JP2828344B2 - 取引処理システムおよび取引処理方法 - Google Patents

取引処理システムおよび取引処理方法

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JP2828344B2 JP52335495A JP52335495A JP2828344B2 JP 2828344 B2 JP2828344 B2 JP 2828344B2 JP 52335495 A JP52335495 A JP 52335495A JP 52335495 A JP52335495 A JP 52335495A JP 2828344 B2 JP2828344 B2 JP 2828344B2
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亨 森
誠治 吉沢
嘉範 越田
秀作 田辺
伸一 須藤
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、ホストコンピュータが管理している該当口
座にアクセスすることができるICカードを用いて、ホス
トコンピュータとICカードの間で電子的メッセージを利
用した資金の移動を行う取引処理システムに関するもの
である。
背景技術 従来より、金銭的価値を示す情報(以後、電子マネー
という)等を記憶したICカードを用いて取引処理を行う
取引処理システムがあった。顧客がこのような取引処理
システムによって、例えば金融機関が管理している口座
と取引処理を行う場合の例は以下の通りとなる。
取引処理システムに用いられるICカードは、電子マネ
ーの他に、ICカード発行者番号、ICカード番号、ICカー
ド所持者(以後、顧客という)の口座番号、顧客の暗証
番号等の情報やICカードを用いた取引処理を運用するた
めのプログラムが記憶されている。顧客は、金融機関の
自動取引装置(Automated Tellers Machine、以後、ATM
という)にICカードを挿入してATMとオンラインで接続
されているホストコンピュータにアクセスする。ホスト
コンピュータはICカードからの情報に基づいて口座を特
定し、ATMを介してその口座とICカードの間で取引金額
に相当する電子マネーを入出力する。このようにするこ
とにより取引処理システムは取引処理を行っていた。
しかしながら、このような取引処理システムは以下の
ような問題があるためなかなか普及が進展しなかった。
第1に、取引装置が電子マネーを生成してICカードに
書込む仕組みに関する機密は、管理が非常に難しいとい
う問題があった。取引装置は、数多くのメーカが関与し
て一つの製品として製造される製品である。そのため数
多くのメーカがこの機密に触れるおそれがあった。また
取引装置は電子マネーを生成してICカードに書込む仕組
みを有しているとともに、第3者が触れることのできる
汎用製品である。そのため第3者がICカードに記憶され
ている情報を改竄することを目的として取引装置を分解
してこの仕組みを解析するおそれがあった。したがって
取引装置はホストコンピュータと同等に高いレベルでセ
キュリティを確保することが不可能であった。このよう
な理由によりICカード発行者は、顧客に対して厳格な信
用調査を行う必要があり、業務の簡素化が困難であっ
た。また信用調査に失格した顧客は、ICカードを所持で
きないため小売店のPOSシステムや自動販売機等のICカ
ードを用いた取引装置を使用できなかった。
第2に、ICカードを用いた取引処理は、金融機関にお
ける決済処理を複雑にするという問題があった。つまり
金融機関は、各店舗で現金による入出金によって移動し
た資金の額を確認する手続きの他に、電子マネーによる
入出金によって移動した資金の額を確認する手続きが増
えることになる。この電子マネーによる入出金によって
移動した資金の額の管理は複雑な工程によってなされて
おり、金融機関単独の工夫ではこの工程を減らす余地が
ほとんどなかった。そのため金融機関は業務を簡素化す
ることが困難であった。
第3に、ICカードとホストコンピュータとが直接的に
取引処理を行うと、ホストコンピュータに非常に大きな
負担がかかるという問題があった。そのため処理能力の
高いホストコンピュータを用いても少ない件数の取引処
理しかこなせなかった。
発明の開示 上記問題を解決するため本発明は、ホストコンピュー
タと取引装置と顧客用の第1のカードと第2のカードと
を有し、前記取引装置は前記ホストコンピュータとの間
で信号を送受信するインターフェースおよび前記第1の
カードとの間で信号を送受信する第1のカードリーダラ
イタ部および前記第2のカードとの間で信号を送受信す
る第2のカードリーダライタ部とを備え、前記第1のカ
ードは口座情報と取引処理に必要な情報と金銭的価値を
示す情報とを記憶するメモリおよび取引処理を実行する
制御部とを備え、前記第2のカードは取引処理に必要な
情報を記憶するメモリおよび取引処理を実行する制御部
とを備えた取引処理システムとした。このように構成さ
れた取引処理システムは、前記第1のカードと前記第2
のカードは前記取引装置を介して前記ホストコンピュー
タから送信される取引処理を認証する信号を受信して該
取引処理を認証する信号に基づいてお互いの間で直接的
に金銭的価値を示す情報を移動するとともに、前記ホス
トコンピュータは前記第1のカードと前記第2のカード
との間で金銭的価値を示す情報が移動することによって
前記ホストコンピュータ中に記憶されている該当の口座
に対して取引処理により加算あるいは減算された金額を
更新するものである。
この結果、本発明の取引処理システムおよび取引処理
方法は、以下のような効果を得ることができる。
本発明の取引処理システムおよび取引処理方法は、取
引処理が電子マネーの移動により実行されることを特徴
としている。そのため取引装置は電子マネーを生成する
仕組みを持たないものとなる。また取引装置は第1のカ
ードと第2のカードとの間での電子マネーの移動による
取引処理に関与しないものである。つまり取引装置は取
引処理を制御する権限を有しておらず、第1のカードあ
るいは第2のカードが取引処理を制御する権限を有する
ことになる。したがって取引処理は第1のカードと第2
のカードがお互いの間で直接的に電子マネーを移動する
ことにより行われることになる。しかも本発明に供され
る第1のカードと第2のカードは、一つのメーカによっ
て一つの製品として製造することができるとともに、カ
ード供給者によってシステムプログラムを設定すること
ができ、さらに金融機関等によって独自のユーザプログ
ラムが設定することができる。そのため電子マネーを移
動させる仕組みはごく限られた人物しか知ることができ
ないものとなる。その結果、本発明の取引処理システム
および取引処理方法は、汎用製品を組み込んだシステム
であるにもかかわらず、ホストコンピュータと同等に極
めて高いセキュリティを確保することができるという効
果を得ることができる。
また本発明の取引処理システムおよび取引処理方法
は、第1のカードと第2のカードとの間で金銭的価値を
示す情報が移動することによってホストコンピュータ中
に記憶されている該当の口座に対して取引処理により加
算あるいは減算された金額が更新されることを特徴とし
ている。そのため本発明の取引処理システムおよび取引
処理方法は、カード発行者またはその提携者である金融
機関が所有している資産が取引処理により実際に移動す
ることになる。つまり金融機関における決済がただちに
完結することになる。また金融機関は、第2のカードを
チェックすることにより電子マネーの入手によって移動
した金額を確認することができるので簡単に会計処理を
行うことができる。その結果、本発明の取引処理システ
ムおよび取引処理方法は、金融機関における会計処理の
手間を省略化できるという効果を得ることができる。
さらに本発明の取引処理システムおよび取引処理方法
は、電子マネーの移動に際してホストコンピュータは第
1のカードと第2のカードとの間の取引処理を認証する
だけであることを特徴としている。そのためホストコン
ピュータが専従していた処理、例えば第1のカードへの
電子マネーの充電処理や取引処理前後での誤りの確認処
理等を第2のカードに分散することができる。したがっ
てホストコンピュータは負担が軽減されることになる。
その結果、本発明の取引処理システムおよび取引処理方
法は、ホストコンピュータが多数の取引処理をこなすこ
とができるようになるという効果を得ることができる。
図面の簡単な説明 図1は、本発明の第1の実施例における取引処理の手
順を示す図である。
図2は、本発明の第1の実施例における取引処理の手
順を示す図である。
図3は、本発明の取引装置の内部ブロック図である。
図4は、本発明の取引装置の外観図である。
図5は、本発明の取引装置の内部ブロック図である。
図6は、本発明の取引装置の外観図である。
図7は、本発明のICカードの外観図である。
図8は、本発明のICカードの内部ブロック図である。
図9は、本発明の第2の実施例における取引処理の手
順を示す図である。
図10は、本発明の第3の実施例の構成を示す図であ
る。
図11は、本発明の第4の実施例の構成を示す図であ
る。
発明を実施するための最良の形態 (取引処理システムの概要) 本発明は、金融機関等のカード発行者が顧客に発行し
た顧客用の第1のカード(以後、カスタマカードとい
う)を用いて、取引装置から金融機関等のホストコンピ
ュータにアクセスし、ホストコンピュータが管理してい
る口座に対して預金や引出(支払という場合もあり、以
後、支払という)、振込、借入等の取引処理を行う取引
処理システムと取引処理方法に関するものである。
本発明の取引処理システムは、主に、カード発行者ま
たはその提携者が所有し管理するホストコンピュータと
取引装置と第2のカードと、カード所持者が所持し管理
するカスタマカードとから構成されており、ホストコン
ピュータと取引装置とがオンラインで接続されていると
ともに、取引装置とカスタマカードとが取引装置に備え
られたカスタマカード用のカードリーダライタ部で接続
され、また取引装置と第2のカードとが取引装置に備え
られた第2のカード用のカードリーダライタ部で接続さ
れている。このように構成された取引処理システムは、
カスタマカードと第2のカードは取引装置を介してホス
トコンピュータから送信される取引処理を認証する信号
を受信して取引処理を認証する信号に基づいてお互いの
間で直接的に金銭的価値を示す情報(以後、電子マネー
という)を移動するとともに、ホストコンピュータはカ
スタマカードと第2のカードとの間で金銭的価値を示す
情報が移動することによってホストコンピュータ中に記
憶されている該当の口座に対して取引処理により加算あ
るいは減算された金額を更新するものである。なお、
「カスタマカードと第2のカードはお互いの間で直接的
に電子マネーを移動する」状態とは、取引装置が取引処
理に介在することなくカスタマカードと第2のカードと
の間で送受信される信号の中継を行う状態のことであ
る。つまり取引装置は取引処理を制御する権限を有して
おらず、第1のカードあるいは第2のカードが取引処理
を制御する権限を有する状態のことである。
なお上述の取引装置は、様々な装置の形態が考えられ
る。例えば、 金融機関に設置されているATMや金庫、店舗等に設置
されているPOS端末や自動販売機、発券機、家庭や事務
所に設置されているコンピュータ、ビデオテックス、電
話機等に応用することが可能である。
またカスタマカードと第2のカードは、ICを搭載する
物品であれば、カードの形状以外にも様々な形状が考え
られる。例えば、何らかの装置の一部として組み込んだ
形状やICチップだけの形状とすることが可能である。
(電子マネーの生成について) 本発明では、高いレベルで電子マネーのセキュリティ
を確保するために、電子マネーを生成する仕組みを限ら
れた人物しか知り得ないようにしている。そのため第3
者が触れることのできる汎用製品には電子マネーを生成
する仕組みを搭載しないようにしている。つまり電子マ
ネーを生成する仕組は厳しい管理下におかれている製品
にのみ搭載するようにしている。
以下、電子マネーを生成する仕組みを搭載した製品に
ついて説明する。
電子マネーを生成する仕組みを搭載した製品は銀行券
を発券できる権限を有する者または各金融機関における
経営の中枢者の管理下で使用されることになる。銀行券
を発券できる権限を有する者とは中央銀行(日本におい
ては日本銀行)を意味しており、各金融機関における経
営の中枢者とは市中銀行の本店等を意味する。例えば中
央銀行がこのような製品を使用する場合は、中央銀行が
従来より市中銀行に貸し出しを行っている銀行券や有価
証券の代わりに、これらに相当する通貨として電子マネ
ーを市中銀行に貸し出すことになる。また市中銀行の本
店等がこのような製品を使用する場合は、市中銀行が保
有している資本の中で流動性の資本の一部を電子マネー
