JP2821207B2 - Mocvd法による酸化物超電導体の合成方法 - Google Patents

Mocvd法による酸化物超電導体の合成方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は有機金属化学気相蒸着、すなわち、いわゆる
MOCVD(Metalorganic Chemical Vapor Deposition)法
を用いた、酸化物超電導体の合成方法に関するものであ
る。さらに詳しくは、本発明は、有機金属を多量かつ安
定に反応部へ供給できるようにして、酸化物超電導体の
高速合成および厚膜合成を可能にした合成方法に関する
ものである。
〔従来の技術〕 最近、液体窒素温度(77k)以上で超電導状態を示す
Y−Ba−Cu−O系やBi−Sr−Ca−Cu−O系の酸化物超電
導体を各種の方法で作製することが盛んに行われてき
た。それらの中でも、有機金属化合物原料を用いるMOCV
D法は、一般に、合成速度が速い、連続合成が可能、自
由な形状物上に合成できる、厚膜状に合成できるなどの
利点から、酸化物超電導体のデバイス化および線材化に
有力な手法と見られ、これまで広く検討されている。し
かし、実際に従来のMOCVD法を用いた場合、文献アプラ
イドフィジックス(Applied Physics Letters)54巻、3
80頁、(1989)および日本応用物理学会誌(Japanese J
ournal of Applied Physics Letters)27巻、1265頁(1
988)にあるように、原料の加熱温度を高く(特にBa等
の希土類原料は260〜300℃)設定しなければ合成は行え
なかった。これは、文献アプライドフィジックス(Appl
ied Physics Letters)53巻、1750頁、(1988)に指摘
されているように、代表的な有機金属原料は、一般に非
常に気化しにくいということに起因するものであった。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記のように、従来のMOCVD法による酸化物超電導体
の合成においては、原料が難気化性であるので、化学気
相蒸着(CVD)反応部へ多量の原料を安定に輸送するこ
とは不可能であるため、良好な特性を有する酸化物超電
導体を、高速に合成したり、厚膜に合成したりすること
ができないという大きな問題点があった。さらに、従来
の方法では、合成(反応)時間を連続的に長くして膜厚
を厚くした場合にも、その厚膜は組成が不均質になるた
めに、超電導性を示さない、臨界温度が低い、臨界電流
密度が小さいなどの欠点が避けられなかった。
本発明の合成方法は、上記従来のMOCVD法による酸化
物超電導体の合成法における欠点を解消するためになさ
れたものであり、有機金属原料を多量にかつ安定に反応
部へ輸送することができるとともに、合成した超電導体
が良好な特性を示すこと、さらにはこれにより酸化物超
電導体の高速合成および厚膜合成が行えることを目的と
するものである。
〔課題を解決するための手段〕
すなわち本発明は、有機金属を化学気相蒸着させてMO
CVD法により酸化物超電導体を合成する方法において、
有機金属原料中に、または該有機金属原料を加熱する工
程もしくは輸送する工程の少なくともいずれか一つの場
合において、該有機金属原料に1,4ジオキサン蒸気を接
触させることを特徴とする、MOCVD法による酸化物超電
導体を合成方法を提供することにより、上記の課題を解
決するものである。
本発明において、有機金属原料に接触させる1,4ジオ
キサン蒸気の作用の詳細については不明であるが、その
分子構造中に存在する酸素原子と有機金属原料分子中の
金属原子とが配位結合を形成し、有機金属原料が気化し
易くなるような付加物を生成すると推察される。そのよ
うにして1,4ジオキサンが原料に作用することによっ
て、低温加熱においても有機金属原料が多量に気化さ
れ、かつ安定に反応部へ送り込まれるという働きをする
ものと考えられる。また、1,4ジオキサンは吸湿性が非
常に高いという性質を有するので、この中に含有される
水分が反応部において有機金属原料の酸化剤として働
き、反応を促進することも推定される。
以下に、実施例により本発明をさらに詳細に説明す
る。
実施例1 5つの原料加熱系統を有する、通常の化学気相蒸着
(CVD)装置を用い、イットリウム系酸化物超電導体で
あるYba2Cu3O7-xを酸化マグネシウム基板上に合成する
実験を行った。原料としては、YおよびBaのシクロペン
タジエニル誘導体ならびにCuのアセチルアセトン誘導体
を用い、これらを入れた試料室に、加熱して発生させた
1,4ジオキサン蒸気を流入させた。合成条件としては、
原料の加熱温度をY150℃、Ba210℃、Cu145℃に設定し、
キャリアガスはアルゴン、反応ガスは酸素で反応部
(炉)内圧力は7Torr、基板温度は850℃に保持して30分
間反応を行った。
反応後、酸素気流中で室温まで自然放冷を行ったとこ
ろ、膜厚3.5ミクロンの酸化物膜が得られた。X線回折
