JP2824924B2 - 樹脂製成形体にメッキを施す方法 - Google Patents

樹脂製成形体にメッキを施す方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、通常の樹脂製又は繊維強化樹脂製のロール
等の成形体の外面にクロムメッキなどのメッキを施す方
法に関するものである。
〔従来の技術〕
樹脂フィルム,金属箔,紙などの薄肉材料を搬送する
ラインにおいては、慣性モーメントが小であり、かつ撓
みの少ないロールが必要とされるため、鋼性ロールに代
わってアルミニウムを用いたロールが汎用されている
が、近年、炭素繊維強化樹脂(以下、CFRPという)等の
樹脂製のロールが使用され始めている。
これらのロールは、必要に応じて樹脂被覆や,ゴムラ
イニングなどの表面処理を施されて使用されるが、硬度
の高いクロムメッキを施すことが望まれる場合が多い。
一般に、ロール外周面にクロムメッキを施す方法として
は、従来からいわゆる「プラスチックメッキ」と称され
る方法が常用されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、プラスチックメッキは、複雑な数多の
工程を行なわねばならないため、生産性が極めて悪い上
に、形成されたメッキ層の付着力が低くて汎用の接着剤
による付着力にも及ばず、機械部品として薄肉材料の搬
送用ロールとして使用した場合、短期間に損傷を生じる
おそれがある。
また、かねてから樹脂に対するメッキ層の付着力を改
善するための施工方法が研究されており、メッキ下地と
して金属粉含有組成物層を形成する方法や、溶射層を形
成する方法などが試みられているが、いずれの方法も連
続した面一金属下地へのメッキではないため、メッキに
際しては高度の技術と施工管理が必要である。
即ち、樹脂製ロールの外周を薄肉金属材で強く囲繞
し、表面を連続した面一金属とすれば、常法の電気メッ
キ法により付着性の良いメッキが得られ、また軽量性も
失なわれない。しかし、内径が樹脂製ロールの外径にぴ
ったり嵌合できる寸法の薄肉金属内筒を製作するのは極
めて困難で、実用的ではなく、また、厚肉金属管の内面
を加工し、樹脂製ロールに嵌合し、その後、外面を削り
薄肉化することも考えられるが、精度よく内面を研削す
るのは、特に長尺品においては技術的に困難で、価格的
にも高価につき、実用するには程遠い。
従って、本発明の課題は、上記のような従来技術の問
題点を解決し、ロール等の樹脂製成形体の外周面に十分
な付着力を持ったクロムメッキなどを技術的にも経済的
にも有利に施す方法を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、上記の問題点を解決することを目的と
して鋭意研究した結果、金属線材を樹脂製成形体の外周
面に螺旋状に巻き付け接着,固定して金属線材の層を形
成し、該金属線材の層に研削,研摩を施すことにより、
成形体外周面に嵌合した筒状材を形成でき、かつ、その
外周面には容易にクロムメツキなどを施すことが可能で
あることに着目し、本発明を成し遂げたのである。
即ち、本発明の構成は、樹脂製成形体の外周面に金属
線材を螺旋状に巻き付けると共に接着,固定して金属線
材の層を形成し、該金属線材の層に研削、研摩を施した
後、前記金属線材上に常法によりメッキを施すことを特
徴とするものである。
而して、本発明における樹脂製成形体とは、1種又は
2種以上の樹脂のみ、若しくは、これに各種の添加剤,
顔料を含むもの、または、炭素繊維などの補強材により
強化した繊維強化樹脂などを用いた成形体を指すもので
あり、金属などの芯材に上記樹脂を複合したものであっ
ても、該樹脂上にメッキを施すものについては、本発明
の対象とする。
また、樹脂製成形体の形状は、円柱,円筒,角柱,角
筒,円錐,角錐等、その外周面に金属線材を巻き付けら
れるものであれば任意である。
一方、本発明に使用する金属線材の太さは特に限定は
なく、対象材の寸法,要求性能に応じて任意に選択でき
るが、通常の0.03〜3mm程度、好ましくは0.1〜1.0mmに
選定される。線径が細くなると使用線材の長さが長くな
り、巻付けが困難となって製作費が高くなる。また、線
径が大きくなると線材の剛性が増し、巻き付けが困難に
なると共に線材による重量の増加をきたす。
金属線材の材質も上記と同じく限定はされないが、市
販性或いは後続のメッキ工程等の適性などからみて、軟
鋼,ステンレス鋼などの鉄系材料,ニッケル,銅,アル
ミニウム或いはこれらを主体とする合金を用いるのが有
利である。
