JP2816035B2 - 非イオン性粉末洗浄剤組成物 - Google Patents

非イオン性粉末洗浄剤組成物

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JP2816035B2 JP3191863A JP19186391A JP2816035B2 JP 2816035 B2 JP2816035 B2 JP 2816035B2 JP 3191863 A JP3191863 A JP 3191863A JP 19186391 A JP19186391 A JP 19186391A JP 2816035 B2 JP2816035 B2 JP 2816035B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は非イオン界面活性剤が主
基剤の粉末洗浄剤組成物、更に詳しくは常温で液体の非
イオン界面活性剤のしみ出しがなく、粉末の流動特性及
び非ケーキング性に優れ、且つ貯蔵時に溶解性が劣化し
ない粉末洗浄剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】非イオン界面活性剤は、耐
硬水性が良好であるうえ、洗浄力、汚れ分散力が際立っ
ており、且つ生分解性が非常に良好であるなどの特徴を
有しており、洗浄用界面活性剤として重要視されてい
る。
【0003】しかしながら、通常、洗浄用に用いられる
非イオン界面活性剤は、常温で液体のものが多いため、
液体状態のまま多量に粉末洗剤に配合した場合、経日に
より非イオン界面活性剤が徐々にしみ出してきて紙製容
器の内面にしみ込んだり、粉末洗剤の流動性が著しく損
なわれたり、更にはケーキングを起こして洗剤が固まっ
てしまい著しく商品価値を損ねるという問題点を有して
いる。
【0004】特開昭50−119813号公報にはゼオライト、
又はゼオライトと水中で過酸化水素を生ずる無機過酸化
物との混合物上に非イオン界面活性剤を微細に分配した
予備混合物(予備混合物中には4%以下の高分散性珪酸
を使用してもよい)30〜100%と噴霧乾燥洗剤0〜70%
を含有する流動性洗浄剤が開示されている。特開昭61−
89300 号公報には水溶性粉粒体とシリカ粉末とを混合し
たのち、非イオン界面活性剤を噴霧し、次いでゼオライ
ト粉末を添加して造粒物を調整し、この造粒物と陰イオ
ン界面活性剤を含む粒状洗剤を配合した非イオン界面活
性剤含有粒状洗剤は流動性が良好でケーキングも防止で
きることが開示されている。上記技術は陰イオン界面活
性剤を主洗浄基剤とする噴霧乾燥洗剤に後配合される非
イオン界面活性剤を含有する洗剤添加剤に関する研究を
主としており、非イオン界面活性剤を主洗浄基剤とする
本洗浄剤については充分な検討がなされていない。
【0005】特開昭51−41708 号公報には、合成非晶質
シリカ誘導体の多孔質凝集体と非イオン界面活性剤を含
む自由流動性の洗剤組成物が開示されている。
【0006】これらの例に示すように、非イオン界面活
性剤含有洗剤の流動性を改良するためにシリカ物質を使
用できることは知られている。しかしながら、ゼオライ
ト含有洗浄剤にシリカ系物質を配合すると加湿条件で経
時的に溶解性が劣化する傾向が認められ、更なる改良が
必要とされた。
【0007】
【課題を解決するための手段】斯かる実状において、本
発明者らは、非イオン界面活性剤を主洗浄基剤とするゼ
オライト含有洗浄剤について鋭意研究を続けた結果、特
定の物性を有する吸油性担体を使用することにより、液
体の非イオン界面活性剤のしみ出し性及び粉末の流動特
性及び非ケーキング性が改善され、しかも湿度が高い状
態で貯蔵された場合でも溶解性が悪化しないことを見出
