JP2826076B2 - 荷電ビームの加速方法および線形加速器 - Google Patents

荷電ビームの加速方法および線形加速器

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JP2826076B2 JP2167495A JP2167495A JP2826076B2 JP 2826076 B2 JP2826076 B2 JP 2826076B2 JP 2167495 A JP2167495 A JP 2167495A JP 2167495 A JP2167495 A JP 2167495A JP 2826076 B2 JP2826076 B2 JP 2826076B2
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多喜夫 冨増
英次 大下
慎治 大熊
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自由電子レーザに好ま
しく用いることの出来る、荷電ビームの加速技術および
荷電ビームの線形加速器に関する。
【0002】
【従来の技術】線形加速器は、通常、クライストロンな
どの高周波供給手段を用い、加速空胴にマイクロ波を供
給して高周波電界を発生させることにより、荷電ビーム
を加速する装置である。従来の一般的な線形加速器の構
成を図2に示す。荷電ビーム源21から放出するパルス
状の荷電ビームは、単一の加速空胴であるプリバンチャ
22により速度変調され、バンチャ部23を構成する加
速空胴で集群化して加速され、さらに、高周波電界の位
相速度が光速度であるレギュラー部24を構成する加速
空胴で加速される。従来の線形加速器においては、単一
の高周波供給手段を用いて、同一周波数の高周波を、プ
リバンチャ22、バンチャ部23、及びレギュラー部2
4(以下、前記の3部分を総称して各加速空胴という)
に同時に供給していた。しかし、高周波を同時に供給す
ると、荷電ビームが各加速空胴で発生させる誘起電界効
果の減衰に時間差を生じる。このため、荷電ビームを安
定に加速できるタイミングは、各加速空胴によってばら
つくことになる。また、各加速空胴に発生した高周波電
界が安定になるまでの時間にも差が生じる。この両者
が、荷電ビームの安定な加速を妨げていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高周波特性
の異なる複数の加速空胴からなる線形加速器において、
誘起電界効果が減衰するタイミングと高周波電界が安定
になるタイミングとを調整し、安定な高周波電界により
荷電ビームを効率良く加速して、エネルギーの揃った良
質な荷電ビームを供給する、荷電ビームの加速方法およ
び線形加速器を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記の課題
を解決するために、荷電ビーム源11から放出されるパ
ルス状荷電ビームを、プリバンチャ12とバンチャ部1
3とレギュラー部14とに順次通過させ、加速する線形
加速器を用い、プリバンチャ12、バンチャ部13およ
びレギュラー部14(以下、前記3部分を総称して各加
速空胴という)に、それぞれ高周波供給手段15を装着
して、各加速空胴に高周波電界を発生させ、かつ、荷電
ビーム源11および各高周波供給手段15に、それぞれ
タイミング調整手段17を取り付け、各タイミング調整
手段17を基準パルス発生手段16に接続し、パルス状
荷電ビームを放出するタイミングおよび各加速空胴に高
周波電界を発生させるタイミングを、各加速空胴に生ず
る誘起電界効果に基いてそれぞれ調整し、荷電ビームを
加速することを特徴とする荷電ビームの加速方法を提供
する。
【0005】前記の荷電ビームの加速方法において、パ
ルス状荷電ビームを放出するタイミングおよび各加速空
胴に高周波電界を発生させるタイミングを、各加速空胴
に生ずる誘起電界効果と、さらに各加速空胴の高周波特
性とに基いてそれぞれ調整すると、一層良質な荷電ビー
ムを得ることができ好ましい。前記の課題は、荷電ビー
ム源11から放出されるパルス状荷電ビームが、プリバ