として生成し、その代わりにこれに相当する資本を固定
性の資本として凍結することになる。なお中央銀行と市
中銀行との間や各市中銀行の本支店との間での電子マネ
ーの搬送は、例えば後述する本発明の第1実施例に示さ
れるような第2のカードに電子マネーを記憶させてこの
カードを持ち運びしたり、オンラインで取引処理するこ
とにより行われることになる。
(取引処理システムの構成) 以下、本発明の一例として、金融機関に設置されてい
るATMを用いて説明する。ATMは本発明における取引装置
の一形態であり、図1および図2はATMにおける電子マ
ネーを扱う場合の取引処理の手順の第1の実施例を示す
図である。図1は引出(支払という場合もあり、以後、
支払という)の例を示し、図2は預金の例を示してい
る。このATMには電子マネーだけを扱うように構成され
た装置と現金と電子マネーの両方を扱うように構成され
た装置とがある。図3は電子マネーだけを扱うように構
成されたATMの内部ブロックを示し、図4はそのATMの外
観を示している。また図5は現金と電子マネーの両方を
扱うように構成されたATMの内部ブロックを示し、図6
はそのATMの外観を示している。なお電子マネーだけを
扱うように構成されたATMと現金と電子マネーの両方を
扱うように構成されたATMにおいて同じ機能を有する構
成部分には、同一符号を付して説明するものとする。
図1および図2中、1はホストコンピュータ、2はAT
M、3はカスタマカード、4は第2のカード(以後、ATM
カードという)である。
ホストコンピュータ1は顧客の口座を管理するコンピ
ュータである。ホストコンピュータ1は、ATM2とオンラ
インで接続されており、ATM2から顧客によってカスタマ
カード3の情報(この中には金融機関コードの情報や本
支店コードの情報、口座番号の情報等が含まれる)や顧
客の取引処理の指示(この中にはカスタマIDの情報や取
引処理(預金、支払、振込、借入等)の内容の情報、取
引金額の情報等が含まれる)が入力される。これにより
顧客は、顧客自身の口座や振り込み先の口座にアクセス
して取引処理を行うことができる。
ATM2は、ホストコンピュータが管理している顧客自身
の口座や振り込み先の口座にアクセスして取引処理を実
行するための端末装置である。このATM2は、ホストコン
ピュータ1とオンラインで接続できるようにインターフ
ェース部を有するとともに、カスタマカード3やATMカ
ード4と接続できるようにリーダライタ部を有してい
る。このように構成することによりホストコンピュータ
1とカスタマカード3とATMカード4は、ATM2を介して
それぞれの間で様々な情報を入出することができる。
カスタマカード3は、カード発行者が顧客に発行する
ICを搭載した物品である。このカスタマカード3は、取
引に必要な情報(この中には金融機関コードの情報や本
支店コードの情報、口座番号の情報、暗号用キーの情報
等が含まれる)や電子マネーや様々なプログラム(この
中には接続している装置の真正性を確認するプログラム
や相手のICカードとお互いに認証するプログラム、情報
を暗号化または復号化するプログラム、通信を規定する
プログラム、不正使用を防止するプログラム等が含まれ
る)を記憶し、これらの情報やプログラムをあらかじめ
設定された条件に応じて入出することができる。
ATMカード4は、カード発行者またはその提携者であ
る金融機関が所有して管理するICを搭載した物品であ
る。このATMカード4は、取引に必要な情報(この中に
はシステムコード(金融機関コード)の情報やカード番
号の情報、暗号用キーの情報等が含まれる)と電子マネ
ーと様々なプログラム(この中には接続している装置の
真正性を確認するプログラムや相手のICカードと互いに
認証するプログラム、情報を暗号化や復号化するプログ
ラム、通信を規定するプログラム、不正使用防止用プロ
グラム等が含まれる)を記憶し、これらの情報やプログ
ラムをあらかじめ設定された条件に応じて入出力するこ
とができる。ATMカード4は、カード供給者であるメー
カが設定するシステムプログラムとカード発行者である
金融機関が設定する独自のユーザプログラムによって作
動する。なおカード発行者はカード活性者と同一者であ
る場合が多く、以後、両者をカード発行者として統一し
て呼称するものとする。
上述のカスタマカード3とATMカード4は、カードの
偽造や変造に対してセキュリティーを確保するために様
々な対策がなされている。その対策の一例として、例え
ば接続している装置の真正性を確認したり、相手のICカ
ードとお互いに認証したり、カスタマID(この中にはシ
ステムコードやカード番号等が含まれる)を確認した
り、情報の暗号化や復号化を実行したり、プログラムの
一部をロックしたり、プログラムの一部を揮発する等が
ある。
(取引装置の構成) 図3および図4中、5は電子マネーだけを扱うように
構成されたATM、6はインターフェイス部、7は顧客操
作部、8は係員操作部、9はカスタマ用ICカードのリー
ダライタ部(以後、カスタマカードリーダライタ部とい
う)、10はATMカードのリーダライタ部(以後、ATMカー
ドリーダライタ部という)、11は主制御部、12はレシー
ト印字部、13はジャーナル印字部である。
図5および図6中、14は現金と電子マネーの両方を扱
うように構成されたATM、15は現金入出金部、16は通帳
取扱部、17はレシート発行部である。
インターフェイス部6は、ATM2がホストコンピュータ
1とオンラインで接続してホストコンピュータ1と通信
を行うブロックである。
顧客操作部7は、カード所持者である顧客が取引処理
の指示を入力するブロックである。この顧客操作部7
は、取引処理の指示やカスタマIDや取引金額等を入力す
る入力部(図4のキーボード部、図6のタッチパネル式
顧客操作表示部参照)と顧客に対してその場の状況に応
じた内容を更新しながら表示する表示部(図4のディス
プレイ部、図6のタッチパネル式顧客操作表示部参照)
を有している。
係員操作部8は、金融機関の係員がATM2の立ち上げ処
理や会計処理等の指示を入力するブロックである。通
常、この係員操作部8は、顧客が触れないように装置前
面の扉の内側や背面に設けられているが、顧客操作部7
の入力部や表示部と共通化した構成とすることも可能で
ある。
カスタマカードリーダライタ部9は、カスタマカード
3と接続してカスタマカード3に記憶されている取引に
必要な情報や電子マネーの読取または書込を行うブロッ
クである。
ATMカードリーダライタ部10は、ATMカード4と接続し
てATMカード4に記憶されている取引に必要な情報や電
子マネーの読取または書込を行うブロックである。
主制御部11は、カスタマカード3とATMカード4との
間で直接的に電子マネーの移動を可能にするためのプロ
グラムを内蔵しているブロックである。電子マネーの移
動を可能にするためのプログラムとは、電子マネーの移
動に先立って処理されるプログラムであり、具体的に
は、カスタマカード3やATMカード4の真正性を確認す
るプログラムや現金と電子マネーとの取扱いを区別する
プログラム、ホストコンピュータ1とATM2とカスタマカ
ード3とATMカード4との間で信号を送受信するプログ
ラム等である。また主制御部11は、このプログラムの他
に顧客操作部7の表示部に表示を行うプログラムやレシ
ート発行部17の印字を行うプログラム等も記憶してい
る。この主制御部11のプログラムに基づいてATM2は、カ
スタマ用ICカード3の真正性を確認したり、ホストコン
ピュータ1が管理している該当の口座をアクセスした
り、顧客が入力したカスタマIDや取引処理の金額をホス
トコンピュータ1に転送したり、ホストコンピュータ1
が出力した取引処理を認証する信号をカスタマ用ICカー
ド3と取引装置用ICカード4に転送したりする。
レシート印字部12は、顧客が取引処理の結果を可視的
に確認できるように取引処理毎にレシートに取引処理の
結果を印字するブロックである。
ジャーナル印字部13は金融機関が取引処理の履歴を保
管できるようにレシートに取引処理の履歴を印字するブ
ロック、またはフロッピーディスク等の記憶媒体に取引
処理の履歴を記憶するブロックである。
現金入出金部15は現金を投入するブロック、または現
金を放出するブロックである。現金入出金部15は、紙幣
を取り扱う紙幣入出金部と硬貨を取り扱う硬貨入出金部
とがある(図4参照)。
通帳取扱部16は顧客の通帳に対して磁気ストライプの
読取や書込を行うブロック、または取引明細を印字する
ブロックである。
レシート発行部17はレシート印字部12によって印字さ
れたレシートを外部に放出するブロックである。
(カスタマカードとATMカードの構成) 以下、本発明の取引処理システムに供されるカスタマ
カードとATMカードを説明する。なおカスタマカードとA
TMカードは上述したようにカードの形状以外に様々な形
状とすることが可能である。しかしながら、以下の説明
ではカードの形状であるものとして説明する。またカス
タマカードとATMカードは、同様の外観と内部ブロック
であるものとして説明する。図7はICカードの外観を示
す図であり、図8はICカードの内部ブロックを示す図で
ある。
図7中、18はコンタクト部であり、19は表示部であ
る。
コンタクト部18は、ATM2のリーダライタ部(カードが
カスタマカード3であればカスタマカードリーダライタ
部9、ATMカード4であればATMカードリーダライタ部1
0)と接続する端子が露出している部分である。
表示部19は情報を可視的に表示する部分である。本発
明のカスタマカード3とATMカード4は、表示部19を有
することにより取引処理に関連した情報、例えば最終取
引の情報や更新残高の情報、取引処理の履歴の情報、エ
ラーの内容の情報、特別に連絡すべき事項の情報等を表
示することができる。そのため顧客や係員は、簡単に取
引処理の結果を確認を行うことができたり、会計処理を
行うことができたり、エラーの内容の確認等を行うこと
ができるようになる。
なお表示部19は、様々な形態の表示手段が考えられ
る。例えば熱や圧力に応じて発色する発色媒体を貼り付
けたり、埋め込みすることにより表示手段とすることが
できる。また磁性粉体をカードに設けられた穴に透明プ
ラスチックで閉じ込めてパターン化した磁力を加えて並
びを整列させることにより表示手段とすることができ
る。さらにLCD等のディスプレイを埋め込みすることに
より表示手段とすることができる。
表示部19が発色媒体や磁性粉体を用いた表示手段であ
る場合、カスタマカード3とATMカード4の表示部19
は、複数回利用することが望まれるためリライタブル可
能な媒体を使用することが望ましい。なおこの場合、AT
M2はカスタマカード3やATMカード4に熱や圧力、磁力
を加える印字手段(図示せず)を有する構成となる。
表示部19がディスプレイを用いた表示手段である場
合、カスタマカード3とATMカード4は、取引に関連す
る情報を記憶部(後述のデータメモリ23)に記憶し、そ
の情報の中からあらかじめ設定された情報、特に取引処
理の履歴の情報や更新残高の情報等の表示部19に表示す
る構成となる。またカスタマカード3とATMカード4
は、顧客または係員に対して様々な情報を見ることがで
きるように、表示部19の表示内容を切り替えて表示する
構成とすることができる。これは、例えば、カスタマカ
ード3やATMカード4が、表示内容を順次切り替える指
示を入力する表示切替部(図示せず)をカードの表面に
有する構成とすることにより実現できる。さらにカスタ
マカード3やATMカード4は、第三者への情報漏れを防
止できるように、また第三者による不正使用を防止でき
るように、表示部19を一定の条件下で動作可能とする構
成とすることができる。これは、例えば、カスタマカー
ド3やATMカード4が、記憶部(後述のデータメモリ2
3)と入力部(図示せず)と比較部(後述のCPU20の一
部)とを有する構成とすることにより実現できる。上述
の構成は、記憶部があらかじめ設定された個人認識番号
を記憶し、入力部から顧客または係員によって個人識別
番号が入力されて、比較部が記憶部に記憶されている個
人識別番号と入力部から入力された個人識別番号とを比
較することにより、比較の結果が一致した場合に表示部
19を動作可能な状態にするものである。
図8中、20はCPU、21はプログラムメモリ、22はシス
テム設定メモリ、23はデータメモリ、24はコミュニケー
ション回路、25は暗号化・復号化回路である。なお図8
中のプログラムメモリ21とシステム設定メモリ22とデー
タメモリ23は分離独立して表わされているが、実際には
不可分な構成とすることができる。またこれらのメモリ
はそれぞれ揮発性と不揮発性の領域を持つ構成とするこ
ともできる。
CPU20はカード供給者やカード発行者等により任意に
設定された様々なプログラムを処理する制御部である。
様々なプログラムとは、例えば装置またはICカードの真
正性を確認するプログラムやホストコンピュータ1また
