JP2819431B2 - 硬質炭素膜の被覆方法 - Google Patents

硬質炭素膜の被覆方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、各種材料の基板表面に硬質炭素膜を被覆す
る方法に関する。
[従来の技術] 種々の気相成長法によって、硬質炭素膜が作成される
ようになったが、従来の方法では、タングステンカーバ
イドなどの限られた材料に対しては、実用に耐え得る程
の強い付着力でコーティングすることは可能とされてい
たものの、鉄系材料、セラミックス、プラスチックス、
などの各種材料に実用に耐え得る程の強い付着力で硬質
炭素膜をコーティングすることは困難であるとされてい
た。
一方、ホールアクセラレータイオン源は従来、宇宙船
推進用のエンジン及び核融合炉の漏洩プラズマ利用を目
的として研究されてきた(H.C.Cole,B.N.E.S.Nuclear F
usion Reactor Conference at Culham Laboratory(196
9),p508)。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、各種材料の基板表面に実用に耐え得
る程の強い付着力で40atom%以下の水素を含有する硬質
炭素膜をコーティングする方法を提供しようとするもの
である。
[課題を解決するための手段] 本発明は、定常ホールアクセラレータイオン源を用い
て、含水素化合物、窒素含有化合物、含酸素化合物、過
酸化物の一種または二種以上を原料として、気相合成法
により基板表面に40atom%以下の水を含有する硬質炭素
膜を形成することを特徴とする硬質炭素膜の被覆方法、
及び硬質炭素膜形成前に、予備処理として、定常ホール
アクセラレータイオン源を用いて、酸素イオンビームを
基板表面に照射することを特徴とする硬質炭素膜の被覆
方法、及び上記の基板が鉄系材料である硬質炭素膜の被
覆方法を要旨とするものである。
本発明でいう硬質炭素膜あるいはダイヤモンド状炭素
膜と別称されているものは、次のようなものである。元
素の構成の主体は炭素であり、天然ダイヤモンドに準ず
る硬度を持ち、非晶質で電子線回折像はハローパターン
を示す。ラマンスペクトルでは1580cm-1付近と1360cm-1
付近に非晶質特有の広いピークを示す。硬質炭素膜を走
査型電子顕微鏡で、10,000倍程度に拡大して観察して
も、結晶粒が認められない一様で平滑な膜である。硬質
炭素膜は一般に炭化水素化合物を原料とした気相合成法
によって生成され、アルゴンイオンを用いたラザフォー
ド散乱分析法によると40atom%以下の水素を含有してお
り、水素が炭素原子のダングリングボンドの部分に入る
ことにより非晶質状態が安定化され、かつ高硬度の構造
になると考えられている。
適量の水素が存在することで、硬質炭素膜は天然ダイ
ヤモンドに準ずる高い硬度を示すものと推測され、硬質
炭素膜中の水素が多過ぎると軟らかい有機質の膜にな
る。そのため水素の割合は、アルゴンイオンを用いたラ
ザフォード散乱分析法で測定した場合、膜中に35atom%
以下、好ましくは20〜30atom%とすることが好ましい。
次に本発明で炭素イオン源として用いるホールアクセ
ラレータの構造について説明する。本発明で用いること
のできる定常ホールアクセラレータイオン源について、
第1図にその概略図を示す。図中の1は陽極、2は中間
電極、3は陰極であり、加速領域軸方向に相当する電極
間に電位差0〜2000V程度を印加することによりガスの
電離、加速を行う。加速領域径方向は円軸円筒状絶縁体
4で囲まれた部分である。加速領域には、電磁石5と鉄
の磁気回路6により半径方向に磁場が印加される。電磁
石の1A程度の電流を流した時に、上記磁気回路の半径方
向に約10-2Tの磁場が印加できることが望ましい。従っ
て電磁石の巻数はこの条件を満たす範囲で任意に選択す
