JP2820879B2 - 懸濁液の粒子濃度の定量方法及びその装置 - Google Patents

懸濁液の粒子濃度の定量方法及びその装置

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JP2820879B2 JP5349459A JP34945993A JP2820879B2 JP 2820879 B2 JP2820879 B2 JP 2820879B2 JP 5349459 A JP5349459 A JP 5349459A JP 34945993 A JP34945993 A JP 34945993A JP 2820879 B2 JP2820879 B2 JP 2820879B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、懸濁液の粒子濃度を求
める定量方法とその装置に関し、更に詳細には、被験懸
濁液の着色の濃さ及び粒子濃度の大小による影響を受け
ることなく、着色した被検懸濁液の粒子濃度を速やかに
かつ正確に定量できる方法及びその装置に関するもので
ある。尚、本明細書で、粒子とは懸濁液を構成する液体
溶媒に不溶の成分からなる粒子を意味し、粒子濃度とは
(懸濁液中の粒子の質量)/(懸濁液の質量)で定義さ
れる。
【0002】
【従来の技術】懸濁液の粒子濃度を定量する方法とし
て、従来から、主として、重量法と、懸濁液を収容した
試料セルに光を入射して、光学的に粒子濃度を求める方
法とが採用されてきた。重量法は、懸濁液を濾紙等で濾
過して得た濾滓を秤量することにより、懸濁液の粒子濃
度を求める方法であって、極めて測定精度が高い。光学
的に粒子濃度を求める方法としては、分光光度計、比濁
分析計等により透過光光量を測定して粒子濃度を求める
方法、散乱光光度計、濁度計等により散乱光光量を測定
して粒子濃度を求める方法、及び濁度計により散乱光光
量と透過光光量の双方を測定して粒子濃度を求める方法
等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、着色した懸濁
液及び粒子濃度の高い懸濁液の粒子濃度をオンライン的
に短時間でしかも正確に定量したい場合に、上述した従
来の定量方法を適用することは、以下の理由から、適当
でなく、また適用したとしても満足できる成果を得るこ
とが出来ない。重量法は、定量操作が煩雑であり、また
分析に長時間を要するため、オンライン的な定量には不
向きであり、更には、定量下限が高く、粒子量で数mg以
上必要とするため、粒子濃度の低い懸濁液の場合、試料
採取量が多いと言う欠点を有する。光学的に粒子濃度を
測定する方法は、オンライン的な定量には適するが、懸
濁液が着色している場合及び粒子濃度が高い場合、粒子
濃度の定量精度が著しく低く、懸濁液の着色による誤差
を補正しようとすると、着色の程度が変化するたびに補
正する必要があり、また補正したとしても満足な結果を
得ることが難しかった。
【0004】よって、本発明の目的は、被検懸濁液の着
色及び粒子濃度の大小の影響を受けることなく、正確に
かつ迅速に被検懸濁液の粒子濃度を測定できる方法及び
その装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段と作用】本発明者は、研究
の過程において、次のような実験を行った。即ち、Ca
を主成分とする微細粒子をn−ヘキサンに懸濁させて得
たほぼ無色の試料懸濁液に関し、その試料懸濁液の粒子
濃度と散乱光光量の変化の相関関係及び粒子濃度と吸光
度の変化の相関関係を濁度計による測定から求め、その
結果を図4に示した。また、n−ヘキサンにCaを主成
分とする微細粒子を懸濁させて得た一定の粒子濃度の試
料懸濁液に着色剤を添加して着色させ、着色の濃さと散
