JP2817055B2 - 内燃エンジンのバルブタイミング切換制御装置の故障検知方法 - Google Patents

内燃エンジンのバルブタイミング切換制御装置の故障検知方法

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JP2817055B2
JP2817055B2 JP1132127A JP13212789A JP2817055B2 JP 2817055 B2 JP2817055 B2 JP 2817055B2 JP 1132127 A JP1132127 A JP 1132127A JP 13212789 A JP13212789 A JP 13212789A JP 2817055 B2 JP2817055 B2 JP 2817055B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、吸気弁及び/又は排気弁のバルブタイミン
グが切換可能な内燃エンジンのバルブタイミング切換制
御装置におけるバルブタイミングの切換機構の故障検知
方法に関する。
(従来の技術) 内燃エンジンの吸気弁及び排気弁のバルブタイミング
を切換可能とするための切換機構を設け、制御ユニット
からの指令信号によって、エンジン運転状態に応じてバ
ルブタイミングを切換えることは従来より知られている
(例えば特公昭49−33289号公報)。
このようなバルブタイミングが切換可能なエンジンに
おいては、バルブタイミング切換機構に不具合が発生し
た場合、制御ユニットから切換指令信号を出力している
にもかかわらず、実際のバルブタイミングは指令信号ど
おりに切換わらない可能性があり、バルブタイミング切
換と関連して行われるエンジンの他の制御(燃料制御、
点火時期制御等)と実際のバルブタイミングとが一致せ
ず、エンジン運転性の低下等を引起こすこととなる。こ
の問題を解決するため、切換機構の不具合を検知する故
障検知装置が本願出願人により既に提案されている(特
願昭63−255294号公報)。
上記提案に係る切換機構は、互いにプロフィールの異
なる第1及び第2のカムと、それらに摺接する第1及び
第2のロッカアームとを含み、弁を駆動するカムを第1
のカムと第2のカムとに切換えることにより、バルブタ
イミングをエンジンの低回転領域に適した低速バルブタ
イミングと高回転領域に適した高速バルブタイミングと
に切換えるものである。上記故障検知装置は、バルブタ
イミングが制御ユニットからの指令信号に依って実際に
切換わると前記第1及び第2のカムと、第1及び第2の
ロッカアームとの接触状態が変化することに着目して、
ロッカアームとカムシャフトとの間の電気抵抗に応じた
値を検出し、該検出値と指令信号とに基づいて故障を検
知するようにしたものである。
(発明が解決しようとする課題) 上記故障検知装置によれば、電気抵抗に応じた値を検
出するためにカムシャフトとロッカアームとの間に電圧
を印加する必要があり、カムシャフト及びロッカアーム
をエンジン本体と絶縁しなければならないので、エンジ
ンの構造が複雑化するという問題があった。また、カム
又はロッカアームの材質として電気抵抗の高いものを使
用する必要があり、耐久性や製造コストの面でも課題が
残されていた。
本発明は上述の点に鑑みてなされたものであり、バル
ブタイミング切換機構の故障を比較的簡単な構成で確実
に検知しうる内燃エンジンのバルブタイミング切換制御
装置の故障検知方法を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するため本発明は、内燃エンジンの吸
気弁と排気弁の少なくとも一方のバルブタイミングを、
低速バルブタイミングと高速バルブタイミングのいずれ
かに切換えることのできる切換機構と、エンジンの運転
状態に応じて前記切換機構への切換信号を出力する制御
手段とを備えた内燃エンジンのバルブタイミング切換制
御装置の故障検知方法において、バルブタイミングが切
換えられる弁の実リフト量を検出し、正常作動時の高速
バルブタイミングのリフト量より小さくかつ正常作動時
の低速バルブタイミングのリフト量より大きくなるよう
に、エンジン回転数に応じて基準リフト量を設定し、前
記実リフト量と前記基準リフト量との偏差が、前記切換
信号により判別されるバルブタイミングに応じた設定範
囲を逸脱したときに、前記切換機構の故障を検知するよ
うにしたものである。
尚、本明細書でいうバルブタイミングの切換とは、弁
リフト量、開弁期間及び開閉角のうち、弁リフト量のみ
の切換又は弁リフト量と開弁時期及び開閉角の一方又は
双方との組合せの切換を意味し、また吸気弁又は排気弁
が1気筒当り複数個有る場合には、その複数個の弁の1
つを所定運転領域で休止させることも含む。
(作用) 正常作動時の高速バルブタイミングのリフト量より小
さくかつ正常作動時の低速バルブタイミングのリフト量
より大きくなるように、エンジン回転数に応じて基準リ
フト量が設定され、検出した実リフト量と基準リフト量
との偏差が、バルブタイミングの切換信号により判別さ
れるバルブタイミングに応じた設定範囲を逸脱したとき
に、切換機構の故障が検知される。
(実施例) 以下本発明の一実施例を添付図面に基づいて詳述す
る。
第1図は本発明の制御方法が適用される制御装置の全
体の構成図であり、同図中1は各シリンダに吸気弁と排
気弁とを各1対に設けたDOHC直列4気筒エンジンであ
る。
エンジン1の吸気管2の途中にはスロットルボディ3
が設けられ、その内部にはスロットル弁3′が配されて
いる。スロットル弁3′にはスロットル弁開度(θTH
