JP2820324B2 - ワークの乾燥装置 - Google Patents

ワークの乾燥装置

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JP2820324B2
JP2820324B2 JP1821291A JP1821291A JP2820324B2 JP 2820324 B2 JP2820324 B2 JP 2820324B2 JP 1821291 A JP1821291 A JP 1821291A JP 1821291 A JP1821291 A JP 1821291A JP 2820324 B2 JP2820324 B2 JP 2820324B2
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準一 菅井
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スピードファムクリーンシステム株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、洗浄等により濡れた状
態にあるワークを乾燥するための乾燥装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、特開昭64−53549号公報に
開示されているように、洗浄等により濡れたワークを所
定温度の温純水中に浸漬させて温めたあとゆっくり引き
上げることにより、該ワークを自己の熱で乾燥させるよ
うにした温純水乾燥法は公知である。このような温純水
乾燥法は、有機溶剤を使用しないために環境汚染の問題
がなく、且つ設備や管理も簡単であるため、各種ワーク
の乾燥に最適なものとして注目を集めている。
【0003】ところが、上記温純水乾燥法においては、
ワークを温純水から引き上げた際に該ワークの一部に水
が溜っていると、その部分の乾燥が遅れて乾燥終了まで
時間がかかるばかりでなく、部分的な乾燥遅れによりシ
ミが残ることがあり、そのため、水が溜り易い形状のワ
ーク、例えば、幅の広い上向き面や袋孔、凹部等を備え
たワークを乾燥する場合に問題があった。特に、温純水
から引き上げたワークは、乾燥により気化熱を奪われる
ため徐々に冷却し、その冷却と共に乾燥しにくくなるた
め、一部に水滴が付着したり水が溜っている場合には、
それをできるだけ速やかに蒸発させないとその部分にシ
ミが残る確率が高くなる。
【0004】ワークに温風を吹き付けることによって乾
燥させる温風乾燥法も知られているが、このような温風
乾燥法は、袋孔の内部が死角になり易いため、実用上十
分な効果を得ることができない。
【0005】このような問題を解決するため、本発明者
等は、特願平2−15915号により、温純水乾燥と真
空乾燥とを組み合わせた乾燥装置を提案し、温純水乾燥
したあとワークに付着残存する水分を真空乾燥により速
やかに除去し、残存水分によるシミの発生を防いで乾燥
精度を著しく向上させることに成功した。
【0006】ところが、上記改良型の乾燥装置において
は、ワークを真空乾燥するに当り、真空ポンプにより真
空槽を減圧する場合や、真空乾燥終了後にリークバルブ
を開放して真空槽を大気圧に戻す場合等に、真空槽内に
存在している塵埃が舞い上がって槽外に排出されること
なく槽内を対流し、ワークに付着してそれを汚染するこ
とがあった。
【0007】このため、例えば真空槽を大気圧に戻す場
合には、時間をかけてゆっくりと大気圧まで上昇させる
スローリーク法という手段がとられるが、大気圧になる
まで20〜30分もの時間を要するため、非能率的である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、ワー
クの真空乾燥を行うに当り、真空槽内に存在する塵埃に
よってワークが汚染されるのを防止し、乾燥能率及び乾