ンチャ12とバンチャ部13とレギュラー部14とを順
次通過する線形加速器において、高周波供給手段15
が、各加速空胴に個別に装着され、タイミング調整手段
17が、荷電ビーム源11および各高周波供給手段15
に個別に取り付けられ、かつ、基準パルス発生手段16
に接続され、さらに、タイミング調整手段17により、
パルス状荷電ビームを放出するタイミングおよび各加速
空胴に高周波電界を発生させるタイミングが、各加速空
胴に生ずる誘起電界効果に基いてそれぞれ調整されてい
ことを特徴とする線形加速器を用いて容易に解決する
ことができる。
【0006】ここで、加速空胴に生ずる誘起電界効果と
は、荷電ビームが加速空胴に出入りすることにより、誘
起電界が生じることをいう。また、加速空胴の高周波特
性とは、例えば、加速空胴の共振周波数、シャントイン
ピーダンス、減衰パラメータが挙げられる。
【0007】
【作用】本発明を、図面を参照しながら具体的に説明す
る。図1は、本発明に係る線形加速器の構成を示す概略
図であり、図2は、従来の線形加速器の構成を示す概略
図であり、図3は、誘起電界効果の消滅および発生と、
高周波電界の印加との関係を示すタイムチャートであ
る。
【0008】本発明においては、高周波電界をパルス状
の荷電ビームに印加するタイミングが、荷電ビームの1
つのパルスが加速空洞に入ることにより生ずる誘起電界
効果が消滅した後、前記パルスが加速空洞から出ること
により生ずる誘起電界効果が生じるまでの間になるよう
に、荷電ビームを放出するタイミングと高周波電界を発
生させるタイミングとを調整する。誘起電界効果による
高周波電界の乱れを防止し、荷電ビームを安定に加速す
るためである。誘起電界効果を受けずに高周波電界を荷
電ビームに印加できるタイミングは、加速空洞の材料、
荷電ビームの強度、加速器の構成など様々な要因により
異なる。しかし、前記タイミングは、各加速空胴に発生
する誘起電界効果に基づき、例えば実験的手段を用い
て、適切なタイミングに調整することができる。具体的
には、タイミング調整手段17を用いて荷電ビームの放
出タイミングや高周波電界の発生タイミングを変化さ
せ、加速空胴内の電界の変化や荷電ビームの変化などを
アンテナを介してモニター画面で観測し、前記放出や発
生の適切なタイミングを求める方法が挙げられる。
【0009】また、荷電ビームを加速する高周波電界が
安定になるまでには、加速空胴にマイクロ波が供給され
てから一定時間(以下時定数τという)を要する。時定
数τは、加速空胴の高周波特性により左右される。各加
速空胴の高周波特性はそれぞれ異なるので、例えば各加
速空胴に同時にマイクロ波の供給を開始した場合、各加
速空胴で高周波電界が安定になるまでの時間はばらばら
である。従って、前記誘起電界効果に加え、さらに各加
速空胴の高周波特性に基づいて、前記放出や発生のタイ
ミングの調整を行うことが好ましい。具体的には、全て
の加速空胴において高周波電界が安定になった後に、前
記の誘起電界効果を受けないためのタイミングの調整を
行う方法が挙げられる。各加速空胴の高周波電界が安定
になったかどうかは、例えば、前記と同様に高周波電界
をアンテナを介してモニター画面で観測することにより
判断できる。
【0010】次に、本発明に係る線形加速器において
は、高周波供給手段15を、プリバンチャ12、バンチ
ャ部13、およびレギュラー部14に個別に設ける。各
高周波供給手段15は、各加速空胴に、同一周波数はも
ちろん、異なる周波数の高周波電界を供給することがで
きる。各加速空胴の設計性能が発揮され、良質な荷電ビ
ームを得やすくなる。各加速空胴の周波数は、それぞれ
の高周波供給手段15に応じて決定される。また、タイ
ミング調整手段17を荷電ビーム源11および各高周波
供給手段15に個別に取り付け、かつ、それぞれのタイ
ミング調整手段17を基準パルス発生手段16に接続す
る。基準パルス発生手段16はタイミング調整手段17
の基準となるパルス信号を発生する。それぞれのタイミ
ング調整手段17は、周波数の異なるクロック信号を、
それぞれ任意のタイミングで発生させることができる。
荷電ビーム源11および各高周波供給手段15は、前記
クロック信号と同期して動作する。タイミング調整手段
