JP2828414B2 - データ圧縮装置の量子化見積り方法及びデータ圧縮装置の量子化見積り回路 - Google Patents

データ圧縮装置の量子化見積り方法及びデータ圧縮装置の量子化見積り回路

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JP2828414B2
JP2828414B2 JP8235095A JP8235095A JP2828414B2 JP 2828414 B2 JP2828414 B2 JP 2828414B2 JP 8235095 A JP8235095 A JP 8235095A JP 8235095 A JP8235095 A JP 8235095A JP 2828414 B2 JP2828414 B2 JP 2828414B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、集積回路に適した高密
度で低消費電力かつ高速のデータ圧縮装置の量子化見積
り回路に係り、特にデータ圧縮に際しデータの質の低下
を抑制する対策に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、画像信号のディジタル化に伴い、
画像信号等のデータを符号化して圧縮し、信号の高密度
化を図ろうとするデータ圧縮技術が重要となってきてい
る。
【0003】例えば画像処理の場合、直流成分は平均値
なので他の変換係数と比べはるかに大きな振幅を有する
ために量子化歪みの影響を受けやすく、それを回避する
ためにはかなり細かく量子化をする必要がある。つま
り、直流成分の量子化歪みはブロック全体のレベル変動
となり、ブロック歪みとして目立つからである。一方、
交流成分は比較的次数の低い成分に大きな振幅を有する
傾向があり、高次の変換係数はゼロかそれに近い値を有
することが多い。このため、量子化ステップを低次では
細かく高次では粗くして、与えるビット数を減らして情
報量の削減を図っている。また、複雑な画像は多少の変
化が生じても目立たないが、単調な画像は少しの変化で
も目立ってしまうので、各データに対する量子化レベル
を均一にする必要はない。すなわち、必要な部分では量
子化レベルを高くし、量子化レベルを低下させても差支
えない部分では量子化レベルを低くすることで、画像デ
ータの質の維持と情報量の削減とを両立させることがで
きる。
【0004】かかる観点から、DVC(デジタルビデオ
カセットレコーダ)の画像処理に使用されるデータ圧縮
装置では、図12に示すように、直流成分は量子化せず
そのまま記録するとともに、交流成分はエリア0〜3の
4つのエリアに分け、エリア内の成分の値に合わせて量
子化を行う際のステップ幅を変えるようにしている。ま
た、DVCにおけるデータ圧縮装置では、マクロブロッ
クと5つのマクロブロックからなるマクロブロックスラ
イスという概念を有し、5マクロブロック分をある共通
の符号長に圧縮して詰め込む方式が一般的である。
【0005】一方、DVCに使用されるデータ圧縮装置
として、例えば特開平5−22711号公報に開示され
るごとく、マクロブロックスライスで共通に使用される
量子化レベルに対し、画質向上のために1マクロブロッ
クずつ量子化レベルを高くしていくようにしたものが知
られている。このデータ圧縮装置は、図13に示すよう
に、量子化見積り回路として、直交変換回路(図示せ
ず)の出力側に接続される演算器100と、演算器10
0による累積加算結果を記憶するデータ量メモリ101
と、演算器100の出力側に接続される減算器102
と、第1,第2ブロック差メモリ104a,104bか
らなるブロック差メモリ104と、減算器102の出力
と2つのブロック差メモリ104a,104bとの接続
を交互に切換えるスイッチ103と、上記データメモリ
101に記憶されたデータ量と伝送可能なデータ量とを
比較してオーバフローを検出する比較器106と、該比
較器106の出力と上記ブロック差メモリ104a,1
04bの出力とを交互に累積加算する加算器107と、
各ブロック差メモリ104a,104bからの入力を交
互に切換えるて加算器107に接続するスイッチ105
と、加算器107の出力と伝送可能なデータ量とを比較
してオーバフローを検出する比較器108とを備えてい
る。
【0006】以下、上記データ圧縮装置の動作を説明す
る。直交変換器から出力されるマクロブロックスライス
毎の各マクロブロックのデータは順に演算器100に入
力される。演算器100は、16種類の量子化器とその
出力を可変長符号化したときの各々のデータ量(符号
長)を求めるテーブルとを備えている。演算器100で
は、まず各マクロブロックの各直交成分ごとに16種類
の量子化を行い、次にそれぞれの量子化値に対する可変
長符号時の符号長を求めて、量子化器毎にその総和(1
6通りのD(i,j))を求め、その値を減算器102
に出力する。さらに、演算器100はマクロブロックス
ライス単位で量子化器毎にD(i,j)のN個(マクロ
ブロックスライス中のマクロブロック数)のマクロブロ
ックの16通りの総和AD(i,j)を求め、この値を
記憶すべくデータ量メモリ101に出力する。減算器1
02は、各マクロブロックスライス毎にD(i,j)の
1つ上の量子化No. の対応するデータ量との差S(i,
j)(=D(i+1,j)−D(i,j))を求め、ブロ
ック差メモリ104に記憶すべく出力する(この実施例
では、N個のマクロブロックスライスをさらに2つの群
に分けて、第1ブロック差メモリ104aと第ブロック
差メモリ104bとに記憶させている)。
【0007】以上の動作によってデータの見積が行われ
た後、以下の手順で量子化器決定の動作が行われる。比
較器106では、データ量メモリ101からデータ量A
D(i,j)を取り出して、伝送可能な総データ量を越
えない最大のAD(i)を検出する。そして、加算器1
07では、比較器106からの出力とブロック差メモリ
104の出力とを累積加算する。比較器108では、量
子化No. として伝送可能な総データ量を越えないAD
(i)に対応するiを求め、このiに対応するS(i,
j)を、jの値を更新させて加算器107で累積加算
し、この累積加算結果が伝送可能な総データ量を越える
までのjに相当するマクロブロックの量子化No. を1つ
更新させる。すなわち、比較器108で加算器107に
おける累積加算結果が所定値を越えたか否か(つまりオ
ーバフローがあったか否か)を監視し、越える直前の量
子化No. をもとに量子化器を決定するようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のデータ圧縮
装置の量子化見積り回路では、比較器108でオーバフ
ローを検知し、オーバフローが生じない範囲で量子化幅
を決定することにより、処理が可能なデータ量に抑制し
ながら最大限のデータ量を確保することができる。 す
なわち、マクロブロックスライス単位のみで量子化器を
決定し、マクロブロックスライス毎に決定された量子化
器を用いて量子化を行っても、伝送可能な総データ量を
有効に活用することができない。すなわち、オーバフロ
ーする量子化器を用いた場合のデータ量と、オーバフロ
ーする直前の量子化器を用いた場合のデータ量との間に
は、かなりのデータ量の差がある。したがって、オーバ
フローする直前の量子化器を用いた場合の総データ量が
伝送可能な総データ量よりもかなり小さくなり、図11
aに示すように、伝送可能な総データ量つまり固定領域
にかなりの余剰つまり空き領域を残すことがある。
【0009】それに対し、上記従来の公報に開示される
ような量子化見積り方法では、小ブロック単位で量子化
器の決定を行うので、図11bに示すように、空き領域
を有効に低減することができ、DVC等に応用した場合
には、記録密度を高めながら実効的な画像歪みの発生を
抑制することが可能となる。
【0010】しかしながら、上記公報のような量子化見
積り方法では、マクロブロック単位の量子化器の決定を
行う際の演算量が多くなるという問題があった。また、
上記公報に記載される量子化見積り回路では、2つのデ
ータ差メモリを設ける必要があり、回路規模もかなり大
きくなる。
【0011】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもので
あり、その第1の目的は、データ圧縮装値の量子化器の
決定過程における量子化見積りの際に、符号長容量の余
剰をできるだけ生じさせないための最適な量子化器の選
定を可能としうる量子化見積り方法及び量子化見積り回
路を提供することにある。
【0012】また、本発明の第2の目的は、データ圧縮
装値の量子化器の決定過程における量子化見積りの際
に、データ差メモリを配置することなく最適な量子化器
の選定を可能とし、もって、回路規模の縮小と動作の高
速化と消費電力の低減とを実現しうる量子化見積り方法
及び量子化見積り回路を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明が講じた手段は、データ圧縮装値の量子化器
の決定過程における量子化見積りの際に、累積演算の途
中結果及び最終結果を階段状に残し、これを最適量子化
器決定の際に利用することで、回路規模の縮小と動作の
高速化と消費電力の低減とを実現しうる量子化見積り方
法及び量子化見積り回路を構成する。
【0014】具体的に請求項1が講じた手段は、量子化
の粗い(量子化レベルの低い)ものから量子化の細かい
(量子化レベルの高い)ものまでの順に配置された量子
化器Qi (i=1〜M)を用い、符号化される複数のデ
ータを小ブロックとN個の上記小ブロックより構成され
る大ブロックとに区画して、上記小ブロック単位で量子
化器の選択を決定するデータ圧縮装置の量子化見積り方
法であって、上記大ブロック内の全ての小ブロックを同
じ量子化レベルで量子化した場合に、上記全ての小ブロ
ックの符号長の和が上記大ブロックの符号長容量よりも
大となるようなオーバーフローを生じない範囲で最大の
量子化レベルをqmi-1(mi-1<M)とすると、上記N個
の小ブロックのうち、上記オーバーフローを生じない範
囲で、上記量子化レベルqmi-1よりも高い量子化レベル
qx (qx >qmi-1)に置き換えることが可能な小ブロ
ックの最大個数を決定する方法である。