燥精度を高めることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の乾燥方法は、濡れたワークを温純水に浸漬
して温めたあと引き上げることにより乾燥させる温純水
乾燥部と、温純水乾燥したワークを真空槽内において減
圧下におくことにより該ワークに付着残存している水分
を蒸発させる真空乾燥部と、上記ワークを温純水乾燥部
から真空乾燥部に搬送する搬送手段とにより構成され、
上記真空乾燥部における真空槽が、圧力容器としての外
槽内にワークを収容するための内槽を設けた二重構造の
槽本体と、該槽本体を開閉する耐圧構造の蓋体とで構成
されていて、内槽の底壁には内外両槽を連通させる通気
孔が設けられ、外槽は真空ポンプに接続され、蓋体に
は、内槽内に開口してバルブにより開閉自在のリーク孔
が設けられている、ことを特徴とするものである。
【0010】上記内槽は、外槽の内部にばね等の弾性手
段により弾力的に支持させることができる。
【0011】また、内槽の少なくとも側壁の一部に赤外
線を透過させる赤外線透過部を形成し、内槽と外槽との
間に上記赤外線透過部を通じて内槽内のワークに赤外線
を照射する赤外線ヒータを配設しても良い。
【0012】上記蓋体には、槽本体の閉鎖時に先に内槽
を密閉する内槽用密閉部と、遅れて外槽を密閉する外槽
用密閉部とを設け、該蓋体によって経時的に槽本体を閉
鎖するように構成するのが望ましい。
【0013】また、蓋体の内部には、リーク孔から内槽
内に流入するリークエアを濾過するためのアブソリュー
トフィルタを設けることができる。
【0014】
【作用】温純水乾燥が終了したワークは真空乾燥部に送
られ、真空槽内に収容されて真空乾燥される。ここで、
真空槽を減圧するために真空ポンプにより外槽を吸引す
ると、外槽内のエアは直接吸引されるが、内槽内のエア
は底壁の通気孔を介して吸引され、該通気孔が絞りの役
目を果たすため、内槽内の圧力は常に外槽の圧力よりも
僅かに高い状態に保たれる。このため、吸引に当って外
槽内に塵埃が舞い上がったとしても、それが内槽内に侵
入することはない。また、内槽内の塵埃は速やかに吸引
排出される。
【0015】真空乾燥が終了すると、バルブが開放して
真空槽が大気圧に戻されるが、この場合、リークエアが
先ず内槽内に流入して内槽の圧力を上昇させ、次いで、
底壁の通気孔を通じて外槽内に流出して外槽の圧力を上
昇させるため、内槽内の圧力は常に外槽よりも高い状態
に保たれることになる。このため、リークに伴って外槽
内に塵埃が舞い上がったとしても、それが内槽内に侵入
することはなく、内槽内の塵埃は通気孔を通じて外槽内
に円滑に排出される。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しながら
詳細に説明する。図1に示す乾燥装置は、洗浄機構等か
ら濡れた状態で送られてくるワーク1を温純水に浸漬し
て温めた後引き上げることにより乾燥させる温純水乾燥
部2と、温純水乾燥したワーク1を真空槽30内におい
て減圧下におくことにより該ワークに付着残存している
水分を蒸発させる真空乾燥部3と、上記温純水乾燥部2
から真空乾燥部にワークを搬送する搬送手段4とにより
構成されており、これらの温純水乾燥部2と真空乾燥部
3及び搬送手段4が、室内の空気が清浄化されたクリー
ンルーム内に配設されている。
【0017】上記温純水乾燥部2は、不純物を取り除か
れて所定の温度に加熱された温純水10を貯留するため
の温純水槽11を備えており、該温純水槽11は、その
底部に電熱やスチーム等を熱源とする加熱器12を介し
て純水源13が接続され、該純水源13から純水が加熱
器12により所定温度に加熱されて所定量づつ連続的に
供給されるようになっている。なお、上記加熱器12を
温純水槽11の内底部に設け、該槽内で純水を加熱する
