JP2827964B2 - 活線下絶縁劣化診断方法及び装置 - Google Patents

活線下絶縁劣化診断方法及び装置

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JP2827964B2
JP2827964B2 JP14341295A JP14341295A JP2827964B2 JP 2827964 B2 JP2827964 B2 JP 2827964B2 JP 14341295 A JP14341295 A JP 14341295A JP 14341295 A JP14341295 A JP 14341295A JP 2827964 B2 JP2827964 B2 JP 2827964B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電力ケーブル及びそれ
に連なる負荷側機器を活線下で絶縁劣化診断する方法及
び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】活線運転中の電力ケーブルの絶縁劣化程
度を診断するため、各種の方法が存在する。これら方法
の中には、対象ケーブルの金属しゃへい体を用いてその
接地線の中間に測定装置を挿入して通過電流を測定する
か、或は電磁結合的又は静電結合的な手段により接地電
流又はしゃへい電位を測定することにより、何等かの劣
化に関する情報を得ようとする方法がある。このような
方法では、対象ケーブルの金属しゃへい体が大地に零イ
ンピーダンスで接続されているような状態では、測定は
全く不可能となる。
【0003】ところが、電力ケーブルの布設方式の中に
は、その両端部はもちろん途中の接続部においてもしゃ
へい金属体の分散恒久接地を施しているものがある。こ
れを、多重接地方式というが、別に珍しいものではな
く、特別高圧電力ケーブルにおいては、普遍的な方式で
ある。
【0004】このような多重接地電力ケーブルに対して
は、上述の理由により、活線下絶縁劣化診断は全く実施
されていない。採り得る手段は、先ず停電し、ケーブル
を母線から外してから試験用電源を適用して劣化診断を
試みることになる。その場合でも、各所の接地を外すこ
とは時間的、接近条件的に難しく、接地を残留したまま
で行える方法、例えば倒立型シェーリングブリッジによ
るtanδの測定か、直流電圧漏洩電流法にその選択は
制約される。或はまた、特公平5−40873号(電力
ケーブルの絶縁体劣化診断法)に開示されている方法で
は、診断時には、停電をし、そして高圧電源と電力ケー
ブルの電源側端末との間に、診断測定用の回路(フィル
タ回路と直流電流測定回路)を接続して、絶縁体劣化状
態を表す直流分を測定するようにしている。更に、特公
平5−54913号(電気機器の絶縁劣化診断法)に
は、電力ケーブル等の電気機器の絶縁劣化診断のため、
停電をし、そして別個に準備した測定系統を電気機器の
高圧側に接続して、直流分或は低周波数分を測定する方
法が開示されている。しかし、これらの方法は、実施に
は停電の機会を得なければならぬことが最大の制約条件
となって、劣化診断はあまり実施されていないのが実状
である。
【0005】電力ケーブルの下流側に連なる電力機器も
同じく、その駆体が大地から絶縁されていないので、そ
の接地線から絶縁劣化についての情報を得ることができ
ない。従って、電力ケーブルと一体でメガーテストをす
る位の手段がとられていただけである。また、上記2つ
の公報に開示の方法で絶縁劣化診断する場合にも、停電
させる必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来技術
では対応できていなかった、電力ケーブル及びその負荷
側の電力機器に対して適用できる、活線下絶縁劣化診断
技術の出現が望まれていた。
【0007】従って、本発明の目的は、測定対象ケーブ
ルの金属しゃへい体が各所で分散接地されていても、或
はその防食層絶縁抵抗が極めて不良であっても、何等問
題とすることなく使用できる活線下のケーブル絶縁劣化
診断方法及び装置を提供することである。本発明の別の
目的は、ケーブルの下流に位置する負荷側電力機器につ
いても、その駆体が接地されている条件下で使用できる
活線下絶縁劣化診断方法及び装置を提供することであ
る。本発明の更に別の目的は、ケーブルと負荷側電力機
器の絶縁劣化に関する情報を、分離して得ることができ
る活線下絶縁劣化診断方法及び装置を提供することであ
る。本発明の更に別の目的は、何等かの測定用信号電源
を準備しそれを高圧系統のどこかに接ぐという動作を不
