JP2819164B2 - 画像入力装置における原稿保持装置 - Google Patents

画像入力装置における原稿保持装置

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JP2819164B2 JP1228216A JP22821689A JP2819164B2 JP 2819164 B2 JP2819164 B2 JP 2819164B2 JP 1228216 A JP1228216 A JP 1228216A JP 22821689 A JP22821689 A JP 22821689A JP 2819164 B2 JP2819164 B2 JP 2819164B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、多色製版等における画像入力装置に関し、
特に、陽画、スライド等の二次元カラー写真等の原稿を
保持する装置に関する。
〈従来の技術〉 従来からの多色製版においては、スキャナ及び倍率測
定器を用いて画像入力を行うようにしている。
上記スキャナは、色分解スキャナと称され、二次元カ
ラー写真等の原稿を走査し、その分解色を表す電気信号
を出力するものである。この電気信号は、カラープリン
ト処理に使用される。
ところで、従来、原稿を保持する装置として、ドラム
(透明な円筒体)が使用されている。この場合、前記原
稿をドラムの外周面に粘着テープ等で貼り付け、ドラム
を回転させて、原稿をセンサで読み取るようにしてい
る。
〈発明が解決しようとする課題〉 しかし、このようなドラムを使用した原稿保持装置に
あっては、次のような種々の問題点を有する。
即ち、平面形状の原稿をドラムの外周面に湾曲させて
貼り付ける必要があるため、原稿の取扱性に劣り、高価
なドラムや原稿を傷付ける虞がある。
特に、原稿は顧客等からの預かりものであるため、傷
付けることは許されない。
又、原稿の読み取りスピードを向上するためには、ド
ラムを高速回転する必要があり、装置の大型化を来す。
そこで、本出願人は、先し、原稿の保持装置として、
平面形状の原稿をそのままの状態即ち、平面的に保持す
るカセットを使用した画像入力装置を提案した(実願昭
63−170271号)。
このようなカセットによる原稿保持装置では、平面形
状である原稿をそのままの形状で取り扱うので取扱性に
優れ、原稿の読み取りスピードも装置の大型化を来すこ
となく達成することができる。
ところで、上述した原稿としては、例えば、35mmサイ
ズ、6×9cmサイズ、4×5inサイズ等があり、原稿をカ
セットにセットした時に、該原稿の周囲部分に配設され
て、原稿の周囲部分をマスクするマスク部の大きさを、
原稿サイズに合わせて設定する必要がある。このため、
原稿サイズに合わせて設定したマスク部を有する複数種
のカセットを用意する必要があり、カセットを製作する
上で、部品数の増大、部品管理性の悪化、製作コスト増
大等の問題点が発生する。
本発明は以上のような従来の問題点に鑑み、平面形状
の原稿をそのままの状態即ち、平面的に保持する原稿保
持装置を提供し、特に、共通の単一種のカセットに対し
て複数種のマクス板を原稿ザイズに合わせて変更できる
ようにした画像入力装置における原稿保持装置を提供す
ることを目的とする。
〈課題を解決するための手段〉 このため、本発明の画像入力装置における原稿保持装
置は、原稿を走査し、その分解色を表す電気信号を出力
するスキャナを備えてなる画像入力装置において、前記
原稿の読み取り時に、該原稿を挟持して保持する保持装
置であって、窓部を開口してなる枠体からなる下板と、
窓部を開口してなる枠体と該窓部に配設された透明体か
らなる支持板とからなり上記下板に重合される上板と、
前記上板と下板とを結合する結合手段とを備えた単一の
カセットを備える一方、前記下板の窓部に着脱自由に装
着されて前記原稿が載置されるマスク板であって、原稿