【0015】請求項2が講じた手段は、請求項1におい
て、上記量子化レベルqx を、上記量子化レベルqmi-1
よりも1レベル上の量子化レベルqmiとする方法であ
る。
【0016】請求項3が講じた手段は、量子化の粗い
(量子化レベルの低い)ものから量子化の細かい(量子
化レベルの高い)ものまでの順に配置されたM個の量子
化器Qi (i=1〜M)を用い、符号化される複数のデ
ータを小ブロックとN個の上記小ブロックより構成され
る大ブロックとに区画して、上記小ブロック単位で量子
化器の選択を決定するデータ圧縮装置の量子化見積り方
法であって、上記量子化器Qi ごとに、各小ブロックj
(=0〜N-1 )単位の符号長を算出する第1のステップ
と、上記大ブロック内の全ての小ブロックを同じ量子化
レベルで量子化した場合に、上記全ての小ブロックの符
号長の和が上記大ブロックの符号長容量よりも大となる
ようなオーバーフローを生じない範囲で最大の量子化レ
ベルqmi-1(mi-1<M)を決定する第2のステップと、
上記N個の小ブロックのうち、上記オーバーフローを生
じない範囲で、上記量子化レベルqmi-1よりも高い量子
化レベルqx (qx >qmi-1)に置き換えることが可能
な小ブロックの最大個数を決定する第3のステップとを
備えている方法である。
【0017】請求項4が講じた手段は、請求項3におい
て、上記量子化レベルqx を、上記量子化レベルqmi-1
よりも1レベル上の量子化レベルqmiとする方法であ
る。
【0018】請求項5が講じた手段は、量子化の粗い
(量子化レベルの低い)ものから量子化の細かい(量子
化レベルの高い)ものまでの順に配置されたM個の量子
化器Qi (i=1〜M)を用い、符号化される複数のデ
ータを小ブロックとN個の上記小ブロックより構成され
る大ブロックとに区画して、上記小ブロック単位で量子
化器の選択を決定するデータ圧縮装置の量子化見積り方
法であって、上記各量子化器Qi 毎に、各小ブロックj
(=0〜N-1 )単位の符号長を算出する第1のステップ
と、上記各量子化器Qi 毎に上記ステップで求めた各小
ブロックj単位の符号長を累積演算する作業を量子化レ
ベルの低い方から順次行い、各小ブロックj毎に符号長
の累積演算の途中結果A(i,0 )〜A(i,N-2)及び最
終結果A(i,N-1)としてN個の階段状にメモリに記憶
しながら上記大ブロックにおける総符号長の演算を行
い、オーバフローが生じない範囲で大ブロック単位で共
通に使用する量子化器を決定する第2のステップと、上
記階段状に残された累積演算結果を利用して、上記各小
ブロックj毎に上記第2のステップで決定された量子化
器からそれよりも上の量子化レベルを有する量子化器に
順次置き換えたときの総符号長の演算を行い、オーバフ
ローが生じない範囲で置き換え可能な最大個数の量子化
器を小ブロック単位で決定する第3のステップと、上記
大ブロックにおける総符号長がオーバフローしない範囲
で最適の量子化器を小ブロック単位で選択する第4のス
テップとを備えている方法である。
【0019】請求項6が講じた手段は、請求項5におい
て、上記第2のステップでは、上記大ブロックにおける
総符号長の演算を行う間にオーバフローが発生した量子
化器の番号miを保持しながら、当該量子化器Qmiよりも
1段階低い量子化レベルを有する量子化器Qmi-1を大ブ
ロック単位で共通に使用可能な量子化器として決定する
方法である。
【0020】請求項7が講じた手段は、請求項6におい
て、上記第3のステップでは、オーバフローが生じた量
子化器Qmiを使用するときの各小ブロックjまでの累積
演算結果A(mi,j)とオーバフローが生じない限界の量
子化器Qmi-1を使用するときの当該小ブロックjまでの
累積演算結果A(mi-1,j)との差分A(mi,j)−A(mi
-1,j)を順次演算し、この各差分A(mi,j)−A(mi-
1,j)とオーバフローが生じない限界の量子化器Qmi-1
における最終累積演算結果A(mi-1,N-1)との和に基づ
いて、上記各小ブロックjに使用する量子化器を上記量
子化器Qmi-1から上記量子化器Qmiに順次置き換えたと
きの総符号長の演算を行い、最初にオーバフローを生じ
た小ブロックmjを保持して、オーバフローが生じない限
界となる小ブロックmj-1 を決定し、上記第4のステッ
プでは、小ブロック0〜mj-1については量子化器Qmiを
選択し、上記小ブロックmj〜N-1 については量子化器Q
mi-1を選択する方法である。
【0021】請求項8が講じた手段は、請求項5におい
て、上記第2のステップにおける累積演算は、加算また
は減算のいずれか一方により行う方法である。
【0022】請求項9が講じた手段は、請求項5におい
て、上記第2のステップにおける累積演算時、各小ブロ
ックj毎に符号長の累積演算の途中の結果A(i,0 )〜
A(i,N-2 )及び最終の結果A(i,N-1 )としてN個の
階段状に記憶する際、上記メモリの読出しアドレスを書
き込みアドレスに対し小ブロックの変化点で1小ブロッ
ク分だけ遅延させるアドレス制御を行う方法である。
【0023】請求項10が講じた手段は、請求項7にお
いて、上記データ圧縮を、上記小ブロックとしてのマク
ロブロック及び上記大ブロックとしてのマクロブロック
スライスの概念を有するデジタルビデオカセットレコー
ダの画像処理の際に行う方法である。
【0024】請求項11が講じた手段は、データ圧縮装
置に配置され、符号化される複数のデータを小ブロック
とN個の小ブロックj(=0〜N-1 )よりなる大ブロッ
クとに区画して、上記小ブロック単位で量子化レベルを
決定するようにしたデータ圧縮装置の量子化見積り回路
であって、量子化の粗い(量子化レベルの低い)ものか
ら量子化の細かい(量子化レベルの高い)ものまでの順
に配置されたM個の量子化器Qi (i=1〜M)と、上
記各量子化器Qi にそれぞれ接続され、各量子化器Qi
毎に上記各小ブロックj単位で符号長を算出する符号長
計算回路と、該各符号長計算回路に接続され、上記各符
号長計算回路で計算された上記符号長の信号のうちいず
れか1つを選択して出力する信号選択回路と、該信号選
択回路で選択された各小ブロックにおける符号長の信号
を受けて、上記大ブロックで共通に使用可能な最大の量
子化レベルを有する量子化器を決定する第1の量子化器
決定回路と、上記第1の量子化器決定回路で決定された
上記大ブロックで共通に使用可能な最大の量子化器より
も1つ上の量子化レベルを有する量子化器を使用可能な
小ブロックを決定する第2の量子化器決定回路とを備
え、上記第1の量子化器決定回路を、上記信号選択回路
に接続され、上記各量子化器Qi 毎に上記ステップで求
めた各小ブロックjにおける符号長を累積演算する作業
を量子化レベルの低い方から順次行って、上記大ブロッ
クにおける総符号長を算出する第1の累積演算手段と、
上記第1の累積演算手段による上記各小ブロックj毎の
符号長の累積演算の途中結果A(i,0 )〜A(i,N-2 )
及び最終結果A(i,N-1 )としてN個の階段状に記憶す
る記憶手段と、上記第1の累積演算手段に接続され、上
記大ブロックにおける総符号長がオーバフローするとき
を検出する第1のオーバフロー検出手段と、上記第1の
オーバフロー検出装置に接続され、オーバフローが発生
した量子化器の番号miを保持する第1の保持手段とによ
り構成し、上記第2の量子化器決定回路を、上記記憶保
持手段及び第1の保持手段に接続され、オーバフローが
生じた量子化器Qmiにおける各小ブロックjまでの累積
演算結果A(mi,J)とオーバフローが生じない限界の量
子化器Qmi-1における当該小ブロックjまでの累積演算
結果A(mi-1,j)との差分A(mi,j)−A(mi-1,j)を
計算する差分計算手段と、該差分計算回路に接続され、
上記差分A(mi,j)−A(mi-1,j)とオーバフローが生
じない限界の量子化器Qmi-1における最終累積演算結果
A(mi-1,N-1)との和に基づいて、各小ブロックjに使
用する量子化器を上記量子化器Qmi-1から上記量子化器
Qmiに順次置き換えたときの総符号長を演算する第2の
累積演算手段と、上記第2の累積演算手段に接続され、
上記第2の累積演算手段で演算される総符号長がオーバ
フローするときを検出する第2のオーバフロー検出手段
と、上記第2のオーバフロー検出手段に接続され、オー
バフローが生じたときの小ブロックの番号mjを保持する
第2の保持手段とにより構成したものである。
【0025】請求項12が講じた手段は、請求項11に
おいて、上記第1の量子化器決定回路を、上記信号選択
回路に接続される第1の加算器と、該第1の加算器に接
続される第1のフリップフロップと、該第1のフリップ
フロップに接続され上記記憶手段として機能するSQメ
モリと、初期値設定装置と、入力側が上記メモリと上記
初期値設定装置とに交互に切り換えられる第1のスイッ
チと、該第1のスイッチ及び上記第1の加算器間に介設
される第2のフリップフロップと、上記第1の加算器に
接続され上記第1の加算器におけるキャリーを検出する
第1のオーバフロー検出手段としての第1のオーバフロ
ー検出回路とを有し、上記第1の累積演算手段は、上記
第1の加算器,上記第1のフリップフロップ,上記初期
値設定装置,上記第1のスイッチ及び上記第2のフリッ
プフロップにより構成し、上記第2の量子化器決定回路
の上記差分計算手段を、上記第1の量子化器決定回路の
上記SQメモリ及びグラウンドに接続され両者からの信
号を交互に切り換えて出力するスイッチと、該スイッチ
に接続される第3のフリップフロップと、該第3のフリ
ップフロップに接続される第4のフリップフロップと、
上記第3及び第4のフリップフロップに接続され上記第
3及び第4のフリップフロップの出力の差を計算する減
算器とにより構成し、上記第2の量子化器決定回路内の
第2の累積演算手段を、上記減算器に接続される第2の
加算器と、上記SQメモリ及び上記第2の加算器に接続
され両者からの信号を交互に切り換えて出力する第2の
スイッチと、該第2のスイッチ及び上記第2の加算器間
に介設される第5のフリップフロップとにより構成し、
上記第2のオーバフロー検出手段を上記第2の加算器に
接続され上記第2の加算器からのキャリーを検出するよ
うに構成したものである。
【0026】請求項13が講じた手段は、請求項12に