低熱膨張率合金であるアンバー合金は、熱膨張率が一
般の金属材料より約1桁小さい10-6/℃オーダーであ
り、CFRPのそれとほぼ同等である。そのため、樹脂製成
形体がCFRP製成形体の場合、温度変化によるズレや歪み
の発生を抑えることが可能であり、後に続く製作工程で
の昇温,冷却時に起こる不具合が発生しにくいばかりで
なく、使用時における温度変化による損傷も発生し難い
ので、使用線材として好ましい。
また、樹脂製成形体の外周面は、金属線材を巻きつけ
る前に、メッキ後の要求寸法精度に応じて適切な精度に
仕上げておく。なお、外周面に予め螺旋状の溝を形成し
ておき、その溝に線材の一部が入るように線材を巻きつ
けるようにしても良い。
金属線材を成形体に固定するためには、接着剤を用い
るのが良く、その材質は、線材と樹脂材質により適宜選
択すれば良いが、エポキシ系接着剤であれば広い範囲に
適用できる。
而して、金属線材の巻線層を形成し、該層を研削,研
摩した後のメッキ工程に於ける長手方向への均等な給電
を考慮すると、電流密度の高いメッキを施す場合など、
上記巻線以外に軸方向に良導電性をもたらす機能を追加
した方が良い。このための方策として、まず、導電性接
着剤が挙げられる。この場合は金属線材を接着固定させ
るための接着剤として用いれば良く、メッキ時の通電を
考慮すると、比抵抗として10-3〜10-4Ωcm以下のものが
適している。
また、線材を巻く前に予め樹脂成形体の表面に良導電
性層を形成させておいても良い。良導電性層は薄く、軽
く、かつ、高電流密度に耐えることが必要であり、種々
の金属箔や金網等を用い、接着剤で前記成形体表面に接
着させれば良い。この場合、金属箔や金網を成形体表面
全体に貼り付けても良いが、条材とし、長手方向に数ケ
所形成させても良く、要は必要な電流密度に耐え得れば
良いのであって、接着剤として導電性接着剤を用いる
と、なお好結果が得られる。
金属線材の層の表面加工は、研削や研摩などにより行
なえば良いが、この場合、研摩量は線材の径の半分まで
削り込めば良く、こうすれば、外周面は均一な金属面が
露出することになるので、好ましい。
上述のようにして、樹脂成形体の外周面を面一金属化
した後、常法によるメッキを施すのであるが、このメッ
キは金属下地面へのメッキであるので、金属部材向に適
用される通常の電気メッキ法により容易に行なうことが
できる。例えば、鉄系及びニッケル系の下地上には直接
クロムメッキを施すことができる。一方、アルミニウム
系,銅系の下地上にはニッケルメッキを介してクロムメ
ッキを行なうのが良い。
また、非導電性接着剤を使用した場合にように、下地
金属面に形成される微少な不連続部の存在による通電抵
抗が予想される場合等は、クロムメッキに先立って銅メ
ッキ,亜鉛メッキ,ニッケルメッキ等を適宜施すことが
好ましい。更に、場合によっては、ニッケルや銅等の化
学メッキを施しても良い。
以上の工程により、樹脂製成形体上に金属線材を介し
てクロムメッキなどを施した製品が得られる。
〔作 用〕
本発明において、樹脂製成形体の外周面に螺旋巻した
金属線材は、接着剤により強固に成形体に固定されてい
るため、クロムメッキ層の耐久性を向上させている。ま
た、良導電性層を介在させることにより下地金属の導通
は確実なものとなり、電気化学的に面一な金属層である
ことから、容易に不連続性のないメッキ層を得ることが
できる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図により説明する。
実施例1 ピッチ系炭素繊維50体積%,エポキシ樹脂50体積%か
ら成る外径75mm,長さ300mm,肉厚5mmのCFRP製円筒体1の
表面に、導電性エポキシ接着剤(藤倉化成(株)製、ド
ータイトFA−705A)2を約50μ塗布した後、直径0.3mm
のアンバー合金線(Fe64%,Ni36%)3を螺旋状に密に
巻きつけた後、150℃で30分間硬化させた。硬化後、上
記円筒体1の外表面の巻線層を厚み約150μ研摩し、ア
ンバー合金線3で連続して形成された金属面を得た。
上記処理を終えた円筒体に、サージェント浴によるク
ロムメッキ50μを施した後、グラインダー研摩,バフ研
摩を行なって鏡面化し、クロムメッキ加工を終え、表面
にクロムメッキ層4を有するロールを得た。このロール
表面の断面は、第1図に示すとおりであった。
実施例2 実施例1と同様の円筒体1の表面に200μピッチで深
さ100μのV溝5を入れた。次に直径0.2mmのステンレス
線材(SUS316)3をエポキシ系接着剤(商品名 アラル
ダイトXN1057 HY994)2を付着させながら、螺旋状に巻