ようにしても良い。
【0018】また、上記温純水槽11の内部には泡取器
14を設置し、この泡取器14で、温純水の供給時又は
槽内に設けた加熱器12で純水を加熱する時に発生する
気泡を集め、排出管14aを通じて外部に排出するよう
に構成しておくことが望ましく、これにより、気泡が温
純水10の水面を波立たせて温純水乾燥に悪影響を及ぼ
すのを防止することができる。
【0019】上記温純水槽11の周囲には、該温純水槽
11からオーバーフローした温純水を回収する回収溝1
7が形成され、該回収溝17で回収した温純水を回収管
18を通して外部に排出するようになっている。この場
合、上記回収管18に耐熱性のフィルタ19を設け、温
純水中の不純物を該フィルタ19で除去したあと該温純
水を上記加熱器12又は純水源13に供給し、循環的に
再使用するように構成しても良い。
【0020】また、上記温純水槽11の上部には、隔壁
20で囲まれた乾燥室21が形成されている。該乾燥室
21は、温純水10から引き上げたワーク1の乾燥を促
進するためのもので、排気口22に接続された排気管2
3によりミストキャッチ24を介して排気ファン25に
接続され、該排気ファン25で水面及びワーク1の表面
から蒸発する水蒸気を吸引、排出することにより、該水
蒸気がワーク1に接触して該ワークを濡らすのを防止す
るようになっている。この際、水蒸気をほゞ水平方向に
吸引してより効果的な接触防止を図るため、該乾燥室2
1の内部には、水平方向の空気流を発生させる複数のフ
ラップ26が角度調整自在に設けられている。なお、上
記ミストキャッチ24で捕集された純水は、排水管27
を通じて上記回収管18により排出される。
【0021】一方、上記真空乾燥部3における真空槽3
0は、図2からも明らかなように、角形二重構造の槽本
体31と、該槽本体31を開閉する蓋体34とからな
り、槽本体31は、圧力容器として構成された外槽32
内にワークを収容するための内槽33を配設した構成を
有し、外槽32の下端部には吸引口32aが形成され、
該吸引口32aが、吸引管路36により排気用電磁弁3
7、フィルタ38、ソープショントラップ39を介して
真空ポンプ40に接続され、該真空ポンプ40によって
真空槽30の内部が所定の真空度に減圧されるようにな
っている。
【0022】図中41は排気ファン、42は真空ポンプ
40とソープショントラップ39との間の吸引管路36
に接続した逆止用電磁弁であって、該逆止用電磁弁42
は、吸引管路36を開放することにより真空ポンプ40
の雰囲気が真空槽30側へ逆流するのを防止するもので
ある。
【0023】上記外槽32の内部には、内槽33との間
の空間部に、該内槽33内のワーク1に赤外線を照射す
るための赤外線ヒータ45が設けられ、外槽32の外周
面には、該赤外線ヒータ45により加熱された真空槽3
0を冷却するための冷却管46が巻き付けられ、該冷却
管46に水等の冷却媒体が流通されるようになってお
り、外槽32の上端に形成されたフランジ部47には、
蓋体34を密閉するためのガスケット48が配設されて
いる。
【0024】一方、上記内槽33は、ステンレス、アル
ミ合金、ガラス等の耐熱性及び耐腐食性に勝れた素材に
より構成され、その底壁には、外槽32と内槽33とを
絞りぎみに連通させる多数の通気孔52が穿設され、四
方の側壁及び底壁には、上記赤外線ヒータ45からの赤
外線を透過させる石英ガラス等の耐熱素材からなるパネ
ル53を張設することにより、赤外線透過部54がそれ
ぞれ形成されている。なお、図示の実施例においては、
内槽33の底壁にも石英ガラス等の耐熱素材からなるパ
ネル53を張設して赤外線透過部54を形成し、該パネ
ル53に上記通気孔52を穿設しているが、必ずしも底
壁に赤外線透過部54を形成しまた赤外線ヒータ45を
配設する必要はない。
【0025】また、上記内槽33は、外槽32の底壁3