要とした活線下絶縁劣化診断方法及び装置を提供するこ
とである。本発明の更に別の目的は、その診断の実施は
容易で、1回の診断当たりの所要時間が短く、かつ頻繁
に診断(診断間隔の縮小)が可能な、活線下絶縁劣化診
断方法及び装置を提供することである。本発明の更に別
の目的は、絶縁劣化の初期状態から劣化度に関する情報
が得られ、ケーブル或は機器の取替えに要する時間的裕
度が得られる、活線下絶縁劣化診断方法及び装置を提供
することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を実現するた
め、本発明による、活線運転中の電力ケーブルの絶縁劣
化診断、又は活線運転中の該電力ケーブルとこれより下
流の電力機器の絶縁劣化診断を行う活線下絶縁劣化診断
方法は、イ)前記電力ケーブルの電源側端において第1
の零相電流を電磁的に検出するステップ、ロ)前記電力
ケーブルの負荷側端において第2の零相電流を電磁的に
検出するステップ、ハ)前記第1零相電流を、異なった
値の第1と第2と第3のインピーダンスに順番に流すこ
とにより、そのそれぞれに発生する交流実効電圧降下を
表す第1の電圧値、第2の電圧値、第3の電圧値を得る
ステップ、ニ)前記第2零相電流を、前記第1、第2、
第3のインピーダンスとそれぞれ同じインピーダンス値
の第4と第5と第6のインピーダンスに順番に流すこと
により、そのそれぞれに発生する交流実効電圧降下を表
す第4の電圧値、第5の電圧値、第6の電圧値を得るス
テップ、ホ)前記第1、第2、第3、第4、第5、第6
の電圧値から、前記電力ケーブルの絶縁劣化、又は前記
電力ケーブルとこれより下流の前記電力機器の絶縁劣化
に関する情報を算出するステップ、で構成する。
【0009】また、本発明によれば、活線運転中の電力
ケーブルの絶縁劣化診断を行う別の活線下絶縁劣化診断
方法は、イ)前記電力ケーブルの電源側端において第1
の零相電流を電磁的に検出するステップ、ロ)前記電力
ケーブルの負荷側端において第2の零相電流を電磁的に
検出するステップ、ハ)前記第1零相電流と前記第2の
零相電流との差分を、異なった値の第1と第2と第3の
インピーダンスに順番に流すことにより、そのそれぞれ
に発生する交流実効電圧降下を表す第1の電圧値、第2
の電圧値、第3の電圧値を得るステップ、ニ)前記第
1、第2、第3の電圧値から、前記電力ケーブルの絶縁
劣化に関する情報を算出するステップ、で構成する。
【0010】更に、本発明によれば、活線運転中の電力
機器の絶縁劣化診断を行う更に別の活線下絶縁劣化診断
方法は、イ)前記電力機器の直接上流の電力ケーブルの
負荷側において零相電流を電磁的に検出するステップ、
ロ)前記零相電流を、異なった値の第1と第2と第3の
インピーダンスに順番に流すことにより、そのそれぞれ
に発生する交流実効電圧降下を表す第1の電圧値、第2
の電圧値、第3の電圧値を得るステップ、ハ)前記第
1、第2、第3の電圧値から、前記電力機器の絶縁劣化
に関する情報を算出するステップ、で構成する。
【0011】本発明によれば、前記の絶縁劣化に関する
情報を算出するステップは、前記電力ケーブル又は前記
電力機器の等価中心雑音周波数における起電流能を求め
ること、を特徴とする。
【0012】また、本発明の、活線運転中の電力ケーブ
ルの絶縁劣化診断、又は活線運転中の該電力ケーブルと
これより下流の電力機器の絶縁劣化診断を行う活線下絶
縁劣化診断装置は、イ)前記電力ケーブルの電源側端に
装着する第1のZCTと、ロ)前記電力ケーブルの負荷
側端に装着する第2のZCTと、ハ)前記第1ZCTの
2次側に接続する第1の測定器であって、前記第1ZC
Tの前記2次側に接続する、3つの異なったインピーダ
ンス値を有するように可変できる第1の検出素子と、該
素子の交流実効電圧降下を検出するための第1の交流実
効値測定電圧計とを含む、前記の第1の測定器と、ニ)
前記第2ZCTの2次側に接続する第2の測定器であっ
て、前記第2ZCTの前記2次側に接続する、前記3つ
の異なったインピーダンス値を有するように可変できる
第2の検出素子と、該素子の交流実効電圧降下を検出す
るための第2の交流実効値測定電圧計とを含む、前記の
第2の測定器と、で構成する。
【0013】更に、本発明による、活線運転中の電力ケ
ーブルの絶縁劣化診断を行う別の活線下絶縁劣化診断装
置は、イ)前記電力ケーブルの電源側端に装着する第1
のZCTと、ロ)前記電力ケーブルの負荷側端に装着す
る第2のZCTと、ハ)前記第1ZCTの2次側と前記
第2ZCTの2次側との間に差動的に接続する測定器で
あって、前記第1ZCTの前記2次側と前記第2ZCT
の前記2次側との間に接続する、3つの異なったインピ