はATM2から送信された認証を識別するプログラム、カス
タマカード3とATMカード4の間で直接的に取引処理を
行うプログラム、表示部19に情報を表示するプログラ
ム、エラーの回数によってカード自身がプログラムの一
部をロックするプログラム、ロックしたプログラムを解
除するプログラム等である。
プログラムメモリ21は、主にシステムの供給者である
カード供給者によって作成されたプログラムと情報を記
憶する記憶部である。このプログラムは、通常、取引処
理システムを稼働させるために不可欠なプログラムとな
っている。
システム設定メモリ22は、主にカード発行者によって
作成されたプログラムと情報が記憶される記憶部であ
る。このプログラムは、通常、カード発行者によって任
意に定め得るサービスを稼働させるためのプログラムや
特定の情報の入出を規定するためのプログラムとなって
いる。
データメモリ23はシステムコード(金融機関コード)
の情報やカード番号の情報、個人識別番号の情報、電子
マネー等を記憶する記憶部である。
コミュニケーション回路24は外部との通信を制御する
回路である。
暗号化・復号化回路25は外部との通信によって送受信
される情報を暗号化および復号化する回路である。これ
により本発明は、機密の漏洩を防止することができる。
なお暗号化および復号化の方法は様々な方法が考えられ
る。例えば情報を解読するための電子的なキー情報を設
定し、そのキー情報を受信側のカードが持つ構成とする
ことにより実現できる。
(取引処理システムの立ち上げ処理の手順) 以下、本発明の取引処理システムの立ち上げ処理の工
程を説明する。
ステップ1 係員によってATMカード4がATM2のATMカードリーダラ
イタ部10に接続されると、ATM2とATMカード4はお互い
に認証(以下、相互認証という)を行う。この相互認証
とはお互いに真正性を確認すること、すなわちATM2は現
在接続しているATMカード4が正当なATMカードであるこ
と、つまり偽造または変造等による第2のカードでない
ことを確認するとともに、ATMカード4は現在接続して
いるATM2が正当な取引装置であることを確認することで
ある。ATM2とATMカード4との間で相互認証が行われた
場合、工程はステップ2に進む。一方、ATM2とATMカー
ド4との間で相互認証が行われなかった場合、係員にAT
M2とATMカード4との間の接続をあらかじめ定められた
手順に基づいて行うように指示する信号を外部の監視端
末等(図示せず)に送信する。
ステップ2 ATM2とATMカード4との間での相互認証が終了する
と、ホストコンピュータ1は、ATMカード4が正当なATM
カードであることを確認する。ホストコンピュータ1が
ATMカード4を正当なATMカードであると確認した場合、
工程はステップ3に進む。一方、ホストコンピュータ1
がATMカード4を正当なATMカードでないと判断した場
合、ホストコンピュータ1はATMカード4が異常である
旨の信号をATM2に送信する。この信号を受信したATM2は
係員に対してATMカード4を交換するように、またはATM
カード4をチェックするように係員操作部8の表示部に
表示する。
ステップ3 ホストコンピュータ1は、ATM2が現在電子マネーを用
いて取引処理を行える状態にあると登録するとともに、
ATMカード4を正当なATMカードであると認証した旨の信
号をATM2に送信する。
ステップ4 ホストコンピュータ1から正当なATMカードであると
認証した旨の信号を受信したATMカード4は一部のプロ
グラム、例えば電子マネーを移動するプログラムにかけ
られているロックを解除する。これによりATMカード4
は取引処理が可能な状態となり、取引処理システムの立
ち上げ処理が終了する。なお取引処理が可能な状態とな
ったATMカード4は、係員によってあらかじめ設定され
た手順に基づいて取引処理が不可能な状態となる旨の指
示が入力されたり、ATMカード4がATM2から取り外され
たり、ATM2の電源が遮断されたりするまで取引処理が可
能な状態となっている。
以上により取引処理システムの立ち上げ処理が終了す
る。
(取引処理システムの電子マネーによる取引処理の手
順) 以下、本発明の取引処理システムにおける電子マネー
による取引処理の工程を説明する。
本発明の取引処理システムは、「取引装置(2)が第
1のカード(4)の真正性を確認する工程」と、「取引
装置(2)がホストコンピュータ(1)中に記憶されて
いる該当の口座にアクセスする工程」と、「取引装置
(2)がカード所持者が顧客本人であることを確認する
工程」と、「ホストコンピュータ(1)が第1のカード
(3)と第2のカード(4)との間で行われる取引処理
を認証し、取引処理を認証する信号を第1のカード
(3)と第2のカード(4)に送信する工程」と、「第
1のカード(3)と第2のカード(4)がホストコンピ
ュータ(1)から受信した取引処理を認証する信号に基
づいて、お互いに認証した後、お互いの間で直接的に金
銭的価値を示す情報を移動する工程」とを有している。
このような取引処理システムは、「第1のカード(3)
と第2のカード(4)との間で取引処理が開始される
と、取引装置(3)は第1のカード(3)と第2のカー
ド(4)から金銭的価値を示す情報の移動が終了した旨
を示す信号を受信するまで第1のカード(3)と第2の
カード(4)との間で入出される信号を取引処理に介在
することなく中継する」ことを特徴としているものであ
る。
これに加えて第1の実施例における取引処理システム
は、「あらかじめ金銭的価値を示す情報が第2のカード
(4)に記憶されている」ことを特徴としているもので
ある。
以下、図1および図2を用いて第1の実施例における
電子マネーによる取引処理の手順を説明する。
図1および図2は取引処理が支払の場合の例と預金の
場合の例を示している。まず図1を用いて支払の場合の
例を説明するものとする。
ステップ5 取引処理に際して顧客は取引処理の内容を選択する。
図1中、顧客は電子マネーによる支払を選択している。
そのため、ATM2には顧客によって電子マネーを選択して
支払を行う旨の指示が顧客操作部7から入力される
(「電子マネー選択(電子マネー支払)」の工程)。こ
の指示に基づいてATM2は、電子マネーを用いた取引処理
を行えるようにATM2自身の機能の切り替えを行う。なお
この電子マネー選択の工程は省略することも可能であ
る。
ステップ6 「電子マネー選択(電子マネー支払)」の工程の後、
顧客によってカスタマカード3がATM2のカスタマカード
リーダライタ部9に挿入される。ATM2は、カスタマカー
ドリーダライタ部9の近辺に備えられているセンサによ
ってカスタマカード3が挿入されたことを検知する
(「カード挿入」の工程)。
ステップ7 「カード挿入」の工程の後、ATM2は、カスタマカード
3と電気的な接続を行うためにカスタマカード3のコン
タクト部18に対してピン端子を接続する。そしてATM2
は、カスタマカード3に電源を供給するとともに、リセ
ット信号を送信する(「Answer To Reset」の工程)。
ステップ8 「Answer To Reset」の工程の後、ATM2とカスタマカ
ード3は相互認証を行う(「相互認証」の工程)。この
相互認証とはお互いに真正性を確認すること、すなわち
ATM2は現在接続しているカスタマカード3が正当なカス
タマカードであること、つまり偽造または変造等による
第1のカードではないことを確認するとともに、カスタ
マカード3は現在接続しているATM2が正当な取引装置で
あることを確認することである。
ステップ9 「相互認証」の工程の後、ATM2は、カスタマカード3
から顧客の口座にアクセスするための情報や取引に必要
な情報や電子マネー等の読取を行う「「カード読取」の
工程)とともに、それらの情報をホストコンピュータ1
に送信する(「カード読取データ」の工程)。
ステップ10 「カード読取データ」の工程の後、ホストコンピュー
タ1は、ホストコンピュータ1中に記憶されている顧客
の口座にアクセスして取引が可能であるかを確認する。
ホストコンピュータ1が取引が可能であると確認した場
合、ホストコンピュータ1は取引が可能である旨を示す
信号をATM2に送信してATM2に処理を続行させる(「取引
可」の工程)。そして工程はステップ11に進む。一方、
ホストコンピュータ1が取引が不可能であると判断した
場合は、ATM2に取引が不可能である旨を示す信号を送信
してATM2に処理を中断させる。なお、取引が不可能な場
合の例として、例えばカスタマカード3が該当の口座が
ないカードである場合や盗難等の支障があるカードであ
る場合やカード発行者と提携が行われていないカードで
ある場合等がある。
ステップ11 「取引可」の工程の後、ATM2は、顧客に対してカスタ
マID、 すなわち顧客によって各カスタマカード3毎にあらか
じめ特定されている個人識別番号を入力するように顧客
操作部7の表示部に表示する。この表示に基づいてATM2
には、顧客によってカスタマIDが入力されることになる
(「カスタマID入力」の工程)。そしてATM2はホストコ
ンピュータ1にカスタマIDを逆転する(「カスタマID転
送」の工程)。なおこの工程において、カスタマIDがあ
らかじめ設定されたアルゴリズムにより暗号化されてい
る場合は、送受信される信号はカスタマID以外に暗号を
復号するための電子的なキーの情報を含むことがある。
ステップ12 「カスタマID転送」の工程の後、ホストコンピュータ
1は、顧客の口座に記憶されている情報から顧客によっ
て入力されたカスタマIDが正しいかを確認する。ホスト
コンピュータ1がカスタマIDが正しいと確認した場合、
すなわちホストコンピュータ1がカード所持者は顧客本
人であると判断した場合は、ATM2にOKの信号を送信する
(「OK」の工程)。このOKの信号を受信したATM2は、カ
スタマカード3にカスタマIDを送信する(「カスタマID
転送」の工程)。そして工程はステップ13に進む。一
方、ホストコンピュータ1がカスタマIDが誤っていると
判断した場合は、ATM2にERRORの信号を送信する。このE
RRORの信号を受信したATM2は顧客に対してカスタマIDを
再入力するようにまたは取引処理を中止するように顧客
操作部7の表示部に表示する。なおこのERRORの信号はA
TM2からカスタマカード3に出力され、ERRORの信号が所
定回数連続して入力された場合、すなわち顧客がカスタ
マIDを所定回数連続して誤って入力した場合、カスタマ
カード3は電子マネーを移動するためのプログラムをロ
ックする構成となっている。
ステップ13 「カスタマID転送」の工程の後、カスタマIDを受信し
たカスタマカード3は、このカスタマIDとカスタマカー
ド3中に記憶されているカスタマIDとを比較し、比較が
一致した場合にカスタマカード3自身を取引処理が可能
な状態にした、ATM2にOKの信号を送信する(「OK」の工
程)。そして工程はステップ14に進む。一方、比較が一
致しなかった場合は、ATM2にERRORの信号を送信する。
このERRORの信号を受信したATM2は顧客に対してカスタ
マIDを再入力するように、また取引処理を中止するよう
に顧客操作部7の表示部に表示する。あるいはATM2は係
員を呼ぶための報知信号を外部の監視端末等に送信す
る。
ステップ14 「OK」の工程の後、ATM2は、顧客に対して支払金額を
入力するように顧客操作部7の表示部に表示する。この
表示に基づいてATM2には、顧客によって支払金額が入力
されることになる(「支払金額入力」の工程)。顧客に
よって支払金額が入力されるとATM2は支払金額をホスト
コンピュータ1に転送する(「支払金額転送」の工
程)。
ステップ15 「支払金額転送」の工程の後、ホストコンピュータ1
は、顧客の口座に記憶されている情報から支払が可能か
を確認する。ホストコンピュータ1が支払が可能である
と確認した場合は、顧客の口座に対して仮想的な支払処
理を行うとともに、カスタマカード3とATMカード4の
間で行われる支払処理を認証する信号をATM2に送信して
取引処理を続行させる(「支払指示」の工程)。そして
工程はステップ17に進む。なおこの支払処理を認証する
信号とは、カスタマカード3宛ての支払金額に相当する
電子マネーをATMカード4から受信する旨を指示する信
号とATMカード4宛ての支払金額に相当する電子マネー
をカスタマカード3に送信する旨を指示する信号とを含
んでいる。一方、ホストコンピュータ1が支払が不可能
であると判断した場合は、ATM2に支払が不可能である旨
を示す信号を送信する。この信号を受信したATM2は顧客
に対して新たな支払金額を入力するように、または取引
処理を中止するように顧客操作部7の表示部に表示す
る。
ステップ16 「支払指示」の工程の後、ATM2は、支払処理を認証す
る信号の中に含まれているカスタマカード3宛ての支払
金額に相当する電子マネーをATMカード4から受信する