おいて、上記第1の加算器及び第2の加算器と、上記第
1のスイッチ及び第2のスイッチと、上記第2のフリッ
プフロップ及び第5のフリップフロップとを、いずれも
共通化したものである。
【0027】請求項14が講じた手段は、請求項11に
おいて、上記第1の量子化器決定回路を、上記信号選択
回路に接続される第1の減算器と、該第1の減算器に接
続される第1のフリップフロップと、該第1のフリップ
フロップに接続され上記記憶手段として機能するSQメ
モリと、初期値設定装置と、入力側が上記メモリと上記
初期値設定装置とに交互に切り換えられる第1のスイッ
チと、該第1のスイッチ及び上記第1の減算器間に介設
される第2のフリップフロップと、上記第1の減算器に
接続され上記第1の減算器からのボローを検出する第1
のオーバフロー検出手段としての第1のオーバフロー検
出回路とを有し、上記第1の累積演算手段は、上記第1
の減算器,上記第1のフリップフロップ,上記初期値設
定装置,上記第1のスイッチ及び上記第2のフリップフ
ロップにより構成し、上記第2の量子化器決定回路の上
記差分計算手段を、上記第1の量子化器決定回路の上記
SQメモリ及びグラウンドに接続され両者からの信号を
交互に切り換えて出力するスイッチと、該スイッチに接
続される第3のフリップフロップと、該第3のフリップ
フロップに接続される第4のフリップフロップと、上記
第3及び第4のフリップフロップに接続され上記第3及
び第4のフリップフロップの出力の差を計算する第2の
減算器とにより構成し、上記第2の量子化器決定回路内
の第2の累積演算手段は、上記第2の減算器に接続され
る第3の減算器と、上記SQメモリ及び上記第3の減算
器に接続され両者からの信号を交互に切り換えて出力す
る第2のスイッチと、該第2のスイッチ及び上記第3の
減算器間に介設される第5のフリップフロップとにより
構成し、上記第2のオーバフロー検出手段を上記第3の
減算器に接続され上記第3の減算器からのボローを検出
するように構成したものである。
【0028】請求項15が講じた手段は、請求項14に
おいて、上記第1の減算器及び第3の減算器と、上記第
1のスイッチ及び第2のスイッチと、上記第2のフリッ
プフロップ及び第5のフリップフロップとを、いずれも
共通化したものである。
【0029】請求項16が講じた手段は、請求項11に
おいて、上記第1,第2の保持手段をいずれもレジスタ
により構成し、該各レジスタを、上記第1,第2オーバ
フロー検出手段とともに1つの回路内にそれぞれ内蔵し
たものである。
【0030】請求項17が講じた手段は、請求項11に
おいて、上記データ圧縮装置が、小ブロックとしてのマ
クロブロックと大ブロックとしてのマクロブロックスラ
イスという概念を有するデジタルビデオカセットレコー
ダの画像処理装置に使用されるように構成したものであ
る。
【0031】請求項18が講じた手段は、請求項11に
おいて、上記第1の量子化器決定回路の第1オーバフロ
ー検出装置及び記憶手段と、上記第2の量子化器決定回
路の第2オーバフロー検出装置とに接続され、上記記憶
手段のアドレスを制御するメモリ制御回路をさらに備
え、上記メモリ制御回路を、上記第1の累積演算手段に
よる総符号長の演算時、各小ブロックまでの符号長の累
積演算を行った後、記憶手段の読出しアドレスを書き込
みアドレスに対し上記小ブロックの変化点で1DCT期
間だけ遅延させるように制御する構成としたものであ
る。
【0032】
【作用】請求項1〜4により、オーバーフローを生じな
い範囲で、大ブロックのうちある小ブロックまでは、一
律の量子化レベルとしたときの最大量子化レベルに設定
されている他の小ブロックよりも高い量子化レベルを有
する量子化器に置き換えられる。したがって、符号長容
量の余剰をできるだけ生じさせないための最適な量子化
器の選定が可能となる。
【0033】請求項5又は8の方法により、第1のステ
ップで求められた各小ブロック単位の符号長を基にし
て、第2のステップで大ブロック内の各小ブロックに共
通の量子化器を使用したときの総符号長が累積演算さ
れ、オーバフローが生じない範囲で各小ブロックに対し
て共通に使用しうる量子化器が決定される。その際、N
個の各小ブロック毎のそれまでの累積演算の途中結果と
大ブロック全体についての最終結果とが保持される。つ
まり、最初の小ブロックから順次1小ブロック分ずつ符
号長の累積演算結果が増大していくので、保持される累
積演算の途中結果及び最終結果はN個の階段状になって
いる。
【0034】次に、第3のステップでは、上記第2のス
テップで保持されている階段状の累積演算結果を利用し
て、上記第2のステップで決定された量子化器の量子化
レベルよりも上の量子化レベルに置き換えたときの総符
号長が演算される。そして、オーバフローが生じない範
囲で最適の量子化器が小ブロック単位で決定されるの
で、大ブロックのうちある小ブロックまでは他の小ブロ
ックよりも高い量子化レベルを有する量子化器に置き換
えられ、他の小ブロックに対しては第2のステップで決
定された量子化器が使用される。したがって、第2のス
テップで決定された量子化器を大ブロックの全ての小ブ
ロックに共通に使用した場合に生じる総符号長に与えら
れた領域の空き領域が可及的に埋められ、圧縮されるデ
ータの質の低下が抑制される。
【0035】その際、各量子化器について、各小ブロッ
クまでの累積演算結果が全て記憶されているので、もう
一度累積演算を逐一行う必要はなく階段状に保持されて
いる各累積演算結果を加算,減算するだけで総符号長の
演算が可能となる。したがって、量子化見積りが迅速に
行われる。
【0036】請求項6の方法により、第2のステップで
は、オーバフローが検出された量子化器miの量子化レベ
ルよりも1段階低い量子化器mi-1が決定されるので、大
ブロック単位で共通の量子化器を使用した場合の総符号
長の与えられた領域に対する空き領域が特に小さくな
る。
【0037】請求項7の方法により、第2のステップで
決定された大ブロック単位の量子化器を使用した場合に
生じる総符号長の与えられたスペースに対する余剰が埋
められ、最も効率よいデータの圧縮を行なうことができ
る。
【0038】請求項9の方法により、簡単なアドレス制
御だけで符号長の各小ブロックまでの累積演算の途中結
果及び大ブロックにおける最終結果を階段状にメモリに
記憶させることが可能になる。したがって、制御の迅速
性を確保することができる。
【0039】請求項10の方法により、特に高速性と画
像の質の維持との両立が要求されるDVCのデータ圧縮
に適した量子化見積り方法となる。
【0040】請求項11の構成により、第1の量子化器
決定回路において、符号長計算回路によって計算された
各小ブロック単位の符号長に基づき、オーバフローしな
い範囲で共通に使用可能な最大の量子化レベルを有する
量子化器が決定される。その際、第1の累積演算手段で
各小ブロック単位の符号長を累積演算した途中結果及び
最終結果が記憶手段に階段状に記憶されている。また、
第1の保持手段には、オーバフローが検出された量子化
器の番号miが保持されている。
【0041】次に、第2の量子化器決定回路において、
差分計算回路及び第2の累積演算回路により、オーバフ
ローが生じない限界の量子化器Qmi-1を使用したときの
各小ブロックの符号長を順次1つ上の量子化レベルを有
する量子化器Qmiに置き換え、その時の累積演算結果で
ある大ブロックにおける総符号長が演算される。その
際、逐次累積演算をやり直す必要はなく、オーバフロー
が生じた量子化器Qmiにおける各小ブロックjまでの累
積演算結果A(mi,J)とオーバフローが生じない限界の
量子化器Qmi-1における当該小ブロックjまでの累積演
算結果A(mi-1,j)との差分A(mi,j)−A(mi-1,j)
と、オーバフローを生じない量子化器Qmi-1における累
積演算の最終結果A(mi-1,N-1) との和を演算すれば足
りる。したがって、この時の総符号長が生じたときの小
ブロックの番号mjを第2の保持手段に保持することで、
最適な量子化器が決定されることになる。
【0042】その場合、第2の量子化器決定回路におけ
る量子化決定のための総符号長の演算の際に、再度累積
演算を行うことなく記憶手段の記憶内容を利用して総符
号長が算出されるので、演算速度が向上する。また、記
憶手段が単一で済むので、回路規模も縮小される。
【0043】請求項12又は14の構成により、第1の
量子化器決定回路及び第2の量子化器決定回路が、SQ
メモリ,加算器又は減算器,フリップフロップ,初期値
設定装置,スイッチ等を組み合わせて構成され、請求項
1の作用が実現することになる。
【0044】請求項13又は15の構成により、第1の
量子化器決定回路と第2の量子化器決定回路との間で、
加算器又は減算器,スイッチ,フリップフロップが共通
に使用されるので、回路構成が簡素になる。
【0045】請求項16の構成により、第1,第2の保
持手段が各オーバフロー検出手段と共に1つの回路内に
組み込まれ、極めて簡素な構成となる。
【0046】請求項17の構成により、特に高速性と画
像の質の維持との両立が要求されるDVCのデータ圧縮
装置に適した量子化見積り装置が実現する。
【0047】請求項18の方法により、メモリ制御回路
による簡単なアドレス制御だけで符号長の各小ブロック
までの累積演算の途中結果及び大ブロックにおける最終
結果を階段状にメモリに記憶させることが可能になる。
したがって、制御の迅速性を確保することができる。
【0048】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0049】図6は、フィードフォワード制御の画像デ
ータ圧縮装置の構成を示す図である。図6に示すよう
に、画像データ圧縮装置には、離散コサイン変換回路
(以下、DCT回路とする)71と、バッファメモリ7
3と、量子化回路74と、可変長コード変換回路75
と、量子化見積り回路72とが配設されている。すなわ
ち、DCT回路71で、データの離散コサイン変換を行
い、この離散コサイン変換後のデータに対し、量子化見
積り回路72により量子化器毎の可変長符号コード変換
後の符号長を計算して、所定のデータ量におさまる量子
化器をマクロブロック単位で決定した後量子化器を選択
して、量子化回路74に出力するようになされている。
このとき、バッファメモリ73は、量子化見積り回路7