ーダンス値を有するように可変できる検出素子と、該素
子の交流実効電圧降下を検出するための交流実効値測定
電圧計とを含む、前記の測定器と、で構成する。
【0014】更に、本発明による、活線運転中の電力機
器の絶縁劣化診断を行う更に別の活線下絶縁劣化診断装
置は、イ)前記電力機器の直接上流の電力ケーブルの負
荷側端に装着するZCTと、ロ)前記ZCTの2次側に
接続する測定器であって、前記ZCTの前記2次側に接
続する、3つの異なったインピーダンス値を有するよう
に可変できる検出素子と、該素子の交流実効電圧降下を
検出するための交流実効値測定電圧計とを含む、前記の
測定器と、で構成する。
【0015】本発明によれば、前記第1ZCTと前記第
2ZCTは、共通のZCTとし、前記第1測定器と前記
第2測定器は、共通の測定器とすることができる。ま
た、本発明によれば、前記検出素子は、イ)第1の静電
容量と、ロ)第2の静電容量と、ハ)第1の抵抗と、
ニ)第2の抵抗と、ホ)前記第1の静電容量に対し並列
に、前記第2静電容量、第1抵抗、第2抵抗の選択した
1つを接続するための切替スイッチと、で構成できる。
【0016】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。図1は、電力ケーブル及び負荷側電力機器
を含む測定対象と、本発明による活線下絶縁劣化診断装
置の第1の実施例Aとを示している。詳しくは、1は高
圧母線、2は高圧母線1に連なる測定対象の電力ケーブ
ルで、そのしゃへい金属体は多重接地方式により各所で
接地されている。図では両端部および途中の接続部3,
3’で接地されていることを示す。尚、その電力ケーブ
ルの接地方式は、図示例では、多重接地方式であるが、
その他の接地方式、例えば、一端のみ接地し他端を開放
とする方式であっても良い。
【0017】4は電力ケーブル2の電源側端にてその回
りに装着した零相電流を電磁的に検出するための零相電
流測定用変成器(ZCT)、5は電力ケーブル2の負荷
側端にてその回りに装着した同様のZCTである。6及
び6’は、図2に示した内部配線を持つ、交流実効値測
定電圧計13と検出素子15との組合せから成る測定器
であって、各ZCTの2次側に接続する。7は測定対象
ケーブルの下流側の高圧母線、8は下流側高圧母線7に
連なる負荷側電力機器で、例えば変圧器又はモーターで
あり、単数の場合もあれば複数の場合もある。上記のZ
CT4,5と測定器6,6’とは、本発明の活線下絶縁
劣化診断装置Aを構成している。
【0018】次に、図2を参照して、測定器6及び6’
内の検出素子15の詳細を述べる。検出素子15は、Z
CTの2次側に接続するインピーダンスとして、3つの
異なった値のインピーダンスを提供するものである。詳
しくは、9は恒常的に挿入されている静電容量C0、1
4はラップ機構を持つ切替スイッチで4つの切替ポジシ
ョンを持つ。ポジションEではZCTの2次側を短絡、
ポジションCでは10で示す静電容量C1を挿入する。
ポジションR1では11で示す抵抗R1を挿入する。ポジ
ションR2では12で示す抵抗R2を挿入する。即ちポジ
ションCでは、ZCTの2次側にC0+C1(並列インピ
ーダンス)が挿入されて電圧ECが電圧計13により測
定される。ポジションR1では、ZCTの2次側にC0
1(並列インピーダンス)が挿入されて電圧ER1が電
圧計13により測定される。ポジションR2では、ZC
Tの2次側にC0+R2(並列インピーダンス)が挿入さ
れて電圧ER2が電圧計13により測定される。
【0019】次に、図3及び図4を参照して、測定器
6,6’における、本発明のベースとなる検出素子の値
を変えての交流実効電圧降下の生成について説明する。
先ず図3(A)は、対象ケーブル2の電源側端にてその
回りに装着したZCT4の2次側から電圧情報を得る場
合の等価回路図である。検出素子15に電流を送り込む
起電流能肢としては、図示の如く4肢がある。左端のF
HZ肢は、商用周波数F(Hz)の交流使用電圧電界下で
ケーブル絶縁体が呈するxCなる起電流能を示す肢であ
る。このxCの中には絶縁劣化に起因する要素も含まれ
ている可能性が高いが、それとは無関係のケーブル各相
の静電容量不平衡を起因とするもの、或はケーブルが受
けている電磁誘導作用によるものが多いと見られる。続
くNFHZ肢は、等価中心雑音周波数N・F(Hz)でケ
ーブル絶縁体が呈するyCなる起電流能を示す肢であっ
て、yCは、ケーブルの絶縁体の劣化発生及びその進行
に伴い、その絶縁体内で自然発生する広い周波数範囲に
またがる雑音電流起電流能を総合代表する、等価中心雑
