JP2820851B2 - 射出成形機の油圧回路 - Google Patents

射出成形機の油圧回路

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JP2820851B2
JP2820851B2 JP5038339A JP3833993A JP2820851B2 JP 2820851 B2 JP2820851 B2 JP 2820851B2 JP 5038339 A JP5038339 A JP 5038339A JP 3833993 A JP3833993 A JP 3833993A JP 2820851 B2 JP2820851 B2 JP 2820851B2
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/46Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it into the mould
    • B29C45/47Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it into the mould using screws
    • B29C45/50Axially movable screw
    • B29C45/5008Drive means therefor

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、射出成形機の油圧回路
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、射出成形機においては、加熱シリ
ンダ内で加熱され溶融させられた成形材料を射出して金
型のキャビティ内に充填(じゅうてん)し、冷却して固
化させ、次に金型を開いて成形品を取り出すようにして
いる。そのため、前記加熱シリンダ内においてスクリュ
ーを回転自在にかつ進退自在に支持し、該スクリューを
前進させることによって樹脂を射出することができるよ
うになっている。
【0003】図2は従来の射出成形機の油圧回路を示す
図である。図において、1は加熱シリンダ、2は該加熱
シリンダ1内において回転自在にかつ進退自在に支持さ
れたスクリュー、3は該スクリュー2を進退させるため
の射出シリンダ、4は前記スクリュー2を回転させるた
めの油圧モータである。該油圧モータ4のほかに電動モ
ータを使用することもできる。
【0004】前記射出シリンダ3は第1油室5及び第2
油室6を有しており、第1油室5に油を供給することに
よってスクリュー2を後退させ、第2油室6に油を供給
することによってスクリュー2を前進させることができ
る。そのため、前記射出シリンダ3は油圧回路7に接続
される。該油圧回路7は油ポンプ10、第1切換弁11
及び第2切換弁12を有する。前記第1切換弁11は、
油ポンプ10と第1油室5を接続する第1油路14に配
設され、前記第2切換弁12は、前記第1油路14にお
ける油ポンプ10と第1切換弁11の間の点jで分岐し
て第2油室6に連通する第2油路15に配設される。
【0005】そして、前記第1切換弁11はソレノイド
aによって切り換えられ、A位置において油ポンプ10
と第1油室5を連結し、B位置において前記第1油室5
の油をタンク18にドレーンする。また、前記第2切換
弁12はソレノイドaによって切り換えられ、A位置に
おいて油ポンプ10と第2油室6を連結し、B位置にお
いて前記第2油室6の油をタンク18にドレーンする。
【0006】前記構成の射出成形機において、前記スク
リュー2を前進させ成形材料としての樹脂を射出して、
図示しない金型のキャビティ内に充填させる場合、前記
第1切換弁11をB位置に置いて第1油室5の油をドレ
ーンし、一方、第2切換弁12をA位置に置いて第2油
室6に油を供給するようにしている。この場合、前記油
ポンプ10の吐出量をq1 、第2油路15の流量を
15、前記第2油室6の受圧面積をA2 、射出速度をV
とすると、 q1 =q15 =V・A2 …(1) となり、前記油ポンプ10が吐出した油はすべて第2油
