JP2814521B2 - 位置検出装置 - Google Patents

位置検出装置

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JP2814521B2
JP2814521B2 JP1048294A JP4829489A JP2814521B2 JP 2814521 B2 JP2814521 B2 JP 2814521B2 JP 1048294 A JP1048294 A JP 1048294A JP 4829489 A JP4829489 A JP 4829489A JP 2814521 B2 JP2814521 B2 JP 2814521B2
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、半導体素子等の物体上に形成された回折格
子を用いた位置検出装置に関し、特にリソグラフィ用の
露光装置のアライメント時に使用され、原画パターンを
有するマスクと、この原画パターンが転写された基板と
の相対的な位置関係を検出する装置に関するものであ
る。
〔従来の技術〕
近年、半導体素子等の微細パターンを高分解能で半導
体ウェハ上に転写する装置として、投影型露光装置(ス
テッパー)が多用されるようになった。従来よりこの種
のステッパーにおいては、レチクル(マスクと同義)と
ウェハ上の1つのショント領域との位置合わせ、所謂ア
ライメント方式として、レチクルの回路パターン周辺に
形成されたアライメントマークと、ウェハ上のショット
領域周辺に形成されたアライメントマークとを同時検出
するTTR(スルーザレチクル)方式のアライメント系を
もつ装置が知られている。
このアライメント方式ではレチクル上のマークとウェ
ハ上のマークとをともに高精度に検出し、その相対位置
ずれ量を求め、このずれ量が補正されるようにレチク
ル、又はウェハを微動させている。一般に投影型露光装
置では、レチクルのパターンをウェハ上に高解像力で結
像するために、投影光学系は露光用の照明光(例えば波
長436nmのg線、波長365nmのi線、あるいは波長248nm
のKrFエキシマレーザ光など)のみに対して良好に色収
差補正されているのが現状である。このことは投影光学
系を介してレチクルのマークとウェハのマークとを検出
するアライメント光学系において、マーク照明用の光が
露光光の波長と同一、もしくは極めてそれに近い波長に
制限されることを意味する。
露光工程のウェハには表面にレジスト層が形成されて
おり、アライメント時にはレジスト層を介してウェハ上
のマークを検出する。このレジスト層は、より高解像の
パターン形成を可能とするために、露光光に対する吸収
率が高く、透過率が低くなるような多層レジスト構造等
を採用することが考えられてきた。この場合、アライメ
ント用の照明光がウェハ上のマークに達するまでに減衰
を受けることと、マークからの反射光(正反射光、散乱
光、回折光等)も減衰を受けることによって、ウェハ上
のマークがアライメント光学系によって十分な光量で認
識されず、マークの検出精度を低下させるといった問題
が生じる。
また、アライメントのためにアライメント用照明光が
ウェハ上のマークに照射されると、その部分のレジスト
層は当然に感光してしまい、現像後に各種プロセスを通
すと、ウェハ上の当該マークが破壊されてしまい、次の
層の重ね合わせ露光のときのアライメントに使えないと
いった問題も、本質的ではないが生じてしまう。
そこで、例えば特開昭63−153820号公報に開示された
TTR方式の別波長アライメント系(アライメント用照明
光が露光光の波長と異なる方式)をベースにして、ウェ
ハ、又はレチクル上に形成された1次元の回折格子マー
クを光学的に検出して、そのピッチ情報からのウェハ、
又はレチクルの位置を高分解能(ピッチの数分の1〜数
十分の1)に検出する方式が特開昭63−283129号公報で
提案されている。
回折格子マークを用いる位置検出には様々な手法が提
案され、実用化されてきた。特開昭63−283129号公報に
開示された手法は、そのなかでも回折格子マークに対し
て2方向からほぼ平行なレーザビームを同時に照射して
1次元の干渉縞を作り、この干渉縞を使って回折格子マ
ークの位置を特定しようとする方法であり、干渉縞を使
うこと干渉縞アライメント法とも呼ばれている。
このような干渉縞アライメント法にも、さらに2つの
方法があり、2方向から照射されるレーザビーム(2
本)に一定の周波数差を与えるヘテロダイン法と、周波
数差のないホモダイン法である。
ホモダイン法では、回折格子と平行に静止した干渉縞
が作られ、位置検出にあたっては回折格子(物体)をそ
のピッチ方向に微動させる必要があり、回折格子の位置
は干渉縞を基準として求められる。これに対してヘテロ
ダイン法では2本のレーザビームの周波数差(ビート周
波数)のために、干渉縞がそのピッチ方向にビート周波
数で高速に流れることになり、回折格子の位置は干渉縞
を基準として求めることはできず、もっぱら干渉縞の高
速移動に伴なう時間的要素(位相差)を基準にして求め
ることになる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記干渉縞アライメント法を採用した位置検出系で
は、実験の結果、2方向から回折格子を照射するビーム
の成す交差角や、2本のビームの入射角の対称性が極め
て重要であることが明らかになった。交差角や入射角の
対称性がほんのわずかでも不安定に変動すると、干渉縞
のリニアリティやテレセン性等を悪化させ、もともと測
定分解能が高いこともあって、測定分解能に対する検出
誤差量の割合が大きな問題となる。測定分解能が高けれ
ば高い程、高精度なアライメントが可能である訳だが、
検出誤差量の割合が大きいと、結局はその誤差量の幅で
アライメント精度は制限されてしまい、干渉縞アライメ
ント法を用いたメリットがなくなってしまう。
2つのビームの交差角や対称性を狂わし、不安定にさ
せる要因は色々考えられるが、代表的には装置構造に起
因する問題と、位置検出時の物体(格子マーク)側に起
因する問題とに分けられる。
装置側の問題としては、露光装置等ではアライメント
系の対物レンズやミラー等がマーク位置の変化に対応し
て可動する構造を余儀なくされていること、2本のビー
ムを作るための光源から回折格子までの光路内には様々
の光学素子が介在し、それらにも多かれ少なかれ製造誤
差、組立誤差が生じること等である。
物体側の計測時の問題としては、主に入射角の対称性
に起因するが、2本のビームが交差している領域内で、
計測すべき回折格子の部分表面が、計測のたびに光軸方
向にわずかに変位することである。これはウェハ等のア
ライメントのように、ウェハ上の複数点の回折格子マー
クを順次計測する場合、各マーク毎にサイン誤差が生じ
ることを意味する。その多くの原因はウェハ表面のフラ
ットネス(そり、湾曲等)によるものである。
従来のTTRアライメント系のうち、レーザビームをス
リット状に集光し、ウェハ上のバーマーク等を相対走査
して、その散乱、回折光を光電検出する方式のもので
も、同様の問題点はかかえていたが、その影響はマーク
の検出時のノイズ誤差、波形歪み等を考慮して総合検出
精度にくらべて少なく、ほとんど気にならなかった。ま
た、レーザビームをスリット状のスポットに集光する方
式では、投影レンズやアライメント対物レンズの瞳面内
で、ウェハ上のスポットのスリット長手方向と直交する
方向にビーム断面の形状を細長くすることになる。従っ
てスリット状のマークの検出方向(スリット状スポット
の幅方向)については、それと直交する方向にくらべて
ビームの開口数が大きくなる。一般にビームの開口数を
大きくすれば、それだけスポット光の径(幅)を微小に
することができ、検出分解能の向上が可能であるが、そ
れに対応してビームウェストの光軸方向の幅は小さくな
ってしまい、結局のところマーク検出時の安定性を欠い
たものになってしまう。さらにビームをスポットに集光
する方式では、ビームの波面がビームウェストの中心を
狭んで光軸方向に変化してくるため、ウェハ表面のフラ
ットネス等の影響でビームウェストに対してマークが光
軸方向に変位して走査されると、本来のシャープな光電
信号波形が得られない。
そこで本発明は、上述の問題点に鑑みてなされ、干渉
縞アライメント法で使われる2ビーム干渉式位置検出装
置において2ビームの交差角と入射角の対称性とを同時
に安定に保つことを目的とする。
〔課題を解決する為の手段〕
本発明では、物体上に形成された回折格子を所定の交
差角で2方向から照射するための2つのビームを作り出
すビーム発生手段と、該2つのビームを瞳面内で所定間
隔だけ離して通すことによって、物体に所定の交差角で
照射する対物光学系と、回折格子からの回折光を対物光
学系を介して受光する光電検出器とを備え、光電検出器
からの検出信号に基づいて物体の位置を検出する装置に
おいて、 ビーム発生手段に含まれる光源から物体までの光路中
に配置され、2つのビームを瞳面内で変位させる第1光
学部材と; 光源からの前記対物光学系までの光路中に配置され、
瞳面内での2つのビームの間隔を変化させる第2光学部
材とを設けた。
〔作用〕
本発明では、従来の結像式、又はビームスポット式の
位置検出装置にくらべて、2ビーム干渉式の方が、光軸
方向に関する実効的な検出範囲を数倍〜数十倍以上に広
げられる点、すなわち、実効的な検出範囲内で2本のビ