センサ4が連結されており、当該スロットル弁3の開度
に応じた電気信号を出力して電子コントロールユニット
(以下「ECU」という)5に供給する。
燃料噴射弁6はエンジン1とスロットル弁3′との間
且つ吸気管2の図示しない吸気弁の少し上流側に各気筒
毎に設けられており、各噴射弁は図示しない燃料ポンプ
に接続されていると共にECU5に電気的に接続されて当該
ECU5からの信号により燃料噴射の開弁時間が制御され
る。
エンジン1の各気筒毎に設けられた点火プラグ22は駆
動回路21を介してECU5に接続されており、ECU5により点
火プラグ22の点火時期θigが制御される。
また、ECU5の出力側には、後述するバルブタイミング
切換制御を行なうための電磁弁23が接続されており、該
電磁弁23の開閉作動がECU5により制御される。
一方、スロットル弁3′の直ぐ下流には管7を介して
吸気管内絶対圧(PBA)センサ8が設けられており、こ
の絶対圧センサ8により電気信号に変換された絶対圧信
号は前記ECU5に供給される。また、その下流には吸気温
(TA)センサ9が取付けられており、吸気温TAを検出し
て対応する電気信号を出力してECU5に供給する。
エンジン1の本体に装着されたエンジン水温(TW)セ
ンサ10はサーミスタ等から成り、エンジン水温(冷却水
温)TWを検出して対応する温度信号を出力してECU5に供
給する。エンジン回転数(Ne)センサ11及び気筒判別
(CYL)センサ12はエンジンの1カム軸周囲又はクラン
ク軸周囲に取付けられている。エンジン回転数センサ11
はエンジン1のクランク軸の180度回転毎に所定のクラ
ンク角度位置でパルス(以下「TDC信号パルス」とい
う)を出力し、気筒判別センサ12は特定の気筒の所定の
クランク角度位置で信号パルスを出力するものであり、
これらの各信号パルスはECU5に供給される。
三元触媒14はエンジン1の排気管13に配置されてお
り、排気ガス中のHC,CO,NOX等の成分の浄化を行う。排
気ガス濃度検出器としてのO2センサ15は排気管13の三元
触媒14の上流側に装着されており、排気ガス中の酸素濃
度を検出してその検出値に応じた信号を出力しECU5に供
給する。
ECU5には更に車速センサ16、変速機のシフト位置を検
出するギヤ位置センサ17、後述するエンジン1の給油路
(第2図の88i,88e)内の油圧を検出する油圧センサ18
及び後述する吸気弁のリフト量を検出するリフトセンサ
19が接続されており、これらのセンサの検出信号がECU5
に供給される。
ECU5は各種センサからの入力信号波形を整形し、電圧
レベルを所定レベルに修正し、アナログ信号値をデジタ
ル信号値に変換する等の機能を有する入力回路5a、中央
演算処理回路(以下「CPU」とい)5b、CPU5bで実行され
る各種演算プログラム及び演算結果等を記憶する記憶手
段5c、前記燃料噴射弁6、駆動回路21及び電磁弁23に駆
動信号を供給する出力回路5d等から構成される。
CPU5bは上述の各種エンジンパラメータ信号に基づい
て、排気ガス中の酸素濃度に応じたフィードバック制御
運転領域やオープンループ制御運転領域等の種々のエン
ジン運転状態を判別するとともに、エンジン運転状態に
応じ、次式(1)に基づき、前記TDC信号パルスに同期
する燃料噴射弁6の燃料噴射時間TOUTを演算する。
TOUT=Ti×K1+K2 ……(1) ここに、Tiは基本燃料量、具体的にはエンジン回転数
Neと吸気管内絶対圧PBAとに応じて決定される基本熱料
噴射時間であり、このTi値を決定するためのTiマップと
して、低速バルブタイミング用(TiLマップ)と高速バ
ルブタイミング用(TiHマップ)の2つのマップが記憶
手段5cに記憶されている。
K1及びK2は夫々各種エンジンパラメータ信号に応じて
演算される補正係数及び補正変数であり、エンジン運転
状態に応じた燃費特性、エンジン加速特性等の諸特性の
最適化が図られるような所定値に決定される。
CPU5bは、更にエンジン回転数Neと吸気管内絶対圧PBA
とに応じて点火時期θigを決定する。この点火時期決定
用のθigマップとして、前記Tiマップと同様に、低速バ
ルブタイミング用(θigLマップ)と高速バルブタイミ
ング用(θigHマップ)の2つのマップが記憶手段5cに
同様に記憶されている。
CPU5bは更に後述する第6図に示す手法により、バル
ブタイミングの切換指示信号を出力して電磁弁23の開閉
制御を行なう。
CPU5bは上述のようにして算出、決定した結果に基づ
いて、燃料噴射弁6、駆動回路21、および電磁弁23を駆
動する信号を、出力回路5dを介して出力する。
第2図は前記エンジン1の要部縦断面図であり、シリ
ンダブロック31内に4つのシリンダ32が直列に並んで設
けられ、シリンダブロック31の上端に結合されるシリン
ダヘッド33と、各シリンダ32に摺動可能に嵌合されるピ
ストン34との間には燃焼室35がそれぞれ画成される。ま
たシリンダヘッド33には、各燃焼室35の天井面を形成す
る部分に、一対の吸気口36及び一対の排気口37がそれぞ
れ設けられ、各吸気口36はシリンダヘッド33の一方の側
面に開口する吸気ポート38に連なり、各排気口37はシリ
ンダヘッド33の他方の側面に開口する排気ポート39に連
なる。
シリンダヘッド33の各シリンダ32に対応する部分に
は、各吸気口36を開閉可能な一対の吸気弁40iと、各排
気口37を開閉可能な一対の排気弁40eとを案内すべく、
ガイド筒41i,41eがそれぞれ嵌合、固定されており、そ
れらのガイド筒41i,41eから上方に突出した各吸気弁40i
及び各排気弁40eの上端にそれぞれ組付けられる鍔部42