し、本発明を完成した。
【0008】即ち、本発明は、次の成分(a) ,(b) 及び
(c) を含有してなる非イオン性粉末洗浄剤組成物を提供
するものである。 (a) 融点が40℃以下の非イオン界面活性剤 12〜35重量% (b) 結晶性アルミノケイ酸塩 10〜60重量% (c) 珪素をSiO2として30重量%以上含有し、吸油能が80
ml/100 g以上である吸油性担体であって、分散液のpH
が9以上であるか又は2%NaOH水溶液に対する溶 解量が 0.5g以下である吸油性担体 5〜20重量%。
【0009】本発明に使用される(a) 成分の非イオン界
面活性剤は、融点が40℃以下のものが汚れ落ち、泡立
ち、泡切れに優れており好適である。 (a) 成分の具体例としては、ポリオキシエチレンアルキ
ルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエー
テル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、
ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリエ
チレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン
ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエ
チレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポ
リオキシエチレンアルキルアミン、グリセリン脂肪酸エ
ステル、高級脂肪酸アルカノールアミド、アルキルグリ
コシド、アルキルアミンオキサイドなどが挙げられる。
就中、主非イオン性界面活性剤として炭素数10〜20、好
ましくは10〜15、特に好ましくは12〜14の直鎖又は分岐
鎖、1級又は2級のアルコールのエチレンオキサイド平
均付加モル数5〜15、好ましくは6〜12、更に好ましく
は6〜10のポリオキシエチレンアルキルエーテルを使用
するのが望ましい。また、該ポリオキシエチレンアルキ
ルエーテルは一般にエチレンオキサイド低付加モル数の
アルキルエーテルを多量に含有しているが、0〜3モル
付加物が35重量%以下、好ましくは25重量%以下のもの
を使用することが望ましい。 (a) 成分は、全組成物中に12〜35重量%、好ましくは、
15〜30重量%配合される。
【0010】本発明の(b) 成分である結晶性アルミノケ
イ酸塩(ゼオライト)は、下記の式(3) x(M2O)・Al2O3・y(SiO2)・w(H2O) (3) 〔式中、M はアルカリ金属原子、x,y,w は各成分のモル
数を表し、一般的には0.7 ≦x ≦1.5 、 0.8≦y<6、w
は任意の正数である。〕で表されるものであり、中で
も次の一般式(4) Na2O・Al2O3・n(SiO2)・w(H2O) (4) 〔ここで、n は 1.8〜3.0 、w は1〜6の数を表す。〕
で表されるものが好ましい。結晶性アルミノケイ酸塩
(ゼオライト)としては、A型、X型ゼオライトに代表
される平均一次粒径0.1〜10μの合成ゼオライトが好適
に使用される。ゼオライトは粉末および/又はゼオライ
トスラリーを乾燥して得られるゼオライト凝集乾燥粒子
として配合される。 (b) 成分は、全組成物中に10〜60重量%、好ましくは20
〜60重量%、特に好ましくは、30〜50重量%配合され
る。
【0011】本発明の(c) 成分である吸油性担体として
は、珪素をSiO2として30重量%以上、好ましくは40重量
%以上、更に好ましくは70重量%以上含有し、吸油能が
80ml/100 g以上、好ましくは 150ml/100 g以上、更