室6に供給されて油圧を発生するのに対し、前記第1油
室5内の油はドレーンされて油圧が極めて低くなる。し
たがって、樹脂を射出する際の射出圧力が大きくなり、
充填が終了する時にショック圧が発生してしまう。ま
た、高速で樹脂を射出する場合には、前記油ポンプ10
の吐出量q1 を多くする必要がある。
【0007】図3は従来の射出成形機における射出圧力
及び射出速度のタイムチャートである。図において、a
は射出圧力の推移を示す線、bは射出速度の推移を示す
線、V 1 はスクリュー2(図2)が前進を開始した後の
定常状態における射出速度、P 1 は充填が終了した後の
射出圧力の値、P2 は充填が終了する時の射出圧力の値
である。充填が終了する時に発生するショック圧をΔP
1 とすると、 ΔP1 =P2 −P1 となる。また、該ショック圧ΔP1 によって発生するシ
ョック出力をF1 とすると、 F1 =A2 ・ΔP1 …(2) となる。該ショック圧ΔP1 の大きさは油ポンプ10の
吐出量q1 と密接な関係がある。
【0008】次に、前記油ポンプ10の特性について可
変ポンプの特性図に基づいて説明する。図4は可変ポン
プの特性図である。図において、S1 は可変ポンプを全
吐出能力の100〔%〕の吐出量で駆動した時の射出圧
力を示す線、S2 は可変ポンプを全吐出能力の25
〔%〕の吐出量で駆動した時の射出圧力を示す線であ
る。
【0009】したがって、前記油ポンプ10(図2)の
吐出量q1 が多いほど大きなショック圧ΔP1 が発生す
ることが分かる。そして、充填が終了する時に大きいシ
ョック圧ΔP1 が発生すると、成形品にばりが発生した
り、成形品に応力が残って反りや曲がりが発生したり、
また、金型が破損したりする。そこで、前記油圧回路7
に差動回路を形成することができるようにした射出成形
機が提供されている。
【0010】図5は従来の射出成形機において差動回路
を形成した時の油圧回路を示す図である。図において、
1は加熱シリンダ、2はスクリュー、3は射出シリン
ダ、4は油圧モータであり、5は第1油室、6は第2油
室、7は油圧回路、10は油ポンプ11は第1切換弁、
12は第2切換弁、14は第1油路、15は第2油路、
18はタンクである。
【0011】前記構成の射出成形機において、前記スク
リュー2を前進させ成形材料としての樹脂を射出して、
図示しない金型のキャビティ内に充填させる場合、前記
第1切換弁11及び第2切換弁12はいずれもA位置に
置かれる。したがって、第1油室5の油はドレーンされ
ることなく油ポンプ10が吐出した油と点jで合流し、
第2油路15を通って第2油室6に供給される。
【0012】この場合、前記油ポンプ10の吐出量をq
2 、前記第1油路14の流量をq14、前記第2油路15
の流量をq15、前記第1油室5の受圧面積をA1 、第2
油室6の受圧面積をA2 、射出速度をVとすると、 q2 =q15−q14 =V・A2 −V・A1 =V(A2 −A1 ) …(3) であるから、式(1),(3)から、 q2 <q1 となり、油ポンプ10の吐出量q2 を少なくすることが
できる。したがって、ショック圧ΔP2 を小さくし、成
形品にばりが発生したり、成形品に応力が残って反りや
曲がりが発生したりするのを防止し、また、金型が破損
するのを防止することができる。
【0013】また、同じ吐出量q1 の油ポンプ10を使
用した場合、射出速度Vを高くすることができる。ここ
で、例えば、油ポンプ10の最大吐出量qmax を、 qmax =100000〔cm3 /min〕 とし、第1油室5の受圧面積A1 を、 A1 =100〔cm2 〕 とし、第2油室6の受圧面積A2 を A2 =200〔cm2 〕 とすると、図2の油圧回路7における最大射出速度V
max1は、 Vmax1=qmax /A2 =100000/200=500
〔cm/min〕 となる。
【0014】一方、図5の油圧回路7における最大射出
速度Vmax2は、 Vmax2=qmax /(A2 −A1 )=100000/(2
00−100)=1000〔cm/min〕 となり、 Vmax2>Vmax1 となる。すなわち、射出速度Vを高くすることができ