ームの交差によって作られる波面が光軸方向の各位置で
ほぼ一定である点及び干渉縞のピッチの保存性が良好で
ある点に着目している。
そのことについて、第2図を参照して説明する。第2
図(A)は2本の平行なビームLB1、LB2を仮想的な平面
IP上で丁度交差するように投射し、平面IPに1次元の回
折格子WP(デューティは1:1)を平行に配置した様子を
示す。2つのビームLB1、LB2の波長をλ、回折格子WPの
ピッチをP、2つのビームLB1、LB2を投射する対物光学
系の光軸を面IPと垂直なAXaとし、ビームLB1、LB2の入
射角をそれぞれ光軸AXaを挟んでθa、θbとすると、
回折格子WPから光軸AXaと平行に干渉光(回折光)BTLを
発生させるためには、(1)式を満たす必要がある。
この(1)式を満たすと、2つのビームLB1、LB2が交
差している空間領域内で、平面IPと平行な任意の面内に
はピッチ1/2Pで1次元の干渉縞IFwが作られる。
この干渉縞IFwの各明暗縞は、回折格子WPの各格子エ
レメント(バーパターン)と平行になるように設定され
ている。
以上は、2つのビームLB1、LB2に周波数差Δfがない
ホモダイン法の場合で説明したが、差Δfがあるヘテロ
ダイン法の場合、干渉縞IFwは速度Vで矢印の方向(格
子配列方向)に移動することになるが、干渉縞IFwのピ
ッチの保存性はホモダイン方式と全く同じである。ここ
で速度Vは、干渉縞IFwのピッチをP′(=1/2P)とす
ると、(2)式で表わされる。
V=Δf・P′ ……(2) ところで入射角θa、θbの対称性がくずれると、干
渉光BTLの発生方向にも傾きが生じることになり、光電
検出の際に不都合が生じることもある。それは、ビーム
LB1の照射より回折格子WPから発生する高次回折光のう
ちの1次光が垂直に透過、又は反射し、ビームLB2の照
射により発生する高次回折光のうちの1次光が垂直に透
過、又は反射することによって干渉光BTLが作られるた
めであり、入射角θa、θbが異なってくると、それら
2つの1次光の同軸性が失なわれてしまい、極端な場合
は干渉光BTLが得られなくなる。
本発明では、2ビーム干渉方式が光軸方向に関して極
めて広い安定な検出範囲を有する点に着目して、2つの
ビームLB1、LB2の入射角の対称性を極めて高精度に検出
するものである。
さらに2つのビームLB1、LB2の交差角θ(θa+θ
b)が変動すると、干渉縞IFwのピッチが変化すること
になり、これは回折格子ピッチに対するリニアリティを
大きく変化させるため、位置の検出精度を低下させる。
特にホモダイン法では干渉光BTLのスタティクな強度値
を検出しているため、この影響は大きい。
このことについて第2図(A)を参照して説明する。
第2図(A)において、WPは回折格子、IFwは速度Vで
移動する干渉縞の強度分布を示し、IFwのボトム部の光
量はほぼ零である。回折格子WPの各格子エレメントのエ
ッジから矢印で示した回折光Aeが垂直に発生し、それら
エレメントのエッジの全てからの回折光Aeの総量が光電
検出すべき干渉光BTLの大きさ(瞬時値)になる。第2
図(A)では、干渉縞IFwのピッチが回折格子WPのピッ
チの1/2であるという理想条件からわずかに狂った場合
(リニアリティが悪化した場合)を示してある。このた
め回折光Aeの分布は格子配列方向にフラットにはなら
ず、正弦波状に変動した分布になる。光電検出に使われ
る受光素子は、各エッジからの回折光Aeの総量を受光す
るため、理想的な条件の場合に比べて光電信号の振幅は
小さくなってしまう。第2図(B)は理想的な条件での
信号波形(信号DSr、DSw)を示し、第2図(C)は理想
条件から狂った場合の信号波形を示す。第2図(B)、
(C)からも明らかなように、理想条件からはずれる
と、信号振幅(P−P値)が小さくなるとともに、直流
成分のオフセットVofが加わることになる。
これら信号振幅の減少、オフセットVofの発生は極力
小さく押える必要がある。また本発明では、さらに2つ
のビームLB1、LB2の交差角を安定に維持するようにし
た。
〔実施例〕
次に、本発明の実施例による位置検出装置を投影型露
光装置(ステッパー)に組み込んだ機械について第1
図、第3図、第4図、第5図、第6図、及び第7図を参
照して説明するが、基本的な構成は特開昭63−283129号
公報に開示されたものと同様である。
第1図において、所定の回路パターンとアライメント
用の回折格子マークとを有するレチクル1は2次元移動
可能なレチクルステージ2に保持される。レチクル1上
の各パターンは両側テレセントリックな投影レンズ3に
よって露光光のもとでウェハ4上に結像される。ただし
この投影レンズ3は露光用の照明光波長(g線、i線
等)に関して良好に色収差補正されており、その露光用
の波長に関してレチクル1とウェハ4とが互いに共役に
なるように配置される。またウェハ4上にもレチクル1
に形成された格子マークと同様の回折格子マークが形成
されている。さて、ウェハ4はステップアンドリピート
方式でx、y方向に2次元移動するとともに、z方向に
微動するステージ5に吸着され、ウェハ4上の1つのシ
ョット領域に対するレチクル1の転写露光が終了する
と、次のショット位置までステッピングされる。レチク
ルステージ2の一部には、レチクル1の水平面内でのx
方向、y方向及び回転(θ)方向の位置を検出するため
のレーザ光波干渉式測長器(以下、干渉計とする)43か
らのレーザビームを反射する移動鏡6が固定されてい
る。この干渉計43はx方向、y方向、θ方向の位置を独
立に検出するために3本の測長用レーザビームを有する
が、ここでは説明を簡単にするため図示を一部省略して
ある。レチクルステージ2の移動ストロークは数ミリメ
ートル以下であり、干渉計43の検出分解能は、例えば0.
01μm程度に定められている。一方、ウェハステージ5
の一部にはウェハ4の水平面内でのx方向、y方向の位
置を検出するための干渉計45からのレーザビームを反射
する移動鏡7が固定されている。この干渉計45もx方
向、y方向の位置を独立に検出するために2本の測長用
レーザビームを有するが、ここでは説明を簡単にするた
め図示を一部省略してある。レチクルステージ2のx方
向、y方向、θ方向の駆動は駆動モータ42で行なわれ、
ウェハステージ5の2次元移動及びZ軸移動は駆動モー
タ46で行なわれる。
ところで露光用の照明計は、水銀ランプ30、楕円鏡3
1、集光レンズや干渉フィルター等を含む入力レンズ群3
2、オプチカルインテグレータ(フライアイレンズ)3
3、ミラー34、メインコンデンサーレンズ35及びダイク
ロイックミラー22等によって構成される。ダイクロイッ
クミラー22はレチクル1の上方に45゜で斜設され、コン
デンサーレンズ35からの露光光を垂直に下方に反射さ
せ、レチクル1を均一に照射する。このダイクロイック
ミラー22は露光光の波長に対しては90%以上の反射率を
有し、アライメント用の照明光の波長(露光光よりも長
波長)に対しては50%以上の透過率を有する。
次にこのステッパーのアライメント系について説明す
る。アライメント用の照射光(ビーム)LBはレーザ光源
10から射出され、2つの音響光学変調器(AOM)を含む
2光束周波数シフター12に入射し、互いに周波数が異な
るとともに、共に直交した直線偏光を含む2本のビーム
LB1、LB2に変換される。その周波数差は2つのAOMをド
ライブする高周波信号SF1、SF2の周波数の差に対応して
いる。
周波数シフター12からの2本の平行なビームLB1、LB2
はビームスプリッター14で反射された後、瞳リレー系17
Aを通り、ビームスプリッター20を透過した後、本件発
明の第1光学部材としての平行平面ガラス50(傾斜可
能)を透過して2焦点光学系21に入射する。2焦点光学
系21は、アライメント系の瞳、すなわち投影レンズ3の
瞳EPと共役に配置された複屈折物質(水晶、方解石等の
レンズ)21bと顕微鏡用等のテレセントリックな対物レ
ンズ21aとを一体に組み合わせたもので構成され、ビー
ムLB1、LB2の偏光成分(ダイクロイックミラー22に対し
て図中で紙面と平行な偏波面をもつ光をP偏光とし、そ
れと垂直な偏波面もつ光をS偏光とする)に応じて異な
るパワーを与えるものである。ここでレーザ光源10は直
交直線偏光のレーザ光を発振するものとする。このため
2焦点光学系21を射出した一方の偏光(例えばP偏光)
成分からなるビームLB1、LB2はレチクル1の上方空間の
焦点26aで結像(交差)し、他方の偏光(例えばS偏
光)成分からなるビームLB1、LB2はレチクル1の下面の
パターン面と一致した焦点27aで結像(交差)する。ま
た2焦点光学系21の他方の焦点、すなわちレーザ光源10
側で焦点26a、27aの夫々と共役な面は、2光束周波数シ
フター12内に存在する。ここで2焦点光学系21の2つの
焦点26a、27aの光軸方向の間隔はアライメント用のレー
ザ光の波長における投影レンズ3のレチクル1側での色
収差量に対している。この空間中の焦点面26aは投影レ
ンズ3によってウェハ4の表面と一致した結像面26bと
共役になり、焦点面27a(レチクルパターン面)は投影
レンズ3によってウェハ4の表面から空間的に下方に離
れた結像面27bと共役になる。結像面26bと27bの間隔は
投影レンズ3のウェハ4側での色収差量に対応してい
る。ここで結像面26bと27bの間隔距離をDw、焦点面26a