の周囲部分をマスクするマスク部を周囲に枠状に設けて
なるマスク板を原稿サイズに対応して複数種備えた構成
とする。
〈作用〉 上記の構成においては、平面形状の原稿をそのままの
状態即ち、平面的に保持するカセットを使用した結果、
平面形状である原稿をそのままの形状で取り扱うので取
扱性に優れ、原稿の読み取りスピードも装置の大型化を
来すことなく達成することができる。
そして、特に、カセットの下板の窓部に着脱自由に装
着されて原稿の周囲部分をマスクするマスク部を周囲に
枠状に設けてなるマスク板を原稿サイズに対応して複数
種備えるようにした結果、これらのマスク板の単一のカ
セットにセットして使用すれば、複数種のカセットを用
意する必要がなく、カセットを製作する上で、部品数の
低減、部品管理性の向上、製作コスト低減等を図ること
ができる。
〈実施例〉 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は本発明の原稿保持装置を適用した画像入力装
置の一実施例の電気的構成を示すブロック図である。
図において、原稿は後に詳細を説明する原稿保持装置
を構成するカセット1に収納される。原稿の像はレンズ
2によってラインセンサ3上に結像される。このライン
センサ3は、光画像を電気信号に変換するものである。
このラインセンサ3として、カラー原稿を読み取る際
は、複数のラインセンサとフィルタ(若しくはダイクロ
イックミラー)の組み合わせを使用する。又は、単一の
ラインセンサとフィルタの高速切り換え、フィルタを内
蔵したラインセンサ等でも構わない。かかるラインセン
サ3の出力は、信号処理回路4によって画像信号に変換
されると共にシェーディング補正やゼロレベル補正等の
信号処理が行われる。
そして、色補正(R,G,B→Ye,M,K,Cy)、階調変換、エ
ッジ強調等の製版に必要な画像処理を行う画像処理回路
5と、前記信号処理後のデータを記憶する第1画像メモ
リ6と、前記画像処理後のデータを記憶できる第2画像
メモリ7とが設けられている。又、ポインティングデバ
イスにより指示が与えられるディジタイザ8と、表示用
のデータを記憶する表示メモリ9と、該表示メモリ9の
記憶データを表示する表示部10と、装置全体を総括制御
する制御部11と、該制御部11からの指示に基づき原稿に
関するデータを記憶するデータメモリ12と、機械的に駆
動する必要のあるレンズ等を制御するためのメカ制御部
13と、レンズ等を駆動するメカ駆動部14と、カセット1
を保持し、また原稿を回転、搬送する原稿台15とが設け
られている。
第2図及び第3図は同上の画像入力装置の一実施例の
機械的構成を示す断面図である。
これらの図において、原稿を照射する光源20からの光
は集光ユニット21によって集められる。
原稿からの透過光はVミラーユニット22によってライ
ンセンサ3に導かれる。複数のカセット1は後に詳細を
説明するスタッカ23に収納されており、カセット1は一
枚づつ供給される。スタッカ23からカセット1が取り出
される時に、カセット1に予め付与されているカセット
1の後述する番号認識コードを認識する認識部24が設け
られている。
次に、上記原稿保持装置の構成を第4図に基づいて説
明する。
図において、原稿保持装置は、窓部25を開口してなる
枠体26からなる下板27と、該下板27に重合され、窓部28
を開口してなる枠体29と該窓部28に配設された透明体か
らなる支持板30とからなる上板31と、前記上板37と下板
27とを結合する結合手段とを備えた単一のカセット1を
備えている。又、前記下板27の窓部25に着脱自由に装着
されて前記原稿32が載置されるマスク板33であって、原
稿32の周囲部分をマスクするマスク部33aを周囲に枠状
に設けてなるマスク板33を原稿サイズに対応して複数種
備えている。
ここで、前記下板27の枠体26はプラスチック等の樹脂
により略方形状に形成されており、窓部25も方形状に形