る。
【0015】したがって、高速で充填することができる
ため、射出成形サイクルが短縮され、生産性を向上させ
るとともに成形品に波状フローマークやウェルドライン
が発生するのを防止することができる。図6は従来の射
出成形機において差動回路を形成した時の射出圧力及び
射出速度のタイムチャートである。
【0016】図において、aは射出圧力の推移を示す
線、bは射出速度の推移を示す線、V 1 はスクリュー2
(図5)が前進を開始した後の定常状態における射出速
度、P 3 は充填が終了した後の射出圧力の値、P4 は充
填が終了する時の射出圧力の値である。充填が終了する
時に発生するショック圧をΔP2 とすると、 ΔP2 =P4 −P3 となる。また、該ショック圧ΔP2 によって発生するシ
ョック出力をF2 とすると、 F2 =(A2 −A1 )・ΔP2 …(4) となる。
【0017】また、前述したように、 q2 <q1 であるからショック圧ΔP2 は前記ショック圧ΔP1
り小さく、 ΔP2 <ΔP1 となる。そして、 A2 −A1 <A2 であるため、式(2),(4)から F2 <F1 となる。すなわち、ショック出力F2 を小さくすること
ができる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の射出成形機の油圧回路においては、樹脂を金型のキ
ャビティ内に充填している時に発生するショック圧を差
動回路を利用することによって小さくすることができる
が、キャビティの末端まで樹脂を十分に充填する必要が
ある成形品の場合には、逆に適当なショック圧を発生さ
せる必要があり、ショック圧がないと成形品の品質が低
下してしまう。
【0019】そこで、図5に示す油圧回路7において第
1切換弁11及び第2切換弁12のソレノイドaをオン
・オフすることによって、油圧回路7を図2に示す通常
モードと図5に示す差動モードで切り換えることができ
るようにした射出成形機が考えられる。こうすることに
よって、差動モードに合わせた小容量の油ポンプ10を
使用することができるとともに、油圧回路7を通常モー
ドに切り換えることによって必要なショック圧を発生さ
せることができる。
【0020】ところが、前記油圧回路7を通常モードと
差動モードで切り換えるようにすると、第1切換弁11
及び第2切換弁12を流れる油の流量が多くなり、第1
切換弁11及び第2切換弁12の容量を大きくしなけれ
ばならず、射出成形機が大型化するだけでなく、コスト
が上昇してしまう。本発明は、前記従来の射出成形機の
油圧回路の問題点を解決して、通常モードと差動モード
で切り換えることができ、しかも、射出成形機が大型化
することがなく、コストを低減することができる射出成
形機の油圧回路を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の射
出成形機の油圧回路においては、スクリューに射出シリ
ンダが連結され、ピストンロッド側に第1油室を、シリ
ンダヘッド側に第2油室を有する。また、油ポンプが設
けられ、該油ポンプと前記第1油室が第1油路によって
接続され、前記油ポンプと前記第2油室が第2油路によ
って接続される。
【0022】前記第1油路に第1切換弁が配設され、第
1切換弁を切り換えることによって第1油路を開閉する
ことができる。また、前記第2油路に第2切換弁が配設
され、第2切換弁を切り換えることによって第2油路を
開閉する。また、通常モードと差動モードを切り換える
ための第3切換弁が設けられる。そして、前記第1油路
は、前記第1切換弁と前記第1油室の間で分岐して再び
合流する第1主路及び第1副路を有し、前記第2油路
は、前記第2切換弁と前記第2油室の間で分岐して再び
合流する第2主路及び第2副路を有する。
【0023】また、前記第3切換弁は、前記第1副路及
び第2副路に接続され、前記第1副路及び第2副路を分
離する位置と、前記第1副路及び第2副路を相互に連通
する位置を採る。
【0024】
【作用】本発明によれば、前記のように射出成形機の油
圧回路は、スクリューに射出シリンダが連結され、ピス
