JP2821665B2 - 位相同期ループおよび位相同期式超音波流量計 - Google Patents

位相同期ループおよび位相同期式超音波流量計

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JP2821665B2 JP6239503A JP23950394A JP2821665B2 JP 2821665 B2 JP2821665 B2 JP 2821665B2 JP 6239503 A JP6239503 A JP 6239503A JP 23950394 A JP23950394 A JP 23950394A JP 2821665 B2 JP2821665 B2 JP 2821665B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は位相同期ループ(フェー
ズロックドループ、PLLと略記される)の改良に係る
ものであり、特にPLL方式超音波流量計に適したPL
L用位相比較器に関する。
【0002】
【従来の技術】図7は一般のPLLの構成を示し、図8
は従来のPLLに使用されている位相比較器の回路図を
示し、以下その概要を説明する。図7において、符号1
は入力信号Rおよびループの帰還信号Vを受け、両信号
の周波数が異なる場合には周波数差に、周波数が同一の
場合には両信号の位相差に対応した出力信号を与える位
相比較器である。
【0003】2は前記出力を平滑するローパスフィル
タ、3はローパスフィルタからの出力により発振周波数
が制御される電圧制御発振器(VCOと略記)であり、
その発振周波数は通常比較的高い。4はVCOからの出
力の周波数を分周するための分周器であり、その出力は
位相比較器への帰還信号Vとなる。VCO出力はしばし
ばPLLの出力として利用され、また用途によっては分
周器4は省略されることもある。
【0004】図8はPLLに通常使用される位相比較器
1の回路例を示す。同回路の左半分は位相比較のための
デジタル順序回路5で構成され、信号RおよびVの位相
差に応じたオン・オフ出力を端子6(信号をUと略記)
および端子7(信号をDと略記)に与え、各端子からは
信号U、Dが出力される。
【0005】また符号8で示す右半分はチャージポンプ
部であり、前記端子6および7の各電圧に応じた単一の
位相比較出力を合成して端子9より後段のループフィル
タに与える。
【0006】PLLはこのように構成されているので、
入力信号Rに対し帰還信号Vはまず周波数の追従を行
い、周波数が同一になると位相追従に入り、両信号の位
相が一致したいわゆる同期状態に達することができる。
したがって周波数逓倍、周波数合成等広い範囲で有用に
利用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前述のよ
うな通常の位相比較器を使用したPLLが有効に動作し
ない場合があり、以下これを説明する。フリップフロッ
プを含む順序回路5は現在のR、V信号のみで出力U、
Dが決まるのでなく、過去の経過に関係する。
【0008】4つの信号R、V、U、Dはいずれも時間
的に変化する”1”、”0”の論理信号で、その組み合
わせは16通りあり、そのうち安定なのは12通りであ
る。この12通りの状態間には互いに移行可能な方向が
あり、この関係を示したのが図9である。
【0009】ここでRおよびVのデューティが小さく、
かつ両者間の位相差も180°に比べ小さいときの波形
と図9の状態間の対応関係を図10に示す。ただし使用
している位相比較器はRおよびVの立ち下がりを検出す
る型のものであり、出力UおよびDは”0”状態がチャ
ージポンプ8を通して有効出力となるよう構成されてい
る。
【0010】図10においてRに対しVの位相が遅れて
いる場合、U側に”0”状態が現れてVの位相を進める
いわば収斂極性と呼ぶ出力状態と、逆にD側に長い”
0”状態が現れ、Vの位相を更に遅らすいわば発散極性
と呼ぶべき出力形態とが存在し、どちらの形態をとるか
は過去の経過による。
【0011】図10の右半分に収斂極性のパスを実線、
発散極性のパスを破線で示す。Rに対しVの位相が進ん
でいる場合にも同様な状況が存在する。一般のPLL応
用例では入力信号RはPLLと独立しているので、たと