音周波数における雑音電流起電流能である。第3肢は、
商用周波数F(Hz)でケーブル下流の負荷側電力機器
が呈するxLなる起電流能を示す肢である。続くMFHZ
肢は、等価中心雑音周波数M・F(Hz)で、ケーブル
下流の負荷側電力機器が呈するyLなる起電流能を示す
肢であって、yLは、負荷側電力機器の絶縁体の劣化発
生及びその進行に伴い、その絶縁体内で自然発生する広
い周波数範囲にまたがる雑音電流起電流能を総合代表す
る、等価中心雑音周波数における雑音電流起電流能であ
る。これら4肢が有する起電流能が検出素子15に総合
的(実効的)に作用した結果現れる電圧が、EC. C+L
R1.C+L,ER2.C+Lである。
【0020】図4には、検出素子15の内部のインピー
ダンスの組合せ状況を示す。第1の組合せは(EC)に
示す通り、静電容量C0+C1だけから成る。第2の組合
せは(ER1)に示す如く、静電容量C0と第1の抵抗R1
との組合せから成る。第3の組合せは(ER2)に示す如
く、静電容量C0と第2の抵抗R2との組合せから成る。
それぞれの電圧は起電流能及びN、M値を適宜仮定すれ
ば、次の通り計算により求められる。尚、ω=2πFで
ある。
【数1】 (EC.C+L2=(xC+xL2/{ω2(C0+C12} +yC 2/{N2ω2(C0+C12} +yL 2/{M2ω2(C0+C12} ・・・(1) (ER1.C+L2=(xC+xL2/{(1/R12+ω20 2} +yC 2/{(1/R12+N2ω20 2} +yL 2/{(1/R12+M2ω20 2} ・・・(2) (ER2.C+L2=(xC+xL2/{(1/R22+ω20 2} +yC 2/{(1/R22+N2ω20 2} +yL 2/{(1/R22+M2ω20 2} ・・・(3)
【0021】次に、図3(B)は、対象ケーブル2の負
荷側端にてその回りに装着したZCT5の2次側から電
圧情報を得る場合の等価回路図である。この場合は、検
出素子15に電流を送り込む起電流能肢は、ケーブル下
流の負荷側電力機器8が呈する商用周波数F(Hz)で
のxLなる起電流能肢と、同じくケーブル下流の負荷側
電力機器8が呈する等価中心雑音周波数M・F(Hz)
でのyLなる起電流能肢との2つだけで、ケーブルに起
因する起電流能肢は関係してこない。この場合の電圧E
C.L,ER1.L,ER2.Lは、次の如く計算される。
【数2】 (EC.L2=xL 2/{ω2(C0+C12} +yL 2/{M2ω2(C0+C12} ・・・(4) (ER1.L2=xL 2/{(1/R12+ω20 2} +yL 2/{(1/R12+M2ω20 2} ・・・(5) (ER2.L2=xL 2/{(1/R22+ω20 2} +yL 2/{(1/R22+M2ω20 2} ・・・(6)
【0022】尚、図3(C)に示すケーブル単体の電圧
情報EC.C,ER1.C,ER2.Cは、下記の式により計算で
きる。
【数3】 (EC.C2=xC 2/{ω2(C0+C12} +yC 2/{N2ω2(C0+C12} ・・・(7) (ER1.C2=xC 2/{(1/R12+ω20 2} +yC 2/{(1/R12+N2ω20 2} ・・・(8) (ER2.C2=xC 2/{(1/R22+ω20 2} +yC 2/{(1/R22+N2ω20 2} ・・・(9)
【0023】式(7)〜(9)で示される電圧情報は、
後述の図5の実施例の場合を除き、通常は実数を測定で
きない。電圧情報実数を測定できる式(1)〜(3)及
び(4)〜(6)を用いて三元連立方程式を解けば、x
C,yC,xL,yL,N,Mはすべて求められる。起電流
能は,ZCT1次に換算する。
【0024】最終的に欲するものは,yC,yL,即ち対
象ケーブル2の絶縁体及びケーブル下流の負荷側電力機
器8が呈するそれぞれの等価中心雑音周波数N・F(H
z)、M・F(Hz)での雑音電流起電流能値である。
【0025】次に、本発明による活線下絶縁劣化診断装
置Aを使って電力ケーブル2又はこれと負荷側電力機器
8の絶縁劣化診断を実施する場合、以下の手順で行う。 1) 活線運転中の電力ケーブル2の電源側端及び負荷
側端の2ケ所に、ZCT4,5を装着する。 2) 測定器6又は6’の一方、例えば測定器6におい
て、切替スイッチ14をCポジションにして、ZCT4
の2次側からの電流によるその時の電圧降下を交流実効
値測定電圧計13で測定してEC.C+Lとする。同様にし
て、切替スイッチ14をR1ポジションにして
R1.C+L、そしてR2ポジションにしてER2.C+Lを得
る。EC.C+L,ER1.C+L,ER2.C+Lは、電力ケーブルの
絶縁劣化に関する情報だけでなく、電力ケーブル下流の