トンロッド側に第1油室を、シリンダヘッド側に第2油
室を有する。また、油ポンプが設けられ、該油ポンプと
前記第1油室が第1油路によって接続され、前記油ポン
プと前記第2油室が第2油路によって接続される。
【0025】前記第1油路に第1切換弁が配設され、第
1切換弁を切り換えることによって第1油路を開閉する
ことができる。また、前記第2油路に第2切換弁が配設
され、第2切換弁を切り換えることによって第2油路を
開閉する。また、通常モードと差動モードを切り換える
ための第3切換弁が設けられる。そして、前記第1油路
は、前記第1切換弁と前記第1油室の間で分岐して再び
合流する第1主路及び第1副路を有し、前記第2油路
は、前記第2切換弁と前記第2油室の間で分岐して再び
合流する第2主路及び第2副路を有する。
【0026】また、前記第3切換弁は、前記第1副路及
び第2副路に接続され、前記第1副路及び第2副路を分
離する位置と、前記第1副路及び第2副路を相互に連通
する位置を採る。前記第3切換弁を切り換えて通常モー
ドにすると、油ポンプが吐出した油は、第2油路を通
り、分流して第2主路及び第2副路を通り、再び合流し
て第2油室に供給される。一方、第1油室の油は第1油
路を通り、分流して第1主路及び第1副路を通り、再び
合流した後にドレーンされる。
【0027】また、前記第3切換弁を切り換えて差動モ
ードにすると、油ポンプが吐出した油は第2油路を通
り、分流して第2主路及び第2副路を通り、再び合流し
て第2油室に供給される。一方、第1油室の油は、第1
油路を通り、分流して第1主路及び第1副路に供給され
る。そして、第1主路に供給された油は、第1副路を通
った後、第3切換弁において第2副路に進入し、第2主
路を流れる油と合流して第2油室に供給される。また、
第1副路に供給された油は、第3切換弁において第2副
路に進入した後、第2油路を流れる油と合流して第2主
路を通り、第2油室に供給される。
【0028】なお、前記第1油室の油のほとんどは前記
第3切換弁に供給され、第1切換弁には供給されない。
【0029】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら詳細に説明する。図1は本発明の実施例を示す射
出成形機の油圧回路を示す図である。図において、1は
加熱シリンダ、2は該加熱シリンダ1内において回転自
在にかつ進退自在に支持されたスクリュー、3は該スク
リュー2を進退させるための射出シリンダ、4は前記ス
クリュー2を回転させるための油圧モータである。
【0030】前記射出シリンダ3はピストンロッド側に
第1油室5を、シリンダヘッド側に第2油室6を有して
おり、前記第1油室5に油を供給することによってスク
リュー2を後退させ、第2油室6に油を供給することに
よってスクリュー2を前進させることができる。そのた
め、前記射出シリンダ3は油圧回路20に接続される。
【0031】該油圧回路20は油ポンプ10、第1切換
弁21、第2切換弁22及び第3切換弁23を有する。
前記第1切換弁21は、油ポンプ10と第1油室5を接
続する第1油路24に配設され、前記第2切換弁22
は、前記第1油路24における油ポンプ10と第1切換
弁21の間の点jで分岐して第2油室6に連通する第2
油路25に配設される。なお、第1切換弁21と点jの
間に絞り弁26が配設される。
【0032】また、前記第1油路24は、前記第1切換
弁21と第1油室5の間の点kで分岐して点mで再び合
流する第1主路24a及び第1副路24bを有し、一
方、前記第2油路25は、前記第2切換弁22と第2油
室6の間の点nで分岐して点pで再び合流する第2主路
25a及び第2副路25bを有する。そして、前記第1
副路24b及び第2副路25bに前記第3切換弁23が
配設される。
【0033】そして、前記第1切換弁21はソレノイド
aによって切り換えられ、A位置において油ポンプ10
と第1油室5を連結し、B位置において前記第1油室5
の油をタンク18にドレーンする。また、前記第2切換
弁22はソレノイドaによって切り換えられ、A位置に
おいて油ポンプ10と第2油室6を連結し、B位置にお