旨を指示する信号をカスタマカード3に送信するととも
に(「入金指示」の工程)、支払処理を認証する信号の
中に含まれているATMカード4宛ての支払金額に相当す
る電子マネーをカスタマカード3に送信する旨を指示す
る信号をATMカード4に送信する(「支払指示」の工
程)。これらの信号を受信したカスタマカード3とATM
カード4はお互いの間で直接的に電子マネーを用いた取
引処理を行うことになる。この結果、ATM2は取引処理に
介在することなくカスタマカード3とATMカード4との
間で送受信される信号の中継を行うことになる。つまり
ATM2は取引処理を制御する権限を有しておらず、カスタ
マカード3あるいはATMカード4が取引処理を制御する
権限を有することになる。
ステップ17 「入金指示」の工程および「支払指示」の工程の後、
カスタマカード3とATMカード4は相互認証を行う
(「相互認証」の工程)。この相互認証とはお互いに真
正性を確認することである。なおこの工程において、お
互いの間での通信があらかじめ設定されたアルゴリズム
により暗号化されている場合は、送受信される信号は暗
号を復号するための電子的なキーの情報を含むことがあ
る。
ステップ18 「相互認証」の工程の後、カスタマカード3とATMカ
ード4は現在の残高を転送する(「現残転送」の工
程)。この現残転送は、取引処理の前後で誤りが生じな
いために、また誤りが生じた場合の取引処理を無効にす
るために取引処理前の残高を確認しているのである。
ステップ19 「現残転送」の工程の後、ATMカード4は支払金額に
相当する電子マネーをカスタマカード3に送信するとと
もに、カスタマカード3は支払金額に相当する電子マネ
ーをATMカード4から受信する(「支払処理」の工
程)。
ステップ20 「支払処理」の工程の後、カスタマカード3とATMカ
ード4はお互いにそれぞれのデータメモリ23から新しく
更新する残高を読み出して相手に転送する(「新残転
送」の工程)。
ステップ21 「新残転送」の工程の後、カスタマカード3とATMカ
ード4はお互いに取引処理の前後で誤りが生じていない
ことを確認する。カスタマカード3とATMカード4がお
互いに取引処理の前後で誤りが生じていないことを確認
した場合は、お互いに相手にOKの信号を送信する(「O
K」の工程)。カスタマカード3とATMカード4は相手か
ら受信したOKの信号に基づいて新しく更新する残高を確
定して更新する。そして工程はステップ23に進む。一
方、カスタマカード3またはATMカード4が取引処理の
前後で誤りが生じていると判断した場合は、誤りが生じ
ていると判断した方のカードはERRORの信号を相手に送
信する。これによりカスタマカード3とATMカード4
は、ステップ18の「相互認証」以降の工程、またはステ
ップ19の「現残転送」以降の工程を再度繰り返すことに
なる。そして再度繰り返した結果、再びカスタマカード
3またはATMカード4が取引処理の前後で誤りが生じて
いると判断した場合は、誤りが生じていると判断した方
のカードはERRORの信号をホストコンピュータ1に送信
する。ERRORの信号を受信したホストコンピュータ1
は、カスタマカード3とATMカード4の間の取引処理に
障害がある旨を示す信号をATM2に送信する。この信号を
受信したATM2は、顧客に対して取引処理ができないので
待機するように顧客操作部7の表示部に表示するととも
に、係員を呼ぶための報知信号を外部の監視端末等に送
信する。
ステップ22 「OK」の工程の後、カスタマカード3は入金が終了し
た旨を示す信号とデータメモリ23から読み出した取引処
理後に更新した残高とをATM2に送信する(「入金終了・
新残転送」の工程)とともに、ATMカード4は支払が終
了した旨を示す信号とデータメモリ23から読み出した取
引処理後に更新した残高とをATM2に送信する(「支払終
了・新残転送」の工程)。
ステップ23 「入金終了・新残転送」の工程および「出金終了・新
残転送」の工程の後、これらの信号を受信したATM2はOK
の信号をカスタマカード3とATMカード4に送信する。
これによりカスタマカード3とATMカード4との間での
取引処理が終了する。
ステップ24 「OK」の工程の後、カスタマカード3の表示部19が前
述の熱や圧力等に応じて発色する媒体を用いた表示部で
ある場合に、ATM2は取引処理後に更新した残高を表示部
19に印字する(「新残印字」の工程)とともに、取引処
理の内容をジャーナルや明細票に印字する。なおカスタ
マカード3の表示部19が前述のディスプレイを用いた表
示部である場合、この工程は、カスタマカード3のCPU2
0がデータメモリ23から読み出した取引処理後に更新し
た残高を表示部19に表示することになる。
ステップ25 「新残印字」の工程の後、ATM2はカスタマカード3と
明細票を放出する(「カード排出・明細票発行」の工
程。) ステップ26 「カード排出・明細票発行)の工程の後、ATM2は取引
処理が終了した旨を示す信号をホストコンピュータ1に
送信する(「取引終了」の工程)。この信号を受信した
ホストコンピュータ1は顧客の口座に対して行った仮想
的な支払処理を確定し更新する。
以上により支払の場合の例における取引処理が終了す
る。
次に、図2を用いて預金の場合の例を説明するものと
する。
ステップ27 取引処理に際して顧客は取引処理の内容を選択する。
図2中、顧客は電子マネーによる預金を選択している。
そのため、ATM2には顧客によって電子マネーを選択して
預金する旨の指示が顧客操作部7から入力される(「電
子マネー選択(電子マネー預金)」の工程)。そして工
程はステップ28に進むが、ステップ28からステップ35ま
では図1におけるステップ6からステップ13の処理と同
様に処理を行う工程である。
ステップ28 図1におけるステップ6の処理と同様の処理を行う
(「カード挿入」の工程)。
ステップ29 図1におけるステップ7の処理と同様の処理を行う
(「Answer To Reset」の工程)。
ステップ30 図1におけるステップ8の処理と同様の処理を行う
(「相互認証」の工程)。
ステップ31 図1におけるステップ9の処理と同様の処理を行う
(「カード読取」の工程と「カード読取データ」の工
程)。
ステップ32 図1におけるステップ10の処理と同様の処理を行う
(「取引可」の工程)。
ステップ33 図1におけるステップ11の処理と同様の処理を行う
(「カスタマID転送」の工程)。
ステップ34 図1におけるステップ12の処理と同様の処理を行う
(「OK」の工程)。
ステップ35 図1におけるステップ13の処理と同様の処理を行う
(「OK」の工程)。
ステップ36 「OK」の工程の後、ATM2は、顧客に対して預金金額に
入力するように顧客操作部7の表示部に表示する。この
表示に基づいてATM2には、顧客によって預金金額が入力
されることになる(「預金金額入力」の工程)。
ステップ37 「OK」の工程の後、ATM2は、顧客に対して預金金額を
入力するように顧客操作部7の表示部に表示する。この
表示に基づいてATM2には、顧客によって預金金額が入力
されることになる([預金金額入力」の工程)。顧客に
よって預金金額が入力されるとATM2は預金金額をホスト
コンピュータ1に転送する(「預金金額転送」の工
程)。
ステップ38 「預金金額転送」の工程の後、ホストコンピュータ1
は、顧客の口座に対して仮想的な預金処理を行うととも
に、ATM2にカスタマカード3とATMカード4の間で行わ
れる預金処理を認証する信号を送信してATM2に処理を続
行させる(「預金指示」の工程)。そして工程はステッ
プ39に進む。なおこの支払処理を認証する信号とは、カ
スタマカード3宛ての預金金額に相当する電子マネーを
ATMカード4に送信する旨を指示する信号とATMカード4
宛ての預金金額に相当する電子マネーをカスタマカード
3から受信する旨を指示する信号とを含んでいる。
ステップ39 「預金指示」の工程の後、ATM2は、預金処理を認証す
る信号の中に含まれているカスタマカード3宛ての預金
金額に相当する電子マネーをATMカード4に送信する旨
を指示する信号をカスタマカード3に送信するとともに
(「預金指示」の工程)、預金処理を認証する信号の中
に含まれているATMカード4宛ての預金金額に相当する
電子マネーをカスタマカード3から受信する旨を指示す
る信号をATMカード4に送信する(「入金指示」の工
程)。これらの指示を受信したカスタマカード3とATM
カード4はお互いの間で直接的に電子マネーを用いた取
引処理を行うことになる。そして工程はステップ40に進
むが、ステップ40からステップ42までは図1におけるス
テップ17からステップ18の処理と同様の処理を行う工程
である。
ステップ40 図1におけるステップ17の処理と同様の処理を行う
(「相互認証」の工程)。
ステップ41 図1におけるステップ18の処理と同様の処理を行う
(「現残転送」の工程)。
ステップ42 「現残転送」の工程の後、カスタマカード3は預金金
額に相当する電子マネーをATMカード4に送信するとと
もに、ATMカード4は預金金額に相当する電子マネーを
カスタマカード3から受信する(「預金処理」の工
程)。そして工程はステップ43に進むが、ステップ43か
らステップ44までは図1におけるステップ20からステッ
プ21の処理と同様の処理を行う工程である。
ステップ43 図1におけるステップ20の処理と同様の処理を行う
(「新残転送」の工程)。
ステップ44 図1におけるステップ21の処理と同様の処理を行う
(「OK」の工程)。
ステップ45 「OK」の工程の後、カスタマカード3は預金が終了し
た旨を示す信号とデータメモリ23から読み出した取引処
理後に更新した残高とをATM2に送信する(「預金終了・
新残転送」の工程)とともに、ATMカード4は入金が終
了した旨を示す信号とデータメモリ23から読み出した取
引処理後に更新した残高とをATM2に送信する(「入金終
了・新残転送」の工程)。そして工程はステップ46に進
むが、ステップ46からステップ49までは図1におけるス
テップ23からステップ26の処理と同様の処理を行う工程
である。
ステップ46 図1におけるステップ23の処理と同様の処理を行う
(「OK」の工程)。
ステップ47 図1におけるステップ24の処理と同様の処理を行う
(「新残印字」の工程)。
ステップ48 図1におけるステップ25の処理と同様の処理を行う
(「カード排出・明細票発行」の工程)。
ステップ49 図1におけるステップ26の処理と同様の処理を行う
(「取引処理」の工程)。
以上により預金の場合の例における取引処理が終了す
る。
なお前述の『取引装置(2)が第2のカード(4)の
真正性を確認する工程』とはステップ8の「相互認証」
の工程、またはステップ30の「相互認証」の工程に相当
する。また前述の『取引装置(2)がホストコンピュー
タ1中に記憶されている該当の口座にアクセスする工
程』とはステップ9の「カード読取」と「カード読取デ
ータ」の工程、またはステップ31の「カード読取」と
「カード読取データ」の工程に相当する。前述の『取引
装置(2)がカード所持者が顧客本人であることを確認
する工程』とはステップ11の「カスタマID入力」からス
テップ12の「OK」の工程、またはステップ35の「カスタ
マID入力」からステップ36の「OK」の工程に相当する。
前述の『ホストコンピュータ(1)が第1のカード
(3)と第2のカード(4)との間で行われる取引処理
を認証し、取引処理を認証する信号を第1のカード
(3)と第2のカード(4)に送信する工程』とはステ
ップ15の「支払指示」の工程、またはステップ38の「預
金指示」の工程に相当する。前述の『第1のカード
(3)と第2のカード(4)がホストコンピュータ1か
ら受信した取引処理を認証する信号に基づいて、お互い
に認証した後、お互いの間で直接的に金銭的価値を示す
情報を移動する工程』とはステップ16の「支払指示」と
「入金指示」の工程からステップ19の「支払処理」の工
程、ステップ39の「預金指示」と「入金指示」の工程か
らステップ42の「預金処理」の工程に相当する。
(取引処理システムおよび取引処理方法の効果) 前述の本発明の取引処理システムおよび取引処理方法
は、以下のような様々な効果を得ることができる。
本発明の取引処理システムおよび取引処理方法は、取
引処理が電子マネーの移動により実行されることを特徴
としている。そのため数多くのメーカが関与して一つの
製品として製造されかつ汎用製品でもあるATM2(取引装
置)は電子マネーを生成する仕組みをもたないものとな
る。また取引装置はカスタマカード3(第1のカード)
とATMカード4(第2のカード)との間で電子マネーの
移動による取引処理に関与しないものである。つまり取
引装置は取引処理を制御する権限を有しておらず、第1
のカードあるいは第2のカードが取引処理を制御するこ
とになる。したがって取引処理は第1のカードと第2の
カードがお互いの間で直接的に電子マネーを移動するこ
