JP2817883B2 - 高度に完全なリポソームおよびその製剤法と用途 - Google Patents

高度に完全なリポソームおよびその製剤法と用途

Info

Publication number
JP2817883B2
JP2817883B2 JP1503270A JP50327089A JP2817883B2 JP 2817883 B2 JP2817883 B2 JP 2817883B2 JP 1503270 A JP1503270 A JP 1503270A JP 50327089 A JP50327089 A JP 50327089A JP 2817883 B2 JP2817883 B2 JP 2817883B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liposomes
liposome
lipid
lipids
cholesterol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP1503270A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03502924A (ja
Inventor
ウェイナー,アラン,エル
エスティス,レオナルド,エフ
ジャノフ,アンドリュー,エス
Original Assignee
ザ リポソーム カンパニー,インコーポレイテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=22437880&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP2817883(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by ザ リポソーム カンパニー,インコーポレイテッド filed Critical ザ リポソーム カンパニー,インコーポレイテッド
Publication of JPH03502924A publication Critical patent/JPH03502924A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2817883B2 publication Critical patent/JP2817883B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K9/00Medicinal preparations characterised by special physical form
    • A61K9/10Dispersions; Emulsions
    • A61K9/127Liposomes
    • A61K9/1271Non-conventional liposomes, e.g. PEGylated liposomes, liposomes coated with polymers
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K9/00Medicinal preparations characterised by special physical form
    • A61K9/10Dispersions; Emulsions
    • A61K9/127Liposomes
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P15/00Drugs for genital or sexual disorders; Contraceptives
    • A61P15/14Drugs for genital or sexual disorders; Contraceptives for lactation disorders, e.g. galactorrhoea
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P37/00Drugs for immunological or allergic disorders
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K39/00Medicinal preparations containing antigens or antibodies
    • A61K2039/555Medicinal preparations containing antigens or antibodies characterised by a specific combination antigen/adjuvant
    • A61K2039/55511Organic adjuvants
    • A61K2039/55555Liposomes; Vesicles, e.g. nanoparticles; Spheres, e.g. nanospheres; Polymers

Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は少なくとも1個の安定な脂質と、リポソーム
に会合した少なくとも1個のプペチド治療剤を含有す
る、動物や人への比経口投与に用いられる高度に完全な
リポソームおよびその製造法や用途に関する。特に、こ
のようなリポソームはペプチド治療剤の長期化された放
出に有用であり、生理的環境における上述の剤の崩壊防
止にも有用である。
発明の背景 ペプチド治療剤はよく知られており、製薬技術におい
ても用途が増大している。ホルモン、免疫調節剤、多数
の新しく発見されたペプチドやペプチド様化合物は現
在、ヒトを含めた動物に対して食餌療法として投与され
ている。
このようなペプチド化合物の経口投与の一貫した欠点
は、生理的環境におけるこのような化合物の急速な崩壊
または変性(生来の状態の形態の喪失)とこのような薬
剤の長期間の治療効果を持つ投量水準を得ることの難し
さである。ペプチド治療剤の存在を長引かせるためとこ
れらの薬剤を完全な状態に保存するための努力の結果、
ロウや油の挿入ばかりでなく、治療剤の長期的投与のた
めに注入ポンプが用いられてきた。
さらに、ペプチド治療剤(蛋白質またはやハプテンを
含むと理解される)が免疫原として機能する特殊な場合
において、ペプチド様治療剤は(特にペプチド治療剤の
各々の抗原決定基(エピトープ)を参照して)、理想的
には長期間に亘って生来の状態のままの形態を保ち、さ
らに投与された動物中の免疫原性応答のきっかけになる
好適な方法を与えられるべきである。
発明の要約 本発明は、少なくとも1個の安定な脂質とリポソーム