いて前記第2油室6の油をタンク18にドレーンする。
さらに、前記第3切換弁23はソレノイドbによって切
り換えられ、A位置において前記第1副路24b及び第
2副路25bを分離し、B位置において前記第1副路2
4b及び第2副路25bを相互に連通する。
【0034】前記構成の油圧回路20においては、計量
工程を行う場合、第1切換弁21及び第2切換弁22が
B位置に、第3切換弁23がA位置に置かれ、前記第1
油室5及び第2油室6の油はいずれもドレーンされる。
そして、油圧モータ4を駆動することによってスクリュ
ー2を回転させながら後退させることができる。また、
サックバックを行う場合、第1切換弁21及び第3切換
弁23がA位置に、第2切換弁22がB位置に置かれ
る。こうすることによって、油ポンプ10が吐出した油
は第1油路24を通り、点kで分流して第1主路24a
及び第1副路24bを通り、点mで合流して第1油室5
に供給される。また、第2油室6の油は第2油路25を
通り、点pで分流して第2主路25a及び第2副路25
bを通り、点nで合流してドレーンされる。
【0035】次に、前記スクリュー2を前進させ樹脂を
射出して金型のキャビティ内に充填させる場合、前記第
3切換弁23を切り換えることによって通常モードと差
動モードの切換えを行うことができる。すなわち、通常
モードにおいては、第2切換弁22及び第3切換弁23
がA位置に、第1切換弁21がB位置に置かれる。こう
することによって、油ポンプ10が吐出した油は第2油
路25を通り、点nで分流して第2主路25a及び第2
副路25bを通り、点pで合流して第2油室6に供給さ
れる。一方、第1油室5の油は第1油路24を通り、点
mで分流して第1主路24a及び第1副路24bを通
り、点kで合流してドレーンされる。
【0036】また、差動モードにおいては、第1切換弁
21及び第2切換弁22がA位置に、第3切換弁23が
B位置に置かれる。こうすることによって、油ポンプ1
0が吐出した油は第2油路25を通り、点nから第2主
路25aのみを通って第2油室6に供給される。一方、
第1油室5の油は、第1油路24を通り、点mで分流し
て第1主路24a及び第1副路25bに同じ油量ずつ供
給される。そして、第1主路24aに供給された油は点
kで第1副路24bに供給され、第3切換弁23におい
て第2副路25bに進入した後、点pで第2主路25a
を通って供給される油と合流して第2油室6に供給され
る。また、第1副路24bに供給された油は、第3切換
弁23において第2副路25bに進入した後、点nで第
2油路25を通って供給される油と合流して第2油室6
に供給される。
【0037】なお、前記第1油室5の油のほとんどは前
記第3切換弁23に供給され、第1切換弁21には供給
されない。この差動モードにおいては、前記油ポンプ1
0の吐出量をq3 、前記第1油路24の第1油室5と点
mの間の流量をq24、第1油路24の点kと第1切換弁
21の間の流量をq21、前記第2油路25の流量を
25、第1主路24a及び第1副路24bのそれぞれの
流量をqa 、前記第1油室5の受圧面積をA1 、第2油
室6の受圧面積をA2 、射出速度をVとし、かつ流量q
21を0と仮定した場合、 q3 =q25−q21 =q25 =V・A2 −V・A1 =V・A2 −2・qa =V(A2 −A1 ) …(5) であるから、式(1),(5)から、 q3 <q1 となり、油ポンプ10の吐出量q3 を少なくすることが
できる。第2切換弁22を流れる油の流量も少なくする
ことができる。
【0038】したがって、ショック圧ΔP3 を小さく
し、成形品にばりが発生したり、成形品に応力が残って
反りや曲がりが発生したりするのを防止し、金型が破損
するのを防止することができるとともに、第1切換弁2
1を小型のものにすることができる。また、小容量の油
ポンプ10を使用して高速で充填することができるの
で、射出成形サイクルを短縮することができ、生産性が
向上するとともに、波状フローマークやウェルドライン
が発生するのを防止することができる。
【0039】そして、前記ショック圧ΔP3 によって発