2b上にばね等の弾性手段55を介して弾力的に支持さ
れ、蓋体34を開放したとき、該弾性手段55の付勢力
によって該内槽33の上端が外槽32の上端よりやや上
方に突出するようになっている。更に、内槽33の表面
は鏡面研磨され、その表面に塵埃が付着しにくいように
構成されている。
【0026】上記内槽33の内部には、ワーク1を収容
したカセット57を支持する支持手段として、4本のス
タンド58が配設されている。これらのスタンド58
は、外槽32の底壁32b上に固定され、内槽33の底
壁を貫通して内槽33内に突出せしめられている。
【0027】上記蓋体34は、流体圧シリンダ等の駆動
手段により昇降自在且つ搬送アーム80によるワーク1
の出し入れの邪魔にならない開放位置に横移動自在なる
ように配設され、その外周部に、内槽33の上端部に当
接して該内槽33の内と外とを遮断する内槽用密閉部6
0と、外槽32の上端部のガスケット48に当接して該
外槽32を密閉する外槽用密閉部61とを備えている。
そして、蓋体34が上昇した開放位置から下降して槽本
体31を閉鎖する時には、外槽32よりも上方に突出し
ている内槽33の上端部に内槽用密閉部60が先ず当接
し、該内槽33を弾性手段55の介在により弾力的に密
閉した後、やや遅れて外槽用密閉部61が外槽32の上
端部を密閉するようになっている。
【0028】上記内槽用密閉部60には、ガスケット等
のシール部材60aが取り付けられているが、該シール
部材60aを省略することもでき、但しこの場合には、
内槽33の上端と蓋体34の内槽用密閉部60とを平面
精度の良い鏡面に仕上げて密に当接できるようしておく
必要がある。また、外槽32の上端のガスケット48は
蓋体34の外槽用密閉部61側に取り付けることもで
き、あるいはそれを省略することもできる。但し、この
場合にも、外槽32の上端と蓋体34の外槽用密閉部6
0とを平面精度の良い鏡面に仕上げておく必要があるこ
とは上述した場合と同様である。
【0029】上記蓋体34の頂部には、真空槽30の内
部にリークエアを供給するためのリーク孔62が、蓋体
34を閉じた状態で内槽33内に開口するように形成さ
れ、該リーク孔62がリークバルブ63及びエアの流量
を調節可能な自動流量調整弁64を介して大気に接続さ
れており、蓋体34の内部には、供給されるリークエア
に含まれる塵埃等の異物を取り除くためのフィルタ68
が設けられている。このフィルタ68は、内槽33の上
部を覆うヘパフィルタ等のアブソリュートフィルタであ
って、上記リークバルブ63からのリークエアを垂直層
流として内槽33内に供給するものである。従って、リ
ークエアは乱流を起こすことなく、内槽33内の雰囲気
を向上させる。なお、図中69はバッフルプレートであ
る。
【0030】上記リークバルブ63と自動流量調整弁6
4との間には、窒素ガス等の不活性ガスを供給するため
の不活性ガス源66が開閉弁67を介して接続され、不
活性ガスを連続的に供給しながら真空乾燥することがで
きるようになっている。
【0031】更に、ワーク1を搬送する上記搬送手段4
は、該ワーク1を入れた上記カセット57を吊持する搬
送アーム80を有し、該搬送アーム80をガイド81に
沿って移動自在に配設したもので、その移動をボールネ
ジやタイミングベルト、シリンダ等の駆動手段によって
行うようにしている。該搬送アーム80は、上記カセッ
ト57を吊り下げるフック82と、該フック82を昇降
させるボールネジ83及びモータ84からなる駆動手段
と、該フック82の昇降を案内する一対のガイド85と
で構成されている。上記フック82の駆動手段は、タイ
ミングベルトやシリンダ等によって構成することもでき
る。
【0032】上記構成を有する乾燥装置は、例えば洗浄
機構の後段に配設され、洗浄により濡れた状態で送られ
てくるワーク1を乾燥するもので、次のように作用す
