JP2823588B2 - 回転装置における回転軸の支持方法及びその装置 - Google Patents
回転装置における回転軸の支持方法及びその装置Info
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- F16C2360/00—Engines or pumps
- F16C2360/23—Gas turbine engines
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、回転装置の回転軸を支持する支持方法及
びその装置に関するものである。さらに、本発明は、回
転装置の回転軸支持における振動低減技術に関するもの
である。またさらに、本発明は、ガスタービンエンジン
等の軸流回転装置及び他の分野における回転軸の支持に
おいてビスカス流体を用いて振動を低減する技術に関す
るものである。
びその装置に関するものである。さらに、本発明は、回
転装置の回転軸支持における振動低減技術に関するもの
である。またさらに、本発明は、ガスタービンエンジン
等の軸流回転装置及び他の分野における回転軸の支持に
おいてビスカス流体を用いて振動を低減する技術に関す
るものである。
[従来の技術] 通常のガスタービンエンジンには、回転軸をベアリン
グを用いて支持構造上に支持した回転装置が用いられて
いる。エンジンの運転状態において、ロータの回転数
は、低回転域から10000r.p.m.を越える高回転域に亙っ
て変化する。
グを用いて支持構造上に支持した回転装置が用いられて
いる。エンジンの運転状態において、ロータの回転数
は、低回転域から10000r.p.m.を越える高回転域に亙っ
て変化する。
チャライレ等(Chalaire et al.)に付与された「環
状オイルダンパ装置」に関するアメリカ特許第4,669,89
3号において論じられているように、回転軸に生じる小
さなバランスによって、実回転軸線が理想回転軸線に対
して回転軸の角速度に等しい周波数で周期的に回転変位
する。このような、実回転軸線の理想回転軸線に対する
回転変位運動は、軸の同期振動又は同期旋回と呼ばれて
いる。回転軸の中心軸線の理想回転軸線に対する側方変
位の変位量は、それぞれ異なる振動モードにおける回転
軸支持系の共振周波数に向かって、ロータの回転数が増
加するに従って増加し、支持系の共振周波数範囲におい
て最大となる。この時の、ロータ回転数は、臨界速度と
呼ばれる。なお、この共振周波数は、支持系の剛性によ
って決定される。
状オイルダンパ装置」に関するアメリカ特許第4,669,89
3号において論じられているように、回転軸に生じる小
さなバランスによって、実回転軸線が理想回転軸線に対
して回転軸の角速度に等しい周波数で周期的に回転変位
する。このような、実回転軸線の理想回転軸線に対する
回転変位運動は、軸の同期振動又は同期旋回と呼ばれて
いる。回転軸の中心軸線の理想回転軸線に対する側方変
位の変位量は、それぞれ異なる振動モードにおける回転
軸支持系の共振周波数に向かって、ロータの回転数が増
加するに従って増加し、支持系の共振周波数範囲におい
て最大となる。この時の、ロータ回転数は、臨界速度と
呼ばれる。なお、この共振周波数は、支持系の剛性によ
って決定される。
ロータシャフトに生じた振動力は、ロータシャフトか
ら支持系に伝達され、支持系からエンジンを介してエン
ジンのマウント構造に伝達される。回転軸の軸線の理想
回転軸線からの変位によって、この振動力が増大すると
考えられるため、エンジンのマウント構造における振動
を低減するために、回転軸線の理想軸線からの変位量を
減少させる装置が用いられている。
ら支持系に伝達され、支持系からエンジンを介してエン
ジンのマウント構造に伝達される。回転軸の軸線の理想
回転軸線からの変位によって、この振動力が増大すると
考えられるため、エンジンのマウント構造における振動
を低減するために、回転軸線の理想軸線からの変位量を
減少させる装置が用いられている。
前記したアメリカ特許第4,669,893号には、ビスカス
ダンパをもちいて回転軸の変位量を減少して、回転軸か
らエンジンを介してエンジンマウント構造に伝達される
振動力を減少する構成がしめされており、この構成に用
いられるビスカスダンパは、ロータ系とロータ支持系の
間に介装される流体緩衝膜で構成されている。なお、ア
メリカ特許第4,669,893号に開示された構成では、流体
緩衝膜は、ロータのベアリングハウジングとこれに隣接
する構造部材の間に形成されている。この種のダンパ装
置の他の例は、ヒーブナー(Hibner)に付与された「ビ
スカスダンパ」に関するアメリカ特許第4,337,983号、
グリーンバーグ等(Greenberg et al.)に付与された
「スラストベアリング緩衝装置」に関するアメリカ特許
第4,084,861号、及びストレイフェルト(Streifert)に
付与された「可撓緩衝ベアリング装置」に関するアメリ
カ再発行特許第Re.31,394号に開示されている。
ダンパをもちいて回転軸の変位量を減少して、回転軸か
らエンジンを介してエンジンマウント構造に伝達される
振動力を減少する構成がしめされており、この構成に用
いられるビスカスダンパは、ロータ系とロータ支持系の
間に介装される流体緩衝膜で構成されている。なお、ア
メリカ特許第4,669,893号に開示された構成では、流体
緩衝膜は、ロータのベアリングハウジングとこれに隣接
する構造部材の間に形成されている。この種のダンパ装
置の他の例は、ヒーブナー(Hibner)に付与された「ビ
スカスダンパ」に関するアメリカ特許第4,337,983号、
グリーンバーグ等(Greenberg et al.)に付与された
「スラストベアリング緩衝装置」に関するアメリカ特許
第4,084,861号、及びストレイフェルト(Streifert)に
付与された「可撓緩衝ベアリング装置」に関するアメリ
カ再発行特許第Re.31,394号に開示されている。
これらのダンパにおいては、回転軸の支持構造は、ベ
アリング及びベアリングハウジングで構成されている。
ベアリング及びベアリングハウジングで構成する支持構
造は、スプリングによって弾持されており、回転軸の中
心軸線が理想回転軸線に対して変位を防止するように構
成されている。また、ダンパは、作動流体によって回転
軸の偏心運動を減衰する。この流体による減衰効果は、
回転軸の回転速度が、支持構造の固有共振周波数となっ
たときに重要である。
アリング及びベアリングハウジングで構成されている。
ベアリング及びベアリングハウジングで構成する支持構
造は、スプリングによって弾持されており、回転軸の中
心軸線が理想回転軸線に対して変位を防止するように構
成されている。また、ダンパは、作動流体によって回転
軸の偏心運動を減衰する。この流体による減衰効果は、
回転軸の回転速度が、支持構造の固有共振周波数となっ
たときに重要である。
また、ヒーブナー等(Hibner et al.)に付与された
「軸減衰装置」に関するアメリカ特許第3,756,672号及
びヒーブナー及びブオノ(Buono)に付与された「緩衝
された内軸ベアリング及びスタビライザ」に関するアメ
リカ特許第4,046,430号には、上記したような同心軸の
振動減衰にビスカスダンパを用いることが開示されてい
る。アメリカ特許第4,046,430号に開示された技術にお
いては、一対に同心軸の一方の軸には、この軸よりベア
リングハウジングに向かって延びる位置決め用スプリン
グによって支持する支持構造が設けられている。この軸
とベアリングハウジングは、ビスカスダンパの孔に挿通
している。従って、このベアリングの支持部材は、エン
ジンの回転部材で構成されている。この構成において
は、ダンパと平行に設けるスプリングによって一方の回
転軸の共振周波数が変化され、これによって他方の回転
軸の臨界速度がエンジンの動作領域外となるように構成
されている。
「軸減衰装置」に関するアメリカ特許第3,756,672号及
びヒーブナー及びブオノ(Buono)に付与された「緩衝
された内軸ベアリング及びスタビライザ」に関するアメ
リカ特許第4,046,430号には、上記したような同心軸の
振動減衰にビスカスダンパを用いることが開示されてい
る。アメリカ特許第4,046,430号に開示された技術にお
いては、一対に同心軸の一方の軸には、この軸よりベア
リングハウジングに向かって延びる位置決め用スプリン
グによって支持する支持構造が設けられている。この軸
とベアリングハウジングは、ビスカスダンパの孔に挿通
している。従って、このベアリングの支持部材は、エン
ジンの回転部材で構成されている。この構成において
は、ダンパと平行に設けるスプリングによって一方の回
転軸の共振周波数が変化され、これによって他方の回転
軸の臨界速度がエンジンの動作領域外となるように構成
されている。
また、ヒーブナー等(Hibner et al.)付与された
「粘性/摩擦ダンパ」に関するアメリカ特許第4,353,60
4号には、粘性及び摩擦力を用いて振動を減衰する振動
減衰技術が開示されている。このアメリカ特許第4,353,
604号においては、回転軸の支持構造は、ビスカスダン
パと、このビスカスダンパと直列に配置された摩擦ダン
パで構成されている。この構成において、摩擦ダンパ
は、ビスカスダンパによっては減衰しえない比較的大き
な不均衡がエンジンのロータに生じた場合に、これを減
衰するように作用する。
「粘性/摩擦ダンパ」に関するアメリカ特許第4,353,60
4号には、粘性及び摩擦力を用いて振動を減衰する振動
減衰技術が開示されている。このアメリカ特許第4,353,
604号においては、回転軸の支持構造は、ビスカスダン
パと、このビスカスダンパと直列に配置された摩擦ダン
パで構成されている。この構成において、摩擦ダンパ
は、ビスカスダンパによっては減衰しえない比較的大き
な不均衡がエンジンのロータに生じた場合に、これを減
衰するように作用する。
また、上記したビスカスダンパと摩擦ダンパ併用する
振動減衰技術は、マルモル(Marmol)に付与された「流
体減衰装置とスプリング減衰装置を組み合わせたベアリ
ングの支持構造」に関するアメリカ特許第4,213,661号
に開示されている。このアメリカ特許第4,213,661号の
支持構造においては、減衰室内に複数の円局面を有する
ビームが配設されており、これらのビームによって摩擦
によってベアリングに対する減衰力を発生している。ま
たさらに、この種のビスカスダンパと摩擦ダンパを組み
合わせた振動減衰技術は、クリナ(Kulina)に付与され
た「振動減衰装置」に関するアメリカ特許第3,456,992
号に開示されている。アメリカ特許第3,456,992号によ
れば、圧縮膜ダンパは、ピストンリングシールによって
構成されており、このピストンリングシールを用いた圧
縮膜によって緩衝室がシールされる。この圧縮膜は、緩
衝室を画成する隔壁に流体の圧力によって圧接されて摩
擦力を発生する摩擦装置として機能する。この場合、摩
擦力は、緩衝室内の圧力に比例し、この緩衝室内の圧力
は、緩衝媒体の粘性及び剛性に影響を与える。従って、
この緩衝室内の圧力を調整することによって、ロータ回
転軸の臨界速度域において粘性及び摩擦による緩衝力を
最大とするようにダンパを調整することが可能となる。
振動減衰技術は、マルモル(Marmol)に付与された「流
体減衰装置とスプリング減衰装置を組み合わせたベアリ
ングの支持構造」に関するアメリカ特許第4,213,661号
に開示されている。このアメリカ特許第4,213,661号の
支持構造においては、減衰室内に複数の円局面を有する
ビームが配設されており、これらのビームによって摩擦
によってベアリングに対する減衰力を発生している。ま
たさらに、この種のビスカスダンパと摩擦ダンパを組み
合わせた振動減衰技術は、クリナ(Kulina)に付与され
た「振動減衰装置」に関するアメリカ特許第3,456,992
号に開示されている。アメリカ特許第3,456,992号によ
れば、圧縮膜ダンパは、ピストンリングシールによって
構成されており、このピストンリングシールを用いた圧
縮膜によって緩衝室がシールされる。この圧縮膜は、緩
衝室を画成する隔壁に流体の圧力によって圧接されて摩
擦力を発生する摩擦装置として機能する。この場合、摩
擦力は、緩衝室内の圧力に比例し、この緩衝室内の圧力
は、緩衝媒体の粘性及び剛性に影響を与える。従って、
この緩衝室内の圧力を調整することによって、ロータ回
転軸の臨界速度域において粘性及び摩擦による緩衝力を
最大とするようにダンパを調整することが可能となる。
[発明が解決しようとする課題] 上記の実施例は、いづれも回転軸の振動低減になんら
かの効果を有するものの、いづれもその振動低減性能が
満足すべきレベルには達しておらず、このため、より有
効な回転軸の振動低減技術への要求は、未だに高いもの
となっている。
かの効果を有するものの、いづれもその振動低減性能が
満足すべきレベルには達しておらず、このため、より有
効な回転軸の振動低減技術への要求は、未だに高いもの
となっている。
本発明は、こうした要求を満足するために、新規な振
動低減技術を提案しようとするもので、ビスカスダンパ
が、ロータ回転軸又は回転軸の支持構造等の回転装置の
ある運転領域では、振動を増幅するように作用する場合
があるとの知見に基づいて、新規な回転軸の支持方法及
びそのための装置を提供することを目的とするものであ
る。
動低減技術を提案しようとするもので、ビスカスダンパ
が、ロータ回転軸又は回転軸の支持構造等の回転装置の
ある運転領域では、振動を増幅するように作用する場合
があるとの知見に基づいて、新規な回転軸の支持方法及
びそのための装置を提供することを目的とするものであ
る。
上記及び上記以外の目的を達成するために、本発明の
第一の構成によれば、ステータと、軸線方向に配設さ
れ、回転軸線を中心に第一の回転数と第二の回転数で回
転するロータシャフトと、上記ロータシャフトに嵌合さ
れたベアリングと、該ベアリングを支持する支持構造を
有し、該支持構造が支持スプリングとロータシャフトの
振動を減衰する流体減衰室によって構成されたビスカス
ダンパとを有する回転装置の運転方法であって、この運
転方法は、 上記ロータシャフトが上記第一の回転数となっている
ときに、上記ビスカスダンパを動作状態とするべく、上
記流体減衰室が作動流体で充満されるような速度で上記
流体減衰室に作動流体を流入・流出させるステップと、 上記作動流体は、ビスカスダンパ特性を有していて、
このビスカスダンパ特性により、シャフト振動を減衰さ
せていると共に、上記シャフトから上記ステータ構造体
へと上記作動流体を介して振動による力を伝達する際の
剛性特性を緩衝させるステップを有しており、 上記ロータシャフトの回転数が上記第二の回転数とな
ったときに上記流体減衰室への作動流体の供給を遮断
し、かつ、上記流体減衰室から上記作動流体を流出させ
ることによって、上記作動媒体が上記回転シャフトから
上記ステータ構造体へと振動により発生した力を伝達さ
せるような剛性特性を持たなくさせ、かつ、上記ロータ
シャフトへと上記作動媒体が緩衝を生じさせるようなビ
スカスダンパ特性を示さないように上記流体減衰室から
作動流体を抜き出すステップと、を有していて、 上記第一の回転数では上記支持構造には機械的スプリ
ング及びビスカスダンパが備えられており、上記第二の
