JP2816808B2 - 内燃機関用ピストン - Google Patents

内燃機関用ピストン

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JP2816808B2
JP2816808B2 JP5469694A JP5469694A JP2816808B2 JP 2816808 B2 JP2816808 B2 JP 2816808B2 JP 5469694 A JP5469694 A JP 5469694A JP 5469694 A JP5469694 A JP 5469694A JP 2816808 B2 JP2816808 B2 JP 2816808B2
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一彦 白根
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株式会社ユニシアジェックス
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車等に使用する内
燃機関用ピストンの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の内燃機関用ピストンは、例えば実
開昭61−82053号に記載されているように、ピス
トン本体に設けられたピン孔の内径を、このピン孔の中
央部分からピストン本体の内側及び外側の両方に向かっ
て漸次大きくなるテーパー形状にして構成し、ピン孔に
嵌合するピストンピンの曲げ変形に対して、ピン孔の内
側端及び外側端の局部当たりを回避するように意図して
いた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしこのような従来
の内燃機関用ピストンにおいては、ピン孔が中央部分か
らピストン本体の内側及び外側の両方に向かって漸次大
きくなるテーパー形状となっているために、該ピン孔は
中央部分で内方に膨らむ形状となってしまい、ピストン
ピンをこのピン孔全長で支承することは不可能となる。
このため、ピン孔は、ピストンピンに対する受圧面積を
小さくしてしまい、実質的なピストンピン面圧を結果的
に全体として上昇させる虞がある。また、ピン孔内径の
内側と外側のテーパー角度とピストンピンが変形した場
合の形状とが最適化されていないと、反ってこの面から
もピストンピンのピン孔に対する局部当たりの原因とも
なりかねない。
【0004】本発明は、かかる点に鑑み、ピン孔とピス
トンピンのピン孔嵌合部とを、ピストンピンの変形に対
して最適な形状にして、ピストンピンのピン孔に対する
局部当たりを防止すると共に、常にピン孔の軸受長さ全
体で荷重を受けるようにした内燃機関用ピストンを提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の内燃機関用ピス
トンは、第1に、ピストン本体に一対のピン孔が設けら
れ、該両ピン孔の内径を、該ピン孔の軸線方向中央部で
前記ピストン本体の上 下部側にそれぞれ膨らむように
弧状に形成すると共に、前記ピン孔に、その内径に適合
する円弧状外径に形成したメタルブッシュを嵌め込み、
該メタルブッシュの内径部にピストンピン嵌合部を形成
し、該ピストンピン嵌合部にピストンピンの外側部が嵌
合するように構成した。
【0006】第2に、ピストン本体に一対のピン孔が設
けられ、該両ピン孔にメタルブッシュキャップを嵌め、
該メタルブッシュキャップの内径を、前記ピン孔の軸線
方向中央部で前記ピストン本体の上下部側にそれぞれ膨
らむように円弧状に形成すると共に、前記メタルブッシ
ュキャップに、その内径に適合する円弧状外径に形成し
たメタルブッシュを嵌め込み、該メタルブッシュの内径
部にピストンピン嵌合部を形成し、該ピストンピン嵌合
部にピストンピンの外側部が嵌合するように構成した。
【0007】第3に、ピストン本体に一対のピン孔が設
けられ、該両ピン孔の一部にメタルブッシュキャップを
嵌め、該メタルブッシュキャップ及び前記両ピン孔の内
径を、前記ピン孔の軸線方向中央部で前記ピストン本体
の上下部側にそれぞれ膨らむように互いに連続した円弧
状に形成すると共に、前記メタルブッシュキャップ及び
両ピン孔に、これらの内径に適合する円弧状外径に形成
したメタルブッシュを嵌め込み、該メタルブッシュの内
径部にピストンピン嵌合部を形成し、該ピストンピン嵌
合部にピストンピンの外側部が嵌合するように構成し
た。
【0008】
【作用】ピストンピンが内燃機関の作動によって曲げモ
ーメントを受けて変形した場合、ピストンピンがピン孔
またはメタルブッシュキャップの内径内で滑動し、メタ
ブッシュの円弧状外径とピン孔またはメタルブッシュ
キャップの円弧状内径全体でピストンピンのピン孔嵌合
部を受けることとなり、これによってピストンピンの局
部当たりを防止する。
【0009】また、メタルブッシュの外径とピン孔また