る。即ち、カセット57に入れられたワーク1が搬送ア
ーム80に吊持されて温純水乾燥部2における温純水槽
11の上部に運ばれて来ると、フック82が下降して該
ワーク1はカセット57と共に温純水10中に浸漬され
る。
【0033】このとき、該温純水乾燥部2においては、
所定の温度に加熱された温純水10が温純水槽11内に
所定量づつ連続的に供給され、オーバーフローした温純
水は回収溝17に流れ込み、回収管18を通じて排出さ
れており、また、乾燥室21内の空気は排気ファン25
により吸引され、水面から蒸発した水蒸気がこの空気流
と共にほゞ水平方向に排出されている。
【0034】上記ワーク1が温純水10に一定時間浸漬
されて温められると、フック82がゆっくりと上昇し、
該ワーク1は液面が波立たない程度のゆっくりとした速
度で温純水から引き出される。これにより該ワーク1
は、自己の熱で温純水より引き出された部分から順次乾
燥し、温純水乾燥が行われる。また、上記乾燥室21内
においては、水面から蒸発した水蒸気が排気ファン25
によりほゞ水平方向に排出され、ワーク1と接触しない
ようになっているため、乾燥したワークの表面が水蒸気
によって再度濡れることがなく、従って、再湿潤による
乾燥むらやシミの発生がない。
【0035】上記温純水10の適温は、ワーク1の種類
やフィルタ19その他の付帯設備の耐熱性等によっても
相違するが、それらの熱変性を生じない範囲内でできる
だけ高い温度にしておくことが望ましく、例えばワーク
がガラスや金属等である場合には、約80℃程度が好適で
ある。勿論これ以下の温度であっても良い。また、ワー
ク1の温純水10への浸漬時間や温純水10から引き上
げる際の引上速度等についても、該温純水10の温度や
ワーク1の種類等によって異なるが、例えば、温純水の
温度を80℃とした場合、ワークが計器のカバー等に使用
されるフラットな板状ガラスである場合には、浸漬時間
は約30〜60秒、引上速度は 8〜12mm/sec程度が好適であ
り、ワークがアルミニウム製のダイキャスト品である場
合には、浸漬時間は約30〜60秒、引上速度は5〜8mm/s
ec程度で良い。なお、ワークを温純水から完全に引上げ
た後は、爾後の作業を迅速化するため該ワークを上記引
上速度より早い速度で上昇させるようにしても良い。
【0036】温純水乾燥が終了すると、熱が冷めないう
ちにワーク1は搬送アーム80により真空乾燥部3に送
られる。搬送アーム80が蓋体34の解放した真空槽3
0の上部に移動して来ると、フック82が下降し、ワー
ク1はカセット57に入れられたまま内槽33内のスタ
ンド58上に載置される。そして、カセット57を解放
したフック82が上昇し、蓋体34が下降して槽本体3
1が閉じられる(図2参照)。このとき、蓋体34の内
槽用密閉部60が外槽32よりも上方に突出している内
槽33の上端部に先ず当接して該内槽33を密閉し、そ
の後に、該蓋体34が内槽33と共に弾性手段55を圧
縮しながら更に下降することにより外槽用密閉部61が
外槽32の上端部を密閉する。このように内槽33の密
閉と外槽32の密閉とを経時的に行うことにより、蓋体
34が外槽32上端のガスケット48を強圧した場合等
に生じる塵埃の内槽33内への侵入を確実に防止するこ
とができる。
【0037】蓋体34の閉鎖が完了すると、赤外線ヒー
タ45がオンになると共に、排気用電磁弁37が開放
し、真空ポンプ40により真空槽30の減圧が行われ
る。この減圧は、真空ポンプ40で外槽32内を吸引す
ることにより行われるから、外槽32内のエアは直接吸
引されて排出されるが、内槽33内のエアは底壁の通気
孔52を介して吸引されることになり、このとき、該通
気孔52が絞りの役目を果たすため、内槽33内の圧力
は常に外槽32の圧力よりも僅かに高い状態に保たれ
る。このため、吸引に伴う空気の乱れによって外槽32
