JP2822363B2 - 垂直伸長装置 - Google Patents

垂直伸長装置

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JP2822363B2
JP2822363B2 JP4307757A JP30775792A JP2822363B2 JP 2822363 B2 JP2822363 B2 JP 2822363B2 JP 4307757 A JP4307757 A JP 4307757A JP 30775792 A JP30775792 A JP 30775792A JP 2822363 B2 JP2822363 B2 JP 2822363B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばアスペクト比
4:3のテレビジョン画像を垂直方向に伸長してアスペ
クト比16:9のテレビジョン受像機に表示する際、走
査線間隔を広げることなく垂直方向への伸長画像を得る
垂直伸長装置に関する。
【0002】
【従来の技術】アスペクト比16:9のテレビジョン受
像機によって従来のアスペクト比4:3の画像を直接映
像化すると、その映像信号のままでは水平方向に広がっ
た画像として管面上に映し出される。そこで、図16に
示すように、画像データを垂直方向のみ4/3倍に伸長
することにより、標準的なアスペクト比の画像を得るこ
とができる。従来この機能を実現するため、アナログの
偏向回路により走査線本数を3/4として走査線間隔を
広げることにより垂直伸長を行っていた。しかしなが
ら、この方法によると走査線間隔が粗くなるため視覚上
好ましいものではなかった。
【0003】ところで、ベースバンドの映像信号をA/
D変換器によってデジタル化し、信号処理をデジタル処
理によって行い、最後にD/A変換器によってアナログ
信号として表示するデジタルテレビジョン受像機は、そ
の特徴として調整の簡易化、精密な遅延素子の応用によ
る画質改善効果等をもたらす他、さまざまな信号処理を
施すことができるという特徴を有している。そこで、こ
のデジタル信号処理により、テレビジョン信号を一旦倍
密変換を行うことにより走査線数を倍としたノンインタ
ーレース信号として情報量を補った後、伸長処理を行う
手法が一般的に用いられている。
【0004】図15はこの手法を用いたデジタルテレビ
ジョン受像機の映像信号処理装置を示すブロック図であ
って、以下、デジタルテレビジョン受像機の信号処理の
概要について説明する。この映像信号処理装置は、A/
D変換器1,Y(輝度信号)/C(色信号)分離器2,
デジタル色復調器3,倍密変換器4,動き検出器5,垂
直伸長補間器6,インターレース変換器7,D/A変換
器8を備えて構成され、倍密変換器4,動き検出器5,
垂直伸長補間器6,インターレース変換器7は垂直伸長
装置を概略構成している。実際には、垂直伸長装置は倍
密変換器4〜インターレース変換器7の他に複数のフィ
ールドメモリ等を有しているが、ここではまずその概略
構成とその動作について説明し、垂直伸長装置の詳細構
成については後述する。
【0005】図15において、入来するベースバンドの
複合映像信号はA/D変換器1に入力されてデジタル信
号となり、Y/C分離器2において形成したフィルタに
よって輝度信号と色信号とが分離される。そして、色信
号は色復調器3により色差信号であるR−Y信号及びB
−Y信号に復調され、倍密変換器4に入力される。一
方、輝度信号は倍密変換器4及び動き検出器5に入力さ
れる。倍密変換器4及び動き検出器5は輝度信号につい
てのみ、静止画像に対しては相関の高いフィールド間の
情報を用い補間倍密信号を生成し、動画像に対してはフ
ィールド内の情報により補間倍密信号を生成し、微少な
動きに対してはその動き量に応じて前記2種類の補間値
を混合する動き適応型倍密変換を行う。色差信号につい
ては視覚特性上前記のフィールド内の補間のみ行い補間
信号を生成する。
