JP2820541B2 - エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高集積ICデバイスの表
面実装時における半田耐熱性に優れた半導体封止用エポ
キシ樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高集積ICデバイスは、そのほとんどが
信頼性、コスト及び量産性に優れるエポキシ樹脂封止材
料による樹脂封止方式により封止されている。エポキシ
樹脂封止材料としては、耐熱性、耐湿性、成形性に優れ
たO−クレゾールノボラックエポキシ樹脂とノボラック
型フェノール樹脂で構成される樹脂組成物が用いられて
いる。しかし、近年の高集積化、多機能化に伴ない、高
集積ICパッケージは、素子の大型化、実装合理化に伴
うパッケージの小型化、薄形化の傾向が強く、従来のD
IPタイプから、小型、薄型のSOJ、SOP、QF
P、TSOPタイプの表面実装型パッケージへ急速に移
行している。
【0003】このことは、従来のDIPタイプと違い半
田付け時にパッケージそのものが215〜260℃の高
温にさらされることとなり、大型チップを小型で薄いパ
ッケージに封入した表面実装タイプのパッケージは大き
な応力を受け、パッケージ樹脂のクラック、チップ界面
の剥離を引き起こし、ICパッケージの信頼性に致命的
な問題となっている。これらの表面実装型パッケージを
封止するのに適した信頼性の高い封止用樹脂組成物が望
まれている。
【0004】これらの問題を解決するために半田付け時
の熱衝撃を緩和する目的で、熱可塑性オリゴマーの添加
(特開昭62−115849号公報)や各種シリコーン
化合物の添加(特開昭62−11585号公報、62−
116654号公報62−128162号公報)、更に
はシリコーン変性(特開昭62−136860号公報)
などの手法で対処しているがいずれも半田付け時にパッ
ケージにクラックが生じてしまい信頼性の優れた半導体
封止用エポキシ樹脂組成物を得るまでには至らなかっ
た。
【0005】一方、半田付け時の耐熱ストレス性つまり
耐半田ストレス性に優れた半導体封止用エポキシ樹脂組
成物を得るために、樹脂系としてビフェニル型エポキシ
樹脂の使用(特開昭64−65116号公報)等が、検
討されてきたがビフェニル型エポキシ樹脂の使用により
リードフレームとの密着性及び低吸水性が向上し、耐半
田ストレス性の向上、特にクラック発生が低減するが、
耐熱性が劣るため特に250℃以上のような高温では耐
半田ストレス性が不十分である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、成形性およ
び信頼性を劣化させることなく半田付け時の半田耐熱性
に優れた半導体封止用エポキシ樹脂組成物を提供するも
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のエポキシ樹脂組
成物は、エポキシ樹脂としてパラクレゾールとαナフト
ールの共縮合ノボラックエポキシ樹脂を総エポキシ樹脂
の30〜100重量%含むエポキシ樹脂とフェノール樹
脂硬化剤として下記式(I)で示されるフェノール樹脂
硬化剤。
【0008】
【化II】 (式中のRはジシクロペンタジエン、テルペン類、パラ
キシレン、シクロヘキサンの中から選択される。)を総
フェノール樹脂硬化剤に対し30〜100重量%含むフ
ェノール樹脂硬化剤を併用し、無機充填材および硬化促
進剤からなる樹脂組成物で、従来のエポキシ樹脂組成物
に比べ非常に優れた耐半田耐熱性を有するものである。
【0009】本発明に用いるパラクレゾールとαナフト
ールの共縮合ノボラックエポキシ樹脂は、パラクレゾー
ルとαナフトールをホルムアルデヒドより共縮合された
ノボラック樹脂のエポキシ化物であり、その共縮合時の
αナフトール量は50%以上が望ましく、下記式(I
I)の構造を主とする化合物である。
【0010】