乱光光量との関係及び着色の濃さと吸光度との関係を濁
度計による測定から求め、その結果を図5に示した。な
お、ここで着色剤は、着色の有する試料懸濁液から、粒
子を除去した濾液を使用した。
【0006】以上の図4及び図5に示す実験結果から、
次のことを見い出した。即ち、懸濁液が無色の場合に
は、散乱光光量は、図4に示すように、懸濁液の粒子濃
度に対して低濃度域ではほぼ直線的関係にあることであ
る。例えば、図4では、0.001g/50ml未満では
ほぼ直線であるが、粒子濃度が増加するにつれて散乱光
量が低下する傾向にある。一方、懸濁液が着色している
場合には、その着色の濃さに応じて、図5に示すよう
に、着色が濃くなると共に、吸光度が増大し、散乱光光
量は低下することである。これは、着色濃さによる粒子
濃度の定量誤差は、吸光度と散乱光光量の双方に対して
或る相関関係にあり、その関係を定めることによって定
量誤差を一意的に求めることができることを意味する。
よって、かかる相関関係を数式化又はノモグラフ化する
ことにより、懸濁液の着色の濃さによる粒子濃度の定量
誤差を正確かつ迅速に補正できることを見い出した。
【0007】前述の目的を達成するために、上述の知見
に基づき、本発明に係る懸濁液の粒子濃度を定量する方
法は、被検懸濁液の粒子濃度を定量するに当たり、粒子
濃度の異なる試料懸濁液の真の粒子濃度及び散乱光光量
をそれぞれ重量法及び濁度計により測定して散乱光光量
と真の粒子濃度との線型関係を確定し、次いで、確定し
た線型関係を粒子濃度の大きな領域まで外挿して、散乱
光光量と見かけ粒子濃度との関係を規定する検量線と、
着色の濃さ及び粒子濃度のうちの少なくとも一方が異な
る試料懸濁液の散乱光光量と透過光光量とをそれぞれ濁
度計により測定し、かつ散乱光光量測定値に基づいて検
量線に従って各試料懸濁液の見かけ粒子濃度を求め、更
に、着色の濃さ及び粒子濃度のうちの少なくとも一方が
異なる試料懸濁液の真の粒子濃度を重量法により求め、
散乱光光量測定値、透過光光量測定値、及び〔(見かけ
粒子濃度)/(真の粒子濃度)〕×100=定量率計算
値(%)に基づいて、散乱光光量、透過光光量、及び定
量率の3者の相関関係を規定する定量率相関関係とを予
め定め、濁度計により被検懸濁液の散乱光光量と透過光
光量とをそれぞれ測定するステップと、散乱光光量測定
値に基づき検量線から被検懸濁液の見かけの粒子濃度を
求めるステップと、散乱光光量測定値と透過光光量測定
値とに基づき定量率相関関係に従って被検懸濁液の定量
率を求めるステップと、見かけ粒子濃度と定量率とから
被検懸濁液の真の粒子濃度を算出するステップとを備え
ることを特徴としている。
【0008】上述の発明方法を実施するための本発明に
係る装置は、被検懸濁液を収容する試料セルと、試料セ
ルに光を入射する光学系とを有し、被検懸濁液の散乱光
光量及び透過光光量を計測する濁度計と、濁度計で計測
した散乱光光量測定値と透過光光量測定値とが入力され
る演算装置とを備え、演算装置が、粒子濃度の異なる試
料懸濁液の真の粒子濃度及び散乱光光量をそれぞれ重量
法及び濁度計により測定して散乱光光量と真の粒子濃度
との線型関係を確定し、次いで、確定した線型関係を粒
子濃度の大きな領域まで外挿して設定した、散乱光光量
と見かけ粒子濃度との関係を規定する検量線と、着色の
濃さ及び粒子濃度のうちの少なくとも一方が異なる試料
懸濁液の散乱光光量と透過光光量とを濁度計により測定
し、かつ散乱光光量測定値に基づいて検量線に従って各
試料懸濁液の見かけ粒子濃度を求め、更に、着色の濃さ
及び粒子濃度のうちの少なくとも一方が異なる試料懸濁
液の真の粒子濃度を重量法により求め、散乱光光量測定
値、透過光光量測定値、及び〔(見かけ粒子濃度)/
(真の粒子濃度)〕×100=定量率計算値(%)に基
づいて確定した、散乱光光量、透過光光量、及び定量率