負荷側電力機器の絶縁劣化に関する情報も含んでいる。 3) 測定器6又は6’の他方、即ち測定器6’におい
て、切替スイッチ14をCポジションにして、ZCT5
の2次側からの電流によるその時の電圧降下を交流実効
値測定電圧計13で測定してEC.Lとする。同様にし
て、切替スイッチ14をR1ポジションにしてER1.L
そしてR2ポジションにしてER2.Lを得る。EC.L,E
R1.L,ER2.Lは、電力ケーブルとは無関係の、ケーブル
下流の負荷側電力機器の絶縁劣化に関する情報を含んで
いる。 4) 先ず式(4)〜(6)を解いて、xL,yL,Mの
実数を求める。次にこれらの値を代入して式(1)〜
(3)を解き、xC,yC,Nの実数を求める。起電流能
C,yC,xL,yLは,ZCT1次に換算する。これに
より得られた起電流能のうちyCを、電力ケーブルの絶
縁劣化度合いの指標として使って、その絶縁劣化診断を
行う。また、この時得られるyLは、電力機器の絶縁劣
化度合いの指標として使って劣化診断を行うこともでき
る。
【0026】次に、活線下絶縁劣化診断装置Aを使って
負荷側電力機器8のみの絶縁劣化診断を実施する際の手
順を以下に示す。 1) 活線運転中の負荷側電力機器8の直接上流に位置
する電力ケーブル2の負荷側端の1ケ所に、ZCT5を
装着する。 2) 測定器6’において、切替スイッチ14をCポジ
ションにして、ZCT5の2次側からの零相電流による
その時の電圧降下を交流実効値測定電圧計13で測定し
てEC.Lとする。同様にして、切替スイッチ14をR1
ジションにしてER1.L、そしてR2ポジションにしてE
R2.Lを得る。EC.L,ER1.L,ER2.Lは、電力ケーブル
とは無関係の、ケーブル下流の負荷側電力機器の絶縁劣
化に関する情報を含んでいる。 3) 上記3点の電圧値から、式(4)〜(6)を解い
て、xL,yL,Mを求め、そして起電流能xL,yLは,
ZCT1次に換算する。これにより得られた起電流能の
うちyLを、負荷側電力機器8の絶縁劣化度合いの指標
として使って、その絶縁劣化診断を行う。
【0027】次に、本発明の活線下絶縁劣化診断装置の
具体化に当たり重要な注意事項を説明する。第1に、静
電容量C0は、抵抗R1或はR2と並列に入ることが、測
定値に周波数要素を導入するために必須であるが、静電
容量C1との並列は必須ではない。図示の如く構成した
方が簡単なので、自然とC1と並列に入ることになって
いるだけである。但し、C1+C0(並列インピーダン
ス)の代わりに純抵抗を挿入することは、方程式は解け
ても実用的な分解能を得るためには避けるのが好まし
い。第2に、電圧計13は、正弦波を測定するのでな
く、高周波雑音成分を含む歪み電圧を測定するのである
から、周波数領域が広く、いわゆるtrue R.M.S測定型の
交流実効値測定電圧計とする必要がある。第3に、スイ
ッチ14は、ラップ機構を持つ切替スイッチとして説明
したが、同様の機能を持てばどのような構成でも良い。
【0028】第4に、ケーブル端にしゃへい接地線があ
れば、図1に示す如くZCTの内部を必ずくぐらせる必
要がある。ZCTは、ケーブルの3相導体電流のベクト
ル和を測定するものであるから、それ以外のしゃへい接
地電流はZCT内を折返すことにより除去する必要があ
るからである。第5に、ケーブル2に既にZCTが装着
してあっても、それは既に決まった用途に使われている
のであるから、本発明のためには使えない。故に、実際
問題として、ZCT4及び5の各々は分割型構造で、既
設ケーブルに後から装着できるものを使用するのが便利
である。第6に、図示の如く2ケのZCT4及び5を装
着できれば2ケ所での測定を同時に行うことができて、
時間的に測定電流値に変動がある場合に対して好ましい
が、1ケのZCTを持回り測定することもできる。従っ
て測定器6及び6’の各々は別々の場合もあれば、同じ
物を持回りの場合もある。第7に、ZCT5及び測定器
6’のみを用いて、負荷側電力機器8のみの診断を行う
場合は、ZCT4及び測定器6の装着は不要である。第
8に、通常用途のZCTと異なり、本発明の場合はZC
Tの2次側に接続する検出素子のインピーダンスを高く
し、従ってエネルギ消費がほとんどないので、巻線変成
比を高くできる。かといって、検出素子のインピーダン
スをあまり高くすると、雑音電圧の導入を招きやすくな
るので、電圧計13で測定する電圧実効値が1V以下に
なるよう変成比及び検出素子の定数を選ぶと良い。
【0029】次に、シミュレ−ションにより分解能効果