に好ましくは 200ml/100 g以上で、分散液のpHが9以
上(試験方法JIS K 6220 )の非晶質シリカ、アルミノ
ケイ酸塩等が挙げられる。平均粒径が200 μ程度までの
非晶質シリカ、アルミノケイ酸塩が市販されており、本
発明においては、これらの中から担体を選択してよい。
このような吸油性非晶質シリカの例として、トクシール
AL−1 (徳山曹達 (株))、ニップシールNA(日本シリカ
(株))、カープレックス#100(塩野義製薬 (株))、SIPE
RNAT D10(デグッサ)等が挙げられ、吸油性非晶質アル
ミノケイ酸塩の例としてTIXOLEX 25(コフラン・ケミカ
ル)の商標名で市販されている吸油性担体が挙げられ
る。また、これらの条件を満たす吸油性担体は粘土物質
の中にも見出され、例えば東ソー (株) 製「ナトリウム
モルデナイト HSZ-640 NAA」等が例示される。
【0012】上記例示の吸油性担体は陽イオン交換能を
ほとんど有さない。陽イオン交換能を有する吸油性担体
は洗剤用ビルダーとしての働きもするので有利である。
高吸油性で且つ陽イオン交換能の高い吸油性担体として
下記一般式(1) で表される吸油性非晶質アルミノケイ酸
塩が例示される。 a(M2O)・Al2O3・b(SiO2)・c(H2O) (1) 〔式中、M はアルカリ金属原子、a,b,c は各成分のモル
数を表し、一般的には0.7 ≦a ≦2.0 、 0.8≦b<4、c
は任意の正数である。〕特に次の一般式(2) Na2O・Al2O3・m(SiO2)・c(H2O) (2) 〔ここで、m は 1.8〜3.2 、c は1〜6の数を表す。〕
で表されるものが好ましい。本発明で使用可能な高吸油
性且つ高イオン交換能を有する前記非晶質アルミノケイ
酸塩は、SiO2とM2O (Mはアルカリ金属を意味する) のモ
ル比がSiO2/M2O =1.0 〜4.0 であり、H2O とM2O のモ
ル比が H2O/M2O =12〜200 であるケイ酸アルカリ金属
塩水溶液に、M2O とAl2O3 のモル比が M2O/Al2O3 =1.
0 〜2.0 であり、H2O とM2O のモル比が H2O/M2O =
6.0〜500 である低アルカリアルミン酸アルカリ金属塩
水溶液を15〜60℃、好ましくは30〜50℃の温度のもとで
強攪拌下に添加する。また、アルミン酸アルカリ金属塩
水溶液にケイ酸アルカリ金属塩水溶液を添加してもよ
い。次いで生成した白色沈澱物スラリーを70〜100℃、
好ましくは90〜100℃の温度で10分以上10時間以下、好
ましくは5時間以下加熱処理し、その後濾過、洗浄、乾
燥することにより有利に得ることができる。この方法に
よりイオン交換能100CaCO3 mg/g以上、吸油能 200ml
/100 g以上の非晶質アルミノケイ酸塩吸油性担体を容
易に得ることができる(特開昭62−191417号公報、特開
昭62−191419号公報参照)。
【0013】吸油性担体の分散液のpHが 9.0未満のSiO2
を30重量%以上、特に70重量%以上含む吸油性担体は、
特に湿度が高い状態で貯蔵された場合、洗剤の分散溶解
性を著しく悪化する。分散液のpHが9.0 未満のSiO2を含
む吸油性担体は洗剤貯蔵時に生成したアルカリ自由水に
より溶解し、SiO2が豊富な珪酸ソーダが形成され、これ
がゼオライトのバインダーとして作用し、洗剤の分散溶
解性を阻害するためと推測される。吸油性担体の分散液
のpHはJIS K6220に基づいて測定される。即ち、試料約
5gを硬質三角フラスコに量り採り、炭酸を含まない水
100mlを加え、栓をして5分間振り混ぜる。振り混ぜた
後の液を被検液としてガラス電極方法(JIS Z 8802の7.