回転数では上記支持構造のビスカスダンパを駆動させな
いようにして上記第二の回転数での上記装置の臨界速度
を変化させて、上記第一の回転数での臨界速度特性と異
なるようにさせたことを特徴とする回転装置の運転方法
が提供できる。
第一の構成によれば、ステータと、軸線方向に配設さ
れ、回転軸線を中心に第一の回転数と第二の回転数で回
転するロータシャフトと、上記ロータシャフトに嵌合さ
れたベアリングと、該ベアリングを支持する支持構造を
有し、該支持構造が支持スプリングとロータシャフトの
振動を減衰する流体減衰室によって構成されたビスカス
ダンパとを有する回転装置の運転方法であって、この運
転方法は、 上記ロータシャフトが上記第一の回転数となっている
ときに、上記ビスカスダンパを動作状態とするべく、上
記流体減衰室が作動流体で充満されるような速度で上記
流体減衰室に作動流体を流入・流出させるステップと、 上記作動流体は、ビスカスダンパ特性を有していて、
このビスカスダンパ特性により、シャフト振動を減衰さ
せていると共に、上記シャフトから上記ステータ構造体
へと上記作動流体を介して振動による力を伝達する際の
剛性特性を緩衝させるステップを有しており、 上記ロータシャフトの回転数が上記第二の回転数とな
ったときに上記流体減衰室への作動流体の供給を遮断
し、かつ、上記流体減衰室から上記作動流体を流出させ
ることによって、上記作動媒体が上記回転シャフトから
上記ステータ構造体へと振動により発生した力を伝達さ
せるような剛性特性を持たなくさせ、かつ、上記ロータ
シャフトへと上記作動媒体が緩衝を生じさせるようなビ
スカスダンパ特性を示さないように上記流体減衰室から
作動流体を抜き出すステップと、を有していて、 上記第一の回転数では上記支持構造には機械的スプリ
ング及びビスカスダンパが備えられており、上記第二の
回転数では上記支持構造のビスカスダンパを駆動させな
いようにして上記第二の回転数での上記装置の臨界速度
を変化させて、上記第一の回転数での臨界速度特性と異
なるようにさせたことを特徴とする回転装置の運転方法
が提供できる。
上記方法においては、上記流体減衰室には作動流体を
排出する流体排出手段が設けられており、上記ロータシ
ャフトに生じる旋回運動によって、上記流体減衰室の作
動流体を上記流体排出手段を介して排出するようにする
こともできる。
排出する流体排出手段が設けられており、上記ロータシ
ャフトに生じる旋回運動によって、上記流体減衰室の作
動流体を上記流体排出手段を介して排出するようにする
こともできる。
また、本発明の第2の構成では、ステータと、軸線方
向に配設され、回転軸線を中心に第一の回転数と第二の
回転数で回転するロータシャフトと、該ロータシャフト
を支承する支持構造で構成され、該支持構造が、上記ロ
ータシャフトを回転可能に支承するベアリングと該ベア
リングを支持する非回転のハウジングと、上記ロータシ
ャフトと上記ベアリングとを支持する支持系で形成され
ており、該支持系が支持スプリングと上記ロータシャフ
トを包囲しロータシャフトに発生する振動を減衰する流
体減衰室を持つビスカスダンパとによって構成された回
転装置の運転方法であって、この運転方法は、 上記ロータシャフトが上記第一の回転数となっている
ときに、上記ビスカスダンパを動作状態とするべく、上
記流体減衰室が作動流体で充満されるような速度で上記
ステータを通して上記流体減衰室に作動流体を流入・流
出させるステップを有し、上記作動流体は、ビスカスダ
ンパ特性を有していて、このビスカスダンパ特性により
シャフト振動を減衰させていると共に、上記シャフトか
ら上記ステータ構造体へと上記作動流体を介して振動に
よる力を伝達する際の油圧による剛性特性を緩衝させて
おり、さらに、 上記ロータシャフトの回転数が上記第二の回転数とな
ったときに上記流体減衰室への作動流体の供給を遮断
し、かつ、上記流体減衰室から上記作動流体を流出させ
ることによって、上記作動媒体が上記回転シャフトから
上記ステータ構造体へと振動により発生した力を伝達さ
せるような油圧による剛性特性を持たなくなるようにさ
せ、上記ロータシャフトへと上記作動媒体による緩衝を
生じさせるようなビスカスダンパ特性がなくなるよう
に、上記流体減衰室から作動流体を抜き出すステップ
と、を有していて、 上記第一の回転数では上記支持構造には機械的スプリ
ング及びビスカスダンパが備えられており、上記第二の
回転数では上記支持構造のビスカスダンパを駆動させな
いように構成することもできる。
向に配設され、回転軸線を中心に第一の回転数と第二の
回転数で回転するロータシャフトと、該ロータシャフト
を支承する支持構造で構成され、該支持構造が、上記ロ
ータシャフトを回転可能に支承するベアリングと該ベア
リングを支持する非回転のハウジングと、上記ロータシ
ャフトと上記ベアリングとを支持する支持系で形成され
ており、該支持系が支持スプリングと上記ロータシャフ
トを包囲しロータシャフトに発生する振動を減衰する流
体減衰室を持つビスカスダンパとによって構成された回
転装置の運転方法であって、この運転方法は、 上記ロータシャフトが上記第一の回転数となっている
ときに、上記ビスカスダンパを動作状態とするべく、上
記流体減衰室が作動流体で充満されるような速度で上記
ステータを通して上記流体減衰室に作動流体を流入・流
出させるステップを有し、上記作動流体は、ビスカスダ
ンパ特性を有していて、このビスカスダンパ特性により
シャフト振動を減衰させていると共に、上記シャフトか
ら上記ステータ構造体へと上記作動流体を介して振動に
よる力を伝達する際の油圧による剛性特性を緩衝させて
おり、さらに、 上記ロータシャフトの回転数が上記第二の回転数とな
ったときに上記流体減衰室への作動流体の供給を遮断
し、かつ、上記流体減衰室から上記作動流体を流出させ
ることによって、上記作動媒体が上記回転シャフトから
上記ステータ構造体へと振動により発生した力を伝達さ
せるような油圧による剛性特性を持たなくなるようにさ
せ、上記ロータシャフトへと上記作動媒体による緩衝を
生じさせるようなビスカスダンパ特性がなくなるよう
に、上記流体減衰室から作動流体を抜き出すステップ
と、を有していて、 上記第一の回転数では上記支持構造には機械的スプリ
ング及びビスカスダンパが備えられており、上記第二の
回転数では上記支持構造のビスカスダンパを駆動させな
いように構成することもできる。
また、上記本発明の第1及び第2の構成では、上記流
体減衰室への上記作動媒体の流れを遮断するステップ
は、上記ロータシャフトの回転数を検出して、ロータシ
ャフトの回転数が上記第二の回転数に達したときに上記
流体減衰室への上記作動流体の供給を遮断して、上記第
二の回転速度では上記流体減衰室内にエアギャップを形
成させるように運転するようにされていても良い。
体減衰室への上記作動媒体の流れを遮断するステップ
は、上記ロータシャフトの回転数を検出して、ロータシ
ャフトの回転数が上記第二の回転数に達したときに上記
流体減衰室への上記作動流体の供給を遮断して、上記第
二の回転速度では上記流体減衰室内にエアギャップを形
成させるように運転するようにされていても良い。
さらに、上記第1の構成及び第3の構成では、上記流
体減衰室への上記作動媒体の流れを遮断するステップ
は、上記作動流体を上記ロータシャフトの回転数に応じ
た圧力となるように加圧して、作動流体の圧力が上記ロ
ータシャフトの上記第二の回転数に対応する圧力に達し
たときに上記流体減衰室への上記作動流体の供給を遮断
するように構成することもできる。
体減衰室への上記作動媒体の流れを遮断するステップ
は、上記作動流体を上記ロータシャフトの回転数に応じ
た圧力となるように加圧して、作動流体の圧力が上記ロ
ータシャフトの上記第二の回転数に対応する圧力に達し
たときに上記流体減衰室への上記作動流体の供給を遮断
するように構成することもできる。
また、上記回転装置に作動流体の圧力に応じて開放位
置と閉塞位置に動作する弁体を含むチェックバルブを設
け、上記流体減衰室への上記作動媒体の流れを停止させ
るステップは、加圧された作動流体を該チェックバルブ
に向けて流し、上記ロータシャフトが上記流体減衰室へ
の作動媒体の流れを遮断する速度に達すると、この作動
流体の圧力により上記弁体を閉塞位置とすることように
構成されていても良い。
置と閉塞位置に動作する弁体を含むチェックバルブを設
け、上記流体減衰室への上記作動媒体の流れを停止させ
るステップは、加圧された作動流体を該チェックバルブ
に向けて流し、上記ロータシャフトが上記流体減衰室へ
の作動媒体の流れを遮断する速度に達すると、この作動
流体の圧力により上記弁体を閉塞位置とすることように
構成されていても良い。
さらに、上記ステータ構造体は、さらに、上記ハウジ
ングから離間して上記流体減衰室を画定するアウタハウ
ジングを有しており、上記ステータは、このアウタハウ
ジングから離間していると共に、上記チェックバルブを
支持していて、上記流体減衰室に上記作動流体を供給す
るステップは、上記チェックバルブに作動流体を流し、
かつ、このチェックバルブから上記流体減衰室にその作
動流体を流すステップを有していても良い。
ングから離間して上記流体減衰室を画定するアウタハウ
ジングを有しており、上記ステータは、このアウタハウ
ジングから離間していると共に、上記チェックバルブを
支持していて、上記流体減衰室に上記作動流体を供給す
るステップは、上記チェックバルブに作動流体を流し、
かつ、このチェックバルブから上記流体減衰室にその作
動流体を流すステップを有していても良い。
また、上記第1及び第2の構成においては、上記ガス
タービンエンジンは、上記回転シャフトの回転数を検出
するエンジン制御装置を有していて、このエンジン制御
装置は、ソレノイドにより駆動されたバルブに電気信号
を送ってこのソレノイド駆動バルブを解放位置と閉塞位
置の間で運転させて上記第二のシャフト回転数で上記流
体減衰室への作動流体の供給を停止させるようになって
いても良い。
タービンエンジンは、上記回転シャフトの回転数を検出
するエンジン制御装置を有していて、このエンジン制御
装置は、ソレノイドにより駆動されたバルブに電気信号
を送ってこのソレノイド駆動バルブを解放位置と閉塞位
置の間で運転させて上記第二のシャフト回転数で上記流
体減衰室への作動流体の供給を停止させるようになって
いても良い。
さらに、本発明の上記第1及び第2の構成では、上記
ロータシャフトは、回転装置の運転される回転数域にお
いて少なくとも二つの異なる振動モードを有しており、 この回転装置の上記支持構造は、上記作動流体が上記
流体減衰室に供給され、上記ビスカスダンパが動作状態
となっている第一の剛性特性を有しており、この第一の
剛性特性は、振動の上記第一のモードと振動の上記第二
のモードにそれぞれ対応する第一の臨界速度及び第二の
臨界速度からなる臨界速度を伴っており、 さらに、上記支持構造は、上記回転装置の支持構造に
おいて上記流体減衰室を駆動しない条件とする第二の剛
性特性を有しており、この第二の剛性特性は、振動の上
記第一のモードと上記第二のモードにそれぞれ対応する
第三の臨界速度及び第四の臨界速度からなる臨界速度を
伴っていて、 上記シャフトの回転速度がゼロからそのシャフトの通
常の運転速度にまで増加するに際して、上記流体減衰室
を駆動させたり停止させることで上記支持構造の上記臨
界速度特性を変化させるステップを有し、上記回転装置
がその支持構造の上記各臨界速度では運転されないよう
にするようにされていても良い。
ロータシャフトは、回転装置の運転される回転数域にお
いて少なくとも二つの異なる振動モードを有しており、 この回転装置の上記支持構造は、上記作動流体が上記
流体減衰室に供給され、上記ビスカスダンパが動作状態
となっている第一の剛性特性を有しており、この第一の
剛性特性は、振動の上記第一のモードと振動の上記第二
のモードにそれぞれ対応する第一の臨界速度及び第二の
臨界速度からなる臨界速度を伴っており、 さらに、上記支持構造は、上記回転装置の支持構造に
おいて上記流体減衰室を駆動しない条件とする第二の剛
性特性を有しており、この第二の剛性特性は、振動の上
記第一のモードと上記第二のモードにそれぞれ対応する
第三の臨界速度及び第四の臨界速度からなる臨界速度を
伴っていて、 上記シャフトの回転速度がゼロからそのシャフトの通
常の運転速度にまで増加するに際して、上記流体減衰室
を駆動させたり停止させることで上記支持構造の上記臨
界速度特性を変化させるステップを有し、上記回転装置
がその支持構造の上記各臨界速度では運転されないよう
にするようにされていても良い。
また、本発明の上記第1と第2の構成では、上記ロー
タシャフトは、回転装置の運転される回転数域において
少なくとも二つの異なる振動モードを有しており、 この回転装置の上記支持構造は、上記作動流体が上記
流体減衰室に供給され、上記ビスカスダンパが動作状態
となっている第一の剛性特性を有しており、この第一の
剛性特性は、振動の上記第一のモードと上記第二のモー
ドにそれぞれ対応する第一の臨界速度及び第二の臨界速
度からなる臨界速度を伴っており、 さらに、上記支持構造は、上記回転装置の支持構造に
おいて上記流体減衰室を駆動しない条件とする第二の剛
性特性を有しており、この第二の剛性特性は、振動の上
記第一のモードと上記第二のモードにそれぞれ対応する
第三の臨界速度及び第四の臨界速度からなる臨界速度を
伴っていて、 上記シャフトの回転速度がゼロからそのシャフトの通
常の運転速度にまで増加するに際して、上記第一の臨界
速度特性においては、上記流体減衰室を駆動して上記シ
ャフトにビスカスダンパとして作用させると共に、上記
流体減衰室を駆動させないことでその支持構造の臨界速
度特性を変化させるステップを有し、上記回転装置がそ
の支持構造の上記第二,第三,第四のそれぞれの臨界速
度では運転されないようにされていても良い。
タシャフトは、回転装置の運転される回転数域において
少なくとも二つの異なる振動モードを有しており、 この回転装置の上記支持構造は、上記作動流体が上記
流体減衰室に供給され、上記ビスカスダンパが動作状態
となっている第一の剛性特性を有しており、この第一の
剛性特性は、振動の上記第一のモードと上記第二のモー
ドにそれぞれ対応する第一の臨界速度及び第二の臨界速
度からなる臨界速度を伴っており、 さらに、上記支持構造は、上記回転装置の支持構造に
おいて上記流体減衰室を駆動しない条件とする第二の剛
性特性を有しており、この第二の剛性特性は、振動の上
記第一のモードと上記第二のモードにそれぞれ対応する
第三の臨界速度及び第四の臨界速度からなる臨界速度を
伴っていて、 上記シャフトの回転速度がゼロからそのシャフトの通
常の運転速度にまで増加するに際して、上記第一の臨界
速度特性においては、上記流体減衰室を駆動して上記シ
ャフトにビスカスダンパとして作用させると共に、上記
流体減衰室を駆動させないことでその支持構造の臨界速
度特性を変化させるステップを有し、上記回転装置がそ
の支持構造の上記第二,第三,第四のそれぞれの臨界速
度では運転されないようにされていても良い。
また、本発明の第3の構成では、所定の第一及び第二
の回転数で回転するロータシャフトと、 このロータシャフトを回転可能に支承する支持構造を
有し、該支持構造が、 上記ロータシャフトから径方向に離間して配設される
支持部材と、 上記ロータシャフトを回転可能に支持するとともに上