【0006】そして、倍密変換器4より実信号と補間信
号とを順次水平周期31.5kHzで読み出し、その信
号を垂直伸長補間器6に入力する。垂直伸長補間器6は
この倍密化された信号を各フィールド内において垂直方
向へ4/3倍の補間処理を行い出力する。この結果得た
信号は倍密のノンインターレース信号であるためインタ
ーレース変換器7に入力してインターレース変換を行
う。このインターレース変換された信号はD/A変換器
8に入力されてD/A変換が施され、アナログY信号,
R−Y,B−Y信号に戻され、モニタ等の映像表示機器
へ供給される。
【0007】ここで、図14を用いて従来の垂直伸長装
置の構成についてさらに説明する。倍密変換器4はそれ
ぞれ輝度信号用と色差信号用の倍密変換器4a,4bと
よりなり、垂直伸長補間器6はそれぞれ輝度信号用と色
差信号用の垂直伸長補間器6a,6bとよりなり、イン
ターレース変換器7はそれぞれ輝度信号用と色差信号用
のラインメモリ7a,7bとよりなる。輝度信号は倍密
変換器4a及び動き検出器5に入力されると共にフィー
ルドメモリ9にも入力され、フィールドメモリ9の出力
は倍密変換器4a及びフィールドメモリ10に入力さ
れ、フィールドメモリ10の出力は動き検出器5に入力
される。また、動き検出器5内部よりの信号はフィール
ドメモリ11に入力された後動き検出器5に入力され
る。そして、動き検出器5はこれら入力される信号によ
り動きデータを生成し、倍密変換器4aに供給する。一
方、色差信号は倍密変換器4bに入力される。なお、こ
こまでのライン周期は15.75kHzである。
【0008】そして、倍密変換器4aは上記のように動
き適応型倍密変換を行って補間信号を生成し、倍密変換
器4bはフィールド内の補間を行って補間信号を生成
し、それぞれ実信号と補間信号とを水平周期31.5k
Hzで読み出す。これより以降のライン周期は31.5
kHzである。倍密変換器4aにより倍密変換された輝
度信号はフィールドメモリ12,13を経て垂直伸長補
間器6aに入力され、倍密変換器4bにより倍密変換さ
れた色差信号はフィールドメモリ14,15を経て垂直
伸長補間器6bに入力される。変換ROM16には図示
せぬラインカウンタより入力されるライン番号が入力さ
れ、変換ROM16は選択信号を生成して垂直伸長補間
器6a,6bに供給する。この選択信号は垂直伸長補間
器6a,6bによる補間演算を走査線ごとによって異な
らせるためのものである。
【0009】垂直伸長補間器6aより出力された倍密伸
長輝度信号はインターレース変換器であるラインメモリ
7aに入力され、垂直伸長補間器6bより出力された倍
密伸長色差信号はインターレース変換器であるラインメ
モリ7bに入力される。そして、ラインメモリ7a,7
bによりそれぞれの信号はインターレース変換され、再
びライン周期15.75kHzで読み出され、インター
レース伸長輝度信号及びインターレース伸長色差信号を
得る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の垂
直伸長処理装置においては、最終的に必要な画像がイン
ターレース信号であるにもかかわらず一旦倍密化する必
要があり、そのために1フィールドの画素が倍となりそ
の後の処理で使用するメモリの個数が多く必要であった
り、サンプリングの倍の周波数のクロックが必要である
等、不便な点が多かった。そこで、本発明はこのような
問題点に鑑みなされたものであり、上記のような非効率
的な構成を避け、しかもインターレース信号のまま垂直
伸長処理を行うことによりメモリの個数を最小限で済ま
せ、扱うクロックについてもサンプリングクロックと同
レートで可能な垂直伸長装置の基本的な制御アルゴリズ
ムを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した従来
の技術の課題を解決するため、テレビジョン画像を垂直
方向に伸長する垂直伸長装置において、少なくとも伸長
の対象にされている領域の輝度信号,色差信号を書き込