【化III】
【0011】特徴としては、低吸水性に優れ、樹脂の線
膨張係数が小さく、成形時の離型性に優れるという特長
を有し、半田付け時のハンダ耐熱性に良好な結果を示
す。このパラクレゾールとαナフトール共縮合ノボラッ
クエポキシ樹脂の使用量は、これを調節することにより
半田耐熱性を最大限に引き出すことができる。
【0012】半田耐熱性の効果を出すためにはパラクレ
ゾールとαナフトール共縮合ノボラックエポキシ樹脂を
総エポキシ樹脂量の30重量%以上好ましくは60重量
%以上の使用が望ましい。30重量%未満では、低吸水
性、低線膨張係数性が充分に得られず、半田耐熱性が不
充分である。
【0013】パラクレゾールとαナフトール共縮合ノボ
ラックエポキシ樹脂以外の他のエポキシ樹脂を併用する
場合、用いるエポキシ樹脂とは、エポキシ基を有するポ
リマー全般をいう。たとえばビスフェノール型エポキシ
樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニ
ル型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹
脂及びトリフェノールメタン型エポキシ樹脂、アルキル
変性トリフェノールメタン型エポキシ樹脂等の3官能型
エポキシ樹脂、トリアジン核含有エポキシ樹脂等のこと
をいう。
【0014】式(I)で示される構造のフェノール樹脂
硬化剤は、エポキシ樹脂との硬化物で可撓性が得られ、
低吸水性が得られる特長を有する。特に半田付け時の高
温時の可撓性に優れており、250〜260℃半田付け
時の半田耐熱性に著しい効果をもたらす。更に、可撓性
を有するフェノール樹脂硬化剤は概してガラス転移温度
がフェノールノボラック型フェノール樹脂硬化剤よりも
低くなるが、式(I)で示される構造のフェノール樹脂
硬化剤のエポキシ樹脂との硬化物のガラス転移温度はフ
ェノールノボラック型フェノール樹脂硬化剤と同等であ
り、本発明の組成物が半田耐熱性に優れる特長の一つと
なっている式(I)で示されるフェノール樹脂硬化剤の
使用量は、これを調節することにより半田耐熱性を最大
限に引き出すことができる。
【0015】半田耐熱性の効果を引き出すには式(I)
で示されるフェノール樹脂硬化剤を総フェノール樹脂硬
化剤の30重量%以上、好ましくは60重量%以上の使
用が望ましい。30重量%未満では可撓性が不充分とな
り、半田付け時の半田耐熱性が充分に得られない。更に
式中のRはジシクロペンタジエン、テルペン類、パラキ
シレン、シクロヘキサンから選択され可撓性と耐熱性の
バランスが良いテルペン類が好ましい。
【0016】式(I)で示されるフェノール樹脂硬化剤
以外に他のフェノール樹脂硬化剤を併用する場合、用い
るフェノール樹脂硬化剤とはフェノール性水酸基を有す
るポリマー全般をいう。たとえばフェノールノボラック
樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ジシクロペンタジエ
ン変性フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェ
ノール樹脂とフェノールノボラック及びクレゾールノボ
ラック樹脂との共重合物、パラキシレン変性フェノール
樹脂等を用いることができる。
【0017】本発明で用いる無機充填材としては、溶融
シリカ粉末、球状シリカ粉末、結晶シリカ粉末、2次凝
集シリカ粉末、多孔質シリカ粉末、2次凝集シリカ粉末
または多孔質シリカ粉末を粉砕したシリカ粉末、アルミ
ナ等が挙げられ、特に溶融シリカ粉末が好ましい。
【0018】本発明に使用される硬化促進剤はエポキシ
基とフェノール性水酸基との反応を促進するものであれ
ばよく、一般に封止用材料に使用されているものを広く
使用することができ、例えばジアザビシクロウンデセン
(DBU)、トリフェニルホスフィン(TPP)、ジメ
チルベンジルアミン(BDMA)や2メチルイミダゾー
ル(2MZ)等が単独もしくは2種類以上混合して用い
られる。本発明の封止用エポキシ樹脂組成物はエポキシ
樹脂、硬化剤、無機充填材及び硬化促進剤を必須成分と
するが、これ以外に必要に応じてシランカップリング
剤、ブロム化エポキシ樹脂、三酸化アンチモン、ヘキサ
ブロムベンゼン等の難燃剤、カーボンブラック、ベンガ
ラ等の着色剤、天然ワックス、合成ワックス等の離型剤
及びシリコーンオイル、ゴム等の低応力添加剤等の種々
の添加剤を適宜配合しても差し支えがない。
【0019】又、本発明の封止用エポキシ樹脂組成物を
成形材料として製造するには、エポキシ樹脂、硬化剤、
硬化促進剤、充填剤、その他の添加剤をミキサー等によ
って十分に均一に混合した後、さらに熱ロールまたはニ
ーダー等で溶融混練し、冷却後粉砕して成形材料とする
ことができる。これらの成形材料は電子部品あるいは電
気部品の封止、被覆、絶縁等に適用することができる。
【0020】以下に本発明を実施例で示す。
【実施例1】下記組成物 パラクレゾールとαナフトール共縮合ノボラックエポキシ樹脂 (エポキシ当量200、軟化点65℃)13重量部 式(I)で示されるフェノール樹脂硬化剤 (OH当量170、軟化点115℃) 11重量部 溶融シリカ粉末 75重量部 トリフェニルホスフィン 0.2重量部 カーボンブラック 0.3重量部 カルナバワックス 0.5重量部 をミキサーで常温で混合し、70〜100℃で2軸ロー
ルにより混練し、冷却後粉砕した成形材料とした。得ら
れた成形材料をダブレット化し、低圧トランスファー成
形機にて175℃、70kg/cm、120秒の条件
で半田クラック試験用として6×6mmのチップを52
pパッケージに封止した。封止したテスト用素子につい
て下記の半田クラック試験をおこなった。半田クラック
試験:封止したテスト用パッケージを85℃,85%R
Hの環境下で72Hr処理し、その後○1VPS装置で
215℃,60秒の半田処理及び○2260℃半田槽に
10秒の浸漬処理をそれぞれ行い、顕微鏡にてパッケー
ジの外部クラック発生状況を観察した。試験結果を表1
に示す。
【0021】
【実施例2〜6】表1に従って配合し、実施例1と同様
にして成形材料を得た。この成形材料で試験用の封止し
た成形品を得、この成形品を用いて実施例1と同様に半
田クラック試験を行った。試験結果を表1に示す。
【比較例1〜6】表1にしたがって配合し、実施例1と
同様にして成形材料を得た。この成形品を用いて実施例
1と同様に半田クラック試験を行った。結果を表1に示
す。
【0022】
【表1】
【0023】
【発明の効果】本発明に従うと従来技術では得ることの
できなかった耐熱性、低吸水性、可撓性を有するエポキ
シ樹脂を得ることができるので、表面実装化された高集
積ICパッケージ用封止材料として半田付け時の半田耐
熱性に非常に優れていることから電子電気部品の封止
用、被覆用、絶縁用等に用いた場合、特に高集積IC用
表面実装パッケージに好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 23/31

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)パラクレゾールとαナフトールの
    共縮合ノボラックエポキシ樹脂を総エポキシ樹脂の30
    〜100重量%含むエポキシ樹脂 (B)下記式(I)
    で示されるフェノール樹脂硬化剤 (式中のRはジシク
    ロペンタジエン、テルペン類、パラキシレン、シクロヘ
    キサンの中から選択される )を総フェノール樹脂硬化
    剤に対し30〜100重量%含むフェノール樹脂硬化剤
    (C)無機充填材 (D)硬化促進剤を必須成分とす
    る半導体封止用エポキシ樹脂組成物。 【化1】
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