の3者の相関関係を規定する定量率相関関係とを記憶
し、濁度計から出力された散乱光光量測定値と透過光光
量測定値とに基づいて検量線及び定量率相関関係に従っ
て被検懸濁液の粒子濃度を算出することを特徴としてい
る。かかる構成により、濁度計により散乱光光量と透過
光光量とをそれぞれ測定し、得た散乱光光量に基づき検
量線から見かけの粒子濃度を求め、更に、得た散乱光光
量と吸光度とに基づき定量率相関関係に従い定量率を求
め、見かけの粒子濃度を定量率で補正して懸濁液の真の
粒子濃度を算出できる。
【0009】本発明で使用する濁度計は、散乱光光量と
吸光度とを測定できる限り、市販の種々の形式の濁度計
を使用でき、例えば前方散乱方式の濁度計を使用でき
る。本発明で使用する検量線は、測定した試料懸濁液の
散乱光光量からその粒子濃度を求めることのできるグラ
フであって、例えば、粒子濃度0〜0.001g/50
mlの濃度範囲の試料溶液を濁度計を使用して散乱光光量
を測定し、すなわち直線関係が成立する部分の散乱光光
量を測定し、それを延長して作成したものである。懸濁
液の種類毎に無色試料懸濁液を調製し、濁度計を使用し
て試料懸濁液の散乱光光量を測定し、一方、重量法によ
りその試料懸濁液の正確な粒子濃度を測定することによ
り、散乱光光量と粒子濃度とを関係付けた検量線を作成
することができる。
【0010】定量率相関関係は、被検懸濁液の着色の濃
さ及び粒子濃度の大小により生じる、被検懸濁液の粒子
濃度の定量誤差を補正する定量率を求めるためのもので
あって、濁度計により得た懸濁液の吸光度と散乱光光量
と定量率との3者の間の関係である。定量率は、定量率
(%)=〔(見かけの粒子濃度)/(真の粒子濃度)〕
×100で定義される係数である。ここで、見かけの粒
子濃度とは、濁度計で計測した散乱光光量に基づき検量
線から求めた試料懸濁液の粒子濃度であり、真の粒子濃
度とは、重量法により得た粒子濃度を意味する。また、
着色の濃さは、種々の規格により、例えばASTM色で
表現することができる。定量率を求める相関関係は、後
述する実施例で説明するように、実験により予め設定す
ることができる。
【0011】本発明方法は、懸濁液の溶媒の種類、粒子
の成分の何かに関係なく適用でき、特に、次のような条
件の場合に、好適に適用できる。また、粒子濃度が高い
場合は、適宜希釈して測定することが可能である。 懸濁する粒子の粒子径 :50μm以下 粒子濃度(懸濁液当たり):0.0001%〜0.2%
(吸光度で1以下) 懸濁液のASTM色 :無色からASTM色8以下 濁度計のセル光路長 :5mm〜10mm 濁度計の光源 :タングステンランプ(分光
無し)
【0012】
【実施例】以下に、添付図面を参照して実施例に基づき
本発明をより詳細に説明する。本発明方法を実施する装
置の一実施例で使用した濁度計10は、コロナ電気
(株)製のモデルUT−11(散乱光、透過光方式)で
あって、その構成は図1に示されている。濁度計10で
は、光源ランプ12の光は、コンデンサーレンズ14、
更にピンホール16を通り、コリメータレンズ18で平
行光線となって試料セル20に入射する。試料セル20
は、受光部22の入射窓に密着して設けてあり、試料セ
ル20を通過した光は受光部22に入射する。透過光
(試料セル内で散乱されずにそのまま通過した光)は透
過光受光器24に入射し、散乱光(試料セルに収容され
た懸濁液の粒子により散乱された光)は散乱光受光器2
6に入射する。それぞれの受光器に入射した透過光と散
乱光の光量は、そこで計測された後、計測された光量に
応じた電気信号として出力される。電気信号に変換され
た計測光量の強さは、増幅部28で増幅された後、表示
盤30にmV単位で表示される。
【0013】次に検量線及び散乱光と吸光度から定量率