る。これらの磁気回路及び円筒状絶縁体は長時間プラズ
マにさらされるので強制冷却されている。7は真空チャ
ンバーでコンダクタンスバルブ8を通じて排気系9に接
続され、系内を10-6Torr台の真空にすることができる。
10は基板で、11は基板支持台である。基板は水冷管12ま
たはヒーター13によって所定の温度に保持することがで
きる。14はガス導入管でイオンビームをつくるための原
料ガスが供給される。
ホールアクセラレータの動作原理は以下のようなもの
であり、これらは既に良く知られている。
加速領域の半径方向の磁場の強さは rLe≪L≪rLi rLe,rLi:電子及びイオンのLarmor半径 L :磁場領域の長さ の関係を満たすようにされているので、放電によって生
じた電子や冷陰極からの二次電子は直交磁場によって捕
捉される。そして中性ガスと衝突するまでは電子は方位
角方向にE×BドリフトによりE/Bの速度を持ってトロ
コイド運動を行う。衝突がなければ軸方向への運動はほ
ぼ2rLeの範囲に制限され、加速領域に電子が滞在する時
間は長くなる。従って、この電子による負の空間電荷は
イオンの正の空間電荷を中和する効果を持つため、空間
電荷制限を受けない大電流が得られる。一方、電子と中
性ガスとの衝突電離によって生じたイオンは、先の不等
式の関係から磁場による大きな偏向を受けることなく、
静電界によって加速され、ホロー型陰極からイオンビー
ムとしてイオン源外部に引き出される。
以上の動作原理に基づいてホールアクセラレータイオ
ン源は以下に示すような動作特性を有しており、本発明
はこの特性を有効に活用したものである。
イオン発生にフィラメントを使用しないので、酸素
等反応性イオンビームの引き出しが可能である。
イオンの生成、加速が同一の空間で行われる。
通常のイオン源におけるような空間電荷の制限なし
に大電流のイオン電流を引き出せる。
イオンは加速領域中の発生点での電位に対応するエ
ネルギーを持って引き出されるので、引き出しイオンビ
ームはエネルギー分布を持つ。
加速領域の磁場の強度と形状、印加電圧及びガス圧
力を変化させることにより、捕捉電子の状態が変化し、
放電及びイオンビームの特性を制御できる。
図面をもとに、酸素イオンビームを基板に照射して基
板表面を清浄化してから硬質炭素膜を成膜する手順での
装置の運転方法を詳しく説明する。まず、真空チャンバ
ー7とイオン源とを10-6Torr台の真空にする。磁気回路
6の電磁石5に、電流を流す。ガス導入管14より酸素ガ
スを流してイオン源内圧力を10-1Torr以上にし中間電極
2への印加を徐々に上げて行くと、600V程度で加速領域
内にプラズマが発生する。その後、酸素ガス流量を少な
くし、コンダクタンスバルブ8を調整してイオン源内の
圧力を5×10-2Torrに設定する。この時イオン源電極間
の放電電流を1A程度に保つと、中間電極2と陰極3との
電位差つまり放電電圧は600〜650Vになる。この時、基
板10は接地または1000V以下の負の電圧を印加する。以
上の運転状態は任意の時間保つことが出来るが金属表面
を清浄にするためには、イオン源−基板距離が500mm以
下の場合、1時間程度運転すれば充分である。
次に酸素ガス量流を徐々に経らし、メタンガス流量を
徐々に増加させながらイオン源内圧力を3.5×10-3Torr
程度に設定した後、酸素ガスの導入を停止する。この様
にするとイオン源内のプラズマを保持したままメタンイ
オンビームに切り替えることができ、プラズマ再点火の
手間が省ける。
次に電磁石5の電流を1.0Aに設定する。この時、イオ
ン源の放電電圧は900〜1000Vの範囲にあり、基板電位は
この場合−300V程度が望ましく、イオン源−基板距離は
100mm〜500mmが望ましい。この状態で、硬質炭素膜を形
成することが可能な状態となる。以上の条件下でイオン