成されている。この窓部25の内周面は、階段状に形成さ
れており、該階段部25aに前記マスク板33が載置される
ようになっている。
前記上板31の枠体29は、下板27の枠体26と合致する大
きさの略方形状にプラスチック等の樹脂により形成され
ており、窓部28も下板27の窓部25と合致する大きさの方
形状に形成されている。この窓部28の内周部には、透明
体としての方形状の透明アクリル板からなる前記支持板
30が嵌め込まれて固定されている。
この場合、支持板30は、その外面が上板31の枠体29の
外面よりも一段低くなるように設けられ、カセット1同
士を重合した時に、支持板30の外面に傷が付き難いよう
になっている。
かかる下板27と上板31とを重合する際に、その位置決
めを行う突起部34が下板27の枠体26の両側部の上面に、
該突起部34に嵌合可能な孔部35が上板31の枠体29の両側
部に夫々形成されている。
これら下板27と上板31とを結合する結合手段として
は、マグネットが使用される。
即ち、下板27の4つのコーナ部には、円形の孔27aが
形成されており、この孔27aに円形のマグネット36が嵌
め込まれて固定されている。
このマグネット36は、例えば下板27の上面側に露出す
る部分が全てN極になるように設定される。
又、上板31の4つのコーナ部にも、円形の孔31aが形
成されており、やはりこの孔31aに円形のマグネット37
が嵌め込まれて固定されている。このマグネット37は、
上板31の下面側に露出する部分が全てS極になるように
設定される。
従って、下板27と上板31とを重合すると、両板27,31
の各コーナ部同士のマグネット36,37が吸着し合って、
両板27,31が結合状態となる。
この場合、下板27と上板31との重合状態にあるカセッ
ト1の下面側に露出するマグネット36端部は全てS極に
なり、上面側に露出するマグネット37端部は全てN極に
なる。従って、複数のカセット1同士を重ねた場合、カ
セット1の表裏関係が適切であれば、マグネット36,37
同士が吸着し合ってカセット1同士が重合されるが、不
適切であれば、マグネット36,37同士が反発しあってカ
セット1同士が重合せず、カセット1同士の重ね合わせ
が間違っていることが判るようになっている。
上記下板27と上板31の枠体26,29の両側には、カセッ
ト番号認識コードとなる複数の孔38が枠体26,29の側縁
に沿って夫々列設されている。
このカセット番号認識コードは、原稿32を読み取る際
に記憶される色情報,倍率,角度等の各種の情報をカセ
ット1毎に識別するためのもので、前記孔38を通じて光
を透過させ、この透過光を利用して光学的な検出手段に
より、どの孔38が開口されているかを判別して、カセッ
ト番号認識を行う。
この場合、孔38の数や開孔位置によって複数種のカセ
ット番号認識コードを設定することができる。
尚、上記カセット番号認識コードとなる孔38の内の一
部は、カセット1内の原稿32の大きさを自動的に装置本
体側に伝える識別コードとして機能するようになってい
る。
この構成はマスク板33と関連するものであるため、後
述するマスク板33の説明と共に行う。
下板27と上板31との重合状態にあるカセット1の一部
には、後述するスタッカ23に対応した凸部或いは凹部が
設けられており、カセット1を前後に反転した状態でス
タッカ23に挿入できないようになっている。本実施例に
おいては、カセット1の前縁部に凹部39が設けられてい
る。
一方、前記マスク板33は、方形状の透明アクリル板に
硬化処理を施した構成であり、中央部の方形部を残して
周部は黒色のマスク部33aが施されている。
かかるマスク板33は、前述したように、下板27の枠体
26の窓部25内周面の階段部25aに載置され、その上面に
原稿32が載置される。
ここで、下板27の枠体26に設けられたカセット番号認
識コードとなる孔38の内の一部が、カセット1内の原稿
32の大きさを自動的に装置本体側に伝える識別コードと