内に塵埃が舞い上がったとしても、それが内槽33内に
侵入することはなく、一方、内槽33内の塵埃は通気孔
52を通じて速やかに吸引、排出される。
【0038】かくして真空槽30の内部が所定の真空度
(例えば4.5torr 程度)まで減圧され、ワークの真空乾
燥が行われる。
【0039】真空槽30内の真空度を緩やかに高める場
合には、リークバルブ63を開放して自動流量調整弁6
4を徐々に閉じるようにすれば良い。また、不活性ガス
を流しながら真空乾燥する時は、リークバルブ63を閉
じて自動流量調整弁64を必要量開放し、不活性ガス源
66からの不活性ガスを必要量流すようにする。
【0040】なお、上記赤外線ヒータ45は、蓋体34
の閉鎖によりオンにすることなく、初めから設定温度に
なるように制御しても良い。
【0041】また、上記真空槽30の減圧に当っては、
その減圧初期にリークバルブ63を通じて槽内にリーク
エアを供給しながら減圧することもできる。この場合、
自動流量調整弁64は開度が絞られた状態にあり、内槽
33内にはリークバルブ63からフィルタ68を通じて
浄化されたリークエアが吸い込まれ、底壁の通気孔52
から槽外へ流出する。このため、内槽33内に存在する
塵埃はリークエアにより排出されて該内槽33内が浄化
され、また、内槽33内の圧力が該内槽33と外槽32
との間の圧力よりも高い状態に保持されるため、内槽3
3と外槽32との間で発生した塵埃が内槽33内へ侵入
するのが防止される。
【0042】而して、上記リークを一定時間行ったあ
と、自動流量調整弁64及びリークバルブ63を閉じ、
真空槽30を所定の真空度に減圧する。
【0043】上記真空乾燥により、ワーク1の上向き面
や袋孔、凹部等に付着して上記温純水乾燥では完全に除
去され得なかった水分が直ちに蒸発、排除され、ワーク
1は速やかに乾燥する。従って、温純水乾燥したあとに
水滴が長時間残留することによるシミの発生がない。
【0044】このとき、蒸発した水分により内槽内の真
空度がやや減少するため、内槽33内の圧力は内槽33
と外槽32との間の圧力よりも僅かに高い状態に保持さ
れることになり、従って、赤外線ヒータ45等からの発
塵が内槽33内に侵入してワーク1に付着することがな
い。
【0045】なお、上記真空乾燥に要する時間は、ワー
クの種類にもよるが、通常は約30〜300 秒程度で十分で
ある。
【0046】上記真空乾燥が終了すると、リークバルブ
63及び自動流量調整弁64の開放と排気用電磁弁37
の閉鎖とが所定のタイミングで行われることにより、真
空槽30の内部が大気圧になり、そのあと蓋体34が開
放し、搬送アーム80によりワーク1がカセット57と
共に取り出され、次工程に送られる。
【0047】乾燥に不活性ガスを使用している場合に
は、リークバルブ63を閉じたまま自動流量調整弁64
により不活性ガスを送りつつ、所定のタイミングで排気
用電磁弁37と自動流量調整弁64とを閉じることによ
り真空槽30の内部が大気圧になる。即ち、不活性ガス
を送っている状態で排気用電磁弁37を閉じると真空槽
30の内圧が上昇し続けるので、槽内が大気圧になった
ところで自動流量調整弁64を閉じるようにする。
【0048】ここで、リークバルブ63を開放して真空
槽30を大気圧に戻す場合、リークエアが先ず内槽33
内に流入して該内槽33の圧力を上昇させ、次いで、底
壁の通気孔52を通じて外槽32内に流出して該外槽3
2の圧力を上昇させるため、内槽33内の圧力は常に外
槽内32よりも高い状態に保たれることになる。このた
め、リークに伴って外槽32内に塵埃が舞い上がったと
しても、それが内槽33内に侵入することはなく、一
方、内槽33内の塵埃は通気孔52を通じて外槽32内
に円滑に排出される。
【0049】上記実施例において、温純水乾燥部2にお