記支持部材と離間して配設され、上記支持部材との間に
減衰室を形成するベアリング部材と、 上記ロータシャフトの回転によって発生するロータシ
ャフトの振動運動を許容するように上記ベアリング部材
を弾性的に支持する可撓性支持手段と、 上記ロータシャフトの回転数が上記第一の回転数とな
っているときに上記減衰室に作動流体を供給して、該作
動流体の粘性により上記ロータシャフトの振動を減衰す
るビスカスダンパを構成させると共に、上記ロータシャ
フトの回転数が上記第二の回転数となっているときに上
記減衰室の作動流体を排出して上記作動流体の粘性によ
る振動減衰力を発生ないようにする制御手段とによって
構成されていて、上記回転装置は、上記ロータシャフト
の振動運動を緩衝させるためのビスカスダンパを備えた
第一の臨界速度特性及び上記ロータの振動運動を緩衝さ
せるためのビスカスダンパを駆動しないことで、上記第
一の臨界速度特性とは異なった第二の臨界速度特性とす
ることを特徴とする回転装置を提供することができる。
の回転数で回転するロータシャフトと、 このロータシャフトを回転可能に支承する支持構造を
有し、該支持構造が、 上記ロータシャフトから径方向に離間して配設される
支持部材と、 上記ロータシャフトを回転可能に支持するとともに上
記支持部材と離間して配設され、上記支持部材との間に
減衰室を形成するベアリング部材と、 上記ロータシャフトの回転によって発生するロータシ
ャフトの振動運動を許容するように上記ベアリング部材
を弾性的に支持する可撓性支持手段と、 上記ロータシャフトの回転数が上記第一の回転数とな
っているときに上記減衰室に作動流体を供給して、該作
動流体の粘性により上記ロータシャフトの振動を減衰す
るビスカスダンパを構成させると共に、上記ロータシャ
フトの回転数が上記第二の回転数となっているときに上
記減衰室の作動流体を排出して上記作動流体の粘性によ
る振動減衰力を発生ないようにする制御手段とによって
構成されていて、上記回転装置は、上記ロータシャフト
の振動運動を緩衝させるためのビスカスダンパを備えた
第一の臨界速度特性及び上記ロータの振動運動を緩衝さ
せるためのビスカスダンパを駆動しないことで、上記第
一の臨界速度特性とは異なった第二の臨界速度特性とす
ることを特徴とする回転装置を提供することができる。
また、本発明の第3の構成では、ステータを有し、該
ステータの一部が上記支持部材を構成されていても良
い。
ステータの一部が上記支持部材を構成されていても良
い。
さらに、上記ベアリング部材は、回転運動しないイン
ナハウジングを有しており、該インナハウジングは、上
記支持部材と対向して上記減衰室を形成しており、上記
支持部材は上記インナハウジングに対向しかつ径方向に
離間して配設されたアウタハウジングを有していても良
い。
ナハウジングを有しており、該インナハウジングは、上
記支持部材と対向して上記減衰室を形成しており、上記
支持部材は上記インナハウジングに対向しかつ径方向に
離間して配設されたアウタハウジングを有していても良
い。
また、上記減衰室に加圧状態の上記作動流体を供給す
る手段と、上記減衰室内の作動流体を排出させる手段と
を設け、上記供給手段は上記ロータが上記第一の回転数
で回転しているときに上記減室に上記作動流体を供給し
ており、上記ロータシャフトの回転数が上記第二の回転
数となっているときには上記減衰室への作動流体の供給
を停止するように構成されていても良い。
る手段と、上記減衰室内の作動流体を排出させる手段と
を設け、上記供給手段は上記ロータが上記第一の回転数
で回転しているときに上記減室に上記作動流体を供給し
ており、上記ロータシャフトの回転数が上記第二の回転
数となっているときには上記減衰室への作動流体の供給
を停止するように構成されていても良い。
さらに、上記供給・排出手段は、作動流体を加圧する
ポンプと、作動流体の供給通路とを有するとともに、上
記供給通路内に配設され、上記ロータシャフトの回転数
に応じて上記供給通路を開閉する開閉手段を有していて
も良い。
ポンプと、作動流体の供給通路とを有するとともに、上
記供給通路内に配設され、上記ロータシャフトの回転数
に応じて上記供給通路を開閉する開閉手段を有していて
も良い。
また、上記の開閉手段は、チェックバルブで構成する
こともできる。
こともできる。
さらに、本発明の第4の構成では、ステータと 該ステータ内において軸線方向に配設され、所定の第
一の回転数と、該第一回転数よりも高い第二の回転数で
回転するロータシャフトと、 このロータシャフトを回転可能に支承するベアリング
を含む支持構造を有し、該支持構造が、 上記ベアリングを支持するとともに円筒状の外表面を
持つ非回転のインナハウジングと、 上記インナハウジングの外表面から所定距離離間して
対向する円筒状の内表面を有し、上記インナハウジング
の外表面との間に減衰室を形成するとともに、上記減衰
室に作動流体を供給するための入口通路を設けたアウタ
ハウジングと、 上記アウタハウジングと上記インナハウジング間に介
装され、上記インナハウジングを上記アウタハウジング
に対して支持するスプリングと、 上記ロータシャフトの上記第一の回転数の回転に応じ
て第一の圧力レベルの作動流体を上記入口通路に供給す
るとともに、上記ロータシャフトの上記第二の回転数の
回転に応じて第二の圧力レベルの作動流体を上記入口通
路に供給する作動流体供給手段と、 上記減衰室上流側の上記作動流体の圧力に応じて動作
して上記第一の圧力レベルの作動流体を上記減衰室に導
入し、上記第二の圧力レベルの作動流体の上記減衰室へ
の導入を阻止するように動作するチェックバルブ手段
と、 上記減衰室内の作動流体を排出する手段とによって構
成され、 上記ロータシャフトが第一の回転数で回転している状
態ではシャフトの振動を減衰させるように構成され、上
記スプリングによる機械的剛性と上記減衰室内の作動流
体の流体力学的剛性とからなる第一の剛性を有してお
り、 上記第二の回転数では流体減衰が行われずに、上記作
動流体の流体力学的剛性を含んでおらず、上記アウタハ
ウジングへの作動流体の剛性による上記ロータシャフト
振動の力を伝達させないように構成された回転装置が提
供される。
一の回転数と、該第一回転数よりも高い第二の回転数で
回転するロータシャフトと、 このロータシャフトを回転可能に支承するベアリング
を含む支持構造を有し、該支持構造が、 上記ベアリングを支持するとともに円筒状の外表面を
持つ非回転のインナハウジングと、 上記インナハウジングの外表面から所定距離離間して
対向する円筒状の内表面を有し、上記インナハウジング
の外表面との間に減衰室を形成するとともに、上記減衰
室に作動流体を供給するための入口通路を設けたアウタ
ハウジングと、 上記アウタハウジングと上記インナハウジング間に介
装され、上記インナハウジングを上記アウタハウジング
に対して支持するスプリングと、 上記ロータシャフトの上記第一の回転数の回転に応じ
て第一の圧力レベルの作動流体を上記入口通路に供給す
るとともに、上記ロータシャフトの上記第二の回転数の
回転に応じて第二の圧力レベルの作動流体を上記入口通
路に供給する作動流体供給手段と、 上記減衰室上流側の上記作動流体の圧力に応じて動作
して上記第一の圧力レベルの作動流体を上記減衰室に導
入し、上記第二の圧力レベルの作動流体の上記減衰室へ
の導入を阻止するように動作するチェックバルブ手段
と、 上記減衰室内の作動流体を排出する手段とによって構
成され、 上記ロータシャフトが第一の回転数で回転している状
態ではシャフトの振動を減衰させるように構成され、上
記スプリングによる機械的剛性と上記減衰室内の作動流
体の流体力学的剛性とからなる第一の剛性を有してお
り、 上記第二の回転数では流体減衰が行われずに、上記作
動流体の流体力学的剛性を含んでおらず、上記アウタハ
ウジングへの作動流体の剛性による上記ロータシャフト
振動の力を伝達させないように構成された回転装置が提
供される。
また、本発明の第3及び第4の構成では、上記インナ
ハウジングと上記アウタハウジング間に一対のピストン
シールリングを介装して、上記減衰室を、減衰室内の作
動流体が上記ピストンリールリングを介してわづかに排
出されるようにシールされていても良い。
ハウジングと上記アウタハウジング間に一対のピストン
シールリングを介装して、上記減衰室を、減衰室内の作
動流体が上記ピストンリールリングを介してわづかに排
出されるようにシールされていても良い。
さらに、本発明の第4の構成では、上記減衰室には少
なくとも一つの出口通路が設けられており、上記減衰室
の作動流体は上記出口通路を介して排出されるようにさ
れていても良い。
なくとも一つの出口通路が設けられており、上記減衰室
の作動流体は上記出口通路を介して排出されるようにさ
れていても良い。
本発明の第3及び第4の構成では、上記ロータシャフ
トは上記第二の回転数よりも高い第三の回転数で回転可
能であり、上記作動流体供給手段は、上記ロータシャフ
トが上記第二の圧力レベルよりも高い第三の圧力レベル
で回転している場合に、加圧された作動流体を上記入口
通路に供給するように構成され、上記チェックバルブ
は、第一のチェックバルブ及びこの第一の弁手段に並列
にされた第二のチェックバルブから構成されていて、上
記第三の圧力レベルにおいて上記流体減衰室へと作動流
体を流すようにされていても良い。
トは上記第二の回転数よりも高い第三の回転数で回転可
能であり、上記作動流体供給手段は、上記ロータシャフ
トが上記第二の圧力レベルよりも高い第三の圧力レベル
で回転している場合に、加圧された作動流体を上記入口
通路に供給するように構成され、上記チェックバルブ
は、第一のチェックバルブ及びこの第一の弁手段に並列
にされた第二のチェックバルブから構成されていて、上
記第三の圧力レベルにおいて上記流体減衰室へと作動流
体を流すようにされていても良い。
また、本発明の構成の上記回転装置は、ガスタービン
エンジンとされていることが好ましい。
エンジンとされていることが好ましい。
さらに、本発明の回転装置は、ガスタービンエンジン
とされていることが好ましい。
とされていることが好ましい。
[実施例] 以下に、本発明の好適実施例による回転装置における
回転軸の支持方法及びその方法を実施するための装置を
添付図面を参照しながら説明する。
回転軸の支持方法及びその方法を実施するための装置を
添付図面を参照しながら説明する。
第1図は、航空機の動力源として用いるの適したガス
タービンエンジン等の軸流回転装置の概略を示す図であ
る。図示のガスタービンエンジン10は、コンプレッサ部
12と燃焼部14及びタービン部16で構成されている。これ
らのコンプレッサ部12、燃焼部14及びタービン部16の周
囲には、軸線方向にのびる環状の一次作動ガス通路18が
形成されている。また、コンプレッサ部12の一次作動ガ
ス通路18の外側には環状の二次作動ガス通路20が形成さ
れている。
タービンエンジン等の軸流回転装置の概略を示す図であ
る。図示のガスタービンエンジン10は、コンプレッサ部
12と燃焼部14及びタービン部16で構成されている。これ
らのコンプレッサ部12、燃焼部14及びタービン部16の周
囲には、軸線方向にのびる環状の一次作動ガス通路18が
形成されている。また、コンプレッサ部12の一次作動ガ
ス通路18の外側には環状の二次作動ガス通路20が形成さ
れている。
低圧ロータスプール22及び高圧ロータスプール24等を
含むロータは、エンジンの軸線方向に配設されている。
このロータの外周には、ステータ26が軸線方向に向かっ
て配設されており、このステータによってロータを支持
するとともに、その外周に作動ガスの通路を形成してい
る。
含むロータは、エンジンの軸線方向に配設されている。
このロータの外周には、ステータ26が軸線方向に向かっ
て配設されており、このステータによってロータを支持
するとともに、その外周に作動ガスの通路を形成してい
る。
コンプレッサ部12内において、低圧ロータスプールに
は、一次作動ガス通路と二次作動ガス通路を横切る比較
的大きなファンブレード28が列設されている。また、低
圧ロータスプール22には、一次作動ガス通路18を横断す
るファンブレード30が列設されている。また、タービン
部16には、一次作動ガス通路18を横切るタービンロータ
ブレード32が列設されている。この低圧ロータスプール
のフォンブレード30配設部と、タービン部16の低圧ター
ビンブレード32配設部間には、ロータシャフト34が設け
られており、このロータシャフト34によって両ブレード
配設部が連結されている。以下の説明において、上記の
ロータシャフト34は、「低圧ロータシャフト」と呼ぶ。
は、一次作動ガス通路と二次作動ガス通路を横切る比較
的大きなファンブレード28が列設されている。また、低
圧ロータスプール22には、一次作動ガス通路18を横断す
るファンブレード30が列設されている。また、タービン
部16には、一次作動ガス通路18を横切るタービンロータ
ブレード32が列設されている。この低圧ロータスプール
のフォンブレード30配設部と、タービン部16の低圧ター
ビンブレード32配設部間には、ロータシャフト34が設け
られており、このロータシャフト34によって両ブレード
配設部が連結されている。以下の説明において、上記の
ロータシャフト34は、「低圧ロータシャフト」と呼ぶ。
高圧ロータスプールは、高圧コンプレッサ内にロータ
ブレード36が列設されており、このロータブレード36は
一次作動ガス通路18を横切るように配置されている。ま
た、高圧タービン部には、ロータシャフト40(以下、
「高圧ロータシャフト」と称す)に連結されたロータブ
レード38が設けられており、高圧ロータシャフト40は、
低圧ロータシャフトの外周に軸線方向に、又低圧ロータ
シャフト34と同軸に配設されている。この高圧ロータシ
ャフト40によって、高圧コンプレッサのロータブレード
36配設部と高圧タービン部のロータブレード38配設部が
連結されている。
ブレード36が列設されており、このロータブレード36は
一次作動ガス通路18を横切るように配置されている。ま
た、高圧タービン部には、ロータシャフト40(以下、
「高圧ロータシャフト」と称す)に連結されたロータブ
レード38が設けられており、高圧ロータシャフト40は、
低圧ロータシャフトの外周に軸線方向に、又低圧ロータ
シャフト34と同軸に配設されている。この高圧ロータシ
ャフト40によって、高圧コンプレッサのロータブレード
36配設部と高圧タービン部のロータブレード38配設部が
連結されている。
ステータ26は、アウタケーシング42及び複数に分離さ
れ軸線方向に離間して配設された支持部材等の構成部材
を有しており、支持部材は、ステータのアウタケーシン
グより放射方向内向きに設けられており、低圧ロータシ
ャフト34と高圧ロータシャフト40を支承している。これ
らの支持部材は、ストラット部材44及びベアリング部材
46を有している。また、この低圧ロータシャフト及び高
圧ロータシャフトの支持構造として、前記したアメリカ
特許第4.046,430号に開示された構造を用いることも可
能である。
れ軸線方向に離間して配設された支持部材等の構成部材
を有しており、支持部材は、ステータのアウタケーシン
グより放射方向内向きに設けられており、低圧ロータシ
ャフト34と高圧ロータシャフト40を支承している。これ
らの支持部材は、ストラット部材44及びベアリング部材