に会合した少なくとも1個のペプチド治療剤を含有し、
動物への非経口投与に適応した高度に完全なリポソーム
を包含する。具体的に言えば、この安定した脂質は水素
化されたホスファチジルコリンまたはジステアロイルホ
スファチジルコンである。特に具体的にいえば、この治
療剤は抗原を含む。本発明は更に、コレステロールのよ
うな脂質の希釈液を含むリポソームを包含する。コレス
テロールを含むということを具体的に表現すれば、この
コレステロールは脂質とコレステロールのモル比率が約
4:1ないし約1:1(モル重量基準)で存在する。具体的に
言えば、ジステアロイルホスファチジルコリンとコレス
テロールは、リン脂質とコレステロールとのモル比率が
約7:3で使用される。
本発明のリポソーム中のペプチド治療剤はホルモン、
免疫調節剤、グリコシル化担体蛋白質またはガラクトシ
ル化担体蛋白質を含む。特に、ペプチド治療剤がガラク
トースーアルブミンであるもの、またはその類似化合物
とか誘導体を含むソマトトロピンまたはカルシトニンで
あるホルモンを含んでいる。具体的に言えば、治療剤が
免疫調節剤のものであり、特殊な例を挙げればIL2によ
うなインターロイキンである。
本発明はまた高度に完全なリポソーム中にカプセル製
剤した治療学的に有効な量のペプチド治療剤を投与して
動物を治療する方法を含んでいる。比の方法を具体的に
説明すれば、ホルモンまたは免疫調節剤であるペプチド
治療剤の筋肉内(intramus−cular)、非経口(parente
ral)、動脈内(intra−arterial)、皮下(subcutaneo
us)、静脈内(intravenous)および腹腔内(intrape−
ritoneal)投与である。
動物治療法はまた、ペプチド治療剤がホルモン、免疫
調節剤、グリコシル化担体蛋白質、ガラクトシル化担体
蛋白質のものを含み、この中でペプチド治療剤はホルモ
ン、ウシソマトトロピンもしくはカルシトニンのもの、
またはペプチド様治療剤が免疫調節剤IL2(前述したも
のの類似物および誘導体を含む)であるようなものを含
む。
包含される動物治療法の実施様態としては、動物がブ
タ、鶏、鮭、牛またはヒトであるものの他、ペプチド治
療剤が成長促進剤であるようなものがある。
特別な側面から見れば、本発明は高度に完全なリポソ
ームの中の治療に有効な量のソマトトロピンを動物に投
与することにより酪農動物の乳生産量を増加する方法を
提供しているのである。
別の側面から言えば、この酪農動物は牛であり、ソマ
トトロピンはウシソマトトロピンまたはその類似物ある
いは誘導体なのである。
なお具体的に言えば、本発明は少なくとも1個の安定
な脂質とリポソームに会合した少なくとも1個のペプチ
ド治療剤を含有する高度に完全なリポソームを含んでお
り、動物への局所的投与に適している。
図面の簡単な説明 第1図は、高度に完全なリポソームと水素化していな
い脂質のリポソームとの、原位置での保持(in situ re
tention)を比較したグラフである。
第2図は、高度に完全なリポソーム中のBSTHを投与し
た下垂体を切除した(hypophysectomized)ラットの体
重増加を示したグラフである。
第3図は、注射部位における投与量(dosage)の原位
置での保持を示したグラフである。
本発明の詳細な説明 リポソームは取り込まれた(entrapped)水性容量(a
queousvolume)を含む完全に閉鎖された脂質二分子膜
(bilayer membranes)である。リポソームは、単層小
胞体(unilamel−lar vesicles)(単一の二分子膜を有
する)または多層小胞体(MLV:multilamellar vesicle
s)(水性層によって、隣のものと仕切られている多く
の二分子膜を持つタマネギ様構造)である。この二分子
膜は疎水性の(hydrophobic)尾部部位と親水性の(hyd
rophilic)の頭部部位を持つ二つの脂質の単層より成っ
ている。この二分子膜の構造は、脂質単分子膜の疎水性
の(無極性)尾部は二分子膜の中心に配向し、一方親水
性の(極性)の頭部は水性相(aqueous phase)に配向
しているというようなものである。
バンガム(Bangham)等[ジャーナル・オブ・モレキ
ュラー・バイオロジー(J.Mol.Biol.,1965,12:238−25
2)]の初期のリポソームの調製は、燐脂質を有機溶媒
中に懸濁し、蒸発乾燥させて反応容器上に燐脂質膜を残
留させることにある。次に水性溶液の適当量を加え、混
合物を膨潤し、得られたマルチラメラ小胞体(MLVs)か
らなるリポソームは機械的手段で分散させる。この技術
は、パパハジオパウロス(Papahadjiopoulos)等[バイ
ヒミカ・エト・バイオフィジカ・ウント・アクタ(Bioc
him.Biophis.Acta.,1968,135:624−638)]によって記
載された、超音波処理された(sonicated)小さいユニ
ラメラ小胞体および大きいユニラメラ小胞体類の開発の
ための基礎を提供する。
ユニラメラ小胞体は、キュリス(Cullis)等の1986年
1月16日公開 PCT出願W087/00238、発明の名称「単層小
胞体製造のための押し出し技術」(Extrusion Techniqu
e for Producing Uniamellar Vesicles)中に記載され
た方法による押し出し装置を用いて製造することがこの
技術によって作られた小胞体はLUVETSと呼ばれ、圧力下
で膜フィルターを通して押し出される。
他の種類のリポソームも実質的に同じ層溶質分布(la
mellar solute distribution)をもつリポソーム類であ
る。この種類のリポソームはレンク(Lenk)等の米国特
許4,522,803中で安定な多層小胞体(SPLV:Stable Pluri
lamellar Vesicles)と呼ばれており、ファウンティン
(Fountain)等の米国特許4,558,579中では単相(monop
hasic)小胞体と呼ばれている。小胞体が存在する凍結
・溶解された多層小胞体(FATMLV:Frozen And Thowed M
ultilamellar Vesicles)は少なくとも1回の凍結と融
解の繰り返しを受ける。この工程はバリィ(Bally)等
の1987年1月15日公開PCT出願87/00043、発明の名称
「改良された取り込み効率を有する多層リポソーム」中
に記載されている。ホンダ(Honda)等の日本国公開特
許60−155109号は、水素化したリポソーム類は5%の脂
肪酸を必要とすると記載している。本発明のリポソーム
類は、事実上、5%以下の脂肪酸または脂肪酸なしで調
製できるだろう。
本発明における用途において、種々のステロール類お