むと共にその領域の輝度信号,色差信号を読み出す際に
所定間隔ごとに読み出しを停止することにより前記所定
間隔ごとに無効データを配置して、前記伸長の対象にさ
れている領域の輝度信号,色差信号を伸長して出力する
輝度信号用及び色差信号用のフィールドメモリと、前記
輝度信号用のフィールドメモリより出力される輝度信号
が供給され、現在のデータと1ライン前のデータとのそ
れぞれにより第1の動きデータと第2の動きデータとを
生成し、前記現在のデータが前記無効データの場合のみ
前記第2の動きデータに切り換えて出力する動き検出器
と、前記輝度信号用のフィールドメモリより出力される
輝度信号と前記動き検出器より出力される動きデータと
が供給され、前記動きデータに従ってフィールド内のデ
ータのみで補間するフィールド内補間とフィールド内の
データとフィールド間のデータとの双方により補間する
フィールド間補間とを切り換えて前記輝度信号を垂直伸
長補間して出力する輝度信号用の垂直伸長補間器と、前
記色差信号用のフィールドメモリより出力される色差信
号を少なくとも前記フィールド内補間により垂直伸長補
間して出力する色差信号用の垂直伸長補間器と、前記テ
レビジョン画像のライン番号を選択信号に変換し、この
選択信号を前記第1の動きデータと前記第2の動きデー
タとを選択するために前記動き検出器に供給すると共
に、前記輝度信号用と前記色差信号用の垂直伸長補間器
による補間演算を走査線ごとに異ならせるために、前記
輝度信号用と前記色差信号用の垂直伸長補間器に供給す
る変換器とを備えて構成したことを特徴とする垂直伸長
装置を提供するものである。
【0012】
【実施例】以下、本発明の垂直伸長装置について、添付
図面を参照して説明する。図1は本発明の垂直伸長装置
を備えた映像信号処理装置を示すブロック図、図2は本
発明の垂直伸長装置の一実施例を示すブロック図、図3
は本発明の垂直伸長装置による走査線補間を示す図、図
4は図2中のフィールドメモリ21,22の動作を説明
するためのタイミング図、図5は図2中のフィールドメ
モリ21,22より出力されるデータの状態を示す図、
図6は図2中のフィールドメモリ21,22より出力さ
れる走査線の状態を示す図、図7は図2中の動き検出器
5′の具体的構成を示すブロック図、図8は図7中の動
きデータ選択回路525の具体的構成を示すブロック
図、図9は図2中の垂直伸長補間器6a′の具体的構成
を示すブロック図、図10は図9中のフィルタ回路66
aの具体的構成を示すブロック図、図11は図9中のス
イッチ回路67aの具体的構成を示すブロック図、図1
2は図2中の垂直伸長補間器6b′の具体的構成を示す
ブロック図、図13は図12中のフィルタ回路66bの
具体的構成を示すブロック図である。なお、図1及び図
2において、それぞれ図15及び図14と同一部分には
同一符号を付してある。
【0013】本実施例ではテレビジョン画像を垂直方向
へ4/3倍に伸長する例について説明する。図1に示す
ように、本発明の垂直伸長装置は動き検出器5′及び垂
直伸長補間器6′を備えて概略構成されており、図14
または図15に示す従来の垂直伸長装置とは異なり、倍
密変換器4及びインターレース変換器7を備えていな
い。なお、実際には本発明の垂直伸長装置は動き検出器
5′,垂直伸長補間器6′の他に複数のフィールドメモ
リ等を有しているが、ここではその概略構成についての
み示している。本発明の垂直伸長装置の詳細構成及びそ
の動作については後に詳述する。
【0014】図3はテレビジョン信号の時間軸方向の走
査線構造とその伸長の手法を示している。図3(a)は
フィールド内の情報のみで伸長を行うフィールド内補間
であり、図3(b)は連続する2つのフィールド間の情
報を用いて伸長を行うフィールド間補間である。図3
(a)に示すフィールド内補間は、各フィールド内の連
続する2つの走査線(白丸)から図中に示す係数を用い
て補間フィルタを構成して直線補間により補間画素(黒