46を有している。また、この低圧ロータシャフト及び高
圧ロータシャフトの支持構造として、前記したアメリカ
特許第4.046,430号に開示された構造を用いることも可
能である。
ベアリングのいくつか又は全部には、ロータシャフト
において発生する振動を、圧縮フィルムダンパのように
加圧された緩衝材を用いて減衰させるための振動減衰構
造を設けることが望ましい。このために。本実施例にお
いては、ギアポンプ48等のポンプ又はその他の流体加圧
手段を用いて、緩衝材として機能する加圧流体を、高圧
ロータスプール24に供給して、ビスカスダンパを形成し
ている。なお、上記のビスカスダンパに用いる流体とし
ては加圧状態で送給可能ないかなる流体をも用いること
ができるが、本実施例のようなガスタービンエンジンに
おいては潤滑油を用いるのが適当である。
において発生する振動を、圧縮フィルムダンパのように
加圧された緩衝材を用いて減衰させるための振動減衰構
造を設けることが望ましい。このために。本実施例にお
いては、ギアポンプ48等のポンプ又はその他の流体加圧
手段を用いて、緩衝材として機能する加圧流体を、高圧
ロータスプール24に供給して、ビスカスダンパを形成し
ている。なお、上記のビスカスダンパに用いる流体とし
ては加圧状態で送給可能ないかなる流体をも用いること
ができるが、本実施例のようなガスタービンエンジンに
おいては潤滑油を用いるのが適当である。
エンジン用潤滑油をビスカスダンパの加圧流体として
用いる場合には、ポンプは潤滑油通路50を介してエンジ
ンの潤滑を行った潤滑油を捕集するギアボックスの潤滑
油排出部52等のエンジン潤滑油の供給源に連結されてい
る。ポンプ48に供給された潤滑油をベアリングに供給す
る供給通路54は、ポンプ48と支持部材間を連結してい
る。図示の実施例によるエンジンにおいては、近年多く
のエンジンに用いられているのと同様のタワーシャフト
(図示せず)が高圧ロータシャフトとに連結され、さら
に他の図示しないシャフトを介してギアポンプ48に連結
されており、このタワーシャフトによって、ギアポンプ
が高圧ロータシャフトに連結される構成となっている。
用いる場合には、ポンプは潤滑油通路50を介してエンジ
ンの潤滑を行った潤滑油を捕集するギアボックスの潤滑
油排出部52等のエンジン潤滑油の供給源に連結されてい
る。ポンプ48に供給された潤滑油をベアリングに供給す
る供給通路54は、ポンプ48と支持部材間を連結してい
る。図示の実施例によるエンジンにおいては、近年多く
のエンジンに用いられているのと同様のタワーシャフト
(図示せず)が高圧ロータシャフトとに連結され、さら
に他の図示しないシャフトを介してギアポンプ48に連結
されており、このタワーシャフトによって、ギアポンプ
が高圧ロータシャフトに連結される構成となっている。
潤滑油通路54には、ギアポンプ48より供給される潤滑
油を支持構造に供給し、遮断するために、バルブ56等の
潤滑油制御手段が設けられている。図示の実施例におい
て、バルブ56は、供給される潤滑油の圧力によって動作
するチェックバルブで構成されている。しかしながら、
このバルブ56を、ソレノイドによって弁位置を制御され
るソレノイドバルブとすることも可能である。この場
合、ソレノイドバルブの動作は、破線で示すように、信
号線58を介してエンジン制御装置59より供給される制御
信号によって制御される。このエンジン制御装置59は、
高圧ロータシャフトの回転数(N2)を直接検出し、又は
エンジンの運転パラメータより間接的に検出する。エン
ジン制御装置59は、ロータの回転数に応じてON/OFFする
制御信号を発生し、信号線60を介してソレノイドバルブ
に供給する。
油を支持構造に供給し、遮断するために、バルブ56等の
潤滑油制御手段が設けられている。図示の実施例におい
て、バルブ56は、供給される潤滑油の圧力によって動作
するチェックバルブで構成されている。しかしながら、
このバルブ56を、ソレノイドによって弁位置を制御され
るソレノイドバルブとすることも可能である。この場
合、ソレノイドバルブの動作は、破線で示すように、信
号線58を介してエンジン制御装置59より供給される制御
信号によって制御される。このエンジン制御装置59は、
高圧ロータシャフトの回転数(N2)を直接検出し、又は
エンジンの運転パラメータより間接的に検出する。エン
ジン制御装置59は、ロータの回転数に応じてON/OFFする
制御信号を発生し、信号線60を介してソレノイドバルブ
に供給する。
第2図は、近年のジェットエンジンに用いられている
ロータのロータシャフト34の支持構造62の代表的な構成
を示している。なお、ロータシャフトの語は、ロータを
回転可能に支承するすべての部分を総称して用いるもの
とする。ロータシャフト34の支持構造62は、ベアリング
46とこのベアリングのハウジング64と、隣接するステー
タ構造部材66とで構成されており、さらにベアリングハ
ウジング64とステータ構造部材66の間には、スプリング
68とダンパ70によって可撓性を有する支持系が形成され
ている。この支持系の剛性又はバネ定数は、主に可撓ス
プリングとダンパの係数となるので、スプリングとダン
パが主にロータシャフトの支持系と呼ばれ、スプリング
及びダンパの剛性がこの支持系の剛性とされる。
ロータのロータシャフト34の支持構造62の代表的な構成
を示している。なお、ロータシャフトの語は、ロータを
回転可能に支承するすべての部分を総称して用いるもの
とする。ロータシャフト34の支持構造62は、ベアリング
46とこのベアリングのハウジング64と、隣接するステー
タ構造部材66とで構成されており、さらにベアリングハ
ウジング64とステータ構造部材66の間には、スプリング
68とダンパ70によって可撓性を有する支持系が形成され
ている。この支持系の剛性又はバネ定数は、主に可撓ス
プリングとダンパの係数となるので、スプリングとダン
パが主にロータシャフトの支持系と呼ばれ、スプリング
及びダンパの剛性がこの支持系の剛性とされる。
ロータシャフト34は、回転軸線Arを中心に、第一の回
転数と第二の回転数の間の範囲で回転する。図示の実施
例において、ベアリング46は、内側及び外側のレース7
4、76の間に介装された、ボール等の回転体72を有する
構成となっており、内側レース74が、ロータシャフト34
に接合されている。
転数と第二の回転数の間の範囲で回転する。図示の実施
例において、ベアリング46は、内側及び外側のレース7
4、76の間に介装された、ボール等の回転体72を有する
構成となっており、内側レース74が、ロータシャフト34
に接合されている。
ベアリングハウジング64は、回転しない構成となって
おり、内周面80と外周面78を有している。このベアリン
グハウジング64は、ベアリング46の回転体72及び内側レ
ース74等の回転部材を支持している。図示の構成におい
ては、ベアリング46の、外側レース76がベアリングハウ
ジング64に係合し、この外側レースに回転体を構成する
ボールが支持される構成となっている。なお、図示の例
においては、外側レースをベアリングハウジング64と別
体に構成しているが、これを一体とすることも可能で有
る。
おり、内周面80と外周面78を有している。このベアリン
グハウジング64は、ベアリング46の回転体72及び内側レ
ース74等の回転部材を支持している。図示の構成におい
ては、ベアリング46の、外側レース76がベアリングハウ
ジング64に係合し、この外側レースに回転体を構成する
ボールが支持される構成となっている。なお、図示の例
においては、外側レースをベアリングハウジング64と別
体に構成しているが、これを一体とすることも可能で有
る。
隣接するステータ66に設ける支持構造62は、アウタハ
ウジング部材82を有している。このアウタハウジング部
材82は、その内側に円筒面84を形成されており、この円
筒面は、所定の放射方向の間隙を存してベアリングハウ
ジング64の外周面78にと対向している。しかして、ベア
リングハウジング64の外周面78とアウタハウジング部材
82の内周面間には、環状室86が形成される。この環状室
86には、作動流体として機能するエンジン潤滑油が充填
される。本実施例においては、アウタハウジング82は、
回転しない構成となっている。このアウタハウジング82
には、環状室に潤滑油を供給するための少なくとも一つ
の潤滑油通路88が形成されている。
ウジング部材82を有している。このアウタハウジング部
材82は、その内側に円筒面84を形成されており、この円
筒面は、所定の放射方向の間隙を存してベアリングハウ
ジング64の外周面78にと対向している。しかして、ベア
リングハウジング64の外周面78とアウタハウジング部材
82の内周面間には、環状室86が形成される。この環状室
86には、作動流体として機能するエンジン潤滑油が充填
される。本実施例においては、アウタハウジング82は、
回転しない構成となっている。このアウタハウジング82
には、環状室に潤滑油を供給するための少なくとも一つ
の潤滑油通路88が形成されている。
一対のシールリング90が、ベアリングハウジング64と
アウタハウジング82間に軸線方向に所定距離離間して設
けられている。各シールリング90はベアリングハウジン
グ64とアウタハウジング90のいづれか一方に係合される
とともに、他方のハウジングにに当接して環状室86をシ
ールしている。なお、このシールリング90によって形成
されるシールは、完全に液密状態でシールするものでは
なく、むしろ僅かな間隙を形成して環状室86内の潤滑油
を排出するように構成する。なお、図示の実施例におい
てはシールリング90を用いてベアリングハウジングとア
ウタハウジング間をシールする構成となっているが、こ
れに代えて弾性シールを用いて、液密シールを形成する
ことも当然に可能である。なお、後者の場合には、アウ
タハウジング82に少なくとも一つの出口通路92を形成し
て、環状室86内の潤滑油を排出する。当然のことなが
ら、環状室86より潤滑油を排出する手段としては、図示
の出口通路以外の適当な手段を適宜用いることが可能で
ある。
アウタハウジング82間に軸線方向に所定距離離間して設
けられている。各シールリング90はベアリングハウジン
グ64とアウタハウジング90のいづれか一方に係合される
とともに、他方のハウジングにに当接して環状室86をシ
ールしている。なお、このシールリング90によって形成
されるシールは、完全に液密状態でシールするものでは
なく、むしろ僅かな間隙を形成して環状室86内の潤滑油
を排出するように構成する。なお、図示の実施例におい
てはシールリング90を用いてベアリングハウジングとア
ウタハウジング間をシールする構成となっているが、こ
れに代えて弾性シールを用いて、液密シールを形成する
ことも当然に可能である。なお、後者の場合には、アウ
タハウジング82に少なくとも一つの出口通路92を形成し
て、環状室86内の潤滑油を排出する。当然のことなが
ら、環状室86より潤滑油を排出する手段としては、図示
の出口通路以外の適当な手段を適宜用いることが可能で
ある。
また、環状室86をシールを用いずに潤滑油通路の一部
として又は潤滑油のリザーバ室内に形成することも出来
る。シールを用いずに環状室を形成する例は、例えばア
メリカ特許第4,337,983号に示されている。
として又は潤滑油のリザーバ室内に形成することも出来
る。シールを用いずに環状室を形成する例は、例えばア
メリカ特許第4,337,983号に示されている。
支持系63のスプリング68は、アウタハウジング82と一
体に形成され、若しくは適当な接合手段によって緊密に
接合されて一体化されている。スプリング68には、軸線
方向にアウタハウジング82の端部より延長された複数の
棒状部材96を有する環状のスプリング支持部94が設けら
れている。複数の棒状部材96には、スプリング支持部94
に比較して大きな可撓性が付与されている。第2図にお
いては、4本の棒状部材96が示されているが、この棒状
部材の本数は、必要に応じて適宜決定されるもので、例
えば、本実施例においては、実際には例えば32本の棒状
部材が用いられている。なお、環状のスプリング支持部
94に、より大きな可撓性を付与することも可能である。
また、このスプリングを、切欠部、薄肉部又は他の手段
により可撓性を付与した円筒部材で構成することも可能
である。この可撓性によって、支持系のスプリングのバ
ネ定数又は機械剛性Kmが決定される。
体に形成され、若しくは適当な接合手段によって緊密に
接合されて一体化されている。スプリング68には、軸線
方向にアウタハウジング82の端部より延長された複数の
棒状部材96を有する環状のスプリング支持部94が設けら
れている。複数の棒状部材96には、スプリング支持部94
に比較して大きな可撓性が付与されている。第2図にお
いては、4本の棒状部材96が示されているが、この棒状
部材の本数は、必要に応じて適宜決定されるもので、例
えば、本実施例においては、実際には例えば32本の棒状
部材が用いられている。なお、環状のスプリング支持部
94に、より大きな可撓性を付与することも可能である。
また、このスプリングを、切欠部、薄肉部又は他の手段
により可撓性を付与した円筒部材で構成することも可能
である。この可撓性によって、支持系のスプリングのバ
ネ定数又は機械剛性Kmが決定される。
上記したように、ギアポンプ48は潤滑油通路88に加圧
した潤滑油を供給するための手段を構成している。この
ギアポンプ48は、図示しないタワーシャフトによって高
圧ロータシャフト40に連結され、後者によって駆動され
るように構成されているので、このギアポンプより出力
される潤滑油の圧力はロータの回転数の増減に応じて昇
降する。したがってポンプから吐出される潤滑油の圧力
は、ロータの回転数に対応したものとなる。
した潤滑油を供給するための手段を構成している。この
ギアポンプ48は、図示しないタワーシャフトによって高
圧ロータシャフト40に連結され、後者によって駆動され
るように構成されているので、このギアポンプより出力
される潤滑油の圧力はロータの回転数の増減に応じて昇
降する。したがってポンプから吐出される潤滑油の圧力
は、ロータの回転数に対応したものとなる。
ロータのバルブ56はステータ66に近傍に配設されてお
り、ロータ回転数が第一の回転数となっている場合には
環状室86に潤滑油を供給し、ロータ回転数が第二の回転
数となっている時には環状室への潤滑油の供給を遮断す
るように動作する。なお、第1図に関する説明において
は、潤滑油の制御手段として圧力感応型のチェックバル
ブ又はソレノイドバルブを用いるものとしたが、これを
他の適当な手段に代えることも当然に可能である。
り、ロータ回転数が第一の回転数となっている場合には
環状室86に潤滑油を供給し、ロータ回転数が第二の回転
数となっている時には環状室への潤滑油の供給を遮断す
るように動作する。なお、第1図に関する説明において
は、潤滑油の制御手段として圧力感応型のチェックバル
ブ又はソレノイドバルブを用いるものとしたが、これを
他の適当な手段に代えることも当然に可能である。
第3図は、第2図に示す流体ダンパの横断面を示すも
ので、この流体ダンパの構成と同様のダンパは、チャラ
イレ(Chalaire)、ホイト(Hoyt)及びハーチャラ(hu
rchalla)に付与された「環状オイルダンパ装置」に関