とにより行われることになる。しかも本発明に供される
第1のカードと第2のカードは、一つのメーカによって
一つの製品として製造することができるとともに、カー
ド供給者によってシステムプログラムを設定することが
でき、さらに金融機関によって独自のユーザプログラム
が設定することができる。そのため電子マネーを移動さ
せる仕組みはごく限られた人物しか知ることができない
ものとなる。その結果、本発明の取引処理システムおよ
び取引処理方法は、汎用製品を組み込んだシステムであ
るにもかかわらず、ホストコンピュータと同等に高いレ
ベルでセキュリティを確保することができるという効果
がある。
また本発明の取引処理システムおよび取引処理方法
は、第1のカードと第2のカードの間で電子マネーが移
動することによってホストコンピュータ中に記憶されて
いる該当の口座に対して取引処理により加算あるいは減
算された金額が更新されることを特徴としている。その
ため本発明の取引処理システムおよび取引処理方法は、
カード発行者またはその提携者である金融機関が所有し
ている資産が取引処理により実際に移動することにな
る。つまり金融機関における決済がただちに完結するこ
とになる。また金融機関は、第2のカードをチェックす
ることにより電子マネーの入出によって移動した金額を
確認することができるので簡単に会計処理を行うことが
できる。その結果、本発明の取引処理システムおよび取
引処理方法は、金融機関における会計処理の手間を省略
化できるという効果を得ることができる。
さらに本発明の取引処理システムおよび取引処理方法
は、電子マネーの移動に際してホストコンピュータは第
1のカードと第2のカードとの間の取引処理を認証する
だけであることを特徴としている。そのためホストコン
ピュータが専従していた処理、例えば第1のカードへの
電子マネーの充電処理や取引処理前後での誤りの確認処
理等を第2のカードに分散することができる。したがっ
てホストコンピュータは負担が軽減されることにある。
その結果、本発明の取引処理システムおよび取引処理方
法は、ホストコンピュータが多数の取引処理をこなすこ
とができるようになるという効果を得ることができる。
(取引処理システムの第2の実施例の概要) 以上、本発明の取引処理システムおよび取引処理の第
1の実施例を詳細に説明したが、第1の実施例ではATM
カード4が盗まれた場合に金融機関に金銭的な実害を与
えるという問題が残される。また第1の実施例ではセキ
ュリティを確保するためにATMカード4のプログラムを
工夫して作成する手間やATM2に過剰な機構を設定する無
駄があるという問題も残される。そこでこれらの問題を
解決した第2の実施例も提供するものとする。
第2の実施例における取引処理システムは、「あらか
じめ金銭的価値を示す情報が第2のカード(4)に記憶
されておらず、ホストコンピュータ(1)または第1の
カード(3)から第2のカード(4)に移動された金銭
的価値を示す情報が第1のカード(3)またはホストコ
ンピュータ(1)に転送される」ことを特徴としている
ものである。つまりATMカード4はあらかじめ電子マネ
ーが記憶されておらず、取引処理毎にホストコンピュー
タ1またはカスタマカード3から電子マネーを受信し、
受信した電子マネーをその取引処理内にカスタマカード
3またはホストコンピュータ1に転送するものである。
なお第2の実施例のような取引処理を行うためには、
ホストコンピュータ1はATMカード4を厳しく管理する
必要がある。なぜならATMカード4が正当なATMカードで
ない場合、つまり偽造または変造によるATMカードであ
る場合に、その偽造または変造によるATMカード4との
間で電子マネーの移動を行えば電子マネーを移動させる
仕組みが解析されるおそれがあるからである。そのため
ホストコンピュータ1は、取引処理に際してあらあじめ
正当なATM2に正当なATMカード4が接続されていること
を確認することが必要になる。ただし、このような確認
処理を取引処理毎に行うと取引処理に時間がかかること
になる。そこでホストコンピュータ1は、一度正当なAT
M2に正当なATMカード4が接続されていることを確認し
た場合には、取引処理に際して正当なATM2に正当なATM
カード4が接続され続けていることを示す信号をATMカ
ード4側から受信してそれを確認し、このようにするこ
とによって取引処理に時間がかからないようにするもの
とする。このような取引は以下のようにして実行され
る。
(第2の実施例における取引処理システムの取引処理の
手順) まず取引処理前に、ATMカード4にATMカードIDを付与
する処理が実行される。
以下、ATMカードIDの付与処理を説明する。
ステップ50 係員によってあらかじめ定められた手順に基づいてホ
ストコンピュータ1とATM2とが接続されると、ホストコ
ンピュータ1とATM2は相互認証を行う。この相互認証と
は、ホストコンピュータ1がATM2は正当なATMであるこ
とを確認するとともに、ATM2はホストコンピュータ1が
正当なホストコンピュータであることを確認することで
ある。ホストコンピュータ1とATM2との間で相互認証が
行われた場合、工程はステップ51に進む。一方、ホスト
コンピュータ1とATM2との間で相互認証が行われなかっ
た場合、係員にホストコンピュータ1とATM2との間の接
続をあらかじめ定められた手順に基づいて行うように指
示する信号を外部の監視端末等に送信する。
ステップ51 ホストコンピュータ1とATM2との間での相互認証が終
了すると、ATM2は各ATM2毎に設定されているコード(以
後、ATMコードという)をホストコンピュータ1に送信
し、ATM2からATMコードを受信したホストコンピュータ
1はATMコードを記憶する。
ステップ52 係員によってあからじめ定められた手順に基づいてAT
M2とATMカード4とが接続されると、ATM2とATMカード4
は相互認証を行う。ATM2とATMカード4との間で相互認
証が行われた場合、工程はステップ53に進む。一方、AT
M2とATMカード4との間で相互認証が行われなかった場
合、ATM2は係員にATM2とATMカード4との間の接続をあ
らかじめ定められた手順に基づいて行うように指示する
信号を外部の監視端末等に送信する。
ステップ53 ATM2とATMカード4との間での相互認証が終了する
と、ATM2の係員操作部8の入力部に設けられたシステム
コード(金融機関コード)キー(図示せず)が入力可能
な状態となる。このシステムコードキーは、ATMカード
4に記憶されているシステムコードを読取りそのシステ
ムコードをホストコンピュータ1に転送するように指示
するキーである。係員によってシステムコードキーが入
力されるとATM2は、ATMカード4からシステムコードを
読取りそのシステムコードをホストコンピュータ1に送
信するとともに、ATM2のATMコードを送信する。
ステップ54 ATM2とATMカード4からシステムコードとATMコードを
受信したホストコンピュータ1は、受信したシステムコ
ードが適正なコードであるかを確認する。システムコー
ドが適正なコードであると確認できた場合、ホストコン
ピュータ1は、各ATMカード4毎に異なるIDコード(以
後、ATMカードIDという)を作成し、そのATMカードIDを
ATMコードとを対応づけて記憶するとともに、ATMカード
IDをATM2を介してATMカード4に送信する。
ステップ55 ホストコンピュータ1からATMカードIDを受信したATM
カード4はそのATMカードIDを記憶部(データメモリ2
3)に記憶する。
以上によりATMカードIDの付与処理が終了する。
次に、取引処理に際して正当なATM2に正当なATMカー
ド4が接続され続けていることを確認する処理(以下、
確認処理という)が実行される。
以下、図9を用いて確認処理を説明する。
図9は電子マネーによる取引処理の手順を示す図であ
る。なお以下のステップ56からステップ65までは第1の
実施例の図1におけるステップ5からステップ14の処理
と同様の処理を行う工程である。
ステップ56 図1におけるステップ5の処理と同様の処理を行う
(「電子マネー選択(電子マネー支払)」の工程)。
ステップ57 図1におけるステップ6の処理と同様の処理を行う
(「カード挿入」の工程)。
ステップ58 図1におけるステップ7の処理と同様の処理を行う
(「Answer to Reset」の工程)。
ステップ59 図1におけるステップ8の処理と同様の処理を行う
(「相互認証」の工程)。
ステップ60 図1におけるステップ9の処理と同様の処理を行う
(「カード読取」の工程と「カード読取データ」の工
程)。
ステップ61 図1におけるステップ10の処理と同様の処理を行う
(「取引可」の工程)。
ステップ62 図1におけるステップ11の処理と同様の処理を行う
(「カスタマID入力」の工程と「カスタマID転送」の工
程)。
ステップ63 図1におけるステップ12の処理と同様の処理を行う
(「OK」の工程と「カスタマID転送」の工程)。
ステップ64 図1におけるステップ13の処理と同様の処理を行う
(「OK」の工程)。
ステップ65 図1におけるステップ14の処理と同様の処理を行う
(「支払金額入力」の工程と「支払金額転送」の工
程)。
ステップ66 「支払金額転送」の工程の後、ホストコンピュータ1
は、顧客の口座に記憶されている情報から支払が可能か
を確認する。ホストコンピュータ1が支払が可能である
と確認した場合、ホストコンピュータ1はATMカードID
の送信を要求する旨の信号をATM2側に送信する(「ATM
カードID要求」の工程)。
ステップ67 「ATMカードID要求」の工程の後、ホストコンピュー
タ1からATMカードIDの送信を要求する旨の信号を受信
したATM2は、その信号をATMカード4に転送する(「ATM
カードID要求」の工程)。
ステップ68 「ATMカードID要求」の工程の後、ATM2からATMカード
IDの送信を要求する旨の信号を受信したATMカード4
は、ATMカード4中のデータメモリ23に記憶されているA
TMカードIDをATM2側に送信する(「ATMカードID」の工
程)。
ステップ69 「ATMカードID」の工程の後、ATMカード4からATMカ
ードIDしたATM2は、ATM2中に記憶されているATMコード
とATMカード4から受信したATMカードIDとを一緒にして
ホストコンピュータ1に送信する(「ATMカードID転
送」の工程)。
ステップ70 「ATMカードID転送」の工程の後、ATM2側からATMコー
ドとATMカードIDとを受信したホストコンピュータ1
は、受信したATMコードとATMカードIDの組み合わせとホ
ストコンピュータ1中に記憶されている組み合わせとを
比較する。比較が一致した場合、ホストコンピュータ1
は正当なATM2に正当なATMカード4が接続され続けてい
ると判断して顧客の口座に対して仮想的な支払処理を行
うとともに、カスタマカード3とATMカード4の間で行
われる支払処理を認証する信号をATM2に送信してカスタ
マカード3とATMカード4との間での電子マネーの移動
処理を実行させる(「支払指示」の工程)。そして工程
はステップ71に進む。なおこの支払処理を認証する信号
とは、カスタマカード3宛ての支払金額に相当する電子
マネーをATMカード4から受信する旨を指示する信号とA
TMカード4宛ての支払金額に相当する電子マネーをホス
トコンピュータ1から受信してカスタマカード3に送信
する旨を指示する信号とATMカード4宛ての電子マネー
とを含んでいる。一方、比較が一致しない場合、ホスト
コンピュータ1はATMカード4がホストコンピュータ1
の認証を得ずに交換されているものと判断してERRORの
信号をATM2に送信する。ホストコンピュータ1からERRO
Rの信号を受信したATM2は取引処理を中断するととも
に、係員にATM2とATMカード4との間の接続をあらかじ
め定められた手順に基づいて行うように指示する信号を
外部の監視端末等に送信する。
以上により確認処理が終了する。
以下、カスタマカード3とATMカード4との間での電
子マネーの移動処理を説明する。
ステップ71 「支払指示」の工程の後、ATM2は、支払処理を認証す
る信号に含まれているカスタマカード3宛ての支払金額
に相当する電子マネーをATMカード4から受信する旨を
指示する信号をカスタマカード3に送信するとともに
(「入金指示」の工程)、支払処理を認証する信号に含
まれているATMカード4宛ての支払金額に相当する電子
マネーをホストコンピュータ1から受信してカスタマカ
ード3に送信する旨を指示する信号とATMカード4宛て
の電子マネーとをATMカード4に送信する(「支払指
示」の工程)。これらの信号を受信したカスタマカード
3とATMカード4はお互いの間で直接的に電子マネーを
用いた取引処理を行うことになる。そして工程はステッ
プ72に進むが、ステップ72からステップ76までは第1の