丸)を生成するが、この手法によれば回路構成は簡易な
もとなるがフィールド間の情報を考慮しないため解像度
が悪く、また、画像の垂直境界で補間画素に悪影響を及
ぼすことがある。一方、図3(b)に示すフィールド間
補間は、連続する2つのフィールド間の情報を基に補間
演算を行うことによりフィールド内補間よりも精度の高
い補間が可能となるが、連続するフィールド間の相関が
小さい場合、即ち動きを伴う画像の場合には誤補間が生
じ、この演算は成り立たなくなる。
【0015】そこで、本発明の垂直伸長装置では視覚上
静止画像と比較して精度を必要としない動きを伴う画像
については、図3(a)によるフィールド内補間を採用
し、欠点の目立ち易い静止画像については図3(b)に
よるフィールド間補間を適用する。また、欠点の目立ち
にくい色差信号に対しては、図3(a)の手法(フィー
ルド内補間)のみで十分であり、ハードウェアを節約し
ている。
【0016】このような垂直伸長を実現する本発明の垂
直伸長装置の構成及び動作について説明する。図2に示
すように、本発明の垂直伸長装置は、動き検出器5′,
垂直伸長補間器6′(輝度信号用の垂直伸長補間器6
a′と色差信号用の垂直伸長補間器6b′),フィール
ドメモリ9〜11,21及び22,変換ROM(変換
器)16より構成されている。輝度信号はフィールドメ
モリ21に書き込まれ、これより読み出された輝度信号
は動き検出器5′及び垂直伸長補間器6a′に入力され
ると共にフィールドメモリ9に入力される。フィールド
メモリ9の出力は垂直伸長補間器6a′及びフィールド
メモリ10に入力され、フィールドメモリ10の出力は
動き検出器5′に入力される。また、動き検出器5′内
部よりの信号はフィールドメモリ11に入力された後動
き検出器5′に入力され、動き検出器5′には変換RO
M16より出力される選択信号も入力される。そして、
動き検出器5′はこれら入力される信号により動きデー
タを生成し、垂直伸長補間器6a′に供給する。
【0017】一方、色差信号はフィールドメモリ22に
書き込まれ、これより読み出された色差信号は垂直伸長
補間器6b′に入力される。変換ROM16より出力さ
れる選択信号は垂直伸長補間器6a′,6b′に入力さ
れ、垂直伸長補間器6a′,6b′はこの選択信号に従
って補間演算を行い、インターレース伸長輝度信号及び
インターレース伸長色差信号を得る。
【0018】次に、上記した本発明の垂直伸長装置の各
部の構成及び動作について詳細に説明する。まず、フィ
ールドメモリ21,22は図16に示すようなテレビジ
ョン画像の拡大する領域を、図4に示すタイミングの制
御信号に従って書き込む。図4(a)はフィールドメモ
リ21,22に書き込まれる映像信号を示しており、フ
ィールドメモリ21,22に映像信号を書き込むための
ライトイネーブル信号は、図4(b)に示すように、図
4(a)に示す映像信号に従ってフィールドの書き込む
ラインの先頭からイネーブル(ハイ)とし、書き込み終
了位置でディスエーブル(ロー)とする。書き込み側の
アドレスは、図4(c)に示すように、書き込み開始点
でリセットライトパルスによりリセットをかけ0番地と
する。この操作により図16に示すテレビジョン画像の
拡大する領域のデータがフィールドメモリ21,22に
蓄えられる。
【0019】そして、読み出し側のアドレスを、図4
(d)に示すように、書き込み開始点と同時にリセット
リードパルスによりリセットし、読み出し側の先頭アド
レスとする。さらに、フィールドメモリ21,22のリ
ードイネーブル信号を、図4(e)に示すように、4ラ
インに一度読み出しを止めることにより、拡大領域を画
面全域に行き渡らせることができる。これらの操作によ
り、フィールドメモリ21,22より読み出した信号に
は4ラインに一度無効データ期間があるため、図5に示
すように、無効データラインが4ラインに一回生じてい
る。これは前述のメモリ操作によって図6に示すように
無効データが走査線上に配置されたためである。従っ