i,42eと、シリンダヘッド33との間には弁ばね43i,43eが
それぞれ縮設され、これらの弁ばね43i,43eにより各吸
気弁40i及び各排気弁40eは、上方即ち閉弁方向に付勢さ
れている。
吸気弁側の鍔部42iには強磁性体(透磁率の高い材
質)のロッド42aが一体に形成され、該ロッド42aの先端
部がシリンダヘッド33に固定されたリフトセンサ19内に
挿入されている。リフトセンサ19は電源に接続され、磁
界を発生する1次コイルと、該1次コイルと電磁的に結
合された2次コイルとから成り、強磁性体のロッド42a
の挿入量が大きいほど1次コイルと2次コイルの相互イ
ンダクタンス(結合係数)が大きくなり、2次側出力電
圧、即ちフリトセンサ19の出力電圧が増加する。従って
弁の開弁方向への移動量(=リフト量)が大きいほど、
リフトセンサ19の出力電圧は増加する。このリフトセン
サ19の出力電圧と吸気弁40iの作動状態との関係につい
ては、更に後述する。
シリンダヘッド33と、該シリンダヘッド33の上端に結
合されるヘッドカバー44との間には作動室45が画成さ
れ、この作動室45内には、各シリンダ32における吸気弁
40iを開閉駆動するための吸気弁側動弁装置47iと、各シ
リンダ32における排気弁40eを開閉駆動するための排気
弁側動弁装置47eとが収納、配置される。両動弁装置47
i,47eは、基本的には同一の構成を有するものであり、
以下の説明では吸気弁側動弁装置47iについて参照符号
を添字iを付しながら説明し、排気弁側動弁装置17eに
ついては参照符号に添字eを付して図示するのみとす
る。
第3図を併せて参照して、吸気弁側動弁装置47iは、
機関のクランク軸(図示せず)から1/2の速度比で回転
駆動されるカムシャフト48iと、各シリンダ32にそれぞ
れ対応してカムシャフト48iに設けられる高速用カム51i
及び低速用カム49i,50i(低速用カム50iは、低速用カム
49iと略同形状であって高速用カム51iに対して、低速用
カム49iの反対側に位置している)と、カムシャフト48i
と平行にして固定配置されるロッカシャフト52iと、各
シリンダ32にそれぞれ対応してロッカシャフト52iに枢
支される第1駆動ロッカアーム53i、第2駆動ロッカア
ーム54i及び自由ロッカアーム55iと、各シリンダ32に対
応した各ロッカアーム53i,54i,55i間にそれぞれ設けら
れる連結切換機構56iとを備える。
第3図において、連結切換機構56iは、第1駆動ロッ
カアーム53i及び自由ロッカアーム55i間を連結可能な第
1切換ピン81と、自由ロッカアーム55i及び第2駆動ロ
ッカアーム54i間を連結可能な第2切換ピン82と、第1
及び第2切換ピン81,82の移動を規制する規制ピン83
と、各ピン81〜83を連結解除側に付勢する戻しばね84と
を備える。
第1駆動ロッカアーム53iには、自由ロッカアーム55i
側に開放した有底の第1ガイド穴85がロッカシャフト52
iと平行に穿設されており、この第1ガイド穴85に第1
切換ピン81が摺動可能に嵌合され、第1切換ピン81の一
端と第1ガイド穴85の閉塞端との間に油圧室86が画成さ
れる。しかも第1駆動ロッカアーム53iには油圧室86に
連通する通路87が穿設され、ロッカシャフト52iには給
油路88iが設けられ、給油路88iは第1駆動ロッカアーム
53iの揺動状態に拘らず通路87を介して油圧室86に常時
連通する。
自由ロッカアーム55iには、第1ガイド穴85に対応す
るガイド孔89がロッカシャフト52iと平行して両側面間
にわたって穿設されており、第1切換ピン81の他端に一
端が当接される第2切換ピン82がガイド孔89に摺動可能
に嵌合される。
第2駆動ロッカアーム54iには、前記ガイド孔89に対
応する有底の第2ガイド穴90が自由ロッカアーム55i側
に開放してロッカシャフト52iと平行に穿設されてお
り、第2切換ピン85の他端に当接する円盤状の規制ピン
83が第2ガイド穴90に摺動可能に嵌合される。しかも第
2ガイド穴90の閉塞端には案内筒91が嵌合されており、
この案内筒91内に摺動可能に嵌合する軸部92が規制ピン
82に同軸にかつ一体に突設される。また戻しばね84は案
内筒91及び規制ピン83間に嵌挿されており、この戻しば
ね84により各ピン81,82,83が油圧室86側に付勢される。
かかる連結切換機構56iでは、油圧室86の油圧が高く
なることにより、第1切換ピン81がガイド孔89に嵌合す
るとともに第2切換ピン82が第2ガイド穴90に嵌合し
て、各ロッカアーム53i,55i,54iが連結される。また油
圧室86の油圧が低くなると戻しばね84のばね力により第
1切換ピン81が第2切換ピン82との当接面を第1駆動ロ
ッカアーム53i及び自由ロッカアーム55i間に対応させる
位置まで戻り、第2切換ピン82が規制ピン83との当接面
を自由ロッカアーム55i及び第2駆動ロッカアーム54i間
に対応させる位置まで戻るので各ロッカアーム53i,55i,
54iの連結状態が解除される。
次に、第3図を参照しながら両動弁装置47i,47eへの
給油系について説明すると、オイルパン(図示せず)か
ら油を上げるオイルポンプ(図示せず)にオイルギャラ
リ98,98′が接続され、このオイルギャラリ98,98′から
各連結切換機構56i,56eに油圧が供給されるとともに、
動弁装置47i,47eの各潤滑部の潤滑油が供給される。
オイルギャラリ98には、油圧を高、低に切換えて供給
するための切換弁99が接続されており、各ロッカシャフ
ト52i,52eの内の給油路88i,88eは該切換弁99を介してオ