生するショック出力をF3 とすると、 F3 =(A2 −A1 )・ΔP3 …(6) となる。また、前述したように、 q3 <q1 であるから、ショック圧ΔP3 は前記ショック圧ΔP2
と同様に前記ショック圧ΔP1 より小さく、 ΔP3 <ΔP1 となる。そして、 A2 −A1 <A2 であるため、式(2),(6)から F3 <F1 となる。すなわち、ショット出力F3 を小さくすること
ができる。
【0040】また、差動モードに合わせた小容量の油ポ
ンプ10を使用した場合、第2油路25の流量q25は、 q25=V・A2 −q24 =V・A2 −2・qa であり、一方、図5の油圧回路7における第2油路の流
量q15は、 q15=V・A2 であるから、 q25<q15 となる。したがって、第2切換弁22を流れる油の流量
も少なくすることができる。
【0041】ここで、例えば、第1油室5の受圧面積A
1 を、 A1 =100〔cm2 〕 とし、第2油室6の受圧面積A2 を、 A2 =200〔cm2 〕 とし、射出速度Vを、 V=1000〔cm/min〕 とする。この場合、図5に示す油圧回路7で差動回路を
構成すると、 q15=V・A2 =1000×200 =200000〔cm3 /min〕 q14=V・A1 =1000×100 =100000〔cm3 /min〕 となる。したがって、第1切換弁11を流れる油の流量
は第1油路14の流量q 14に等しく、100000〔c
3 /min〕となり、また、第2切換弁12を流れる
油の流量は第2油路15の流量q15に等しく、2000
00〔cm3 /min〕となる。
【0042】これに対して、本発明においては、第1切
換弁21を流れる油の流量は第1油路24の点kと第1
切換弁21の間の流量q21に等しく、 q21=0〔cm3 /min〕 であり、第3切換弁23を流れる油の流量は、油が第3
切換弁23を両方向に等しい流量だけ流れるため、第1
主路24a及び第1副路24bの流量qaに等しく、 qa =(A1 ・V)/2 =(100×1000)/2 =50000〔cm3 /min〕 となる。
【0043】さらに、第2切換弁22を流れる油の流量
は、第1油路25の流量q25に等しく q25=V・A2 −V・A1 =V・A2 −q24 =1000×200−1000×100 =100000〔cm3 /min〕 となる。
【0044】このように、第1切換弁21を流れる油の
流量は0〔cm3 /min〕、第2切換弁22を流れる
油の流量は100000〔cm3 /min〕、第3切換
弁23を流れる油の流量は50000〔cm3 /mi
n〕となり、図5に示す油圧回路7で差動回路を構成し
た場合より少なくなる。なお、本発明は前記実施例に限
定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変
形することが可能であり、これらを本発明の範囲から排
除するものではない。
【0045】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば射出成形機の油圧回路は、スクリューに射出シリン
ダが連結され、ピストンロッド側に第1油室を、シリン
ダヘッド側に第2油室を有する。また、油ポンプが設け
られ、該油ポンプと前記第1油室が第1油路によって接
続され、前記油ポンプと前記第2油室が第2油路によっ
て接続される。
【0046】前記第1油路に第1切換弁が配設され、第
1切換弁を切り換えることによって第1油路を開閉する
ことができる。また、前記第2油路に第2切換弁が配設
され、第2切換弁を切り換えることによって第2油路を
開閉する。また、通常モードと差動モードを切り換える
ための第3切換弁が設けられる。そして、前記第1油路
は、前記第1切換弁と前記第1油室の間に第1主路及び
第1副路を有し、前記第2油路は、前記第2切換弁と前
記第2油室の間に第2主路及び第2副路を有する。
【0047】また、前記第3切換弁は、前記第1副路及
び第2副路に接続され、前記第1副路及び第2副路を分
離する位置と、前記第1副路及び第2副路を相互に連通
する位置を採る。前記第3切換弁を切り換えて通常モー
ドにすると、油ポンプが吐出した油は、第2油路を通