2.3)によりpHを測定する。分散液のpHが 9.0以上の吸油
性担体を選択することにより、貯蔵時の溶解性が劣化し
ないゼオライト配合非イオン性粉末洗浄剤組成物を得る
ことができる。
【0014】洗剤のアルカリ度が非常に高い、或いは貯
蔵条件が非常に過酷な場合には更に厳しい2%NaOH水溶
液に対する溶解量が 0.5g以下であるという条件を満た
す吸油性担体を選択するとよい。即ち、吸油性担体10g
を2%NaOH水溶液 100mlに分散し、25℃恒温条件で16時
間攪拌し、濾液中のSiO2を比色定量(比色定量は、油化
学25巻、p156、1976年を参照)する方法で、その溶解量
が吸油担体として0.5g以下であるような吸油性担体で
ある。この条件を満たす吸油性担体は、東ソー (株) 製
「ナトリウムモルデナイト HSZ-640 NAA」があり、ま
た、前記一般式(2)で表される非晶質アルミノケイ酸塩
の中に見出すことができる。一方、吸油性担体の中に
は、5%分散液のpHが9.0 未満であっても2%NaOH水溶
液に対する溶解量が 0.5g以下であるものがあるが、こ
のような吸油性担体も本発明の範囲に含まれる。例え
ば、粘土物質であるダイカライトオリエント社製「パー
ライト4159」がこのような物性を示し、本発明における
(c) 成分の吸油性担体として使用できる。
【0015】(c) 成分の吸油性担体は、全組成物中に5
〜20重量%、好ましくは、5〜10重量%配合される。
【0016】本発明の組成物にはアルカリ剤として炭酸
ナトリウムを使用することが望ましい。炭酸ナトリウム
としては重質炭酸ナトリウム(重灰)、軽質炭酸ナトリ
ウム(軽灰)が挙げられ、その平均粒子径は10〜2000
μ、好ましくは 100〜1000μである。炭酸ナトリウム
は、全組成物中に5〜35重量%、好ましくは5〜25重量
%配合するのがよい。
【0017】本発明の組成物に更に分子量4000〜20000
のポリエチレングリコールを1〜5重量%、好ましくは
1〜3重量%配合することにより、長期貯蔵時の粉末物
性が更に良くなる。
【0018】本発明の粉末洗浄剤組成物には、上記成分
の他に、通常洗浄剤に配合されている珪酸ソーダ、硫酸
ソーダなどのアルカリ剤、無機電解質、アミノポリ酢酸
塩、ポリアクリル酸塩などの有機キレート剤、カルボキ
シメチルセルロースなどの再汚染防止剤、プロテアー
ゼ、リパーゼ、セルラーゼ、アミラーゼなどの酵素、酸
化防止剤、蛍光染料、青味付剤、香料などを配合してよ
い。尚、珪酸ソーダはゼオライトと相互作用して水不溶
分を増加させ、布付着の問題を起こす恐れがあるので、
その配合量は好ましくは5%以下、より好ましくは1重
量%以下とするのが望ましい。また、漂白洗浄剤とする
場合には過炭酸ナトリウム、過硼酸ナトリウム1又は4
水和物などの漂白剤、ケイ酸マグネシウムなどの過酸化
物の安定化剤、漂白活性化剤などを配合できる。更に、
柔軟洗浄剤とする場合には陽イオン界面活性剤など、泥
汚れ洗浄力を高めたい場合には陰イオン界面活性剤など
を少量配合してよい。
【0019】本発明の非イオン性粉末洗浄剤組成物は、
結晶性アルミノケイ酸塩、吸油性担体及び必要に応じて
炭酸ソーダ等の粉末成分を混合しながら液体非イオン性
界面活性剤を徐々に添加ないし噴霧し均一混合物を得、
次いで香料、酵素などの少量成分及び表面改質剤として
の結晶性アルミノ珪酸塩粉末、漂白洗浄剤とする場合に
は漂白剤などを混合することにより容易に得られる。粉
末洗浄剤の粒子径を大きく(200〜1000μ、好ましくは 3
00〜700 μ)することにより長期貯蔵時の粉末物性は更
に良くなる。
【0020】このようにして得られた本発明の非イオン
性粉末洗浄剤組成物は約 0.6〜1.2g/ml、好ましくは
0.7〜0.9 g/mlの嵩密度を有する。
【0021】本発明の非イオン性粉末洗浄剤組成物は、
