JP2822082B2 - セラミック部材の穴の形成方法 - Google Patents

セラミック部材の穴の形成方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、セラミック部材の穴の形成方法に関し、詳
しくはセラミック製の磁気テープガイドピンや磁気ディ
スク装置用スイングアーム等に対し、ねじ穴(雌ねじ)
などの穴を形成する方法に関する。
(従来の技術) 一般にセラミックは、焼結後においては硬くて脆い等
により、ねじ加工や穴あけ加工は容易でない。このため
に従来、セラミック部材(セラミック構造部材)にねじ
穴など各種の穴を設けるには、次に述べるような方法が
採られている。
一つの方法について第6図を参照し、セラミック部材
が磁気テープガイドピンの場合で説明する。
まず、周壁に所定の直径に穴H,Hが貫通して設けられ
た円筒状のピン本体を焼結してセラミック部材1を成形
しておく。
そして、そのセラミック部材1の内側に対し、別に製
造され、所定のねじ穴2の形成された金属部材Mを挿入
し、遊嵌状態で一体化することにより雌ねじを形成す
る、という方法である。
また他の方法としては、焼結前の生の成形品の段階
で、焼結する際の収縮率を考慮し、ねじタップ等のねじ
切り工具によって、ねじ立て加工や穴あけ加工を行う。
しかる後、この状態のものを焼結し、所望とする寸法の
ねじ穴等を形成する、という方法である。
(発明が解決しようとする課題) 上記した従来の穴の形成方法においては、次のような
問題がある。
前者の方法で形成されるねじ穴2は、金属部材Mが挿
入されて構成されるから、その分セラミック部材1自体
つまり円筒状のピン本体の肉厚が薄くなってしまう。し
たがって、セラミックは薄くなった分、強度が落ち、製
品の取付け段階におけるねじ締め時にひびが入ったり、
割れたりし易くなってしまう。一方、セラミックの肉厚
を増す程、有効ねじ部の長さが短くなり、したがって、
ねじ部の長いねじ部材(ビス等)を要する。
また、金属部材Mを有する構成上、重量が大きくなる
ので、軽量化の要求される部材には不向きであるという
問題がある。
さらに、金属部材Mは遊嵌状態にあるから、ねじ穴2
の正確な位置が定まりにくい等、ねじ締めの作業性にも
問題がある。
一方、後者の方法においては、焼結する際のセラミッ
クの収縮率が約20%と大きい上、収縮量に微妙なばらつ
きがあるため、形成される穴の寸法公差を大きく設定す
る必要があり、したがって一般の金属加工で要求される
ような高い寸法精度は得られない。つまり、穴の径やね
じ山形状又は穴の位置ないし穴相互のピッチに高精度が
得られず、精度不良も生じやすい等の問題がある。
こうした実情を反映し、当業界ではかねてよりその合
理的な穴の形成方法が要望されている。
本発明は、上記した従来の方法の持つ欠点に鑑みて案
出したものであって、強度の低下や軽量化を阻害するこ
となく、セラミック部材に高い精度のねじ穴等を設ける
ことのできる方法を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 上記の目的を達成するために、本発明のセラミック部
材の穴の形成方法においては、焼成されて成るセラミッ
ク部材に形成された凹部に対し、低融点金属等の埋設材
料を流入して凝固させ、その後、該埋設材料の部位に加
工を施すことにより、穴を形成するものである。
(作用) 本発明のセラミック部材の穴の形成方法においては、
セラミック部材の凹部に埋設材料を流し込み、所定時間
の経過後の埋設材料の凝固後において、その部位に、ね
じ穴等の穴を加工により設けるものであるから、穴あけ
やねじ立て加工については、一般の金属素材等に対する
機械加工の方法と同様の方法を採ることができる。
したがって、セラミック部材に対し、穴を高精度で形
成できる。
なお上記のように本発明においては、ねじ穴等の穴を
埋設材料に設けるものであるから、厳密にはセラミック
部材自体に穴を形成するものでない。
(実施例) 次に本発明を具体化した実施例について第1図ないし
第5図を参照して詳細に説明する。
−第1実施例− 第1実施例について第1図及び第2図を参照して説明
する。
本例においては、穴あけの対象とされるセラミック部
材1は丸棒状の磁気テープガイドピン(ピン本体)であ
って、第1図に示すように、ねじ穴2を設ける場合につ
いて説明する。
まず、ピン本体の生の成形品の段階で、焼結する際の
収縮を考慮して、2箇所のねじ穴2,2の各中心位置を決