り、分流して第2主路及び第2副路を通り、再び合流し
て第2油室に供給される。一方、第1油室の油は第1油
路を通り、分流して第1主路及び第1副路を通り、再び
合流した後にドレーンされる。
【0048】また、前記第3切換弁を切り換えて差動モ
ードにすると、油ポンプが吐出した油は第2油路を通
り、分流して第2主路及び第2副路を通り、再び合流し
て第2油室に供給される。一方、第1油室の油は、第1
油路を通り、分流して第1主路及び第1副路に供給され
る。そして、第1主路に供給された油は、第1副路を通
った後、第3切換弁において第2副路に進入し、第2主
路を流れる油と合流して第2油室に供給される。また、
第1副路に供給された油は、第3切換弁において第2副
路に進入した後、第2油路を流れる油と合流して第2主
路を通り、第2油室に供給される。
【0049】したがって、差動モードを構成することが
できるので、油ポンプの吐出量を少なくすることができ
るとともに、ショック圧を小さくし、成形品にばりが発
生したり、成形品に応力が残って反りや曲がりが発生し
たりするのを防止し、また、金型が破損するのを防止す
ることができる。また、前記第1油室の油のほとんどは
前記第3切換弁に供給され、第1切換弁には供給されな
いので、第1切換弁を小型のものにすることができる。
しかも、第2切換弁と第2油室の間で差動回路における
油の合流が行われるため、第2切換弁を小型のものにす
ることができる。
【0050】そして、高速で充填することができるの
で、射出成形サイクルを短縮することができ、生産性が
向上するとともに、波状フローマークやウェルドライン
が発生するのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す射出成形機の油圧回路を
示す図である。
【図2】従来の射出成形機の油圧回路を示す図である。
【図3】従来の射出成形機における射出圧力及び射出速
度のタイムチャートである。
【図4】可変ポンプの特性図である。
【図5】従来の射出成形機において差動回路を形成した
時の油圧回路を示す図である。
【図6】従来の射出成形機において差動回路を形成した
時の射出圧力及び射出速度のタイムチャートである。
【符号の説明】
2 スクリュー 3 射出シリンダ 5 第1油室 6 第2油室 10 油ポンプ 20 油圧回路 21 第1切換弁 22 第2切換弁 23 第3切換弁 24 第1油路 24a 第1主路 24b 第1副路 25 第2油路 25a 第2主路 25b 第2副路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B29C 45/46 - 45/50 B29C 45/82

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)スクリューに連結され、ピストン
    ロッド側に第1油室を、シリンダヘッド側に第2油室を
    有する射出シリンダと、(b)油ポンプと、(c)該油
    ポンプと前記第1油室を接続する第1油路と、(d)前
    記油ポンプと前記第2油室を接続する第2油路と、
    (e)前記第1油路に配設され、切り換えられて第1油
    路を開閉する第1切換弁と、(f)前記第2油路に配設
    され、切り換えられて第2油路を開閉する第2切換弁
    と、(g)通常モードと差動モードを切り換えるための
    第3切換弁を有し、(h)前記第1油路は、前記第1切
    換弁と前記第1油室の間で分岐して再び合流する第1主
    路及び第1副路を有し、(i)前記第2油路は、前記第
    2切換弁と前記第2油室の間で分岐して再び合流する第
    2主路及び第2副路を有し、(j)前記第3切換弁は前
    記第1副路及び第2副路に接続され、切り換えられて前
    記第1副路及び第2副路を分離する位置と、前記第1副
    路及び第2副路を相互に連通する位置を採ることを特徴
    とする射出成形機の油圧回路。
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