ける加熱器12と純水源13との間に脱気装置を配設
し、該脱気装置で、加熱する前の純水中の溶存気体を使
用温度における飽和気体量以下まで予め脱気するように
構成することもでき、これにより、加熱器12で加熱す
る時に温純水中に気泡が発生するのを確実に防止するこ
とができる。
【0050】また、真空層30における内槽33内に収
容したワークの支持手段を、上記スタンド58の代わり
に蓋体34の下面に垂設したフックにより構成し、ワー
クを収容したカセットを該フックに吊持させて蓋体34
と一緒に昇降させるように構成することもできる。な
お、上述したようなカセットを用いることなく、直接ワ
ークを搬送するようにしても良いことは勿論である。
【0051】
【発明の効果】このように本発明によれば、真空槽を二
重構造とし、外槽を真空ポンプに接続すると共に、内槽
の底壁に内外両槽を連通させる通気孔を設け、且つ蓋体
に内槽内に開口するリーク孔を設けたので、真空槽を減
圧するに当って真空ポンプにより吸引する時や、乾燥終
了後に真空槽を大気圧に戻す時等に、常に内槽内の圧力
を外槽よりも僅かに高い状態に保つことができ、これに
より、外槽内の塵埃が内槽内に侵入するのを確実に防止
することができるばかりでなく、内槽内の塵埃を速やか
に槽外に排出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の乾燥装置の一実施例を概略的に示す断
面図である。
【図2】上記乾燥装置における真空乾燥部の乾燥状態で
の断面図である。
【符号の説明】
1 ワーク 2 温純水乾燥部 3 真空乾燥部 4 搬送手段 10 温純水 30 真空槽 32 外槽 33 内槽 34 蓋体 40 真空ポンプ 52 通気孔 68 フィルタ

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 濡れたワークを温純水に浸漬して温めた
    あと引き上げることにより乾燥させる温純水乾燥部と、
    温純水乾燥したワークを真空槽内において減圧下におく
    ことにより該ワークに付着残存している水分を蒸発させ
    る真空乾燥部と、上記ワークを温純水乾燥部から真空乾
    燥部に搬送する搬送手段とにより構成され、上記真空乾
    燥部における真空槽が、圧力容器としての外槽内にワー
    クを収容するための内槽を設けた二重構造の槽本体と、
    該槽本体を開閉する耐圧構造の蓋体とで構成されてい
    て、内槽の底壁には内外両槽を連通させる通気孔が設け
    られ、外槽は真空ポンプに接続され、蓋体には、内槽内
    に開口してバルブにより開閉自在のリーク孔が設けられ
    ている、ことを特徴とするワークの乾燥装置。
  2. 【請求項2】 内槽が外槽の内部に弾性手段により弾力
    的に支持されていることを特徴とする請求項1に記載の
    ワークの乾燥装置。
  3. 【請求項3】 内槽が少なくとも側壁の一部に赤外線を
    透過させる赤外線透過部を備え、内槽と外槽との間に上
    記赤外線透過部を通じて内槽内のワークに赤外線を照射
    する赤外線ヒータが配設されていることを特徴とする請
    求項1又は2に記載のワークの乾燥装置。
  4. 【請求項4】 蓋体が、槽本体の閉鎖時に先に内槽を密
    閉する内槽用密閉部と、遅れて外槽を密閉する外槽用密
    閉部とを有していることを特徴とする請求項1乃至3の
    いずれかに記載のワークの乾燥装置。
  5. 【請求項5】 蓋体の内部に、リーク孔から内槽内に流
    入するリークエアを濾過するためのアブソリュートフィ
    ルタが設けられていることを特徴とする請求項1乃至4
    のいずれかに記載のワークの乾燥装置。
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