メタルブッシュキャップの内径とを互いに適合する円
弧状に形成して、ピストンピンの変形に対してピン孔の
最適形状を得ることができる。
【0010】
【実施例】次に、本発明の実施例につき、図を用いて説
明する。
【0011】図1は、本発明の一の実施例に係るピスト
ンの縦断面図であり、1はピストン本体を示し、このピ
ストン本体1には、その両側に一対のピン孔2,2が設
けられている。両ピン孔2,2は、その外側にそれぞれ
メタルブッシュキャップ6,6が嵌められている。そし
て、このメタルブッシュキャップ6,6の内径6a,6
aとピン孔2,2の内側の内径2a,2aとは、互いに
連続して中央部でピストン本体1側に膨らむ凹円弧状に
形成されている。
【0012】また、3は、その両外側部が前記両ピン孔
2,2に嵌合して図示しないコネクチングロッドを支承
するピストンピンを示し、このピストンピン3は、中空
体で構成されており、その両外側部のピン孔嵌合部3
a,3aには、メタルブッシュ5,5が嵌められてい
る。このメタルブッシュ5,5の外径5a,5aは、前
メタルブッシュキャップ6,6の内径6a,6a及び
ピン孔2の内側の内径2a,2aに形成された凹円弧状
に適合する凸円弧状に形成されている。そして、メタル
ブッシュ5,5の両外端は、ピストンピン3の両端部に
加締め5b,5bされている。
【0013】4,4は、メタルブッシュ5,5及びメタ
ブッシュキャップ6,6をピン孔2,2より抜け止め
するスナップリングで、このスナップリング4,4は、
ピン孔2,2の外側端に設けたリング溝に挿着されてい
る。
【0014】また、組立て、分解が容易にできるよう
に、スナップリング4,4及びメタルブッシュキャップ
6,6でピストンピン及びメタルブッシュがピスト
ン本体に組付けられている。
【0015】以上のように構成された本発明の実施例に
よると、内燃機関の作動時、例えば圧縮・爆発行程にお
いては、図2に示す如く、ピストンピン3は、ピストン
本体1の中心線Pを中心として上部に凸状に変形する
が、その両外側に嵌められたメタルブッシュ5,5の凸
円弧状の内径が、ピン孔2,2及びメタルブッシュキャ
ップ6,6の凹円弧状の内径上を回転滑動して、ピスト
ンピンの局部当たりを防ぎ、常にピン孔2,2及びメタ
ブッシュキャップ6,6との軸受け長さ全体で荷重を
受けることとなる。
【0016】また、図3に示す排気・吸入行程において
は、ピストンピン3は、ピストン本体1の中心線Pを中
心として下部に凸状に変形するが、図2と同様に、メタ
ブッシュ5,5の凸円弧状の内径が、ピン孔2,2及
メタルブッシュキャップ6,6の凹円弧状の内径上を
回転滑動して、ピストンピンの局部当たりを防ぎ、常に
ピン孔2,2及びメタルブッシュキャップ6,6との軸
受け長さ全体で荷重を受けることとなる。
【0017】図4は、本発明の他の実施例を示すもの
で、ピン孔2の全長に渡ってメタルブッシュキャップ6
を嵌め、このメタルブッシュキャップ6の内径6cを凹
円弧状に形成し、メタルブッシュ5の凸円弧状の外径に
適合させたものである。
【0018】なお、図4の実施例における、メタルブッ
シュ5またはメタルブッシュキャップ6はピン孔2に嵌
めやすくするために、中央から左右に分割型となってい
る。
【0019】
【発明の効果】以上の構成にかかる内燃機関用ピストン
は、第1に、ピストン本体に一対のピン孔が設けられ、
該両ピン孔の内径を、該ピン孔の軸線方向中央部で前記
ピストン本体の上下部側にそれぞれ膨らむように円弧状
に形成すると共に、前記ピン孔に、その内径に適合する
円弧状外径に形成したメタルブッシュを嵌め込み、該
タルブッシュの内径部にピストンピン嵌合部を形成し、
該ピストンピン嵌合部に ピストンピンの外側部が嵌合す
るように構成し、第2に、ピストン本体に一対のピン孔
が設けられ、該両ピン孔にメタルブッシュキャップを嵌
め、該メタルブッシュキャップの内径を、前記ピン孔の
軸線方向中央部で前記ピストン本体の上下部側にそれぞ
れ膨らむように円弧状に形成すると共に、前記メタルブ
ッシュキャップに、その内径に適合する円弧状外径に形
成したメタルブッシュを嵌め込み、該メタルブッシュの
内径部にピストンピン嵌合部を形成し、該ピストンピン
嵌合部にピストンピンの外側部が嵌合するように構成
し、第3に、ピストン本体に一対のピン孔が設けられ、
該両ピン孔の一部にメタルブッシュキャップを嵌め、
メタルブッシュキャップ及び前記両ピン孔の内径を、前
記ピン孔の軸線方向中央部で前記ピストン本体の上下部
側にそれぞれ膨らむように互いに連続した円弧状に形成
すると共に、前記メタルブッシュキャップ及び両ピン孔
に、これらの内径に適合する円弧状外径に形成したメタ
ルブッシュを嵌め込み、該メタルブッシュの内径部にピ
ストンピン嵌合部を形成し、該ピストンピン嵌合部にピ
ストンピンの外側部が嵌合するように構成したために、
ピストンピンが内燃機関の作動によって曲げモーメント