実施例の図1におけるステップ17からステップ21の処理
と同様の処理を行う工程である。
ステップ72 図1におけるステップ17の処理と同様の処理を行う
(「相互認証」の工程)。
ステップ73 図1におけるステップ18の処理と同様の処理を行う
(「現残転送の」工程)。
ステップ74 図1におけるステップ19の処理と同様の処理を行う
(「支払処理」の工程)。
ステップ75 図1におけるステップ20の処理と同様の処理を行う
(「新残転送」の工程)。
ステップ76 図1におけるステップ21の処理と同様の処理を行う
(「OK」の工程)。これによりカスタマカード3とATM
カード4との間の取引処理が終了する。
ステップ77 「OK」の工程の後、カスタマカード3は入金が終了し
た旨を示す信号とデータメモリ23から読み出した取引処
理後に更新した残高とをATM2に送信する(「入金終了・
新残転送」の工程)とともに、ATMカード4は支払が終
了した旨を示す信号をATM2に送信する(「支払終了」の
工程)。そして工程はステップ78に進むが、ステップ78
からステップ80までは第1の実施例の図1におけるステ
ップ24からステップ26の処理と同様の処理を行う工程で
ある。
ステップ78 図1におけるステップ24の処理と同様の処理を行う
(「新残印字」の工程)。
ステップ79 図1におけるステップ25の処理と同様の処理を行う
(「カード排出・明細票発行」の工程)。
ステップ80 図1におけるステップ26の処理と同様の処理を行う
(「取引終了」の工程)。
以上により取引処理が終了する。
なお預金処理を行う場合、ATMカード4は、カスタマ
カード3から受信した預金金額に相当する電子マネーを
その取引処理が行われている間にホストコンピュータ1
に送信する。この場合、ホストコンピュータの顧客の口
座の預金残高は、転送された電子マネーの金額に応じて
加算されて更新される。これにより取引処理が終了す
る。
(第2の実施例の効果) 上述した第2の実施例における取引処理システムおよ
び取引処理方法は、第1の実施例の効果に加えて、ATM
カード4が盗まれた場合に金融機関に金銭的な実害を与
えることがなく、またセキュリティを確保するための、
ATMカード4のプログラムを工夫して作成する手間やATM
2の過剰な機構を設定する無駄を省くことができるとい
う効果を得ることができる。さらにATMカード4がホス
トコンピュータ1の認証を得ずに交換された場合は、AT
M2に処理を中断させることができるという効果を得るこ
とができる。
(取引処理の手順の変形例) なお第1の実施例および第2の実施例における取引処
理方法は様々な変形例が考えられる。例えばステップ26
(ステップ49,ステップ80)の「取引終了」の工程は、
「カード排出・明細票発行」の工程の前に行うことが可
能である。すなわち、ホストコンピュータ1が顧客の口
座に対して行う仮想的な支払処理の確定をすませた後に
カスタマカード3を排出する手順とすることができる。
(取引装置の第1の変形例) 本発明のATM2は様々な変形例が考えられる。以下、そ
の変形例を説明する。
本発明のATM2は、ATMカード4から取引に関連する情
報、特に取引処理の履歴の情報や更新残高の情報等を読
み出して、係員操作部8の表示部またはジャーナル印字
部13によって出力する構成にすることができる。このよ
うに構成することによりATM2は、ATMカード4の点検や
会計処理を簡単に行うことができるようになる。
(取引装置の第2の変形例) 本発明のATM2は、係員操作部8の表示部またはジャー
ナル印字部13を条件に応じて動作可能とする構成にする
ことことができる。これは、例えばATM2が、係員によっ
て係員操作部8の入力部から入力された係員のIDと記憶
部(主制御部11の一部の領域)中にあらかじめ記憶され
ている係員のIDとを比較部(主制御部11の一部の領域)
でもって比較する構成とする。そして比較が一致した場
合に係員操作部8の表示部またはジャーナル印字部13を
動作可能な状態にすることに実現できる。このように構
成することによりATM2は、機密の漏洩を防止できるとと
もに、第三者による不正使用を防止できるようになる。
なお係員のIDはランクを設定することも可能である。こ
のようにすることにより係員のIDのランクに基づいて特
殊な係員しか取り扱えない情報を設定することができる
ようになる。
(取引装置の第3の変形例) 本発明のATM2は、高電圧をかけてICを電気的に破壊す
る破壊手段や穴あけ用パンチにより穴をあけて接続端子
やICを物理的に破壊する破壊手段を有する構成にするこ
とができる。このように構成することによりATM2は、AT
Mカード4がATM2から強制的に取り外されるような場合
に、ATMカード4を再利用が不可能な状態とすることが
できるので第三者による不正使用を防止できるようにな
る。
(カードの第1の変形例) 本発明のATMカード4(またはカスタマカード3)は
様々な変形例が考えらえる。以下、その変形例を説明す
る。
本発明のATMカード4(またはカスタマカード3)
は、円とドルのように通貨単位の異なる電子マネーの間
での取引処理を行うように構成することができる。これ
は、例えばカスタマカード3が取引処理に際して国コー
ド(通貨単位)をホストコンピュータ1に送信すること
によりホストコンピュータ1からATMカード4(または
カスタマカード3)に為替レートを送信する。ATMカー
ド4(またはカスタマカード3)はこの為替レートを暗
号化・復号化回路25に記憶してカスタマカード3とATM
カード4の双方に為替レートを送信して、取引金額を一
方の通貨単位に読み替えて取引処理を行う構成とする。
このように構成することによりATMカード4(またはカ
スタマカード3)は通貨単位の異なる電子マネーの間で
の取引処理を行うことができるようになる。
(カードの第2の変形例) 本発明のATMカード4(またはカスタマカード3)
は、エラーがあらかじめ設定された回数連続して発生す
ることによりATMカード4(またはカスタマカード3)
自身が電子マネーの移動を行うプログラムをロックする
構成にすることができる。これは、例えばATMカード4
(またはカスタマカード3)が、エラーの回数をデータ
メモリ23に記憶するとともに、CPU20によって正常時に
リセットの信号を発生するとともにエラーが発生する度
にエラーの信号を発生する構成とすることにより実現で
きる。このように構成することによりATMカード4(ま
たはカスタマカード3)は、故障した場合に電子マネー
をそのままの状態で保持できるとともに、第三者による
不正使用を防止できるようになる。なおエラーとなる場
合の内容は、例えば正当なATMカード(またはカスタマ
カード3)であるとの認証が得られない場合や取引処理
の認証が得られない場合等である。
(カードの第3の変形例) 本発明のATMカード4は、システムにエラーが発生し
た場合に報知用の信号を外部の機器に送信する構成にす
ることができる。これは、例えばATMカード4が、CPU20
によって発生したエラーの信号をコンタクト部18から外
部の機器に送信する構成とすることにより実現できる。
このように構成することによりATMカード4は、システ
ムにエラーが発生した場合に係員に知らせることができ
るようになる。なお報知用の信号にエラーの種類を特定
できる識別性を持たせれば、エラーの内容や要因を係員
に知らせることもできるようになる。
(カードの第4の変形例) 本発明のATMカード4は、あらかじめ設定された一定
額の更新残高を検出して報知用の信号を外部の機器に送
信する構成にすることができる。これは、例えばATMカ
ード4が、あらかじめ検出用の一定額の更新残高をデー
タメモリ23に設定し、CPU20がデータメモリ23に設定さ
れている検出用の更新残高を検出することによって発生
した報知用の信号をコンタクト部18から外部の機器に送
信する構成とすることにより実現できる。このように構
成することによりATMカード4は、記憶している資金の
残高が少なくなった場合に電子マネーの補充を要求する
ことができるようになる。なおATMカード4が検出する
更新残高は、システムのセキュリティのために設定され
た上限値以内の額で各金融機関(カード発行者)が任意
に設定できるものである。
(カードの第5の変形例) 本発明のATMカード4は、検出用の更新残高を支払過
多な状態に設定する構成にすることができる。これは、
例えばATMカード4は、検出用の更新残高をデータメモ
リ23に複数設定できる構成とし、その最下限の検出用の
更新残高を支払過多な状態に設定するものとする。そし
てATMカード4は、CPU20がデータメモリ23に設定されて
いる複数の検出用の更新残高のそれぞれの残高を検出す
る度に発生した報知用の信号をコンタクト部18から外部
の機器に送信する構成とすることにより実現できる。こ
のように構成することによりATMカード4は、検出用の
更新残高の残高に応じて報知用の信号を外部の機器に送
信することができるとともに、あらかじめ設定された支
払過多の更新残高となるまで取引処理を行うことができ
るようになる。その結果、ATMカード4は、休日や取引
処理が多い時間帯、閉店間近の時間帯に電子マネーの補
充をせずに取引処理を続行できるようになる。なお支払
過多の更新残高となったATMカード4は、電子マネーを
補充する際に支払過多の更新残高に相当する分から補充
されていくことになる。
(カードの第6の変形例) 本発明のATMカード4は、一部のプログラムを揮発す
る構成にすることができる。これは、例えばATMカード
4が揮発性の記憶部と不揮発性の記憶部とを有する構成
とし、外部の機器からプログラムをローディングして、
揮発性の記憶部に記憶することにより実現できる。この
ように構成することによりATMカード4は、ATMカード4
がATM2から取り外された場合に機密の漏洩を防止できる
とともに、第三者による不正使用を防止できるようにな
る。なおローディングされるプログラムは、単独では機
能しない不完全なプログラムとなっており、ATMカード
4によってこのプログラムとATMカード4の不揮発性の
記憶部にあらかじめ記憶されているプログラムとが合成
されることにより完全なプログラムとなるものである。
以下、このプログラムが例えば電子マネーの移動を行
うプログラムである場合を例にして説明する。
電子マネーの移動を行うプログラムは、2つに分割さ
れ、一方のプログラムがATM2の記憶部に記憶されるとと
もに、他方のプログラムがATMカード4の不揮発性の記
憶部に記憶される。ATM2に記憶されているプログラム
は、ATM2とATMカード4とが接続される際に、ATMカード
4によってローディングされて、ATMカード4の揮発性
の記憶部に記憶されるとともに、このプログラムとATM
カード4の不揮発性の記憶部に記憶されているプログラ
ムとが合成されることにより完全なプログラムとなる。
この完全なプログラムは、ATMカード4がATM2と接続さ
れている間はATMカード4に保持されるが、ATMカード4
がATM2から取り外される際に揮発する。これによりATM
カード4は、ATM2から取り外されると電子マネーを移動
することができない構成となる。
なおプログラムは、3つ以上に分割される構成とする
ことも可能である。これは、例えば、プログラムが3つ
に分割され、一つ目のプログラムがフロッピーディスク
等の媒体またはATM2とオンラインで接続されている装置
に記憶されるとともに、二つ目のプログラムがATM2の不
揮発性の記憶部に記憶され、三つのプログラムがATMカ
ード4の不揮発性の記憶部に記憶される構成とすること
により実現できる。このように構成された場合は、まず
フロッピーディスク等の媒体またはATM2とオンラインで
接続されている装置に記憶されているプログラムがATM2
によってローディングされて、ATM2の揮発性の記憶部に
記憶される。このプログラムは、ATM2とATMカード4と
が接続される際に、ATMカード4によってATM2の不揮発
性の記憶部に記憶されているプログラムと一緒にローデ
ィングされて、ATMカード4の揮発性の記憶部に記憶さ
れるとともに、これらのプログラムとATMカード4の不
揮発性の記憶部に記憶されているプログラムとが合成さ
れることにより完全なプログラムとなる。なお、ATM2の
揮発性の記憶部に記憶されているプログラムは、ATM2の
電源が遮断される際に揮発するものである。
このように構成することにより取引処理システムは、
ATMカード4がATM2から取り外された場合に機密の漏洩
を防止できるとともに、第三者による不正使用を防止で
きるようになる。さらにプログラムを3つ以上に分割す
る場合は、例えばATM2の不揮発性の記憶部に記憶される
プログラムをシステムの供給者(カード供給者、カード
活性者)が管理するプログラムとし、フロッピーディス
ク等の媒体またはATM2とオンラインで接続されている装
置に記憶されるプログラムとATMカード4の不揮発性の