望ましくはポリマーをラミネートした紙加工品からなる
容器に充填して非イオン性粉末洗剤製品とされる。ラミ
ネートに使用されるポリマーは、溶解度パラメーター値
が7.5〜11.5〔cal/cm31/2の間にあるものがよく、好
ましくは 7.5〜10.0〔cal/cm31/2であり、更に好まし
くは 7.5〜9.0〔cal/cm31/2 である。ここで示したポ
リマーの溶解度パラメーター値とはR.F.Fedors, Polyme
r Engineering and Science, 14, 147(1974)によって定
義される値を示す。特に好適なポリマーはポリエチレ
ン、ポリプロピレンである。ポリマーの溶解度パラメー
ター値が、11.5を越えるとき、長期保存時に粉末洗剤が
壁面に強く付着する傾向がみられる。ラミネートの方法
は、従来のいずれの方法を用いてもよいが、ポリマーの
厚さが5〜40μ、好ましくは10〜40μになるよう、坪量
400〜700 g/m2の紙表面にラミネートすることが好まし
い。また、容器の形態は、接着部の少ないものが好まし
い。
【0022】
【実施例】以下実施例にて本発明を更に説明するが、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0023】実施例1 牛脂石鹸3重量%、表2に示す量のゼオライト4A、表1
に示す性状の各種吸油性担体(表1中の5%分散液のpH
は、 JIS K 6220 に基づいて測定した数値である)を表
2に示す量、バランス量の炭酸ソーダ、ポリアクリル酸
ソーダ3重量%及び蛍光染料 0.5重量%をバッチニーダ
ー(イリエ商会 Bench Kneader PNV-1)に入れ、液状ノ
ニオン界面活性剤を徐々に導入し、次いで平均分子量12
000 のポリエチレングリコール溶融物2重量%を添加し
平均粒径 385μの粉末洗浄剤生地を得た。更に酵素を
0.5重量%、香料を 0.3重量%及びゼオライト 4A を5
重量%加え混合し、表2に示す組成の最終洗剤製品を得
た。この洗剤製品について、しみ出し性、粉末の流動
性、ケーキング性及び経時溶解性試験を以下の方法によ
り行った。表2にその結果を示した。 〔評価方法〕 1.しみ出し性試験 コートボール紙(640g/m2) を用い、長さ10.2cm×巾6.2
cm×高さ4cmの天部のない箱を作り、四隅をホッチキス
で止める。この箱に試料100gを入れその上にアクリル樹
脂板(15g)と鉛板( 250g)をのせ(重量合計265
g)、30℃, 80%RHの恒温恒湿器中に7日間放置する。
試験後のコートボール紙へのしみ出し程度を以下の基準
で判定する。 A:箱内側にしみ出したあとが全くない。 B:箱内側がややしめる。 C:箱内側全体がしめる。 D:箱の外側一部までしめる。 E:箱の外側1/3 以上がしめる。 2.粉末の流動性試験 JIS K3362 合成洗剤試験法に記されたスタンド及びろう
斗を用い、ASTM:B213-48に規定されているFlow Rate of
Metal PowdersのFlow Rate に準じて測定した。 3.ケーキング試験 (1) ろ紙(東洋ろ紙 No.2)で長さ10.2cm×巾6.2 cm×
高さ4cmの天部のない箱を作る。四隅をホッチキスで止
める。 (2) この箱に試料50g を入れ、その上にアクリル樹脂板
(15g)と鉛板又は鉄板( 250g)をのせる(重量合計
265 g)。 (3) これを温度30℃、湿度80%の恒温恒湿器中に放置し
7日後にケーキング状態について判定を行う。 判 定 ケーキング性の判定は以下のようにして通過率を求める
ことにより行った。 (通過率)試験後の試料を金網(又はフルイ、網目5mm
×5mm)上に静かにあけ、金網を通過した粉末の重量を
測り試験後の試料に対する通過率を求める。
【0024】
【数1】