を受けて変形した場合、ピストンピンに嵌めたメタル
ッシュの外径がピン孔またはメタルブッシュキャップの
内径内で滑動し、メタルブッシュの円弧状外径とピン孔
またはメタルブッシュキャップの円弧状内径全体でピス
トンピンのピン孔嵌合部を受けることとなり、これによ
ってピストンピンの局部当たりを防止して、ピストンピ
ンとピン孔との間の油膜切れによるピンスカッフ及び応
力集中を有効に防止することができる。
【0020】また、メタルブッシュの外径とピン孔また
メタルブッシュキャップの内径とを互いに適合する円
弧状に形成したために、ピストンピンの変形に対してピ
ン孔の最適形状を得ることが簡単にでき、このことによ
って、ピストンピンとピン孔との面圧限界を更にアップ
して、ピストン及びピストンピンのさらなる軽量化を果
たし得る。
【0021】また、スナップリング及びメタルブッシュ
キャップで、ピストンピン及びメタルブッシュがピスト
ン本体に組付けられており、スナップリング及びメタル
ブッシュキャップを取り外せば、ピストン本体に対し
て、ピストンピン及びメタルブッシュが分解可能となる
ことから、ピストン本体に対するピストンピン及びメタ
ブッシュの分解、組立てが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一の実施例に係るピストンの縦断面図
である。
【図2】内燃機関の圧縮・爆発行程におけるピストンピ
ンの変形を説明するための図1と同じピストンの縦断面
図である。
【図3】内燃機関の吸入・排気行程におけるピストンピ
ンの変形を説明するための図1と同じピストンの縦断面
図である。
【図4】本発明の他の実施例に係るピストンの縦断面図
である。
【符号の説明】
1 ピストン本体 2 ピン孔 2a,2c ピン孔の内径 3 ピストンピン 5 メタルブッシュ 5a メタルブッシュの外径 6 メタルブッシュキャップ 6a,6c メタルブッシュキャップ6の内径

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピストン本体に一対のピン孔が設けら
    れ、該両ピン孔の内径を、該ピン孔の軸線方向中央部で
    前記ピストン本体の上下部側にそれぞれ膨らむように
    弧状に形成すると共に、前記ピン孔に、その内径に適合
    する円弧状外径に形成したメタルブッシュを嵌め込み、
    該メタルブッシュの内径部にピストンピン嵌合部を形成
    し、該ピストンピン嵌合部にピストンピンの外側部が嵌
    合するようにしたことを特徴とする内燃機関用ピスト
    ン。
  2. 【請求項2】 ピストン本体に一対のピン孔が設けら
    れ、該両ピン孔にメタルブッシュキャップを嵌め、該メ
    タルブッシュキャップの内径を、前記ピン孔の軸線方向
    中央部で前記ピストン本体の上下部側にそれぞれ膨らむ
    ように円弧状に形成すると共に、前記メタルブッシュキ
    ャップに、その内径に適合する円弧状外径に形成したメ
    タルブッシュを嵌め込み、該メタルブッシュの内径部に
    ピストンピン嵌合部を形成し、該ピストンピン嵌合部に
    ピストンピンの外側部が嵌合するようにしたことを特徴
    とする内燃機関用ピストン。
  3. 【請求項3】 ピストン本体に一対のピン孔が設けら
    れ、該両ピン孔の一部にメタルブッシュキャップを嵌
    め、該メタルブッシュキャップ及び前記両ピン孔の内径
    を、前記ピン孔の軸線方向中央部で前記ピストン本体の
    上下部側にそれぞれ膨らむように互いに連続した円弧状
    に形成すると共に、前記メタルブッシュキャップ及び両
    ピン孔に、これらの内径に適合する円弧状外径に形成し
    たメタルブッシュを嵌め込み、該メタルブッシュの内径
    部にピストンピン嵌合部を形成し、該ピストンピン嵌合
    部にピストンピンの外側部が嵌合するようにしたことを
    特徴とする内燃機関用ピストン。
  4. 【請求項4】 スナップリング及びメタルブッシュキャ
    ップでピストンピン及びメタルブッシュがピストン本体
    に組付けられていることを特徴とする請求項2乃至請求
    項3の内燃機関用ピストン。
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JP6167927B2 (ja) * 2014-02-12 2017-07-26 マツダ株式会社 エンジンのピストン構造
DE102018218373A1 (de) * 2018-10-26 2020-04-30 Federal-Mogul Nürnberg GmbH Kolben für Verbrennungsmotoren und Herstellungsverfahren dafür

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