を求める方法を説明する。検量線を作成するためには、
先ず種々の粒子濃度(0〜0.001g/50ml)の無
色試料懸濁液の散乱光光量を濁度計により測定し、一
方、重量法によりその無色試料懸濁液の正確な粒子濃度
を求める。測定した散乱光光量と求めた正確な粒子濃度
との関係をグラフにし、それを検量線とする。図4にお
いて示すように、散乱光が大きいときは、検量線を延長
して用いる。試料懸濁液の散乱光光量を測定すれば、測
定した散乱光光量に対する見かけの粒子濃度を作成した
検量線から求めることができる。
【0014】次に、定量率を求める相関関係の作成方法
を説明する。種々の着色濃さ及び粒子濃度の試料懸濁液
を調製して、吸光度と散乱光光量とを計測し、得た散乱
光光量に基づき上述の検量線から見かけの粒子濃度を求
める。一方、重量法によりその試料懸濁液の正確な粒子
濃度を計測して真の粒子濃度とする。見かけの粒子濃度
と真の粒子濃度とから、測定した吸光度と散乱光光量に
対する定量率を次の式で求める。 定量率(%)=〔(見かけの粒子濃度)/(真の粒子濃度)〕×100 種々の着色濃さ及び粒子濃度の試料懸濁液を測定して、
その吸光度と散乱光光量と定量率とを求めておけば、未
知の懸濁液の吸光度と散乱光光量とを測定し、その定量
率を求めることができる。
【0015】検量線及び定量率を求める相関関係の作成
次に、検量線及び定量率を求める相関関係を実際に作成
した例を説明する。先ず、次のようにして試料懸濁液を
調製した。鉱油に濾過助剤を加えて循環濾過を行い、n
−ヘキサン不溶解分を除去する工程で採取した濾液を試
料とした。濾液は、Caを主成分とする粒子を懸濁させ
ている。次に、採取した濾液をn−ヘキサンで50ml
に希釈し、種々の粒子濃度(0〜0.001g/50m
l)の無色試料懸濁液を調製した。各試料懸濁液の散乱
光光量を濁度計により求め、一方重量法により試料懸濁
液の正確な粒子濃度を求め、散乱光光量と粒子濃度との
グラフを作成した。
【0016】次に、50mlの試料懸濁液中に0.00
016gの粒子を懸濁するように、採取した濾液をn−
ヘキサンで希釈し、更に添加率を変えて着色剤を添加し
て、着色の濃さの異なる7種類の試料懸濁液を調製し
た。次いで、上述のようにして、この試料懸濁液の見か
けの粒子濃度と真の粒子濃度とを求め、その定量率を算
出して、図2に示すようなノモグラフを作成した。図2
のノモグラフの右側の軸には散乱光光量が及び左側の軸
には吸光度が等目盛りで目盛られている。更に、Caを
主成分とする粒子を0.00016gから0.2gの範
囲でその量を変えてn−ヘキサンに懸濁させ、粒子濃度
の異なる5種類の50mlの試料懸濁液を調製した。次
いで、この試料懸濁液の見かけの粒子濃度と真の粒子濃
度とを測定し、その定量率を算出して、図2のノモグラ
フに加えた。次に、図2上のノモグラフ上に定量率軸を
定める。定量率軸は、右側の散乱光光量軸と左側の吸光
度軸とを結ぶ線と定量率軸との交点が、定量率の大小に
従ってその順序で配置されているような線である。この
結果、図3に示されるようなノモグラフを得ることがで
きる。
【0017】次に、図3に示すノモグラフを使用して、
未知の試料懸濁液の粒子濃度を算出する方法を説明す
る。先ず、未知の試料懸濁液の吸光度と散乱光光量とを
濁度計により測定する。得た散乱光光量に基づき検量線
から見かけの粒子濃度を求める。一方、得た吸光度と散
乱光光量とから図3のノモグラフ上で定量率を読み取
り、次の式で真の粒子濃度を算出する。 〔(見かけの粒子濃度)/(定量率)〕×100=真の粒子濃度 この真の粒子濃度は、試料懸濁液の着色の濃さ及び粒子
濃度に影響を受けていない値である。
【0018】測定試験 鉱油に濾過助剤を加えて循環濾過を行い、n−ヘキサン
不溶解分を除去する工程で採取した、Caを主成分とす