と27aの間隔距離をDr、そして投影レンズ3の投影倍率
を1/M(通常Mは1、2.5、5、10のうちいずれか1つ)
とすると、一般的にDr=M2・Dwの関係がある。アライメ
ント用のレーザ光の波長が露光光の波長から離れれば離
れる程、投影レンズ3の収差特性に応じてDw、Drは大き
くなる。この種の投影レンズの焦点深度は極めて浅く、
±1μm程度であり、アライメント用照明光の波長にも
よるが間隔Dwは数10μm程度に達することもある。尚、
アライメント用照明光(レーザ光)はウェハ4に塗布さ
れたレジストに対してほとんど感度を持たない波長にす
ることが望しいが、本発明においては必ずしも満たされ
る条件ではない。それは投影レンズによって露光光の波
長とアライメント用照明光の波長とで極端に大きな収差
が生じ、特にウェハ4上の回折格子マークからの光情報
自体に大きな歪みが加えられてしまう恐れがあるからで
ある。このためその収差との兼ね合いで最適なアライメ
ント用照明光を定めることを優先することの方が重要で
ある。従ってアライメント用照明光が長時間(例えば1
分以上)レジストを照射すると、感光させてしまう(現
像後に薄減りが生じる)ような弱い感度の波長になる場
合もある。この場合は2つのビームLB1、LB2の送光路中
にアライメント時に開放するシャッターを設ける。
さて、アライメント用のレーザ光のうちP偏光の2つ
ビームLB1、LB2は焦点面27aでレチクル1の回折格子マ
ーク部分に、そのビームLB1、LB2との成す角度で2方向
から入射し結像する。またレチクル1の透明部を透過し
た焦点面26aからのS偏光の2本ビームLB1、LB2は、投
影レンズ3を介して焦点面26bでウェハ4の回折格子マ
ーク部分に、そのビームLB1とLB2との成す角度で2方向
から入射し結像する。そしてレチクル1の回折格子マー
クからの反射回折光(干渉光BTL)はダイクロイックミ
ラー22、2焦点光学系21、平行平面ガラス50を介してビ
ームスプリック20で反射された後、瞳リレー系17Bを通
って瞳共役面(フーリエ面)に配置された空間フィルタ
ー23で軸上を進む回折光(BTL)のみがフィルタリング
され、さらに集光レンズ24によって光電検出器25に達す
る。またウェハ4の回折格子マークからの反射回折光
(干渉光BTL)は投影レンズ3を介して元の光路を戻
り、レチクル1の透明部を透過してダイクロイックミラ
ー22、2焦点光学系21、平行平面ガラス50、ビームスプ
リッタ20、瞳リレー系17B、空間フィルター23、及び集
光レンズ24を通って光電検出器(受光素子)25に達す
る。空間フィルター23はアライメント光学系の瞳面と共
役な位置、すなわち投影レンズ3の瞳(射出瞳)と実質
共役な位置に配置され、レチクル1、又はウェハ4から
の正反射光(0次光)を遮断し、レチクル1又はウェハ
4の回折格子に垂直(面の法線方向)に回折される光の
みを通すように定められている。そして光電検出器25の
前には、2焦点光学系21、瞳リレー系17B、及びレンズ2
4を介してレチクル1、ウェハ4の夫々と共役に配置さ
れたアパーチャ板25′が設けられている。
さて光電検出器25から得られる光電信号DSr、DSwは、
レチクル1又はウェハ4を2方向から照射するビームLB
1、LB2によって作られた干渉縞が各回折格子マーク上で
ピッチ方向に流れるように照射されることになるので、
高周波信号SF1、SFの差Δfに応じた周波数の正弦波状
の交流信号(ビート周波数)となる。ところで2光束周
波数シフター12からの2つのビームLB1、LB2は、ビーム
スプリッタ14を透過し、瞳(フリーエ面)を像面に変換
するレンズ系(逆フーリエ変換レンズ)16によって参照
用回折格子18上に結像(交差)する。この参照用回折格
子18は装置上で固定されているものである。この回折格
子18にもビームLB1とビームLB2とが所定の交差角度で2
方向から入射する。光電検出器(受光素子)19は参照用
回折格子18を透過した0次光以外の回折光(又は干渉
光)を受光して、正弦波状の光電信号DRを出力する。こ
の光電信号DRは2つのビームLB1、LB2の差周波数に比例
した周波数となり、基準ビート信号となる。位相検出系
40は、光電検出器25からのレチクル側の光電信号DSr、
ウェハ側の光電信号DSwと光電検出器19からの光電信号D
Rとを入力し、信号DRを基準とした両信号DSr、DSwの波
形上の位相差を検出する。検出された位相差(±180
゜)はそれぞれレチクル1、ウェハ4の夫々に形成され
た回折格子マークの格子ピッチの1/2内の相対位置ずれ
量に一義的に対応している。主制御系41は検出された位
相差(位置ずれ量)の情報、サーボシステム44を介して
得られる干渉系43、45の各々からの位置情報等に基づい
て駆動モータ42、46を制御し、レチクル1とウェハ4の
相対位置合わせ(アライメント)を行なう。尚、第1図
の説明では、2つのビームLB1、LB2は紙面内で交差する
ように示したが、実際は投影レンズ3の光軸AXを含む平
面と垂直な面内で互いに傾いている。そして平行平面ガ
ラス50は、駆動制御系52によって2本のビームLB1、LB2
が対物レンズ21bの光軸(AXa)を含む面内で同一方向に
平行移動するように傾斜駆動される。
以上の全体構成において、アライメント光学系の一
部、特に2焦点光学系21はレチクル1上のアライメント
マークの配置に応じて任意の位置に可動とされ、どのよ
うなマーク配置であってもマーク検出が可能となってい
る。そのことについては後で詳しく述べる。さらにレチ
クル1の上方に斜設したダイクロイックミラー22によっ
て露光光とアライメント用照明光とを分離するため、露
光動作中であってもマーク検出が可能となる。これは露
光中において何らかの外乱でレチクル1とウェハ4との
アライメント状態が狂った場合も、その時点でただちに
検出できることを意味する。さらに位相検出系40からの
位相差情報に基づいて露光動作中であってもレチクルス
テージ2とウェハステージ5との位置決めサーボをクロ
ーズド・ループで実行できることをも意味する。このた
め露光されたレジストパターンの線幅も、わずかな像ぶ
れによって太ることがない。尚、露光光の光源は水銀ラ
ンプ以外のエキシマレーザ光源等に置きかえてもよい。
次に第3図を用いてアライメント系のみの詳細な構
成、及びアライメントの原理を模式的に説明する。第3
図において、ダイクロイックミラー22、ビームスプリッ
タ14は簡単にするために省略してあり、第1図中のもの
と同一の部材には同じ符号をつけてある。また、第3図
中の平行平面ガラス50の位置は第1図と異なるが、本実
施例の場合どちらでもよい。2光束周波数シフター12か
ら射出して、瞳リレー系17Aに入射する2つのビームL
B1、LB2は、瞳リレー系17Aの内部では平行光束となり、
一度交差した後に射出する。このとき、対物レンズ21a
等の光軸AXaに対して射出したビームLB1、LB2の各主光
線LA1、LA2は平行になるとともに、瞳面内でスポットと
して、集光する結像光束となる。
ところでビームLB1、LB2の偏光方向は、2焦点光学系
21によってP偏光とS偏光に分離されて焦点26a、27aに
集光するとき、P偏光とS偏光とでその光強度(光量)
が所定の比になるように調整されている。通常、ウェハ
4に達する光の方が損失が多いので、ウェハ4への光量
を増やすようにする。そのためには、2重焦点素子21b
を光軸AXaの回りに所定角度だけ回転させたり、レーザ
光源10と2光束周波数シフター12との間にλ/2板を挿入
し、それを光軸の回りに所定角度だけ回転させたりする
構造を採用すればよい。すなわち、それによってレチク
ル1に達する偏光成分とウェハ4へ達する偏光成分との
光量比を最適なものに調整できる。さて、平行平面ガラ
ス50が光軸AXaと正確に直交するように配置されている
と、2本のビームLB1、LB2は、瞳リレー系17Aの作用で
テレセントリックな2焦点光学系21の瞳面、すなわち複
屈折物質21b内で光軸AXaを挾んで点対称な2点にスポッ
トとして結像するように入射し、ビームLB1は複屈折物
質21bのところで偏光成分によってP偏光のビームLB1P
とS偏光のビームLB1Sとに分離され、2焦点光学系21の
光軸AXaに対する瞳面内でのスポット位置で決まる角度
だけ傾いた平行光束となってレチクル1に達する。同様
にビームLB2もP偏光のビームLB2PとS偏光LB2Sとに分
離され、対物レンズ21aの光軸AXaを挟んでビームLB1P
LB1Sの夫々と対称的な角度の平行光束となってレチクル
1にたっする。P偏光に関しては焦点27aと瞳リレー系1
7Aの内部の交差点(共役像面)IP′とが共役であるた
め、P偏光のビームLB1P、LB2Pは回折格子マークRMのと
こでほぼ平行光束となって交差(結像)する。第3図に
おいてマークRMの格子配列方向は紙面内の左右方向であ
り、ビームLB1P、LB2Pの各々の光軸AXaからの傾き方向
も第3図の紙面内に定められる。レチクル1には第4図
(a)に示すように回折格子マークRMと透明な窓部P0
が形成されており、ビームLB1P、LB2PはともにマークRM
と窓部P0とをカバーする大きさでレチクル1を照射す
る。第4図(a)に示したマークRMはx方向(格子配列
方向)の位置検出に使われるものであり、ウェハ4上の
回折格子マークWMも第4図(b)に示すように、これと