2の計算が終わるまでDCT回路71からのデータを量
子化回路74に伝えるのを遅らせる役目を果たす。量子
化回路74は、バッファメモリ73に記憶されていたデ
ータを、1,1/2,1/4,…,1/16の5通りに
量子化し、さらに、可変長符号コード変換回路75で、
量子化されたデータを可変長コード変換する。以上の処
理により、画像データを圧縮するようにしている。
【0050】図7は、上記図6の量子化見積り回路72
の内部構成の一例を示す。図7に示すように、上記量子
化見積り回路72には、複数の量子化器Q1 〜Q5 を配
置してなる量子化部24と、各量子化器Q1 〜Q5 の出
力側にそれぞれ接続される複数の符号長計算回路6〜1
0からなる符号長計算部25と、符号長計算部25の出
力側に接続され、各符号長計算回路6〜10の出力のう
ちの1つを選択する信号選択手段としてのセレクタ11
と、マクロブロックスライス単位の量子化器を決定する
第1の量子化器決定回路26と、マクロブロック単位の
量子化器を決定する第2の量子化定回路61とが配設さ
れている。
【0051】さらに、上記第1の量子化器決定回路26
には、加算計算を行う加算器12と、フリップフロップ
13,16又はラッチと、量子化器毎に1マクロブロッ
クスライスの符号長の累積加算計算を行い累積加算計算
の途中及び最終結果を1マクロブロック増加毎に1マク
ロブロックスライスに含まれるマクロブロックの個数N
個分を量子化器毎に格納するSQメモリ14とが配設さ
れている。そして、この第1の量子化器決定回路26内
で、累積加算計算後の上記SQメモリ14の内容が量子
化器毎に累積加算結果をN個の階段状に保持するように
なされている。さらに、上記SQメモリ14の出力側に
は、入力を初期値設定回路(図示せず)(端子15a)
とSQメモリ14の出力(端子15b)とに切換えるス
イッチ15と、該スイッチ15の出力を保持する保持手
段としてのフリップフロップ16とが配置されており、
このフリップフロップ16の出力は上記加算器12の一
方の入力となっている。また、上記加算器12のキャリ
ー(オーバフロー)を検出する第1のオーバフロー検出
回路30と、SQメモリ14を制御するためのメモリ制
御回路32とが設けられている。上記スイッチ15,フ
リップフロップ16及び加算器12により、第1の累積
演算手段である第1の累積演算回路が構成されている。
【0052】また、上記第2の量子化器決定回路61に
は、マクロブロック単位の差分を計算する差分計算手段
としての差分計算回路27と、マクロブロック毎に累積
加算を行う第2の累積演算手段である第2の累積加算回
路28とが配置されている。上記差分計算回路27は、
入力が接地(端子17a)とSQメモリ14の出力(端
子17b)とに切換えられるスイッチ17と、該スイッ
チ17の出力側に直列に接続される2つのフリップフロ
ップ18,19と、フリップフロップ19の出力とフリ
ップフロップ18の出力との減算を行う減算器20とで
構成されている。累積加算回路28は、加算計算を行う
加算器21と、入力がSQメモリ14の出力(端子22
a)と加算器21の出力(端子22b)とに切換えられ
るスイッチ22と,フリップフロップ23とで構成され
ており、上記加算器21のキャリーを検出する第2のオ
ーバフロー検出手段としての第2のオーバフロー検出回
路31とで構成されている。
【0053】そして、上記各量子化器決定回路26,6
1の外部に、各オーバフロー検出回路30,31とSQ
メモリ14との動作を制御するメモリ制御回路32が配
設されている。
【0054】なお、上記実施例におけるフリップフロッ
プの代わりにラッチを設けてもよい。
【0055】次に、本発明の量子化見積り方法につい
て、概略的に説明する。
【0056】図1は、本発明の量子化見積り方法の基本
的なステップを示すフローチャート図である。また、図
2は、図1に示す各ステップのタイミングを説明する図
である。本実施例では、5つの量子化器Q1 〜Q5 につ
いて、3つのDCTを1マクロブロックとし、5つのマ
クロブロック0〜4を1マクロブロックスライスとして
処理を行う例について説明する。
【0057】図1において、“i”は量子化器の番号、
“k”はDCTの番号、“j”はマクロブロックの番号
をそれぞれ示す。まず、ステップST1で、量子化器毎
の1DCT期間の符号長の計算を行う。すなわち、量子
化器がN個ある場合、N個並列に量子化器毎に1DCT
期間の符号長の合計を演算し、次に1DCT期間の間保
持する。この保持される計算結果を、l(i,k)とす
る。ただし、図2には、各量子化器Qi(i=1〜5)
のデータのうちk番目のDCTの符号長計算結果を“l
ik”と略記する。
【0058】次に、ステップST2で、マクロブロック
スライス(大ブロック)単位の量子化器決定処理を行
う。すなわち、1DCT毎に、各量子化器から順に符号
長likを読出して累積加算計算をし、累積加算結果をm
em(i,j)(メモリ)に格納する。これは、順次直
列的に処理すればよく、並列処理を行う必要はない。こ
の累積加算計算の際、最終的にmem(i,j)に階段
状に累積加算結果を残す。この点が本発明に係る量子化
見積り方法の特徴である。また、この累積加算計算の
際、オーバフローの検出を行うことにより、オーバフロ
ーの発生した量子化器の番号miを上記オーバフロー検出
回路30内のレジスタに、mi=iとして保持する。つま
り、マクロブロックスライス内で共通に使用する量子化
器Qmi-1を決定する。図2に示す動作タイミング図に示
すように、上記階段状の量子化計算は、符号長計算に対
し1DCT遅れて行われる。
【0059】次に、ステップST3で、マクロブロック
(小ブロック)単位の量子化器決定を行う。すなわち、
オーバフローの発生した量子化器の番号miとmem
(i,j)とに基づいて、マクロブロック単位で量子化
レベルを1段階上の量子化レベルに置き換えて、符号長
の累積加算を行う。その際、ステップ2で階段状に残し
た累積加算結果を利用することにより、この累積加算処
理を極めて簡単な処理(具体的には、差分計算を利用し
た形)で実現できるのが本発明の特徴である。すなわ
ち、後に詳述するが、再度各小ブロック毎に符号長を逐
一累積加算する必要はない。また、この際、ステップS
T2における量子化器決定処理と同様に、累積加算結果
のオーバフローを検出し、オーバフローの発生したマク
ロブロックの番号mjをレジスタにmj=jとして記憶す
る。図2に示す動作タイミング図では、DCT毎の量子
化器決定は量子化計算後の1DCTで行われる。
【0060】次に、ステップST4で、上記ステップS
T2及びST3で決定した量子化器の番号miおよびマク
ロブロックの番号mjに応じて、最終的な量子化器の選択
を行う。
【0061】次に、上記図1の基本的なフローチャート
の各ステップにおける具体的な処理内容について説明す
る。
【0062】図1のステップST1における符号長の計
算の内容は、上述の図2に示すとおりである。このと
き、図7に示す量子化見積り回路72では、量子化部2
4の各量子化器Q1 〜Q5 により、DCT変換後のデー
タが量子化される。次に、符号長計算部25の各符号長
計算回路6〜10で、各量子化器Q1 〜Q5 毎の符号長
の計算が行われ、その計算結果がセレクタ11に入力さ
れる。セレクタ11では、量子化器Q1 ,Q2 ,Q3 ,
Q4 ,Q5 の出力の順に符号長計算結果が選択されて出
力され、第1の量子化器決定回路26に入力される。
【0063】次に、図1のステップST2では、図3に
示す符号長の累積加算計算を行う。図3に示すメモリの
内容は、1マクロブロックスライスの累積加算後の状態
を示している。すなわち、1番目のマクロブロックの累
積加算を行う時、量子化器Q1 に対してはアドレスA10
に記憶されているデータを用い、量子化器Q2 に対して
はアドレスA20のデータを用い、以下同様に、量子化器
Q3,Q4,Q5 に対してはそれぞれアドレスA30,A40,
A50のデータをそれぞれ使用する。次に、2番目のマク
ロブロックの累積加算を行う時、量子化器Q1 に対して
はアドレスA11のデータを用い、以下同様に、量子化器
Q2,Q3,Q4,Q5 に対してそれぞれアドレスA21,A3
1,A41,A51のデータをそれぞれ使用する。3番目,
4番目,5番目のマクロブロックに関しても同様に、ア
ドレスAi2,Ai3,Ai4(i=3,4,5)のデータをそれぞれ
使用する。1番目のマクロブロックの累積加算を終了
し、2番目のマクロブロックの累積加算を開始する時、
加算前のデータの読み出しアドレスをA10,A20,A3
0,A40,A50に設定し、加算後のデータの書き込みア
ドレスをA11,A21,A31,A41,A51に設定する。こ
れは、累積加算計算のデータを用いた繰り返し動作の中
で、1番目のマクロブロックから2番目のマクロブロッ
クに移行する境界で、メモリ制御回路32によりSQメ
モリ14のアドレス制御を変えることを意味している。
このメモリ制御回路32によるアドレス制御は、メモリ
の読み出しアドレスを書き込みアドレスに対しマクロブ
ロックの変化点で1マクロブロック分遅延させるだけの
制御であるので、極めて容易に実現でき、このメモリ制
御回路32によるアドレス制御を行う点が本発明の大き
な特徴である。
【0064】図3の下段の式は、量子化器Qi の各マク
ロブロック0〜4に対応するアドレスのデータAi0,A
i1,Ai3,Ai4の内容を示す。メモリのデータAi0,A
i1,Ai2,Ai3,Ai4は階段状に増加するという特徴を
有する。累積加算計算の最終結果は、各量子化器Q1,Q
2,Q3,Q4,Q5 に対して、それぞれデータA14,A24,
A34,A44,A54に残る。また、量子化器を量子化の大
きさによって予めQ1からQ5 に昇順又は降順にならべ
ることにより、オーバフロー検出回路を用いてオーバフ
ローなしとオーバフローありの境界となる量子化器を見
つけることができる。この場合のオーバフローは、1マ
クロブロックスライスを単位としている。図3の例で
は、量子化器Q3 による量子化がオーバフローなしの最
大の量子化になり、この時の累積加算の最終結果がメモ
リの内容A34として残る。
【0065】図7に示す第1の量子化器決定回路26内
の各機器は、セレクタ11から入力される量子化器Q1