するアメリカ特許第4,669,893号及び1988年3月14日付
けにてヒーブナー等(Hibner et al)によって出願され
た「可変剛性オイルフィルムダンパ」に関するアメリカ
特許出願第167,754号に開示されている。
ので、この流体ダンパの構成と同様のダンパは、チャラ
イレ(Chalaire)、ホイト(Hoyt)及びハーチャラ(hu
rchalla)に付与された「環状オイルダンパ装置」に関
するアメリカ特許第4,669,893号及び1988年3月14日付
けにてヒーブナー等(Hibner et al)によって出願され
た「可変剛性オイルフィルムダンパ」に関するアメリカ
特許出願第167,754号に開示されている。
第3図において、アウタケーシング部材82によって画
成された円形室内に配設された円筒部材は、周期的に旋
回運動をするベアリングハウジング64及びこのベアリン
グハウジングによって支持されたベアリング及びロータ
シャフト34を含む可動部の全体を図式的に示すもので、
図においてはこの円筒部材をベアリングハウジングの参
照符号64を用いて示している。第3図において、円筒部
材64の中心点100aは、ロータ系の回転中心軸線Araを示
している。一方、アウタハウジング82の円形断面の中心
点100bは、理想回転中心軸線Arbを示している。この理
想回転中心軸線Arbは、ベアリング、ロータシャフト及
びベアリングハウジングを含む回転系の中心軸線が、ア
ウタケーシングの中心軸線と重なる位置に設定されてい
る。
成された円形室内に配設された円筒部材は、周期的に旋
回運動をするベアリングハウジング64及びこのベアリン
グハウジングによって支持されたベアリング及びロータ
シャフト34を含む可動部の全体を図式的に示すもので、
図においてはこの円筒部材をベアリングハウジングの参
照符号64を用いて示している。第3図において、円筒部
材64の中心点100aは、ロータ系の回転中心軸線Araを示
している。一方、アウタハウジング82の円形断面の中心
点100bは、理想回転中心軸線Arbを示している。この理
想回転中心軸線Arbは、ベアリング、ロータシャフト及
びベアリングハウジングを含む回転系の中心軸線が、ア
ウタケーシングの中心軸線と重なる位置に設定されてい
る。
作動流体として機能するエンジン潤滑油は、ベアリン
グハウジング64の外表面とアウタケーシング82の内表面
の間に形成される環状室86に、潤滑油通路88を介して導
入される。また、前記のように、図示の例においては環
状室86内の潤滑油は、出口通路92を介して排出されてい
るが、ピストンのシールリング等を用いて環状室外に排
出することも可能である。第3図の例においては、潤滑
油通路88には、二つの圧力感応型チェックバルブ102、1
04が並列に配設されている。この二つのチェックバルブ
は、前記した潤滑油制御手段として機能するバルブ56を
構成している。チェックバルブ102には、ポペット108
と、このポペットに負荷される潤滑油の圧力に抗して付
勢するスプリング106が設けられている。前記したよポ
ペット108に負荷される潤滑油の圧力は、ロータの回転
数によって変化する。スプリング106は、潤滑油の圧力
が所定のロータ回転数(第二の回転数)に対応する圧力
となったときに、この潤滑油圧力によってポペット108
が閉塞位置に動作するようにバネ力を設定されている。
同様に、チェックバルブ104はスプリングによって付勢
されたポペット110を有しており、このポペット110は、
スプリングのバネ力によって通常閉塞位置に保持されて
いる。ロータん回転数が前記した第二の回転数を越えて
上昇して第三の回転数に達すると、ポペット110は、こ
の第三の回転数に応じた潤滑油圧力によってスプリング
のバネ力に抗して開放位置に動作され、ポンプ48から供
給される潤滑油を環状室86に供給する。上記のように、
所定の第一圧力によって開放され、第一の圧力とは異な
る第二の圧力以上の圧力で遮断位置に動作するバルブと
しては、ミッドランドロス社(Midland Ross Corporati
on)のジャニトロル エアロ ディビジョン(Janitrol
Aero Devision)によって製造されているシャントオフ
バルブ、モデル10P22−2;12P70等が適当である。
グハウジング64の外表面とアウタケーシング82の内表面
の間に形成される環状室86に、潤滑油通路88を介して導
入される。また、前記のように、図示の例においては環
状室86内の潤滑油は、出口通路92を介して排出されてい
るが、ピストンのシールリング等を用いて環状室外に排
出することも可能である。第3図の例においては、潤滑
油通路88には、二つの圧力感応型チェックバルブ102、1
04が並列に配設されている。この二つのチェックバルブ
は、前記した潤滑油制御手段として機能するバルブ56を
構成している。チェックバルブ102には、ポペット108
と、このポペットに負荷される潤滑油の圧力に抗して付
勢するスプリング106が設けられている。前記したよポ
ペット108に負荷される潤滑油の圧力は、ロータの回転
数によって変化する。スプリング106は、潤滑油の圧力
が所定のロータ回転数(第二の回転数)に対応する圧力
となったときに、この潤滑油圧力によってポペット108
が閉塞位置に動作するようにバネ力を設定されている。
同様に、チェックバルブ104はスプリングによって付勢
されたポペット110を有しており、このポペット110は、
スプリングのバネ力によって通常閉塞位置に保持されて
いる。ロータん回転数が前記した第二の回転数を越えて
上昇して第三の回転数に達すると、ポペット110は、こ
の第三の回転数に応じた潤滑油圧力によってスプリング
のバネ力に抗して開放位置に動作され、ポンプ48から供
給される潤滑油を環状室86に供給する。上記のように、
所定の第一圧力によって開放され、第一の圧力とは異な
る第二の圧力以上の圧力で遮断位置に動作するバルブと
しては、ミッドランドロス社(Midland Ross Corporati
on)のジャニトロル エアロ ディビジョン(Janitrol
Aero Devision)によって製造されているシャントオフ
バルブ、モデル10P22−2;12P70等が適当である。
一方、第3図のチェックバルブを用いた潤滑油の送給
制御機構に代えて、第3b図に示すようなON/OFFソレノイ
ドバルブを用いることも可能である。第3b図の構成にお
いては、ソレノイドコイル114をポペット118を動作させ
るアーマチャ116を包囲して配設した構成となってい
る。ソレノイドコイル114は、第1図に示したようにエ
ンジン制御装置に電気的に連結されており、ロータの回
転数が所定の回転数に達したときに、制御装置より供給
される制御信号に応じて、アマチャ116を駆動して、ポ
ペット118を閉塞位置に動作させる。一方、ソレノイド
コイル114は、上記とはことなる所定のロータ回転数に
おいて発生される制御信号に応じて消勢され、アーマチ
ャ116を介してポペット118を開放位置に動作させる。
制御機構に代えて、第3b図に示すようなON/OFFソレノイ
ドバルブを用いることも可能である。第3b図の構成にお
いては、ソレノイドコイル114をポペット118を動作させ
るアーマチャ116を包囲して配設した構成となってい
る。ソレノイドコイル114は、第1図に示したようにエ
ンジン制御装置に電気的に連結されており、ロータの回
転数が所定の回転数に達したときに、制御装置より供給
される制御信号に応じて、アマチャ116を駆動して、ポ
ペット118を閉塞位置に動作させる。一方、ソレノイド
コイル114は、上記とはことなる所定のロータ回転数に
おいて発生される制御信号に応じて消勢され、アーマチ
ャ116を介してポペット118を開放位置に動作させる。
従って、前記した第一のロータ回転数よりも低いロー
タ回転数域と第二のロータ回転数よりも高い回転数域に
おいて、潤滑油は環状室86に導入されることになる。環
状室86に導入された潤滑油は、アウタケーシング82に形
成した出口通路92を介して排出される。
タ回転数域と第二のロータ回転数よりも高い回転数域に
おいて、潤滑油は環状室86に導入されることになる。環
状室86に導入された潤滑油は、アウタケーシング82に形
成した出口通路92を介して排出される。
上記のように構成したダンパ70は、エンジンの運転状
態において、環状室86に導入される潤滑油によって生起
される流体力学的な力によって、振動エネルギを吸収す
る。潤滑油によって旋回運動力に対して発生される減衰
力によって、潤滑油に熱を発生させて、運動エネルギを
熱エネルギに変換することで、振動エネルギを減衰す
る。
態において、環状室86に導入される潤滑油によって生起
される流体力学的な力によって、振動エネルギを吸収す
る。潤滑油によって旋回運動力に対して発生される減衰
力によって、潤滑油に熱を発生させて、運動エネルギを
熱エネルギに変換することで、振動エネルギを減衰す
る。
次に、流体力学的なベアリングハウジングをアウタケ
ーシング間におけるエネルギ伝達のメカニズムを第4A図
及び第4B図を参照しながら説明する。円筒部材64に旋回
運動が生じると、環状室86内の潤滑油には波状の円周方
向の圧力変動が生じ、この圧力変動は順次環状室内の全
域にで伝搬される。圧力変動は、円筒部材64の実際の旋
回運動よりも先行して発生し、旋回運動の過程におい
て、円筒部材64の外表面とアウタハウジング82の内表面
の距離が最小距離120となる位置に達する以前に、当該
位置における局部圧力は最大となる。この局部圧力は、
円筒部材64の旋回方向と反対方向に作用するので、減衰
力として作用し、またこの局部圧力は、スプリング68の
バネ力と等方向又は反対方向に作用するバネ力として作
用する。また、前記円筒部材64の旋回軌跡の円筒部材外
表面とアウタケーシング82の内表面の距離が最小距離と
なる位置と反対側の環状室部分においては局部圧力が最
小となり、円筒部材を当該部分に向かって引き付ける力
を生じる。
ーシング間におけるエネルギ伝達のメカニズムを第4A図
及び第4B図を参照しながら説明する。円筒部材64に旋回
運動が生じると、環状室86内の潤滑油には波状の円周方
向の圧力変動が生じ、この圧力変動は順次環状室内の全
域にで伝搬される。圧力変動は、円筒部材64の実際の旋
回運動よりも先行して発生し、旋回運動の過程におい
て、円筒部材64の外表面とアウタハウジング82の内表面
の距離が最小距離120となる位置に達する以前に、当該
位置における局部圧力は最大となる。この局部圧力は、
円筒部材64の旋回方向と反対方向に作用するので、減衰
力として作用し、またこの局部圧力は、スプリング68の
バネ力と等方向又は反対方向に作用するバネ力として作
用する。また、前記円筒部材64の旋回軌跡の円筒部材外
表面とアウタケーシング82の内表面の距離が最小距離と
なる位置と反対側の環状室部分においては局部圧力が最
小となり、円筒部材を当該部分に向かって引き付ける力
を生じる。
回転しないベアリングハウジングを含む円筒部材64
が、理想回転中心軸線100bの周囲で旋回運動をすると
き、ロータシャフトの軸心100aは、第4A図及び第4B図に
破線で示すように変位する。円筒部材64の軸心100aと理
想回転中心軸線100bを結ぶ仮想線は、円筒部材64に負荷
される旋回力のベクトルに対する基準線を構成する。例
えば、円筒部材の運動方向と反対方向に作用する潤滑油
の圧力によって発生されるビスカスダンパ70によって発
生される減衰力Fbは、この基準線に対して直角方向の力
であり、円筒部材の法線方向の速度に比例した力とな
る。
が、理想回転中心軸線100bの周囲で旋回運動をすると
き、ロータシャフトの軸心100aは、第4A図及び第4B図に
破線で示すように変位する。円筒部材64の軸心100aと理
想回転中心軸線100bを結ぶ仮想線は、円筒部材64に負荷
される旋回力のベクトルに対する基準線を構成する。例
えば、円筒部材の運動方向と反対方向に作用する潤滑油
の圧力によって発生されるビスカスダンパ70によって発
生される減衰力Fbは、この基準線に対して直角方向の力
であり、円筒部材の法線方向の速度に比例した力とな
る。
さらに、この基準線と平行に三つの力が作用する。こ
の基準線に平行な力うちの一つは、メカニカルスプリン
グ68及びこのスプリングの棒状部材96によって発生され
る機械的なバネ力である。たの二つの作用力は、ダンパ
の潤滑油によって発生される。ダンパによって発生され
る力の一方は、前記した波状の圧力変動によって生起さ
れる力であり、この力の大きさは、粘性流体、即ち潤滑
油の、剛性特性kfによって決定される。この潤滑油の剛
性特性によって発生される力は、理想回転中心軸線100b
に向かって、前記の仮想線にそった方向に発生される。
この潤滑油の剛性特性によって発生される作用力の方向
は、メカニカルスプリング68のバネ力の方向に一致し、
円筒部材の理想回転中心軸線の運動方向とは反対向きと
なる。従って、円筒部材64の旋回運動に対しては、メカ
ニカルスプリングによって発生されるバネ力Fkmとビス
カスダンパのバネ力Fkfの双方が、バネ力(Fkm+Fkf)
を持つスプリングの剛性特性と均等な抵抗力として作用
する。
の基準線に平行な力うちの一つは、メカニカルスプリン
グ68及びこのスプリングの棒状部材96によって発生され
る機械的なバネ力である。たの二つの作用力は、ダンパ
の潤滑油によって発生される。ダンパによって発生され
る力の一方は、前記した波状の圧力変動によって生起さ
れる力であり、この力の大きさは、粘性流体、即ち潤滑
油の、剛性特性kfによって決定される。この潤滑油の剛
性特性によって発生される力は、理想回転中心軸線100b
に向かって、前記の仮想線にそった方向に発生される。
この潤滑油の剛性特性によって発生される作用力の方向
は、メカニカルスプリング68のバネ力の方向に一致し、
円筒部材の理想回転中心軸線の運動方向とは反対向きと
なる。従って、円筒部材64の旋回運動に対しては、メカ
ニカルスプリングによって発生されるバネ力Fkmとビス
カスダンパのバネ力Fkfの双方が、バネ力(Fkm+Fkf)
を持つスプリングの剛性特性と均等な抵抗力として作用
する。
このバネ力Fkm及びFkfに対しては、これらと反対向き
の円筒部材64の変位方向の力−Fkiが作用する。こも力
−Fkiの大きさは潤滑油の慣性力に比例する。この力は
剛性kiを持つスプリングによって発生されるバネ力と同
等である。この力の大きさは、スプリング68のバネ力Fk
m及びビスカスダンパ70のバネ力と反対向きに作用して
いるので負の作用力(−Fki)として示されている。ビ
スカスダンパ70によって発生されるバネ力Fkf及び−Fki
の合力Fkhは、これらのバネ力が相互に反対向きに作用
しているので、両バネ力の差となる。従って、この合力
Fkhの方向は、バネ力Fkfと−Fkiの相対的な大きさに応
じて変化する。
の円筒部材64の変位方向の力−Fkiが作用する。こも力
−Fkiの大きさは潤滑油の慣性力に比例する。この力は
剛性kiを持つスプリングによって発生されるバネ力と同
等である。この力の大きさは、スプリング68のバネ力Fk
m及びビスカスダンパ70のバネ力と反対向きに作用して
いるので負の作用力(−Fki)として示されている。ビ
スカスダンパ70によって発生されるバネ力Fkf及び−Fki
の合力Fkhは、これらのバネ力が相互に反対向きに作用