対応している。マークWMはアライメント時(又は露光
時)にレチクル1の窓部P0の位置に整列するように定め
られている。さて2焦点光学系21を射出したほぼ平行な
S偏光のビームLB1S、LB2Sは空間上の焦点26aで一度結
像(交差)した後、レチクル1の窓部P0を透過し、投影
レンズ3の瞳EPで一度スポット光として集光し、そして
ウェハ4の回折格子マークWMに互いに異なる2方向から
入射するように結蔵される。これはS偏光に関して焦点
26a(ウェハ共役面)と瞳リレー系17Aの内部の交差面1
P′とが共役だからである。投影レンズ3から射出した
ほぼ平行なS偏光のビームLB1S、LB2Sの各々は、回折格
子マークWMの格子配列方向に関して対称的に傾いて入射
する。ウェハ4に達したS偏光のビームLB1S、LB2Sの主
光線の成す角度θは大きくても投影レンズ3の射出(ウ
ェハ)側の開口数を越えることはない。尚、瞳リレー系
17A内部の交差面IP′に対してレチクル1とウェハ4と
はそれぞれ共役に配置されるため、交差面IP′を通るビ
ームLB1、LB2が平行光束であるとすると、レチクル、ウ
ェハ上の夫々で各ビームLB1S、LB2S、LB1P、LB2Pはとも
に平行光束となる。
以上のようにマークRM上に異なる2方向からビームLB
1P、LB2Pが照射されると、マークRM上には干渉縞が生じ
るが、その干渉縞はマークRMの格子配列方向に2つのビ
ームLB1、LB2の差周波数に対応して移動する(流れる)
ことになる。マークRMから2焦点光学系、21の光軸AXa
上に沿って回折光104が発生するが、干渉縞の移動によ
って、回折光104は明暗の変化を周期的に繰り返すビー
ト波面になる。よって光電検出器25からの信号DSrは、
その明暗変化の周期に応じた正弦波状の交流信号とな
る。
以上のことは、ウェハ4上の回折格子マークWMとS偏
光のビームLB1S、LB2Sとの関係においても全く同様であ
り、マークWMからはビート波面をもつ回折光105が垂直
に発生し、これは投影レンズ3の主光線に沿って進み、
レチクル1の窓部P0を介して光電検出器25に達する。
さて、光電検出器25は2焦点光学系21を介してマーク
RMとマークWMの夫々と共役に配置されるとしたが、実際
には第3図に示すように、マークRM、WMの夫々と共役な
位置に、第4図(C)に示すようなアパーチャ板25′を
設け、このアパーチャ板25′のアパーチャAP、ASを透過
した回折光104、105を光電検出するように構成される。
ここでアパーチャAPは、例えばレチクル1のマークRMか
らの回折光104による回折像を取り出すものであり、ア
パーチャASはウェハ1のマークWMからの回折光105によ
る回折像を取り出すものである。従って光電検出器25の
受光面を各アパーチャAP、ASの後に別個に設けることに
よって、マークRMによるレチクル1の位置検出とマーク
WMによるウェハ4の位置検出とが独立に可能となる。
尚、アパーチャAPにはP偏光のビームLB1P、LB2Pによっ
て照射されたレチクル1のマークRMの像ができるが、同
時にS偏光のビームLB1S、LB2Sの反射回折光もバックグ
ラウンドノイズとして入ってくる。このためアパーチャ
APにはP偏光を通す偏光板を設け、アパーチャASにはS
偏光を通す偏光板を設けるとよい。こうすると、2つの
光電検出器25の夫々で、ウェハからの光とレチクルから
の光とが混在してしまうクロストークは十分に低減され
る。
さて、回折光104、105は周期的(正弦波状)な明暗情
報となり、得られる光電信号DSr、DSwは、レチクル1又
はウェハ4が静止していたとしても、正弦波状の交流信
号となる。従ってこの場合は、第1図中に示した光電検
出器19からの光電信号DRを参照信号として、マークRMか
らの回折光104の光電信号DSrとの位相差φrを位相検出
系40で検出する。同様にして、マークWMからの回折光10
5の光電信号DSwと参照信号DRとの位相差φwを検出す
る。そして、位相差φrとφwの差を求めれば、レチク
ル1とウェハ4のx方向のずれ量がわかる。この検出方
式は所謂光ヘテロダイン方式と呼ばれ、レチクル1とウ
ェハ4が格子ピッチPの1/2の位置誤差範囲(プリアラ
イメント精度)内であれば、静止状態であっても高分解
能で位置ずれ検出できる。そのためレチクル1のパター
ンをウェハ4のレジストへ露光している間に微小な位置
ずれが生じないようにクローズド・ループの位置サーボ
をかけるのに好都合である。この検出方式では、φr−
φwが零(又は所定値)になるようにレチクル1又はウ
ェハ4を移動させてアライメントを完了させた後、引き
続きそのアライメント位置でレチクル1とウェハ4とが
相対移動しないようにサーボ・ロックをかけることがで
きる。
次に、第5図、第6図、第7図を参照して、2光束周
波数シフター12の構成を説明する。
第5図に示すように、レーザ光源10からの平行なビー
ムLB(直交直線偏光)はミラー70で反射され、偏光ビー
ムスプリッタ71でP偏光成分のビームLBPとS偏光成分
のビームLBSとに分けられる。ビームLBPはミラー72で反
射され、AOM(音響光学変調器)73に入射し、ビームLBS
は偏光ビームスプリッタ71で反射され、AOM74に入射す
る。AOM73は周波数f1の高周波信号SF1でドライブされ、
その周波数f1で決まる回折角だけ偏光された1次光をビ
ームLBPとして出力する。AOM74は周波数f2(f2=f1−Δ
f)の高周波信号SF2でドライブされ、その周波数f2
決まる回折角だけ偏向された1次光をビームLBSとして
出力する。各AOMに対する入射ビームのうちの0次光D0
は適当な位置に配置されたスリット等で遮光される。
尚、ドライブ周波数f1、f2と差周波数Δfとの関係は、
f1≫Δf、f2≫Δfであるのが望ましく、Δfの上限は
光電検出器19、25の応答性によって決まる。
さて、AOM74からのビームLBSはミラー75で反射された
偏光ビームスプリッタ76に入射し、AOM73からのビームL
BPはそれと直交する方向から偏光ビームスプリッタ76に
入射する。ここで偏光ビームスプリッタ76は、2つのビ
ームLBP、LBSを完全に同軸に合成するのではなく、ある
量だけ間隔をあけるように互いに平行に合成する。この
間隔は、本実施例の場合、レチクル1、ウェハ4を照射
する2本のビームLB1、LB2の交差角θを規定することに
なる。
2本の平行なビームLBP、LBSは、次に第6図に示す光
学系に入射する。ビームLBP(P偏光)とLBS(S偏光)
とはΔfだけの周波数差をもつが、本実施例では、レチ
クル上に周波数差をもつ2本のP偏光ビームを照射し、
ウェハ上には周波数差をもつ2本のS偏光ビームを照射
する必要がある。すなわち第6図の系は、周波数f1の1
本のS偏光ビームLBSと周波数f2の1本のP偏光ビームL
BPとの2本から、4本ビームLB1P、LB2P、LB1S、LB2S
作り出すものである。
2本のビームLBS、LBPは第6図に示すような偏光方向
45゜の1/2波長板117、偏光ビームスプリッタ118、119等
で周波数f1のP偏光ビームLB1PとS偏光ビームLB1Pが同
軸に合成されてビームLB1となり、周波数f2(f1−Δ
f)のP偏光ビームLB2SとS偏光ビームLB2Sが同軸に合
成されてビームLB2となって偏光ビームスプリッタ119を
射出する。
第6図に示したように、1/2波長板117にS偏光ビーム
LBS(周波数f2)が入射すると、その偏光方向が45゜だ
け回転する。このため偏光ビームスプリッタ118ではP
偏光とビームLB2PとS偏光のビームLB2Sとに分かけられ
る。1/2波長板117を通ったP偏光のビームLBP(周波数f
1)についても同様に偏光方向が45゜だけ回転するた
め、ビームスプリッタ118ではP偏光のビームLB1PとS
偏光のビームLB1Sに分割される。各ビームは金属反射面
を有する直角プリズム120、121を介して偏光ビームスプ
リッタ119で合成され、再び2本の平行なビームLB1、LB
2として射出する。2本のLB1、LB2はアライメント光学
系の光軸AXaを挟んで対称に位置する。
2本のビームLB1、LB2は次に例えば第7図に示すよう
な光学系に入射する。この光学系は2本のビームLB1、L
B2を入射して面(像共役面)IPmにおいて所定の角度で
交差させるプリズム122と、面IPmを前側焦点面と一致さ
せたレンズ123とを含む。面IPmで交差した2本の平行ビ
ームLB1、LB2はレンズ123の後側焦点面(瞳共役面)に
スポットSP1、SP2として集光した後発散し、瞳リレー系
17Aに入射する。第3図で示したようにビームLB1の主光
線をLA1、ビームLB2の主光線をLA2とすると、本実施例
ではレンズ123と瞳リレー系17Aとの間においても主光線
LA1、LA2は光軸AXaと平行になっている。そして、スポ
ットSP1、SP2の近傍には、平行平面ガラス54、55互いに
独立して傾斜可能に配置され、本発明の第2光学部材を
構成している。第7図の場合、平行平面ガラス54、55の
回転中心軸は紙面と直交している。
さらに、瞳リレー系17Aの前側焦点面をスポットSP1
SP2の面と一致させるため、第7図に示したスポットS
P1、SP2は瞳リレー系17Aにより第3図で示した通り、複
屈折物質21bの位置する瞳面にリレーされる。
平行面ガラス54、55はそれぞれ2つビームLB1、LB2
瞳空間内(ビームが収れん、発散系になっている部分)