て、後段の垂直伸長補間器6a′,6b′によってこの
配置のデータを補間し作り直す。なお、この際、図3の
補間係数に示すような基のデータからの重心移動が各補
間ラインにおいて生じる。
【0020】さらに、図7を用いて動き検出器5′の具
体的構成及び動作について説明する。動き検出器5′
は、ラインメモリ501〜503,509,及び512
〜514減算器504,絶対値回路505,519及び
520,コアリング回路506,521及び522,水
平拡大回路507,水平ローパスフィルタ508,51
7及び518,最大値選択回路510及び511,垂直
ローパスフィルタ515及び516,記憶器523及び
524,動きデータ選択回路525より構成されてい
る。
【0021】この動き検出器5′は図5に示すような伸
長用のフィールドメモリ21の出力データのまま処理を
行う。図7において、フィールドメモリ21より出力さ
れる輝度(Y)信号を基準として0Hとする。このY信
号をフィールドメモリ9,10を用いて遅延した522
H成分をさらに動き検出器5′内のラインメモリ501
〜503によって遅延して525Hを生成する。減算器
504によってこの525Hと0Hとの差分値を求め、
絶対値回路505によって絶対値化し、さらにコアリン
グ回路506によって立ち上がりスレッシュホルド調整
と4ビットへの振幅制限を行う。そして、水平拡大回路
507によって現在のデータと左右のデータの3つの間
で最大値を求めると共にこれら3つの値をその最大値へ
と変換し、水平方向へ大きな動きを拡大する。さらに、
水平ローパスフィルタ(HLPF)508により水平方
向へローパスフィルタをかけ水平方向の急峻な変動成分
(高域成分)を取り除く。この結果をフィールドメモリ
11によって次のフィールドへ遅延して262Hを生成
し、また、ラインメモリ509により263Hを生成し
て、262H,263H遅れた成分を垂直方向へ拡散し
ておく。
【0022】一方、最大値選択回路510は前記の高域
成分を取り除いたデータ(HLPF508の出力)と前
フィールドの拡散データ262Hとを比較して大きな方
を選択し、引き続き最大値選択回路511によって26
3Hとも比較して最大値を選択する。このデータを0H
のデータとすると、引き続く3つのラインメモリ51
2,513,514によって1H,2H,3Hの遅延デ
ータが得られる。これらを1H中心の3タップ垂直ロー
パスフィルタ(VLPF)515と2H中心の3タップ
垂直ローパスフィルタ(VLPF)516とに分けて垂
直方向へローパスフィルタをかける。さらに、VLPF
515,516の出力をそれぞれ水平ローパスフィルタ
(HLPF)517,518によってローパスフィルタ
を施し、絶対値回路519,520によって絶対値を求
め、コアリング回路521,522によってコアリング
を行って感度調整する。そして、コアリング回路52
1,522の出力をそれぞれ記憶回路(ラッチ回路)5
23,524によりラッチし、この結果重心の1Hずれ
た動きデータ1(第1の動きデータ),動きデータ2
(第2の動きデータ)を得る。
【0023】ここで、図3に示すように、補間フィルタ
は各ラインごとに異なり、そのフィルタの種類を選択す
る信号が図2中の変換ROM16であり、この変換RO
M16は現在の補間ラインの位置を示すラインカウンタ
(図示せず)によって発生するライン番号を変換して選
択信号を生成する。変換ROM16の変換特性の一例を
表1に示す。
【0024】
【表1】
【0025】表1に示すように、第1フィールドと第2
フィールドではその補間係数が異なるため異なる選択信
号を割り当てている。変換ROM16により得られた選
択信号は図7に示す動き検出器5′中の動きデータ選択
回路525にも入力される。この選択信号を用いると1
Hずれた2つの動きデータ1,2を効果的に利用するこ
とができる。
【0026】ここで、図8を用いて動きデータ選択回路
525の一例の構成について説明する。動きデータ選択