,Q2 ,Q3 ,Q4 ,Q5 の符号長計算結果に応じ
て、下記のように作動する。まず、スイッチ15が端子
15a側に切換えられて初期値がフリップフロップ16
に設定される。この時の初期値は、加算器12でオーバ
フローする上限値から符号を格納するバッファの容量値
を引いたものになる。次に、スイッチ15が端子15b
側に切換えられて、SQメモリ14の出力側とフリップ
フロップ16の入力側とが接続される。この状態で、加
算器12により、セレクタ11からのデータが量子化部
24の各量子化器Q1 〜Q5 毎に順次累積加算され、途
中加算結果及び最終加算結果がSQメモリ14に記憶さ
れる。また、第1のオーバフロー検出回路30により、
加算器12からキャリーが生じたときが検知され、デー
タのオーバフローが検出される。そして、このときの量
子化器No. (本実施例では、図3に示すQ3 )が記憶さ
れる。
【0066】次に、図1のステップST3のステップで
は、図4及び図5に示すように、小ブロック(マクロブ
ロック)単位の量子化器の決定を行う。このステップで
は、1マクロブロックスライス単位のオーバフローなし
の最大となる量子化器をQmi-1 とすると、マクロブロ
ック単位で量子化器Qmi-1をQmiに順次置き換えてい
き、オーバフローありとオーバフローなしの境界となる
マクロブロックを見つける。
【0067】図4は、小ブロック単位の量子化器決定の
動作タイミングを説明する図である。上記ステップST
2における大ブロック(マクロブロックスライス)単位
の量子化器の決定処理で、オーバフローの検出された量
子化器No. がQ3 であったので、ここでは、各マクロブ
ロック0〜4に対し、順次量子化器No. を1つずつ繰り
上げて、そのときに累積加算される総符号長がオーバフ
ローする限界を決定する。すなわち、図4に示すよう
に、上記ステップST2の累積加算演算の結果残された
階段状のデータを利用して、A34+(A40−A30),A
34+(A41−A31),…を順次計算する。
【0068】図5は、各マクロブロック0〜4の量子化
器No. をQ3 からQ4 に順次繰り上げていく際の総符号
長と、オーバフローの検出との関係を示す図である。以
下、このときの総符号長の計算結果について、具体的に
説明する。
【0069】まず、1番目のマクロブロック(0)を量
子化器Q3 からQ4 に置き換えるためには、A34+(A
40−A30)の計算を行なう。
【0070】 A34=l30+l31+l32+l33+l34+l35+l36+l37+l38+l39+l3a +l3b+l3c+l3d+l3e A40=l40+l41+l42 A30=l30+l31+l32 であるから、 A34+(A40−A30)=l40+l41+l42+l33+l34+l35+l36+l37 +l38+l39+l3a+l3b+l3c+l3d+l3e となる。したがって、1番目のマクロブロック(0)を
量子化器Q3 からQ4 に置き換えるのと等価であること
がわかる。同様に、1,2番目のマクロブロック
(0),(1)を量子化器Q3 からQ4 に置き換えるた
めには、A34+(A41−A31)の計算を行なう。
【0071】 A34=l30+l31+l32+l33+l34+l35+l36+l37+l38+l39+l3a +l3b+l3c+l3d+l3e A41=l40+l41+l42+l43+l44+l45 A31=l30+l31+l32+l33+l34+l35 であるから、 A34+(A41−A31)=l40+l41+l42+l43+l44+l45+l36+l37 +l38+l39+l3a+l3b+l3c+l3d+l3e となり、1,2番目のマクロブロック(0),(1)の
量子化器をQ3 からQ4に置き換えるのと等価である。
同様に、1,2,3番目のマクロブロック(0),
(1),(2)の量子化器をQ3 からQ4 に置き換える
ためには、A34+(A42−A32)の計算を行う。
【0072】 A34=l30+l31+l32+l33+l34+l35+l36+l37+l38+l39+l3a +l3b+l3c+l3d+l3e A42=l40+l41+l42+l43+l44+l45+l46+l47+l48 A32=l30+l31+l32+l33+l34+l35+l36+l37+l38 であるから、 A34+(A42−A32)=l40+l41+l42+l43+l44+l45+l46+l47 +l48+l39+l3a+l3b+l3c+l3d+l3e となり、1,2,3番目のマクロブロック(0),
(1),(2)の量子化器をQ3 からQ4 に置き換える
のと等価である。1,2,3,4番目のマクロブロック
(0),(1),(2),(3)の量子化器をQ3 から
Q4 に置き換えるためにはA34+(A43−A33)の計算
を行う。
【0073】 A34=l30+l31+l32+l33+l34+l35+l36+l37+l38+l39+l3a +l3b+l3c+l3d+l3e A43=l40+l41+l42+l43+l44+l45+l46+l47+l48+l49+l4a +l4b A33=l30+l31+l32+l33+l34+l35+l36+l37+l38+l39+l3a +l3b であるから、 A34+(A43−A33)=l40+l41+l42+l43+l44+l45+l46+l47 +l48+l49+l4a+l4b+l3c+l3d+l3e となり、1,2,3,4番目のマクロブロック(0),
(1),(2),(3)の量子化器をQ3 からQ4 に置
き換えるのと等価である。
【0074】結局、このような量子化見積り方法では、
4サイクルで1マクロブロックの量子化器をQi-1 から
Qi に置き換えることになる。1マクロブロックスライ
スが5マクロブロックよりなる場合は、4個のマクロブ
ロックの量子化器をQi-1 からQi に置き換える可能性
があり、最大4×4=16サイクルで量子化器決定を行
うことができる。
【0075】このとき、図7に示す量子化見積り回路7
2内の第1の量子化器決定回路26では、メモリ制御回
路32によるアドレス制御によって、SQメモリ14か
ら累積加算結果のデータが読み出され、差分計算回路2
7と第2の累積加算回路28とにより、マクロブロック
単位で量子化器をQi-1 からQi に置き換えた場合の符
号長の累積加算結果が求められる。差分計算回路27で
は、量子化器決定のサイクルで、スイッチ17が端子1
7b側に切換えられ、SQメモリ14の出力がフリップ
フロップ18の入力に接続される。累積加算及びキャリ
ー検出回路28のスイッチ22が端子22aに切換えら
れると、SQメモリ14からのデータがフリップフロッ
プ23に設定される。その後、スイッチ22が端子22
b側に切換えられると、加算器21の出力側がフリップ
フロップ23の入力側に接続されて、SQメモリ14の
記憶データと差分計算回路27の出力データとが加算さ
れる。そして、第2のオーバフロー検出回路31によ
り、加算器21から生じるキャリーを検出することで、
オーバフローの有無を判定する。
【0076】例えば、A34+(A40−A30)を計算する
ためには、SQメモリ14からA40,A30,A34の順に
データを読み出し、A34をフリップフロップ18に取り
込むタイミングで(A40−A30)を計算しその結果とフ
リップフロップ23の出力とを加算することにより、A
34+(A40−A30)の計算をすることができる。したが
って、小ブロック単位で使用する量子化器を決定するた
めの累積演算を行う際に、再度逐一累積加算を行う必要
はない。
【0077】次に、図10a,10b及び図11a,図
11bを参照しながら、本実施例で使用されるマクロブ
ロック単位の量子化レベルについて説明する。本実施例
では、図11bに示すように、マクロブロックスライス
単位で量子化器を決定したままで生じる固定領域中の空
き領域を活用して、画質の向上を図ることができる。ま
た、図10a及び図10bは、データ圧縮処理を行う際
の、量子化レベルの時間変化を示し、横軸に示す期間t
0 ,t1,t2,…は、1マクロブロックスライス単位
の処理期間である。図10aはマクロブロックスライス
単位で共通の量子化レベルを有する量子化器を使用した
場合の例を示し、図10bは本実施例のマクロブロック
単位で決定された量子化レベルを使用した場合の例を示
す。図10bには、図10aと同じ量子化レベルを使用
した場合の量子化レベルの時間変化が破線で示されてい
る。図10bに示すように、本実施例では、破線に示す
量子化レベルよりもある小ブロック分だけ1段階高い量
子化レベルでデータの圧縮を行なうことができる。
【0078】次に、本実施例の量子化見積り方法と、上
記公報に開示される従来のフィードフォワード制御の量
子化見積り方法とを比較する。従来の見積り方法では、
マクロブロック単位で量子化器を決定しようとする場
合、マクロブロックスライス単位の符号長累積加算する
計算を行い結果をメモリに格納するとともに、1DCT
又は1マクロブロック単位で量子化器Qn とQn-1 の差
分を計算しメモリに格納する必要があった。したがっ
て、2つのメモリを用いてマクロブロック単位で量子化
を決定する必要があった。このため演算回数が増大す
る。しかるに、画像処理等のデータ圧縮を利用するシス
テムにおいては、特に迅速な処理が必要不可欠である。
したがって、この膨大な演算量を迅速に処理しようとす
ると、これを実施するための回路規模が大きくなり、消
費電力も大きい。それに対し、本実施例の方法では、最
初の大ブロック(マクロブロックスライス)単位で行っ
た累積演算結果を階段状に残すことで、アドレスの変更
制御だけでこの累積演算結果を利用することが可能にな
る。
【0079】また、従来の量子化見積り方法と本発明の
量子化見積り方法とを1マクロブロックスライスの間の
演算処理回数の点で比較する。1マクロブロックスライ
スのDCT数をL,1マクロブロックスライスのマクロ
ブロック数をM,量子化器の数をNと仮定した場合、従
来の量子化見積り方法では、量子化計算に関しては加算
回数が(L−1)×N、差分計算に関しては減算回数が
(L−1)×(N−1)、量子化器決定に関しては加算
回数が(L/M)×(N−1)となる。一方、本発明の
方法では、量子化計算に関しては加算回数が(L−1)
×N、量子化器決定に関しては減算回数がM−1,加算