に配置され、駆動制御系56によって別々に傾斜制御され
る。これによって2つのスポット光SP1、SP2の光軸AXa
からの距離が夫々独立して調整できる。尚、本実施例で
は2つのビームLB1、LB2の夫々に対して平行平面ガラス
54、55を設けたが、テレセン度調整用の平行平面ガラス
50があるため、平行平面ガラス54、55のうち一方のみを
傾斜可能にし、他方は固定にしたままにしておいてもよ
い。
次に第8図を参照してアライメント光学系の一部を可
動にして、マーク位置の変化に対応させる構成を示す。
第1図、第3図中で説明した部材と同一のものには同じ
符号をつけてある。レチクル1上のマークRM1、RM2はレ
チクルによって位置が異なるものであって、同一レチク
ル内ではいずれか一方のみが形成されている。実際のア
ライメント光学系では、対物レンズ21a、複屈折物質21b
による2焦点光学系21は水平に配置され、対物レンズ21
aの先端には光軸AXaを垂直に折り曲げるミラーM1が設け
られる。このミラーM1、対物レンズ21a、複屈折物質21b
は一体に水平な光軸AXa方向に移動するように保持金物6
2に固定され、金物62は駆動制御系60によって水平方向
に移動される。そして第1図、第3図と異なる点は、複
屈折物質21bと平行平面ガラス50との間に、ミラーM2
リレー系17Cとを設けることにある。リレー系17Cは、複
屈折物質21bの位置する瞳面EP1を、平行平面ガラス50の
近傍の面EP2へリレーするものである。尚IPm′は像共役
面であり、レチクル1、ウェハ4、及び2つのビームLB
1、LB2の最初の交差面IPmとそれぞれ共役である。M2
リレー系17Cは装置本体に固定され、複屈折物質21bとリ
レー系17Cとの間の物理的な行路長は、マークRMの位置
に応じて変化するが、その間の光路がアフォーカル系に
なっているため、リレー系17Cの内部にできる像共役面I
Pm′は、常にレチクル1、ウェハ4と共役になる。
さて、レチクルが変換されてマークがRM1からRM2の位
置(光軸AXa′)に変化すると、駆動制御系60は金物62
を水平移動させて、光軸AXaをAXa′と一致させる。
この場合、その一致度はあまり厳しくする必要はな
く、2つのビームLB1、LB2がマークRM2と窓部P0とをカ
バーする程度でよい。従って金物62の送りはエンコー
ダ、ポジションセンサー等の安価な位置モニター系を用
いて制御するだけで十分である。
こうして、新たなレチクルがセットされ、アライメン
ト光学系の観察位置がセットされると、第9図に示すよ
うにウェハステージ5の一部に、ウェハ4とほぼ同じ高
さで設けられた基準マーク板FMを、レチクルのマークRM
2の投影位置にもってくる。基準マーク反FMには、ウェ
ハ4上の回折格子マークWMと全く同様の回折格子マーク
が形成されている。そこでそのマークのことを以降、フ
ィデューシャル・マークと呼ぶ。
レチクルのマークRM2の中心の回折格子エレメント
は、第4図(a)、(b)で示したように投影レンズ3
の光軸AXへ向うy方向に線状に伸びているので、フィデ
ューシャル・マークも、それと平行になるものをマーク
RM2の直下(窓P0の下)へ位置付ける。
その状態で、ウェハステージ5の少なくともx方向の
位置が固定されるように、干渉計45、モータ46等によっ
てサーボロックをかける。
次にウェハステージ5に含まれるZステージ(不図
示)を所定の範囲内でZ(光軸AX)方向に上下動させ
て、そのとき位相検出系40で検出される信号DSwと信号D
Rとの位相差φwの変化をZステージのz方向の微小変
位量毎にサンプリングしていく。これは主制御系41によ
って行なわれる。尚、この際、第9図には示していない
が、公知の斜入射光式焦点検出系、又はZステージの駆
動をモニターするポテンショメータ等によって、投影レ
ンズ3と基準マーク板FMとのz方向の間隔をモニターし
ていく。また第9図では、2本のビームLB1S、LB2Sは基
準マーク板FM上でアライメント光学系の光軸AXaに対し
て紙面内で傾斜しているが、実際は紙面と垂直な面内で
傾斜している。こうして、Zステージのz方向の位置毎
に位相差φwをモニターしていくと、第10図のような特
性VT1が得られる。第10図で横軸は基準マーク板FMのz
方向の位置を表わし、縦軸は位相差φwを表わす。また
位置Z1、Z2、Z3、Z4の順に基準マーク板FMが投影レンズ
3へ近づくものとする。
2つのビームLB1S、LB2Sの交差角θは、先に例示した
数値の場合、約9゜程度であり、ビーム径を100μm位
にした場合、x方向の検出領域の幅は、300μmもあ
る。このため、位置Z1とZ4の間隔は300μm程度にでき
る。また本実施例の場合、位相差φwは±180゜の範囲
内では連続して検出できるため、z方向の変位はそれに
対応して±1/2ピッチの範囲内で位置ずれ計測できる。
フィデューシャル・マークの格子ピッチを8μmとし、
位相検出系40の分解能が0.2゜であるものとすると、位
置ずれの計測分解能は0.0044μmにもなる。実際はノイ
ズの影響もあるため、実用的な分解能は0.01μm(位相
で0.4゜)程度になる。従って、仮りに位置Z1とZ4が300
μmで、そのときの位置の位相差φw1とφw4との差Δφ
wが0.8゜(横ずれ量では約0.02μm)であったものと
すると、特性VT1の傾き、すなわち2つのビームLB1SとL
B2Sとの2等分線である2ビームの主光線の法線からの
傾き(投影レンズ3の光軸AXを含む面内でのテレセン傾
き)は、差Δφwに相当した横ずれ量をΔXとして、 ΔX/|Z1−Z4|=0.02/300≒6.7×10-5 と求められる。
この数値はアライメント用の2つのビームLB1S、LB2S
の2等分線のテレセン度(光軸AXの光軸AXaとウェハ側
での平行度)を表わし、小さければ小さい程、テレセン
性が良いことを示す。
また、Z1からZ4の間で位相差φw1とφw4とが丁度180
゜(1/2ピッチ分)変化したものとすると、テレセン度
は、 ΔX/|Z1−Z4|≒4/300≒1333×10-5 となる。
以上のようにしてテレセン度が求まったら、主制御系
41は、そのテレセン度が許容範囲内か否かを判断する。
テレセン度が悪化していた場合、主制御系41は目標とす
るテレセン度と計測したテレセン度との差に基づいて、
平行平面ガラス50の傾斜量を算出し、その量だけ平行平
面ガラス50を傾けるための指令を駆動制御系52へ出力す
る。
この平行平面ガラス50の傾斜は、アライメント光学系
内及び投影レンズ3内の各瞳面にできるビームLB1、LB2
のスポット光の位置を、その間隔は一定に保ったまま、
回折格子(又は干渉縞)のピッチ方向に同一量だけシフ
トさせるように定められている。
この調整によって、投影レンズ3のウェハ側において
は、2本のビームLB1S、LB2Sの物体への入射角θaとθ
bとが極めて正確に合致し、入射角の対称性が保たれ
る。
第11図は第1図中に示した参照信号DR作成用の基準格
子板18付近の様子を示し、第1図中のレンズ16の焦点位
置に配置された基準格子板18には、2つのビームLB1、L
B2が所定の交差角で入射し、基準格子板18を垂直に透過
した1次回折光(ビート信号)が受光素子19に入射す
る。信号DRは位相検出系40へ送られるとともに、スイッ
チSSを介して変調度検出系420へ送られる。この変調度
検出系420(以下P−P検出系420とする)はビート信号
(25KHz)のピーク・トウ・ピークの値(P−P値)を
検出するものである。尚、スイッチSSは参照信号DRの他
に計測信号DSr、DSwを択一的に選んで、P−P値を検出
できるように切替えるものであるが、全ての信号DR、DS
r、DSwの夫々に対して個別にP−P検出系420を設け、
同時に各信号のP−P値を検出してもよい。
このP−P検出系420は、信号DR、DSr、DSwの変調度
(振幅)を検出することによって、2つのビームLB1、L
B2の交差角の変動を知るために使われる。先に第2図で
説明したように、2つのビームLB1、LB2の各格子上での
交差角が微小変動すると、それに伴って格子上の干渉縞
のピッチも微小変化する。
そこでテレセン度調整のために平行平面ガラス50を調
整する際、P−P検出系420で同時に信号DSw(又はDS
r)のP−P値をモニターし、P−P値が大きく変化し
ないことを確認する。
テレセン度調整の際は、ウェハステージ上の基準マー
ク板FMが用いられるため、ウェハ上のマークWMのように
不安定な要因(レジスト層、マークの変形等)は存在し
ない。そのため、信号DSwのP−P値は、レーザビームL
B1、LB2の光量が変動しない限り、長期間に渡って良好
な再現性が期待できる。そこで基準マーク板FMを用い
て、信号DSwを得ている状態のとき、P−P検出系420に
よって信号DSwのP−P値を検出し、それが所定の値よ
りも減少している場合は、第7図に示した駆動制御系56
を介して、平行平面ガラス54、55を調整して、2つのビ
ームLB1、LB2の瞳面内での間隔を微小変化させて、所定
のP−P値が得られるように調整する。ビームLB1、LB2
の瞳面内での間隔変化は、物体面(回折格子)上での2
つのビームLB1、LB2の交差角を変化させ、干渉縞IFwの
ピッチを変化させる。
この交差角の微調は、テレセン度調整とともに実行す
るのが効率的である。また交差角の微調は、第2光学部
材としての平行平面ガラス54、55を一定の範囲で連続的