が高いことが判明している1例について示す。 C0=0.05μF 変成比1200/1 C1=1.0μF R1=5000Ω R2=2500Ω 上記定数はF=60Hzで1次側に換算すると、 C0=0.072F C1=1.44F R1=3.472mΩ R2=1.736mΩ となる。これらの値は、零相回路にほとんど負担を掛け
ないことが判る。
【0030】次に、図5は、本発明の活線下絶縁劣化診
断装置の第2の実施例を示すものである。この実施例の
診断装置Bは、対象ケーブル2’が短尺(数十m長以
下)の場合に適したものであり、2台のZCT4’,
5’と、これらZCTの2次配線の中間に図示の如く差
動的に配置した測定器6”(図2の回路構造を有する)
と、から成っていて、直接ケーブル単体の絶縁劣化につ
いての情報電圧を得るようにしたものである。この場
合,各ZCTの2次側の接続極性に留意する必要があ
る。ケーブル2’のどちらかの側の端末のしゃへい接地
線が無ければ無いで良いが、有ればその側のZCTの中
をくぐらせるようにする。負荷側電力機器8’の劣化診
断が必要な場合は、この実施例の診断装置は使用できな
い。
【0031】活線下絶縁劣化診断装置Bで電力ケーブル
2’の絶縁劣化診断を実施するときには、以下の手順で
行う。尚、上記の注意事項は、この第2実施例において
も同じである。 1) 活線運転中の電力ケーブル2の電源側端及び負荷
側端の2ケ所に、ZCT4’,5’を装着する。 2) 差動配置した測定器6”において、切替スイッチ
14をCポジションにして、ZCT4’の2次側からの
電流とZCT5’の2次側からの電流の差分によるその
時の電圧降下を交流実効値測定電圧計13で測定してE
C.Cとする。同様にして、切替スイッチ14をR1ポジシ
ョンにしてER1.C、そしてR2ポジションにしてER2.C
を得る。EC.C,ER1.C,ER2.Cは、電力ケーブルの絶
縁劣化に関する情報のみを含んでいる。 3) 上記3点の電圧値から、式(7)〜(9)を解い
て、xC,yC,Nを求め、そして起電流能xC,yCは,
ZCT1次に換算する。これにより得られた起電流能の
うちyCを、電力ケーブルの絶縁劣化度合いの指標とし
て使って、その絶縁劣化診断を行う。
【0032】図1又は図5の本発明の診断装置を使用し
た場合の測定数値の具体例をシミュレーションにより示
す。尚、検出素子定数は前出の通りである。また、起電
流能はZCT1次に換算した値である。
【0033】 例1. 電力ケーブルが絶縁不良、負荷側電力機器が絶縁良好の1例 EC.C+L=37.54mV EC.L=7.583mV ER1.C+L=153.9mV ER1.L=15.37mV ER2.C+L=80.46mV ER2.L=7.826mV 上記測定値から次の如く分解し得た。
【表1】 表 1 ケーブル単体の起電流能 負荷側電力機器の起電流能 C=12.0mA xL=3.60mA yC=36.0mA・・・不良 yL=1.20mA・・・良好 N=4.18 M=10.05
【0034】 例2. 電力ケーブルが絶縁良好、負荷側電力機器が絶縁不良の1例 EC.C+L=32.94mV EC.L=7.989mV ER1.C+L=74.39mV ER1.L=39.33mV ER2.C+L=39.64mV ER2.L=23.82mV 上記測定値から次の如く分解し得た。
【表2】 表 2 ケーブル単体の起電流能 負荷側電力機器の起電流能 C=12.0mA xL=3.60mA yC=1.23mA・・・良好 yL=12.0mA・・・不良 N=4.18 M=10.05
【0035】例3. 負荷側電力機器のみにつき実施し
た1例 EC.L=18.4mV ER1.L=139.7mV ER2.L=73.6mV xL=1.1mA yL=36mA・・・不良 M=4.1
【0036】上記諸例で、絶縁良好、絶縁不良のしきい
値はy=3mAとしている。ケーブル使用上注意を要す
るのは、少くともその1桁上の値に迄増加してからであ
ると思われるので、しきい値を超えてからは、時系列的
な変化を監視することが重要である。尚、xC,xL
N,Mの値の大小は,特に問題にしない。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による活線
下絶縁劣化診断方法及び装置によれば、電力ケーブル又
は負荷側電力機器の等価中心雑音周波数における起電流
能を求め、その大小から絶縁劣化程度を判断するように
したものであるから、ケーブルのしゃへい又は負荷側電
力機器の駆体の接地方式が多重接地或は1点接地であっ
ても、同じように、活線下で絶縁劣化診断を行うことが
できる。このため、防食層絶縁抵抗が極めて悪いケーブ
ルであっても、その劣化診断を行うことができる。又、
事実上すべての駆体が直接接地されている高圧モーター