イルギャラリ98に接続される。
各カムホルダ59の上面には両カムシャフト48i,48eに
対応して平行に延びる通路形成部材102i,102eが、複数
のボルトによりそれぞれ締着される。各通路形成部材10
2i,102eには、両端を閉塞した低速用潤滑油路104i,104e
と、高速用潤滑路105i,105eとが、相互に並列してそれ
ぞれ設けられており、低速用潤滑油路104i,104eはオイ
ルギャラリ98′に、高速用潤滑油路105i,105eは給油路8
8i,88eに夫々接続される。また、低速用潤滑油路104i,1
04eはカムホルダ59に接続される。
切換弁99は、前記オイルギャラリ98に通じる入口ポー
ト119と給油路88i,88eに通じる出口ポート120とを有し
てシリンダヘッド33の一端面に取付けられるハウジング
121内に、スプール弁122が摺動自在に嵌合されて成る。
ハウジング121には、上端キャップ123で閉塞されるシ
リンダ1孔124が穿設されており、スプール弁体122は、
キャップ123との間に作動油圧室125を形成して該シリン
ダ孔124に摺動自在に嵌合される。しかもハウジング121
の下部とスプール弁体121との間に形成されたばね室126
には、スプール弁体122を上方即ち閉じ方向に向けて付
勢するばね127が収納される。スプール弁体122には、入
口ポート119及び出口ポート120間を連通可能な環状凹部
128が設けられており、第3図で示すようにスプール弁
体122は上動しているときには、スプール弁体122は入口
ポート119及び出口ポート120間を遮断する状態にある。
ハウジング121をシリンダヘッド33の端面に取付けた
状態で、入口ポート119と高速用油圧供給路116との間に
はオイルフィルタ129が挟持される。又ハウジング121に
は、入口ポート119及び出口ポート120間を連通するオリ
フィス孔131が穿設される。従ってスプール弁体122が閉
じ位置にある状態で、入口ポート119及び出口ポート120
間はオリフィス孔131を介して連通されており、オリフ
ィス孔131で絞られた油圧が、出口ポート120から給油路
88i,88eに供給される。
またハウジング121には、スプール弁体122が閉じ位置
にあるときのみ環状凹部128を介して出口ポート120に通
じるバイパスポート132が穿設され、このバイパスポー
ト132はシリンダヘッド33内の上部に連通する。
ハウジング121には、入口ポート119に常時連通する管
路135が接続されており、この管路135は電磁弁23を介し
て管路137に接続される。しかも管路137は、キャップ12
3に穿設した接続孔138に接続される。従って電磁弁23が
開弁作動したときに、作動油圧室125に油圧が供給さ
れ、この作動油圧室125内に導入された油圧の油圧力に
よりスプール弁体122が開弁方向に駆動される。
さらにハウジング121には、出口ポート120即ち給油路
88i,88eの油圧を検出するための油圧センサ18が取付け
られ、この油圧センサ18は、切換弁99が正常に作動して
いるか否かを検出する働きをする。
上述のように構成されたエンジン1の動弁装置47i,47
eの作動について以下に説明する。ここで各動弁装置47i
と47eとは同様の作動をするので、吸気弁側動弁装置47i
の作動についてのみ説明する。
ECU5から電磁弁23に対して開弁指令信号が出力される
と、該電磁弁23が開弁作動し、切換弁99が開弁作動して
給油路88Iの油圧が上昇する。その結果、連結切換機構5
6iが作動して各ロッカアーム53i,54i,55iが連結状態と
なり、高速用カム51iによって、各ロッカアーム53i,54
i,55iが一体に作動し、一対の吸気弁40iが、開弁期間と
リフト量を比較的大きくした高速バルブタイミングで開
閉作動する。
一方、ECU5から電磁弁23に対して閉弁指令信号が出力
されると、電磁弁23、切換弁99が閉弁作動し、給油路88
iの油圧が低下する。その結果、連結切換機構56iが上記
と逆に作動して、各ロッカアーム53i,54i,55iの連結状
態が解除され、低速用カム49i,50iによって夫々対応す
るロッカアーム53i,54iが作動し、一対の吸気弁40iが、
開弁期間とリフト量を比較的小さくした低速バルブタイ
ミングで作動する。
第4図はクランク軸の回転角に対する弁リフト量の変
化を示す図であり、吸気弁及び排気弁のいずれについて
も、高速バルブタイミング選択時のリフト量が低速バル
ブタイミング選択時のリフト量の略2倍となる。そのた
め、前記リフトセンサ19の出力電圧VLFTは第5図に示す
ように高速バルブタイミング選択時の方が、低速バルブ
タイミング選択時より大きくなる。またリフトセンサ19
に挿入され、弁とともに往復作動する前記ロッド43aの
開弁方向への単位時間内の移動回数は、エンジン回転数
Neが高いほど増加するので、リフトセンサ19の出力電圧
VLFTはエンジン回転数Neが増加するほど増加する。
このようにリフトセンサ19によれば、前述したような
比較的簡単な構成で、選択したバルブタイミングに対応
する弁リフト量を確実に検出することができる。また、
往復作動するロッド43aとリフトセンサ19とは非接触な
ので摩耗による性能の劣化がなく、耐久性が高い。
次に、第6図を参照してECU5によるバルブタイミング
の切換制御、即ち電磁弁23に対して出力する信号の出力
制御プログラムについて説明する。本プラグラムはTDC
信号パルス発生毎にこれと同期して実行される。
ステップS1では、ECU5に各種センサから正常に信号が
入力されているか否か、又は他の制御系で異常が既に発