により結晶性および配向性を調査し、四端子法により臨
界温度ならびに77Kにおけるゼロ磁界下の臨界電流密度
を測定した。また、蛍光X線分析による基板への堆積量
結果からこの場合の合成速度を計算で求めた。
比較例1として、上記と同一の原料および合成条件を
用いて、ジオキサン蒸気の流入を行わない従来のMOCVD
法により、同一組成の酸化物超電導体の合成を実施した
ところ、YとCuについては基板上への堆積が認められた
が、Baについては堆積が殆ど認められず、210℃の加熱
では十分な気化が生じないことが判明した。そこで、比
較例1については原料の加熱温度を、Y160、Ba290℃、C
u150℃に設定し直して合成を行い、実施例1の方法の場
合と同様に、反応後酸素気流中で室温まで自然放冷を行
って0.6ミクロンの厚さの膜を得た。この膜についても
同様に、膜質および超電導特性の測定を行った。これら
の結果を第1表に示す。
第1表から明らかなように、本発明の方法によれば、
従来の合成方法よりも低温加熱によっても合成速度が約
10倍以上速くなり、また臨界温度および臨界電流特性
が、従来の方法による膜と比べるとはるかに良好とな
る。
実施例2 実施例1と同一のCVD装置を用い、Biトリブトキシド
およびSr、Ca、Cuのジピバロイルメタネート誘導体を原
料として用い、これらをそれぞれ135℃、190℃、160
℃、120℃に加熱しながら、この中に、キャリアガスの
アルゴンと共に1,4ジオキサンの蒸気を流入させて接触
させた。その他の条件は実施例1と全く同様にして、本
発明の方法によるビスマス系酸化物超電導体の合成を行
った。比較例2として、ジオキサンを添加しない従来の
方法による合成も行った。ただし、実施例1と同様の理
由により、各有機金属原料の設定温度は、それぞれ本発
明の方法による実施例2の場合よりも高い145℃、220
℃、185℃、130℃に保持した。上記2つのサンプルの特
性を第2表に示す。
第2表から判るように、実施例1の場合と同様に、本
発明の方法による酸化物超電導体は、従来の合成方法に
よる場合よりも低温加熱であるにも拘わらず合成速度が
約13倍速くなり、かつ臨界温度および臨界電流特性が、
従来の方法によるものよりもはるかに良好となることが
明らかである。
比較例1および比較例2において、従来法による酸化
物超電導体の合成速度が低い理由は、有機金属原料が気
化しにくく、かつ安定に輸送されにくいことに起因する
ものと考えられる。そしてこれら従来法により合成され
たサンプルの超電導特性が良好ない主な原因は、C軸配
向しているにも拘わらず、各原料の不安定輸送に起因す
る合成膜中における組成の不均質性であると推定され
る。
本発明方法における1,4ジオキサン蒸気の接触は、化
学気相蒸着(CVD)反応前であれば、どのような形で有
機金属原料と接触させてもよい。例えば、実施例1およ
び2のように原料中に流入させてもよく、またキャリア
ガスとともに原料中に流入させて接触させてもよい。さ
らに、この接触は任意の2通り以上の方法を使用しても
良い。ただし、液体状のジオキサンを原料と混合させて
も効果は全く認められず、従って、本発明ではジオキサ
ンの蒸気(ガス)を用いることが必要である。
また、本発明で用いる有機金属原料としては、金属の
アセチルアセトネート、ジピバロイルメタネート、アル
コキシド、ヘキサフルオロアセチルアセトネート、ペン
タフルオロプロパノイルピバロイルメタネート、シクロ
ペンタジエニルおよびそれらの誘導体並びに他の有機金
属錯体をも使用可能である。
〔発明の効果〕
以上のように、本発明の方法は、有機金属原料中もし
くは原料加熱工程、輸送工程の少なくともいずれか一つ
の場合において、有機金属原料に1,4ジオキサン蒸気を
接触させることを特徴とする合成方法であるので、有機
金属原料を多量にかつ安定に反応部へ輸送することがで
きるとともに、合成した超電導体が良好な特性を示す。
さらにはこれにより酸化物超電導体の高速合成および厚
膜合成が行える効果がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉崎 浄 兵庫県尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電機株式会社材料研究所内 (56)参考文献 特開 平2−55259(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C01G 1/00 - 57/00 C23C 16/30 H01L 39/00 - 39/24 H01B 12/00 - 13/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機金属を化学気相蒸着させてMOCVD法に
    より酸化物超電導体を合成する方法において、該有機金
    属原料に1,4ジオキサン蒸気を接触させることを特徴と
    する、MOCVD法による酸化物超電導体の合成方法。
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