る粒子を懸濁させている濾液を試料とした。採取した濾
液をn−ヘキサンで希釈し、更に添加率を変えて着色剤
を添加して、種々の着色の濃さと粒子濃度を有する試料
懸濁液を調製した。次いで、上述の濁度計と図3に示す
ノモグラフと、図4の検量線を使用して、試料懸濁液の
粒子濃度を求め、その結果を表1に示した。更に、重量
法により同じ試料懸濁液の粒子濃度を求め、同様に表1
に示した。表1から判る通り、本発明方法によって求め
た粒子濃度と重量法によって求めた粒子濃度との差は極
めて小さく、よって本発明方法による粒子濃度の定量
は、非常に正確な定量であることが確認された。
【0019】
【表1】 また、上述の測定試験の試料番号3の試料懸濁液につい
て、その粒子濃度を繰り返し定量した結果を表2に示
す。表2に示す繰り返し測定結果の変動係数は、3.5
6%であって、定量結果が極めて安定していることを示
している。
【表2】
【0020】以上、ノモグラフを使用した例を説明した
が、図2のノモグラフを作成するために使用したデータ
を数値解析することにより、吸光度と散乱光光量と定量
率との間の関係式を求めることができる。この関係式に
従い、演算装置(図示せず)を使用して未知の試料懸濁
液の粒子濃度を算出することもできる。この場合、濁度
計と演算装置とを接続し、濁度計の出力を演算装置に入
力するようにすれば、オンライン的に懸濁液の粒子濃度
を着色の濃さ及び粒子濃度に影響されることなく正確な
粒子濃度を計測することができる。
【0021】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、濁度計で得た
散乱光光量に基づき検量線から見かけの粒子濃度を求
め、散乱光光量と吸光度とに基づき定量率を求める相関
関係に従い定量率を求め、見かけの粒子濃度を定量率で
補正して真の粒子濃度を算出することにより、懸濁液の
着色の濃さに影響を受けない正確な粒子濃度を速やかに
求めることができる。
【0022】請求項2の発明によれば、濁度計と、濁度
計で計測した散乱光光量と透過光光量とを入力するよう
にした演算装置とを備え、演算装置には、濁度計により
得た懸濁液の散乱光光量から見かけの粒子濃度を求める
検量線と、散乱光光量と、透過光光量と定量率の3者の
定量率相関関係とを記憶させる。定量率相関関係は、濁
度計により得た被検懸濁液の透過光光量と散乱光光量と
から、被検懸濁液の着色の濃さ及び粒子濃度の大小によ
り生じる、被検懸濁液の粒子濃度の定量誤差を補正する
定量率を求めるものである。これにより、被検懸濁液の
着色の濃さ及び粒子濃度の大小に影響を受けることな
く、正確な被検懸濁液の粒子濃度を速やかに求めること
ができる、懸濁液の粒子濃度の定量装置を実現できる。
かかる装置を使用すれば、懸濁液の着色の濃さ及び粒子
濃度の大小に影響を受けない正確な粒子濃度をオンライ
ン的に求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】濁度計の構成を示すダイアグラムである。
【図2】ノモグラフの作成手順を説明するための図であ
る。
【図3】一実施例で使用するノモグラフである。
【図4】n−ヘキサン不溶解分の変化量と吸光度及び散
乱光光量の変化量の関係を示すグラフである。
【図5】n−ヘキサン不溶解分を一定にして着色基材量
を変化した時の吸光度及び散乱光光量の変化量の関係を
示すグラフである。
【符号の説明】
10 濁度計 12 光源ランプ 14 コンデンサーレンズ 16 ピンホール 18 コリメータレンズ 20 試料セル 22 受光部 24 透過光受光器 26 散乱光受光器 28 増幅部 30 表示盤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−115942(JP,A) 特開 昭63−70163(JP,A) 特開 昭54−46593(JP,A) 特開 昭57−173741(JP,A) 実開 昭63−172943(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 21/00 - 21/01 G01N 21/17 - 21/61