生しているか否か、即ちフェールセーフすべきか否かを
判別する。
具体的には吸気管内絶対圧(PBA)センサ8、気筒判
別(CYL)センサ12、エンジン回転数(TDC)センサ11、
エンジン水温センサ10、車速センサ16からの出力の異
常、点火時期制御信号出力及び燃料噴射制御出力の異
常、バルブタイミング制御用電磁弁23へ通電される電流
量の異常、バルブタイミング制御用電磁弁23の開閉に応
じた出口ポート120の正常な油圧変化が油圧センサ18内
の油圧スイッチで所定時間経過後も確認できないという
異常等を検出してフェールセーフすべきエンジンの運転
状態であると判別する。なお、気筒判別(CYL)センサ
及びTDCセンサのうちの一方に異常があるときには他方
の出力で該一方の出力の代用をはかる。またリフトセン
サ19によって連結切換機構56等の故障を検知したとき、
即ち後述する故障検知を示す第3のフラグFVTFS3が値1
のときにもフェールセーフすべきであると判別する。
ステップS1の答が肯定(Yes)、即ちフェールセーフ
すべきときには後述のステップS32に進み、否定(No)
のときにはステップS2へ進む。
S2は始動中か否かをNe等により判別するステップ、S3
はディレータイマの残り時間tSTが0になったか否かを
判別するステップであり、tSTを始動中に所定時間(例
えば5秒)にセットし(ステップS4)、移動後計時動作
を開始するようにした。S5はエンジン水温TWが設定温度
TW1(例えば60℃)より低いか否か、即ち暖機が完了し
たか否かを判別するステップ、S6は車速Vが極低速の設
定車速V1(ヒステリシス付きで例えば8kg/5kg)より低
いか否かを判別するステップ、S7は当該エンジン搭載車
がマニアル車(MT)か否かを判別するステップ、S8はオ
ートマチック車(AT)の場合にシフトレバーがパーキン
グ8P)レンジやニュートラル(N)レンジになっている
か否かを判別するステップ、S9はNeが所定下限値Ne
1(例えば4800rpm/4600rpm)以上か否かを判別するステ
ップであり、フェールセーフ中(ステップS1の答が肯定
(Yes))、始動中(ステップS2の答が肯定(Yes))及
び始動後ディレータイマの設定時間tST経過前(ステッ
プS3の答が肯定(Yes))、暖機中(ステップS5の答が
肯定(Yes))、停車中や徐行中(ステップS6の答が肯
定(Yes))、P、Nレンジであるとき(ステップS8の
答が肯定(Yes))、及びNe<Ne1のときは(ステップS9
の答が否定(No))、後述するように電磁弁23を開弁し
てバルブタイミングを低速バルブタイミングに保持す
る。
前記ステップS9でNe≧Ne1が成立すると判別されたと
きは、ステップS10でTiLマップとTiHマップとを検索
し、現時点でのNe、PBAに応じたTiLマップのTi値(以下
TiLと記す)とTiHマップのTi値(以下TiHと記す)とを
求め、次にステップS11でAT車及びMT車に応じて設定し
たTVTテーブルからNeに応じたTVTを読み出し、ステップ
S12でこのTVTと前回ループのTOUTとを比較して、TOUT
TVTが成立するか否か、即ち混合気をリッチ化する高負
荷状態か否かを判別する。ここでTVTは燃料噴射量に基
づく高負荷判定値であり、TVTテーブルはエンジン回転
数Neに応じて設定されている。ステップS12の答が否定
(No)、即ちTOUT<TVTが成立するときには、ステップS
13に進んでNeが所定上限値Ne2(例えば5900rpm/5700rp
m)以上か否かの判別を行なう。ステップS13の答が否定
(No)、即ちNe<Ne2が成立するときには、ステップS14
に進み、前記ステップS10で求めたTiLとTiHとを比較す
る。その結果、TiL>TiHが成立するときには、後述のス
テップS15でセットされたディレータイマのタイマ値t
VTOFFが零か否かを判別し(ステップS16)、この答が肯
定(Yes)ならばステップS17で電磁弁23の開弁指令、即
ち低速バルブタイミングへの切換指令を出す。又、TOUT
≧TVT、Ne≧Ne2、TiL≧TiHのいずれかが成立するときに
は、前記電磁弁開弁ディレータイマのタイマ値をtVTOFF
(例えば3秒)にセットしてスタートして(ステップS1
5)、ステップS18で電磁弁23の開弁指令、即ち高速バル
ブタイミングへの切換指令を出す。
前記ステップS17で開弁指令を出したときには、ステ
ップS19で油圧センサ18内の油圧スイッチがオンしたか
否か、即ち給油路88i,88eの油圧が低圧になったか否か
を判別する。この答が肯定(Yes)、即ち、油圧スイッ
チがオンしたときには、ステップS21で低速バルブタイ
ミング切換ディレータイマの残り時間tLVTが0になった
か否かを判別する。ステップS21の答が肯定(Yes)即
ち、tLVT=0になったときには、ステップS23で高速バ
ルブタイミング切換ディレータイマの残り時間tHVTを設
定時間(例えば0.1秒)にセットし、次にステツプS25で
燃料の噴射制御ルーチンで使用するTiマップと点火時期
マップとしてそれぞTiLマップと低速バルブタイミング
用点火時期マップ(θigLマップ)とを選択する処理を
行ない、続くステップS27でレブリミッタ値NHFCを低速
バルブタイミング用の値NHFC1(例えば7500rpm)とする
処理を行なう。このリブレミッタ値NHFCはエンジンの過
回転を防止するために設定されるものであり、エンジン
回転数Neがリブレミッタ値NHFC以上となると燃料がカッ
トされる。
一方、前記ステップS18で開弁指令を出したときに