や変圧器等の負荷側電力機器についても、劣化診断を行
える。
【0038】更に、ZCTを予めケーブルに装着してい
ない場合でも、ZCTを分割型構造とすれば、如何なる
ケーブルに対して如何なる時でも装着することができ、
しかも、如何なる測定用信号電源の準備も、又それの高
圧系への接続も不要であるため、劣化診断を容易に実行
に移すことができる。
【0039】加えて、測定所要時間は、例えば1分間以
下と極めて短少にできる。しかも、高電圧部分に接近す
る必要がないから安全である。また、ケーブルと電力機
器とで分離した測定値が得られる上に、絶縁劣化と関係
のない起電流能と、関係のある起電流能とに分離できる
ので、誤診することがない。また、特に精密、高価な測
定器を準備しなくても実施できるので、経済性に富むと
いう利点がある。
【0040】このように、いままで実施不可能として見
送られて来た多重接地電力ケーブルや防食層絶縁不良ケ
ーブル、及びこれに連なる駆体が直接接地されている高
圧モーターや変圧器等の負荷側電力機器、の活線下絶縁
監視が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電力ケーブル及び負荷側電力機器を含む測定対
象と、本発明による活線下絶縁劣化診断装置の第1の実
施例Aとを示す図。
【図2】図1の測定器6,6’の回路構造を示す図。
【図3】測定器6,6’で測定するときの図1の系の等
価回路を示す図であり、(A)は、対象ケーブル2の電
源側端にてその回りに装着したZCT4の2次側から電
圧情報を得る場合の等価回路図、(B)は、対象ケーブ
ル2の負荷側端の回りに装着したZCT5の2次側から
電圧情報を得る場合の等価回路図、(C)は直接測定す
ることのできない対象ケーブル2単体の等価回路図。
【図4】検出素子15の内部のインピーダンスの組合せ
状況、即ち、切替スイッチ14をCポジションにした時
の第1の組合せ(EC)と、R1ポジションにした時の第
2の組合せ(ER1)と、R2ポジションにした時の第3
の組合せ(ER2)とを示す図。
【図5】本発明の活線下絶縁劣化診断装置の第2の実施
例Bを示す図。
【符号の説明】
1,7:高圧母線 2,2’:電力ケーブル 3,3’:接続部 4,4’,5,5’:ZCT(零相電流測定用変成器) 6,6’,6”;測定器 8,8’:負荷側電力機器 13:交流実効値測定電圧計 14:切替スイッチ 15:検出素子

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活線運転中の電力ケーブルの絶縁劣化診
    断、又は活線運転中の該電力ケーブルとこれより下流の
    電力機器の絶縁劣化診断を行う活線下絶縁劣化診断方法
    であって、 イ) 前記電力ケーブルの電源側端において第1の零相
    電流を電磁的に検出するステップ、 ロ) 前記電力ケーブルの負荷側端において第2の零相
    電流を電磁的に検出するステップ、 ハ) 前記第1零相電流を、異なった値の第1と第2と
    第3のインピーダンスに順番に流すことにより、そのそ
    れぞれに発生する交流実効電圧降下を表す第1の電圧
    値、第2の電圧値、第3の電圧値を得るステップ、 ニ) 前記第2零相電流を、前記第1、第2、第3のイ
    ンピーダンスとそれぞれ同じインピーダンス値の第4と
    第5と第6のインピーダンスに順番に流すことにより、
    そのそれぞれに発生する交流実効電圧降下を表す第4の
    電圧値、第5の電圧値、第6の電圧値を得るステップ、 ホ) 前記第1、第2、第3、第4、第5、第6の電圧
    値から、前記電力ケーブルの絶縁劣化、又は前記電力ケ
    ーブルとこれより下流の前記電力機器の絶縁劣化に関す
    る情報を算出するステップ、 を備えた活線下絶縁劣化診断方法。
  2. 【請求項2】 活線運転中の電力ケーブルの絶縁劣化診
    断を行う活線下絶縁劣化診断方法であって、 イ) 前記電力ケーブルの電源側端において第1の零相
    電流を電磁的に検出するステップ、 ロ) 前記電力ケーブルの負荷側端において第2の零相
    電流を電磁的に検出するステップ、 ハ) 前記第1零相電流と前記第2の零相電流との差分
    を、異なった値の第1と第2と第3のインピーダンスに
    順番に流すことにより、そのそれぞれに発生する交流実
    効電圧降下を表す第1の電圧値、第2の電圧値、第3の
    電圧値を得るステップ、 ニ) 前記第1、第2、第3の電圧値から、前記電力ケ
    ーブルの絶縁劣化に関する情報を算出するステップ、 を備えた活線下絶縁劣化診断方法。