き付けた後、常温で硬化させた。硬化後、上記円筒体1
外表面の巻線層を厚み約100μ研摩し、ステンレス線材
3で連続して形成された金属面を得た、上記処置を終え
た筒体にスルファミン酸浴によるニッケルメッキを50μ
施し、続いてサージェント浴によるクロムメッキ30μを
施した後、グラインダー研摩,バフ研摩を行なって鏡面
化し、クロムメッキ加工を終え、表面にニッケルメッキ
層6,クロムメッキ層4を有するロールを得た。このロー
ル断面は、第2図のとおりであった。
実施例3 実施例1と同様の円筒体1の表面に、ステンレス製金
網(SUS316製、180メッシュ)7をエポキシ系接着剤
(スリーエム社製 スコッチウェルド1838)2により接
着し、良導電層を形成させた。次に直径0.3mmの銅線材
3を同上の接着剤2により螺旋状に巻き付けて巻線層を
形成した後、常温で硬化させた。硬化後、上記円筒体外
表面の巻線層を厚み約150μ研摩し、銅線材3で連続し
て形成された金属面を得た。上記処置を終えた円筒体1
に実施例2と同様のメッキ研摩加工を行なって、外見が
実施例2と同様のロールを得た。このロールの断面は、
第3図のとおりであった。
実施例4 実施例1と同様の円筒体1の表面に、35μの電解銅箔
を10mm幅×300mm長さの帯状にしたものを接着剤2によ
り円周4ケ所に接着した。その外周に実施例3と同様の
方法により銅線材3を接着し、以下同様にメッキ加工を
行なって、外見が実施例2,3と同様のロールを得た。こ
のロールの断面は、第4図及び第5図のとおりであっ
た。
以上、本発明の実施例を述べたが、第6図は金属線材
3を螺旋状に巻き付けた状態の断面図、第7図は金属線
材3の層を研削,研摩した後の状態の断面図である。
〔発明の効果〕
本発明方法は、樹脂製成形体の外周面に金属線材を螺
旋状に巻き付けると共に当該成形体に接着,固定して金
属線材の層を形成し、該層に表面加工を施した後、その
金属線材上に常法によるメッキを施すようにしたから、
従来のプラスチックメッキ方式に比べて工程が簡単であ
り、安価にメッキを施すことができるばかりでなく、形
成されたメッキ層は金属線材により樹脂製成形体表面に
強固に付着しており、付着力の強いメッキ層を形成でき
る。
また、本発明方法によれば、品質,経済性の両面にお
いて、従来のプラスチックメッキ方式より優れ、良質の
製品を得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
図は本発明方法を説明するためのもので、第1図〜第5
図は本発明方法によりメッキを施されたロールの要部の
断面図、第6図は金属線材を螺旋状に巻き付けた状態の
断面図、第7図は金属線材の層を研削,研摩した後の状
態の断面図である。 1……樹脂製成形体、2……接着剤、3……金属線材、
4……クロムメッキ層、5……V溝、6……ニッケルメ
ッキ層、7……金網、8……金属箔

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】樹脂製成形体の外周面に金属線材を螺旋状
    に巻き付けると共に接着,固定して金属線材の層を形成
    し、該金属線材の層に研削,研摩を施した後、該金属線
    材上に常法によりメッキを施すことを特徴とする樹脂製
    成形体にメッキを施す方法。
  2. 【請求項2】前記金属線材の層と樹脂製成形体との間に
    該成形体の長手方向に良導電性をもたらす層を介在させ
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の樹脂
    製成形体にメッキを施す方法。
  3. 【請求項3】前記良導電性の層が導電性接着剤層である
    特許請求の範囲第2項に記載の樹脂製成形体にメッキを
    施す方法。
  4. 【請求項4】前記良導電性の層が金網層である特許請求
    の範囲第2項に記載の樹脂製成形体にメッキを施す方
    法。
  5. 【請求項5】前記良電性の層が金属箔の条体である特許
    請求の範囲第2項に記載の樹脂製成形体にメッキを施す
    方法。
  6. 【請求項6】前記金属線材がアンバー合金線である特許
    請求の範囲第1項又は第2項に記載の樹脂製成形体にメ
    ッキを施す方法。
  7. 【請求項7】前記樹脂製成形体が繊維強化樹脂製のロー
    ルである特許請求の範囲第1項又は第2項に記載の樹脂
    製成形体にメッキを施す方法。
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