記憶部に記憶されるプログラムをカード発行者が管理す
るプログラムとすることができる。これによりホストコ
ンピュータと同等に高いシステムのセキュリティを保持
しつつ、カード発行者が独自のサービスを行うことがで
きるようになる。
(取引処理システムの第1の変形例) 本発明の取引処理システムは様々な変形例が考えられ
る。以下、その変形例を説明する。
第1の実施例および第2の実施例における取引処理シ
ステムは、ホストコンピュータ1が行っている処理の一
部を代行する管理装置を組み合わせることができる。
以下、図10を用いて管理装置を組み合わせた取引処理
システムの構成を説明する。図10は管理装置を組み合わ
せた取引処理システムの構成を示す図である。
26は、ホストコンピュータ1およびATM2とオンライン
で接続されている管理装置である。管理装置26は、ホス
トコンピュータ1が行っている処理の一部をホストコン
ピュータ1に代わって行っている。そのためホストコン
ピュータ1は、管理装置26が行った処理を省略すること
ができる。管理装置26が行う処理は、例えばATMカード
4を認証する処理やATMカード4にATMカードIDを付与す
る処理、ATMカード4の故障を確認する処理、通信モー
ドを確認する処理等がある。特にATMカード4を認証す
る処理やATMカードIDを付与する処理等は、支店単位
(地区単位)で行えば良いため、管理装置26を支店単位
(地区単位)で設けることにより処理能率を向上するこ
とができる。
以下、本発明の管理装置26が行う処理手順を説明す
る。
本発明の管理装置26が行う処理手順は、基本的にホス
トコンピュータ1が行う処理手順と同じである。例えば
ATMカード4を認証する処理とATMカード4にATMカードI
Dを付与する処理を例にして説明する。
まずATMカード4を認証する処理やATMカードIDを付与
する処理の前に行われる設定処理を説明する。
ステップ81 取引処理前に、係員によって管理装置26が代行する処
理が特定されて、管理装置26に設定される。
ステップ82 ホストコンピュータ1と管理装置26とが接続される
と、ホストコンピュータ1と管理装置26はお互いの間で
相互認証を行う。
ステップ83 ホストコンピュータ1と管理装置26との間で相互認証
が行われた場合、ホストコンピュータ1は管理装置26毎
にコードを定めてそのコードを記憶するとともに、管理
装置26に送信する。そして工程はステップ84に進む。一
方、ホストコンピュータ1と管理装置26との間で相互認
証が行われなかった場合、ホストコンピュータ1は係員
にホストコンピュータ1と管理装置26との間の接続をあ
らかじめ定められた手順に基づいて行うように指示する
信号を外部の監視端末等に送信する。
ステップ84 ホストコンピュータ1からコードを受信した管理装置
26はそのコードを記憶する。
ステップ85 管理装置26はホストコンピュータ1から受信したコー
ドと代行する処理の内容を示す信号をホストコンピュー
タ1に送信する。
ステップ86 管理装置26からこれらの信号を受信したホストコンピ
ュータ1は、代行を許可できるかを確認する。代行を許
可できる場合、ホストコンピュータ1はOKの信号を管理
装置26に送信する。一方、代行を許可できない場合、ホ
ストコンピュータ1は係員に管理装置26が行う処理の設
定を変更するように指示する信号を外部の監視端末等に
送信する。
ステップ87 ホストコンピュータ1からOKの信号を受信した管理装
置26は、 管理装置26が代行する処理の設定を登録する。
以上によりATMカード4を認証する処理やATMカードID
を付与する処理の前に行われる設定処理が終了する。
以下、ATMカード4を認証する処理やATMカードIDを付
与する処理を説明する。
ステップ88 係員によってあらかじめ定められた手順に基づいてAT
M2とATMカード4とが接続されると、ATM2とATMカード4
は相互認証を行う。すなわちATM2とATMカード4はステ
ップ52の処理と同様の処理を行う。
ステップ89 ATM2とATMカード4との間での相互認証が終了する
と、ATM2の係員操作部8の入力部に設けられたシステム
コード(金融機関コード)キー(図示せず)が入力可能
な状態となる。係員によってシステムコードキーが入力
されるとATM2は、ATMカード4からシステムコードを読
取りそのシステムコードを管理装置26に送信するととも
に、ATM2のATMコードを送信する。
ステップ90 ATM2とATMカード4からシステムコードとATMコードを
受信した管理装置26は、受信したシステムコードが適正
なコードであるかを確認する。システムコードが適正な
コードであると確認できた場合、管理装置26は、各ATM
カード4毎に異なるATMカードIDを作成し、そのATMカー
ドIDをATMコードと対応付けて記憶するとともに、ATMカ
ードIDをATM2を介してATMカード4に送信する。
ステップ91 また管理装置26は、ATMカードIDとATMコードをホスト
コンピュータ1に送信する。
ステップ92 管理装置26からATMカードIDを受信したATMカード4は
ATMカードIDを記憶部(データメモリ23)に記憶する。
ステップ93 管理装置26からATMカードIDとATMコードを受信したホ
ストコンピュータ1はATMカードIDとATMコードを対応付
けて記憶する。
以上によりATMカード4を認証する処理やATMカードID
を付与する処理が終了する。
上述の処理によってATMカードIDが付与された。ATMカ
ード4は、取引処理に際してATMカードIDをATM2に送信
することになる。そして、ATMカード4からATMカードID
を受信したATM2は、ATM2中に記憶されているATMコード
とATMカード4から受信したATMカードIDとを一緒にして
ホストコンピュータ1に送信することになる。その結
果、ATM2側からATMコードとATMカードIDとを受信したホ
ストコンピュータ1は、受信したATMコード及びATMカー
ドIDの組み合わせと、ホストコンピュータ1中に記憶さ
れている組み合わせとを比較することができるようにな
る。したがってホストコンピュータ1自身が、ATMカー
ド4にATMカードIDを付与したのと同様の取り扱いを行
うことができるようになる。
以上の通り、本発明の管理装置26は、ホストコンピュ
ータ1の負担を軽減することができる。そのためホスト
コンピュータ1は多数の処理件数に応じることができる
という効果を得ることができる。
(取引処理システムの第2の変形例) 第1の実施例における取引処理システムは、残高が少
なくなったATMカードや残高があらかじめ設定された一
定金額を越えそうなATMカードに対して他のATMカードと
の間で電子マネーの移動を行う指示を自動的に送信する
ATMカード管理装置とを組み合わせることができる。
以下、図11を用いてATMカード管理装置を組み合わせ
た取引処理システムの構成を説明する。図11はATMカー
ド管理装置を組み合わせた取引処理システムの構成を示
す図である。
27は、複数のATM2とオンラインで接続されているATM
カード管理装置である。ATMカード管理装置27は、ATMカ
ード4から電子マネーの補充または回収が必要である旨
を示す報知用の信号を受信し、この報知用の信号を送信
したATMカード4と他のATMカード4との間で電子マネー
の移動を行う指示を送信することができる。
以下、電子マネーの補充または回収の処理手順を説明
する。
ステップ94 各ATMカード4には、あらかじめカード発行者によっ
て検出用の更新残高としてATMカード4に記憶できる電
子マネーの下限値近辺の残高と上限値近辺の残高とがそ
れぞれ複数設定されている。各ATMカード4は、下限値
近辺の残高を割込む毎に補充を要求する報知用の信号、
または上限値近辺の残高を超過する毎に回収を要求する
報知用の信号をATMカード管理装置27に段階的に異なる
内容で送信する。
ステップ95 報知用の信号を受信したATMカード管理装置27は、報
知用の信号が補充を要求しているのか、それとも回収を
要求しているのかを判断するとともに、補充金額または
回収金額を判断する。報知用の信号が補充を要求してい
る場合、ATMカード管理装置27は記憶されている電子マ
ネーが多いATMカード4を抽出する。そしてATMカード管
理装置27は、報知用の信号を送信したATMカード4と抽
出したATMカード4に対して補充金額に相当する電子マ
ネーの移動を指示する信号を送信する。この信号は、抽
出したATMカード4宛ての補充金額に相当する電子マネ
ーを報知用の信号を送信したATMカード4に送信する旨
を指示する信号と報知用の信号を送信したATMカード4
宛ての補充金額に相当する電子マネーを抽出したATMカ
ード4から受信する旨を指示する信号とを含んでいる。
報知用の信号が回収を要求している場合、ATMカード管
理装置27は記憶されている電子マネーが少ないATMカー
ド4を抽出する。そしてATMカード管理装置27は、報知
用の信号を送信したATMカード4と抽出したATMカード4
に対して回収金額に相当する電子マネーの移動を行う旨
の信号を送信する。この信号は、報知用の信号を送信し
たATMカード4宛ての回収金額に相当する電子マネーを
抽出したATMカード4に送信する旨を指示する信号を抽
出したATMカード4宛ての回収金額に相当する電子マネ
ーを報知用の信号を送信したATMカード4から受信する
旨を指示する信号とを含んでいる。
ステップ96 この信号を受信した双方のATMカード4は、指示に基
づいて電子マネーの移動を行う。
以上により電子マネーの補充または回収が終了する。
本発明のATMカード管理装置27は、ATM2からATMカード
4を取り外すことなく、自動的に電子マネーを補充およ
び回収することができる。このためATMカード管理装置2
7は、長時間の連続運用、特に祝祭日等の連続運用を行
うことができるという効果を有する。
なおATMカード管理装置27は、取引処理の頻度、閉店
時間を管理する構成にすることもできる。このように構
成することによりATM管理装置27は、取引処理が多い時
間帯や閉店間際の時間帯に報知用の信号を受信した場合
に、その時間帯が過ぎるまで、あるいはATMカード4に
あらかじめ設定されている複数の検出用の更新残高が最
終になるまで取引処理の指示を送信せずに待機すること
ができる。
またATMカード管理装置27は、ATMカード4の間の通信
の手間を省くためにATMカード管理装置27自身が電子マ
ネーを記憶する構成にすることもできる。このように構
成することによりATMカード管理装置27は、短時間に電
子マネーの補充および回収を行うことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田辺 秀作 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電 気工業株式会社内 (72)発明者 須藤 伸一 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電 気工業株式会社内 (72)発明者 濱崎 哲 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電 気工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭53−134342(JP,A) 特開 平3−92966(JP,A) 特開 平2−57396(JP,A) 特開 平2−1049(JP,A) 特開 平4−227567(JP,A) 特開 平2−1049(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G06F 17/00 G06F 19/00

Claims (29)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(補正後)金融機関側のホストコンピュー
    タ(1)と取引装置(2)と顧客用の第1のカード
    (3)と金融機関側用のカードであって、かつ前記取引
    装置(2)内に常駐する第2のカード(4)とを有し、 前記取引装置(2)は前記ホストコンピュータ(1)と
    の間で信号を送受信するインターフェース(6)および
    前記第1のカード(3)との間で信号を送受信する第1
    のカードリーダライタ部(9)および前記第2のカード
    (4)との間で信号を送受信する第2のカードリーダラ
    イタ部(10)とを備え、 入出金処理に際して、 前記取引装置(2)は前記第1のカード(3)に記憶さ
    れている口座情報に基づいて前記ホストコンピュータ
    (1)に記憶されている口座にアクセスし、 前記ホストコンピュータ(1)は前記第1のカード
    (3)と前記第2のカード(4)との間で行われる入出
    金処理を認証する信号を前記取引装置(2)を介して前
    記第1のカード(3)と前記第2のカード(4)に送信