め、その各々の位置で、形成される雌ねじの谷の径より
大きい径を備えた凹部3を設け、これを焼成して予めセ
ラミック部材1を成形しておく(第2図(イ)参照)。
ただし、本例の凹部3は、平面上、その上部の開口部位
に長穴形状の非円形部3aを備え、底部即ち奥部に末広の
拡径部3bを備えている。
次に、この各凹部3,3に対し、埋設材料として低融点
金属(合金)4を溶融して所定量流し込み、凹部3の内
側を埋める(第2図(ロ)参照)。
そして、所定時間の経過後、低融点金属4が冷却し固
まった後、所定位置に対してドリル等により所定の直
径、深さの下穴5を穿設する。(第2図(ハ)参照)。
その後、要求される精度に応じ、ねじ切りタップ等の
ねじ切り工具や適宜の工作機械によって、所定のねじ加
工を行う。
こうした行程を経ることにより、所望とする精度のね
じ穴2が形成される(第1図参照)。
つまり本例において、鋳型の中に溶融した金属を流し
込んで製造する鋳造と同様、低融点金属4を溶融して凹
部3に流し込む。そして、それの凝固後において、一般
の鉄鋼材料等に対する機械加工におけるのと同様の要領
で、下穴5をあけてねじ加工を施し、ねじ穴2を形成す
るのである。
したがって、一般の金属素材の加工手段を実質的にそ
のまま使用することができる結果、加工精度等は使用す
る加工機械の性能等に依存し、適宜の精度の穴加工を行
うことができる。
しかも、本例のセラミック部材1(セラミック製磁気
テープガイドピン)においては、第6図に示した従来例
のような大きな金属部材は不要となるから、過度の重量
増加とならないとともに、セラミックの強度を損なうこ
ともない。また、有効ねじ部の長さを失うこともないか
ら、相手部材とのねじ締めを効率的に行うことができ
る。
なお、本例では、凹部3は、その開口部位が長穴形状
の非円形部3aで、底部が拡径部3bとされているので、低
融点金属4は凝固後、非円形部3aによる回り止め作用
と、拡径部3bによる抜け防止の作用を果たし、ねじ穴2
がセラミック部材1に強固に固定される。
したがって、相手部材との組み付け時にねじりモーメ
ントや軸方向に力の掛かる本例におけるようなねじ穴の
場合には、他部品を強固にねじ締めし固定することがで
きる。
なお、凹部3について、第2図(イ)中、2点鎖線で
示すように、その中間部位に非円形状の拡径部を設けて
もよい。その様にしておいても、埋設材料の回り止めと
抜け防止作用に奏功する。
なお埋設材料は、本例においては、低融点金属を使用
したが、セラミックを変質させたりする等セラミックに
悪影響を及ぼしたりするものでなければこれに限定され
るものではなく、形成する穴の用途に応じ適宜の金属
(合金)を使用することもできる。因みに、本例で使用
した低融点金属は、ビスマス(Bi)を主体(50%(重
量)以上)とし、残部が、鉛(Pb)、錫(Sn)、カドミ
ウム(Cd)、インジウム(In)などから成るものであ
る。
また、形成するねじ穴などが、組み付けらえる相手部
材等との関係で、実用上十分な強度や耐久性を保持し得
るかぎり、埋設材料は金属でなくともよい。例えば、さ
ほど強度の要求されない穴であれば、いわゆる金属粉入
り鉄鋼樹脂やエポキシ樹脂等、適宜のものを使用でき
る。
ただし、埋設材料はなるべく注入し易く、凹部に対し
隙間無く隅々までいきわたる流動性の大きいものがよ
い。また、凝固時、体積変化が無いか、微量、膨張する
性質を備えたものがよい。こうした性質の埋設材料を使
用すれば、凹部に対する整合性がよく、密着した状態で
一体的にしっかり埋設、固定され、したがって、その凝
固後に設けられる穴やねじ穴の位置やピッチも安定す
る。また、セラミック部材との接着性に優れ、なるべく
凝固後の硬度及び強度が大きく、しかも被加工性の優れ
た材質のものを使用するのが良い。
−第2実施例− さて次に、本発明の第2実施例について第3図ないし
第5図を参照して説明する。ただし、本例は、前例の応
用例とでもいうべきものであるので、相違点を中心とし
て説明する。
本例において対象とされているセラミック部材11は、
磁気ディスク装置用スイングアームであって、4個の抜
き穴を備えて均一の厚さで略台形の板状に成形されてお
り、形成される穴は、きり穴(ばか穴)12、ねじ穴13,1
3及び平面が長穴のテーパ穴14で、いずれも貫通して設
ける場合を示している。
本例においても前例と同様、まず、生の成形品の段階
で、焼結する際の収縮を考慮し、それぞれ所定の位置に