17(例えば、T047123 0611:パルス電子
(株)製)を用いると、5チャンネルの出力パルスをそ
れぞれ1μsづつ、かつ、基準パルスよりも1ms遅れ
まで変化させて出力することができる。
【0011】
【発明の効果】本発明に係る高周波線形加速器は、プリ
バンチャ、バンチャ部及びレギュラー部に、それぞれ高
周波供給手段15を設け、かつ、荷電ビーム源11およ
び高周波供給手段15をタイミング調整手段17に接続
することにより、荷電ビームを放出するタイミングと高
周波電界を供給するタイミングとを、それぞれ個別に調
整することができる。誘起電界効果の消滅と発生との間
に、高周波電界を荷電ビームに印加するように、荷電ビ
ームを放出するタイミングと高周波電界を供給するタイ
ミングとを調整し、良質な荷電ビームを得ることができ
る。さらに、加速空胴内に発生する高周波電界が安定し
た後に前記の調整を行うことにより、一層良質な荷電ビ
ームを得ることができる。自由電子レーザ装置や医療用
加速器などで効率のよいビーム利用が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る線形加速器の構成を示す概略
図。
【図2】 従来の線形加速器の構成を示す概略図。
【図3】 誘起電界効果の消滅および発生と、高周波電
界の印加との関係を示すタイムチャート。
【符号の説明】
11,21:荷電ビーム源 12,22:プリバンチ
ャ 13,23:バンチャ部 14,24:レギュラー
部 15,25:高周波供給手段 16,26:基準パルス
発生手段 17,27:タイミング調整手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−29700(JP,A) 特開 平6−20798(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H05H 9/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】荷電ビーム源11から放出されるパルス状
    荷電ビームを、プリバンチャ12とバンチャ部13とレ
    ギュラー部14とに順次通過させ、加速する線形加速器
    を用い、 プリバンチャ12、バンチャ部13およびレギュラー部
    14(以下、前記3部分を総称して各加速空胴という)
    に、それぞれ高周波供給手段15を装着して、各加速空
    胴に高周波電界を発生させ、 かつ、荷電ビーム源11および各高周波供給手段15
    に、それぞれタイミング調整手段17を取り付け、各タ
    イミング調整手段17を基準パルス発生手段16に接続
    し、パルス状荷電ビームを放出するタイミングおよび各
    加速空胴に高周波電界を発生させるタイミングを、各加
    速空胴に生ずる誘起電界効果に基いてそれぞれ調整し、 荷電ビームを加速する、 ことを特徴とする荷電ビームの加速方法。
  2. 【請求項2】前記パルス状荷電ビームを放出するタイミ
    ングおよび各加速空胴に高周波電界を発生させるタイミ
    ングを、各加速空胴に生ずる誘起電界効果と、さらに各
    加速空胴の高周波特性とに基いてそれぞれ調整すること
    を特徴とする、請求項1に記載の荷電ビームの加速方
    法。
  3. 【請求項3】荷電ビーム源11から放出されるパルス状
    荷電ビームが、プリバンチャ12とバンチャ部13とレ
    ギュラー部14とを順次通過する線形加速器において、 高周波供給手段15が、各加速空胴に個別に装着され、 タイミング調整手段17が、荷電ビーム源11および各
    高周波供給手段15に個別に取り付けられ、かつ、基準
    パルス発生手段16に接続され、さらに、タイミング調
    整手段17により、パルス状荷電ビームを放出するタイ
    ミングおよび各加速空胴に高周波電界を発生させるタイ
    ミングが、各加速空胴に生ずる誘起電界効果に基いてそ
    れぞれ調整されていることを特徴とする線形加速器。
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