よびその水溶性誘導体類がリポソームを生成するために
使用されるであろう。その際には、特にジャノフ(Jano
ff)等の1985年10月24日PCT公開WO85/04578、発明の名
称「ステロイド性のリポゾーム類」(Steroidal Liposo
mes)を参照するとよい。メイヒュー(Mayhew)等の198
5年3月14日PCT公開WO85/00968は薬剤の毒性を減少させ
る方法を記載している。すなわち、薬剤をα−トコフェ
ロールとその或る誘導体を含有するリポソーム中にカプ
セル化する(enxpsulate)。また、種々のトコフェノー
ルおよびそれらの水溶性誘導体がリポソームを生成する
ために使用されている。ジャノフ(Janoff)等の1987年
4月23日PCT公開WO87/02219、発明の名称「α−トコフ
ェロール−基体小胞体類」(Alpha Tocopherol−Based
Vesicles)を参照するとよい。
ここに用いられている用語の「脂質」(lipid)は、
脂質物質の疎水性部分は二分子膜の内部に配向し、一方
親水性部分は水性相に配向する二分子膜になるようない
ずれの物質をも意味する。脂質はさらにトリグリセリド
のような高度に疎水性の化合物や二分子膜に結合しうる
コレステロールのようなステロール類を含む。脂質とい
う用語は脂肪酸類は含まない。特定の脂質としては、ホ
スファチジルコリン(PC)、ホスファチジルエタノール
アミン(PE)、ジステアロイルホスファチジルコリン
(DSPC)、ホスファチジルセリン(PS)、ホスファチィ
ジルグリセロール(PG)、ホスファチド酸(PA)、ホス
ファチジルイノシトール(PI)、スフィンゴミエリン
(SPM)などの燐脂質の単独、または組合せが挙げられ
る。燐脂質類は合成することもできるし、卵とか大豆の
ような天然資源に由来することもできる。合成燐脂質類
の中にはジミリストイルホスファチジルコリン(DMPC)
やジミリストイルホスアンチジルグリセロール(DMPG)
がある。リポソームはまたコレステロールのポリエチレ
ングリコール誘導体(PEG−cholesterols)、コプロス
タノール、コレスタノールまたはコレスタンのような他
のステロイド化合物およびPCとコレステロールの組合せ
を含む。リポソームは糖脂質をも含むことがある。
「安全な脂質」は、pH、温度、酸素遊離基(oxygen f
ree radical)(たとえば炎症反応中に免疫細胞を浸潤
させることによって生じるところのもの)の変化または
他の生理的環境の圧迫によって起こる酸化異化作用(ox
idative catabolism)に抵抗性のある脂質であると理解
されるべきである。
安定とは正常な脂質の剛性が水素化のような安定化の
過程で改質される連続体の性質の特性であると理解さる
べきである。胃の中の(intragastric)ような低いpHの
環境で使用された場合、安定な脂質のグループから除外
される脂質としては動物の胃腸系(gastrointestinal s
ystems)内に見られる生理的pHの範囲で分解するヘミ琥
珀酸コレステロールまたはヘミ琥珀酸トコフェロールの
ような脂質がある。このような低いpH適用において、こ
れらのものは剛性に関係無く排除される。このようにし
て安定な脂質は第一に、温度、遊離酸素基または他の生
理的環境の圧迫に対してと同様、pHの変化によって起こ
る酸性異化作用に抵抗性のある脂質である。第二に、生
体内(in vivo)環境において使用された場合、通常の
生理的pH範囲内では分解しないものである。安定した脂
質は、リポソーム中に取り入れられると、長期間構造の
完全性を持ち続けるものである。とくに他のリポソーム
と比較した場合にそうである。
生来の状態の形態(native state configuration)と
いう用語は、少なくとも一つの抗原決定基(epitope)
を持っている部分の組織、例えばペプチド、と理解され
よう。このものは生体内にあるとき、生物活性または免
疫反応が生体内組織にあるときの状態とは変わってしま
った生来の状態でない形態(変性した)のものと区別で
きる。
蛋白質を、単に治療剤の蛋白質巨大分子担体として使
用するならば、担体としての機能が実質的に傷つけられ
ないかぎり、蛋白質の生来の状態の維持はそれほど重要
でなくなる。例えば、アルブミンは治療剤の担体蛋白質
として報告されてきた。とくに、ガラクトース(ガラク
トース−アルブミン)とかグルコース(クリコシル化ア
ルブミン)に結合した場合にはそうであった。このと
き、リポソームの形で存在する場合に肝臓からの吸収を
容易にするものであった(例:米国特許Ser.No,376,76
5)。ここに用いられているように、ガラクトース−ア
ルブミン(同様にグリコース−アルブミンも)はアルブ
ミンと結合したガラストース(またはグルコース)を意
味している。このような部分、即ち−−グルコースまた
はガラストース/担体蛋白質−−、は肝臓に治療剤を適
用する場合に役に立つ。この部分は優先的に肝臓に摂取
され、治療剤を担体蛋白質に共有結合(covalently joi
ning)させることにより治療剤は同様に肝臓に摂取され
る。例えば、治療剤のドキソルビシン、ダウノルビシン
またはプリマキンは担体蛋白質に結合し、それから肝臓
内に集結する。このようにして薬剤の治療作用を局在化
させる(ここでは制癌剤および駆虫剤)。
具体的実施態様においては、本発明のリポソームはペ
プチドに会合してアジュバントとして機能する。
ここで使用される「不安定な」治療剤とは、動物中に
おいて意図した治療作用以外の作用による治療剤の崩壊
または変性への傾向(propensity)を意味している。
本発明の好ましいリポソームは充分に水素化した大豆
のホスファチジルコリンとコレステロールを約4:1乃至
約1:1モル比(ホスファチジルコリン:コレステロール
モル比)から調製された。これらのリポソームは動物に
投与して、投与後2週間、投与物質の保持状況を調査し
た。筋肉内または皮下注射した場合、投与物質は投与さ
れた部位に2週間後も20%残存していることが分った。
注射部位における長時間の保持はこの期間を越えてペプ
チドの長期化された放出を助長した。一方、投与物質が
完全のまま多量に保持された物にペプチドが多かった。
その他好ましいリポソームはDSPCのリポソームである。
治療学的に指示される投与法は、安定な脂質を取り扱
うという安易さ、リポソームに含まれるべき治療剤、リ
ポソーム製剤投与部位、治療する動物の性状および状態
を考慮することによって変ってくるであろう。
ここに使用されている長期化された同化作用(elabor
ation)という用語は、カプセル化したリポソームから
治療剤を24時間を越えて放出させること、ある実施態様