えここでいう発散極性の出力が現れて遅れている帰還信
号Vの位相が更に遅れても、360°に達すれば結局同
期状態に入ることができて、何ら差し支えない。したが
って一般には出力の極性は区別して扱わない。
【0012】しかしながら入力信号Rが帰還信号Vの影
響を受けて問題を生ずる場合の具体例を図11に示すP
LL方式の超音波流量計につき説明する。同図の符号1
〜4は図7に示すPLLの構成要素と同一であるので、
説明は省略する。
【0013】図中の符号10は計測すべき流体が流れる
管路、11、11’はこれに斜めに対向して取り付けた
1対の超音波振動子であり、交互に一方が送信子、他方
が受信子として作動する。
【0014】また、符号12はPLL内の分周器4の出
力に同期してパルスを発生し、一方の振動子を励振して
超音波を送信させる励振回路、13は流体中を伝播した
超音波が他方の振動子に検出されて発生する超音波受信
信号を増幅する増幅器であり、14は超音波振動子11
および11’を切り換えて超音波の伝播方向を切り換え
るための切換器である。
【0015】PLL方式の超音波流量計の測定原理は既
に公知であり、ここでは詳細には触れないが、要はPL
Lの同期状態において入力信号Rすなわち受信子の受信
波と帰還信号V、すなわち送信子の送信波とが同相にな
る周波数で系が自己発振し、その発振周波数は超音波の
流体内伝播時間Tの逆数となることを利用する。
【0016】ところで以上の説明で明らかなように、こ
こではPLLの入力信号Rは電気的には帰還信号Vを遅
延時間Tの遅延回路を通して得たものと等価であり、互
いに独立していない。
【0017】したがってこのPLLに通常の位相比較器
を使用すると、その出力が上述の収斂極性の場合PLL
は正常に同期状態に達し、所期の伝播時間の逆数に等し
い出力周波数が得られるが、発散極性の場合には帰還信
号Vの位相変化により入力信号Rの位相も従属して変化
するので、同期状態に達する機会がない。
【0018】すなわちラン・アウエイが起こり、ループ
フィルタ出力が最大値または最小値をとった状態に至
る。ここでは同期状態は実現せず、したがって計測目的
は達成されない。
【0019】このため、従来のPLL式超音波流量計は
特殊な位相比較器を開発して使用するか、あるいは特殊
に変形したPLLを採用する必要があり、回路が複雑、
高価であった。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は以上の課題を解
決するためになされたもので、本発明に係る位相同期ル
ープは、入力信号と帰還信号との2信号を受け、両信号
の位相を比較してその位相差に応じた出力信号を与える
位相比較器と、この位相比較器からの出力を平滑するた
めのループフィルタと、ループフィルタ出力により発振
周波数が制御される電圧制御発振器とを備え、上記位相
比較器が、上記2信号を受ける2つの入力端子と、ルー
プフィルタおよび電圧制御発振器を介して帰還信号の位
相をそれぞれ進め、または遅らせる出力を与える2つの
出力端子をもつ位相比較のための順序回路と、この2つ
の出力端子からの出力を受けて単一の位相比較器出力を
合成するチャージポンプ回路と、それぞれ上記2出力端
子に接続されて出力信号の”1”および”0”の状態の
時間の大小関係を計測して出力の収斂または発散極性を
検知する1対の検知回路と、この検知回路の出力により
上記入力信号または帰還信号に所要の論理値変更操作を
加えて上記順序回路の出力信号の極性を変更する操作回
路を設けたものとしてある。
【0021】また、本発明に係る位相同期式超音波流量
計は、入力信号と帰還信号の2信号を受け、両信号の位
相を比較してその位相差に応じた出力信号を与える位相
比較器と、この位相比較器からの出力を平滑するための
ループフィルタと、ループフィルタ出力により発振周波
数が制御される電圧制御発振器と、この電圧制御発振器
の出力を分周して上記帰還信号とする分周器とからなる
位相同期ループと、流体の流れる管路に対向して斜めに
取り付けた1対の超音波振動子と、上記分周器からの出
力により一方の振動子を励振して超音波を送信させる励
振回路と、他方の振動子に発生する超音波受信信号を増
幅してその出力を上記位相比較器の入力信号とする増幅