に傾斜させ、その間においてP−P値が最大になる点を
見つける山登り法等で簡単に実行できる。
また、P−P検出系420は、スイッチSSの切替えによ
って、ウェハのアライメント動作中は信号DSwをモニタ
ーするようにし、マーク検出時のP−P値に基づいて、
検出されたマーク位置の信頼性を判定するようにしても
よい。これは、ウェハ上の複数のショット領域に付随し
たマークWMが、ウェハ上の位置(特に周辺部)によって
は、プロセスにより大きなダメージを受けていることが
あり、それを未然に知る上でも有効である。従ってウェ
ハ上の3〜9個のショット領域のマークWM(x方向用と
y方向用)の位置を予め計測して、統計的な手法でウェ
ハ上の全ショット領域の位置を予め推定するエンハンス
メント・グローバル・アライメント(D・G・A)法に
おいては、計測したマークWMのうち、検出時のP−P値
がある範囲内で揃ったものの位置計測値を統計処理に用
いることができる。
以上、第1図のステッパーを用いた本実施例では、ア
ライメント系は1組しか図示していないが、同様のアラ
イメント系を2〜3組を設けることによって、レチクル
1とウェハ4のx、y方向及び回転方向のアライメント
が可能である。また本実施例では、参照信号DRを基準に
位相検出しているため、例えばウェハ4に対する第1層
の露光(ファーストプリント)時は、レチクル1のマー
クRMから得られた信号DSrと信号DRとの位相差が、露光
動作中に常に一定の値になるように、レチクルステージ
をサーボロックしておくこともできる。
次に本発明の第2の実施例を、第5図、第6図ととも
に第12図を参照して説明する。
第2図は2つのビームLB1、LB2の交差角を調整する平
行平面ガラス54、55の配置の変形例を示し、AOM73とビ
ームスプリッタ76との間、及びAOM74とビームスプリッ
タとの間に夫々凸レンズ400a、400bを設け、凸レンズ40
0a、400bとビームスプリッタ76との間に平行平面ガラス
54、55を設ける。そして、第7図中に示した平行平面ガ
ラスを省略して、プリズム122を凸レンズ402に変更す
る。
これら凸レンズ400a、400b、402は全て焦点距離の関
係でつながれ、AOM73、74の回折点(偏向原点)は第12
図(第7図)中の像共役面IPmとほぼ共役に設定され
る。ビームスプリッタ76から凸レンズ402の間には、第
6図に示した光学系が同様に配置される。またPeは瞳共
役面になり、2つのビームLBPLBSは凸レンズ400a、400b
の作用により、面Pe内にスポットとして集光している。
従って凸レンズ402から射出するビームLB1、LB2は平行
光束となって面IPmで交差する。
本実施例でも、平行平面ガラス54、55は瞳空間内に配
置されるため、2つのビームLB1、LB2の瞳EP1内での間
隔が任意に変更され、交差角が調整できる。
尚、本実施例のように、AOM73、74の回折点が像共役
面IPmと共役になっていて、第5図の配置を採用する場
合、AOM73、74へのドライブ信号SF1、SF2の周波数を、
差Δfは一定にしたまま同じ量だけ増減(10%〜数十%
程度)させると、2つのビームLBS、LBPの面Pe内での位
置が、同一方向に同じ量だけシフトすることになる。こ
れは、平行平面ガラス50と同様にテレセン度の微調整が
AOM73、74によって可能なことを意味する。従って、テ
レセン度調整は2つのAOM73、74のドライブ信号SF1、SF
2の増減によって行ない、交差角調整は2つ(もしくは
1つ)の平行平面ガラス54、55の傾斜補正によって行な
うことができる。いずれの調整においても、光電検出器
25からの信号DSwの情報(位相情報と振幅情報)が使わ
れる。
次に本発明の第3の実施例によるステッパーの構成を
第13図(A)、(B)を用いて説明する。
第13図(A)、(B)は、第3図に示した瞳リレー系
17Bの後の部分のみを示し、他の構成は第3図と同一で
ある。本実施例では瞳リレー系17Bの後に設けられてい
た空間フィルター23の位置に、分割受光素子300R、300W
を直接配置し、系の瞳面で回折光(ビート信号)104、1
05を受光するようにした。第13図(A)に示すように、
リレー系17Bの後には、偏光ビームスプリッタ310が斜設
され、ウェハ4からの回折光105はS偏光成分であるた
めここで反射して受光素子300Wへ達する。一方レチクル
1からの回折光104はP偏光成分であるため、ビームス
プリッタ310を透過して受光素子300Rへ達する。受光素
子300R、300Wは、例えば第13図(B)のような受光面を
有し、中心部には回折光104又は105を受光する面300aが
形成され、これを挟んで上下(又は左右)に0次光Loを
受光する面300b、300cが形成されている。これら3つの
受光面300a、300b、300cは電気的に絶縁されていて、そ
れぞれ個別に光電信号を出力する。また受光面300a、30
0b、300cは、系の瞳面、すなわち投影レンズ3の瞳EPと
ほぼ共役に配置されている。
従って、受光素子300Rの受光面300aの光電信号が信号
DSrとなり、受光素子300Wの受光面300aの光電信号が信
号DSwとなり、先の実施例と全く同様に位相検出に使わ
れる。
第3図に示した光路からも明らかなように、系の瞳面
で回折光104、1058(及び0次光Lo)は全て微小なスポ
ットに集光してしまう。そのため受光面300a、300b、30
0cの面積は極めて小さくすることができ、これは受光素
子としての応答性を上げるのに有利である。また、回折
光104、105の瞳面における開口数(N.A.)はかなり小さ
く(例えば0.03以下に)なっているので、受光面300aを
回折光104、105の正確なスポットサイズよりも少し大き
な面積にすることによって、受光素子300R、300Wの光軸
方向、及び光軸と直交する方向の位置設定精度はそれ程
きびしいものにする必要がなくなり、装置製造は簡単に
なる。また、平行平面ガラス50は、2つのビームLB1、L
B2の送光路と回折光104、105の受光路とが共通している
部分に設けられているため、平行平面ガラス50がどのよ
うに傾いても、回折光104、105と受光面300aとの相対位
置関係は変化しない。
次に本発明の第4の実施例について、第14図を参照し
て説明することが、ここでは本来の格子マーク検出に使
わない0次光L0を利用した例を示す。
第14図(A)はウェハのマークWM(又は基準マークF
M)から発生する0次ビームLoの様子を示す図である。
回折格子から垂直に反射する回折光105は、周波数f1
ビームLB1Sの照射により生じる+1次回折光1S−と、
周波数f2のビームLB2Sの照射により生じる−1次回折光
2S−とが干渉したものである。一方、ビームLB1Sと丁
度逆向きに進む0次ビームLoは、ビームLB2Sの正反射光
2S−0と、ビームLB1Sの照射により生じる2次回折光1S
とが干渉したものであり、ビームLB2Sと丁度逆向き
に進む0次ビームLoは、ビームLB1Sの正反射光1S−
と、ビームLB2Sの照射により生じる2次回折光2S−
とが干渉したものである。
従って、2つのビームLB1S、LB2Sの交差領域内に回折
格子が存在する場合、0次ビームLoを受光する受光面30
0bからの光電信号と、受光面300cからの光電信号とは、
ともに第14図(B)に示すようなビート周波数をもつ交
流信号となる。ところが、正反射光と2次回折光との強
度が大きく異なるため、比較的大きなオフセットVofを
伴なった波形になる。この波形は第2図(C)に示した
のと同様に、変調度が低いと考えてよい。
そこで受光面300c、300bからの光電信号を夫々、第11
図に示した変調度検出系420へ入力して、P−P値とオ
フセット値Vof(又は平均ピーク値)とを求めれば、正
反射光2S−(1S−)と2次回折光1S−(2S−
との光量比が推定できる。そして2つの光電信号から判
断して、その光量比が異なっているときは、マークWMに
何らかの不整が生じていると判断することもできる。そ
の場合、回折光105の1次回折光1S−と2S−との間
でも光量差を生じることが予想され、従って出力信号DS
wの変調度も変化するものと考えられる。
マークWMの不整を推定する場合は、より高次の回折光
を利用することが有利なので、2つの0次ビームLoを用
いるとよい。
次に本発明の第5の実施例を第15図を参照して説明す
る。本実施例では、マスクMsとウェハWとを近接させた
プロキシミティ露光装置に適した位置検出装置(アライ
メント系)について述べる。互いに周波数の異なり、か
つ同一偏光成分の2つの平行なビームLB1、LB2は、それ
ぞれレンズLG1、LG2を介して瞳共役面に集光する。その
瞳共役面の近傍には平行平面ガラス54、55が傾斜可能に
設けられる。この平行平面ガラス54、55は互いに厚みが
異なり、本発明の第2光学部材として作用する。2本の
ビームLB1、LB2はさらに直角プリズムミラーPMで反射し
て主光線が一定間隔だけ離れて平行になるように合成さ
れ、リレー系17Aに入射する。リレー系17Aの内側(像空
間内)には、第6図に示したのと同様の1/2波長板117と
偏光ビームスプリッタ118が配置される。偏光ビームス
プリッタ118で反射したS偏光のビームLB1S、LB2Sは、
それぞれ平行光束となって基準格子板18に所定の交差角
で入射する。受光素子19は基準格子板18を透過した±1