源−基板距離200mmのときの成膜速度は、1μm/h程度な
ので、イオン源−基板距離と所望の膜厚に応じて任意の
時間運転すればよい。尚、成膜前の酸素イオンビームの
照射は、基板表面の酸化膜及び汚れを除去し、膜の付着
力を高めるのに有効な方法であるが、基板が清浄な場合
は最初からメタンガスを流してプラズマを点火して所定
の運転条件に設定すればよい。
以上、具体的な運転方法について述べたが、イオンビ
ームを引き出すためのイオン源内圧力は10-5Torr台から
10-1Torr台の範囲にわたって任意に選ぶことが出来る。
また各種ガス流量は、得たい真空チャンバー圧力とコン
ダクタンスバルブの開け具合いに応じて変化する。電磁
石電流も、得たいイオンビームの性質に応じて選択でき
る。具体的には、定常ホールアクセラレータイオン源で
は放電特性、加速領域内の物理量分布に従って、グロー
放電による方向性のないイオン及びマグネトロン放電に
よる指向性の高いイオンビームを形成することができ
る。例えば磁場が弱い場合はグロー放電による方向性の
ないイオンが主となり、磁場が強い場合はマグネトロン
放電による指向性の高いイオンビームが主となる。マグ
ネトロン放電によるイオンビームエネルギーは放電電圧
で制御でき、グロー放電によるイオンのエネルギーは、
基板に印加する電圧で制御できるので、高い付着力の
膜、高硬度の膜などを得たい膜質に応じて適宜制御する
ことが望ましい。
硬質炭素膜のコーティングの際、イオンが基板に衝突
するエネルギーが約800eVとなるように基板電位を設定
することが望ましい。例えば、電磁石電流が1.0A、イオ
ン源内圧力が3.5×10-3Torr、放電電流が1.0Aのときイ
オン源の放電電圧は900V〜1100Vの範囲にある。この時
基板に到達するイオンのエネルギーは500eVを中心とし
た分布を持つので、基板に衝突するイオンのエネルギー
を約800eVにするには、基板に−300Vを印加すればよ
い。
硬質炭素膜を得るための原料として、さきにメタンを
例示したが、以下に示す各種化合物が使用できる。
〔含水素化合物〕
飽和炭化水素:メタン,エタン,プロパン,ブタン,シ
クロヘキサン等 不飽和炭化水素:エチレン,プロピレン,ブチレン,ア
セチレン,シクロヘキセン等 芳香属炭化水素:ベンゼン,トルエン,キシレン等 アルコール類:メタノール,エタノール,プロパノー
ル,ブタノール等 エーテル類:ジメチルエーテル,メチルエチルエーテル
等 ケトン基を含むもの:アセトン,メチルエチルケトン,
ジエチルケトン,アセトフェノン等 ケテン基を含むもの:ジメチルケテン,フェニルケテン アセチル基を含むもの:酢酸,無水酢酸,アセトフェノ
ン エステル系:酢酸メチル,酢酸エチル,酢酸イソアミル アルデヒド基を含むもの:ホルムアルデヒド,アセトア
ルデヒド,プロピオンアルデヒド 〔窒素含有化合物〕 アミン類:メチルアミン,エチルアミン,イソプロピル
アミン,ジメチルアミン,トリメチルアミン ニトリル基を含むもの:アセトニトリル,ベンゾニトリ
ル,アクリロニトリル アミド基を含むもの:アセトアミド ニトロ基化合物:ニトロエタン,ニトロメタン,ニトロ
ベンゼン,ニトロプロパン 含酸素化合物:一酸化炭素,二酸化炭素 過酸化物:過酢酸,t−ブチルパーオキサイド 以上の化合物は一種または二種以上を混合して用いる
ことができる。
本発明が適用できる基板材料には、各種合金材料、セ
ラミックス、プラスチックスなどが挙げられるが、その
中でも各種用途に適用され、これまでの成膜方法では密
着性の良好な硬質炭素膜が形成されにくかった鉄系材料
を対象とした場合に特に有効である。具体的には、鈍
鉄、炭素を特に多く含む炭素鋼、クロムを主に含むステ
ンレス鋼、珪素を主に含む珪素鋼等の市販の合金鋼を含
む鉄鋼材料と鉄系アモルファス合金及び、これらの材料
表面にイオン打ち込みや浸炭処理等で他の元素を注入し
たものが挙げられる。硬質炭素膜をコーティングする面