器と、上記1対の振動子の送・受信を切り換える切換器
とを備え、上記位相同期ループにおける位相比較器が、
上記入力信号と帰還信号を受ける2つの入力端子と、ル
ープフィルタ、電圧制御発振器および分周器を介して帰
還信号の位相をそれぞれ進め、または遅らせる出力を与
える2つの出力端子をもつ位相比較のための順序回路
と、この2つの出力端子からの出力を受けて単一の位相
比較器出力を合成するチャージポンプ回路と、それぞれ
上記2出力端子に接続されて出力信号の”1”および”
0”の状態の時間の大小関係を計測して出力の収斂また
は発散極性を検知する1対の検知回路と、この検知回路
の出力により上記入力信号または帰還信号に所要の論理
値変更操作を加えて上記順序回路の出力信号の極性を変
更する操作回路とを具備するものである。
【0022】上記手段の実施態様は次のとおりである。
【0023】<実施態様1>上記入力信号および帰還信
号間の位相差が180°以下となるよう構成するととも
に、上記検知回路としては外部より与えられるクロック
信号を受けて上記順序回路の出力が”1”の状態中はア
ップカウントを行い、”0”の状態中ではダウンカウン
トを行い、このカウンタのゼロ出力により”0”の状態
の時間が”1”の状態の時間を超えたことを検知するア
ップダウンカウンタを具備する。
【0024】<実施態様2>上記入力信号および帰還信
号間の位相差が180°以下となるよう構成するととも
に、上記検知回路としては外部より与えられるクロック
信号を受けて上記順序回路の出力が”0”の状態中にア
ップカウントを行い、このカウンタのオーバーフロー出
力により”0”の状態の時間が”1”の状態の時間の起
こり得る最大値を超えたことを検知するアップカウンタ
を具備する。
【0025】<実施態様3>上記入力信号および帰還信
号のデューティ比が小さく、かつ両信号間の位相差が1
80°以下となるよう構成するとともに、上記操作回路
としては、上記検出回路の出力を受けて2個のパルスを
発生するダブルパルス発生回路と、この回路出力と入力
信号または帰還信号とのアンド出力を上記順序回路のそ
れぞれの入力端に与える論理回路とを具備する。
【0026】
【作用】検知回路により位相比較のための順序回路の出
力が発散極性となるのを検知し、さらにこれに接続され
る操作回路により上記順序回路の入力信号または帰還信
号に論理値の変更操作を加えてその出力の極性を収斂極
性に変更するので、発散極性の出力がループフィルタに
与えられるのを防止することができる。
【0027】位相同期式超音波流量計においては発散極
性の出力がループフィルタに継続して与えられることが
ないので、上述のラン・アウエイ現象が防止され、同期
状態は常に実現する。すなわち性能の優れる安価な通常
の位相比較器を利用できて有効である。
【0028】
【実施例】以下第1の本発明の実施例につき図1により
説明する。なお、同図において符号1〜9は図7および
8の符号に対応するので、説明は省略する。
【0029】図中の符号15、15’はデジタル順序回
路5の出力端6、7に接続されて出力信号の”1”およ
び”0”の状態の時間の大小関係を計測して出力の収斂
または発散極性を検知する検知回路、16は検知回路1
および15’の出力により入力信号Rまたは帰還信号
Vに、後述する所要の論理値変更操作を加えてデジタル
順序回路5の出力信号の極性を変更する操作回路であ
り、本発明のPLLにおける位相比較器101はデジタ
ル順序回路5とチャージポンプ部8とで構成される従来
の位相比較器1に、検知回路15、15’と操作回路1
6を設けたものとしてある。
【0030】まずRに対しVが遅れている場合を説明す
れば、図9に示すように、収斂極性出力Uの”0”状
態時間に比べると発散極性の出力Dの”0”の状態の時
間は長い。同様の特徴は入力信号Rに対し帰還信号Vが
進んでいる場合にも見られる。
【0031】そこで例えば出力Uに着目すると”0”の
状態が”1”の状態より長いときは発散極性、逆のとき
は収斂極性となることが読み取れる。すなわち出力U
の”1”および”0”の状態の時間の大小関係、すなわ
ち両者の比または差を計測すれば、その発散極性が検知
できる。Dについても同様に15の検知回路と同じ構成