では2週間ないし3週間も放出させることを意味する。
ここで使用されるリポソームの構造上の完全さとは、
長期化された同化作用(elaboration)の期間の間の、
カプセル化した物資の薬理作用の実質的な維持を意味す
る。この構造の完全さは多分リポソームを含む脂質物質
の二分子膜の配列の持続性および長期化された同化作用
の期間に取り込んだ水相の付随する(concomitant)実
質的な維持に起因しているのであろう。構造の完全さは
多分、対象動物に存在する生理的状態が悪い状態になっ
た時に必要な構造を維持するに充分な安定な脂質を含む
脂質類の結合物からリポソーム類を生成することによっ
て与えられるのであろう。特に詳しく述べるならば、本
発明の高度に完全なリポソームの構造の完全さは、安定
な脂質が希釈した脂質または不安定な二次的な脂質と混
合されても維持されるであろう。本発明を実用に供する
場合、意図する用途のために構造上の完全さが充分なリ
ポソームは、脂質膜の成分(constituents)の剛性を変
えるか、安定な脂質が希釈された脂質または二次的な脂
質と混合される割合を変えることによって設計すること
ができよう。
リポソームを生成する前記の工程について即座に発明
の修正をすることは安定な脂質の高度の剛性の故に必要
である。充分に水素化したホスファチジルコリンのよう
な大抵の安定な脂質は、製造過程で脂質膜が有機溶媒中
に高温下で、時には約50〜60℃で可溶性にすることがで
きる。このことは脂質の適応性を増大し、リポソーム生
成を可能にする。
適応性が増大した安定な脂質は種々な方法で製剤する
ことができる。脂質を不十分に水素化すると剛性は増加
するが最高剛性には至らない。しかも充分にあるいは部
分的に水素化した脂質または他の安定の脂質は不飽和の
順応性のある脂質の混合することができる。混合用物質
としてのコレステロールは独特なものであり、この中で
コレステロールは安定な脂質をより順応性の高いものに
し、一方、逆に順応性の或る脂質をより剛性のものにす
る。コレステロールは本発明のリポソームの安定な脂質
成分の順応性を増大するのに好ましい混合用脂質であ
る。これに加えてα−トコフェノールは混合用脂質とし
て機能することができる。
本発明の高度に完全なリポソームは、米国特許第4,52
2,803号と4,588,578号および前記のメイヤー(Mayer)
の論文にあるような技術中のよく知られた方法を用いて
治療剤に、結合することができる。本発明の実施に際し
て特別の実施態様としては成長ホルモンまたは成長ホル
モン放出因子のようなペプチド治療剤の導入である。
本発明中のリポソーム類の特別の利点はリポソーム生
成に当って薬剤を取り込むことを増進することと脂質の
量に対する薬剤の充填(loading)量を増強することで
ある。
本発明の方法によって、使用し得るペプチド様治療剤
の約70%まで取り込むことができる。ペプチド取り込み
の水準は個々のペプチド様治療剤の取り込み如何にかか
っていることを銘記することが大切である。
リポソームは二分子膜脂質に囲まれた水性媒体を取り
込む。水性媒体は、例えば、水または溶解した塩または
緩衝剤を含む水である。このような塩類や緩衝剤の例は
塩化ナトリウムや燐酸塩緩衝食塩水(PBS)である。他
の緩衝液は次のものを含むが、これに限ったものではな
い。すなわちホウ酸塩(borate)、クエン酸(citrat
e)、トリス−HC1(トリス−(ヒドロキシメチル)−ア
ミノメタンハイドロクロライド)およびHEPES(N−2
−ヒドロキシエチルピペラジン−N1−2−エタンスルホ
ン酸)である。緩衝液は約2.0ないし約14.0のpH範囲内
にある。特記すれば、この製剤は次の緩衝液を使用して
水和する。すなわちHEPES緩衝液(150mM NaCl,20mM HEP
ES)、pH7.0、ホウ酸塩緩衝液(100mM Na2HCO3,50mM,H3
BO3)pH8.5またはクエン酸緩衝液(150mMクエン酸ナト
リウム)、pH8.5または0.01M炭酸ナトリウム緩衝液(pH
9−11)である。
本発明の実用に際してはリポソーム(例:脂質:ペプ
チド)充填はまた安定な脂質を使用することによって増
大される。例えばBSTHを取り込んでいるリポソームが脂
質:BSTHが2:1の存在で生成される時、この生成されたリ
ポソームが6.1:1の脂質:ペプチドであり、水素化しな
い脂質から生成される同様のリポソームの16.2:1とは相
反している。他の例では、脂質:ガラクトース−アルブ
ミン(1.8:1飼料)から調製した同様の脂質は4.3:1の脂
質:ガラストース−アルブミンリポソームを生成した
が、これは同様の供給比での、脂質:ガラクトースアル
ブミンの水素化しないリポソームでの7.1:1と相反して
いる。
もう一つの例は、任意にコレステロール(コレステロ
ールに対する燐脂質のモル%比率が7:3で有ることが望
ましい)と混合したDSPCリポソームはカルシトニンを取
り込んで形成された。カルシトニンは多くの形式で利用
されており、カルシトニンの類似化合物および誘導体は
開発中であり、また現在使用されたり、これらのすべて
がカルシトニンという用語に含まれることが了解される
べきである。DSPCはアバンチ・ポラー・リピッド(Avan
ti Polar Lipids:Birmingham,Ala.)から手に入れるこ
とができる。本発明の高度に完全なリポソームは検出で
きるカルシトニンの存在を、遊離のカルシトニンの残存
の約1時間にくらべて、約3日ないし7日の長期間に引
き延ばした。
リポソーム剤搬送系において、治療剤はリポソーム中
にカプセル化されて(脂質中または水質相の何れか
で)、治療中の対象物に投与される。例えば、次のもの
を参照するとよい。ラーマン(Rahman)等の米国特許は
3,993,754、シアーズ(Sears)の米国特許4,145,410、
パパハジョポロス(Papahadjopoulos)等の米国特許4,2
34,871、シュナイダー(Schneider)の米国特許4,224,1
79、レンク(Lenk)等の米国特許4,522,803およびファ
ウンティン(Fountain)等の米国特許4,588,578。
リポソームは脱水して、使用するまで長期間貯蔵する
ことができる。標準的な凍結・乾燥設備または同等の装
置がリポソームを脱水するために使用される。リポソー
ムはまた単に減圧下に置くことによって脱水することが
できる。また一方、リポソームとこれを取り巻く媒体は
脱水する前に液体窒素中で凍結させることができる。凍
結後の脱水は製剤中に一つまたはそれ以上の保護用の糖
類の存在下で、参考のためここに引用されたジャノフ
(Janoff)等1985年7月26日付米国特許出願Serial No.