して機能するようになっている構成について説明する。
即ち、第5図において、マスク板33の装着時に、該マ
スク板33の原稿サイズに対応した種別に応じて複数の孔
38を選択して閉塞する閉塞手段が設けられる。この閉塞
手段は、次のように構成される。
下板27の枠体26の一方の側部の上面後方位置には方形
の凹所40が形成され、この凹所40内側に3つの孔38が形
成されている。この凹所40の開口面には、枠体26の側部
上面に凹所40の前後部に位置する部分に両端がねじ等に
より固定されたガイド板41が橋渡しされて設けられてい
る。このガイド板41には、爪板42がスライド自由に取り
付けられている。この爪板42はそのスライド位置によっ
て、前記3つの孔38を上方から遮蔽する機能を奏する。
即ち、第5図(a)に示すように、爪板42が凹所40開
口面の一端側に位置した時には、凹所40の一端側に位置
した2つの孔38を閉塞する。又、同図(b)に示すよう
に、爪板42が凹所40開口面の中間側に位置した時には、
凹所40の他端側に位置した2つの孔38を閉塞する。更
に、同図(c)に示すように、爪板42が凹所40開口面の
他端側に位置した時には、凹所40の他端側に位置した1
つの孔38を閉塞する。
かかる爪板42の各スライド位置の決定は、マスク板33
の種別によって決定される。
即ち、原稿32の大きさに対応して複数種用意されたマ
スク板33夫々の側縁部には、夫々異なる位置に凹溝33A
が形成されている。
従って、マスク板33を下板26にセットした際に、この
凹溝33Aを爪板42の爪部42aに嵌め込むと、凹溝33Aの位
置に応じた位置に爪板42がスライドして位置し、上記3
つの形態の孔閉塞状態が得られる。
本実施例においては、前記第5図(a)に示した孔閉
塞状態は、35mmの原稿用の場合、同図(b)に示した孔
閉塞状態は、6×9cmの原稿用の場合、同図(c)に示
した孔閉塞状態は、4×5inの原稿用の場合である。
次に、上記スタッカ23とスタッカ駆動機構の構成を第
6図及び第7図に基づいて説明する。
第6図において、スタッカ23は、一対の底板43と、一
対の側板44と、上板45とから構成される。
前記一対の側板44は、夫々方形部44aの上縁に山形形
状部44bを成形した形状で、一方の側縁部は内側に折曲
されて後板部44cを形成している。前記一対の底板43
は、両側板44夫々の下端部と後板部44cの下端部に結合
されている。前記上板45は、後端部に方形上の切り溝45
aを有した方形状に形成されており、前記一対の側板44
夫々の方形部44aと山形形状部44bとの境部と後板部44c
の上端部に結合される。
上記山形形状部44bの頂部同士は細長形状の方形板46
により連結され、この方形板46はスタッカ23の持ち運び
時の把手部となるように構成されている。
かかるスタッカ23には、前面側の開放部48からカセッ
ト1が挿入される。この場合、複数のカセット1は一対
の底板43に載置支持され、各カセット1同士は重合状態
で積層して収納される。
又、スタッカ23の後面には後述するカセットの搬出装
置の押し出し部材が挿入される開口部47が形成される。
尚、このスタッカ23には、図示しないが、カセット1
の前縁部に設けられた凹部39が嵌合する凸部が形成され
ている。
更に、このスタッカ23には、各カセット1に収納され
た原稿32の読み取り情報、即ち、各カセット1の番号認
識コードに対応した原稿32の角度、倍率、色情報等の画
像入力に必要な情報を入力した情報記録媒体としてのフ
ロッピー等を一緒に持ち運ぶためのフロッピー等の収納
部(図示せず)が一体に備えられている。
この場合、画像入力装置に上記フロッピー等の情報記
録媒体を使用して情報記録を行う機器を装備し、画像入
力作業と同時に情報記録作業を行えるようにすると良
い。フロッピー等の情報記録媒体に記録された原稿32の
読み取り情報は、フロッピー等の情報記録媒体を使用し