は、ステップS20で油圧センサ18内の油圧スイッチがオ
フしたか否か、即ち給油路88i,88eの油圧が高圧になっ
たか否かを判別する。その答が肯定(Yes)、即ち、油
圧スイッチがオフしたときは、ステップS22で高速バル
ブタイミング切換ディレータイマの残り時間tHVTが0に
なったか否かを判別する。ステップS22の答が肯定(Ye
s)、即ちtHVT=0になったときには、ステップS24で低
速バルブタイミング切換ディレータイマの残り時間tLVT
を設定時間(例えば0.2秒)にセットし、次にステップS
26で燃料の噴射制御ルーチンで使用するTiマップと点火
時期マップとして夫々TiHマップと高速バルブタイミン
グ用点火時期マップ(θigHマップ)とを選択する処理
を行ない、続くステップS28でNHFCを高速バルブタイミ
ング用の値NHFC2(例えば8100rpm)とする処理を行な
う。
ところで、上記した両切換ディレータイマtHVT,tLVT
の設定時間は、電磁弁23が開閉されてから切換弁99が切
換わり、給油路88i,88eの油圧が変化して全シリンダの
連結切換機構56i,56eの切換動作が完了するまでの応答
遅れ時間に合わせて設定されており、電磁弁23の開から
閉への切換時、油圧センサ18内の油圧スイッチがオンす
るまでは、プログラムはS19→S22→S24→S26→S28の順
に進み、オン後も全シリンダの連結切換機構56i,56eが
低速バルブタイミング側に切換わるまでは、S19→S22→
S26→S28の順に進み、又電磁弁23や切換弁99の故障等で
閉弁指令が出されても切換弁99が閉じ側に切換わらず、
いつまでたっても油圧センサ18内の油圧スイッチがオン
しないときも、上記と同様にS19→S22→S24→S26→合S2
8の順に進み、結局全シリンダの連結切換機構56i,56eが
低速バルブタイミング側に切換わらない限り、燃料の噴
射制御は高速バルブタイミングに適合したものに維持さ
れる。電磁弁23の閉から開への切換時も、上記と同様に
して、全シリンダの連結切換機構56i,56eが高速バルブ
タイミング側に切換わらない限り、燃料の噴射制御は低
速バルブタイミングに適合したものに維持される。
一方、前記ステップS2の答が肯定(Yes)、又は前記
ステップS3の答が否定(No)、又は前記ステップS5,S6
の答が肯定(Yes)のとき、即ち、始動中及び始動後設
定時間経過前、暖機中、停車中又は徐行中のときには、
ステップS29に進んで電磁弁23の閉弁指令を出し、ステ
ップS29からS23→S25→S27の順に進む。前記ステップS8
においてN、Pレンジの場合は、ステップS30に進んで
前回ループでTiHマップを選択したか否かを判別し、又
前記ステップS9においてNe<Ne1が成立するときも、前
記ステップS30に進む。ステップS30の答が肯定(Yes)
のとき、即ち前回ループTiHマップを選択しているとき
は、前記電磁弁開弁ディレータイマ値tVTOFFを零にして
(ステップS31)、ステップS17に進み、ステップS30の
答が否定(No)のとき、即ち前回TiHマップを使用して
いないとき、換言すれば全シリンダの連結切換機構56i,
56eが高速バルブタイミング側に切換えられていないと
きには、上記と同様にS29→S23→S25→S27の順に進み、
油圧センサ18内の油圧スイッチとは係りなく低速バルブ
タイミングに適合した燃料の噴射制御を行なう。これは
油圧センサ18内の油圧スイッチが断線等によりオフしっ
ぱなしになったときの対策である。
ところで、上記したNHFC1はNe2より高く設定されてお
り、通常はNeがNHFC1に上昇する前にバルブタイミング
が高速バルブタイミングに切換わって、NHFCの値が
NHFC2に切換えられるため、NHFC1での燃料カットは行な
われない。これに対し、ステップS2〜S8からステップS2
9に進む運転状態では、空吹し等によりNeがNe2を上回っ
ても低速バルブタイミングに保持されるため、NHFC1
の燃料カットが行なわれる。又低速バルブタイミングか
ら高速バルブタイミングに切換わっても、tHVTが0にな
るまで、即ち連結機構56i,56eが実際に高速バルブタイ
ミング側に切換るまでは、NHFC1での燃料カットが行な
われる。
尚、上記ステップS10でのTiLマップとTiHマップの検
索処理のサブルーチンでは、前回ループで電磁弁23の開
弁指令が出されたか否かを判別し、開弁指令が出されて
いないときは、ステップS14で用いるTiLをTiLマップか
ら検索された値とする一方、開弁指令が出されていると
きは、TiLを検索値から所定のヒステリシス量ΔTiを差
引いた値とする処理を行なう。
又、ステップS11でのTVTの算出処理のサブルーチンで
も、前回ループで電磁弁23の開弁指令が出されたか否か
を判別し、開弁指令が出されていないときは、ステップ
S12で用いるTVTをTVTテーブルから算出された値とする
一方、開弁指令が出されているときは、TVTを算出値か
ら所定のヒステリシス量ΔTVTを差引いた値とする処理
を行なう。
前記ステップS1の答が肯定(Yes)、即ちフェールセ
ーフ中のときには、電磁弁23の閉弁指令を出し(ステッ
プS32)、後述するフェールセーフ処理を実行して(ス
テップS33)、前記ステップS27に進む。
第7図は前記ステップS33のフェールセーフ処理の一
例を示す。エンジン回転数Neがマップ選択用所定回転数
NeFS(例えば3,000rpm)より高いときには、高速バルブ
タイミング用のTiHマップと低速バルブタイミング用の
θigLマップとを選択し、エンジン回転数Neが前記所定