しているので、両バネ力の差となる。従って、この合力
Fkhの方向は、バネ力Fkfと−Fkiの相対的な大きさに応
じて変化する。
従って、ロータシャフトの回転数W1に於けるバネ力−
Fkiの大きさは、第4A図に示すように支持系の有効剛性
特性を減少させるように作用する。
Fkiの大きさは、第4A図に示すように支持系の有効剛性
特性を減少させるように作用する。
第4A図の例においては、機械的なスプリング68のバネ
力Fkmとビスカスダンパのバネ力Fkfの合成ベクトルの大
きさは、潤滑油の慣性力Fkiのベクトルよりも大きい。
上記したスプリング68のバネ力Fkmと、ビスカスダンパ7
0のバネ力Fkf及び潤滑油の慣性力Fkiも三つの力と、並
びに円筒部材64の法線方向の旋回運動に対する抵抗とし
て作用する潤滑油の粘性力Fbによって、合成ベクトルFt
が生起される。上記のように、流体力学的に発生される
バネ力は、円筒部材の旋回運動を抑制する方向に発生さ
れ、このバネ力によって潤滑油の慣性力Fkiは打ち消さ
れる。また、この流体力学的なバネ力Fkfは、メカニカ
ルスプリングのバネ力Fkmとともに円筒部材の旋回運動
に対する抵抗として作用するので、円筒部材の旋回に対
する抑止力が大きくなる。
力Fkmとビスカスダンパのバネ力Fkfの合成ベクトルの大
きさは、潤滑油の慣性力Fkiのベクトルよりも大きい。
上記したスプリング68のバネ力Fkmと、ビスカスダンパ7
0のバネ力Fkf及び潤滑油の慣性力Fkiも三つの力と、並
びに円筒部材64の法線方向の旋回運動に対する抵抗とし
て作用する潤滑油の粘性力Fbによって、合成ベクトルFt
が生起される。上記のように、流体力学的に発生される
バネ力は、円筒部材の旋回運動を抑制する方向に発生さ
れ、このバネ力によって潤滑油の慣性力Fkiは打ち消さ
れる。また、この流体力学的なバネ力Fkfは、メカニカ
ルスプリングのバネ力Fkmとともに円筒部材の旋回運動
に対する抵抗として作用するので、円筒部材の旋回に対
する抑止力が大きくなる。
上記したすべてのバネ力(Fkm;Fkf;−Fki)は、アウ
タケーシング82に伝達される。従って、これらのバネ力
を発生させるロータシャフトの旋回運動によってアウタ
ケーシング82に振動が発生する。前記したようにバネ力
は、アウタケーシング82に振動エネルギとしてバネ力を
伝達する一方ロータシャフトの旋回運動エネルギを熱エ
ネルギに変換することによってロータシャフトの旋回運
動及びアウタケーシングの振動を減衰する。
タケーシング82に伝達される。従って、これらのバネ力
を発生させるロータシャフトの旋回運動によってアウタ
ケーシング82に振動が発生する。前記したようにバネ力
は、アウタケーシング82に振動エネルギとしてバネ力を
伝達する一方ロータシャフトの旋回運動エネルギを熱エ
ネルギに変換することによってロータシャフトの旋回運
動及びアウタケーシングの振動を減衰する。
ロータシャフト34の回転数がW2まで上昇すると、実回
転中心軸線100aの理想回転中心軸線100bに対する偏心が
大きくなる。ロータシャフトの回転数の増加と実回転中
心軸線100aの理想回転中心軸線100bとの偏心度の増加に
よって、潤滑油に生じる慣性力が潤滑油の慣性剛性特性
とともに非常に大きくなり、第4b図に示すように、円筒
部材の旋回運動を抑止する方向に作用するバネ力Fkm及
びFkfを上回るものとなる。従って、上記の旋回運動を
抑止する方向のバネ力Fkm及びFkfの合力(Fkm+Fkf−Fk
i)は、負の値となり、旋回運動を抑止する作用力が円
筒部材に作用しないことになる。
転中心軸線100aの理想回転中心軸線100bに対する偏心が
大きくなる。ロータシャフトの回転数の増加と実回転中
心軸線100aの理想回転中心軸線100bとの偏心度の増加に
よって、潤滑油に生じる慣性力が潤滑油の慣性剛性特性
とともに非常に大きくなり、第4b図に示すように、円筒
部材の旋回運動を抑止する方向に作用するバネ力Fkm及
びFkfを上回るものとなる。従って、上記の旋回運動を
抑止する方向のバネ力Fkm及びFkfの合力(Fkm+Fkf−Fk
i)は、負の値となり、旋回運動を抑止する作用力が円
筒部材に作用しないことになる。
第5A図は、スプリング68とビスカスダンパ70の作用を
説明するためのモデルを示すもので、ビスカスダンパ70
に用いる潤滑油の粘性抵抗によって発生される力はFbで
あり、潤滑油の圧力に対する比例定数はbで表される。
なお、この比例定数bは、ビスカスダンパの減衰係数と
なる。
説明するためのモデルを示すもので、ビスカスダンパ70
に用いる潤滑油の粘性抵抗によって発生される力はFbで
あり、潤滑油の圧力に対する比例定数はbで表される。
なお、この比例定数bは、ビスカスダンパの減衰係数と
なる。
上記のように、メカニカルスプリング68とビスカスダ
ンパ70で構成されたバネ系のバネ定数は、ベアリングハ
ウジング64とアウタケーシング82間に介装されたメカニ
カルスプリング68の機械的な剛性特性Kmと、ビスカスダ
ンパ70の潤滑油によって流体力学的に発生される剛性特
性(kh=kf−ki)によって決定される。支持系全体の剛
性特性は、上記した機械的な剛性特性と流体力学的な剛
性特性を合わせた剛性特性となる。
ンパ70で構成されたバネ系のバネ定数は、ベアリングハ
ウジング64とアウタケーシング82間に介装されたメカニ
カルスプリング68の機械的な剛性特性Kmと、ビスカスダ
ンパ70の潤滑油によって流体力学的に発生される剛性特
性(kh=kf−ki)によって決定される。支持系全体の剛
性特性は、上記した機械的な剛性特性と流体力学的な剛
性特性を合わせた剛性特性となる。
第5B図は、ビスカスダンパへの潤滑油の供給が遮断さ
れた状態でメカニカルスプリングのみが動作している支
持系の動作を示すモデルである。この状態においては、
潤滑油による円筒部材の旋回運動の減衰は行われないの
で、メカニカルスプリングのバネ力kmのみが作用する。
従って、支持系の剛性特性はkmとなる。このとき、環状
室の潤滑油は、流体力学的に剛性特性を生じず、また粘
性による減衰特性も生じない。
れた状態でメカニカルスプリングのみが動作している支
持系の動作を示すモデルである。この状態においては、
潤滑油による円筒部材の旋回運動の減衰は行われないの
で、メカニカルスプリングのバネ力kmのみが作用する。
従って、支持系の剛性特性はkmとなる。このとき、環状
室の潤滑油は、流体力学的に剛性特性を生じず、また粘
性による減衰特性も生じない。
上記より明らかなように、円筒部材の旋回運動によっ
て潤滑油に生じる慣性力は、一定のエンジン運転状態で
はアウタケーシングの振動を増幅するように作用するこ
とがわかる。この場合、ロータシャフトの旋回運動を減
衰することによるアウタケーシングの振動の増大は、以
下の潤滑油に生じる慣性力の大きさ−Fki及び慣性流体
の剛性特性に関連する三つの理由によるものと考えられ
る。その第一は、潤滑油の慣性力が増加することによっ
て、ロータシャフトの回転中心軸線の理想回転中心軸線
からの変位量が増加して、ロータシャフト自体に振動が
発生することにあると考えられる。ついで、潤滑油の減
衰効果によるロータシャフトの振動低減効果が、潤滑油
の慣性力の増大によって相殺され、加圧状態の潤滑油の
剛性によってロータシャフトの振動が、アウタケーシン
グに伝達されることに起因するとも考えられる。
て潤滑油に生じる慣性力は、一定のエンジン運転状態で
はアウタケーシングの振動を増幅するように作用するこ
とがわかる。この場合、ロータシャフトの旋回運動を減
衰することによるアウタケーシングの振動の増大は、以
下の潤滑油に生じる慣性力の大きさ−Fki及び慣性流体
の剛性特性に関連する三つの理由によるものと考えられ
る。その第一は、潤滑油の慣性力が増加することによっ
て、ロータシャフトの回転中心軸線の理想回転中心軸線
からの変位量が増加して、ロータシャフト自体に振動が
発生することにあると考えられる。ついで、潤滑油の減
衰効果によるロータシャフトの振動低減効果が、潤滑油
の慣性力の増大によって相殺され、加圧状態の潤滑油の
剛性によってロータシャフトの振動が、アウタケーシン
グに伝達されることに起因するとも考えられる。
さらに、ロータシャフトの臨界速度特性は、支持系の
剛性を含む回転装置の剛性の関数であるため、ある振動
モードにおいて臨界速度がロータシャフトの回転数に近
接している場合に、ビスカスダンパの流体力学的に発生
される剛性特性が臨界速度を変化させることが原因する
とも考えられる。即ち、潤滑油の負の剛性の増加によっ
てロータシャフトの回転速度域において回転数の増加に
ともなって増加する潤滑油の剛性によって臨界速度が変
化して、ロータシャフトの常用回転域に接近して、振動
を増幅する可能性があるためである。
剛性を含む回転装置の剛性の関数であるため、ある振動
モードにおいて臨界速度がロータシャフトの回転数に近
接している場合に、ビスカスダンパの流体力学的に発生
される剛性特性が臨界速度を変化させることが原因する
とも考えられる。即ち、潤滑油の負の剛性の増加によっ
てロータシャフトの回転速度域において回転数の増加に
ともなって増加する潤滑油の剛性によって臨界速度が変
化して、ロータシャフトの常用回転域に接近して、振動
を増幅する可能性があるためである。
同様に、潤滑油の減衰特性及び潤滑油の剛性係数は、
エンジンのある運転状態で増大するので、潤滑油による
アウタケーシングへの振動伝達及び臨界速度の変化の双
方において問題を生じる。従って、このようなエンジン
の運転状態では、ビスカスダンパへの潤滑油の供給を停
止して、ビスカスダンパが実質的に動作しないようにす
ることで、振動の低減が可能となる。
エンジンのある運転状態で増大するので、潤滑油による
アウタケーシングへの振動伝達及び臨界速度の変化の双
方において問題を生じる。従って、このようなエンジン
の運転状態では、ビスカスダンパへの潤滑油の供給を停
止して、ビスカスダンパが実質的に動作しないようにす
ることで、振動の低減が可能となる。
第6図は、第2図に示す可撓性の支持系のロータシャ
フトの回転数の変化に応じた剛性変化を示す図である。
第6図においては、ロータの回転数を縦軸に示してい
る。また、第6図には、環状室への潤滑油の供給停止に
よる、潤滑油の剛性変化に対する効果と、臨界速度変化
に対する効果の双方を示している。ビスカスダンパは、
ロータシャフトの回転数に応じて動作状態と非動作状態
に切り換えられるので、支持系は、二つの異なる剛性特
性を持つ。
フトの回転数の変化に応じた剛性変化を示す図である。
第6図においては、ロータの回転数を縦軸に示してい
る。また、第6図には、環状室への潤滑油の供給停止に
よる、潤滑油の剛性変化に対する効果と、臨界速度変化
に対する効果の双方を示している。ビスカスダンパは、
ロータシャフトの回転数に応じて動作状態と非動作状態
に切り換えられるので、支持系は、二つの異なる剛性特
性を持つ。
第6図の曲線Aは、潤滑油が環状室に供給されて、ビ
スカスダンパが動作状態となっている場合の、潤滑油の
剛性の変化を示している。第6図より明らかなように、
この場合の剛性変化は、剛性が環状室内に形成されるオ
イルフィルムによって発生されダンパに負荷される動負
荷の関数となるため非線形的に変化する。従って、ロー
タシャフトの回転数が増加する場合、図示の構成におい
ては初期状態では剛性は正の値となる。これは、メカニ
カルスプリングの剛性とビスカスダンパの剛性を合わせ
た剛性が、潤滑油に生じる慣性力を上回っていることを
示すものである。ロータシャフトの回転数が増加するに
従って、潤滑油の慣性力が増大して、支持系の剛性は零
に向かって減少し、さらにロータシャフトの回転数が増
加すると負に転じる。支持系の剛性が負に転じると、負
の剛性はロータシャフトの回転数の増加にともなって急
激に増加する。
スカスダンパが動作状態となっている場合の、潤滑油の
剛性の変化を示している。第6図より明らかなように、
この場合の剛性変化は、剛性が環状室内に形成されるオ
イルフィルムによって発生されダンパに負荷される動負
荷の関数となるため非線形的に変化する。従って、ロー
タシャフトの回転数が増加する場合、図示の構成におい
ては初期状態では剛性は正の値となる。これは、メカニ
カルスプリングの剛性とビスカスダンパの剛性を合わせ
た剛性が、潤滑油に生じる慣性力を上回っていることを
示すものである。ロータシャフトの回転数が増加するに
従って、潤滑油の慣性力が増大して、支持系の剛性は零
に向かって減少し、さらにロータシャフトの回転数が増
加すると負に転じる。支持系の剛性が負に転じると、負
の剛性はロータシャフトの回転数の増加にともなって急
激に増加する。
第6図には、上記した支持系の剛性変化を示す曲線と
ともに、異なる振動モードにおける支持系の剛性に対応
する臨界速度が示されている。各振動モードにおける臨
界速度は、ロータシャフトの変位の軌跡を示す固有ベク
トルで表されている。ビスカスダンパの動作状態におけ
る剛性変化を示す曲線Aと、各振動モードにおける臨界
速度の変化を示す曲線の交点は、それぞれのロータシャ
フトの振動モードにおける臨界速度特性を示している。
即、ロータシャフトは、ビスカスダンパの動作状態にお
いて、点1、2、3で示す三つの振動モードにおける臨
界速度を持っている。
ともに、異なる振動モードにおける支持系の剛性に対応
する臨界速度が示されている。各振動モードにおける臨
界速度は、ロータシャフトの変位の軌跡を示す固有ベク
トルで表されている。ビスカスダンパの動作状態におけ
る剛性変化を示す曲線Aと、各振動モードにおける臨界
速度の変化を示す曲線の交点は、それぞれのロータシャ
フトの振動モードにおける臨界速度特性を示している。
即、ロータシャフトは、ビスカスダンパの動作状態にお
いて、点1、2、3で示す三つの振動モードにおける臨
界速度を持っている。
一方、線Bは、ビスカスダンパへの潤滑油の供給を停
止している状態における剛性の変化を示している。この
潤滑油の供給を遮断した状態においては、環状室の潤滑
油の圧力はほぼ零となっており、流体力学的に発生され
る剛性が零に保持されてロータシャフトの振動がアウタ
ケーシングには伝達されない状態となっているととも
に、ビスカスダンパによるロータシャフトの旋回運動に
対する減衰力も発生しないものとなっている。この状態
においては、支持系の剛性は、ほぼメカニカルスプリン
グの剛性に一致するので、一定に維持される。この線B
と、各振動モードにおける臨界速度の変化を示す線の交
点4、5、6は、ビスカスダンパ非動作時の臨界速度特
性を示している。
止している状態における剛性の変化を示している。この
潤滑油の供給を遮断した状態においては、環状室の潤滑
油の圧力はほぼ零となっており、流体力学的に発生され
る剛性が零に保持されてロータシャフトの振動がアウタ
ケーシングには伝達されない状態となっているととも
に、ビスカスダンパによるロータシャフトの旋回運動に
対する減衰力も発生しないものとなっている。この状態
においては、支持系の剛性は、ほぼメカニカルスプリン
グの剛性に一致するので、一定に維持される。この線B
と、各振動モードにおける臨界速度の変化を示す線の交
点4、5、6は、ビスカスダンパ非動作時の臨界速度特
性を示している。
線A,B上に重ねて示されている太線矢印Cで示された
剛性の変化特性は、本発明の方法により、ロータシャフ