て常時読み出すことができるので、原稿32の読み取り情
報をオペレータ等が記憶しておく必要がなく、記憶に頼
る必要がないので、確実な情報をその後の画像入力時に
得ることができ、多数の画像入力装置を使用する場合に
作業効率を向上することができ、効果的である。
第7図はスタッカ駆動機構の要部を示す斜視図であ
る。
図において、スタッカ23を載置支持するスタッカ台49
側と原稿台15側とを仕切る仕切板50は鉛直方向に延びて
配設されている。この仕切板50の上部には横方向に延び
て開口されるカセット搬出・搬入口51が開設されてお
り、該カセット搬出・搬入口51の左右方向の中間部の上
下にはカセットのスムーズな搬出と搬入を行うための一
対のカセットさばき板52が所定の間隙をもって離間して
配設されている。前記スタッカ台49は、スタッカ23の載
置部53と移動支持部54と駆動部55とから構成されてい
る。前記移動支持部54はその後面の両側に設けられたス
ライド機構部54aを介して前記仕切板50のスタッカ台49
側の面に設けられたガイド装置56に上下スライド自由に
支持される。前記駆動部55は、モータ55aを含んで構成
され、スタッカ台49を上下に動作して、スタッカ台49の
高さ調節を行う。
更に、スタッカ台49には、スタッカ台49に載置支持さ
れたスタッカ23からカセット1を順次搬出する搬出装置
57が設けられている。
この搬出装置57は、スタッカ23の後面の開口部47から
スタッカ23内に挿入されて、カセット1の後端部に当接
し、該カセット1を前方に押し出す押し出し部材58と、
モータ59を含んで構成される押し出し部材58の駆動装置
60とから構成される。
又、原稿台15側には、スタッカ23から搬出されたカセ
ット1を原稿台15へと搬送する搬送装置61が設けられて
いる。
この搬送装置61は、前記一対のカセットさばき板52間
の間隙と略同一高さ位置において横方向に水平に延びか
つ前方に複数列設された複数の搬送ローラ62と、該搬送
ローラ62を回転駆動するモータ63を含む駆動装置64とか
ら構成される。
かかる構成の各装置によって、スタッカ23内に収納さ
れたカセット1は、常時スタッカ23内の最下位置から搬
出され、スタッカ23内の最上位置に搬入されて戻され
る。
この場合、スタッカ台49を上方に移動して、スタッカ
23の最下位置のカセット1と前記さばき板52の間隙位置
とが合致する位置にスタッカ台49をセットする。そし
て、押し出し部材58を動作させて、最下位置のカセット
1を前方に押し出し、さばき板52の間隙からカセット1
を搬出する。搬出されたカセット1は搬送ローラ62上に
載置され、該搬送ローラ62の回転駆動によって原稿台15
へと搬送される。
押し出されたカセット1の上部側に重合されている他
のカセット1は重力落下して移動する。
原稿32の読み取りが終了すると、カセット1は原稿台
15からカセットが搬送ローラ62上に載置され、搬送ロー
ラ62の回転駆動によってさばき板52の間隙からスタッカ
23内に搬入されて戻される。この場合、スタッカ台49を
下方に移動して、スタッカ23の最上位置のカセット1位
置よりも上側に前記さばき板52の間隙位置が位置するよ
うにスタッカ台49をセットすることにより、カセット1
はスタッカ23の最上位置のカセット1上面に重力落下さ
れて重ねられる。
次に、かかる構成の画像入力装置の一実施例の動作を
第8図のフローチャート並びにその他の図に基づいて説
明する。
まず、ステップ(以下、図と同様にSと称する)1に
おいて、N枚の原稿を1枚づつ、カセット1に収納し、
このカセット1はスタッカ23にセットする。S2において
は、表示部10のCRT画面上の初期メニューでプリスキャ
ンを選択する。
次に、I番目(1≦I≦N)のカセット1即ち、スタ
ッカ23の最下位置のカセット1はスタッカ23からモータ
駆動により装置の原稿台15に送り込まれる。この際に、
前記番号認識コードが認識部24で読み込まれる(S3及び