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検懸濁液の粒子濃度を定量するに当た
    り、 粒子濃度の異なる試料懸濁液の真の粒子濃度及び散乱光
    光量をそれぞれ重量法及び濁度計により測定して散乱光
    光量と真の粒子濃度との線型関係を確定し、次いで、確
    定した線型関係を粒子濃度の大きな領域まで外挿して、
    散乱光光量と見かけ粒子濃度との関係を規定する検量線
    と、 着色の濃さ及び粒子濃度のうちの少なくとも一方が異な
    る試料懸濁液の散乱光光量と透過光光量とをそれぞれ濁
    度計により測定し、かつ散乱光光量測定値に基づいて検
    量線に従って各試料懸濁液の見かけ粒子濃度を求め、更
    に、着色の濃さ及び粒子濃度のうちの少なくとも一方が
    異なる試料懸濁液の真の粒子濃度を重量法により求め、
    散乱光光量測定値、透過光光量測定値、及び〔(見かけ
    粒子濃度)/(真の粒子濃度)〕×100=定量率計算
    値(%)に基づいて、散乱光光量、透過光光量、及び定
    量率の3者の相関関係を規定する定量率相関関係とを予
    め定め、 濁度計により被検懸濁液の散乱光光量と透過光光量とを
    それぞれ測定するステップと、 散乱光光量測定値に基づき検量線から被検懸濁液の見か
    けの粒子濃度を求めるステップと、 散乱光光量測定値と透過光光量測定値とに基づき定量率
    相関関係に従って被検懸濁液の定量率を求めるステップ
    と、 見かけ粒子濃度と定量率とから被検懸濁液の真の粒子濃
    度を算出するステップと を備えることを特徴とする懸濁
    液の粒子濃度の定量方法。
  2. 【請求項2】 被検懸濁液を収容する試料セルと、試料
    セルに光を入射する光学系とを有し、被検懸濁液の散乱
    光光量及び透過光光量を計測する濁度計と、濁度計で計
    測した散乱光光量測定値と透過光光量測定値とが入力さ
    れる演算装置とを備え、演算装置が粒子濃度の異なる試料懸濁液の真の粒子濃度及び散乱光
    光量をそれぞれ重量法及び濁度計により測定して散乱光
    光量と真の粒子濃度との線型関係を確定し、次いで、確
    定した線型関係を粒子濃度の大きな領域まで外挿して設
    定した、散乱光光量と見かけ粒子濃度との関係を規定す
    る検量線と、 着色の濃さ及び粒子濃度のうちの少なくとも一方が異な
    る試料懸濁液の散乱光光量と透過光光量とを濁度計によ
    り測定し、かつ散乱光光量測定値に基づいて検量線に従
    って各試料懸濁液の見かけ粒子濃度を求め、更に、着色
    の濃さ及び粒子濃度のうちの少なくとも一方が異なる試
    料懸濁液の真の粒子濃度を重量法により求め、散乱光光
    量測定値、透過光光量測定値、及び〔(見かけ粒子濃
    度)/(真の粒子濃度)〕×100=定量率計算値
    (%)に基づいて確定した、散乱光光量、透過光光量、
    及び定量率の3者の相関関係を規定する定量率相関関係
    を記憶し、 濁度計から出力された散乱光光量測定値と透過光光量測
    定値とに基づいて検量線及び定量率相関関係に従って被
    検懸濁液の粒子濃度を算出する ことを特徴とする懸濁液
    の粒子濃度の定量装置。
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