    し、 前記第1のカード(3)と前記第2のカード(4)はこ
    の入出金処理を認証する信号に基づいてお互いの間で直
    接的に電子マネーを移動することにより入出金処理を遂
    行し、 前記ホストコンピュータ(1)はアクセスされている口
    座の残高に対して入出金処理により移動した金額を加算
    あるいは減算して更新することを特徴とする取引処理シ
    ステム。
  2. 【請求項2】(補正後)前記取引処理システムは、 前記第1のカード(3)と前記第2のカード(4)との
    間で入出金処理が開始されると、前記取引装置(2)は
    前記第1のカード(3)と前記第2のカード(4)から
    電子マネーの移動が終了した旨を示す信号を受信するま
    で前記第1のカード(3)と前記第2のカード(4)と
    の間で入出される信号を入出金処理に介在することなく
    中継することを特徴とする請求項1記載の取引処理シス
    テム。
  3. 【請求項3】(補正後)前記取引処理システムは、 あらかじめ電子マネーが前記第2のカード(4)に記憶
    されていることを特徴とする請求項1記載の取引処理シ
    ステム。
  4. 【請求項4】(補正後)前記取引処理システムは、 あらかじめ電子マネーが前記第2のカード(4)に記憶
    されておらず、前記ホストコンピュータ(1)または前
    記第1のカード(3)から前記第2のカード(4)に移
    動された電子マネーが前記第1のカード(3)または前
    記ホストコンピュータ(1)に転送されることを特徴と
    する請求項1記載の取引処理システム。
  5. 【請求項5】前記取引処理システムは、 前記ホストコンピュータ(1)によって前記第2のカー
    ド(4)から受信したシステムコードまたは前記第2の
    カード(4)毎に設定された識別コードと前記ホストコ
    ンピュータ(1)中に記憶されているシステムコードま
    たは前記第2のカード(4)毎に設定された識別コード
    とが比較され、 その結果に基づいて前記第2のカード(4)が正当な第
    2のカードである旨を認証されることを特徴とする請求
    項1記載の取引処理システム。
  6. 【請求項6】(補正後)前記取引処理システムは、 あらかじめ設定された規則に基づいて、少なくとも電子
    マネーを暗号化する手段を備えることを特徴とする請求
    項1記載の取引処理システム。
  7. 【請求項7】前記取引処理システムは、 前記ホストコンピュータ(1)が行う処理の一部を代行
    する管理装置(26)を有し、 前記管理装置(26)は、 前記第2のカード(4)から受信したシステムコードま
    たは前記第2のカード(4)に設定された識別コードと
    前記管理装置(26)中に記憶されているシステムコード
    または前記第2のカード(4)に設定された識別コード
    とを比較し、 その結果に基づいて前記第2のカード(4)を正当な第
    2のカードである旨を認証するまたは取引処理を認証す
    ることを特徴とする請求項1記載の取引処理システム。
  8. 【請求項8】(補正後)前記取引処理システムは、 前記第2のカード(4)に記憶されている電子マネーの
    補充または回収を行う第2のカード管理装置(27)を有
    し、 前記第2のカード管理装置(27)は、 前記第2のカード(4)から受信した電子マネーの補充
    または回収を必要とする旨の報知用の信号に基づいて電
    子マネーの移動を指示する信号を報知用の信号を送信し
    た前記第2のカード(4)に送信することを特徴とする
    請求項1記載の取引処理システム。
  9. 【請求項9】前記取引装置(2)は、 前記第1のカード(3)または前記第2のカード(4)
    の表面に設けられた熱可逆性の表示部(19)に印字する
    手段を備えることを特徴とする請求項1記載の取引処理
    システム。
  10. 【請求項10】前記取引装置(2)は、 ディスプレイ表示手段またはジャーナル印字手段を備
    え、 前記第2のカード(4)から取引処理の履歴を示す情報
    や更新残高を読み出し、ディスプレイに表示またはジャ
    ーナルに印字することを特徴とする請求項1記載の取引
    処理システム。
  11. 【請求項11】前記取引装置(2)は、 係員操作部(8)を備え、 前記係員操作部(8)から入力された識別コードと前記
    取引装置(2)中に記憶している係員の識別コードとを
    比較し、 比較が一致したときにのみ、ディスプレイに表示または
    ジャーナルに印字することを特徴とする請求項1記載の
    取引処理システム。
  12. 【請求項12】(補正後)前記取引装置(2)は、 顧客操作部(7)を備え、 前記顧客操作部(7)により現金を入金した後に電子マ
    ネーを前記第1のカード(3)に加算するのかしないの
    かを指示することができることを特徴とする請求項1記
    載の取引処理システム。
  13. 【請求項13】(補正後)前記取引装置(2)は、 顧客操作部(7)を備え、 前記顧客操作部(7)により出金引処理時に電子マネー
    を前記第1のカード(3)に加算するのか、または現金
    を出金するのかを指示することができることを特徴とす
    る請求項1記載の取引処理システム。
  14. 【請求項14】前記取引装置(2)は、 前記第2のカード(4)の許容範囲内で顧客により指定
    された金額を現金で出金することができることを特徴と
    する請求項1記載の取引処理システム。
  15. 【請求項15】(補正後)前記取引装置(2)は、 前記第1のカード(3)の許容範囲内で顧客により指定
    された金額を電子マネーによって前記ホストコンピュー
    タ(1)中に記憶されている該当の口座に入金すること
    ができることを特徴とする請求項1記載の取引処理シス
    テム。
  16. 【請求項16】前記取引装置(2)は、 前記第2のカード(4)を電気的または物理的に破壊す
    る手段を備え、 前記取引装置(2)から前記第2のカード(4)が強制
    的に取り外される場合に、再利用が不可能な状態になる
    ように前記第2のカード(4)を破壊することを特徴と
    する請求項1記載の取引処理システム。
  17. 【請求項17】前記取引装置(2)は、 揮発性の記憶部と、 外部から一部のプログラムをローディングするプログラ
    ムを記憶して処理を行う制御部とを備え、 前記取引装置(2)が外部と接続された場合に、外部か
    らプログラムの一部をローディングして前記揮発性の記
    憶部に記憶するとともに、 前記取引装置(2)の電源が遮断された場合に、外部か
    らローディングしたプログラムが揮発されることを特徴
    とする請求項1記載の取引処理システム。
  18. 【請求項18】(補正後)前記第2のカード(4)は、 エラーがあらかじめ設定された回数連続して発生した場
    合に、電子マネーの移動を行うプログラムをロックする
    ことを特徴とする請求項1記載の取引処理システム。
  19. 【請求項19】(補正後)前記第2のカード(4)は、 電子マネーの移動を行うプログラムをロックした場合
    に、報知用の信号を外部に送信することを特徴とする請
    求項1記載の取引処理システム。
  20. 【請求項20】前記第2のカード(4)は、 あらかじめ設定された一定額の更新残高を検出した場合
    に、報知用の信号を外部に送信することを特徴とする請
    求項1記載の取引処理システム。
  21. 【請求項21】前記第2のカード(4)は、 あらかじめ設定された一定額の支払過多な状態となるま
    で取引処理を行うことができることを特徴とする請求項
    1記載の取引処理システム。
  22. 【請求項22】(補正後)前記第2のカード(4)は、 揮発性の記憶部(22)と、 前記取引装置(2)から一部のプログラムをローディン
    グするプログラムを記憶して処理を行う制御部(20)と
    を備え、 前記第2のカード(4)が前記取引装置(2)と接続さ
    れた場合に、前記取引装置(2)から電子マネーの移動
    を行うプログラムの一部をローディングして前記揮発性
    の記憶部(22)に記憶するとともに、 前記第2のカード(4)が前記取引装置(2)から取り
    外された場合に、電子マネーの移動を行うプログラムの
    一部が揮発されることを特徴とする請求項1記載の取引
    処理システム。
  23. 【請求項23】(補正後)前記第1のカード(3)と前
    記第2のカード(4)は、 記憶部(23)と、 表示部(19)とを備え、 電子マネーの移動が終了した旨を示す信号を受信した場
    合に、各々の取引処理の履歴を示す情報と更新残高を前
    記記憶部(23)に記憶するとともに、最新の取引処理の
    履歴を示す情報と更新残高を前記表示部(19)に表示す
    ることを特徴とする請求項1記載の取引処理システム。
  24. 【請求項24】(補正後)前記第1のカード(3)と前
    記第2のカード(4)は、 記憶部(23)と、 ディスプレイを用いた表示部(19)と、 入力手段とを備え、 電子マネーの移動が終了した旨を示す信号を受信した場
    合に、各々の取引処理の履歴を示す情報と更新残高を前
    記記憶部(23)に記憶するとともに、前記入力手段から
    入力された前記表示部(19)の表示内容を切り替える旨
    の指示に基づいて取引処理の履歴を示す情報と更新残高
    を前記表示部(19)に選択的に表示できることを特徴と
    する請求項1記載の取引処理システム。
  25. 【請求項25】前記第1のカード(3)と前記第2のカ
    ード(4)は、 記憶部(23)と、 ディスプレイを用いた表示部(19)と、 入力手段とを備え、 前記記憶部(23)中に記憶されている個人識別番号と前
    記入力部から入力された個人識別番号を比較し、 比較が一致したときにのみ、取引処理の履歴情報と更新
    残高を前記表示部(19)に表示できることを特徴とする
    請求項1記載の取引処理システム。
  26. 【請求項26】(補正後)金融機関側のホストコンピュ
    ータ(1)と取引装置(2)と顧客用の第1のカード
    (3)と金融機関側用のカードであって、かつ前記取引
    装置(2)内に常駐する第2のカード(4)とを有する
    取引処理システムは、 入出金処理に際して、 前記取引装置(2)が前記第1のカード(3)の真正性
    を確認する工程と、 前記取引装置(2)が前記第1のカード(3)に記憶さ
    れている口座情報に基づいて前記ホストコンピュータ
    (1)に記憶されてい口座にアクセスする工程と、 前記取引装置(2)がカード所持者が顧客本人であるこ
    とを確認する工程と、 前記ホストコンピュータ(1)が前記第1のカード
    (3)と前記第2のカード(4)との間で行われる入出
    金処理を認証し、入出金処理を認証する信号を前記第1
    のカード(3)と前記第2のカード(4)に送信する工
    程と、 前記第1のカード(3)と前記第2のカード(4)が前
    記ホストコンピュータ(1)から受信した入出金処理を
    認証する信号に基づいて、お互いに認証を行った後、お
    互いの間で直接的に電子マネーを移動する工程とを有す
    ることを特徴とする取引処理方法。
  27. 【請求項27】(補正後)前記取引処理方法は、 前記第1のカード(3)と前記第2のカード(4)との
    間で入出金処理が開始されると、前記取引装置(2)は
    前記第1のカード(3)と前記第2のカード(4)から
    電子マネーの移動が終了した旨を示す信号を受信するま
    で前記第1のカード(3)と前記第2のカード(4)と
    の間で入出される信号を取引処理に介在することなく中
    継することを特徴とする請求項26記載の取引処理方法。
  28. 【請求項28】(補正後)前記取引処理方法は、 あらかじめ電子マネーが前記第2のカード(4)に記憶
    されていることを特徴とする請求項26記載の取引処理方
    法。
  29. 【請求項29】(補正後)前記取引処理方法は、 あらかじめ電子マネーが前記第2のカード(4)に記憶
    されておらず、前記ホストコンピュータ(1)または前
    記第1のカード(3)から前記第2のカード(4)に移
    動された電子マネーが前記第1のカード(3)または前
    記ホストコンピュータ(1)に転送されることを特徴と
    する請求項26記載の取引処理方法。
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