759,419特許の名称「脱水されたリポソーム」の工程に
従って行われる。使用可能な保護用糖類の例を次に挙げ
るが、これらのものだけに限ったことではない。即ち、
トレハロース、マルトース、シュークロース、グルコー
ス、ラクトースおよびデキストランである。脱水された
リポソームを使用するときは、たとえば蒸溜水のような
水性液をリポソームに加えるだけで再水和するという方
法で再水和を行なう。
本発明の治療剤は、リポソームと会合して、意図した
投与経路と標準的な薬理学的習慣に従って選定された薬
理学的に許容し得る担体と混合して投与される。
治療剤としては薬理的活性剤、診断薬、アジュバン
ト、対照薬剤、放射性薬剤、ガラストース−アルブミン
のような薬剤標的担体剤等がある。望ましい薬剤は、ガ
ラストースアルブミン担体のようなペプチド様薬剤、お
よびホルモン(例えばソマトトロピン)を含むペプチド
治療剤である。特に引用された治療剤は特に含まないと
指示しないかぎり生物活性のある部分を含むようなその
剤の類似化合物および誘導体を含むものと理解される。
本発明の薬理学的投与形態はリポソームと何等かの適
切な薬剤担体から成っている。好ましい担体は蒸溜水お
よび等張性の生理食塩水の両者を含む水性液である。高
度に完全なリポソームの投与は皮下注射および筋肉内注
射に特に関連した通常の経路によって行われる。ここで
使用されている非経口投与とは筋肉内、静脈内、関節内
(intra−articular)および眼内(intra−ocular)投
与のことである。しかし、非経口投与に使用される投与
量は種々の投与法に応じて使用される。
リポソームと結合した治療剤の投与量はしばしば治療
剤単独の際の投与量である。投与量は年齢、体重、患者
の状態を含む多くの要素を考慮した。医者の処方箋によ
って決められる。担体に対する治療剤の比率は熟考され
た投与量は勿論のこと、化学的性質、溶解性、取り込み
効率および治療剤の安定性によって決まる。静脈内、腹
腔内、筋肉内、皮下、乳房内経路のような非経口投与ま
たは注射のためにはリポソーム組成物の滅菌した溶液が
調製される。静脈内注射用には溶質(solute)の濃度の
総計が製剤を等張性にするように調節しなければならな
い。
本発明を畜産業に適用する場合、技術に熟練した人達
は、BSTHのような泌乳促進剤と同様に成長促進剤(例え
ば成長ホルモンや成長ホルモン放出因子)を含む多数の
治療剤の投与に高度に完全なリポーソームを使用するこ
とを理解するであろう。このような薬剤を治療的有効量
を投与すると生産性を増大することができる。
本発明における治療剤の投与量と投与法は治療的有効
量を推定する。ここに用いられた治療剤の治療的有効量
とは治療作用を生ずる治療剤の量を意味する。この量は
特定の薬剤、その類似化合物または誘導体、処理条件、
部位、投与法、投与時間およびその技術に熟練している
人達に知られている考慮とともに変化することが理解さ
れよう。
本発明をワクチン技術に適用するに際して必要な投与
量は免疫原の投与量であると理解されるだろう。GM2の
ような抗原蛋白質の免疫原の量は、抗原(ここではGM
2)に対する免疫グロブリンを生ずるように対象動物(G
M2を例にとれば人が対象動物で応答細胞がB細胞である
とするならば)の応答細胞を刺激する量である。この量
は、アジュバントの効力、投与の仕方、動物の種類およ
び状態によって変化する。しかし、免疫原の応答を表わ
す免疫グロブリンの増加を見るに周知の免疫グロブリン
試験の何れによってでもこの量は決定することができ
る。
これらの用途のもう一つの例は、高度に完全なリポソ
ームは広範囲の局所的投与形態に含まれることができ、
ゲル、油、乳濁液がその例として挙げられるが、これら
に限られたものではない。例えば、高度に完全なリポソ
ームを含有する懸濁液はリポソーム製品の成分として水
性相に加えられる。このような製品は局所的クリーム、
ペースト、軟膏、ゲル、ローションおよびその類似物と
して直接適用のために投与することができる。
実施例1 高度に完全なリポソームの調製 14gのウシソマトトロフィックホルモン(Bovine Soma
totrophic hormone)(BSTH)を溶解した140mlの炭酸塩
緩衝液pH10.9を調製した。次に、21.1gの水素化した粉
状大豆ホスファチジルコリンと6.9gの粒状コレステロー
ルを50mlのクロロホルム中に溶解し、次いで回転蒸発法
によって乾燥、粉状化した。このようにして造られた脂
質膜を再び140mlのジルチルエーテル中に懸濁させ、丸
底フラスコ内に入れた。それからBSTHを緩衝液に加えな
がら水浴中で47℃で超音波処理をした。超音波処理はす
べてのエーテルが蒸発するまで続けられた。それから、
20℃の窒素流を、実質的に残留したエーテルが除去され