S4)。
この際、原稿32の大きさに対応して複数種用意された
マスク板33の凹溝33aの位置に応じた位置に爪板42の爪
部42aがスライドして位置し、第5図に示したような3
つの形態の孔閉塞状態が得られ、これが認識部24で読み
込まれ、原稿32の大きさが装置本体に入力される。
この後、S5において、プリスキャンが実行される。
このプリスキャンは、前記装置本体に入力された原稿
サイズに応じて行われ、無駄なスキャンがないように行
われる。
尚、原稿32がポジフィルムのような透過原稿の場合
は、第2図に示したように光源1の透過光を利用する。
原稿がカラープリントのような反射原稿の場合は、レン
ズと同じ側から光を照射する。
このために、光源には反射鏡や集光ユニットが組み合
わされている。
ラインセンサ3で読み取られた画像データは信号処理
回路4で、シェーディング補正やゼロレベル補正のよう
な補正が加えられ、第1画像メモリ6に記憶され、表示
部10のCRT上に表示される(S6)。この様子を第9図に
示す。
次に、S7で、台紙をディジタイザ8の盤上に固定し、
台紙上の画像領域の枠をポインティングデバイスで指示
する。枠が長方形であれば、3点を指示する。これによ
り、S8で、枠のサイズ,角度の情報が読み込まれ、CRT
上に表示される。
次に、S9で、ポインティングデバイスに連動したCRT
画面上のカーソルで、画像領域上の2点(第9図の点A,
点B)と枠上の2点(第9図の点イ,点ハ)とを指示す
る。これにより、本スキャンで原稿を読み取る際の倍
率,角度が求められる。倍率や角度の測定は、指定紙を
ディジタイザ8に貼って、表示された絵柄上の2点をポ
インティングデバイスで対応づけることで行っても良
い。このようにして求められた倍率及び角度は、データ
メモリ12にカセット1の番号認識コードと共に記憶され
る。
S10では、原稿32の絵柄のハイライトとシャドーを決
定する。
第10図はこのときのCRT画面上の表示例を示す説明図
である。画面の左上には読み取られた画像が表示されて
いる。この画像のハイライトポイントをカーソルで指示
すると、イエローYe、マゼンダM、シアンC夫々の原稿
濃度が示される。
ここで、各色の網点%を画面下部のスケールとカーソ
ルとで指示し、入力する。シャドーポイントについても
同様に網点%を入力する。このようにして求められた網
点%は、データメモリにカセットの番号認識コードと共
に記憶される。このようにしてプリスキャンで得られた
濃度を網点%と対応づける。尚、これ以外の方法であっ
ても良い。
この後、S11において、画像の階調カーブの指定を行
う。第11図はこの時のCRT画面の表示例を示す説明図で
ある。この例では基本形として5種類の階調カーブが表
示され、いずれかを選択することができ、また、選択さ
れた階調カーブをカーソルで修正することができる。
又、中間点(1個又は複数)を指示することで特性を決
めることもできる。このようにして求められた階調カー
ブは、データメモリ12にカセット1の番号認識コードと
共に記憶される。このようにして求めた処理条件で第1
画像メモリに記憶した画像データを、画像処理回路5で
処理して第2画像メモリに記憶し、それを表示メモリ9
を介して表示部10に表示することも可能である。
ここで、S12において、カセット1をスタッカ23に戻
す。
このプリスキャンを、S13とS14の各ステップを踏ん
で、N個の全てのカセット1について順次繰り返し行
う。
S15では、プリスキャンが終了した後、CRT画面上に表
れる初期メニューで本スキャンを選択する。
S16及びS17において、先ず、1番目のカセット1がス
タッカ23からモータ駆動により装置の原稿台15に送り込
まれる。この際に、この番号認識コードが認識部24で読
み取られる。この後、原稿台15に保持される。この原稿
台15は原稿面に垂直な軸を中心にしてカセット1を回転
させる機構を備えている。この時、メカ制御部13はカセ