回数がM−1となる。全体の加減算の回数で比較する
と、従来の方法は(L−1)×N+(L−1)×(N−
1)+(L/M)×(N−1)=(L−1)×(2N−
1)+(L/M)×(N−1)、本発明の方法は(L−
1)×N+(M−1)×2となる。具体的には、L=3
0,M=5,N=16とすると加減演算の回数は、従来
の方法では989回、本発明の方法では472回とな
り、回数を52%も削減することができる。単純に消費
電力が加減算の回数に比例すると仮定すると、第2の量
子化器決定方法及び量子化器決定方法で消費する電力
は、従来の方法に対し本発明の方法では52%の削減が
できる。
【0080】一方、従来の量子化見積り回路と本発明の
量子化見積り回路とを回路規模の点で比較すると、1マ
クロブロックスライスのDCT数をL,1マクロブロッ
クスライスのマクロブロック数をM,量子化器の数をN
と仮定した場合、従来の回路ではNワードのメモリ1個
と(N−1)×Lワードのメモリ1個を必要とする。一
方、本発明の回路では、N×Mワードのメモリ1個を必
要とするのみである。具体的には、L=30,M=5,
N=16とすると、従来回路では16ワードのメモリと
450ワードのメモリを必要とするのに対し、本発明の
回路では80ワードのメモリを必要とするのみである。
更に、従来の回路では2つのメモリを用いるため、個々
のメモリに対する制御回路を必要とするが、本発明の回
路では当然のことながら1つの制御回路でよい。すなわ
ち、本実施例の量子化見積り回路では、差分を記憶する
メモリは不要である。そして、累積加算した計算結果を
記憶するSQメモリ14を累積加算の計算と量子化器決
定の両方に用いることができ、回路規模の大幅な縮小
と、低消費電力化とを図ることができる。また、メモリ
の個数が2個から1個になれば、集積化する場合のレイ
アウト設計においてフロアプランの決定が容易になり且
つレイアウト面積を縮小化できるという効果もある。
【0081】このように、本発明の回路は、回路規模の
大幅な縮小と消費電力の大幅な低減とを同時に実現する
ことができるという特徴をもち、且つPVCを始めとす
る画像処理の標準規格に対応可能であるのでその適用範
囲も広い。
【0082】なお、本発明の量子化見積り方法を実施す
るための量子化見積り回路の構成は、上記図7に示す構
成に限定されるものではない。以下、他の構成例につい
て説明する。
【0083】図8は量子化見積り回路72の他の構成例
を示す。図8に示す量子化見積り回路72の基本的な構
成は上記図7に示す構成とほぼ同じである。ただし、こ
の場合には、図7における第1の量子化器決定回路26
内の加算器12の代わりに、減算器29が配設され、第
1のオーバフロー検出回路30により減算器29からの
ボローが検出される。また、図8に示す第2の累積演算
回路28には、図7に示す加算器21の代わりに減算器
33が配設され、第2のオーバフロー検出回路31によ
り減算器33からのボローが検出される。その他の構成
は、上記図7に示す構成と同じである。そして、累積減
算計算後の上記SQメモリー14の内容として、各量子
化器Q1 〜Q5 毎にN個の階段状に累積減算結果を記憶
するように構成されている。
【0084】また、図9は、量子化見積り回路のもう1
つの構成例を示す。図9に示す構成では、累積演算回路
51の中に、図7に示す第1の累積演算回路と第2の累
積演算回路28の機能とが共通化されて組み込まれてい
る。
【0085】なお、図9において、量子化器決定回路6
3は第1の及び第2の量子化器決定回路として機能す
る。そして、累積演算回路51内には、累積加算計算を
行う加算器40と、フリップフロップ41と、SQメモ
リ42と、スイッチ43と、フリップフロップ44と、
スイッチ45とが配置されている。ここで、加算器40
は、図7に示す加算器12及び加算器21の機能を果た
し、スイッチ43は図7に示すスイッチ15及びスイッ
チ22の機能を果たし、フリップフロップ44は図7に
示すフリップフロップ16及びフリップフロップ23の
機能を果たす。言い換えると、2つの加算器等が一つの
加算器等で共通化されていることを意味する。
【0086】また、上記差分計算回路52には、フリッ
プフロップ47,48と減算器49とが配設されてい
る。また、セレクタ11の出力と量子化器決定回路63
内の差分計算回路52の出力とを交互に加算器40の入
力に接続するよう切換えるスイッチ50が配設されてい
る。そして、オーバフロー検出回路55により、大ブロ
ック単位の量子化器を決定するための累積演算時及び小
ブロック単位の量子化器を決定するための累積演算時に
加算器40からのキャリーが検出される。
【0087】図9に示す量子化見積り回路においては、
1つの量子化器決定回路63により、第1の量子化器決
定回路と第2の量子化器決定回路とが兼用されているの
で、上記図7に示す構成よりもさらに回路規模を縮小す
ることができる利点がある。
【0088】なお、図9に示す構成において、加算器4
0を減算器に置き換えても同様の効果を発揮しうること
はいうまでもない。
【0089】なお、上記実施例では、本発明の量子化見
積り方法をDVCのデータ圧縮装置に適用した例につい
て説明したが、本発明はかかる実施例に限定されるもの
ではない。すなわち、一般的にフィードフォワード制御
で符号長を見積もって量子化器を決定するようにしたシ
ステムにおいて、大ブロック単位の量子化器を決定した
ときに生じる固定領域中の空き領域を活用してさらにデ
ータの質を向上させるべく、広く一般的に適用されるも
のである。また、量子化レベルを1段階毎ではなく2段
階ごとに変化させる方式がある場合にも、大ブロック単
位で量子化を決定した後、各小ブロックに対する量子化
レベルを2段階ずつ高くして累積演算を行う際にも、同
様に適用しうる。その場合、例えば図6に示す量子化器
決定処理において、A34+A50−A30,A34+A51−A
31,…という計算を順次行なうことで、各小ブロックに
使用する量子化器を2段階上の量子化レベルを有する量
子化器に置き換えたときの累積演算結果が容易に得られ
る。
【0090】
【発明の効果】請求項1〜4によれば、データ圧縮装置
の量子化見積り方法として、総符号長が与えられた符号
長容量を越えるようなオーバーフローを生じない範囲
で、一部の小ブロックを量子化レベルが一律であるとき
の最大の量子化レベルよりも高い量子化レベルに置き換
えるようにしたので、符号長容量の余剰をできるだけ生
じさせないための最適な量子化器を選定することができ
る。
【0091】請求項5又は8によれば、データ圧縮装置
の量子化見積り方法としてまず、各小ブロック単位の
符号長を累積演算して、累積演算の途中結果及び最終結
果を階段状に記憶しながら、大ブロックで共通に使用可
能な量子化器を決定した後、さらに各小ブロック毎に量
子化レベルの高い量子化器に置き換えた時の総符号長に
基づいて最適な量子化器を決定する際、階段状に記憶さ
れた累積演算の途中結果及び最終結果を利用するように
したので、再度累積演算を逐一行う手間を省くことがで
き、よって、量子化見積りを迅速に行うことができる。
【0092】請求項6によれば、大ブロック単位の量子
化器決定の際、オーバフローが検出された量子化器の量
子化レベルよりも1段階低い量子化器に決定するように
したので、大ブロック単位で共通の量子化器を使用した
場合の総符号長の与えられた領域に対する空き領域を特
に小さくすることができる。
【0093】請求項7によれば、小ブロック単位の量子
化器決定の際、各小ブロックに使用する量子化器を1段
階上の量子化器に置き換えたときの総符号長に基づき最
適な量子化器を決定するようにしたので、大ブロック単
位で共通の量子化器を使用した場合の総符号長の与えら
れた領域に対する空き領域をさらに埋めて、最も効率よ
いデータの圧縮を行なうことができる。
【0094】請求項9によれば、大ブロック単位の量子
化器決定のための累積演算の際、メモリの読出しアドレ
スを書き込みアドレスに対して上記マクロブロックの変
化点で1DCT期間だけ遅延させるようにしたので、簡
単なアドレス制御だけで累積演算の途中結果及び最終結
果を階段状にメモリに記憶させることができ、よって、
制御の簡易迅速化を図ることができる。
【0095】請求項10によれば、請求項7の方法をD
VCのデータ圧縮に採用したので、高速性と画像の質の
維持との両立が要求されるDVCのデータ圧縮に適用し
た量子化見積り方法の提供を図ることができる。
【0096】請求項11,12又は14によれば、第1
の量子化器決定回路,第2の量子化器決定回路等によっ
て、最適な量子化器を小ブロック単位で選択しうる量子
化見積り装置を構成することができ、回路規模の大幅な
縮小と動作の高速化と消費電力の大幅な低下を同時に実
現することができるという効果が得られる。
【0097】請求項13又は15によれば、第1の量子
化器決定回路と第2の量子化器決定回路とで、加算器又
は減算器,フリップフロップ等の回路要素を共有するよ
うにしたので、回路構成の簡素化を図ることができる。
【0098】請求項16によれば、第1の量子化器決定
回路及び第2の量子化器決定回路でオーバフローを生じ
た量子化器を保持するのにレジスタを用い、かつこのレ
ジスタをオーバフロー検出回路内に組み込んだので、回
路構成の簡素化を図ることができる。
【0099】請求項17によれば、請求項11をDVC
の画像処理装置に使用されるデータ圧縮装置に適用する
ようにしたので、高速性と画像の質の維持との両立が要
求されるDVCのデータ圧縮装置に適用した量子化見積
り装置の提供を図ることができる。
【0100】請求項18によれば、小ブロック単位の量
子化器決定のための累積演算の際、メモリの読出しアド
レスを書き込みアドレスに対して小ブロックの変化点で
1DCT期間だけ遅延させるようにしたので、簡単なア
ドレス制御だけで累積演算の途中結果及び最終結果を階
段状にメモリに記憶させることができ、よって、制御の
簡易迅速化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る量子化見積り方法のフローチャー
ト図である。
【図2】実施例における量子化見積り回路の動作タイミ
ング図である。
【図3】実施例におけるSQメモリに記憶されている階
段状の累積演算結果の内容を示す図である。
【図4】実施例における第2の量子化器決定回路の動作
タイミング図である。
【図5】実施例における第2の量子化器決定回路による
量子化決定作業を説明する図である。
【図6】実施例に係る画像データ圧縮装置の概略構成を
示すブロック図である。
【図7】加算器を用いて累積演算を行うようにした実施
例に係る量子化見積り回路の電気回路図である。
【図8】加算器を用いて累積演算を行うようにした実施
例に係る量子化見積り回路の電気回路図である。
【図9】第1の量子化器決定回路と第2の量子化器決定
回路とを1つの量子化器決定回路内に組み込んだ実施例
に係る量子化見積り回路の電気回路図である。
【図10】マクロブロック単位で共通の量子化器を使用
する場合の量子化レベルの時間変化及び実施例における
小ブロック単位で決定した量子化器を使用する場合の量
子化レベルの時間変化を示す図である。
【図11】マクロブロック単位で共通の量子化器を使用
する場合の個定領域中の空き領域及び実施例における小
ブロック単位で決定した量子化器を使用する場合の固定
領域中の空き領域を示す図である。
【図12】DVCにおけるDCT化された成分の量子化
と帯域との関係を示す図である。
【図13】従来の公報に開示される画像データ圧縮装置
の量子化見積り回路の電気回路図である。
【符号の説明】
11 セレクタ(信号選択手段) 12 加算器 13 フリップフロップ 14 SQメモリ(記憶手段) 15 スイッチ 16 フリップフロップ(保持手段) 17 スイッチ 18 フリップフロップ 19 フリップフロップ 20 減算器 21 加算器 22 スイッチ 23 フリップフロップ(保持手段) 24 量子化部 25 符号長計算部 26 第1の量子化器決定回路 27 差分計算回路 28 第2の累積加算回路 29 減算器 30 第1のオーバフロー検出回路 (第1のオーバフロー検出手段) 31 第2のオーバフロー検出回路 (第2のオーバフロー検出手段) 32 メモリ制御回路 33 減算器 61 第2の量子化器決定回路 71 DCT回路 72 量子化見積り回路 73 バッファメモリ 74 量子化回路 75 可変長符号化回路

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 量子化の粗い(量子化レベルの低い)も
    のから量子化の細かい(量子化レベルの高い)ものまで
    の順に配置された量子化器Qi (i=1〜M)を用い、
    符号化される複数のデータを小ブロックとN個の上記小
    ブロックより構成される大ブロックとに区画して、上記
    小ブロック単位で量子化器の選択を決定するデータ圧縮
    装置の量子化見積り方法であって、 上記大ブロック内の全ての小ブロックを同じ量子化レベ
    ルで量子化した場合に、上記全ての小ブロックの符号長
    の和が上記大ブロックの符号長容量よりも大となるよう
    なオーバーフローを生じない範囲で最大の量子化レベル
    をqmi-1(mi-1<M)とすると、上記N個の小ブロックのうち、上記オーバーフローを生
    じない範囲で、上記量子化レベルqmi-1よりも高い量子
    化レベルqx (qx >qmi-1)に置き換えることが可能
    な小ブロックの最大個数を決定する ことを特徴とするデ
    ータ圧縮装置の量子化見積り方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のデータ圧縮装置の量子化
    見積り方法において、 上記量子化レベルqx は、上記量子化レベルqmi-1より
    も1レベル上の量子化レベルqmiであることを特徴とす
    るデータ圧縮装置の量子化見積り方法。
  3. 【請求項3】 量子化の粗い(量子化レベルの低い)も
    のから量子化の細かい(量子化レベルの高い)ものまで
    の順に配置されたM個の量子化器Qi (i=1〜M)を
    用い、符号化される複数のデータを小ブロックとN個の
    上記小ブロックより構成される大ブロックとに区画し
    て、上記小ブロック単位で量子化器の選択を決定するデ
    ータ圧縮装置の量子化見積り方法であって、 上記量子化器Qi ごとに、各小ブロックj(=0〜N-1
    )単位の符号長を算出する第1のステップと、 上記大ブロック内の全ての小ブロックを同じ量子化レベ
    ルで量子化した場合に、上記全ての小ブロックの符号長
    の和が上記大ブロックの符号長容量よりも大となるよう
    なオーバーフローを生じない範囲で最大の量子化レベル
    qmi-1(mi-1<M)を決定する第2のステップと、 上記N個の小ブロックのうち、上記オーバーフローを生
    じない範囲で、上記量子化レベルqmi-1よりも高い量子
    化レベルqx (qx >qmi-1)に置き換えることが可能
    な小ブロックの最大個数を決定する第3のステップとを
    備えていることを特徴とするデータ圧縮装置の量子化見
    積り方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のデータ圧縮装置の量子化
    見積り方法において、 上記量子化レベルqx は、上記量子化レベルqmi-1より
    も1レベル上の量子化レベルqmiであることを特徴とす
    るデータ圧縮装置の量子化見積り方法。
  5. 【請求項5】 量子化の粗い(量子化レベルの低い)も
    のから量子化の細かい(量子化レベルの高い)ものまで
    の順に配置されたM個の量子化器Qi (i=1〜M)を
    用い、符号化される複数のデータを小ブロックとN個の
    上記小ブロックより構成される大ブロックとに区画し
    て、上記小ブロック単位で量子化器の選択を決定するデ
    ータ圧縮装置の量子化見積り方法であって、 上記各量子化器Qi 毎に、各小ブロックj(=0〜N-1
    )単位の符号長を算出する第1のステップと、 上記各量子化器Qi 毎に上記ステップで求めた各小ブロ
    ックj単位の符号長を累積演算する作業を量子化レベル
    の低い方から順次行い、各小ブロックj毎に符号長の累
    積演算の途中結果A(i,0 )〜A(i,N-2)及び最終結
    果A(i,N-1)としてN個の階段状にメモリに記憶しな
    がら上記大ブロックにおける総符号長の演算を行い、オ
    ーバフローが生じない範囲で大ブロック単位で共通に使
    用する量子化器を決定する第2のステップと、 上記階段状に残された累積演算結果を利用して、上記各
    小ブロックj毎に上記第2のステップで決定された量子
    化器からそれよりも上の量子化レベルを有する量子化器
    に順次置き換えたときの総符号長の演算を行い、オーバ
    フローが生じない範囲で置き換え可能な最大個数の量子
    化器を小ブロック単位で決定する第3のステップと、 上記大ブロックにおける総符号長がオーバフローしない
    範囲で最適の量子化器を小ブロック単位で選択する第4
    のステップとを備えていることを特徴とするデータ圧縮
    装置の量子化見積り方法。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のデータ圧縮装置の量子化
    見積り方法において、 上記第2のステップでは、上記大ブロックにおける総符
    号長の演算を行う間にオーバフローが発生した量子化器
    の番号miを保持しながら、当該量子化器Qmiよりも1段
    階低い量子化レベルを有する量子化器Qmi-1を大ブロッ
    ク単位で共通に使用可能な量子化器として決定すること
    を特徴とするデータ圧縮装置の量子化見積り方法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載のデータ圧縮装置の量子化
    見積り方法において、 上記第3のステップでは、オーバフローが生じた量子化
    器Qmiを使用するときの各小ブロックjまでの累積演算
    結果A(mi,j)とオーバフローが生じない限界の量子化
    器Qmi-1を使用するときの当該小ブロックjまでの累積
    演算結果A(mi-1,j)との差分A(mi,j)−A(mi-1,
    j)を順次演算し、この各差分A(mi,j)−A(mi-1,
    j)とオーバフローが生じない限界の量子化器Qmi-1に
    おける最終累積演算結果A(mi-1,N-1)との和に基づい
    て、上記各小ブロックjに使用する量子化器を上記量子
    化器Qmi-1から上記量子化器Qmiに順次置き換えたとき
    の総符号長の演算を行い、最初にオーバフローを生じた
    小ブロックmjを保持して、オーバフローが生じない限界
    となる小ブロックmj-1 を決定し、 上記第4のステップでは、小ブロック0〜mj-1について
    は量子化器Qmiを選択し、上記小ブロックmj〜N-1 につ
    いては量子化器Qmi-1を選択することを特徴とするデー
    タ圧縮装置の量子化見積り方法。
  8. 【請求項8】 請求項5記載のデータ圧縮装置の量子化
    見積り方法において、 上記第2のステップにおける累積演算は、加算または減
    算のいずれか一方により行うことを特徴とするデータ圧
    縮装置の量子化見積り方法。
  9. 【請求項9】 請求項5記載のデータ圧縮装置の量子化
    見積り方法において、 上記第2のステップにおける累積演算時、各小ブロック
    j毎に符号長の累積演算の途中の結果A(i,0 )〜A
    (i,N-2 )及び最終の結果A(i,N-1 )としてN個の階
    段状に記憶する際、上記メモリの読出しアドレスを書き
    込みアドレスに対し小ブロックの変化点で1小ブロック
    分だけ遅延させるアドレス制御を行なうことを特徴とす
    るデータ圧縮装置の量子化見積り方法。
  10. 【請求項10】 請求項7記載のデータ圧縮装置の量子
    化見積り方法において、 上記データ圧縮は、上記小ブロックとしてのマクロブロ
    ック及び上記大ブロックとしてのマクロブロックスライ
    スの概念を有するデジタルビデオカセットレコーダの画
    像処理の際に行われることを特徴とするデータ圧縮装置
    の量子化見積り方法。
  11. 【請求項11】 データ圧縮装置に配置され、符号化さ
    れる複数のデータを小ブロックとN個の小ブロックj
    (=0〜N-1 )よりなる大ブロックとに区画して、上記
    小ブロック単位で量子化レベルを決定するようにしたデ
    ータ圧縮装置の量子化見積り回路であって、 量子化の粗い(量子化レベルの低い)ものから量子化の
    細かい(量子化レベルの高い)ものまでの順に配置され
    たM個の量子化器Qi (i=1〜M)と、 上記各量子化器Qi にそれぞれ接続され、各量子化器Q
    i 毎に上記各小ブロックj単位で符号長を算出する符号
    長計算回路と、 該各符号長計算回路に接続され、上記各符号長計算回路
    で計算された上記符号長の信号のうちいずれか1つを選
    択して出力する信号選択回路と、 該信号選択回路で選択された各小ブロックにおける符号
    長の信号を受けて、上記大ブロックで共通に使用可能な
    最大の量子化レベルを有する量子化器を決定する第1の
    量子化器決定回路と、 上記第1の量子化器決定回路で決定された上記大ブロッ
    クで共通に使用可能な最大の量子化器よりも1つ上の量
    子化レベルを有する量子化器を使用可能な小ブロックを
    決定する第2の量子化器決定回路とを備え、 上記第1の量子化器決定回路は、 上記信号選択回路に接続され、上記各量子化器Qi 毎に
    上記ステップで求めた各小ブロックjにおける符号長を
    累積演算する作業を量子化レベルの低い方から順次行っ
    て、上記大ブロックにおける総符号長を算出する第1の
    累積演算手段と、 上記第1の累積演算手段による上記各小ブロックj毎の
    符号長の累積演算の途中結果A(i,0 )〜A(i,N-2 )
    及び最終結果A(i,N-1 )としてN個の階段状に記憶す
    る記憶手段と、 上記第1の累積演算手段に接続され、上記大ブロックに
    おける総符号長がオーバフローするときを検出する第1
    のオーバフロー検出手段と、 上記第1のオーバフロー検出装置に接続され、オーバフ
    ローが発生した量子化器の番号miを保持する第1の保持
    手段とを備えており、 上記第2の量子化器決定回路は、 上記記憶保持手段及び第1の保持手段に接続され、オー
    バフローが生じた量子化器Qmiにおける各小ブロックj
    までの累積演算結果A(mi,J)とオーバフローが生じな
    い限界の量子化器Qmi-1における当該小ブロックjまで
    の累積演算結果A(mi-1,j)との差分A(mi,j)−A
    (mi-1,j)を計算する差分計算手段と、 該差分計算回路に接続され、上記差分A(mi,j)−A
    (mi-1,j)とオーバフローが生じない限界の量子化器Q
    mi-1における最終累積演算結果A(mi-1,N-1)との和に
    基づいて、各小ブロックjに使用する量子化器を上記量
    子化器Qmi-1から上記量子化器Qmiに順次置き換えたと
    きの総符号長を演算する第2の累積演算手段と、 上記第2の累積演算手段に接続され、上記第2の累積演
    算手段で演算される総符号長がオーバフローするときを
    検出する第2のオーバフロー検出手段と、 上記第2のオーバフロー検出手段に接続され、オーバフ
    ローが生じたときの小ブロックの番号mjを保持する第2
    の保持手段とを備えていることを特徴とするデータ圧縮
    装置の量子化見積り回路。
  12. 【請求項12】 請求項11記載のデータ圧縮装置の量
    子化見積り回路において、 上記第1の量子化器決定回路は、上記信号選択回路に接
    続される第1の加算器と、該第1の加算器に接続される
    第1のフリップフロップと、該第1のフリップフロップ
    に接続され上記記憶手段として機能するSQメモリと、
    初期値設定装置と、入力側が上記メモリと上記初期値設
    定装置とに交互に切り換えられる第1のスイッチと、該
    第1のスイッチ及び上記第1の加算器間に介設される第
    2のフリップフロップと、上記第1の加算器に接続され
    上記第1の加算器におけるキャリーを検出する第1のオ
    ーバフロー検出手段としての第1のオーバフロー検出回
    路とを有し、上記第1の累積演算手段は、上記第1の加
    算器,上記第1のフリップフロップ,上記初期値設定装
    置,上記第1のスイッチ及び上記第2のフリップフロッ
    プで構成されており、 上記第2の量子化器決定回路の上記差分計算手段は、上
    記第1の量子化器決定回路の上記SQメモリ及びグラウ
    ンドに接続され両者からの信号を交互に切り換えて出力
    するスイッチと、該スイッチに接続される第3のフリッ
    プフロップと、該第3のフリップフロップに接続される
    第4のフリップフロップと、上記第3及び第4のフリッ
    プフロップに接続され上記第3及び第4のフリップフロ
    ップの出力の差を計算する減算器とで構成されており、 上記第2の量子化器決定回路内の第2の累積演算手段
    は、上記減算器に接続される第2の加算器と、上記SQ
    メモリ及び上記第2の加算器に接続され両者からの信号
    を交互に切り換えて出力する第2のスイッチと、該第2
    のスイッチ及び上記第2の加算器間に介設される第5の
    フリップフロップとで構成されており、 上記第2のオーバフロー検出手段は上記第2の加算器に
    接続され上記第2の加算器からのキャリーを検出するよ
    うに構成されていることを特徴とするデータ圧縮装置の
    量子化見積り回路。
  13. 【請求項13】 請求項12記載のデータ圧縮装置の量
    子化見積り回路において、 上記第1の加算器及び第2の加算器と、上記第1のスイ
    ッチ及び第2のスイッチと、上記第2のフリップフロッ
    プ及び第5のフリップフロップとは、いずれも共通化さ
    れていることを特徴とするデータ圧縮装置の量子化見積
    り回路。
  14. 【請求項14】 請求項11記載のデータ圧縮装置の量
    子化見積り回路において、 上記第1の量子化器決定回路は、上記信号選択回路に接
    続される第1の減算器と、該第1の減算器に接続される
    第1のフリップフロップと、該第1のフリップフロップ
    に接続され上記記憶手段として機能するSQメモリと、
    初期値設定装置と、入力側が上記メモリと上記初期値設
    定装置とに交互に切り換えられる第1のスイッチと、該
    第1のスイッチ及び上記第1の減算器間に介設される第
    2のフリップフロップと、上記第1の減算器に接続され
    上記第1の減算器からのボローを検出する第1のオーバ
    フロー検出手段としての第1のオーバフロー検出回路と
    を有し、上記第1の累積演算手段は、上記第1の減算
    器,上記第1のフリップフロップ,上記初期値設定装
    置,上記第1のスイッチ及び上記第2のフリップフロッ
    プで構成されており、 上記第2の量子化器決定回路の上記差分計算手段は、上
    記第1の量子化器決定回路の上記SQメモリ及びグラウ
    ンドに接続され両者からの信号を交互に切り換えて出力
    するスイッチと、該スイッチに接続される第3のフリッ
    プフロップと、該第3のフリップフロップに接続される
    第4のフリップフロップと、上記第3及び第4のフリッ
    プフロップに接続され上記第3及び第4のフリップフロ
    ップの出力の差を計算する第2の減算器とで構成されて
    おり、 上記第2の量子化器決定回路内の第2の累積演算手段
    は、上記第2の減算器に接続される第3の減算器と、上
    記SQメモリ及び上記第3の減算器に接続され両者から
    の信号を交互に切り換えて出力する第2のスイッチと、
    該第2のスイッチ及び上記第3の減算器間に介設される
    第5のフリップフロップとで構成されており、 上記第2のオーバフロー検出手段は上記第3の減算器に
    接続され上記第3の減算器からのボローを検出するよう
    に構成されていることを特徴とするデータ圧縮装置の量
    子化見積り回路。
  15. 【請求項15】 請求項14記載のデータ圧縮装置の量
    子化見積り回路において、 上記第1の減算器及び第3の減算器と、上記第1のスイ
    ッチ及び第2のスイッチと、上記第2のフリップフロッ
    プ及び第5のフリップフロップとは、いずれも共通化さ
    れていることを特徴とするデータ圧縮装置の量子化見積
    り回路。
  16. 【請求項16】 請求項11記載のデータ圧縮装置の量
    子化見積り回路において、 上記第1,第2の保持手段はいずれもレジスタで構成さ
    れ、該各レジスタは、上記第1,第2オーバフロー検出
    手段とともに1つの回路内にそれぞれ内蔵されているこ
    とを特徴とするデータ圧縮装置の量子化見積り回路。
  17. 【請求項17】 請求項11記載のデータ圧縮装置の量
    子化見積り回路において、 上記データ圧縮装置は、小ブロックとしてのマクロブロ
    ックと大ブロックとしてのマクロブロックスライスとい
    う概念を有するデジタルビデオカセットレコーダの画像
    処理装置に使用されるものであることを特徴とするデー
    タ圧縮装置の量子化見積り回路。
  18. 【請求項18】 請求項11記載のデータ圧縮装置の量
    子化見積り回路において、 上記第1の量子化器決定回路の第1オーバフロー検出装
    置及び記憶手段と、上記第2の量子化器決定回路の第2
    オーバフロー検出装置とに接続され、上記記憶手段のア
    ドレスを制御するメモリ制御回路をさらに備え、 上記メモリ制御回路は、上記第1の累積演算手段による
    総符号長の演算時、各小ブロックまでの符号長の累積演
    算を行った後、記憶手段の読出しアドレスを書き込みア
    ドレスに対し上記小ブロックの変化点で1DCT期間だ
    け遅延させるように制御することを特徴とするデータ圧
    縮装置の量子化見積り回路。
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