【0025】4.経時溶解性試験 粉末洗剤をシャーレに入れ、30℃70%RHに3日間放置
後、0.83gをサンプリングし10℃、1リットルの水道水
に加え、マグネチックスターラーにて10分間攪拌後、 2
00メッシュの金網にて濾過し、乾燥後の濾過残量比率
(%)を求める。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】実施例2 牛脂石鹸3重量%、表4に示す量のゼオライトA、表3
に示す性状の各種吸油性担体(表3中の吸油能は、JIS
K 6220に基づいて測定した数値である)を表4に示す
量、バランス量の炭酸ソーダ、ポリアクリル酸ソーダ3
重量%及び蛍光染料 0.5重量%をバッチニーダー(イリ
エ商会 Bench Kneader PNV-1)に入れ、表4に示す量の
液状ノニオン界面活性剤を徐々に導入し、次いで平均分
子量6000のポリエチレングリコール溶融物2重量%を添
加し、更に酵素を 0.5重量%、香料を 0.3重量%、ゼオ
ライトAを5重量%及び水2重量%を加え混合し、表4
に示す組成の最終洗剤製品を得た。この洗剤製品につい
て、しみ出し性、粉末の流動性、ケーキング性及び経時
溶解性試験を実施例1と同じ方法により行った。表4に
その結果を示した。
【0029】
【表3】
【0030】ここで2%NaOH水溶液に対する溶解量は、
吸油担体10gを2%NaOH水溶液 100mlに分散し、25℃恒
温条件で16時間攪拌し、濾液中のSiO2を比色定量(比色
定量は、油化学25巻、p156、1976年を参照)する方法に
より測定した。即ち、予め元素分析により測定した吸油
担体のSiO2含量から換算した吸油担体としてのNaOH水溶
液への溶解量を算出する。
【0031】
【表4】
【0032】実施例3 (1) 非晶質アルミノケイ酸塩の合成 ケイ酸ナトリウム水溶液(Na2O 2.71 重量%、SiO2 8.2
9 重量%、SiO2/Na2O=3.15(モル比))700gを60℃に
加熱し、1500rpm の回転数で攪拌しながらアルミン酸ナ
トリウム水溶液(Na2O 1.63 重量%、Al2O3 2.26重量
%、Na2O/Al2O3 =1.18(モル比))1010gを添加し
た。添加終了後、同温度で15分間加熱処理を行い、得ら
れた湿潤ケーキを110 ℃で乾燥し、粉砕することよって
X線的に非晶質のアルミノケイ酸塩微粉末約 100gが得
られる。得られた非晶質アルミノケイ酸塩の組成はNa
2O:SiO2:Al2O3 =29.4:44.5:26.1であった。また、
得られた非晶質アルミノケイ酸塩のイオン交換能は 121
CaCO3 mg /g、吸油能は225 ml/100 g、5%分散液
のpHは11.2、2%NaOH水溶液に対する溶解量は0.01gで
あった。 (2) 洗剤の調製 この非晶質アルミノケイ酸塩を用いて次のようにして洗
剤を調製した。牛脂石鹸3重量%、表5に示す量のゼオ
ライトA、表5に示す量の各種吸油性担体(非晶質アル
ミノケイ酸塩)、バランス量の炭酸ソーダ、2号ケイ酸
ソーダ1重量%、ポリアクリル酸ソーダ2重量%及び蛍
光染料 0.5重量%をバッチニーダー (イリエ商会 Bench
Kneader PNV-1) に入れ、表5に示す量の液状ノニオン
界面活性剤を徐々に導入し、次いでポリエチレングリコ
ール溶融物2重量%を添加し、更に酵素を 0.5重量%、
香料を 0.5重量%、ゼオライトAを5重量%及び水を2
重量%加え混合し、表5に示す組成の最終洗剤製品を得
た。この洗剤製品について、しみ出し性、粉末の流動
性、ケーキング性及び経時溶解性試験を実施例1と同じ
方法により行った。表5にその結果を示した。
【0033】
【表5】
【0034】実施例4 (1) 非晶質アルミノケイ酸塩の合成 アルミン酸ナトリウム水溶液(Na2O: Al2O3:H2O =2