ット1の番号認識コードに従って、データメモリ12に記
憶されている角度,倍率等のデータを読み出す。S18に
おいて、メカ駆動部14は、この角度データに基づいて原
稿台15を回転させる。同時に、倍率のデータに従って、
レンズ2の位置とVミラーユニット22の位置を調節する
ことで、ラインセンサ3上に形成される光学像の大きさ
を変える。
S19では、原稿台15上のカセット1が搬送され、ライ
ンセンサ3により原稿32の像が読み取られ、本スキャン
が実行される。
ラインセンサ3で読み取られた画像データは信号処理
回路4で、シェーディング補正やゼロレベル補正のよう
な補正が加えられ、画像処理回路5で色補正,階調変
換、エッジ強調等の製版に必要な画像処理が行われ、製
版データとして出力される。
S20では、原稿台15を初期状態に戻した後、このカセ
ット1をスタッカ23に戻す。
そして、S21及びS22の各ステップを踏んで、以上の本
スキャンをN個の全てのカセット1について順次繰り返
す。
この時、各カセット1の番号認識コードに従ってデー
タメモリ12に記憶されている角度、倍率等のデータが読
み出され、このデータに基づいて画像入力が実行され
る。
尚、この本スキャン時において、一部若しくは全部の
条件を変更することができるようにしても良い。
このようにすることによって、特殊な製版にも対応す
ることができる。
かかる構成の画像入力装置における原稿保持装置によ
ると、平面形状の原稿32をそのままの状態即ち、平面的
に保持するカセット1を使用した結果、平面形状である
原稿32をそのままの形状で取り扱うので取扱性に優れ、
原稿32の読み取りスピードも装置の大型化を来すことな
く達成することができる。
そして、特に、カセット1の下板27と窓部25に着脱自
由に装着されて原稿32の周囲部分をマスクするマスク部
33aを周囲に枠状に設けてなるマスク板33を原稿サイズ
に対応して複数種備えるようにした結果、次のような利
点がある。
即ち、例えば、35mmサイズ、6×9cmサイズ、4×5in
サイズ等の原稿サイズに合わせて設定した複数のマスク
板33を用意して、これを単一のカセット1にセットして
使用すれば、複数種のカセット1を用意する必要がな
く、カセット1を製作する上で、部品数の低減、部品管
理性の向上、製作コスト低減等を図ることができる。
尚、上述した実施例によると、次のような利点があ
る。
即ち、スタッカ23内においてカセット1を重力落下で
順次下方に移動させ、スタッカ23内に収納されたカセッ
ト1を、常時スタッカ23内の最下位置から搬出し、かつ
最上位置に搬入して戻す構成とすることにより、スタッ
カ23におけるカセット1と押し出し部材58との位置合わ
せや搬送装置61とスタッカ23のカセット出し入れ部との
位置合わせが一箇所で済み、位置決め機構の簡略化を図
ることができ、スタッカ23を昇降するスタッカ台49の駆
動制御が簡単で、コスト的に有利である。
又、マスク板33の装着時に、該マスク板33の原稿サイ
ズに対応して種別に応じて複数の孔38を選択して閉塞す
ることで、原稿サイズの識別コードとして機能する孔38
の開閉状態に基づく原稿サイズ情報を装置本体に自動的
に入力するようにしたから、上述の原稿サイズに合わせ
てスキャン即ち、読み取りを行う範囲が定められ、無駄
な読み取りを無くして必要最小限の原稿読み取りを行う
ことができる。
しかも、従来では、オペレータがどのカセットにどの
原稿がセットされているかを装置本体にその都度入力し
て、原稿サイズに合わせて読み取りを行う範囲が決定さ
れるようにしているため、オペレータの記憶に頼る構成
で、間違いが生じる可能性が大きかったが、かかる構成
では、自動的に原稿サイズを入力できるので、間違いが
生じる可能性がなく、上記必要最小限の原稿読み取りを
確実、かつ正確に実行することができる。
尚、以上の説明では、N個のカセット1についてプリ