  3. 【請求項3】 活線運転中の電力機器の絶縁劣化診断を
    行う活線下絶縁劣化診断方法であって、 イ) 前記電力機器の直接上流の電力ケーブルの負荷側
    において零相電流を電磁的に検出するステップ、 ロ) 前記零相電流を、異なった値の第1と第2と第3
    のインピーダンスに順番に流すことにより、そのそれぞ
    れに発生する交流実効電圧降下を表す第1の電圧値、第
    2の電圧値、第3の電圧値を得るステップ、 ハ) 前記第1、第2、第3の電圧値から、前記電力機
    器の絶縁劣化に関する情報を算出するステップ、 を備えた活線下絶縁劣化診断方法。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれかに記載の方法
    であって、 前記の絶縁劣化に関する情報を算出するステップは、前
    記電力ケーブル又は前記電力機器の等価中心雑音周波数
    における起電流能を求めること、を特徴とする活線下絶
    縁劣化診断方法。
  5. 【請求項5】 活線運転中の電力ケーブルの絶縁劣化診
    断、又は活線運転中の該電力ケーブルとこれより下流の
    電力機器の絶縁劣化診断を行う活線下絶縁劣化診断装置
    であって、 イ) 前記電力ケーブルの電源側端に装着する第1のZ
    CTと、 ロ) 前記電力ケーブルの負荷側端に装着する第2のZ
    CTと、 ハ) 前記第1ZCTの2次側に接続する第1の測定器
    であって、前記第1ZCTの前記2次側に接続する、3
    つの異なったインピーダンス値を有するように可変でき
    る第1の検出素子と、該素子の交流実効電圧降下を検出
    するための第1の交流実効値測定電圧計とを含む、前記
    の第1の測定器と、 ニ) 前記第2ZCTの2次側に接続する第2の測定器
    であって、前記第2ZCTの前記2次側に接続する、前
    記3つの異なったインピーダンス値を有するように可変
    できる第2の検出素子と、該素子の交流実効電圧降下を
    検出するための第2の交流実効値測定電圧計とを含む、
    前記の第2の測定器と、 を備えた活線下絶縁劣化診断装置。
  6. 【請求項6】 活線運転中の電力ケーブルの絶縁劣化診
    断を行う活線下絶縁劣化診断装置であって、 イ) 前記電力ケーブルの電源側端に装着する第1のZ
    CTと、 ロ) 前記電力ケーブルの負荷側端に装着する第2のZ
    CTと、 ハ) 前記第1ZCTの2次側と前記第2ZCTの2次
    側との間に差動的に接続する測定器であって、前記第1
    ZCTの前記2次側と前記第2ZCTの前記2次側との
    間に接続する、3つの異なったインピーダンス値を有す
    るように可変できる検出素子と、該素子の交流実効電圧
    降下を検出するための交流実効値測定電圧計とを含む、
    前記の測定器と、 を備えた活線下絶縁劣化診断装置。
  7. 【請求項7】 活線運転中の電力機器の絶縁劣化診断を
    行う活線下絶縁劣化診断装置であって、 イ) 前記電力機器の直接上流の電力ケーブルの負荷側
    端に装着するZCTと、 ロ) 前記ZCTの2次側に接続する測定器であって、
    前記ZCTの前記2次側に接続する、3つの異なったイ
    ンピーダンス値を有するように可変できる検出素子と、
    該素子の交流実効電圧降下を検出するための交流実効値
    測定電圧計とを含む、前記の測定器と、 を備えた活線下絶縁劣化診断装置。
  8. 【請求項8】 請求項5に記載の装置であって、 前記第1ZCTと前記第2ZCTは、共通のZCTであ
    り、前記第1測定器と前記第2測定器は、共通の測定器
    であること、を特徴とする活線下絶縁劣化測定装置。
  9. 【請求項9】 請求項5から8のいずれかに記載の装置
    であって、 前記電力ケーブル又は前記電力機器の等価中心雑音周波
    数における起電流能を求めること、を特徴とする活線下
    絶縁劣化診断装置。
  10. 【請求項10】 請求項5から9のいずれかに記載の装
    置であって、前記検出素子は、 イ) 第1の静電容量と、 ロ) 第2の静電容量と、 ハ) 第1の抵抗と、 ニ) 第2の抵抗と、 ホ) 前記第1の静電容量に対し並列に、前記第2静電
    容量、第1抵抗、第2抵抗の選択した1つを接続するた
    めの切替スイッチと、 から成ること、を特徴とする活線下絶縁劣化診断装置。
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