の検知回路15’により検知できる。
【0032】検知回路15、15’のより詳細な例を図
2に、別の例を図3に示す。図2は検知回路15として
アップダウンカウンタを使用した例を示し、符号17は
Uの論理値を反転するためのインバータ、18および1
9はアンド回路、20は外部より与えられるクロック信
号を受けるクロック端子、21はアップダウンカウン
タ、22はそのアップカウント用クロック入力端子、2
3はダウンカウント用クロック入力端子、24はボロー
出力端子、25は21のリセットのためのワンショット
回路である。
【0033】信号Uが”1”のときにはアンド回路18
を通してクロック信号が入力端子22に加わり、アップ
ダウンカウンタ21はアップカウントを行う。この間ア
ンド回路19は遮断状態にある。
【0034】次に出力信号Uが”0”の状態になるとア
ンド回路18は遮断状態となり、クロック信号はアンド
回路19を通して入力端子23に加わり、アップダウン
カウンタ21はダウンカウントを行う。収斂極性出力で
は”0”の状態の時間は短いので、ボロー出力が出るこ
とはないが、発散極性出力の場合には”0”の状態が長
いので、その状態が”1”の状態に相当する時間続いた
後に、ボロー出力がボロー出力端子24に現れて出力U
が発散極性であることを示す。
【0035】ワンショット回路25は出力Uが”1”に
反転したときにパルスを発生し、アップカウントに先立
ってアップダウンカウンタ21をリセットする働きをも
つ。
【0036】図3に示す検知回路15の他の例は図11
に示した位相同期式超音波流量計において、電圧制御発
振器3の出力周波数レンジを比較的狭く設定した場合に
好適な簡素化された回路を示し、26はアップカウン
タ、27はそのリセット入力端子、28は外部より与え
られるクロック信号を受けるクロック端子、29はオー
バーフロー信号の出力端子である。
【0037】アップカウンタ26は出力Uが”1”の状
態ではカウンタはリセットされ、カウント動作も禁止さ
れるが、”0”の状態ではクロック端子28に与えられ
るクロックをアップカウントする。
【0038】アップカウンタ26の桁数とクロックの周
波数を適当に選び、収斂極性の”0”の状態の時間(こ
れは発散極性の”1”の状態の時間に等しい)の最大値
ではオーバーフローは起こらず、これを若干超えてオー
バーフローが起こるようにすれば、発散極性の検知が可
能であり、かつ収斂極性出力に悪影響を及ぼすこともな
い。
【0039】次に本発明における操作回路16につき、
図4に示す位相比較器101の具体例によって説明す
る。同図において符号1から26までは図3、7、8の
符号に対応するものであるので、説明は省略する。
【0040】図中の符号26’はアップカウンタ26と
同様のアップカウンタで、出力Dの検出器15’に相当
し、29’はそのオーバーフロー出力端子である。符号
30は29または29’に現れるオーバーフロー出力に
応じて2個のパルスを発生するダブルパルス発生回路で
あり、その構成はアンド回路31、31’およびインバ
ータ32、32’とからなり、33、33’はその出力
端子である。
【0041】符号34はダブルパルス発生回路30の出
力により入力信号Rまたは帰還信号Vに論理演算を施す
ための論理回路であり、その構成はアンド回路35およ
び35’よりなり、アンド回路35、35’の出力はそ
れぞれR’、V’とする。図1に示す操作部11は、上
述したダブルパルス発生回路30および論理回路34で
構成されている。
【0042】図4に示す例は図10に示す波形のR、V
入力に適用して好適であり、アップカウンタ26、2
6’としてはBCDカウンタを使用してそのオーバーフ
ロー出力がクロック信号の2周期分のパルス幅をもつこ
とを利用する。したがって出力端子29、29’より得
られるオーバーフロー出力とクロック信号とのアンド出
力は正のクロックの2パルスとなる。
【0043】図10に示す例で述べたように、状態#1
1または#3で発散極性を検出したときにそれぞれRま
たはVを2回”0”の状態に変更すればよいので、アン
ド回路31、31’の出力をインバータ32、32’で
論理値反転してインバータ32の出力はアンド回路3
5’に、インバータ32’の出力はアンド回路35に加