回転数NeFS以下のときには、低速バルブタイミング用の
TiLマップ及びθigLマップとを選択する。
基本燃料噴射時間Tiのマップ上の値は、エンジン回転
数が高い領域では高速バルブタイミング用のTiHマップ
の方が、低速バルブタイミング用のTiLマップのTi値よ
り大きくなるように設定されているので、上記第7図の
手法によれば、フェールセーフ中に電磁弁23に対して閉
弁指令を出力しているにもかかわらず、切換弁99あるい
は連結切換機構56i,56e等に不具合が生じて実際のバル
ブタイミングは高速バルブタイミングとなっているよう
な場合であっても、混合気の空燃比がオーバーリーン化
して燃焼温度あるいは排気ガス浄化装置内の触媒温度が
過度に上昇することを防止し、プレイグニッションによ
る点火プラグの溶損や高回転でのノッキング、触媒の耐
久性劣化等の問題が発生することを防止することができ
る。
第8図は前記リフトセンサ19の出力電圧に基づいて故
障検知を行う手順を示すプログラムのフローチャートで
ある。
ステップS51では、第7図のステップS1と同様にフェ
ールセーフ中か否かを判別し、この答が肯定(Yes)の
ときには直ちに本プログラムを終了する。ステップS51
の答が否定(No)、即ちフェールセーフ中でないときに
は後述する第2のフラグFVTFS2が値1に等しいか否かを
判別する(ステップS52)。ステップS52の答が肯定(Ye
s)、即ちFVTFS2=1のときには後述する第1のフラグF
VTFS1が値1に等しいか否かを判別する。(ステップS7
4)。ステップS52又はS74の答が否定(No)、即ちF
VTFS2=0又はFVTFS1=0のときには電磁弁23の閉弁指
令信号を出力しているか否か、即ち低速バルブタイミン
グの選択指令を出力しているか否かを判別する(ステッ
プS53)。ステップS53の答が否定(No)、即ち高速バル
ブタイミングの選択指令を出力しているときには、前回
電磁弁23の開弁指令信号(高速バルブタイミングの選択
指令)を出力しているか否かを判別する(ステップS5
4)。ステップS53の答が否定(No)でステップS54の答
が肯定(Yes)のとき、即ち高速バルブタイミングの選
択を継続しているときには直ちにステップS56に進む一
方、ステップS53,S54の答がともに否定(No)、即ち低
速バルブタイミングの選択から高速バルブタイミングの
選択へ移行したときにはTHVTタイマに第6図における高
速バルブタイミング切換ディレータイマtHVTと同じ設定
時間をセットしてこれをスタートさせた(ステップS5
5)後、ステップS56に進む。このTHVTタイマは上記切換
ディレータイマtHVTと同様に、連結切換機構56の切換動
作完了までに要する時間を考慮したものである。
ステップS56ではTHVTタイマのカウント値が値0に等
しいか否かを判別し、その答が否定(No)、即ちTHVT
0のときには第1と第2のフラグFVTFS1,FVTFS2をとも
に値0に設定して(ステップS59)、本プログラムを終
了する。ステップS56の答が肯定(Yes)、即ちTHVT=0
のときにはエンジン回転数Neに応じてリフトセンサ出力
電圧の臨界電圧VTHを検索する。この臨界電圧VTHは第5
図の一点鎖線で示すようにテーブルとして設定されてい
る。次にリフトセンサ19の出力電圧VLFTから上記臨界電
圧VTHを減算した値が高速側の所定電圧β(>0)以上
か否かを判別する(ステップS58)。この場合、ステッ
プS53の答は否定(No)、即ち高速バルブタイミングの
選択を指令しているので、連結切換機構56が指令通りに
作動していればリフトセンサ出力電圧VLFTは臨界電圧V
THより前記所定電圧β以上高い値となり、ステップS58
の答が肯定(Yes)となる。このときには、前記ステッ
プS59に進んで第1と第2のフラグFVTFS1,FVTFS2はとも
に値0に設定される。
一方、ステップS58の答が否定(No)、即ちVLFT−VTH
<βのときには、バルブタイミング切換機構を構成する
電磁弁23、切換弁19、給油路88、連結切換機構56等に故
障が発生し、連結切換機構が指令通り作動していないと
判別してステップS60に進む。ステップS60では、後述の
TFSHタイマのカウント値が値0に等しいか否かを判別
し、この答が否定(No)、即ちTFSH>0のときには直ち
に本プラグラムを終了する。ステップS60の答が肯定(Y
es)、即ちTFSH=0のときには、第1のフラグFVTFS1
値1に等しいか否かを判別する(ステップS61)。ステ
ップS61の答が否定(No)、即ち第1のフラグFVTFS1
値0のときには、これを値1に設定するとともに、TFSH
タイマに所定時間TFSHをセットしてこれをスタートさせ
(ステップS62)、本プログラムを終了する。このTFSH
タイマは誤検知を防止するためのものであり、例えばTD
C信号パルスが4発以上発生する時間に設定される。ス
テップS61の答が肯定(Yes)、即ちFVTFS1=1のときに
は第2のフラグFVTFS2を値1に設定して(ステップS6
3)本プログラムを終了する。
上述のステップS53〜S63によれば、バルブタイミング
の選択指令が低速側から高速側に切換えられ、所定時間
THVT経過したときに、リフトセンサ出力電圧VLFTが臨界
電圧VTHより所定電圧β以上高くない状態(VLFT−VTH
β)であれば、直ちに第1のフラグFVTFS1が値1に設定
され、その後VLFT−VTH<βの状態を所定時間TFSHの間
継続するときには、第2のフラグFVTFS2も値1に設定さ
れる。
前記ステップS53の答が肯定(Yes)、即ち低速バルブ