は仕上げ荒さは問わないが、付着力の強い膜をコーティ
ングするためには、油脂、錆び等の付着物をあらかじめ
除去しておくことが望ましい。
[実施例] 実施例1 基板に珪素鋼板(Si含有率3%)を使用し、第1図に
示す定常ホールアクセラレータイオン源を用いて以下に
示す条件で硬質炭素膜を被覆した。
イオン源−基板距離 200mm その結果膜の物性と構造は以下のようになった。
膜厚:1.2μm 10gf加重Vickers 硬度:4500kgf/mm2 引掻き試験法による膜の付着力:5×107N/m2 ラマンスペクトル:1580cm-1付近と1360cm-1付近に幅
の広いピークを示す。
水素含有量:28atom% 電子線回折像:明確な回折線の見られないハローパタ
ーン 実施例2 基板にSUS304を使用し、第1図に示す定常ホールアク
セラレータイオン源を用いて以下に示す条件で硬質炭素
膜を被覆した。
イオン源−基板距離 250mm その結果膜の物性と構造は以下のようになった。
膜厚:1.5μm 10gf加重Vickers 硬度:5000kgf/mm2 引掻き試験法による膜の付着力:3×107N/m2 ラマンスペクトル:1580cm-1付近と1360cm-1付近に幅
の広いピークを示す。
水素含有量:27atom% 電子線回折像:明確な回折線の見られないハローパタ
ーン 実施例3 基板にタングステンをイオン注入した珪素鋼板(Si含
有率3%)を使用し、第1図に示す定常ホールアクセラ
レータイオン源を用いて以下に示す条件で成膜を行っ
た。
タングステンイオン注入条件 エネルギー:192keV 注入量:5×1016 ions/cm2の注入に加えて エネルギー:82keV 注入量:5×1015 ions/cm2で最表層に注入 イオン源−基板距離 200mm その結果膜の物性と構造は以下のようになった。
膜厚:1.2μm 10gf加重Vickers 硬度:4500kgf/mm2 引掻き試験法による膜の付着力:25×107N/m2 ラマンスペクトル:1580cm-1付近と1360cm-1付近に幅
の広いピークを示す。
水素含有量:28atom% 電子線回折像:明確な回折線の見られないハローパタ
ーン 実施例4 基板に珪素鋼板(Si含有率3%)を使用し、第1図に
示す定常ホールアクセラレータイオン源を用いて以下に
示す条件で事前スパッター及び成膜を行った。
イオン源−基板距離 200mm その結果膜の物性と構造は以下のようになった。
膜厚:1.2μm 10gf加重Vickers 硬度:4500kgf/mm2 引掻き試験法による膜の付着力:18×107N/m2 ラマンスペクトル:1580cm-1付近と1360cm-1付近に幅
の広いピークを示す。
水素含有量:28atom% 電子線回折像:明確な回折線の見られないハローパタ
ーン 実施例1と比較すると、酸素イオンビームを事前に照
射した場合、膜の付着力は3倍以上向上する。
実施例5 基板にSUS304を使用し、第1図に示す定常ホールアク
セラレータイオン源を用いて以下に示す条件で事前スパ
ッター及び成膜を行った。
イオン源−基板距離 250mm その結果膜の物性と構造は以下のようになった。
膜厚:1.5μm 10gf加重Vickers 硬度:5000kgf/mm2 引掻き試験法による膜の付着力:20×107N/m2 ラマンスペクトル:1580cm-1付近と1360cm-1付近に幅
の広いピークを示す。
水素含有量:27atom% 電子線回折像:明確な回折線の見られないハローパタ
ーン 実施例2と比較すると、酸素イオンビームを事前に照
射した場合、膜の付着力は6倍以上向上する。
実施例6 基板に炭化珪素セラミックスを使用し、第1図に示す
定常ホールアクセラレータイオン源を用いて以下に示す
条件で事前スパッター及び成膜を行った。
イオン源−基板距離 250mm その結果膜の物性と構造は以下のようになった。