スキャン終了後に本スキャンを行っているが、これに限
定されるものではない。即ち、1個のカセット1につい
てプリスキャンを行い、その後、次のカセット1に移る
ようにしても良い。このように、プリスキャンに引き続
き本スキャンを実行した方が、スタッカ23へのカセット
1の出し入れの回数が減り、トータルの時間が短くな
る。
但し、プリスキャンをまとめて行った後に本スキャン
をまとめて行えば、本スキャン時にオペレータの手を煩
わせることがない。従って、作業現場の実情に合わせて
選択すれば良い。
又、以上の説明では、単一のスタッカ23を用いて、プ
リスキャンと本スキャンとを実行する場合について説明
したが、複数のスタッカについて連続してプリスキャン
を実行した後入力、本スキャンを実行するようにしても
構わない。又、プリスキャンと本スキャンとの間に時間
間隔が開いても(スタッカの取り外し、装置の停止
等)、読み取り条件せデータメモリに記憶されているた
め何ら問題はない。そして、プリスキャンが終了したこ
とを検知して、自動的に本スキャンに移行するようにし
ても良い。
更に、かかる画像入力装置を複数台使用して、プリス
キャン専用の装置と本スキャン専用の装置とに分けるこ
とで、作業効率を向上させることも可能である。
尚、プリスキャンは固定の倍率、固定の角度で行うの
が基本であるが、プリスキャン時の倍率、角度を可変と
し、これをデータとして持っておき、本スキャン時の倍
率,角度条件は、プリスキャン時の倍率,角度との相対
値とすることも可能である。
〈発明の効果〉 以上説明したように、本発明によれば、平面形状の原
稿をそのままの状態即ち、平面的に保持するカセットを
使用した原稿保持装置としたから、原稿の取扱性に優
れ、原稿の読み取りスピードも装置の大型化を来すこと
なく達成することができる。
そして、原稿の周囲部分をマスクするマスク部を周囲
に枠状に設けてなるマスク板を原稿サイズに対応して複
数種備えるようにした結果、カセットを製作する上で、
部品数の低減、部品管理性の向上、製作コスト低減等を
図ることができる有用性大なるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の電気的構成を示すブロック
図、第2図及び第3図は夫々本発明の一実施例の機械的
構成を示す断面図、第4図は本発明に係る原稿保持装置
の一実施例を示す斜視図、第5図(a)〜(c)は同上
の原稿保持装置の部分拡大平面図、第6図はスタッカの
構成を示す斜視図、第7図はスタッカ駆動機構の構成を
示す斜視図、[−]第8図は本発明の一実施例の作用を
説明するフローチャート、第9図乃至第11図は画像入力
時におけるCRT画面表示の説明図である。 1……カセット、25,28……窓部、26,29……枠体、27…
…下板、30……支持板、31……上板、32……原稿、33…
…マスク板、33a……マスク部、36……マグネット

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原稿を走査し、その分解色を表す電気信号
    を出力するスキャナを備えてなる画像入力装置におい
    て、前記原稿の読み取り時に、該原稿を挟持して保持す
    る保持装置であって、窓部を開口してなる枠体からなる
    下板と、窓部を開口してなる枠体と該窓部に配設された
    透明体からなる支持板とからなり上記下板に重合される
    上板と、前記上板と下板とを結合する結合手段とを備え
    た単一のカセットを備える一方、前記下板の窓部に着脱
    自由に装着されて前記原稿が載置されるマスク板であっ
    て、原稿の周囲部分をマスクするマスク部を周囲に枠状
    に設けてなるマスク板を原稿サイズに対応して複数種備
    えたことを特徴とする画像入力装置における原稿保持装
    置。
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