トの回転数に応じて、ビスカスダンパを動作状態と非動
作状態の切り換えた場合の支持系の剛性変化を示してい
る。経験上、エンジンのアイドリング状態を含む低負荷
領域aにおいては、第5A図に示すようにビスカスダンパ
を動作させた状態で第2図に示すロータを運転すること
が出来ることが知られている。この低負荷領域には、振
動モードの変化曲線との交点1が含まれている。この低
負荷領域aにおいては、共振状態においても十分な振動
減衰効果が得られるとともに、ロータシャフトの旋回運
動によって発生する圧力変動によって流体力学的に発生
される剛性は、比較的小さいために、支持系やアウタケ
ーシングには振動が伝達されない。しかしながら、ロー
タシャフトの回転数がさらい増加すると、支持系の負の
剛性が増加して、ロータシャフトの回転中心軸線の理想
回転中心軸線に対する変位量を増大させる。また、この
時、潤滑油の剛性によってロータシャフトよりアウタケ
ーシングに伝達される振動も飛躍的に増大する。この原
因の一つは、この時のロータシャフトの回転数が、臨界
速度変化曲線と、線Aの交点2の近くにあるためと考え
られる。そこで、ロータシャフトの回転数が所定回転数
bの越えると、環状室への潤滑油の供給が遮断される。
この結果、支持系の動作状態は瞬時に第5B図の状態に切
り換えられ、ビスカスダンパが非動作状態の特性cとな
る。前記したように、この状態では環状室の潤滑油の圧
力はほぼ零となるため、この潤滑油によるロータシャフ
トの振動のアウタケーシングへの伝達は起こらない。支
持系の動作状態を第5B図の状態に切り換えることによっ
て点cと、交点5との距離が大きくすることが出来る。
この結果、点bにおいて臨界速度の交点2に接近するこ
とによって生じる振動の増加量及びロータシャフトの共
振周波数帯域におけるロータシャフトの軸心の変位の振
幅の増加量に比べて、振動の増加量及び軸心の変位量を
小さくすることが出来る。
剛性の変化特性は、本発明の方法により、ロータシャフ
トの回転数に応じて、ビスカスダンパを動作状態と非動
作状態の切り換えた場合の支持系の剛性変化を示してい
る。経験上、エンジンのアイドリング状態を含む低負荷
領域aにおいては、第5A図に示すようにビスカスダンパ
を動作させた状態で第2図に示すロータを運転すること
が出来ることが知られている。この低負荷領域には、振
動モードの変化曲線との交点1が含まれている。この低
負荷領域aにおいては、共振状態においても十分な振動
減衰効果が得られるとともに、ロータシャフトの旋回運
動によって発生する圧力変動によって流体力学的に発生
される剛性は、比較的小さいために、支持系やアウタケ
ーシングには振動が伝達されない。しかしながら、ロー
タシャフトの回転数がさらい増加すると、支持系の負の
剛性が増加して、ロータシャフトの回転中心軸線の理想
回転中心軸線に対する変位量を増大させる。また、この
時、潤滑油の剛性によってロータシャフトよりアウタケ
ーシングに伝達される振動も飛躍的に増大する。この原
因の一つは、この時のロータシャフトの回転数が、臨界
速度変化曲線と、線Aの交点2の近くにあるためと考え
られる。そこで、ロータシャフトの回転数が所定回転数
bの越えると、環状室への潤滑油の供給が遮断される。
この結果、支持系の動作状態は瞬時に第5B図の状態に切
り換えられ、ビスカスダンパが非動作状態の特性cとな
る。前記したように、この状態では環状室の潤滑油の圧
力はほぼ零となるため、この潤滑油によるロータシャフ
トの振動のアウタケーシングへの伝達は起こらない。支
持系の動作状態を第5B図の状態に切り換えることによっ
て点cと、交点5との距離が大きくすることが出来る。
この結果、点bにおいて臨界速度の交点2に接近するこ
とによって生じる振動の増加量及びロータシャフトの共
振周波数帯域におけるロータシャフトの軸心の変位の振
幅の増加量に比べて、振動の増加量及び軸心の変位量を
小さくすることが出来る。
アウタケーシングに伝達される振動を低減することに
よって、エンジンの外周に設ける構成部品の疲労が減少
して、部品寿命を伸長することが出来、更に、エンジン
から航空機の機内等に伝達されるノイズを減少すること
が出来る。
よって、エンジンの外周に設ける構成部品の疲労が減少
して、部品寿命を伸長することが出来、更に、エンジン
から航空機の機内等に伝達されるノイズを減少すること
が出来る。
第7図には、本発明による回転軸の支持装置を用いた
ガスタービンエンジンの試験におけるアウタケーシング
の振動の測定結果が示されている。第7図のグラフは、
高圧ロータの回転数に応じたアウタケーシングのフラン
ジにおける水平振動を1マイル毎に計測した結果を示し
ている。第7図において、上側の線は振動のピークの変
化を示しており、下側の線は平均二乗値(rms)の変化
を示している。この試験において、臨界速度は、約7700
r.p.m.のエンジン回転数に設定されていた。アウタケー
シングの振動は、スプリングダンパ系とビスカスダンパ
をエンジン回転数が増加しても動作状態に維持して減衰
した。この結果、アウタケーシングの振動の振幅はロー
タノ回転数が約8400r.p.m.を越えて増加した時に急激に
増加し、約9400r.p.m.で最高値に達した。このロータ回
転数で、環状室への潤滑油の供給を遮断した。この結
果、流体力学的な剛性及びビスカスダンパによる振動減
衰能力は零となった。このため、潤滑油によるロータシ
ャフトからアウタケーシングへの振動伝達はほぼ零とな
った。これにより、アウタケーシングの振動は最高値の
60%以下に低下した。
ガスタービンエンジンの試験におけるアウタケーシング
の振動の測定結果が示されている。第7図のグラフは、
高圧ロータの回転数に応じたアウタケーシングのフラン
ジにおける水平振動を1マイル毎に計測した結果を示し
ている。第7図において、上側の線は振動のピークの変
化を示しており、下側の線は平均二乗値(rms)の変化
を示している。この試験において、臨界速度は、約7700
r.p.m.のエンジン回転数に設定されていた。アウタケー
シングの振動は、スプリングダンパ系とビスカスダンパ
をエンジン回転数が増加しても動作状態に維持して減衰
した。この結果、アウタケーシングの振動の振幅はロー
タノ回転数が約8400r.p.m.を越えて増加した時に急激に
増加し、約9400r.p.m.で最高値に達した。このロータ回
転数で、環状室への潤滑油の供給を遮断した。この結
果、流体力学的な剛性及びビスカスダンパによる振動減
衰能力は零となった。このため、潤滑油によるロータシ
ャフトからアウタケーシングへの振動伝達はほぼ零とな
った。これにより、アウタケーシングの振動は最高値の
60%以下に低下した。
この結果より明らかなように、ビスカスダンパを動作
状態と非動作状態に切り換えて使用することによって、
すべてのエンジン回転領域においてロータ回転数が臨界
速度に接近することを防止できることになる。
状態と非動作状態に切り換えて使用することによって、
すべてのエンジン回転領域においてロータ回転数が臨界
速度に接近することを防止できることになる。
第8A図は、実際のガスタービンエンジンの2/3スケー
ルのロータテスト装置を用いて、第5B図のスプリングに
よる支持系の動作テストを行った結果を示している。こ
のテスト装置の臨界速度は、2000r.p.m.と4000r.p.m.に
設定されていた。
ルのロータテスト装置を用いて、第5B図のスプリングに
よる支持系の動作テストを行った結果を示している。こ
のテスト装置の臨界速度は、2000r.p.m.と4000r.p.m.に
設定されていた。
第8B図は、第5A図の動作を上記第8A図のテストを行っ
たものと同一のロータテスト装置によりテストした結果
を示している。この支持系では異なる剛性特性を有して
いたので、臨界速度特性は、約6000r.p.m.のエンジン回
転数にあったものと推測される。
たものと同一のロータテスト装置によりテストした結果
を示している。この支持系では異なる剛性特性を有して
いたので、臨界速度特性は、約6000r.p.m.のエンジン回
転数にあったものと推測される。
第8C図は、本発明によりビスカスダンパの動作を臨界
速度で動作状態と非動作状態に切り換えて、第8B図と同
じロータをテストした場合のテスト結果を示している。
速度で動作状態と非動作状態に切り換えて、第8B図と同
じロータをテストした場合のテスト結果を示している。
第8D図は、第8A図、第8B図、第8C図の結果を総合し、
ロータ回転数が臨界速度に接近しないようにビスカスダ
ンパへの潤滑油の供給を制御した場合のテスト結果を示
しており、この結果より、各臨界速度における振動のピ
ーク値が著しく減少していることが判る。
ロータ回転数が臨界速度に接近しないようにビスカスダ
ンパへの潤滑油の供給を制御した場合のテスト結果を示
しており、この結果より、各臨界速度における振動のピ
ーク値が著しく減少していることが判る。
第9図は、第8D図の結果を得るために用いたロータ回
転数と剛性特性の相互関係を示している。第9図に示す
ように、第5A図の支持系と第5B図の支持系の臨界速度が
大きく異なっていれば、この二つの支持系を切り換えて
用いることによって、ロータ回転数が臨界速度と剛性変
化曲線のすべての交点1、2、3に接近しないようにす
ることが可能である。例えば、潤滑油は、a、e、iの
ロータ回転領域で供給が開始されるので、このロータ回
転数に対する臨界速度が瞬時にそれぞれ交点1、2、3
に低下する。このとき環状室の潤滑油圧力の上昇には多
少の時間遅れが生じるが、ロータの振動増加にもラグが
あるので、この遅れ時間によって急激に振動が増加する
ことはない。同様に、ロータ回転数が交点2の臨界速度
に接近すると、回転数が臨界速度に達する以前に支持系
が点cから点dに移行するので、ロータ回転数が、急激
に振動を増加させる範囲の臨界速度に接近することが未
然に防止される。
転数と剛性特性の相互関係を示している。第9図に示す
ように、第5A図の支持系と第5B図の支持系の臨界速度が
大きく異なっていれば、この二つの支持系を切り換えて
用いることによって、ロータ回転数が臨界速度と剛性変
化曲線のすべての交点1、2、3に接近しないようにす
ることが可能である。例えば、潤滑油は、a、e、iの
ロータ回転領域で供給が開始されるので、このロータ回
転数に対する臨界速度が瞬時にそれぞれ交点1、2、3
に低下する。このとき環状室の潤滑油圧力の上昇には多
少の時間遅れが生じるが、ロータの振動増加にもラグが
あるので、この遅れ時間によって急激に振動が増加する
ことはない。同様に、ロータ回転数が交点2の臨界速度
に接近すると、回転数が臨界速度に達する以前に支持系
が点cから点dに移行するので、ロータ回転数が、急激
に振動を増加させる範囲の臨界速度に接近することが未
然に防止される。
[効果] 上記のように本発明によれば、二つの異なる臨界速度
を持つ支持系をロータの回転数に応じて選択して使用し
て、ステータのアウタケーシングへの振動伝達を大きく
低減することが可能となる。
を持つ支持系をロータの回転数に応じて選択して使用し
て、ステータのアウタケーシングへの振動伝達を大きく
低減することが可能となる。
なお、本発明の好適実施例の説明はガスタービンエン
ジンに本発明を適用した例を示したが、本発明は、ガス
タービンエンジン以外の分野においても使用可能であ
る。また、本発明は、特許請求の範囲に記載された要旨
を変更しないで実施されるいかなる構成をも包含するも
のである。
ジンに本発明を適用した例を示したが、本発明は、ガス
タービンエンジン以外の分野においても使用可能であ
る。また、本発明は、特許請求の範囲に記載された要旨
を変更しないで実施されるいかなる構成をも包含するも
のである。
【図面の簡単な説明】 第1図は、本発明の回転軸支持装置を適用するガスター
ビンエンジンの構成の概略を示す断面図、 第2図は、本発明の好適実施例によるロータシャフトの
支持系の構成を示す断面図、 第3図は第2図のロータシャフトの支持系の横断面図、 第3B図は第3図で用いた潤滑油制御手段の他例を示す
図、 第4A図及び第4B図は第3図のビスカスダンパの動作によ
り発生する作用力を図式的に示す図、 第5A図及び第5B図は本発明の支持系のモデル図、 第6図は、第2図の可撓支持系の剛性と臨界速度との関
係を示すグラフ、 第7図は本発明のロータシャフト支持構造を持つ高圧ロ
ータにおけるアウタケーシングの水平振動の変化を示す
グラフ、 第8A図乃至第8D図は本発明の好適実施例による支持系の
各動作状態における振動の変化を示すグラフ、及び 第9図は第2図の可撓支持系の剛性と臨界速度の関係を
示すグラフである。
ビンエンジンの構成の概略を示す断面図、 第2図は、本発明の好適実施例によるロータシャフトの
支持系の構成を示す断面図、 第3図は第2図のロータシャフトの支持系の横断面図、 第3B図は第3図で用いた潤滑油制御手段の他例を示す
図、 第4A図及び第4B図は第3図のビスカスダンパの動作によ
り発生する作用力を図式的に示す図、 第5A図及び第5B図は本発明の支持系のモデル図、 第6図は、第2図の可撓支持系の剛性と臨界速度との関
係を示すグラフ、 第7図は本発明のロータシャフト支持構造を持つ高圧ロ
ータにおけるアウタケーシングの水平振動の変化を示す
グラフ、 第8A図乃至第8D図は本発明の好適実施例による支持系の
各動作状態における振動の変化を示すグラフ、及び 第9図は第2図の可撓支持系の剛性と臨界速度の関係を
示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 カート エム.デムデック アメリカ合衆国,コネチカット,ベルノ ン,レインボー トレイル 72 (72)発明者 ロイ デイ.フランスシェット アメリカ合衆国,コネチカット,ノース ヘーブン,リモン ロード 235 (56)参考文献 特開 昭63−135612(JP,A) 実開 昭63−69815(JP,U) 特表 昭61−503044(JP,A) 米国特許4669893(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02C 7/06 F16C 27/00
Claims (22)
- 【請求項1】ステータと、軸線方向に配設され、回転軸
線を中心に第一の回転数と第二の回転数で回転するロー
タシャフトと、前記ロータシャフトに嵌合されたベアリ
ングと、該ベアリングを支持する支持構造を有し、該支
持構造が支持スプリングとロータシャフトの振動を減衰
する流体減衰室によって構成されたビスカスダンパとを
有する回転装置の運転方法であって、この運転方法は、 前記ロータシャフトが前記第一の回転数となっていると
きに、前記ビスカスダンパを動作状態とするべく、前記
流体減衰室が作動流体で充満されるような速度で前記流
体減衰室に作動流体を流入・流出させるステップと、 前記作動流体は、ビスカスダンパ特性を有していて、こ
のビスカスダンパ特性により、シャフト振動を減衰させ
ていると共に、前記シャフトから前記ステータ構造体へ
と前記作動流体を介して振動による力を伝達する際の剛
性特性を緩衝させるステップを有しており、 前記ロータシャフトの回転数が前記第二の回転数となっ
たときに前記流体減衰室への作動流体の供給を遮断し、
かつ、前記流体減衰室から前記作動流体を流出させるこ
とによって、前記作動媒体が前記回転シャフトから前記
ステータ構造体へと振動により発生した力を伝達させる
ような剛性特性を持たなくさせ、かつ、前記ロータシャ
フトへと前記作動媒体が緩衝を生じさせるようなビスカ
スダンパ特性を示さないように前記流体減衰室から作動
流体を抜き出すステップと、を有していて、 前記第一の回転数では前記支持構造には機械的スプリン
グ及びビスカスダンパが備えられており、前記第二の回
転数では前記支持構造のビスカスダンパを駆動させない
ようにして前記第二の回転数での前記装置の臨界速度を
変化させて、前記第一の回転数での臨界速度特性と異な
るようにさせたことを特徴とする回転装置の運転方法。 - 【請求項2】前記流体減衰室には作動流体を排出する流
体排出手段が設けられており、前記ロータシャフトに生
じる旋回運動によって、前記流体減衰室の作動流体を前
記流体排出手段を介して排出するようにしたことを特徴
とする請求項第1項記載の方法。 - 【請求項3】ステータと、軸線方向に配設され、回転軸
線を中心に第一の回転数と第二の回転数で回転するロー
タシャフトと、該ロータシャフトを支承する支持構造で
構成され、該支持構造が、前記ロータシャフトを回転可
能に支承するベアリングと該ベアリングを支持する非回
転のハウジングと、前記ロータシャフトと前記ベアリン
グとを支持する支持系で形成されており、該支持系が支
持スプリングと前記ロータシャフトを包囲しロータシャ
フトに発生する振動を減衰する流体減衰室を持つビスカ
スダンパとによって構成された回転装置の運転方法であ
って、この運転方法は、 前記ロータシャフトが前記第一の回転数となっていると
きに、前記ビスカスダンパを動作状態とするべく、前記
流体減衰室が作動流体で充満されるような速度で前記ス
テータを通して前記流体減衰室に作動流体を流入・流出
させるステップを有し、前記作動流体は、ビスカスダン
パ特性を有していて、このビスカスダンパ特性によりシ
ャフト振動を減衰させていると共に、前記シャフトから
前記ステータ構造体へと前記作動流体を介して振動によ
る力を伝達する際の油圧による剛性特性を緩衝させてお
り、さらに、 前記ロータシャフトの回転数が前記第二の回転数となっ
たときに前記流体減衰室への作動流体の供給を遮断し、
かつ、前記流体減衰室から前記作動流体を流出させるこ
とによって、前記作動媒体が前記回転シャフトから前記
ステータ構造体へと振動により発生した力を伝達させる
ような油圧による剛性特性を持たなくなるようにさせ前
記ロータシャフトへと前記作動媒体による緩衝を生じさ
せるようなビスカスダンパ特性がなくなるように、前記
流体減衰室から作動流体を抜き出すステップと、を有し
ていて、 前記第一の回転数では前記支持構造には機械的スプリン
グ及びビスカスダンパが備えられており、前記第二の回
転数では前記支持構造のビスカスダンパを駆動させない
ようにしたことを特徴とする回転装置の運転方法。 - 【請求項4】前記流体減衰室への前記作動媒体の流れを
遮断するステップは、前記ロータシャフトの回転数を検
出して、ロータシャフトの回転数が前記第二の回転数に
達したときに前記流体減衰室への前記作動流体の供給を
遮断して、前記第二の回転速度では前記流体減衰室内に
エアギャップを形成させるように運転するようにしたこ
とを特徴とする請求項第1項又は第3項記載の方法。 - 【請求項5】前記流体減衰室への前記作動媒体の流れを
遮断するステップは、前記作動流体を前記ロータシャフ
トの回転数に応じた圧力となるように加圧して、作動流
体の圧力が前記ロータシャフトの前記第二の回転数に対
応する圧力に達したときに前記流体減衰室への前記作動
流体の供給を遮断することを特徴とする請求項第1項又
は第3項記載の方法。 - 【請求項6】前記回転装置に作動流体の圧力に応じて開
放位置と閉塞位置に動作する弁体を含むチェックバルブ
を設け、前記流体減衰室への前記作動媒体の流れを停止
させるステップは、加圧された作動流体を該チェックバ
ルブに向けて流し、前記ロータシャフトが前記流体減衰
室への作動媒体の流れを遮断する速度に達すると、この
作動流体の圧力により前記弁体を閉塞位置とすることを
特徴とする請求項第5項に記載の方法。 - 【請求項7】前記ステータ構造体は、さらに、前記ハウ
ジングから離間して前記流体減衰室を画定するアウタハ
ウジングを有しており、前記ステータは、このアウタハ
ウジングから離間していると共に、前記チェックバルブ
を支持していて、前記流体減衰室に前記作動流体を供給
するステップは、前記チェックバルブに作動流体を流
し、かつ、このチェックバルブから前記流体減衰室にそ
の作動流体を流すステップを有していることを特徴とす
る請求項第6項記載の方法。 - 【請求項8】前記ガスタービンエンジンは、前記回転シ
ャフトの回転数を検出するエンジン制御装置を有してい
て、このエンジン制御装置は、ソレノイドにより駆動さ
れたバルブに電気信号を送ってこのソレノイド駆動バル
ブを解放位置と閉塞位置の間で運動させて前記第二のシ
ャフト回転数で前記流体減衰室への作動流体の供給を停
止させるようになっていることを特徴とする請求項第1
項、第3項及び第4項のいづれか1つに記載の方法。 - 【請求項9】前記ロータシャフトは、回転装置の運転さ
れる回転数域において少なくとも二つの異なる振動モー
ドを有しており、 この回転装置の前記支持構造は、前記作動流体が前記流
体減衰室に供給され、前記ビスカスダンパが動作状態と
なっている第一の剛性特性を有しており、この第一の剛
性特性は、振動の前記第一のモードと振動の前記第二の
モードにそれぞれ対応する第一の臨界速度及び第二の臨
界速度からなる臨界速度を伴っており、 さらに、前記支持構造は、前記回転装置の支持構造にお
いて前記流体減衰室を駆動しない条件とする第二の剛性
特性を有しており、この第二の剛性特性は、振動の前記
第一のモードと前記第二のモードにそれぞれ対応する第
三の臨界速度及び第四の臨界速度からなる臨界速度を伴
っていて、 前記シャフトの回転速度がゼロからそのシャフトの通常
の運転速度にまで増加するに際して、前記流体減衰室を
駆動させたり停止させることで前記支持構造の前記臨界
速度特性を変化させるステップを有し、前記回転装置が
その支持構造の前記各臨界速度では運転されないように
していることを特徴とする請求項第1項乃至第8項のい
づれか1つに記載の方法。 - 【請求項10】前記ロータシャフトは、回転装置の運転
される回転数域において少なくとも二つの異なる振動モ
ードを有しており、 この回転装置の前記支持構造は、前記作動流体が前記流
体減衰室に供給され、前記ビスカスダンパが動作状態と
なっている第一の剛性特性を有しており、この第一の剛
性特性は、振動の前記第一のモードと前記第二のモード
にそれぞれ対応する第一の臨界速度及び第二の臨界速度
からなる臨界速度を伴っており、 さらに、前記支持構造は、前記回転装置の支持構造にお
いて前記流体減衰室を駆動しない条件とする第二の剛性
特性を有しており、この第二の剛性特性は、振動の前記
第一のモードと前記第二のモードにそれぞれ対応する第
三の臨界速度及び第四の臨界速度からなる臨界速度を伴
っていて、 前記シャフトの回転速度がゼロからそのシャフトの通常
の運転速度にまで増加するに際して、前記第一の臨界速
度特性においては、前記流体減衰室を駆動して前記シャ
フトにビスカスダンパとして作用させると共に、前記流
体減衰室を駆動させないことでその支持構造の臨界速度
特性を変化させるステップを有し、前記回転装置がその
支持構造の前記第二,第三,第四のそれぞれの臨界速度
では運転されないようにすることを特徴とする請求項第
1項乃至第8項のいづれか1つに記載の方法。 - 【請求項11】所定の第一及び第二の回転数で回転する
ロータシャフトと、 このロータシャフトを回転可能に支承する支持構造を有
し、該支持構造が、 前記ロータシャフトから径方向に離間して配設される支
持部材と、 前記ロータシャフトを回転可能に支持するとともに前記
支持部材と離間して配設され、前記支持部材との間に減
衰室を形成するベアリング部材と、 前記ロータシャフトの回転によって発生するロータシャ
フトの振動運動を許容するように前記ベアリング部材を
弾性的に支持する可撓性支持手段と、 前記ロータシャフトの回転数が前記第一の回転数となっ
ているときに前記減衰室に作動流体を供給して、該作動
流体の粘性により前記ロータシャフトの振動を減衰する
ビスカスダンパを構成させると共に、前記ロータシャフ
トの回転数が前記第二の回転数となっているときに前記
減衰室の作動流体を排出して前記作動流体の粘性による
振動減衰力を発生ないようにする制御手段とによって構
成されていて、前記回転装置は、前記ロータシャフトの
振動運動を緩衝させるためのビスカスダンパを備えた第
一の臨界速度特性及び前記ロータの振動運動を緩衝させ
るためのビスカスダンパを駆動しないことで、前記第一
の臨界速度特性とは異なった第二の臨界速度特性とする
ことを特徴とする回転装置。 - 【請求項12】ステータを有し、該ステータの一部が前
記支持部材を構成するようにしたことを特徴とする請求
項第11項記載の回転装置。 - 【請求項13】前記ベアリング部材は、回転運動しない
インナハウジングを有しており、該インナハウジング
は、前記支持部材と対向して前記減衰室を形成してお
り、前記支持部材は前記インナハウジングに対向しかつ
径方向に離間して配設されたアウタハウジングを有して
いることを特徴とする請求項第12項記載の回転装置。 - 【請求項14】前記減衰室に加圧状態の前記作動流体を
供給する手段と、前記減衰室内の作動流体を排出させる
手段とを設け、前記供給手段は前記ロータが前記第一の
回転数で回転しているときに前記減室に前記作動流体を
供給しており、前記ロータシャフトの回転数が前記第二
の回転数となっているときには前記減衰室への作動流体
の供給を停止するように構成されていることを特徴とす
る請求項第11項乃至第13項のいづれか1つに記載の回転
装置。 - 【請求項15】前記供給・排出手段は、作動流体を加圧
するポンプと、作動流体の供給通路とを有するととも
に、前記供給通路内に配設され、前記ロータシャフトの
回転数に応じて前記供給通路を開閉する開閉手段を有し
ていることを特徴とする請求項第11項乃至第14項のいづ
れかに記載の回転装置。 - 【請求項16】前記の開閉手段は、チェックバルブで構
成されている請求項第15項に記載の回転装置。 - 【請求項17】ステータと 該ステータ内において軸線方向に配設され、所定の第一
の回転数と、該第一回転数よりも高い第二の回転数で回
転するロータシャフトと、 このロータシャフトを回転可能に支承するベアリングを
含む支持構造を有し、該支持構造が、 前記ベアリングを支持するとともに円筒状の外表面を持
つ非回転のインナハウジングと、 前記インナハウジングの外表面から所定距離離間して対
向する円筒状の内表面を有し、前記インナハウジングの
外表面との間に減衰室を形成するとともに、前記減衰室
に作動流体を供給するための入口通路を設けたアウタハ
ウジングと、 前記アウタハウジングと前記インナハウジング間に介装
され、前記インナハウジングを前記アウタハウジングに
対して支持するスプリングと、 前記ロータシャフトの前記第一の回転数の回転に応じて
第一の圧力レベルの作動流体を前記入口通路に供給する
とともに、前記ロータシャフトの前記第二の回転数の回
転に応じて第二の圧力レベルの作動流体を前記入口通路
に供給する作動流体供給手段と、 前記減衰室上流側の前記作動流体の圧力に応じて動作し
て前記第一の圧力レベルの作動流体を前記減衰室に導入
し、前記第二の圧力レベルの作動流体の前記減衰室への
導入を阻止するように動作するチェックバルブ手段と、 前記減衰室内の作動流体を排出する手段とによって構成
され、 前記ロータシャフトが第一の回転数で回転している状態
ではシャフトの振動を減衰させるように構成され、前記
スプリングによる機械的剛性と前記減衰室内の作動流体
の流体力学的剛性とからなる第一の剛性を有しており、 前記第二の回転数では流体減衰が行われずに、前記作動
流体の流体力学的剛性を含んでおらず、前記アウタハウ
ジングへの作動流体の剛性による前記ロータシャフト振
動の力を伝達させないように構成されていることを特徴
とする回転装置。 - 【請求項18】前記インナハウジングと前記アウタハウ
ジング間に一対のピストンシールリングを介装して、前
記減衰室を、減衰室内の作動流体が前記ピストンリール
リングを介してわづかに排出されるようにシールするこ
とを特徴とする請求項第11項乃至第17項のいづれかに記
載の回転装置。 - 【請求項19】前記減衰室には少なくとも一つの出口通
路が設けられており、前記減衰室の作動流体は前記出口
通路を介して排出されるようにしたことを特徴とする請
求項第18項記載の回転装置。 - 【請求項20】前記ロータシャフトは前記第二の回転数
よりも高い第三の回転数で回転可能であり、前記作動流
体供給手段は、前記ロータシャフトが前記第二の圧力レ
ベルよりも高い第三の圧力レベルで回転している場合
に、加圧された作動流体を前記入口通路に供給するよう
に構成され、前記チェックバルブは、第一のチェックバ
ルブ及びこの第一の弁手段に並列にされた第二のチェッ
クバルブから構成されていて、前記第三の圧力レベルに
おいて前記流体減衰室へと作動流体を流すようになって
いることを特徴とする請求項第11項乃至第18項のいづれ
かに記載の回転装置。 - 【請求項21】前記回転装置がガスタービンエンジンで
ある請求項第1項乃至第10項のいづれかに記載の方法。 - 【請求項22】前記回転装置がガスタービンエンジンで
ある請求項第11項乃至第20項のいづれかに記載の装置。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US193,449 | 1988-05-12 | ||
US07/193,449 US4947639A (en) | 1988-05-12 | 1988-05-12 | Apparatus and method for supporting a rotating shaft in a rotary machine |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0211834A JPH0211834A (ja) | 1990-01-16 |
JP2823588B2 true JP2823588B2 (ja) | 1998-11-11 |
Family
ID=22713685
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1120187A Expired - Fee Related JP2823588B2 (ja) | 1988-05-12 | 1989-05-12 | 回転装置における回転軸の支持方法及びその装置 |
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Country | Link |
---|---|
US (1) | US4947639A (ja) |
JP (1) | JP2823588B2 (ja) |
DE (1) | DE3915476C2 (ja) |
FR (1) | FR2631381A1 (ja) |
GB (1) | GB2218751B (ja) |
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