次回折光(1S−、2S−)のビート信号を受光し、0
次ビームLoは受光しないように配置される。偏光ビーム
スプリッタ118を透過したP偏光のビームLB1P、LB2P
それぞれ平行光束となって像共役面IPmで交差した後、
リレー系17Aから射出し、ビームスプリッタ20で反射さ
れ、テレセン度調整用の平行平面ガラス50(第1光学部
材)を介してアライメント用のテレセントリックな対物
レンズ21aに入射する。この際、ビームLB1P、LB2Pは対
物レンズ21aの瞳面EP1、もしくはその近傍でスポット光
(ビームウエスト位置)となり、対物レンズ21aからは
平行な光束となってマスクMsへ進む。対物レンズ21aを
射出したビームLB1P、LB2Pの各主光線は、本実施例では
マスクMsとウェハWとのプロキシミティ・ギャップのほ
ぼ中間で交差するように定められている。プロキシミテ
ィ・ギャップは露光装置の光源の種類、露光エネルギー
の照射系等によっても異なるが、一般的に10μm〜500
μmの間に定めることが知られている。ギャップが狭い
場合は、2つのビームLB1P、LB2Pの交差領域(光軸方
向)内にマスクMsの格子マークRMとウェハWの格子マー
クWMとが確実に存在するためあまり問題にはならない
が、ギャップを広く取る場合、その交差領域内にマーク
RMとマークWMとが確実に存在するか否かが問題になる。
ところが、このことは、マスクMsに達するビームLB1P
LB2Pの径を大きくするだけで容易に解決し、交差領域の
光軸方向の長さは比較的自由に設定することができる。
ここでも、マークRMとマークWMの位置関係は第4図に示
したものと同様にしておき、なおかつ両マークの格子ピ
ッチは同一にしておく。
さて、マークRM、WMからの回折光(ビート信号)10
4、105は対物レンズ21a、平行平面ガラス50、ビームス
プリッタ20、リレー系17Bを介して瞳共役の空間フィル
ター23に達する。ここで0次ビームLoが遮光され、回折
光104、105のみがレンズ系(逆フーリエ変換レンズ)24
を通ってビームスプリッタBSに入射する。ここで回折光
104、105は2つに光量分割され、第3図に示したのと同
様に、それぞれ視野絞りとしてのアパーチャ板25A′、2
5B′を介して受光素子25A、25Bに達する。
ここでアパーチャ板25A′はマスクMsのマークRMと共
役に配置され、マークRMの像のみを透過し、アバーチャ
板25B′はウェハWのマークWMと共役に配置され、マー
クWMの像のみを透過する。このように、マスクMsとウェ
ハWについてアパーチャ板25を2つに分けたのは、マス
クMsとウェハWとのギャップが大きく、対物レンズの拡
大倍率が大きい場合に、対物レンズ21a単体の焦点深度
では両マークの像を同一結像面にすることが難しいから
である。もちろん、第1図、第3図のように2焦点光学
系を採用すれば、両マークの像を同一面に結像させるこ
とができる。またギャップがわずかな場合はアパーチャ
板25A′、25B′を共通にしてもよい。
本実施例においても、テレセン度調整はマスクMs又は
ウェハWの代りに基準マーク板FMを用いて先の実施例と
全く同様に実行できる。しかしながら、基準マーク板FM
を使わずに、マスクMsのマークRMを用いることも可能で
ある。そのためにはマスクMsを保持するマスクホルダー
をZ軸方向に上下動させればよい。
さらに2つのビームLB1P、LB2Pの交差角を微調するた
めに、平行平面ガラス54、55の傾きを適宜調整すればよ
い。この場合、厚みの大きい平行平面ガラス54を粗調に
使い、薄い平行平面ガラス54を微調に使うとよい。
ところで、平行平面ガラス50は、プリズムミラーPMと
リレー系17Aとの間に設けてもよい。その場合でも、平
行平面ガラス50はレンズ系LG1、LG2とリレー系17Aとの
間の瞳空間内に設けたことになるので、同様の効果が得
られる。このことは第1図、第3図の場合にも同様にあ
てはまる。しかも、受光素子25A、25Bはほぼ像共役に配
置されているため、送光ビームLB1P、LB2Pと回折光10
4、105の共通光路内に平行平面ガラス50を設けなくて
も、受光素子25A、25Bに達する回折光104、105の横ずれ
は全く生じない。
尚、平行平面ガラス50は、第1図の場合でも同様であ
るが、極力瞳共役面、もしくはそれに近い位置に配置す
ることが望ましい。また本実施例の場合も第8図に示し
た例と同様に、マークRM、WMの観察位置の変化に応じて
対物レンズ21aがアフォーカル系のところで、先端の反
射ミラーとともに光軸方向に可動な構成にできることは
言うまでもない。
次に本発明の第6の実施例を第16図を参照して説明す
る。本実施例では、回折格子に入射する2つのビームLB
1、LB2の交差角を周波数シフター12内の2つのAOM73、7
4を用いて微調するように構成した。第16図(A)でAOM
73、74等の基本的な配置は、先の第5図と同様である
が、ここではAOM73とAOM74をZ軸と平行な中心線lcの回
りに180゜回転させた関係に配置する。従ってAOM73、74
へのドライブ信号SF1、SF2の周波数がほぼ同一であると
すると、0次光Doに対して1次光(ビームLBP、LBS
は、第16図(A)中でx−z面内で中心線lcに関して対
称的な回折角で偏向される。
そしてAOM73、74から射出したビームは、それぞれレ
ンズ系400a、400bを通り、空間フィルター410a、410bに
達する。レンズ系400a、400bの前側焦点はそれぞれAOM7
3、74内の回折点(偏向点)とほぼ一致しており、また
レンズ400a、400bの光軸AXa(その後の合成によって対
物レンズ系21の光軸と合致する)は、0次光Doと一致す
るように定められている。さらに空間フィルター410a、
410bはそれぞれレンズ系400a、400bの後側焦点面(第12
図面Peに相当)に配置され、0次光Doを遮光して1次光
であるビームLBP、LBSのみを透過する。レンズ系400a、
400bの後では、ビームLBP、LBSの主光線は光軸AXaと平
行になり、空間フィルター410a、410bの各々の開口部に
はビームLBP、LBSのビームウェストが位置する。従って
空間フィルター410a、410bを対物レンズ系21の瞳EP1
ほぼ共役、もしくは2つのビームLB1、LB2の光学理論上
のウェスト位置と共役にすれば、回折格子に達する2つ
のビームLB1、LB2を実質的に平行光束にすることができ
る。また空間フィルター410a、410bの開口部は、ビーム
LBP、LBSの主光線と光軸AXaとの各間隔dp、dsがわずか
に変化してもよいように、x方向に少し幅をもたせてあ
る。
さて、第16図(B)はドライブ信号SF1、SF2の発生回
路の一例を模式的に表わしたブロック図である。ドライ
ブ信号SF1、SF2は、水晶発振器Cxを用いた周波数シンセ
サイザー部411、412で作られる。出力周波数の設定は分
周比等をセットするカウンタ414、416で行なわれ、設定
値CN1、CN2は主制御系41(第1図)等から与えられる。
設定値CN1、CN2は信号SF1、SF2の周波数差が25KHzにな
るように定められている。そこでドライブ信号SF1、SF2
として、それぞれ80.000MHz、80.025MHzの高周波をAOM7
3、74に印加すると、間隔dpとdsはともに同じ設計値に
なる。ところが、ドライブ信号SF1、SF2の周波数をとも
に数%〜数十%程度(場合によっては2倍程度)だけ増
減させると、間隔dp、dsは設計値に対してともに同じ量
だけ光軸AXaから逆方向に変化する。従ってアライメン
ト系、又は投影レンズ3内の瞳面上で、2つのビームLB
1、LB2の主光線が平行を保ったまま、光軸を中心に対称
的に位置変化し、その結果マークRM、WMに達する2つの
ビームLB1S、LB2S、又はビームLB1P、LB2Pの入射角が対
称的に変化して交差角の微調整ができる。
そこで第16図(A)の構成の場合は、第11図に示した
変調度検出系420と、第16図(B)に示したドライブ回
路とを組み合わせて、基準マーク板FM、レチクルのマー
クRM等を用いて、2つのビームLB1、LB2の交差角の自動
調整(又はセルフチェック)を行なうようにするとよ
い。
この場合、機械的な調整ではなく、単にドライブ信号
SF1、SF2の周波数を変化させる電気的な調整であるた
め、極めて安定、かつ高速である。
以上のように本実施例では、周波数シフター12内のAO
M73、74が本発明の第2光学部材として機能する。そし
て、AOM73、74を用いて交差角の微調を行なうので、AOM
73、74の発熱や経時変化に伴なう回折特性の変動にも容
易に対応することができる。
〔その他の変形例〕
(1) 回折格子マークRM、又はWMを照射する2つのビ
ームLB1、LB2は偏光方向が異なっていてもよい。例えば
ビームLB1を左回りの円偏光、ビームLB2を右回りの円偏
光にすると、格子マーク上では干渉縞が発生しないが、
受光素子19、25、300の前に複屈折素子等を入れると同
様にビーム信号が得られる。
(2) ビームLB1、LB2の周波数差を得るために、レー
ザ光源10をゼーマンレーザにしてもよい。
(3) ビームLB1とLB2の周波数差を零にしたホモダイ
ン方式の場合であっても、同様にテレセン度調整と交差
角調整とができる。
(4) AOMを用いると、ドライブ信号の周波数を変え