対し、形成しようとする各々の穴の径より大きい寸法で
各凹部15を形成し、これを焼成してセラミック部材11を
成形しておく。
なお、本例では埋設材料の流入される部分は貫通して
いるから、「凹部」というのは正確な表現ではないが、
本明細書において凹部は、貫通したものも含んでいる。
さて次に、こうして得られた各凹部15に対し、前例同
様に順次、溶融した低融点金属16を所定量流し込む(第
4図参照)。ただし、凹部15は貫通穴であるから、その
流し込みに際しては、第4図に示すように板材P等の適
宜の手段によって、下面を閉塞しておく必要がある。
そして、所定時間経過後、その低融点金属16が冷却
し、固まった後、所定のねじ立て等の加工を行うのであ
る。
かくして、所望とする寸法精度のきり穴12、ねじ穴1
3、平面が長穴のテーパ穴14が形成される(第5図
(イ)、(ロ)、(ハ))。
本例のように穴を多く形成するときも、機械加工は一
般の金属素材に対する方法と同様にできる。したがっ
て、穴の配列やピッチが複雑である場合でも、容易に高
い精度を確保することができる。
なお、第4図中、2点鎖線で示すように、凹部15の中
間部位に拡径部15bを平面上非円形にして設けておくと
良い。このようにしておけば、前例同様、凝固後、回り
止めとともに抜け防止の作用が果たされ耐久性に優れた
穴を形成することができる。
なお本例からも明らかなように、本発明において形成
される穴は、丸穴に限られず、目的に応じ例えば平面形
状を四角とするなど適宜の形状とすることができる。
(発明の効果) 本発明は、以上のように構成されているので、以下に
記載する効果を有する。
本発明によれば、あたかも、通常の金属素材にねじ加
工や穴あけ加工をするのと実質的に同じ要領で加工する
ことができる。したがって、従来、難しいとされていた
棒や板状のセラミック部材に対し、ねじ穴等の穴を、高
精度でしかも容易に形成できる。この結果、形成される
穴の精度不良の発生を有効に防止し得るとともに、高精
度の製品(セラミック部材)を低コストで製造するのに
有効である。
また、埋設材料は流入して凝固させるため、セラミッ
クに緊密に一体化されるから、穴の位置を正確に決める
のに有効であるし、埋設材料も部分的なもので済むか
ら、軽量化の要求されるセラミック部材に好適である。
しかも、焼結する際の収縮を考慮し、生の成形品の段
階で加工することにより、セラミック部材にねじ穴等を
形成する方法の場合のように、収縮が精度に影響するこ
とがないから、精密ねじのような特別精度の高い雌ねじ
(ねじ穴)又は、仕上げ精度の高い、きり穴やテーパ穴
を形成するのに好適である。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は、本発明のセラミック部材の穴の形
成方法の第1実施例を示す。第1図は本例の方法によっ
てねじ穴を形成したセラミック部材を示すもので、同図
(イ)はその一部破断正面図、同図(ロ)はその平面
図、同図(ハ)はその縦断側面図である。第2図は本例
の行程を示すもので、同図(イ)はセラミック部材に凹
部を形成した状態の一部省略破断正面図、同図(ロ)は
凹部に埋設材料(低融点金属)を流入した状態の一部省
略破断正面図、同図(ハ)は凝固した埋設材料の部位に
下穴を開けた状態を示す一部省略破断正面図である。 第3図ないし第5図は、本発明の第2実施例を示す。第
3図は本例の方法によってねじ穴を形成したセラミック
部材の平面図である。第4図は、同セラミック部材に形
成された凹部に埋設材料(低融点金属)を流入した状態
の部分拡大縦断面図である。第5図は第3図における部
分拡大断面図であって、同図(イ)はA−A線拡大断面
図、同図(ロ)はB−B線拡大断面図、同図(ハ)はC
−C線拡大断面図である。 第6図は、従来方法の一例を説明するためのセラミック
部材の一部破断面図である。 1,11……セラミック部材 3,15……凹部、4,16……埋設材料 2,13……ねじ穴、12……きり穴 14……テーパ穴

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セラミック部材に形成された凹部に対し、
    埋設材料を流入して凝固させ、その後、該埋設材料の部
    位に加工を施すことにより、穴を形成することを特徴と
    するセラミック部材の穴の形成方法。
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