを作成し、作成された解析モデルの各要素
につき設定された境界条件に基づき状態量を算出するた
めの解析を行なう境界要素法あるいは有限要素法を使っ
た物体の状態判定方法において、前記解析を実施するに
先立ち、解析モデル内の同じ境界条件を設定された複数
個の要素を統合して簡易モデルを作成し、この簡易モデ
ルにつき試解析を行ない、設定された前記境界条件の妥
当性を確認したのち、前記解析を行なうことを特徴とす
る物体の状態判定方法により解決される。
〔作用〕
本発明によれば、前もって作成した本来の解析モデル
の要素分割データと、境界条件の設定に関するデータに
基づいて簡易モデルを作成する。そのため、前もって作
成してある解析モデルの境界条件をそのまま簡易モデル
に反映させることができ、正しい境界条件は正しい境界
条件として、また誤った境界条件は誤った境界条件とし
て簡易モデル上に境界条件を設定できるので、簡易モデ
ルを利用した試解析で境界条件の妥当性を確実にチェッ
クできる。また、簡易モデルは解析モデルに較べて節点
の数が少ないので、計算時間が大幅に短く、効率的に境
界条件のチェックを行なうことができる。
したがって、簡易モデルを利用して境界条件を短時間
にかつ確実にチェックできるので、誤った境界条件が設
定されている解析モデルで解析を実行し、その際に要し
た多大の計算時間と費用を浪費することがない。
〔実施例〕
以下、図面をもって本発明の実施例につき説明する。
第1図は、本発明の一実施例を示すフローチャートであ
る。図において、101は解析モデルの作成および修正に
用いる命令や数値等の情報入力部であり、102は入力さ
れた情報に基づき、解析モデルのデータを作成・修正す
る部分である。103は作成・修正された解析モデルを数
値あるいは図形、記号等により表示する部分である。10
4では解析モデルが妥当であるか否かが確認される。105
〜108は101〜103で作成した解析モデルを、簡易モデル
に変換する部分であり、109は簡易モデルに基づいた試
解析を実行する部分である。110は試解析の結果を表示
する部分であり、111は試解析の結果より102で作成され
た解析モデルの妥当性、特に境界条件の妥当性を確認す
る部分で、112は101〜111の手順により、作成・修正さ
れて完成した本解析用の解析モデルに関するデータを出
力する部分である。113では、112で出力されたデータを
用いて本解析が実行される。
第1図において、101で入力された情報に基づいて、1
02で解析モデルのデータが作成・修正され、103で表示
される。解析モデルの作成者は、104において、103で表
示された解析モデルより、さらに解析モデルのデータを
作成・修正する必要があるか否かを判定し、OK、すなわ
ち作成・修正の必要がないと判定した場合には105へ進
む。105→106→107→108では、解析モデルの簡易モデル
への変換を行なう。
105では解析モデルが2次元あるいは3次元か、ある
いは境界要素法のモデルか有限要素法のモデルかという
簡易モデルの作成に関する情報が入力され、106では後
で詳述するコンピュータを用いた要素の統合により、簡
易モデルへの変換が実行される。
107では変換された簡易モデルが表示され、その情報
に基づき、解析モデルのデータに境界条件の設定等誤り
があると判定されれば101に戻り、データの作成・修正
を行なう。
このようにして作成された簡易解析モデルのデータを
用いて、109で試解析が行なわれ、その結果が110で表示
される。解析モデルの作成者は110で表示された結果に
基づき、境界条件等のデータの作成・修正が必要と判断
すれば、101へ戻る。111で解析モデルが妥当であると判
断すれば、112で解析モデルのデータを出力する。113で
は101〜111の手順で作成・修正され、112で出力された
データを用いて、本解析が実行される。
次に、106で実行される簡易モデルへの変換の詳細を
図面をもって説明する。
説明に用いるのは、第2図に示した穴あき平板の引張
り問題である。まず、第3図に示した境界要素法での2
次元の解析モデルに基づいて簡易モデルを作成する方法
を示す。説明の都合上、全部でSe個の各要素には、第4
図のようにS1〜Seまでの番号が付けられているとする。
さて、本発明になる簡易モデルの作成手順を示したのが
第5図のフローチャートである。この第5図のフローチ
ャートに基づいて、第3図の境界条件の下で、第4図の
解析モデルを要素統合により簡易モデルに変換する手順
は、以下のとおりである。