るまで、反応生成物に適用した。
反応生成物をそれから800mlの緩衝液中に47〜50℃で
再び懸濁し、その中のリポソームを30分間約20,000回の
重力で遠心分離を繰り返すことによって2回洗浄した。
洗浄リポソームを再び懸濁し、最終的に164mlとした。
その結果生成された高度に完全なリポソーム懸濁液は1m
l中にBSTH27.5mg、HSPC128.0mg、コレステロール42.0mg
を含んでいた。
実施例2 牛乳生産量の増大 実施例1におけるリポソーム製剤を雌牛1頭につき35
0mgの割合で投与した。第2回目の投与は最初の投与の
2週間後であった。この食餌療法は牛乳の生産量を、無
処理の雌牛に較べて、14.9%増加させた。さらに、12.5
mgの遊離のBSTHを毎日注射した雌牛に較べて、水素化し
た大豆ホスファチジルコリンリポソームに溶かしたBSTH
の2回注射は28.8%の効果があった。水素化していない
大豆ホスファチジルコリンのリポソームを、3週間以上
に亘って1週間ごとに3回投与した場合は、毎日投与の
場合の15.7%の効果しかなかった。
実施例3 高度に完全なリポソームの本来の長期に亘る同化作用・
保持調製: 6.0gのBSTHを60.0mlのpH9.4の炭酸塩緩衝液中に溶解
した。次に、3.52gの粉状HSPCと1.73gの粉状コレステロ
ールを500mlの丸底フラスコ中で20mlのクロロホルム中
に溶解した。この溶液に1.2×106dpmの3H−ジパルミト
イルホスファチジルコリンを加えた。この脂質を続いて
回転蒸発法により乾燥し、75mlのジエチルエーテル中に
再懸濁させた。このフラスコと内容物は45℃の水浴超音
波処理機中に置いた。このBSTH溶液を、エーテルが蒸発
しているときに超音波処理しながら、ジエチルエーテル
中に加えた。15分後にフラスコの内容物に窒素流を適用
することにより残留エーテルを除去した。フラスコの内
容物はそれから150mlの炭酸塩緩衝穏中に再び懸濁さ
せ、その結果得られたリポソームは遠心分離して2回洗
浄し、最終容量を34.0mlとした。
同化作用・保持: 0.320mlのリポソーム懸濁液を30頭のスイス−ウィス
ターマウス(Swiss−Wistar mise)の各匹に(脚部)筋
肉内注射した。これはマウス1匹につき9.77×105dpmに
相当する。27日の期間が過ぎてから、各時点で3匹のマ
ウスが屠殺された。注射部位に残留する放射能の比率
を、水素化しないリポソーム(卵ホスファチジルエタノ
ールアミンを持つ卵ホスファティジルコリン)の同様の
注射の場合と比較した。高度に完全なリポソームを注射
されたマウス中の放射能は27日後もなお残存していた。
一方、水素化しないリポソームの放射能は第1図に示さ
れているようにほとんど完全に消散してしまっていた。
実施例4 高度に完全なリポソームの本来の長期に亘る同化作用・
保持調製: 0.75gのBSTHを15mlの炭酸塩緩衝液中に溶解しpH10.9
に調整した。1.13gのHSPCと0.37gのコレステロールを5m
lのクロロホルム中に溶解した。この混合液を、実施例
3の方法にしたがって回転乾燥法により乾燥し、脂質は
20mlのジエチルエーテル中に再び懸濁させ、丸底のフラ
スコ中に入れた。
このフラスコと内容物を47℃の水浴超音波処理機中に
置き、始動させ、続いて水性相中のBSTHを加えた。超音
波処理は、混合液の重量が乾燥脂質膜と水性相の相加重
量に等しくなるまで続けられた。次いで、残留したエー
テルの総てを除去するために窒素ガス流を適用した。こ
のフラスコの内容物を40mlの炭酸塩緩衝液中に47−50℃
で再懸濁し、その中のリポソームを30分間約20,000回の
重力で遠心分離を繰り返して2回洗浄した。リポソーム
懸濁液は最終的に11.1mlの容量にした。
第2図は高度に完全なリポソーム中のBSTHを投与され
た下垂体を切除されたラット(75−85g/ラット)が、水
酸化しないリポソーム中のBSTHを同量の日毎に80ug(1
匹につき総量2,400ug)を後脚に筋肉内注射した下垂体
を切除されたラットに較べて28日間にわたって実質的に
体重が増加したことを示している。
実施例5 ガラクトース−アルブミン−プリマキン HSPC:コレステロールリポソームを実施例1の方法に
したがって調製した。簡潔に言えば、クロロホルム中の
脂質が、回転蒸発法により丸底フラスコの底の上の薄膜
として乾燥された。5mlのジエチルエーテルをこのフラ
スコに加え、脂質がフラスコの壁から掻き回すことによ
り剥ぎ取られた。この実施例においては取り込むべき原
料はトリチウムガラクトース(ガラクトース−アルブミ
ン)およびプリマキン(ガラクトース−アルブミン−プ
リマキン)と結合した人の血清アルブミンであった。0.