回路525はセレクタ5251とAND回路5252と
より構成されており、セレクタ5251には動きデータ
1,2(4ビット)が入力され、AND回路5252に
は選択信号(3ビット)が入力される。AND回路52
52は3ビットの選択信号の最下位ビット(LSB)と
最下位より2番目のビット(2SB)との論理和をとっ
てその出力をセレクタ5251に供給する。セレクタ5
251が選択信号によって選択する動きデータ番号(動
きデータ1または2)の一例を表2に示す。
【0027】
【表2】
【0028】図6に示すように、補間前の信号には無効
データが存在しているので、その無効データが存在する
ライン番号での同一位相の動きデータは同じく無効デー
タとなっている。従って、動きデータ選択回路525は
その際補間フィルタと同様に走査線周期で異なる位相の
被補間データによる動きデータを選択する際に必要なも
のであり、その判定を選択信号の指示に依っている。さ
らに、補間フィルタはその補間走査線上で2つの被補間
データから演算を行うものであり、補間を行わない動き
検出器5′では補間フィルタの重心に近い位相とするた
め、その補間データに対する重心が走査線周期で変動を
要することがあり、その際においても動きデータ選択回
路525は走査線周期で異なる位相の被補間データによ
る動きデータを選択する際に必要なものである。なお、
AND回路5252は表2に従って選択信号から動きデ
ータ番号へと変換する作用を行っており、表2の変換の
仕方によって変わり得る。
【0029】次に、図9を用いて図2中の垂直伸長補間
器6a′の構成及び動作について説明する。図2中のフ
ィールドメモリ21より出力されたY信号(基準として
Y0Hとする)はさらに図9中のラインメモリ61a,
62aによって遅延され、合わせてY0H,Y1H,Y
2Hの3Hの遅延データを得る。また、図2中のフィー
ルドメモリ9より出力された261H遅延のY信号はさ
らに図9中のラインメモリ63a,64a,65aによ
って遅延され、Y263H,Y264Hの2Hの遅延デ
ータを得る。フィルタ回路(補間フィルタ)66aに
は、これらY0H,Y1H,Y2H及びY263H,Y
264Hの遅延データと変換ROM16より出力された
選択信号が入力され、これらによって後述の如く補間デ
ータを出力する。
【0030】そして、フィルタ回路66aの具体的構成
は図10に示す如くである。フィルタ回路66aは、フ
ィールド内補間のための、係数選択ROM6601,乗
算器6602〜6604,加算器6605,リミッタ回
路6606と、フィールド間補間のための、係数選択R
OM6607,乗算器6608〜6611,加算器66
12,リミッタ回路6613より構成されている。本発
明の垂直伸長装置における垂直伸長補間器6a′中のフ
ィルタ回路66aによるフィールド間補間は、図10よ
り分かるように、フィールド間のデータだけでなくフィ
ールド内のデータも合わせて演算を行っている。このフ
ィルタ回路66aによる演算は選択信号によって各補間
走査線ごとに変化し、その演算の選択は係数選択ROM
6601,6607による係数選択によりなされる。フ
ィルタ回路66aは、図3(a)に示す補間法によって
リミッタ回路6606よりフィールド内補間の出力1を
得、図3(b)に示す補間法によってリミッタ回路66
13よりフィールド間補間の出力2を得る。係数選択R
OM6601,6607のフィルタ係数をそれぞれ表
3,表4に示す。
【0031】
【表3】
【表4】
【0032】これら係数選択ROM6601,6607
の内容は各補間走査線における選択信号によって選択さ
れる。この結果得た出力1,2は図9中のスイッチ回路
67aに入力され、動きデータに応じて補間出力として
選択される。
【0033】スイッチ回路67aの構成例は図11
(a),(b)に示す如くである。図11(a)に示す
スイッチ回路67aはセレクタ671とOR回路672
とより構成され、OR回路672に入力される4ビット