える。この結果デジタル順序回路5の出力は発散極性か
ら収斂極性に移行する。図5はこのときの信号の波形
で、信号R、VはRに対しVの位相が遅れている場合を
示し、出力U、Dは発散極性の波形につきボロー出力端
子24の操作が行われない場合を実線で示してある。オ
ーバーフロー出力端子29の出力はDが”0”の状態を
とってからその”1”の状態に相当する時間幅を超えた
時刻にクロックの2パルス幅相当の正のオーバーフロー
パルスを出すので、結局出力端子33’の出力波形は”
1”の状態から2回”0”の状態に落ちる波形となる。
さらにこの出力とRとのアンド出力R’も2回対応し
て”0”状態になる。これにより前述したように状態は
#11から#6に移り、ここで出力Dは”0”から”
1”への変化を受け、さらに#7を経て#2に至るとU
が”1”から”0”へと変化し、状態は#3に達する。
このときのR’およびV’を図5に示す。また、出力
U、Dの操作後の波形を破線で示す。U、DともRおよ
びVの以降のサイクルでは収斂極性出力となる。
【0044】図4の例では操作部16としてダブルパル
ス発生回路30と論理回路34の組み合わせとしたが、
ダブルパルス発生回路30の代わりに1対のシフトレジ
スタを使用すればこの例よりも複雑な論理値変更操作を
行うこともできる。
【0045】また、マイクロプロセッサにより上述の検
知回路15、15’や操作回路16の機能を代行するこ
とも可能である。さらに本発明では出力信号U、Dを利
用したが、代わりにチャージポンプ回路8の出力を利用
することもできる。ただしこの場合に利用する出力はデ
ジタル順序回路5の出力端子6からの出力か、7からの
出力か別の手段により決める必要がある。
【0046】次に第2の本発明に係る超音波流量計を図
6により説明する。なお、図において符号1〜4および
10〜14は、図11の符号に対応し、符号15、1
5’、16は図1の符号に対応するので、説明は省略す
る。
【0047】本発明と図11の従来例との差は特殊に開
発した位相比較器を必要とすることなく、図1に示す位
相比較器101の順序回路5の出力U、Dの発散極性を
検知回路15、15’で検知して操作回路16により入
力信号Rまたは帰還信号Vに所要の論理値変更操作を加
えるので、短時間中に発散極性は収斂極性に変更され
る。したがっていわゆるラン・アウエイ現象は起こら
ず、正常な計測が可能となる。
【0048】本発明に係る位相同期ループは超音波流量
計以外にも利用可能である。すなわち、図6において励
振回路12、増幅器13間を電気的遅延回路に置き換え
れば、本回路は電圧制御発振器3の出力周波数から高い
分解能での遅延時間(の逆数)の計測を可能とするもの
である。
【0049】また、図6において流体の流速がゼロのと
きの電圧制御発振器3の出力周波数から流体中の音速を
高い分解能で計測することができる。さらに、音速の温
度特性が既知の流体を使用して音速から流体の温度を高
い分解能で計測することも可能である。
【0050】
【発明の効果】以上実施例とともに説明したように請求
項1に記載された本発明によれば、位相比較器中の順序
回路出力より発散極性出力を検知して位相比較器入力ま
たは帰還信号を操作することにより発散極性を収斂極性
に変更することができるので、入力信号と帰還信号とが
互いに独立していない応用例において有効に位相同期ル
ープを適用することができる。
【0051】また、実施態様1、2、3に示した実施例
によれば、比較的安価で簡単な回路構成の位相同期ルー
プを得ることができ、さらに、請求項2に記載された本
発明によれば、特殊な位相比較器や変形回路を使用せず
に、ラン・アウエイ現象を防止し、正常な計測を可能に
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る位相同期ループにおける位相比較
器の構成を示す図。
【図2】検知回路の実施例を示す回路図。
【図3】検知回路の他の実施例を示す回路図。
【図4】本発明に係る位相同期ループにおける位相比較
器の回路図。
【図5】入出力信号の波形図。
【図6】本発明に係る位相同期式超音波流量計の構成
図。
【図7】位相同期ループの基本構成図。
【図8】従来の位相同期ループに使用される比較器の構
成図。