3mlの水溶液中のガラクトース−アルブミン−プリマキ
ンを5mlのエーテル脂質混合物に加えた。
超音波処理および同時に行う穏やかな窒素流を使った
混合物の乾燥によって結合の形成が達成された。超音波
処理と乾燥処理はエーテルの匂いが検知されなくなった
ときに中断された。結合物はペースト状で、このものは
10〜20mlの燐酸塩緩衝生理食塩水(PBS)で洗浄され
た。このことはPBSをフラスコに加えてフラスコの壁か
ら総べての残留物を除去するために激しく掻き回すこと
により達成された。
得られたリポソーム懸濁液はそれから4℃で10〜20分
間10,000rpm(J−20セントリフュージ、JA−20ロータ
ー、ベックマン)で遠心分離した。その結果得られた上
澄液は流し出し、ペレットを新しいPBS中に再懸濁した
球粒は取り込まれなかった材料を除去するために同じ条
件下で掻き回して再び遠心分離することを2回くり返し
た。
1秒につき107崩壊を含むカプセル化した物質の193mg
をマウスの後脚に筋肉内注射した。
ガラクトース−アルブミンを含有する高度に完全なリ
ポソームの保持が少なくとも14日間あることが、第3表
と第4表から読み取れる。第3表は、注射部位に、放射
性物質が高度に完全なリポソームの中にカプセル化され
た場合に放射能が14日間も保持されるが、一方対照的に
遊離の放射性物質はたった1日で除去されてしまうとい
うことを示している。第4表は、注射部位に残留してい
るカプセル化物質が、カプセル化されていない物質の活
性保持に較べて長期間生物活性を保持するということを
示している。
実施例6 カルシトニン−DSPC 8.27mgのDSPC(当初のL:Dが1:1)と1.73mgのコレステ
ロール(DSPC:コレステロールのモル%比で7:3)、とも
にクロロホルム中、を50mlの丸底フラスコ内に移した。
この脂質は真空下で回転蒸発法により乾燥して膜にし
た。それからこの脂質を60℃の水浴中で、0.500mlのメ
タノール中で1〜2分間加熱して可溶性にした。
10mgのカルシトニン(日本:三菱化成(株)MCI−53
6)を0.100ml酢酸ナトリウム緩衝液中で可溶性にした。
この溶液を溶媒混合物に加えた。
この溶媒を60℃の水浴中で真空下回転蒸発法により除
去した。溶媒が除去されたら、この脂質/剤の膜を60℃
の0.5ml酢酸ナトリウム緩衝液中に再び懸濁させた。こ
の調製物に60℃の0.5ml酢酸ナトリウム緩衝液を加えて
洗浄し、次に12,100xgで10分間遠心分離した。上澄液
は、傾瀉して(decanted)、リポソームペレットを60℃
の1ml酢酸ナトリウム緩衝液中に再び懸濁した。その懸
濁液は再び12,100xgで10分間遠心分離して、また懸濁し
た。再懸濁したカルシトニンを含有するDSPC−コレステ
ロールリポソームをマウスに皮下注射し、リポソーム調
製剤の保持を遊離カルシトニンの保持と比較した。遊離
カルシトニンはマウス中で1時間後には検出されなかっ
た。本発明のリポソームのカルシトニンは投与の1日後
は少なくとも70%存在し、3〜7日間残留し、遊離カル
シトニンの保持時間に対して実質的な増加を示した。
フロントページの続き (72)発明者 エスティス,レオナルド,エフ アメリカ合衆国 マサチューセッツ州 01568 アプトン グラフトンロード 56 (72)発明者 ジャノフ,アンドリュー,エス アメリカ合衆国 ペンシルバニア州 19067 ヤードレイ サウスクレッセン トブールバード 1807 (56)参考文献 特開 昭63−39810(JP,A) 特開 昭62−221635(JP,A) 特開 昭61−251627(JP,A) 特開 昭60−155123(JP,A) 特開 昭62−201815(JP,A) 特表 平1−500747(JP,A) 特表 平1−501228(JP,A) 特表 平2−500360(JP,A) 特表 昭61−501921(JP,A) 国際公開87/4592(WO,A1) 国際公開88/1864(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61K 38/00 - 38/58 A61K 9/127 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リポソームがカルシトニン、ソマトトロピ
    ンおよび類似化合物およびそれらの誘導体から選択され
    るホルモン、グリコシル化担体蛋白質、またはガラクト
    シル化担体蛋白質の群から選択されるペプチド治療剤を
    含有する水素化ホスファチジルコリンから本質的になる
    脂質成分を有するリポソーム。
  2. 【請求項2】さらに脂質希釈剤を含む特許請求の範囲第
    1項記載のリポソーム。
  3. 【請求項3】希釈剤がコレステロールである特許請求の
    範囲第2項記載のリポソーム。
  4. 【請求項4】水素化ホスファチジルコリンとコレステロ
    ールのモル比が4:1から1:1である特許請求の範囲第3項
    記載のリポソーム。
  5. 【請求項5】ガラクトシル化担体蛋白質がガラストース
    アルブミン又はその類似化合物又は誘導体である特許請
    求の範囲第1項記載のリポソーム。
JP1503270A 1987-12-04 1988-11-30 高度に完全なリポソームおよびその製剤法と用途 Expired - Fee Related JP2817883B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US12897487A 1987-12-04 1987-12-04
US128,974 1987-12-04
PCT/US1988/004270 WO1989005151A1 (en) 1987-12-04 1988-11-30 High integrity liposomes and method of preration and use

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03502924A JPH03502924A (ja) 1991-07-04
JP2817883B2 true JP2817883B2 (ja) 1998-10-30

Family

ID=22437880

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1503270A Expired - Fee Related JP2817883B2 (ja) 1987-12-04 1988-11-30 高度に完全なリポソームおよびその製剤法と用途

Country Status (5)

Country Link
EP (1) EP0389570B2 (ja)
JP (1) JP2817883B2 (ja)
AT (1) ATE118348T1 (ja)
DE (1) DE3853079T3 (ja)
WO (1) WO1989005151A1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1991001719A1 (en) * 1989-08-01 1991-02-21 The University Of Michigan Topical delivery of peptides/proteins entrapped in dehydration/rehydration liposomes
US5783179A (en) * 1991-08-09 1998-07-21 Syntex (U.S.A.) Inc. C-reactive protein fragment with immunomodulatory activity
WO1993004672A1 (en) * 1991-09-11 1993-03-18 Pitman-Moore, Inc. Method for enhancing the immune system in a host employing liposome-encapsulated polypeptides
KR940011013A (ko) * 1992-11-27 1994-06-20 최근선 서방성 소마트로핀 제제의 제조방법
AU2014291615B2 (en) * 2013-07-17 2019-09-26 Council Of Scientific & Industrial Research Pharmaceutical composition for the treatment of diminution of bone tissue