からなる動きデータの少なくとも1ビットの動きが生じ
たときに、セレクタ671によりフィルタ回路66aの
出力2を選択して補間出力として出力するものである。
この選択感度は図7に示す動き検出器5′中のコアリン
グ回路521,522において調整する。さらに滑らか
な選択を必要とする場合には、スイッチ回路67aを図
11(b)に示す構成とする。図11(b)に示すスイ
ッチ回路67aは減算器673,乗算器674,加算器
675より構成され、動きデータの増加に比例して出力
2が増加し、出力1が減少する特性を得ることができ
る。このようにして得た補間出力は、図16の如く伸長
された画像を図3の手法に従って動きがある場合にはフ
ィールド内補間によって、静止画像の場合にはフィール
ド内及びフィールド間補間によって得られるものであ
る。
【0034】さらに、図2中の垂直伸長器6b′の構成
について説明する。垂直伸長器6b′は図12に示すよ
うに、ラインメモリ61b,62b及びフィルタ回路6
6bより構成されている。図2中のフィールドメモリ2
2より出力された色差信号(基準としてC0Hとする)
は図12中のラインメモリ61b,62bによって遅延
され、合わせてC0H,C1H,C2Hの3Hの遅延デ
ータを得る。フィルタ回路(補間フィルタ)66bには
これらC0H,C1H,C2Hの遅延データと変換RO
M16より出力された選択信号が入力される。そして、
フィルタ回路66bは、上述のように、フィールド内補
間のみよって補間データを出力する。
【0035】フィルタ回路66bの具体的構成は図13
に示す如くである。フィルタ回路66bは、係数選択R
OM6601,乗算器6602〜6604,加算器66
05,リミッタ6606より構成されており、これは図
10に示す垂直伸長器6a′のフィルタ回路66aにお
けるフィールド内補間を行う部分と同一である。そし
て、係数選択ROM6601のフィルタ係数は表3に示
す如くであり、この係数によってフィールド内補間を行
い、インターレース伸長色差信号を得る。
【0036】このように、本発明の垂直伸長装置は倍密
変換を行っていないのでライン周期は終始15.75k
Hzであり、31.5kHzのクロックは必要なく、ま
た、図2と図14を比較すれば、倍蜜変換器4a,4b
及びインターレース変換器であるラインメモリ7a,7
bも必要なく、さらに、フィールドメモリの個数も削減
されていることが分かる。
【0037】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の垂
直伸長装置は、輝度信号,色差信号を書き込むと共にこ
れを読み出す際に所定間隔ごとに読み出しを停止するこ
とにより無効データを配置して輝度信号,色差信号を伸
長する輝度信号用及び色差信号用のフィールドメモリ
と、輝度信号用のフィールドメモリより出力される輝度
信号が供給され、現在のデータと1ライン前のデータと
のそれぞれにより第1の動きデータと第2の動きデータ
とを生成し、現在のデータが無効データの場合のみ第2
の動きデータに切り換える動き検出器と、輝度信号用の
フィールドメモリより出力される輝度信号と動き検出器
より出力される動きデータとが供給され、動きデータに
従ってフィールド内のデータのみで補間するフィールド
内補間とフィールド内のデータとフィールド間のデータ
との双方により補間するフィールド間補間とを切り換え
て輝度信号を垂直伸長補間する輝度信号用の垂直伸長補
間器と、色差信号用のフィールドメモリより出力される
色差信号をフィールド内補間により垂直伸長補間する色
差信号用の垂直伸長補間器と、テレビジョン画像のライ
ン番号を選択信号に変換し、この選択信号を第1の動き
データと第2の動きデータとを選択するために動き検出
器に供給すると共に、輝度信号用と色差信号用の垂直伸
長補間器による補間演算を走査線ごとに異ならせるため
に、輝度信号用と色差信号用の垂直伸長補間器に供給す
る変換器とを備えて構成したので、倍密変換を行うこと