膜厚:1.2μm 10gf加重Vickers 硬度:5500kgf/mm2 引掻き試験法による膜の付着力:18×107N/m2 ラマンスペクトル:1580cm-1付近と1360cm-1付近に幅
の広いピークを示す。
水素含有量:28atom% 電子線回折像:明確な回折線の見られないハローパタ
ーン 実施例7 基板にカルド型ポリマーシートを使用し、第1図に示
す定常ホールアクセラレータイオン源を用いて以下に示
す条件で事前スパッター及び成膜を行った。
イオン源−基板距離 250mm その結果膜の物性と構造は以下のようになった。
膜厚:1.2μm 鉛筆硬度:9H ラマンスペクトル:1580cm-1付近と1360cm-1付近に幅
の広いピークを示す。
水素含有量:28atom% 電子線回折像:明確な回折線の見られないハローパタ
ーン 実施例8 基板にアモルファス合金Fe73.5Si13.5B9Cu1Nb3(atom
%)を使用し、第1図に示す定常ホールアクセラレータ
イオン源を用いて以下に示す条件で事前スパッター及び
成膜を行った。
イオン源−基板距離 250mm その結果膜の物性と構造は以下のようになった。
膜厚:1.3μm ラマンスペクトル:1580cm-1付近と1360cm-1付近に幅
の広いピークを示す。
水素含有量:29atom% 電子線回折像:明確な回折線の見られないハローパタ
ーン [発明の効果] 本発明によって、各種材料に実用に耐え得る程の強い
付着力で40atom%以下の水素を含有する硬質炭素膜をコ
ーティングできる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明で用いる定常ホールアクセラレータイオ
ン源の概略図を示したものである。 1……陽極、2……中間電極、3……陰極、4……同軸
円筒状絶縁体、5……電磁石、6……磁気回路、7……
真空チャンバー、8……コンダクタンスバルブ、9……
排気系、10……基板、11……基板支持台、12……水冷
管、13……ヒーター、14……ガス導入管。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉川 潔 京都府京都市北区衣笠総門町25番地 (72)発明者 山本 靖 京都府宇治市五ケ庄官有地 京大職員宿 舎11棟408号 (72)発明者 督 壽之 京都府宇治市五ケ庄官有地 京大職員宿 舎554 (72)発明者 岡田 守弘 神奈川県川崎市中原区井田1618番地 新 日本製鐵株式會社第1技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭62−157602(JP,A) 特開 昭63−169372(JP,A) 特公 平2−814(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C23C 14/00 - 14/58 H01J 37/317 C30B 29/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】定常ホールアクセラレータイオン源を用い
    て、含水素化合物、窒素含有化合物、含酸素化合物、過
    酸化物の一種または二種以上を原料として、気相合成法
    により基板表面に40atom%以下の水素を含有する硬質炭
    素膜を形成することを特徴とする硬質炭素膜の被覆方
    法。
  2. 【請求項2】予備処理として、定常ホールアクセラレー
    タイオン源を用いて、酸素イオンビームを基板表面に照
    射した後、硬質炭素膜を形成することを特徴とする請求
    項1記載の硬質炭素膜の被覆方法。
  3. 【請求項3】基板の材質が鉄系材料である請求項1また
    は2記載の硬質炭素膜の被覆方法。
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