0.3:28.2:51.5(重量比)のアルミン酸ナトリウム水
溶液100 重量部に更にイオン交換水を2000重量部を加え
て調製したもの)800 重量部に3号水ガラス溶液(市販
3号水ガラス100重量部に対し、イオン交換水150 重量
部を加えて調製したもの)100 重量部を20分かけて滴下
し、10分間反応させた後、100 ℃に加温して10分間熟成
する。生成したケーキを濾過し、濾液のpHが12.0になる
まで洗浄後、100 ℃で11時間乾燥した後、解砕機で微粉
化非晶質アルミノケイ酸塩を得た。得られた非晶質アル
ミノケイ酸塩の組成はNa2O:SiO2:Al2O3=19.59:47.3
9:33.03であった。また、得られた非晶質アルミノケイ
酸塩のイオン交換能は115CaCO3mg/g、吸油能は 250ml
/100 g、5%分散液のpHは11.2(2%NaOH水溶液に対
する溶解量は0.02g)であった。 (2) この非晶質アルミノケイ酸塩を用いて下記組成の洗
剤を調製した。 洗剤配合組成 ・ポリオキシエチレンドデシルエーテル 20重量% (エチレンオキサイド平均付加モル数=8、融点15℃) ・ヤシ油ジエタノールアミド 3 ・牛脂石鹸 2 ・ゼオライトA(平均粒径4μ) 40 ・上記で合成された非晶質アルミノケイ酸塩 8 ・炭酸ソーダ(平均粒径290 μ) 10 ・2号ケイ酸ソーダ 5 ・芒硝 4.7 ・ポリエチレングリコール(Mw 6000 ) 2 ・カルボキシメチルセルロース 2 ・ポリアクリル酸ソーダ(Mw 8000 ) 2 ・酵素 0.5 ・香料 0.3 ・蛍光染料 0.5 上記の粉末原料(牛脂石鹸、ゼオライトA(25重量%相
当分)、非晶質アルミノケイ酸塩、炭酸ソーダ(平均粒
径290 μ)、2号珪酸ソーダ、芒硝、カルボキシメチル
セルロース、ポリアクリル酸ソーダ及び蛍光染料をバッ
チニーダー(イリエ商会 Bench Kneader PNV-1)に入
れ、ポリオキシエチレンドデシルエーテルとヤシ油ジエ
タノールアミドを徐々に導入し、次いでポリエチレング
リコール溶融物を添加し、平均粒径 402μの粉末洗浄剤
生地を得た。これに酵素、香料及び少量のゼオライトA
(15重量%相当分)を加え、混合し、上記組成の嵩密度
0.75g/mlの最終洗剤製品を得た。この洗剤を用いて実
施例1と同様にして評価を行った結果、しみ出し性はA
〜B、流動性は 8.0秒、ケーキング性は 100%、経時溶
解性は 0.2%であった。
【0035】実施例5 牛脂石鹸3重量%、表6に示す量のゼオライト4A((b)成
分) 、吸油性担体((c)成分)、バランス量の炭酸ソー
ダ、ポリアクリル酸ソーダ3重量%及び蛍光染料0.5 重
量%をバッチニーダー(イリエ商会 Bench Kneader PNV
-1)に入れ、表6に示した液状ノニオン界面活性剤((a)
成分) を徐々に導入し、次いでポリエチレングリコール
溶融物2重量%を添加し平均粒径385μmの粉末洗浄剤生
地を得た。更に酵素を 0.5重量%、香料を 0.3重量%及
びゼオライト4Aを5重量%加えて混合し、嵩密度約 0.7
g/mlの非イオン性粉末洗剤を得た。以上の非イオン性
粉末洗剤1500gを、表6に示したようなポリマーによっ
て約25μの厚さでラミネートされた紙加工品から作製さ
れた容器(横14.8cm×縦8.7cm×高さ16cm) に充填し、そ
の上にアクリル樹脂板(15g)と鉛板(250 g)をのせ
た (重量合計265g)後、30℃、80%RHの恒温恒湿器中に
10日間放置する。試験後、注意深く容器内の洗剤を取り
除き、容器内の壁面への非イオン性粉末洗剤の付着具合
を以下の基準で判定する。その結果を表6に示した。 ○ 粉末洗剤の付着が全く見られない。 △ 粉末洗剤の付着がやや見られる。 × 粉末洗剤の付着が全体に見られる。
【0036】