なく、インターレース信号のまま最も効率のよい構成で
垂直伸長を行うことができ、メモリの個数を削減できる
等の特長を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の垂直伸長装置を備えた映像信号処理装
置を示すブロック図である。
【図2】本発明の垂直伸長装置の一実施例を示すブロッ
ク図である。
【図3】本発明の垂直伸長装置による走査線補間を示す
図である。
【図4】図2中のフィールドメモリ21,22の動作を
説明するためのタイミング図である。
【図5】図2中のフィールドメモリ21,22より出力
されるデータの状態を示す図である。
【図6】図2中のフィールドメモリ21,22より出力
される走査線の状態を示す図である。
【図7】図2中の動き検出器5′の具体的構成を示すブ
ロック図である。
【図8】図7中の動きデータ選択回路525の具体的構
成を示すブロック図である。
【図9】図2中の垂直伸長補間器6a′の具体的構成を
示すブロック図である。
【図10】図9中のフィルタ回路66aの具体的構成を
示すブロック図である。
【図11】図9中のスイッチ回路67aの具体的構成を
示すブロック図である。
【図12】図2中の垂直伸長補間器6b′の具体的構成
を示すブロック図である。
【図13】図12中のフィルタ回路66bの具体的構成
を示すブロック図である。
【図14】従来の垂直伸長装置を示すブロック図であ
る。
【図15】従来の垂直伸長装置をを備えた映像信号処理
装置を示すブロック図である。
【図16】テレビジョン画像の垂直伸長操作の概念を示
す図である。
【符号の説明】
21,22 フィールドメモリ 5′ 動き検出器 6a′,6b′ 垂直伸長補間器 16 変換ROM(変換器)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】テレビジョン画像を垂直方向に伸長する垂
    直伸長装置において、 少なくとも伸長の対象にされている領域の輝度信号,色
    差信号を書き込むと共にその領域の輝度信号,色差信号
    を読み出す際に所定間隔ごとに読み出しを停止すること
    により前記所定間隔ごとに無効データを配置して、前記
    伸長の対象にされている領域の輝度信号,色差信号を伸
    長して出力する輝度信号用及び色差信号用のフィールド
    メモリと、 前記輝度信号用のフィールドメモリより出力される輝度
    信号が供給され、現在のデータと1ライン前のデータと
    のそれぞれにより第1の動きデータと第2の動きデータ
    とを生成し、前記現在のデータが前記無効データの場合
    のみ前記第2の動きデータに切り換えて出力する動き検
    出器と、 前記輝度信号用のフィールドメモリより出力される輝度
    信号と前記動き検出器より出力される動きデータとが供
    給され、前記動きデータに従ってフィールド内のデータ
    のみで補間するフィールド内補間とフィールド内のデー
    タとフィールド間のデータとの双方により補間するフィ
    ールド間補間とを切り換えて前記輝度信号を垂直伸長補
    間して出力する輝度信号用の垂直伸長補間器と、 前記色差信号用のフィールドメモリより出力される色差
    信号を少なくとも前記フィールド内補間により垂直伸長
    補間して出力する色差信号用の垂直伸長補間器と、 前記テレビジョン画像のライン番号を選択信号に変換
    し、この選択信号を前記第1の動きデータと前記第2の
    動きデータとを選択するために前記動き検出器に供給す
    ると共に、前記輝度信号用と前記色差信号用の垂直伸長
    補間器による補間演算を走査線ごとに異ならせるため
    に、前記輝度信号用と前記色差信号用の垂直伸長補間器
    に供給する変換器とを備えて構成したことを特徴とする
    垂直伸長装置。
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