Family Cites Families (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4310505A (en) 1979-11-08 1982-01-12 California Institute Of Technology Lipid vesicles bearing carbohydrate surfaces as lymphatic directed vehicles for therapeutic and diagnostic substances
US4416872A (en) * 1982-03-17 1983-11-22 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Army Treatment of malaria with liposomes containing 8-aminoquinoline derivatives and glycoconjugates
SE8205892D0 (sv) * 1982-10-18 1982-10-18 Bror Morein Immunogent membranproteinkomplex, sett for framstellning och anvendning derav som immunstimulerande medel och sasom vaccin
US4603044A (en) * 1983-01-06 1986-07-29 Technology Unlimited, Inc. Hepatocyte Directed Vesicle delivery system
US4565696A (en) * 1983-08-03 1986-01-21 The Regents Of The University Of California Production of immunogens by antigen conjugation to liposomes
DE3582905D1 (de) * 1984-08-10 1991-06-27 Syntex Inc Stabile liposome mit wasserloeslichen arzneimitteln.
JPS6176414A (ja) * 1984-09-21 1986-04-18 Shionogi & Co Ltd リポソーム製剤の製法
EP0177223B1 (en) * 1984-09-24 1990-02-28 Michael Mezei Pharmaceutical multi-phase composition
US4761288A (en) * 1984-09-24 1988-08-02 Mezei Associates Limited Multiphase liposomal drug delivery system
WO1986006959A1 (en) * 1985-05-22 1986-12-04 Liposome Technology, Inc. Liposome inhalation method and system
US4722842A (en) * 1985-10-11 1988-02-02 President And Fellows Of Harvard College Growth inhibitory factor
JPS6295134A (ja) * 1985-10-21 1987-05-01 Nippon Saafuakutanto Kogyo Kk リポソ−ムの製造法
JPH0751496B2 (ja) * 1986-04-02 1995-06-05 武田薬品工業株式会社 リポソ−ムの製造法
JPH01501228A (ja) * 1986-09-18 1989-04-27 リポソーム テクノロジー,インコーポレイテッド 高濃度リポソーム処理方法
US4752425A (en) * 1986-09-18 1988-06-21 Liposome Technology, Inc. High-encapsulation liposome processing method
US4743583A (en) * 1987-07-20 1988-05-10 Temple University Sustained release protein compositions and method for making

Also Published As

Publication number Publication date
EP0389570A1 (en) 1990-10-03
DE3853079T3 (de) 2000-11-09
WO1989005151A1 (en) 1989-06-15
ATE118348T1 (de) 1995-03-15
DE3853079T2 (de) 1995-06-14
EP0389570A4 (en) 1991-01-09
JPH03502924A (ja) 1991-07-04
DE3853079D1 (de) 1995-03-23
EP0389570B2 (en) 2000-07-19
EP0389570B1 (en) 1995-02-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6090406A (en) Potentiation of immune responses with liposomal adjuvants
US5916588A (en) Peptide-containing liposomes, immunogenic liposomes and methods of preparation and use
KR970005171B1 (ko) 아라키돈산 대사물질 관련 리포좀 제조방법 및 그 제제
JP2848583B2 (ja) アルファトコフェロールをベースにした小胞体
KR100588241B1 (ko) 공동-동결건조 방법을 이용한 펩티드-지질 복합체
CA1320130C (en) Methods and compositions using liposome-encapsulated non-steroidal anti-inflammatory drugs
JP3577312B2 (ja) 定義された脂質系を含有する薬剤組成物
US5262168A (en) Prostaglandin-lipid formulations
US6436435B1 (en) Liposome formulation of 5 β steroids
CA2006956A1 (en) Pulmonary administration of pharmaceutically active substances
CS88091A2 (en) Pharmaceuticals
WO1987004592A1 (en) Controlled-release liposome delivery system
US6066331A (en) Method for preparation of vesicles loaded with biological structures, biopolymers and/or oligomers
Sethi et al. Liposomal vasoactive intestinal peptide
JP2817883B2 (ja) 高度に完全なリポソームおよびその製剤法と用途
AU635869B2 (en) Pharmacological agent-lipid solution preparation
Bergers et al. Interleukin-2-containing liposomes: interaction of interleukin-2 with liposomal bilayers and preliminary studies on application in cancer vaccines
JPH06345663A (ja) バンコマイシン含有リポソーム製剤
EP0390849B1 (en) Methyl cellulose pharmaceutical composition
EP0713387B1 (en) A method for preparation of vesicles loaded with biological structures, biopolymers and/or oligomers
JP2634047B2 (ja) アルファトコフェロールをベースとした小胞体
CA1337898C (en) High integrity liposomes and method of preparation and use
JP2780755B2 (ja) プロスタグランジン‐脂質製剤
JPH09143094A (ja) 劇症肝炎の予防治療剤
JPH01501622A (ja) リポソームにカプセル包囲された非ステロイド性抗炎症薬を用いる方法および組成物

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees