JP2822405B2 - セラミック回転体と金属軸との結合方法 - Google Patents

セラミック回転体と金属軸との結合方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はターボチャージャー、ガスタービン、ドリル
等に用いられるセラミック回転体と金属軸部材との結合
方法に関する。
[従来の技術] セラミック部材、とりわけジルコニア、炭化珪素、サ
イアロン、窒化珪素等の焼結体は高温強度、耐摩耗性、
耐熱性に優れ、比重が小さく応答性が良いので、ターボ
チャージャー、ガスタービン、ドリル等の回転体に適し
ている。しかし、セラミックスは一般に硬くて脆く成形
加工性に劣り、靱性に乏しいため、シャフト等のように
回転時に繰り返し曲げ応力が働く部材としては使用でき
ない。そのため、回転軸等の軸部材は高強度で靱性およ
び加工性に優れた金属材料で構成し、セラミック回転体
と金属軸部材を結合することが考えられてきた。
従来、セラミック回転体と金属軸部材とを結合させる
方法として、セラミック回転体の凸状嵌入部と金属軸部
材の凹状嵌合部とを嵌合すなわち圧入、焼ばめ、冷やし
ばめ等の手段により結合体を作る方法が知られている。
しかしながら、この方法ではセラミック部材の加工精
度が悪いと、金属部材との均一な接触面が得られず、応
力が偏るため低荷重破断を起こし易い。そのため提案さ
れたのが、特開昭58−55382号公報に述べられている発
明であって、これはセラミック部材と金属部材を焼ばめ
するに先だって焼ばめ時の応力を緩和するため、金属部
材の嵌合部に予め軟質金属をめっきする方法である。
また、セラミック部材と金属部材とを接合する方法と
しては、まずセラミック部材接合部に金属めっきもしく
はメタライジングを施してから、金属部材とろう付けに
て接合する方法がとられている。この方法ではセラミッ
ク部材と金属部材の高精度の同軸性が要求されるので、
一般にセラミック部材の接合部は研摩仕上げされる。
この方法においては、セラミック部材の接合部の全域
にわって均一な厚さでメタライジング層を形成すること
が困難であり、そのためろう付け時にメタライジング層
が部分的に消失し、欠陥が生じ易く、接合強度の低下を
引き起こしていた。かかる欠点を克服すべく提案された
のが、実開昭62−93343号公報の考案であって、セラミ
ック部材の研摩仕上げした部位を、金属部材に形成した
孔中に挿入し、該挿入部の間隙にろう材を充填し、ろう
材を介して接合するものである。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、特開昭58−55382号公報の発明により
構成した回転体、例えばターボロータなどでは、高速で
回転した場合、バランスが完全に取れていないと、偏芯
荷重によりセラミックロータの局部に曲げ応力が集中
し、破壊にいたる不具合が生じる。それを避けるため、
めっき層の厚みを増すと、肝心な焼きばね力が低下す
る。
また、実開昭62−93343号公報の考案により構成され
た結合体は、研摩仕上げを必要とし、かつろう付けによ
る接合を前提とするため、十分な条件管理が必要であ
り、施工条件管理に多大な工数を要するという欠点があ
る。
本発明はセラミック回転体と金属軸部材の結合方法に
関する前記のごとき問題点を解決すべくなされたもので
あって、セラミック回転体の接合部の研摩仕上げの必要
がなく、局部的な偏芯荷重を避けるため応力緩和層を厚
くしても焼きばめ力の低下しないセラミック回転体と金
属軸部材の結合方法を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明のセラミック回転体と金属軸との結合方法は、
金属軸部材の凹状嵌合部内面に第1の軟質金属をめっき
して第1の応力緩和層を形成する工程と、前記金属軸部
材の凹状嵌合部をセラミック回転体の溝を形成した凸状
嵌入部に挿入する工程と、前記金属軸部材の凹状嵌合部
と前記セラミック回転体の凸状嵌入部の間隙に溶融状態
の第2の軟質金属を注入し凝固させて第2の応力緩和層
を形成すると共に前記金属軸部材の凹状嵌合部に前記セ
ラミック回転体の凸状嵌入部を焼ばめする工程とからな
ることを要旨とする。
金属軸部材の凹状嵌合部は、セラミック回転体の凸状
嵌入部が嵌合する凹部を形成するものであり、通常はリ
ング状または筒状に形成され回転軸に溶接により結合さ
れる。セラミックスは一般に金属材料よりも熱膨張係数
が小さいので、この凹状嵌合部は熱膨張係数が低くかつ
高温強度の高い金属材料、例えばインコロイなどが使用
される。
第1の応力緩和層を形成する第1の軟質金属は、焼き
ばめによって生ずる応力を十分に吸収する程度軟質な金
属であれば良く、例えば銅またはニッケルを主成分とす
る軟質金属が使用される。また、第1の軟質金属は焼き
ばめ温度より十分に高い融点を有することが必要であ
る。めっきによって形成される第1の応力緩和層の肉厚
は50〜200μが好ましい。
また、第2の応力緩和層を形成する第2の軟質金属
は、溶融温度が焼きばめ温度に近く、焼きばめ温度にお
いて、金属軸部材の凹状嵌合部をセラミック回転体の凸
状嵌合部に挿入した際に生ずる間隙に、溶融充填できる
ものであることが必要であって、AgまたはCuを主成分と
する軟質金属が使用される。第2の応力緩和層の厚さは
10〜200μとすることが好ましい。
セラミック回転体の凸状嵌入部に形成される溝は、セ
ラミック回転体の軸心に直交する方向でも、平行する方
向でも良く、また溝の深さは凸状嵌入部の抜け止めまた
は回り止めとして作用するに十分な深さであれば良い。
[作用] 金属軸部材の凹状嵌合部の内面に第1の軟質金属をめ
っきして第1の応力緩和層を形成することにより、セラ
ミック回転体の凸状嵌入部を焼きばめした際、第1の応
力緩和層の局部的な塑性変形により、接合部の応力の偏
りをなくし、均一な接合部が得られる。
また、焼きばめ時に嵌合部の間隙に第2の軟質金属を
溶融充填し凝固させて第2の応力緩和層を形成すると共
に金属製軸部材の凹状嵌合部にセラミック製回転体の凸
状嵌入部を焼ばめする工程により、金属製軸部材とセラ
ミック回転体の焼きばめ力は、第2の軟質金属の凝固温
度から常温までの金属軸部材の嵌入部とセラミック回転
体の嵌入部の熱収縮の差となって現れる。また、この焼
きばめ力は第2の軟質金属の凝固温度で決まるため、応
力緩和層の厚さに依存しない。そのため、局部的偏心荷
重を避けるため応力緩和層を厚くすることができ、セラ
ミック回転体の凸状嵌入部の研摩加工は全く不要とな
る。
また、本発明方法はろう付けによる接合でなく、金属
充填による焼きばめであるため、第2の軟質金属とセラ
ミックとの間には何等の接合は得られていない。応力緩
和層が厚くなると焼きばめ力が低下するが、本発明方法
ではそれを防ぐためにセラミック回転体の凸状嵌入部に
溝を形成したもので、この溝に第2の軟質金属が充填さ
れ、ぬけ止めとして作用すると共に、金属軸部材とセラ
ミック回転体の結合が強固になる。
[実施例] 本発明の具体的な実施例について図面に従って説明す
る。
第1図は金属軸部材にセラミック回転体を結合した状
態の結合部を切り欠いた側面図、第2図は第1図の結合
部のII−II線における断面図、第3図は第1図の結合部
の寸法を示す拡大側断面図である。
金属軸部材10の回転軸12は構造用鋼材例えばSCR40か
らなり、先端には凹状嵌合部としてインコロイ903から
なる金属環14が溶接により固着されている。
セラミック回転体16は窒化珪素からなり、回転の軸芯
には円柱状の凸状嵌入部18が突出している。この凸状嵌
入部18にはセラミック回転体16の軸線に直交する方向に
2本の溝20が設けられている。
この金属軸部材10とセラミック回転体16を結合するに
は、先ず回転軸12に溶接する前の金属環14の内面に、第
1の軟質金属としてCuを用い、めっきにより第1の応力
緩和層22を形成した。この第1の応力緩和層22のめっき
厚を均一化するため、表面研摩を施した後、セラミック
回転体16の凸状嵌入部18を挿入し、金属環14を真空炉中
で850℃の焼きばめ温度に加熱し、金属環14と凸状嵌入
部18との間隙および溝20に、第2の軟質金属としてAg合
金(28Cu−BalAg)を溶融充填し、第2の応力緩和層24