るだけでホモダイ方式とヘテロダイン方式とをドライブ
信号の周波数差の有無によって簡単に切替えられるの
で、ホモダイン方式にしてウェハステージ5をスキャン
するアライメントシーケンスと、ヘテロダイ方式による
露光中のウェハステージのサーボロックとを選択的に高
速に切り替えて処理できる。
(5) TTR、TTL方式のアライメント系では、2つのビ
ームLB1、LB2の波長を露光光の波長に近似させて、2焦
点素子(複屈折物質)21aを省略してもよい。
その場合は、ビームLB1、LB2の送光路中の像共役面に
照明視野絞りを配置して、ウェハ上のレジスト層の照射
領域をマークWMの部分に制限する。
(6) 第16図の構成においては、AOM73、74の発熱に
よってビームの回折角がドリフトする場合、その発熱を
温度センサーでモニターし、温度上昇にともなってドラ
イブ信号SF1、SF2の周波数を自動調整してビームLB1、L
B2の交差角を一定に保つようにしてもよい。
〔発明の効果〕
以上、本発明によれば2つのビームを回折格子上で交
差するように照射するアライメント光学系等において対
物光学系(投影光学系)の瞳面で2つのビームの位置を
格子配列方向に同量だけシフトさせる第1光学部材を設
けたので、2つのビームのテレセン度が調整でき、さら
に2つのビームの瞳面での間隔を変化させる第2光学部
材を設けたので、2つのビームの回折格子上での交差角
を最適なものに調整できる。
従って、回折格子と干渉縞を用いた位置検出の精度
が、本来の高分解能であることの利点が保ったまま安定
に得られるといった効果がある。
また干渉縞と回折格子とが相対的に光軸方向に大きく
変位しても、極めて高いテレセン性を維持しているた
め、何ら位置検出の障害にならないといった格別な効果
も得られる。
このため従来のステッパー等で実行されていたアライ
メント時のフォーカス合わせ(AF)動作が省略できるの
で、E・G・A法を併用したシーケンスではスループッ
トが向上するといった利点もある。またギャップの設定
精度や光源とマスクとの間隔設定精度が比較的低いプロ
キシミティ露光装置(例えばSORを用いたX線ステッパ
ー等)では、ほとんど機械的にマスクとウェハとをセッ
トするだけで、ただちにアライメント、露光といった動
作に移行でき、同様にスループットの向上が期待でき
る。
また第1光学部材と第2光学部材は、1つの検出信号
(例えばDSw)に基づいて調整することができるため、
それぞれテレセン度計測と交差角計測とに別々の検出系
を備えておく必要がなく、極めて簡便である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1の実施例によるステッパーの構成
を示す図、第2図(A)は干渉縞と回折格子の様子を説
明する本発明の原理図、第2図(B)、(C)は信号波
形の一例を示す原理図、第3図は第1図に示した光学系
の主要部をさらに詳細に説明した図、第4図は第3図中
の回折格子マークとアパーチャ板の関係を示す平面図、
第5図、第6図、第7図は第1図中の周波数シフターの
詳細な構成を示す図、第8図は第1図中のアライメント
系の実用的な構造を示す図、第9図は投影レンズの像面
側でのテレセン度の計測方法を説明する図、第10図はテ
レセン性の計測値を表わすグラフ、第11図は変調度検出
系の接続方式を示す図、第12図は本発明の第2の実施例
による光学系を示す図、第13図(A)、第13図(B)は
本発明の第3の実施例による受光系の構成を示す図、第
14図(A)、第14図(B)は本発明の第4の実施例の原
理説明であって、回折光の発生の様子と、0次ビームの
ビート信号の波形を示す図、第15図は第5の実施例によ
るアライメント装置の構成を示す図、第16図(A)は第
6の実施例による周波数シフターの構成を示す斜視図、
第16図(B)は第16図(A)の構成に好適なドライブ回
路の一例を示すブロック図である。 〔主要部分の符号の説明〕 1……レチクル、3……投影レンズ、4,W……ウェハ、 5……ウェハステージ、10……レーザ光源、 12……周波数シフター、 17A,17B……リレー系、18……基準格子板、 19……受光素子、21a……対物レンズ、 21b……複屈折物質、23……空間フィルター、 25,25A,25B……受光素子、 40……位相検出系、41……主制御系、 50,54,55……平行平面ガラス、 WP,RM,WM……回折格子マーク、 104,105……マークRM、WMからの干渉ビート光(回折
光)、 73,74……音響光学変調器(AOM)、 300,300R,300W……受光素子、 420……変調度検出系、LB……レーザビーム、 LBP……P偏光ビーム、LBS……S偏光ビーム、 LB1……周波数f1のビーム、 LB2……周波数f2のビーム、 EP,EP1……瞳面、 SF1,SF2……AOMドライブ信号、 DR……参照信号、DSw,DSr……計測信号、 AXa……アライメント系の光軸、IFw……干渉縞、 IP′,IPm……像共役面、FM……基準マーク板。
フロントページの続き (72)発明者 小松 宏一郎 東京都品川区西大井1丁目6番3号 株 式会社ニコン大井製作所内 (56)参考文献 特開 昭63−56917(JP,A) 特開 昭63−282603(JP,A) 特開 昭63−283129(JP,A) 特開 昭64−64319(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01B 11/00 - 11/30 H01L 21/30

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】物体上に形成された回折格子を所定の交差
    角で2方向から照射するための2つのビームを作り出す
    ビーム発生手段と、該2つのビームを瞳面内で所定間隔
    だけ離して通すことによって、前記物体に所定の交差角
    で照射する対物光学系と、前記回折格子からの回折光を
    前記対物光学系を介して受光する光電検出器とを備え、
    該光電検出器からの検出信号に基づいて前記物体の位置
    を検出する装置において、 前記ビーム発生手段に含まれる光源から前記物体までの
    光路中に配置され、2つのビームを前記瞳面内で変位さ
    せる第1光学部材と; 前記光源からの前記対物光学系までの光路中に配置さ
    れ、前記瞳面内での2つのビームの間隔を変化させる第
    2光学部材とを有することを特徴とする位置検出装置。
  2. 【請求項2】前記検出信号の状態に応じて、前記第1光
    学部材と前記第2光学部材とを調整することを特徴とす
    る請求項第1項に記載の装置。
  3. 【請求項3】前記検出信号の位相差に応じて前記第1光
    学部材を調整し、前記検出信号の変調度に応じて前記第
    2光学部材を調整することを特徴とする請求項第2項に
    記載の装置。
  4. 【請求項4】前記第1光学部材は前記回折格子の格子配
    列方向に前記2つのビームを変位させることを特徴とす
    る請求項第1項に記載の装置。
  5. 【請求項5】前記第1光学部材は、前記瞳面内での前記
    2つのビームの間隔をほぼ一定に保ったまま前記2つの
    ビームを変位させることを特徴とする請求項第1項に記
    載の装置。
  6. 【請求項6】前記ビーム発生手段は、前記2つのビーム
    を作るための2つ音響光学変調器を備え、該2つの音響
    光学素子変調器を前記第1光学部材と第2光学部材のい
    ずれか一方として使用すること特徴とする請求項第1項
    に記載の装置。
  7. 【請求項7】前記2つの音響光学変調器の偏向原点を前
    記対物光学系に関して前記物体とほぼ共役に配置したこ
    とを特徴とする請求項第6項に記載の装置。
  8. 【請求項8】前記2つの音響光学変調器からの射出する
    ビームの偏向面を同一面内に備えるとともに、該2つの
    音響光学変調器の夫々に印加するドライブ信号の周波数
    をほぼ同量だけ変化させるドライブ回路を備えたことを
    特徴とする請求項第6項または第7項に記載の装置。
  9. 【請求項9】前記ビーム発生手段は前記2つのビーム間
    の周波数を調整する周波数調整器と有し、前記2つのビ
    ーム間に所定の周波差が生じる状態と、前記2つのビー
    ム間に所定の周波差が零となる状態との2つの状態を切
    り替える切り替え手段とを有することを特徴とする請求
    項第1項に記載の装置。
  10. 【請求項10】物体上に形成された回折格子を所定の交
    差角で2方向から照射するための2つのビームを作り出
    すビーム発生手段と; 該2つのビームを瞳面内で所定間隔だけ離して通すこと
    によって、前記物体に所定の交差角で照射する対物光学
    系と; 前記回折格子からの回折光を前記対物光学系を介して受
    光する光電検出器とを備え、該光電検出器からの検出信
    号に基づいて前記物体の位置を検出する装置において、 前記ビーム発生手段は、前記2つのビームを作るための
    2つ音響光学変調器を備え、該2つの音響光学変調器の
    偏向原点を前記対物光学系に関して前記物体とほぼ共役
    に配置したことを特徴とする位置検出装置。
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