タイミングの選択を指令しているときにはステップS64
〜S73を実行する。ステップS64〜S73はそれぞれ前記ス
テップS54〜S64に対応するものであり、ステップS54の
「電磁弁開」を「電磁弁閉」に変更し(ステップS6
4)、ステップS55,S56のTHVTをTLVTに変更し(ステップ
S65,S66)、ステップS58のVLFT−VTH≧βをVTH−VLFT
α(ただしα>0)と変更し(ステップS68)、ステッ
プS60,S62のTFSHをTFSLに変更した(ステップS70,S72)
ものである。TLVTタイマ及びTFSLタイマはそれぞれ対応
するTHVTタイマ及びTFSHタイマと同様に設定される所定
時間をカウントするものである。
ステップS64〜S73によれば、バルブタイミングの選択
指令が高速側から低速側に切換えられ、所定時間TLVT
過したときに、リフトセンサ出力電圧VLFTが臨界電圧V
THより所定電圧α以上低くない状態(VTH−VLFT<α)
であれば、直ちに第1のフラグFVTFS1が値1に設定さ
れ、その後VTH−VLFT<αの状態を所定時間TFSLの間継
続するときには、第2のフラグFVTFS2も値1に設定され
る。
前記ステップS62,S63又はステップS72,S73で第1と第
2のフラグFVTFS1,FVTFS2がともに値1に設定されたと
きには、前記ステップS52,S74の答がともに肯定(Yes)
となり、故障が発生していると判別して第3のフラグF
VTFS3を値1に設定するとともに、ランプ、ブザー等に
よって警報を発して本プログラムを終了する。
尚、前記ステップS58,S68におけるリフトセンサ出力
電圧VLFTが所定範囲にあるか否かの判別は、吸気弁側に
設けた4つのリフトセンサ出力の全部について行い、少
なくとも1つのリフトセンサ出力が所定範囲外にあると
き、故障が発生しているものと判別する。
上述した第8図の手法によれば、バルブタイミングの
選択指令信号(電磁弁23への開弁又は閉弁指令信号)に
応じてリフトセンサ出力電圧VLFTと、所定臨界電圧VTH
との大小関係が比較され、該比較結果に基づいてバルブ
タイミング切換機構の故障を迅速且つ確実に検知するこ
とができる。
尚、リフトセンサ19は第2図(a)に示すものに限る
ものではなく、例えば第2図(b)に示すように、低速
用ロッカアーム53iと一体に強磁性体のロッド53aを形成
し、このロッド53の往復作動を検出すべく、シリンダヘ
ッド33の同図に示す位置に設けるようにしてもよい。
また、上述した実施例では吸気弁側にリフトセンサを
設けるようにしたが、排気弁側又は吸気弁側及び排気弁
側の双方に設けるようにしてもよい。
(発明の効果) 以上詳述したように本願請求項1に記載したバルブタ
イミング切換制御装置の故障検知方法によれば、検出し
た実リフト量とエンジン回転数に応じて設定された基準
リフト量との偏差が、バルブタイミングの切換信号によ
り判別されるバルブタイミングに応じた設定範囲から逸
脱したときに、切換機構の故障が検知されるので、バル
ブタイミング切換機構の故障を、エンジンの全運転域で
確実にかつ比較的簡単な構成で検出することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の故障検知方法を適用するエンジン及び
制御装置の全体構成図、第2図はエンジンの要部縦断面
図、第3図は連結切換機構を含む給油系統及び油圧切換
装置を示す図、第4図はクランク軸の回転角に対する弁
リフト量の変化を示す図、第5図はリフトセンサの出力
電圧とエンジン回転数との関係を示す図、第6図はバル
ブタイミングの切換制御ルーチンのフローチャート、第
7図はフェールセーフ処理用サブルーチンのフローチャ
ート、第8図は故障検知の手順を示すフローチャートで
ある。 1……内燃エンジン、5……電子コントロールユニット
(ECU)、11……エンジン回転数センサ、19……リフト
センサ、23……電磁弁、40i……吸気弁、40e……排気
弁、43a……ロッド(強磁性体)、47i,47e……動弁装
置、88i,88e……給油路、99……切換弁。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F01L 13/00 301 F01L 13/00 302 F01L 13/00 303 F01L 1/46

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃エンジンの吸気弁と排気弁の少なくと
    も一方のバルブタイミングを、低速バルブタイミングと
    高速バルブタイミングのいずれかに切換えることのでき
    る切換機構と、エンジンの運転状態に応じて前記切換機
    構へ切換信号を出力する制御手段とを備えた内燃エンジ
    ンのバルブタイミング切換制御装置の故障検知方法にお
    いて、バルブタイミングが切換えられる弁の実リフト量
    を検出し、正常作動時の高速バルブタイミングのリフト
    量より小さくかつ正常作動時の低速バルブタイミングの
    リフト量より大きくなるように、エンジン回転数に応じ
    て基準リフト量を設定し、前記実リフト量と前記基準リ
    フト量との偏差が、前記切換信号により判別されるバル
    ブタイミングに応じた設定範囲を逸脱したときに、前記
    切換機構の故障を検知することを特徴とする内燃エンジ
    ンのバルブタイミング切換制御装置の故障検知方法。
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