を形成して焼きばめを完了した。焼きばめの完了した金
属環14は回転軸12に電子ビーム溶接で接着した。
次に、本発明の効果を確認するため、第1の応力緩和
層22および第2の応力緩和層24の厚み、セラミック溝20
の有無、金属環14の長さl、内径D1および外径D2を第1
表に示すような条件で変化させて、本発明方法で製作し
たターボロータについて、釣合試験機を用いて不釣合量
を0.1g・cm未満に修正し、エンジン排気ガス温度950℃
で、高温高速回転耐久試験を行い、破壊の有無を調べ
た。得られた結果は第1表に併せて示した。
なお、第1表においてターボロータの破壊されたもの
は×、破壊されなかったものは○で示した。また、第1
表の試料番号1は、第1の応力緩和層が薄く第2の応力
緩和層を形成しなかった比較例、試料番号2は、第1の
応力緩和層が厚かったが第2の応力緩和層を形成しなか
った比較例、試料番号3は、第1および第2の応力緩和
層を形成したがセラミック回転体に溝を設けなかった比
較例である。
第1表の結果より、比較例である試料番号1は18万rp
mで破壊し、同じく比較例である試料番号2および3は2
0万rpmで破壊した。それに対して本発明例は、金属環の
寸法が不適切であった試料番号12、14、15を除き、20万
rpmでも破壊せず、本発明の優れた効果が確認された。
なお、本実施例により、金属環の長さlと内径D1の比率
は、0.3≦l/D1とすることが、また内径D1と外径D2の比
率は、D1/D2×100=40〜80とすることが有効であるこ
とが確認された。
[発明の効果] 本発明のセラミック回転体と金属軸部材の結合方法
は、以上説明したように、第1の軟質金属のめっきによ
り第1の応力緩和層を形成することにより、接合部の応
力の偏りを防止し、均一な接合部が得られる。また、焼
きばめ時において、接合部およびセラミックの溝に第2
の軟質金属を溶融充填することにより、十分な焼きばめ
力を付与することができるので、局部的な偏芯荷重を避
けるため応力緩和層を厚くしても焼きばめ力の低下しな
いセラミック回転体と金属軸部材の結合部が得られると
共に、セラミック回転体と金属軸部材との嵌合精度を必
要としないので、セラミック回転体の研摩工程を必要と
しない。また、セラミック回転体の側に設けた溝にも第
2の軟質合金が充填されるので、応力緩和層が厚くなっ
ても、抜け止めとして作用し、セラミック回転体と金属
軸部材の結合が強固である。
【図面の簡単な説明】
第1図は金属軸部材にセラミック回転体を結合した状態
の結合部を切り欠いた側面図、第2図は第1図の結合部
のII−II線における断面図、第3図は第1図の結合部の
寸法を示す拡大側断面図である。 10……金属軸部材、12……回転軸、14……金属環、16…
…セラミック回転体、18……凸状嵌入部、20……溝、22
……第1の応力緩和層、24……第2の応力緩和層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭61−164401(JP,U) 実開 昭61−50739(JP,U) 実開 昭62−10202(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C04B 37/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属軸部材の凹状嵌合部内面に第1の軟質
    金属をめっきして第1の応力緩和層を形成する工程と、
    前記金属軸部材の凹状嵌合部をセラミック回転体の溝を
    形成した凸状嵌入部に挿入する工程と、前記金属軸部材
    の凹状嵌合部と前記セラミック回転体の凸状嵌入部の間
    隙に溶融状態の第2の軟質金属を注入し凝固させて第2
    の応力緩和層を形成すると共に前記金属軸部材の凹状嵌
    合部に前記セラミック回転体の凸状嵌入部を焼ばめする
    工程とからなることを特徴とするセラミック回転体と金
    属軸との結合方法。
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