【図9】位相比較のための順序回路の動作状態の説明
図。
【図10】入出力波形と動作状態の対応説明図。
【図11】位相同期式超音波流量計の基本構成図。
【符号の説明】
1 位相比較器 2 ローパスフィルタ 3 電圧制御発振器 4 分周器 5 デジタル順序回路 6、7 オン・オフ出力端子 8 チャージポンプ部 9 位相比較出力端子 10 管路 11、11’ 超音波振動子 12 励振回路 13 増幅器 14 切換器 15、15’ 検知回路 16 操作回路 17 インバータ 18、19 アンド回路 20 クロック端子 21 アップダウンカウンタ 22 アップカウント用クロック端子 23 ダウンカウント用クロック端子 24 ボロー出力端子 25 ワンショット回路 26、26’ アップカウンタ 27 リセット入力端子 28 クロック端子 29、29’ オーバーフロー出力端子 30 ダブルパルス発生回路 31、31’ アンド回路 32、32’ インバータ 33、33’ 出力端子 34 論理回路 35、35’ アンド回路 101 位相比較器

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)入力信号と帰還信号の2信号を受け、両信号の位
    相を比較してその位相差に応じた出力信号を与える位相
    比較器と、この位相比較器からの出力を平滑するための
    ループフィルタと、ループフィルタ出力により発振周波
    数が制御される電圧制御発振器とを備え、 (b)上記位相比較器が、 (b−1)上記2信号を受ける2つの入力端子と、ルー
    プフィルタおよび電圧制御発振器を介して帰還信号の位
    相をそれぞれ進め、または遅らせる出力を与える2つの
    出力端子をもつ位相比較のための順序回路、 (b−2)この2つの出力端子からの出力を受けて単一
    の位相比較器出力を合成するチャージポンプ回路、 (b−3)それぞれ上記2出力端子に接続されて出力信
    号の”1”および”0”の状態の時間の大小関係を計測
    して出力の収斂または発散極性を検知する1対の検知回
    路、 (b−4)この検知回路の出力により上記入力信号また
    は帰還信号に所要の論理値変更操作を加えて上記順序回
    路の出力信号の極性を変更する操作回路、 とを具備することを特徴とする位相同期ループ。
  2. 【請求項2】 (a)入力信号帰還信号2信号を受け、両信号の位
    相を比較してその位相差に応じた出力信号を与える位相
    比較器と、この位相比較器からの出力を平滑するための
    ループフィルタと、ループフィルタ出力により発振周波
    数が制御される電圧制御発振器と、この電圧制御発振器
    の出力を分周して帰還信号とする分周器とからなる位相
    同期ループ、 (b)流体の流れる管路に対向して斜めに取り付けた1
    対の超音波振動子、 (c)上記分周器からの出力により一方の振動子を励振
    して超音波を送信させる励振回路、 (d)他方の振動子に発生する超音波受信信号を増幅し
    てその出力を上記位相比較器の入力信号とする増幅器、 (e)上記1対の振動子の送・受信を切り換える切換
    器、 を備え、 (f)上記位相同期ループにおける位相比較器が、 (f−1)上記入力信号と帰還信号の2信号を受ける2
    つの入力端子と、ループフィルタ、電圧制御発振器およ
    び分周器を介して帰還信号の位相をそれぞれ進め、また
    は遅らせる出力を与える2つの出力端子をもつ位相比較
    のための順序回路、 (f−2)この2つの出力端子からの出力を受けて単一
    の位相比較器出力を合成するチャージポンプ回路、 (f−3)それぞれ上記2出力端子に接続されて出力信
    号の”1”および”0”の状態の時間の大小関係を計測
    して出力の収斂または発散極性を検知する1対の検知回
    路、 (f−4)この検知回路の出力により上記入力信号また
    は帰還信号に所要の論理値変更操作を加えて上記順序回
    路の出力信号の極性を変更する操作回路、 とを具備することを特徴とする位相同期式超音波流量
    計。
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