【表6】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 近藤 博之 和歌山県和歌山市金龍寺丁4−1 紀和 寮 (72)発明者 秦野 耕一 和歌山県和歌山市西浜1130 星和寮 (72)発明者 崔 文雄 栃木県宇都宮市天神2−4−39−201 (56)参考文献 特開 平4−339898(JP,A) 特開 昭51−41708(JP,A) 特開 昭61−89300(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C11D 17/06 C11D 1/72 C11D 3/12

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の成分(a) ,(b) 及び(c) を含有して
    なる非イオン性粉末洗浄剤組成物。 (a) 融点が40℃以下の非イオン界面活性剤 12〜35重量% (b) 結晶性アルミノケイ酸塩 10〜60重量% (c) 珪素をSiO2として30重量%以上含有し、吸油能が80
    ml/100 g以上である吸油性担体であって、分散液のpH
    が9以上であるか又は2%NaOH水溶液に対する溶 解量が 0.5g以下である吸油性担体 5〜20重量%
  2. 【請求項2】 更に炭酸ナトリウムを5〜35重量%含有
    する請求項1記載の非イオン性粉末洗浄剤組成物。
  3. 【請求項3】 吸油性担体が非晶質シリカである請求項
    1又は2記載の非イオン性粉末洗浄剤組成物。
  4. 【請求項4】 吸油性担体が粘土物質である請求項1又
    は2記載の非イオン性粉末洗浄剤組成物。
  5. 【請求項5】 吸油性担体が非晶質アルミノケイ酸塩で
    ある請求項1又は2記載の非イオン性粉末洗浄剤組成
    物。
  6. 【請求項6】 非晶質アルミノケイ酸塩が、下記一般式
    (1) a(M2O)・Al2O3・b(SiO2)・c(H2O) (1) 〔式中、M はアルカリ金属原子、a,b,c は各成分のモル
    数を表し、0.7 ≦a ≦2.0 、 0.8≦b <4、c は任意の
    正数である。〕で表される非晶質アルミノケイ酸塩であ
    る請求項5記載の非イオン性粉末洗浄剤組成物。
  7. 【請求項7】 非イオン界面活性剤が、炭素数10〜20で
    エチレンオキサイド平均付加モル数5〜15のポリオキシ
    エチレンアルキルエーテルである請求項1〜6の何れか
    1項記載の非イオン性粉末洗浄剤組成物。
  8. 【請求項8】 更に分子量4000〜20000 のポリエチレン
    グリコールを1〜5重量%含有する請求項1〜7の何れ
    か1項記載の非イオン性粉末洗浄剤組成物。
  9. 【請求項9】 珪酸ソーダの含有量が5重量%以下であ
    る請求項1〜8の何れか1項記載の非イオン性粉末洗浄
    剤組成物。
  10. 【請求項10】 リン酸ビルダーを実質的に含有しない
    請求項1〜9の何れか1項記載の非イオン性粉末洗浄剤
    組成物。
  11. 【請求項11】 嵩密度が 0.6〜1.2 g/cm3 、且つ平
    均粒子径が 200〜1000μである請求項1〜10の何れか1
    項記載の非イオン性粉末洗浄剤組成物。
  12. 【請求項12】 結晶性アルミノケイ酸塩、吸油性担体
    及び必要に応じて炭酸ソーダ等の粉末成分を混合しなが
    ら液体非イオン性界面活性剤を徐々に添加ないし噴霧
    し、均一混合物を得、次いで香料、酵素などの少量成分
    及び結晶性アルミノケイ酸塩粉末を混合することを特徴
    とする請求項1〜11の何れか1項記載の非イオン性粉末
    洗浄剤組成物の製造方法。
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