1)第5図の1で、簡易モデル作成の起点となる解析モ
デル上の要素を統合対象の要素の1と規定し、簡易モデ
ルの最初の要素として作成されるものの順番を1とす
る。
2)2で要素の統合作業の起点となる解析モデル上の要
素の番号を入力し、それを統合対象の基準要素eiとす
る。例えば要素番号S1を入力したと仮定する。つまり、
ei=e1=S1である。
3)要素統合の方向、すなわち第3図で左回りか右回り
かを3で指定する。ここでは左回りを指定したと仮定す
る。
4)eiに3で指定した方向に接続する要素を4で算出
し、統合対象の要素とする。ei=e1=S1なら、この場合
ei+1=e2=S2である。
5)5では、eiとei+1が同じ境界条件であるか否かを判
定する。eiとei+1が同じ境界条件であるときは6へ進
む。また、eiとei+1で境界条件が異なる場合は、eiとe
i+1は統合されず、7Bでeiは簡易モデルの要素Ejとな
り、Ejにはeiと同じ境界条件が設定される。また、ei+1
は8Bを経てi=i+1よりeiとして4へ進む。
6)6では、第6図に示すeiとei+1のなす角度θがあら
かじめ定めたθmax(例えば15°)より小であるか否か
を判定する。
θ>θmaxのときにはθが形状を定義するのに必要な
角度であるとして要素の統合を行なわず、7Bに進む。
7)eiとei+1が統合できる場合には、7Aで簡易モデルの
要素Ejをei+ei+1として設定する。このとき、Ejにはei
とei+1に設定されていた境界条件を設定する。
8)8Aでは、次の統合化の基準となる解析モデルの要素
ei+2をeiとし、そのeiは、前回のei+1とのつながりから
11で算出される。例えばei=S1、ei+1=S2ならei+2、す
なわち新しいeiはS3である。
9)1)〜8)のステップをi>Seとなるまで繰返すこ
とで、簡易モデルを自動的に作成することができる。
このように、2次元の境界要素法の解析モデルは線
状、つまり1次元的に要素が配列されているので、第5
図に示した手順により解析モデルを自動的に要素数の少
ない、すなわち節点数の少ないために短時間で試計算を
実行できる簡易モデルに変換することができる。第7−
1図は、第4図より自動生成された簡易モデルである。
なお、第5図では隣合う2つの要素を統合して1つの
要素とする例を示した。同様にして隣合う3個、4個、
5個といった要素を1つの要素に統合して、より節点数
の少ない簡易モデルを作成することもできる。例えば、
4個の要素を統合すれば、第7−2図の簡易モデルが得
られる。
また、解析モデルを構成する要素が要素内に3個以上
の節点を有する場合には、簡易モデルの要素を要素内に
1個、あるいは2個の節点を有する要素とすることで、
さらに節点数の少ない簡易モデルを作成することができ
る。
このようにして、簡易モデルを自動的に生成できるの
で、簡易モデルを用いた試解析により、境界条件の妥当
性を簡便かつ短時間に確認することができる。
次に、第8図の有限要素法での2次元解析モデルの簡
易モデルを作成する方法を説明する。
有限要素は3または4個の辺から構成されているの
で、1個の辺(線)から構成される境界要素と異なり、
自動的に要素を統合することは困難である。
そこで、第8図の解析モデルを次の手順により自動的
に境界要素法の解析モデル(第4図)に変換し、その後
第5図のフローチャートに従って、境界要素法用の簡易
モデルを自動生成する。
1)第8図の解析モデルにおいて、各要素を構成する辺
が他の要素と共有されているか否かを判定する。
2)他の要素と共有しない辺、すなわち特定の1個の要
素にのみ属する辺を境界要素とし、その辺に設定されて
いる境界条件を、該境界要素に設定する。
以上、2つのステップを全ての有限要素の全ての辺に
ついて実行することで、有限要素法の解析モデルを境界
要素法の解析モデルに自動的に変換できる。
その後、境界要素法の解析モデルを第5図のフローチ
ャートに従って簡易モデルに自動変換し、境界要素法を
用いた試解析で境界条件の妥当性を簡便かつ迅速に確認
できる。
以上まとめると、 境界要素法用の2次元解析モデルは、第5図のフロー
チャートの手順により自動的に簡易モデルを作成でき
る。
有限要素法用の2次元解析モデルは、境界要素法用の
2次元解析モデルに自動変換することで簡易モデルを自
動的に作成できる。
簡易モデルを境界要素法を用いて試解析することで、
境界条件の妥当性を簡便かつ迅速に確認できる。
以上、2次元解析モデルの簡易モデル作成方法を詳述
した。
以下では、3次元解析モデルの簡易モデルへの変換方
法について示す。
境界要素法の3次元解析モデルは、第9図のように複
数の要素(境界要素)の集まりである面で囲まれている
物体である。例えば、第9図は全部で10個の面で囲まれ
ている。これらの面に含まれる要素は、第9図では第10
図のように規則的に配置されている。このように規則的
に同じ形の要素が配置されていても、その配列が2次元
的であるために、2次元問題のように自動的に要素を統
合して簡易モデルを作成することは難しい。
そこで、次のような半自動の方法で要素の統合を行な
う。この半自動の要素の統合により、簡易モデルを作成
する手順を示したのが第11図である。
第11図では、20で簡易モデルの要素番号の初期値を定
め、21で解析モデルの要素分割図を表示する。22では、
簡易モデル作成のための情報として、要素の統合の基準
となる点または基準となる線が、キーボードまたは画面
上でマウス、カーソル、ライトペンを用いて入力され
る。22で入力された簡易モデル作成情報に基づいて、統
合化の対象となる要素が23で算出される。例えば第12図
で、点p1が統合の基準点として入力されると、p1を含む
要素であるm1、m2、m6の3個の要素が、e1、e2、e3とし
て統合対象要素となり算出される。また、線p4−p6が統
合の基準として入力されると、m8とm9の2個の要素が
e1、e2として算出される。24では、統合対象要素e1、…
…enが同じ境界条件であるか否かを判定し、境界条件が
異なる場合には、31Aでメッセージを出力する。25で
は、第13図に示すe1、e2、……enの接点(辺)での角度
θがあらかじめ定めた値θmaxに較べて大であるか否か
を判定する。θ>θmaxのときには、31Bでメッセージを
出力する。26では簡易モデルの要素を解析モデルの要素
e1、e2、enの和として定義する。27では、Ejが三角形ま
たは四辺形の適切な要素形状であるか否かを判定する。
例えば、p2を統合化の基準として入力した場合には、Ej
はm2、m3、m6、m7の和である六辺形の要素となり、不適
切な要素形状となる。このような場合には31Cでメッセ
ージを出力する。
28で統合化を実行後の簡易モデルを表示し、要素の統
合を続けるか否かを29Aで入力する。32では、簡易モデ
ルを作成のための要素の統合を行なっていない未統合要
素を、簡易モデルの要素として登録する。29Bでは31A、
31B、31Cでのメッセージ出力後、22へ戻り、再度要素の
統合を続けるか、あるいは32へ進むかを判断する。
このように、第11図に示した手順により、3次元の境
界要素法解析モデルを、半自動で節点数が少ないために
短時間で試計算を実行できる簡易モデルに変換すること
ができる。
また、簡易モデルを構成する要素として、解析モデル
を構成する要素より、要素を構成する節点が少ない要素
を用いれば、さらに節点数の少ない簡易モデルを作成す
ることができる。
このように、境界要素法の3次元の解析モデルは要素
が表面に配置され、目視できることから、簡易モデルを
半自動的に生成できるので、簡易モデルを用いた試解析
により、境界条件の妥当性を簡便かつ短時間に確認する
ことができる。
次に、有限要素法での3次元解析モデルの簡易モデル
への変換方法を説明する。
有限要素法の3次元解析用の要素は、第3表に示した
ように多面体の立体であり、要素分割においては3次元
的に配置される。そのため、3次元の有限要素法の解析
モデルは、自動的にはもちろん、半自動であっても内部
に隠れた要素を統合することはできない。
そこで、2次元の場合と同様に、次の手順により自動
的に境界要素法の解析モデルに変換し、その後第11図の
フローチャートに従って境界要素法用の簡易モデルを半
自動的に生成する。
1)有限要素法の3次元解析モデルで、各要素を構成す
る面が他の要素と共有されているか否かを判定する。
2)他の要素と共有されない面を境界要素とし、その面
に設定されている境界条件を境界要素の境界条件として
設定する。
以上、2つのステップを全ての有限要素の全ての面に
ついて実行することで、有限要素法の解析モデルを境界
要素法の解析モデルに自動的に変換できる。
その後、境界要素法の解析モデルを第11図のフローチ
ャートに従って簡易モデルに半自動的に変換し、境界要
素法を用いた試解析で境界条件の妥当性を簡便かつ迅速
に確認できる。
このように、一度作成された解析モデルを要素の統合
により簡易モデルに変換し、迅速かつ簡便に試解析を行
なうことができ、その結果を表示することで、あらかじ
め作成されていた解析モデルか適切か否かを確実に確認
することができ、従来のように、境界条件の設定ミス等
による解析の失敗で生じる多大の時間と費用の損失を確
実に防ぐことができる。
また、本発明では、常に境界条件の同じ要素同士を統
合するので、簡易モデルを表示することで、境界条件の
設定の抜けを容易に発見できるという効果もある。
第14図と第15図は、本発明の効果を例示する一応用例
である。第14図のような誤った拘束条件を設定した場合
には、第15図のような不自然な変形が生じ、設定した境
界条件が誤ったものであることが容易に判定できる。さ
らに、簡易モデルを用いた試解析で得られた結果より、
誤った境界条件が何であるかを容易に判定することもで
きる。
本発明の他の実施例を示す。第8図の有限要素法の2
次元解析モデルを2次元の境界要素法の解析モデルに変
換し、その後第5図のフローチャートに従って自動的に
簡易モデルに変換する方法を前に説明した。有限要素法
の2次元解析モデルは、次の方法を用いても簡易モデル
に変換することができる。
すなわち、第11図の半自動的な要素の統合を応用する
ことである。この方法を用いれば第8図の解析モデルよ
り、第16図の簡易モデルが簡便に得られる。この場合、
試解析の数値解析手法として有限要素法を応用できる。
また、第11図は有限要素法のシェルモデル、ビームモ
デル、トラスモデル等にも応用できる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、簡便かつ迅速に、境界条件等の解析
モデルの妥当性を確認するための試解析用の簡易モデル
の作成と試解析を行なうことができるので、解析モデル
のデータミスを容易に確認でき、データミスによる解析
の失敗で時間と費用の損失を防ぐことができるという工
業上の大きな効果がある。
さらに、近年EWS(Engineering Work Station)の発
達により、多くの技術者が数値解析に携わることから、
解析やデータ作成に不慣れなユーザでも、本発明を用い
ることで、従来に較べて迅速に妥当な解析モデルを作成
でき、その結果、工業製品への数値解析の適用が促進さ
れて、製品の信頼性向上、コストダウン等が図られると
いう産業上の大きな利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明になる物体の状態判定方法を示すフロ
ー図、第2図から第13図は、本発明の実施例説明図、第
14図と第15図は、本発明の応用例を示す図、第16図は、
本発明の他の実施例説明図、第17図から第21図は、従来
の境界条件確認方法の説明図である。 101……解析モデル作成・修正情報入力部、102……解析
モデル作成・修正部、103……解析モデル表示部、104…
…解析モデル確認部、105……簡易モデル作成情報入力
部、106……簡易モデル作成部、107……簡易モデル表示
部、108……簡易モデル確認部、109……試解析実行部、
110……試解析結果表示部、111……試解析結果確認部、
112……解析モデルデータ表示部、113……本解析実行
部。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2次元あるいは3次元物体を対象として、
    対象物内の応力、変位、温度、速度などの状態量を算出
    するため、対象物を複数個の要素の集まりとして表現す
    る要素分割を行なうとともに、各要素に対する境界条件
    を設定することにより解析モデルを作成し、作成された
    解析モデルの各要素につき設定された境界条件に基づき
    状態量を算出するための解析を行なう境界要素法あるい
    は有限要素法を使った物体の状態判定方法において、前
    記解析を実施するに先立ち、解析モデル内の同じ境界条
    件を設定された複数個の要素を統合して簡易モデルを作
    成し、この簡易モデルにつき試解析を行ない、設定され
    た前記境界条件の妥当性を確認したのち、前記解析を行
    なうことを特徴とする物体の状態判定方法。
  2. 【請求項2】請求項(1)において、解析モデル内の同
    じ境界条件を設定された複数個の要素につき、所定の形
    状条件を満足するか否かの判定を行ない、満足する場合
    のみそれらの要素の統合を行ない簡易モデルを作成する
    ことを特徴とする物体の状態判定方法。
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